JP2005288741A - 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの付着を低減することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】SMBテーブルT2は、濃度が異なる第1テーブルT2aと第2テーブルT2bとを備えて、画像処理回路は、階調数変換処理において、印刷用紙の四辺を含む領域では、濃度が低い第2テーブルT2bのデータと階調値とを比較してドットサイズ及びドット形成の有無を判断して2値データを生成するようにした。従って、印刷用紙の外側に打ち捨てられるクリアインクの量が少なくなり、インク吸収材に対するクリアインクの堆積量が低減する。
【選択図】 図5
【解決手段】SMBテーブルT2は、濃度が異なる第1テーブルT2aと第2テーブルT2bとを備えて、画像処理回路は、階調数変換処理において、印刷用紙の四辺を含む領域では、濃度が低い第2テーブルT2bのデータと階調値とを比較してドットサイズ及びドット形成の有無を判断して2値データを生成するようにした。従って、印刷用紙の外側に打ち捨てられるクリアインクの量が少なくなり、インク吸収材に対するクリアインクの堆積量が低減する。
【選択図】 図5
Description
本発明は画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラムに関するものである。
従来、インクジェットプリンタよっては、印刷対象データに基づく画像を印刷用紙の印刷面全体に印刷するいわゆる4辺縁なし印刷が可能になっている(例えば、特許文献1参照)。この縁なし印刷が可能なプリンタは、印刷時に印刷用紙を支持するプラテンにインク吸収材を収容したインク受け部が形成されており、インク吸収材は、印刷用紙の端よりも外側に打ち捨てられたインクを吸収する。このインク吸収材によって縁なし印刷においてもプラテンにインクが付着して印刷用紙が汚れるのを防いでいた。
近年、このようなプリンタにおいては、銀塩写真のような高光沢性を有する印刷物を形成することが望まれるようになっている。顔料インクを使用するプリンタにおいては、各色のドット形成の有無によって印刷用紙上に画像を形成するため、そのドット形成の有無によって表面に凹凸が発生して光沢性が低い。従って、画像を印刷した後に、皮膜形成能を有する透明樹脂等によるクリアインクを画像の上に付着させ、記録媒体の表面の平滑性を向上させて光沢性を高めようとすることなどが行われていた(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−191502号公報
特開2000−225695号公報
しかしながら、高光沢性を有し縁なし印刷された印刷物を得ようとする場合、インクとともにクリアインクが印刷用紙の端よりも外側に打ち捨てられる。この打ち捨てられたクリアインクは、硬化してインク吸収材上に堆積する。そして、この堆積したクリアインクは、これに印刷用紙が引っ掛かる等して印刷品質を劣化する要因となる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、インクの付着を低減することができる画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明では、キャリッジに搭載されて印刷データに基づいてインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記キャリッジが走査する主走査方向に沿って配置され記録媒体を案内する案内部材とを備え、前記案内部材には、搬送される記録媒体より外側にはみ出して吐出されたインク滴を吸収するインク吸収材が配置され、前記インク滴を前記記録媒体の外側に打ち捨てて該記録媒体に対して縁なし印刷を行なう画像形成装置において、第1の濃度変換テーブルと、該第1の濃度変換テーブルよりドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルと、データ領域を複数の領域に分割し、各領域に応じた前記第1又は第2の濃度変換テーブルを参照して該領域の第1画像データを第2画像データに変換する階調数変換部と、を備えた。
この構成によれば、領域に応じてドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルを参照することで記録媒体の外側に打ち捨てられるインクの量が少なくなり、インク吸収材に付着するインクの量を減少させることができる。
また、本発明では、前記記録ヘッドは複数種類のインクを吐出するように形成され、前記第1及び第2の濃度変換テーブルは、前記インクの種類に応じて濃度が設定された。
この構成によれば、インクの種類によってドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルを参照することで記録媒体の外側に打ち捨てられるインクの量が少なくなり、インク吸収材に付着するインクの量を減少させることができる。
この構成によれば、インクの種類によってドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルを参照することで記録媒体の外側に打ち捨てられるインクの量が少なくなり、インク吸収材に付着するインクの量を減少させることができる。
また、本発明では、前記複数種類のインクは、前記記録媒体上に画像を形成するためのカラーインクと、該カラーインクを保護するためのクリアインクとを含み、前記複数の変換テーブルは、少なくとも前記クリアインクの濃度が異なるように設定され、前記階調数変換部は、前記記録媒体の端部を含む領域の第1画像データに対してクリアインクの濃度が低い変換テーブルを参照して第1画像データを第2画像データに変換するようにした。
この構成によれば、領域に応じてドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルを参照することで記録媒体の外側に打ち捨てられるクリアインクの量が少なくなり、インク吸収材に堆積するクリアインクの量を減少させることができる。
また、本発明では、前記領域に応じて前記第1及び第2濃度変換テーブルを参照して生成した補間データにより該領域の第1画像データを第2画像データに変換するようにした。
この構成によれば、補間データによって濃度が補完されるため、印刷品質の低下が抑えられる。
また、本発明では、前記第1画像データの垂直方向のライン位置を管理する管理プログラムを実行するCPUと、前記第1画像データの水平方向のドット位置を管理し、該ドット位置と前記ライン位置とに基づいて前記補間データを算出する画像処理部と、を備えた。
また、本発明では、前記第1画像データの垂直方向のライン位置を管理する管理プログラムを実行するCPUと、前記第1画像データの水平方向のドット位置を管理し、該ドット位置と前記ライン位置とに基づいて前記補間データを算出する画像処理部と、を備えた。
この構成によれば、ドットの位置管理をドット管理とライン管理とに区分し、それぞれをCPUと画像処理部とに分けて実行することで、を画像処理部において水平方向のドットを管理しなくてもよく、それにより構成が簡単になるとともに、処理速度を向上することができる。
また、本発明では、キャリッジに搭載されて印刷データに基づいてインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記キャリッジが走査する主走査方向に沿って配置され記録媒体を案内する案内部材とを備え、前記案内部材には、搬送される記録媒体より外側にはみ出して吐出されたインク滴を吸収するインク吸収材が配置され、前記インク滴を前記記録媒体の外側に打ち捨てて該記録媒体に対して縁なし印刷を行なう画像形成方法において、第1の濃度変換テーブルと、該第1の濃度変換テーブルよりドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルと有し、データ領域を複数の領域に分割し、各領域に応じた前記第1又は第2の濃度変換テーブルを参照して該領域の第1画像データを第2画像データに変換するステップを備えた。
この構成によれば、領域に応じてドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルを参照することで記録媒体の外側に打ち捨てられるインクの量が少なくなり、インク吸収材に付着するインクの量を減少させることができる。
また、本発明では、キャリッジに搭載されて印刷データに基づいてインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記キャリッジが走査する主走査方向に沿って配置され記録媒体を案内する案内部材とを備え、前記案内部材には、搬送される記録媒体より外側にはみ出して吐出されたインク滴を吸収するインク吸収材が配置され、前記インク滴を前記記録媒体の外側に打ち捨てて該記録媒体に対して縁なし印刷を行なうためにCPUにより実行される画像形成プログラムにおいて、第1の濃度変換テーブルと、該第1の濃度変換テーブルよりドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルとを有し、前記CPUは、データ領域を複数の領域に分割し、各領域に応じた前記第1又は第2の濃度変換テーブルを参照して該領域の第1画像データを第2画像データに変換するステップを実行するようにした。
この構成によれば、領域に応じてドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルを参照することで記録媒体の外側に打ち捨てられるインクの量が少なくなり、インク吸収材に付着するインクの量を減少させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施の形態に係るプリンタの外観を示す図である。なお、同図(a)は、プリンタの斜視図であり、同図(b)は、プリンタの概略側面図である。
図1は、本実施の形態に係るプリンタの外観を示す図である。なお、同図(a)は、プリンタの斜視図であり、同図(b)は、プリンタの概略側面図である。
本実施の形態における画像出力装置としてのプリンタ1は、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)等のホスト装置と接続することなく、メモリカード等の記憶媒体、或いはそれを装着したデジタルカメラ等の画像入力装置から画像を直接読み込んで印刷することができる所謂スタンドアロン型プリンタの機能を備えている。
このプリンタ1は、本体2の上面右側にユーザインタフェース(UI)として機能するコントロールパネル3を備えたインクジェット式プリンタであって、ユーザは、このコントロールパネル3を操作することで、印刷指示等の各種の指示をプリンタ1に与えることができる。本体2の背面側には用紙供給装置4が設けられており、シートフィーダ4aにセットされた用紙、あるいはロール紙支持部4bにセットされたロール紙が本体2内部に給紙される(以下、本実施の形態においては、用紙、ロール紙等の印刷媒体を単に「用紙」という)。本体2の中央に設けられたカバー5の下方には印刷機構(図示略)が設けられており、この印刷機構の作動により印刷された用紙6が本体2の前側下部に設けられた排紙口7から排出される。
コントロールパネル3には、表示手段としての表示パネル8と、操作手段としての操作パネル9とが備えられている。表示パネル8は、液晶モニタ等の表示画面8aを有し、この表示画面8aは、例えば、用紙サイズ、用紙種類、レイアウト、写真選択、印刷枚数などを設定するための画面、及び後述する各種のメッセージ画面を表示する。操作パネル9は、電源スイッチ9a、印刷開始スイッチ9bなどの複数の操作スイッチから構成されている。
このスタンドアロン型プリンタでは、例えばメモリカードに記憶された画像を選択して印刷する場合、ホスト装置と接続されないので、ホスト装置の画面上で画像を確認することができない。このため、プリンタ1の本体2の上部には、それらメモリカード等の記憶媒体から読み込んだ画像を表示するための表示装置10が装備されており、プリンタ1をホスト装置と接続しなくても、印刷前に画像確認が行えるようになっている。なお、この表示装置10はオプションで取り付けられるものであり、必ずしも必要ではない。
プリンタ1の本体2の正面右側には、第1の記憶媒体11、第2の記憶媒体12及び第3の記憶媒体13をそれぞれ装着可能とする第1スロット14、第2スロット15及び第3スロット16が設けられている。各スロット14〜16の近傍にはそれぞれLED14a〜16aが配置されており、各LED14a〜16aは、それぞれ対応する第1〜第3スロット14〜16が有効なスロット(記憶媒体へのアクセスが許可されているスロット)となる場合に点灯するように構成されている。すなわち、各スロット14〜16のうちダイレクト印刷のためにアクセス可能となるスロットはその時々で1つに制限されるようになっている。
図1(b)に示すように、プリンタ1の本体2の側面下側には、外部機器と接続するための接続手段、本実施の形態においては例えばUSBポート21,22が設けられている。USBポート21は、例えば、プリンタ1とホスト装置としてのPC23とをケーブル24を介して接続する。この場合、プリンタ1はPC23の周辺機器として機能し、ユーザは、PC23を操作して、該PC23と接続した図示しない外部記憶装置(例えばMO)に挿入される記憶媒体(例えばMOディスク)に記憶されている画像の印刷指示等をプリンタ1に与えることができる。一方、USBポート22は、例えば、プリンタ1とデジタルカメラ26とをケーブル27を介して接続する。このデジタルカメラ26は、画像の印刷要求をプリンタ1に与えるようになっている。
図2は、プリンタ1(画像出力装置)の構成を示すブロック図である。
上記したように、このプリンタ1は、PC23と接続される場合にはそのPC23の周辺機器として接続されたプリンタとして機能し、PC23と接続されない場合にはスタンドアロン型プリンタとして機能する。つまり、このプリンタ1は、PC23と接続することなく、接続されたデジタルカメラ26の画像データを印刷する、所謂ダイレクト印刷を行うことが可能である。
上記したように、このプリンタ1は、PC23と接続される場合にはそのPC23の周辺機器として接続されたプリンタとして機能し、PC23と接続されない場合にはスタンドアロン型プリンタとして機能する。つまり、このプリンタ1は、PC23と接続することなく、接続されたデジタルカメラ26の画像データを印刷する、所謂ダイレクト印刷を行うことが可能である。
プリンタ1は、第1のRAM31、ROM32、第2のRAM33、用紙検出センサ34、プリンタヘッド35及びCPU組込みASIC36を備えている。第1のRAM31には、各種の記憶媒体やデジタルカメラ26から直接読み込まれたデータ(画像ファイル等)が格納される。ROM32には、後述するCPU41が処理を実行するために必要な制御プログラムや各種のアプリケーションプログラムが格納されている。また、ROM32には、色変換テーブル(LUT)T1とSMBテーブルT2とが格納されている。
第2のRAM33は、CPU41が処理を実行する際のワーキングメモリとして利用される。例えば、第2のRAM33は、デジタルカメラ26から受信した印刷ジョブを一時格納しておくキューとして利用されたり、後述する画像処理の段階で生成されるデータ(印刷イメージデータ等)を一時格納しておくためのバッファとして利用される。
用紙検出センサ34は、プリンタ1内部に給紙される用紙のサイズ(以下「用紙サイズ」という)、及び普通紙や専用紙などの用紙の種類(以下「用紙種類」という)を光学的手法などにより検出する。
プリンタヘッド35は、主走査方向(紙送り方向と垂直な方向)に往復移動するキャリッジ(図示略)の下端に設けられており、用紙(印刷媒体)の搬送路に対向した面に各色用のノズルを多数個有している。このプリンタヘッド35は、後述するヘッド制御回路42の制御に基づいて、主走査方向に往復移動しながら、各色のインク滴をそれぞれの色に対応したノズルから吐出することで、給紙された用紙に画像を形成する。
CPU組込みASIC36は、CPU41、ヘッド制御回路42、画像処理部としての画像処理回路43、メモリインタフェース回路(メモリI/F)44、USBホスト回路45、ホストインタフェース回路(ホストI/F)46及び第1〜第3カードインタフェース回路(カードI/F)47a〜47cを備えており、それらは内部バス48を介して接続されている。この内部バス48には、上述した第1のRAM31、ROM32、用紙検出センサ34及びコントロールパネル3が接続されている。
CPU41は、ROM32に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムに従った処理を実行することにより、プリンタ1を統括的に制御する。例えば、CPU41は、後述する画像処理回路43での色変換処理、ハーフトーン処理(階調数変換処理)及びマイクロウィーブ処理や、ヘッド制御回路42でのキャリッジのモータの駆動制御を司る。
画像処理回路43は、色変換部、ハーフトーニング部(階調数変換部)及びマイクロウィーブ部としての機能を有し、各機能を実行するために用いられるメモリ43aを備えている。詳述すると、色変換部は、ROM32に格納された色変換テーブル(LUT)T1を参照して第1のRAM31に格納されているRGBの多階調の画像データに色変換処理を施し、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、ライトイエロー(LY)の7色の多階調の画像データを生成して、それを第2のRAM33に格納する。ハーフトーニング部は、ROM32に格納されたSMBテーブルT2を参照して色変換処理後の画像データにハーフトーン処理を施し、多階調の画像データを各色毎に2値化して表した印刷イメージデータ(色プレーン)を生成して、それを第2のRAM33に格納する。マイクロウィーブ部は、そのハーフトーン処理後の各色プレーンのラスタラインをノズル数、ヘッド走査回数、紙送り量等に基づき並び替えて印刷データを生成し、それを第2のRAM33に格納する。
ヘッド制御回路42は、プリンタヘッド35を往復移動させるキャリッジのモータの駆動を制御するとともに、画像処理回路43で生成された各色の印刷データに基づいてインク滴の吐出の有無や、印刷データに基づく量のインク滴を吐出するようにヘッド部を制御する。
USBホスト回路45は、ケーブル27を介してUSBデバイスとなる画像入力装置、本実施の形態ではデジタルカメラ26と接続され、CPU41の制御に基づいて、デジタルカメラ26と後述するUSBの規格に従った双方向のデータ通信を行う。例えば、USBホスト回路45は、デジタルカメラ26から受信した印刷ジョブに基づいて、同デジタルカメラ26より印刷対象となる画像データを取得する。
ホストインタフェース回路(ホストI/F)46は、ケーブル24を介してPC23のインタフェース回路(I/F)51と接続され、CPU41の制御に基づいて、PC23と双方向のデータ通信を行う。このPC23には、本実施の形態のプリンタ1に適応したプリンタドライバ52(ソフトウェア)が組み込まれており、このプリンタドライバ52を介して出力される印刷データ(具体的には、プリンタ1が解釈できる専用の印刷制御コマンド)に基づいて、プリンタ1での印刷処理が行われるようになっている。
第1〜第3カードインタフェース(カードI/F)回路47a〜47cは、第1〜第3スロット14〜16に、それぞれ対応する第1〜第3の記憶媒体11〜13が装着されたときのインタフェース回路として機能し、各記憶媒体11〜13に格納された画像データをCPU41の制御に基づいてプリンタ1内部で処理可能なデータに変換する。
図3は、プリンタ1の印刷機構部60を示す斜視図である。
この印刷機構部60は、フレーム61、ガイド部材62、キャリッジ63、プリンタヘッド35、案内部材としてのプラテン64を備えている。
この印刷機構部60は、フレーム61、ガイド部材62、キャリッジ63、プリンタヘッド35、案内部材としてのプラテン64を備えている。
フレーム61は、印刷機構部60の装置全体を覆うものである。ガイド部材62は、このフレーム61の長手方向に沿って架設されている。また、キャリッジ63は、ガイド部材62に対して移動可能に挿通支持されている。そして、キャリッジ63は、タイミングベルト65を介してキャリッジモータ66に接続されており、キャリッジモータ66の駆動により、ガイド部材62に沿う方向、すなわち、主走査方向Xに沿って、往復移動される。
プリンタヘッド35は、前記キャリッジ63の下部に搭載されており、その下面にはノズル形成面が形成されている。そのノズル形成面には、複数のノズル列が形成されている。
キャリッジ63には、カラーインクカートリッジ67、クリアインクカートリッジ68が搭載されている。カラーインクカートリッジ67は、液体を構成するカラーインク(図示しない)を貯留しており、クリアインクカートリッジ68は、液体を構成するクリアインク(図示しない)を貯留している。そして、プリンタヘッド35において圧電素子(図示しない)が駆動されることによって、各カートリッジ67,68からプリンタヘッド35へとカラーインク及びクリアインクが供給される。それらは、プリンタヘッド35に形成されたノズル列からインク滴として吐出される。
プラテン64は、記録媒体としての用紙6を支持する支持台である。そして、プラテン64は、フレーム61に対して、ガイド部材62と平行となるようにして架設されており、プリンタヘッド35と対向している。また、このプラテン64上には、図示しない紙送り機構によって、副走査方向Y(図1参照)に沿って用紙6が給送されるようになっており、用紙6はこのプラテン64上において、プリンタヘッド35に対向する。
そして、キャリッジ63が用紙6と対向した状態で、ガイド部材62に沿って往復移動されながら、印刷データに基づいて圧電素子が駆動されると、プリンタヘッド35から用紙6に対してインク滴が吐出され、印刷が行われる。なお、本実施形態においては、カラーインクによるインク滴が吐出された後に、クリアインクが用紙6上に付着したカラーインクによるインク滴の上に吐出される。そして、クリアインクは、カラーインクに対して付着することで、用紙6上においてカラーインクと凝集反応し、カラーインクの発色性や光沢性等を高めるようになっている。これにより、用紙6上には発色性や高い光沢性を有する画像が印刷される。
図4に示すように、プラテン64には、キャリッジ63の走行路に対向した箇所に、キャリッジ63の印刷ヘッドから吐出されたインクを吸収するためのインク吸収材71が埋め込まれている。
インク吸収材71は、例えばウレタン樹脂であり、キャリッジ63の走査方向に沿って長く、紙送り方向に沿って一定の幅を有している。これにより、キャリッジ63の往復走行に伴って、用紙6の上端より上及び下端より下にインクが吐出されてしまっても、そのインクをインク吸収材71が受けて吸収するので、用紙6外に吐出されたインクによってプラテン64が汚れてしまわないようになっている。
また、インク吸収材71は、右端部分72a、左端部分72d、及びそれらの間の所定部分72b及び72cが、紙送り方向及びそれの逆方向に幅広に(つまり長く)なっている。これにより、キャリッジ63の往復走行に伴って、用紙6の左端より左及び右端より右にインクが吐出されてしまっても、そのインクをインク吸収材71が受けて吸収するので、用紙6外に吐出されたインクによってプラテン64が汚れてしまわないようになっている。なお、幅広になっている部分は、インク吸収材71の特定の部分72a〜72dだけであるため、プラテン64を汚すことなく縁なし印刷することができる用紙サイズは、プリンタ1が対応可能な複数の用紙サイズの全てとすることもできるし、或いは、幾つかの特定のサイズ、例えばGIS規格のA4サイズ(210×297mm)、B5サイズ(182×257mm)、及びはがきサイズ(100×148mm)に限ることもできる。インク吸収材71は、用紙6のサイズが例えばA4サイズであれば、72aと72dの部分で用紙6の左端及び右端の外に吐出されたインクを吸収し、用紙6のサイズが例えばB5サイズであれば、72bと72dの部分で用紙6の左端及び右端の外に吐出されたインクを吸収し、用紙6のサイズが例えばはがきサイズであれば、72cと72dの部分で用紙6の左端及び右端の外に吐出されたインクを吸収する。
以上のような構成により、縁なし印刷しても、用紙6外に吐出されたインクによってプラテン64が汚れてしまうということがないようになっている。縁なし印刷は、ユーザの要求に応じて行うことができる。
図5は、画像処理回路43における処理の流れを示すフローチャートである。
画像処理回路43は、画像データ変換処理において、先ず、変換すべきRGBカラー画像データの読み込みを実行する(ステップ81)。
画像処理回路43は、画像データ変換処理において、先ず、変換すべきRGBカラー画像データの読み込みを実行する(ステップ81)。
次いで、取り込んだ画像データの解像度を、プリンタ1が印刷するための解像度に変換する(ステップ82)。カラー画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合は、線形補間を行うことで隣接する画像データ間に新たなデータを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場合は一定の割合でデータを間引くことによって、画像データの解像度を印刷解像度に変換する。
こうして解像度を変換すると、カラー画像データの色変換処理を行う(ステップ83)。色変換処理とは、R,G,Bの階調値の組み合わせによって表現されているカラー画像データを、C,M,Y,Kなどのプリンタ1で使用する各色の階調値の組み合わせによって表現された画像データに変換する処理である。色変換処理は、色変換テーブル(LUT)T1のデータを参照して行われる。色変換テーブルT1には、RGB画像データに対して、色変換によって得られるC,M,Y,K各色の階調値が3次元の数表として予め記憶されており、画像処理回路43はこの色変換テーブルT1を参照し、迅速に色変換を実行する。
画像処理回路43は、色変換処理に続いて階調数変換処理を実行する(ステップ84)。階調数変換処理とは次のような処理である。色変換処理によって、RGB画像データはC,M,Y,K各色の階調データに変換されている。
これら各色の階調データは、階調値0から255の256階調を有するデータである。これに対し、本実施例のカラープリンタ1は、ドットの有無と該ドットの大きさとを採り得る。例えば、「大ドットを形成する」,「中ドットを形成する」,「小ドットを形成する」,「ドットを形成しない」のいずれかの状態を採り得る。そこで、256階調を有する各色の階調データを、プリンタ1が表現可能な2階調で表現された画像データに変換する必要がある。このような階調数の変換を行う処理が階調数変換処理である。この処理には、SMBテーブルT2のデータを参照して行なわれる。本実施形態において、階調データは第1画像データに相当し、2値データは第2画像データに相当する。
SMBテーブルT2は、複数種類(本実施形態では2種類)の第1テーブルT2aと第2テーブルT2bとを備えている。各テーブルT2a,T2bは、各色の階調値に対して「大ドット」「中ドット」「小ドット」のうちの何れを形成するか又はドットを形成しないかを判定するためのデータと、クリアインクのインクサイズ及び形成の有無のデータとを有している。そして、両テーブルT2a,T2bは、クリアインクの濃度が異なる値に設定されている。例えば、第1テーブルT2aは、印刷後の表面の平滑性を向上するべくクリアインクの濃度(密度)が設定され、第2テーブルT2bはその第1テーブルT2aよりもクリアインクの濃度が低く設定されている。
第1テーブルT2aと第2テーブルT2bの使用は、印刷条件によって判断される。即ち、光沢性の高い印刷結果を得ようとする場合、画像処理回路43は、第1テーブルT2aのデータと階調値とを比較してドットサイズ及びドット形成の有無を判断するとともに、その判断結果に対して第2テーブルT2bのデータを参照してクリアインクのドットサイズ及びドット形成の有無を判断し、それら判断結果に基づく2値データを生成する。一方、高い光沢性を必要としない場合、画像処理回路43は、第1テーブルT2aのデータと階調値とを比較してドットサイズ及びドット形成の有無を判断し、それら判断結果に基づく2値データを生成する。従って、第1テーブルT2aは、縁なし印刷を行なうか否かにかかわらずに可能であるため印刷処理における標準テーブルとなり、第2テーブルT2bは、縁なし印刷行なう場合に使用される専用テーブルとなる。尚、この印刷条件は、図1に示すコントロールパネル3の操作、又はPC23にて実行されるプリンタドライバ52に対する処理によって設定される。
尚、画像処理回路43は、例えば、画素を所定数ずつブロックにまとめ、ブロック単位で階調数変換処理を行うことによって迅速な処理を可能としつつ、ブロック内の各画素の階調データに応じて適切な方法でドットのサイズ及び形成の有無を判断することによって、画質の維持と高速処理との両立を図っている。
こうして階調数変換処理を終了したら、画像処理回路43はマイクロウィーブ処理を実行する(ステップ85)。マイクロウィーブ処理とは、ドットの形成有無を表す形式に変換された画像データを、ドットの形成順序を考慮しながらプリンタ1に転送すべき順序に並べ替える処理である。画像処理回路43は、マイクロウィーブ処理を行って印刷データを得る。その印刷データは、図2のヘッド制御回路42によってプリンタヘッド35に出力され(ステップ86)、該プリンタヘッド35は印刷データに従って、各色のインクドット及びクリアインクを印刷媒体上に形成する。その結果、画像データに対応したカラー画像が印刷媒体上に印刷されるとともに、クリアインクによって光沢が得られる。
尚、画像処理回路43は、上記処理において、内蔵するメモリ43aに格納された第1テーブルT2aと第2テーブルT2bを参照する。即ち、処理の開始にあたって、ROM32に記憶された色変換テーブルT1とSMBテーブルT2(第1及び第2テーブルT2a,T2b)は、例えばCPU41によってROM32から画像処理回路43のメモリ43aに転送される。従って、画像処理回路43は、上記処理中にバス48を介してROM32にアクセスする必要がないため、その分、処理速度が低下しない。バス48は、CPU41等が使用するため、その使用権を獲得するまで待たなければならず、そのために処理速度が低下するからである。
次に、階調数変換処理の詳細を説明する。
画像処理回路43は、印刷結果における光沢性を得つつ、印刷用紙の外側にクリアインクを打ち捨てないように、以下のようにテーブルの使用判定処理を行なう。
画像処理回路43は、印刷結果における光沢性を得つつ、印刷用紙の外側にクリアインクを打ち捨てないように、以下のようにテーブルの使用判定処理を行なう。
即ち、画像処理回路43は、データ領域を複数の領域に分割し、画像を形成するためのドットが何れの領域に含まれるかによって第1テーブルT2aと第2テーブルT2bの参照を決定している。
図6は、データ領域90の分割の一例を示す。画像処理回路43は、データ領域90を例えば3つの領域91,92,93に分割する。データ領域90は、指定された印刷用紙のサイズ(例えばA4サイズ)に対して縁なし印刷によって印刷用紙の外側にインクを打ち捨てるようなサイズ(つまり、指定された印刷用紙よりも数ドット分大きいサイズ)に設定されている。第1領域91は、データ領域の周辺、つまり印刷用紙の四辺に沿って所定幅を有する矩形枠状に設定されている。第2領域92は、第1領域よりも内側(印刷用紙の中心側)であり、所定幅を有する矩形枠状に設定されており、第3領域93は第2領域92の内側の領域である。
画像処理回路43は、印刷用紙の四辺に沿って設定された第1領域91について、第2テーブルT2bを使用して階調データを2値データに変換する。また、画像処理回路43は、印刷用紙の中央に設定された第3領域93について、第1テーブルT2aを用いて階調データを2値データに変換する。
そして、画像処理回路43は、第1領域91と第3領域93との間に設定された第2領域92について、第1テーブルT2aと第2テーブルT2bからドットの位置に応じて補間処理した補間データを算出し、該補間データに基づいて階調データを2値データに変換する。書簡処理には、直線補間、線形補間等が用いられる。
上記処理によって、目につきやすい印刷用紙の中央では表面を平坦化して光沢性のよい画像を得ることができ、印刷用紙の四辺では光沢性をある程度確保しつつ打ち捨てるクリアインクの量を少なくしてクリアインクの堆積量を低減することができる。
次に、上記の第2領域92における補間データの算出について詳述する。
画像処理回路43は、補間データの算出において、データ領域90に対して水平方向(主走査方向)の水平エリアと垂直方向(副走査方向)の垂直エリアとを定義し、補間を行なうエリアにおいてエリアに応じた演算式により算出している。
画像処理回路43は、補間データの算出において、データ領域90に対して水平方向(主走査方向)の水平エリアと垂直方向(副走査方向)の垂直エリアとを定義し、補間を行なうエリアにおいてエリアに応じた演算式により算出している。
例えば、図7に示すように、画像処理回路43は、図6に示す各領域91〜93に対応して第1〜第5水平エリアh0〜h4と第1〜第5垂直エリアv0〜v4を定義する。尚、図7において各エリアの大きさは、処理の説明を解りやすくするために変形されている。
そして、各領域91〜93を構成するエリアを、水平エリアと垂直エリアの2次元表示にて表す。例えば、第1領域91の左上のエリアは、第1水平エリアh0と第2垂直エリアv0との交点であるため、これをエリア(h0,v0)と表す。そして、第2領域92を構成するエリアを補間エリアと呼ぶ。
画像処理回路43は、第3領域93に対して水平方向(主走査方向であって図7において左右方向)に隣接する補間エリアについて、各ドットの水平位置に基づいて補間データを算出する。また、画像処理回路43は、第3領域93に対して垂直方向に隣接する補間エリアについて、各ドットの垂直位置に基づいて補間データを算出する。そして、第3領域93に対して対角線方向に隣接する補間エリアについて、各ドットの水平位置と垂直位置とに基づいて補間データを算出する。
図7の拡大図にて示すように、補間エリアの水平方向の幅をNh、補間エリアの垂直方向の幅をNv、補間データを算出するドットから第2領域92の外周端までの水平方向と垂直方向の距離をそれぞれdx,dyとする。
第3領域93に対して水平方向に隣接する補間エリア(h1,v2)と補間エリア(h3,v2)について、それらエリアに含まれるドットに対する補間データは、そのドットに対する第1テーブルT2a及び第2テーブルT2bのデータ値をそれぞれA,Bとし、補間データのデータ値をCとすると、
C=(A−B)×(dx/Nh)+B ・・・(式1)
により算出される。
C=(A−B)×(dx/Nh)+B ・・・(式1)
により算出される。
また、第3領域93に対して垂直方向に隣接する補間エリア(h2,v1)と補間エリア(h2,v3)について、それらエリアに含まれるドットに対する補間データCは、
C=(A−B)×(dy/Nv)+B ・・・(式2)
により算出される。
C=(A−B)×(dy/Nv)+B ・・・(式2)
により算出される。
更に、第3領域93に対して対角線方向に隣接する補間エリア(h1,v1)と補間エリア(h3,v1)と補間エリア(h1,v3)と補間エリア(h3,v3)について、それらエリアに含まれるドットに対する補間データCは、
D=(A−B)×(dx/Nh)+B ・・・(式3)
C=(D−B)×(dy/Nv)+D ・・・(式4)
により算出される。
D=(A−B)×(dx/Nh)+B ・・・(式3)
C=(D−B)×(dy/Nv)+D ・・・(式4)
により算出される。
上記の式1〜式4に基づいて算出された補間データによりクリアインクが吐出された印刷物は、第2領域92において印刷用紙の中央から四辺及び四隅に近づくに従って光沢性が徐々に低くなり、光沢性が垂直方向又は水平方向に偏りが無いため、違和感がほとんどなく見た目の良い印刷物が得られる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)SMBテーブルT2は、濃度が異なる第1テーブルT2aと第2テーブルT2bとを備えて、画像処理回路43は、印刷用紙の四辺を含む領域では、濃度が低い第2テーブルT2bのデータと階調値とを比較してドットサイズ及びドット形成の有無を判断して2値データを生成するようにした。従って、印刷用紙の外側に打ち捨てられるクリアインクの量が少なくなり、インク吸収材71に対するクリアインクの堆積量を低減することができる。その結果、クリアインクに搬送される印刷用紙が引っ掛かりにくくなるので、印刷品質の低下を抑えることができる。
(1)SMBテーブルT2は、濃度が異なる第1テーブルT2aと第2テーブルT2bとを備えて、画像処理回路43は、印刷用紙の四辺を含む領域では、濃度が低い第2テーブルT2bのデータと階調値とを比較してドットサイズ及びドット形成の有無を判断して2値データを生成するようにした。従って、印刷用紙の外側に打ち捨てられるクリアインクの量が少なくなり、インク吸収材71に対するクリアインクの堆積量を低減することができる。その結果、クリアインクに搬送される印刷用紙が引っ掛かりにくくなるので、印刷品質の低下を抑えることができる。
(2)領域に応じて補間データを生成し、該補間データによりドット形成の有無及びサイズが決定されたクリアインクが吐出された印刷物は、第2領域92において印刷用紙の中央から四辺及び四隅に近づくに従って光沢性が徐々に低くなり、光沢性が垂直方向又は水平方向に偏りが無いため、違和感がほとんどなく見た目の良い印刷物が得られる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
(変形例1)
上記実施形態において、画像処理回路43における解像度変換処理は、ソフトウェアにより実現されても良い。例えば、図2のCPU41が実行する画像形成プログラムにおいて、上記した方法に従って解像度を変換するようにしてもよい。
(変形例1)
上記実施形態において、画像処理回路43における解像度変換処理は、ソフトウェアにより実現されても良い。例えば、図2のCPU41が実行する画像形成プログラムにおいて、上記した方法に従って解像度を変換するようにしてもよい。
また、画像処理回路43における解像度変換処理は、ソフトウェアによる処理とハードウェアによる処理とにより実現されても良い。例えば、図2のCPU41が実行する画像形成プログラムにおいて解像度変換処理の一部の処理を実行し、他の処理をハードウェアとして構成された画像処理回路が実行する。
クリアインクに関する処理は、大きく分けて、水平方向(主走査方向)のドット位置を管理する水平ピクセル処理、垂直方向(副走査方向)のライン位置を管理する垂直方向ライン管理、補間演算、SMBテーブルの設定、SMBデータの取得から構成される。これらの処理のうち、例えば、SMBテーブルの設定と垂直方向ライン管理をソフトウェアにて処理し、SMBデータの取得、水平ピクセル管理、補間演算をハードウェアにて処理する。
図8は、ソフトウェア(CPU41)とハードウェア(画像処理回路43)とによる処理の流れを示す概略図である。尚、図8は、複数ラインの画像データを処理する場合を表している。
先ず、処理開始にあたり、CPU41は、管理プログラム(ソフトウェア)によりSMBデータの設定と垂直方向のライン数を管理する垂直方向レジスタに初期値(1,2ライン目)を設定する。垂直方向レジスタは画像処理回路43が有するメモリ43aにその領域が確保される。画像データは図2のRAM33に格納されている。
そして、解像度変換処理が開始される(jobスタート)と、画像処理回路43はレジスタに設定された垂直方向のライン位置に応じたドットの階調データをRAM33からの階調データを順次読み出す。階調データの読み出しにおいて水平方向のドット位置を管理し、その水平方向のドット位置とレジスタにCPU41が設定した垂直方向のライン位置とに基づいて、そのドットが図6に示す第1〜第3領域91〜93のうちの何れに含まれるかを判断し、第2領域92に含まれる場合に図7に示す各補間エリアに対する演算式に基づいて補間データを演算処理する。
そして、画像処理回路43は、1,2ライン目の階調データに対する解像度変換処理を終了するとライン終了割込を発生し、CPU41は、そのライン終了割込に応答して垂直方向レジスタに次のライン(3,4ライン目)を設定する。
CPU41と画像処理回路43は上記処理を繰り返し実行し、全ての階調データを2値データに変換する。
このように、ソフトウェアにて垂直方向のライン数を管理し、ハードウェアにて水平方向のドット位置の管理と補間演算を行なうことで、クリアインクが堆積し難く設定するとともに、をハードウェアの規模増大を抑えつつ処理の高速化を実現することができる。
このように、ソフトウェアにて垂直方向のライン数を管理し、ハードウェアにて水平方向のドット位置の管理と補間演算を行なうことで、クリアインクが堆積し難く設定するとともに、をハードウェアの規模増大を抑えつつ処理の高速化を実現することができる。
尚、画像処理回路43において1ライン毎に階調データを2値データに変換するようにしてもよい。即ち、図9に示すように、CPU41は、初期段階及びライン終了割込を受け付ける毎に、垂直方向レジスタを1ライン毎に設定する。このようにしても、クリアインクが堆積し難く設定するとともに、をハードウェアの規模増大を抑えつつ処理の高速化を実現することができる。
(変形例2)第2テーブルT2bは、印刷用紙の外側に打ち捨てられるクリアインクの量が少なくなるように設定されていればよく、第1テーブルT2aに比べてクリアインクのインクサイズが小さく、即ち吐出量が少なく設定されていてもよい。
(変形例3)データ領域90の分割数を適宜変更してもよい。例えば、クリアインクのドットサイズを補間演算する第2領域92を設定しない、又は第2領域92を複数設定するようにしてもよい。
(変形例4)第1テーブルT2aと第2テーブルT2bとの参照を判断する各領域91〜93の形状を適宜変更してもよい。例えば、画像の種類(風景・人物など)により領域の設定を変更する。又、コントロールパネル3やPC23の画面上に複数の設定を表示して選択するようにしてもよい。
(変形例5)SMBテーブルT2の構成を適宜変更してもよい。例えば、SMBテーブルT2を、ラーインクのサイズ及び形成の有無を判断するためのカラー用テーブル(TBL)T2aと、クリアインクのサイズ及び有無を判断するためのクリア用テーブル(TBL)T2bとを備えてもよい。この場合、図6に示す第1領域91ではカラー用テーブルT2aのみを使用して2値データを生成し、第3領域93ではカラー用テーブルT2aとクリア用テーブルT2bとを使用して2値データを生成する。そして、第2領域92では、カラー用テーブルT2aを用いて各色インクの2値データを生成するとともに、クリア用テーブルT2bを用いて生成したクリアインクの2値データをそのドットの位置に応じて補正する。
41…CPU、63…キャリッジ、64…案内部材としてのプラテン、71…インク吸収材、90…データ領域、91〜93…分割された領域、C…補間データ、T2a…変換テーブルとしての第1テーブル、T2b…変換テーブルとしての第2テーブル、X…主走査方向。
Claims (7)
- キャリッジに搭載されて印刷データに基づいてインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記キャリッジが走査する主走査方向に沿って配置され記録媒体を案内する案内部材とを備え、前記案内部材には、搬送される記録媒体より外側にはみ出して吐出されたインク滴を吸収するインク吸収材が配置され、前記インク滴を前記記録媒体の外側に打ち捨てて該記録媒体に対して縁なし印刷を行なう画像形成装置において、
第1の濃度変換テーブルと、該第1の濃度変換テーブルよりドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルと、
データ領域を複数の領域に分割し、各領域に応じた前記第1又は第2の濃度変換テーブルを参照して該領域の第1画像データを第2画像データに変換する階調数変換部と、
を備えた画像形成装置。 - 前記記録ヘッドは複数種類のインクを吐出するように形成され、
前記第1及び第2の濃度変換テーブルは、前記インクの種類に応じて濃度が設定されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記複数種類のインクは、前記記録媒体上に画像を形成するためのカラーインクと、該カラーインクを保護するためのクリアインクとを含み、
前記複数の変換テーブルは、少なくとも前記クリアインクの濃度が異なるように設定され、
前記階調数変換部は、前記記録媒体の端部を含む領域の第1画像データに対してクリアインクの濃度が低い変換テーブルを参照して第1画像データを第2画像データに変換する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記領域に応じて前記第1及び第2濃度変換テーブルを参照して生成した補間データにより該領域の第1画像データを第2画像データに変換する、ことを特徴とする請求項1〜3のうちの何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記第1画像データの垂直方向のライン位置を管理する管理プログラムを実行するCPUと、
前記第1画像データの水平方向のドット位置を管理し、該ドット位置と前記ライン位置とに基づいて前記補間データを算出する画像処理部と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - キャリッジに搭載されて印刷データに基づいてインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記キャリッジが走査する主走査方向に沿って配置され記録媒体を案内する案内部材とを備え、前記案内部材には、搬送される記録媒体より外側にはみ出して吐出されたインク滴を吸収するインク吸収材が配置され、前記インク滴を前記記録媒体の外側に打ち捨てて該記録媒体に対して縁なし印刷を行なう画像形成方法において、
第1の濃度変換テーブルと、該第1の濃度変換テーブルよりドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルと有し、
データ領域を複数の領域に分割し、各領域に応じた前記第1又は第2の濃度変換テーブルを参照して該領域の第1画像データを第2画像データに変換するステップを備えたことを特徴とする画像形成方法。 - キャリッジに搭載されて印刷データに基づいてインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記キャリッジが走査する主走査方向に沿って配置され記録媒体を案内する案内部材とを備え、前記案内部材には、搬送される記録媒体より外側にはみ出して吐出されたインク滴を吸収するインク吸収材が配置され、前記インク滴を前記記録媒体の外側に打ち捨てて該記録媒体に対して縁なし印刷を行なうためにCPUにより実行される画像形成プログラムにおいて、
第1の濃度変換テーブルと、該第1の濃度変換テーブルよりドットの形成濃度が低い第2の濃度変換テーブルとを有し、
前記CPUは、データ領域を複数の領域に分割し、各領域に応じた前記第1又は第2の濃度変換テーブルを参照して該領域の第1画像データを第2画像データに変換するステップを実行することを特徴とする画像形成プログラム。
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