JP2005287511A - 不飽和脂肪酸のトリグリセリドを酵素合成するための方法 - Google Patents

不飽和脂肪酸のトリグリセリドを酵素合成するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005287511A
JP2005287511A JP2005101990A JP2005101990A JP2005287511A JP 2005287511 A JP2005287511 A JP 2005287511A JP 2005101990 A JP2005101990 A JP 2005101990A JP 2005101990 A JP2005101990 A JP 2005101990A JP 2005287511 A JP2005287511 A JP 2005287511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
enzyme
vacuum
steps
fatty acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005101990A
Other languages
English (en)
Inventor
Ulrich Schoerken
ウルリッヒ・シェルケン
Carolin Meyer
カロリン・マイヤー
Sabine Both
ザビーネ・ボト
Peter Horlacher
ペーター・ホルラッハー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cognis IP Management GmbH
Original Assignee
Cognis IP Management GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cognis IP Management GmbH filed Critical Cognis IP Management GmbH
Publication of JP2005287511A publication Critical patent/JP2005287511A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/64Fats; Fatty oils; Ester-type waxes; Higher fatty acids, i.e. having at least seven carbon atoms in an unbroken chain bound to a carboxyl group; Oxidised oils or fats
    • C12P7/6436Fatty acid esters
    • C12P7/6445Glycerides
    • C12P7/6472Glycerides containing polyunsaturated fatty acid [PUFA] residues, i.e. having two or more double bonds in their backbone
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11CFATTY ACIDS FROM FATS, OILS OR WAXES; CANDLES; FATS, OILS OR FATTY ACIDS BY CHEMICAL MODIFICATION OF FATS, OILS, OR FATTY ACIDS OBTAINED THEREFROM
    • C11C3/00Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom
    • C11C3/04Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom by esterification of fats or fatty oils
    • C11C3/06Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom by esterification of fats or fatty oils with glycerol

Abstract

【課題】 ポリ不飽和脂肪酸を含有するトリグリセリドを製造するための酵素法の利点を改善する。
【解決手段】 合成に先立ってプレ加水分解を行う方法であって、以下の工程:
(a)ポリ不飽和脂肪酸のC1-4アルキルエステルを、真空中での水の連続添加により完全または部分的に加水分解するか、または、真空にせずに数段階で部分的に加水分解する工程;
(b)加水分解後に、水を分離または蒸留によって除去する工程;ならびに、
(c)トリグリセリドを生成させるための、真空中および酵素の存在下での、ポリ不飽和脂肪酸とグリセリンとの反応を、低含水条件下で行う工程;
(d)酵素を、分離または濾過によってトリグリセリドから除去する工程;および
(e)残存する脂肪酸および/またはC1-4アルキルエステルのありうる残基を、蒸留または精製によってトリグリセリドから除去する工程;
を含んでなる方法によって上記課題が解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、広くは脂肪酸エステルに、より具体的には、ポリ不飽和脂肪酸を含有するトリグリセリドの酵素合成のための新規方法であって、水性環境中でのポリ不飽和脂肪酸のアルキルエステルのプレ加水分解ならびに解放された脂肪酸の低含水条件下でのトリグリセリド生成のための反応からなる方法に関する。
ポリ不飽和脂肪酸のエステルは、化学法および酵素法の両方によって製造することができる。化学合成は、通常は非常に高い温度を使用しなければならず、また大量の塩基性触媒が必要になるため、二次生成物および望ましくない異性化がかなり多く生じるという欠点を有する。通常、リパーゼを用いる酵素触媒反応は、比較的穏やかな条件下で起こり、高純度の最終生成物を与える。
特許文献1は、不飽和脂肪酸のアルキルエステルおよびグリセリンからポリ不飽和共役脂肪酸のトリグリセリドを製造するためのリパーゼ触媒法であって、生成したアルコールを減圧下に反応から除去する方法を記載している。さらに、特許文献2は、生成した反応水またはアルコールを減圧下に除去することによって、グリセリンおよび遊離のポリ不飽和脂肪酸またはそのアルキルエステルをエステル化して、対応するトリグリセリドを生成させることを記載している。
しかし、酵素による合成は、反応が比較的遅いという欠点を有していることが多い。極めて低い含水条件下で多くの酵素の安定性は、例えばアルキルエステルからグリセリドへの直接エステル交換におけるように、劣っている。遊離酸を使用するときには、実際のトリグリセリド合成が促進されるが、不飽和脂肪酸のエステルを予め加水分解しなければならない。
欧州特許出願公開第1322776号明細書 国際公開第91/16443号パンフレット
従って、本発明が解決しようとする課題は、ポリ不飽和脂肪酸を含有するトリグリセリドを製造するための酵素法の利点を改善することであった。
本発明は、合成に先立ってプレ加水分解を行う、ポリ不飽和脂肪酸を含有するトリグリセリドの酵素触媒製造のための方法であって、以下の工程:
(a)ポリ不飽和脂肪酸のC1-4アルキルエステルを、真空中での水の連続添加により完全または部分的に加水分解するか、または、真空にせずに数段階で部分的に加水分解する工程;
(b)加水分解後に、水を分離または蒸留によって除去する工程;ならびに、
(c)トリグリセリドを生成させるための、真空中および酵素の存在下での、ポリ不飽和脂肪酸とグリセリンとの反応を、低含水条件下で行う工程;
(d)酵素を、分離または濾過によってトリグリセリドから除去する工程;および
(e)残存する脂肪酸および/またはC1-4アルキルエステルのありうる残基を、蒸留または精製によってトリグリセリドから除去する工程;
を含んでなる方法に関する。
プレ加水分解(工程aおよびb)ならびにその後の合成(工程c〜e)を、同一反応器中、特に同一酵素の存在下に、単一容器(ワンポット)法として行うのが好ましい。本方法の利点は、トリグリセリド合成のための酵素のより良好な安定化である。
酵素の安定性、従ってその再使用可能性が有意に改善され、こうして方法のコストを低下させうることがわかった。これは、一般に酵素がこのような合成法の最もコストのかかる要因であるためである。
図1は、固定化リパーゼ Novozym 435 [Novozymes(デンマーク)からのリパーゼ]の存在下での、CLAトリグリセリドを得るためのCLAメチルエステル(黒菱形の点)または遊離酸CLA(黒四角の点)とグリセリンとの反応を説明するものである。遊離酸を使用したときには、酵素活性の低下が比較的少ないことがわかった。即ち、5週間後には、CLAメチルエステルを含有するバッチ中のNovozym 435は、もはや濾過することができなかった。しかし、遊離酸の使用は、多くがエステル形態で存在するCLAのエステル切断を予想する。従来技術において既知のように、エステル交換においてエステルを酵素と直接反応させると、酵素は、安定性の重大な損失を受けるであろう(図1を参照)。
従って、本発明の方法は2つの工程からなり、プレ加水分解を実際の合成の前に行う。エステル化の前に、CLAアルキルエステルを、水に富む媒体中、好ましくは同じ反応容器において、アルコールと遊離酸に分離させる。「水に富む」なる用語は、反応混合物全体を基準に、多くとも50%(好ましくは多くとも25%)および少なくとも1%(好ましくは少なくとも5%)の水の量を意味する。真空中であっても、反応混合物全体を基準に少なくとも1%(好ましくは少なくとも5%)の含水量を、水の連続添加によって反応混合物において調節する。加水分解は、既知の化学的方法によって行うことができる。しかし好ましくは、プレ加水分解も、酵素の存在下に、より具体的には、その後の合成において使用する同一酵素の存在下に行う。
トリグリセリドの合成は、低含水条件下で行う。これは、水または蒸気を添加することなく、合成を真空中で行うことを意味する。少量の水が、グリセリンと脂肪酸からのエステルの生成により、合成中に連続的に生成する。この反応水は、リパーゼを完全な脱水から保護する。対照的に、エステルを基質として使用したときには、反応水が生成しないので、リパーゼの脱水、従って失活が、真空中でより迅速に起こる。ポリ不飽和脂肪酸のトリグリセリドの化学合成と比較して、酵素合成は、はるかに低い温度で行うことができ、これが、望ましくない二次生成物(例えば、望ましくない異性体など)の減少を導く。通常、この酵素法の反応速度は極めて遅い。しかし、本発明の方法は、使用する酵素の安定化を導き、こうして酵素の再使用を可能にするので、酵素法を有利なものにする。
本方法は、天然のポリ不飽和およびポリ共役不飽和脂肪酸ならびに共役リノールおよびリノレン酸からなる群から選択される、C1-4アルキルエステル(好ましくはメチルおよび/またはエチルエステル)に適用することができる。ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、アラキドン酸、γ-リノレン酸および共役リノール酸のエステルを使用するのが好ましく、共役リノール酸(CLA)のc9,t11およびt10,c12異性体のエステルが特に好ましい。使用する原料に対して選択する濃度範囲は、1モルのグリセリンに対して3〜6モルのエステルであり、好ましくは1モルのグリセリンに対して3.2〜4.0モルのエステルを使用して最適の反応速度を達成する。
適する酵素の代表例(これらは、いかなる意味においても本発明の限定を意図するものではない)は、Alcaligenes、Aspergillus、Candida、Chromobacterium、Rhizomucor、Penicilium、Pseudomonas、Rhizopus、Thermomyces、Geotrichum、Mucor、Burkholderiaおよびこれらの混合物からなる群から選択される微生物のリパーゼおよび/またはエステラーゼである。微生物 Alcaligenes、Candida、Chromobacterium、Penicilium、Pseudomonas、Rhizopus、RhizomucorおよびThermomycesに由来するリパーゼおよびエステラーゼが好ましいが、これはこれらが特に活性であるためである。特にCandidaおよびRhizopus、とりわけCandida antarctica Bが好ましい。担体物質上に固定化したリパーゼが特に適しており、より具体的には、油脂含量(%)を基準に3〜12重量%の固定化体が適している。
反応に適する温度範囲は、酵素の最適活性によって決定される。40〜90℃の範囲の温度が、好ましく選択したリパーゼに特に適することがわかった。55〜80℃の範囲の温度が好ましい。少なくとも200mバール、好ましくは1〜100mバール、より好ましくは20〜60mバールの真空を適用すべきである。好ましい方法パラメーターは、反応速度において達成すべき促進によって決定される。
反応の終了時に、固定化酵素を分離または濾過によって除去し、未反応の脂肪酸またはそのアルキルエステルを精製または蒸留(好ましくは短路蒸留)によって除去する。
プレ加水分解工程の使用に加えて、
(i)弱塩基性塩、錯生成剤および塩基性イオン交換体からなる群からの添加剤の添加、および/または、
(ii)溶媒またはガスの形態の共留剤の添加、および/または、
(iii)グリセリン結合性吸着剤の添加、および/または、
(iv)部分グリセリド中間生成物の熱処理、
によって工程cを促進することにより、本方法をさらに最適化することができる。
実施例1:操作条件下でのCLAメチルエステルおよびCLA遊離酸中のNovozym 435の安定性の比較
グリセリン(4g)およびCLA脂肪酸(44g)を、1:3.6のモル比で1個のフラスコに秤量して入れ、一方、グリセリン(5.5g)およびCLAメチルエステル(66g)を、1:3.7のモル比で第2のフラスコに秤量して入れた。Novozym(登録商標) 435 [Novozymes(デンマーク)からのリパーゼ;バッチ1には4gおよびバッチ2には3g]を添加した後、60℃の温度で磁気撹拌フィッシュを用いて撹拌しながら、20mバールの真空を適用した。油相の試料を48時間後に取り、グリセリドの割合(%)をガスクロマトグラフィーによって分析した。Novozym 435を、生成したCLAトリグリセリドから濾過によって取り出し、フラスコに戻し、別の反応を同じ反応条件下で開始させた。このようにして反応を8週間にわたって行った。CLAメチルエステルを用いて始めた反応は窒素下に行った。
結果(図1を参照)
(黒菱形の点)=CLAメチルエステルの使用
(黒四角の点)=CLA遊離酸の使用
ジおよびトリグリセリドの合計を基準に、生成物中のトリグリセリド含量(%)を測定した。CLAメチルエステルをCLAトリグリセリドの合成に使用したときには、使用した酵素の能力がわずか5週間後になくなるが、純粋なエステル化に使用した酵素は、8週間後にその最初の能力の80%をなお有していることが明瞭にわかるであろう。CLA遊離酸を使用したときには、酵素の失活ならびに担体物質の比較的大きな摩耗の両方に起因する、酵素活性の比較的小さな低下だけが存在した。
実施例2:CLAエステルのプレ加水分解に適するリパーゼの選択
共役リノール酸エチルエステル(4g)および水(6g)をそれぞれ含む15のバッチを、密閉可能な反応容器に入れ、複数の撹拌プレート上にて室温で同時に撹拌した。市販のリパーゼまたはエステラーゼ(40mg)を各バッチに添加した。2および22時間(hr)後に試料を取った。脂肪酸エチルエステルおよび酵素加水分解した脂肪酸を含有する有機相を分離し、分析した。変換を酸価によって測定した。結果を表1に示す。
Figure 2005287511
試験した全てのリパーゼおよびエステラーゼが、脂肪酸エステルの加水分解において活性であることがわかった。しかし、Alcaligenes、Candida、Chromobacterium、Penicilium、Pseudomonas、RhizopusおよびThermomyces型の微生物が好ましい。上記の条件下で、エタノールを除去しない反応は、約30重量% 遊離脂肪酸の平衡を続けた。
実施例3:水およびメタノールの連続ストリッピングを伴う短鎖の共役リノール酸メチルエステルの加水分解
共役リノール酸メチルエステル(100g)、水(10g)および固定化 Candida antarctica B リパーゼ(5g)を、加熱可能なフラスコに入れた。取り付けた蒸留ブリッジを用いて、60mバールの減圧下および60℃の温度で反応を行った。水を、0.25ml/分(実施例3A)および0.5ml/分(実施例3B)の流速で、連続的にフラスコ中に導入した。添加した水は迅速に留去されるので、反応器中の含水量は、反応中を通して低かった(<20%)。変換を、酸価の測定によってモニターした。反応を24時間後に終了させ(部分的変換)、固定化酵素を反応混合物から濾去した。次いで、有機相を水性相から分離した。酸価200が100%変換に相当する。結果を表2に示す。
Figure 2005287511

添加した水の量に依存して、76.5%および83.5%の加水分解レベルが24時間で得られた。24時間後の留出物の量は、315g(実施例3A)および584g(実施例3B)であった。
実施例4:多段階加水分解による短鎖の共役リノール酸メチルエステルの加水分解
ヒマワリ油に基づく共役リノール酸メチルエステル(20g)および水(40g)をそれぞれ含む3つのバッチを、密閉容器に秤量して入れた。次いで、固定化リパーゼ(1g)を各バッチに添加し、混合物を磁気撹拌プレート上にて室温で5時間撹拌した。次いで、酵素固定化体を濾去し、有機相を水性相から分離した。さらに水(40g)を有機相に添加し、濾去した酵素固定化体をこの反応溶液に再添加した。室温で一晩の反応の後に、酵素固定化体を再び濾去し、有機相を水性相から分離した。水(40g)を有機相に添加し、濾去した酵素固定化体をこの反応溶液に再添加した。室温でさらに5時間の反応の後に、反応を終了させた。
下記の酵素固定化体を使用した:
(5A):Novozym 435;
(5B):1gの固定化 Candida antarctica B リパーゼ;
(5C):1gの固定化 Thermomyces lanugenosus リパーゼ。
個々の段階での変換を、酸価の測定によってモニターした。酸価200が100%変換に相当する。結果を表3に示す。
Figure 2005287511
実施例5:CLAメチルおよびエチルエステルの部分的加水分解ならびにCLAトリグリセリドを生成させるための加水分解物とグリセリンとの反応
水(300g)およびCLAメチルエステル(900g)(バッチ1)またはCLAエチルエステル(940g)を、2個のフラスコに秤量して入れた。0.22%の炭酸ナトリウムをバッチ1に添加した。固定化 Candida B リパーゼ(100g)(バッチ1)または固定化 Candida B リパーゼ(80g)(バッチ2)の添加によって、加水分解を開始させた。部分的加水分解を、45℃の温度(内部温度)、60mバールの真空下、および300rpmの撹拌速度で行った。加水分解中に、水を3ml/分の流速で連続的に添加した。油相の試料を取り、加水分解の程度を、酸価の測定によって決定した。7時間後に、加水分解を終了させた。グリセリン(80g)を各バッチに添加し、グリセリド合成を、真空中(バッチ1においては60mバールおよびバッチ2においては20mバール)、55℃の温度(内部温度)で行った。油相の試料を取り、生成したCLAグリセリドの含量をガスクロマトグラフィーによって測定した。結果を、生成したジおよびトリグリセリドの合計を基準に、トリグリセリド含量(%)として表した。
結果
Figure 2005287511

高いCLAトリグリセリド収率が、CLAエステルの加水分解ならびにその部分的加水分解物から出発するグリセリド合成の組合せによって得られる。高い加水分解レベルが、わずか数時間後に達成される。この組合せの方法においても、炭酸ナトリウムの添加(バッチ1)は、増大したトリグリセリド生成速度を導く。
図1は、CLAトリグリセリドの合成において、出発物質としてCLAメチルエステル(黒菱形の点)およびCLA遊離酸(黒四角の点)を使用したときの、酵素の反応時間の関数として、ジおよびトリグリセリドの合計を基準に、生成物中のトリグリセリド含量(%)を示すグラフである。

Claims (10)

  1. 合成に先立ってプレ加水分解を行う、ポリ不飽和脂肪酸を含有するトリグリセリドの酵素触媒製造のための方法であって、以下の工程:
    (a)ポリ不飽和脂肪酸のC1-4アルキルエステルを、真空中での水の連続添加により完全または部分的に加水分解するか、または、真空にせずに数段階で部分的に加水分解する工程;
    (b)加水分解後に、水を分離または蒸留によって除去する工程;ならびに、
    (c)トリグリセリドを生成させるための、真空中および酵素の存在下での、ポリ不飽和脂肪酸とグリセリンとの反応を、低含水条件下で行う工程;
    (d)酵素を、分離または濾過によってトリグリセリドから除去する工程;および
    (e)残存する脂肪酸および/またはC1-4アルキルエステルのありうる残基を、蒸留または精製によってトリグリセリドから除去する工程;
    を含んでなる方法。
  2. プレ加水分解(工程aおよびb)ならびにその後の合成(工程c〜e)を、同一反応器中で単一容器法として行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. プレ加水分解(工程aおよびb)ならびにその後の合成(工程c〜e)を、同一酵素の存在下に行うことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. ポリ不飽和脂肪酸および/またはそのアルキルエステルを、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、リノール酸および共役リノール酸からなる群から選択することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 担体物質上に固定化したリパーゼ、ホスホリパーゼまたはエステラーゼを、酵素として使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. プレ加水分解を、少なくとも200mバールの真空下での水の連続添加により行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. プレ加水分解を、真空を適用せずに数段階で水の連続添加により行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 工程aを、反応混合物全体を基準に、反応混合物において少なくとも1%の水、好ましくは多くとも50%の水を用いて行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 工程cを、水を添加することなく、少なくとも200mバールの真空下に行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 工程cを、
    (i)弱塩基性塩、錯生成剤および塩基性イオン交換体からなる群からの添加剤の添加、および/または、
    (ii)溶媒またはガスの形態の共留剤の添加、および/または、
    (iii)グリセリン結合性吸着剤の添加、および/または
    (iv)部分グリセリド中間生成物の熱処理、
    によって促進することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
JP2005101990A 2004-03-31 2005-03-31 不飽和脂肪酸のトリグリセリドを酵素合成するための方法 Pending JP2005287511A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102004015782A DE102004015782A1 (de) 2004-03-31 2004-03-31 Verfahren zur enzymatischen Synthese von Triglyceriden ungesättigter Fettsäuren

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005287511A true JP2005287511A (ja) 2005-10-20

Family

ID=34877667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005101990A Pending JP2005287511A (ja) 2004-03-31 2005-03-31 不飽和脂肪酸のトリグリセリドを酵素合成するための方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20050233427A1 (ja)
EP (1) EP1582595A1 (ja)
JP (1) JP2005287511A (ja)
DE (1) DE102004015782A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004015781A1 (de) * 2004-03-31 2005-10-20 Cognis Ip Man Gmbh Verfahren zur enzymatischen Synthese von Triglyceriden ungesättigter Fettsäuren
DE102004019472A1 (de) * 2004-04-22 2005-11-17 Bayer Healthcare Ag Phenylacetamide
DE102005057832A1 (de) * 2005-12-03 2007-06-06 Cognis Ip Management Gmbh Verfahren zur enzymatischen Synthese von Triglyceriden
UA97127C2 (uk) 2006-12-06 2012-01-10 Бандж Ойлз, Инк. Спосіб безперервної ферментативної обробки композиції, що містить ліпід, та система для його здійснення
AU2017383551B2 (en) 2016-12-19 2022-01-27 Enzymocore Ltd. Enzymatic enrichment of n-3 fatty acids in the form of glycerides
CN111040882B (zh) * 2019-11-25 2021-10-26 江南大学 一种基于模型化计算的中长碳链甘油三酯的制备方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3716950A1 (de) * 1987-05-20 1988-12-08 Henkel Kgaa Verfahren zur herstellung von triglyceriden
JPH03292893A (ja) * 1990-04-10 1991-12-24 Lion Corp 脂肪酸アルコールエステルの加水分解法
DK95490D0 (da) * 1990-04-18 1990-04-18 Novo Nordisk As Fremgangsmaade til fremstilling af triglycerid og triglyceridsammensaetning
DE69609196T3 (de) * 1995-11-14 2006-01-26 Loders Croklaan B.V. Verfahren zur Herstellung von Materialien mit hohem Gehalt an isomeren von konjugierter Linolsäure
ATE350028T1 (de) * 1998-03-17 2007-01-15 Natural Asa Konjugierte linolsäurezusammensetzung
WO2000064854A1 (fr) * 1999-04-27 2000-11-02 Kabushiki Kaisha Yakult Honsha Esters d'acides gras conjugues
AU2002212256A1 (en) * 2000-09-20 2002-04-02 Basf Aktiengesellschaft Method for producing glycerides of conjugated, polyunsaturated fatty acids on the basis of their alkyl esters
DE10225117A1 (de) * 2002-06-06 2004-01-08 Cognis Deutschland Gmbh & Co. Kg Verfahren zur Herstellung von konjugierter Linolsäure
DE102004015781A1 (de) * 2004-03-31 2005-10-20 Cognis Ip Man Gmbh Verfahren zur enzymatischen Synthese von Triglyceriden ungesättigter Fettsäuren

Also Published As

Publication number Publication date
EP1582595A1 (de) 2005-10-05
DE102004015782A1 (de) 2005-10-20
US20050233427A1 (en) 2005-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3892463B2 (ja) アルキルエステルの製造方法
JP7213184B2 (ja) グリセリドの形態におけるn-3脂肪酸の酵素的濃縮
JP4530311B2 (ja) リパーゼを用いたグリセライドの製造方法
US7981641B2 (en) Processes for the production of triglycerides of unsaturated fatty acids in the presence of enzymes
EP0307154B1 (en) Preparation of diglycerides
JPH0439995B2 (ja)
JP2000023688A (ja) 部分グリセリドの製造法
RU96118495A (ru) Рафинирование масляных композиций
US20220282290A1 (en) Method for Synthesizing Diglyceride
NO312973B1 (no) Lipase-katalysert forestring av marine oljer
CA2803477A1 (en) Process for separating polyunsaturated fatty acids from long chain unsaturated or less saturated fatty acids
JP2005287511A (ja) 不飽和脂肪酸のトリグリセリドを酵素合成するための方法
JP2003113396A (ja) 共役脂肪酸含有モノグリセリドおよびその製造方法
CA2175734C (en) Process for the fractionation of fatty acids
JP2009504813A (ja) 脂肪酸エステルの化学酵素的製造方法
JP3072022B2 (ja) ジグリセリドの製造法
JP3840459B2 (ja) グリセリドおよびその製造方法
US20030175914A1 (en) Method for producing glycerides of conjugated, polyunsaturated fatty acids on the basis of their alkyl esters
Byun et al. Lipase catalyzed production of monoacylglycerols by the esterification of fish oil fatty acids with glycerol
CN113957104A (zh) 一种酶法制备甘油二酯的方法
US7138256B2 (en) Processes for preparing conjugated linoleic acid from conjugated linoleic acid esters
US7737289B2 (en) Process for enriching polyunsaturated fatty acids
JP2005524759A5 (ja)
JP3764793B2 (ja) ジグリセリド類の製造方法
EP1749099B1 (en) Process for enzymatic production of triglycerides