JP2005285510A - 燃料電池用ホースの洗浄方法およびそれによって洗浄された燃料電池用ホース - Google Patents

燃料電池用ホースの洗浄方法およびそれによって洗浄された燃料電池用ホース Download PDF

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Abstract

【課題】ホースの物性に悪影響を与えずに短時間で不純物等の抽出除去ができ、洗浄効率に優れる燃料電池用ホースの洗浄方法およびその洗浄方法によって洗浄された燃料電池用ホースを提供する。
【解決手段】ゴム層や樹脂層を備えた燃料電池用ホースの洗浄方法であって、このホースの内部に含酸素系溶剤を封入するか、または、ホース全体を含酸素系溶剤に含浸することによって上記ホースを洗浄する。そして、その方法によって洗浄された燃料電池用ホースとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池用ホースの洗浄方法およびそれによって洗浄された燃料電池用ホースに関するものである。
次世代の発電方式として、燃料電池システム(特に、固体高分子型燃料電池)を用いた発電方式が有力視されている。この燃料電池システムによって得られたエネルギーは、例えば、自動車の動力や、家庭の電気および温水等として非常に効率的に利用することが可能である。ところで、上記燃料電池システムにおいては、水素と酸素の化学反応でエネルギーを発生させており、その反応には触媒を利用している。そのため、触媒毒成分(硫黄等)や各種イオン等の外的混入物があると、これら混入物が、上記反応を妨げるとともに、上記触媒を被毒し、その結果、反応効率が著しく低下する。したがって、それを防止するためには、水素や酸素の流入ラインにあたる配管部材(ホース)および関連部材においては、上記外的混入物の抽出や付着がないものを使用する必要がある。
また、上記燃料電池システムにおける化学反応の際に発生する熱を冷却するため、燃料電池システムには、通常、水冷式の冷却システムが導入されている。そして、その冷却ラインを流れる冷却水(純水およびクーラント)には、絶縁性を保つことが求められている。すなわち、上記冷却水が導電性を帯びた場合、電気的な短絡を引き起こし、それによって、感電のおそれや、その漏電による発電効率の低下が懸念されるからである。したがって、上記冷却水の冷却ラインに用いる配管部材(ホース)等には、イオンの抽出が殆どなく、冷却水の導電性を上げないような部材が求められる。また、上記冷却水には、通常、導電率の低い純水や、純水とクーラントとの混合物が用いられる。しかしながら、純水では、塩素等の除菌剤が一切含まれておらず、そのために、例えば、配管部材(ホース)から抽出される低分子有機物の量が多いと、それを餌にするバクテリアが大量に発生する懸念がある。
以上のことから、従来では、燃料電池システムの配管には、イオン等の溶出が少ないステンレス(SUS)配管を使用することが多かった。しかし、SUS配管を用いた場合、剛性が高いことから、曲げ加工性等に欠け、成形や組み付け等が困難となり、レイアウトおよび作業性に問題がある他、振動耐久性等の難点もある。そのため、近年では、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)等のゴムを用いて形成されたゴム製ホースの使用が提案されている。ところが、このようなゴム製ホースの内周面には、その製造過程において塗布された離型剤等が付着しており、しかも、そのゴム中には、微量の不純物等(ゴム配合薬品中に含まれていたり,ホースの製造工程で混入する不純物や、金属イオン、硫黄成分、低分子有機物等)が含まれており、これらが徐々に抽出するおそれがあることから、そのまま燃料電池システムの配管に用いるには問題がある。したがって、その製造工程において、ホース内周面の洗浄作業が必要不可欠である。上記洗浄作業は、例えば、ホース内周面の離型剤を、水や洗浄液によって洗浄し、その後、純水(比導電率が20μS/cm以下の純水)をホース内に封入して、その水温を高温(90℃程度)に保持したまま、長時間(24時間×2サイクル程度)抽出を行うことによりなされる。そして、その後、水洗および乾燥の各工程を経て、製品化される(例えば、特許文献1または2参照)。
特開2003−173803公報 特開2002−81581公報
しかしながら、上記のように、従来の、純水の封入による洗浄作業(ホース内の不純物等の抽出除去作業)は、高温で、かなりの時間を要することから、作業効率上好ましいとはいえず、何らかの解決策が求められている。しかし、この洗浄作業の効率を優先しようとすると、ホースの物性に悪影響を与えるおそれもあり、具体的な解決策がないのが実状である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ホースの物性に悪影響を与えずに短時間で不純物等の抽出除去ができ、洗浄効率に優れる燃料電池用ホースの洗浄方法およびそれによって洗浄された燃料電池用ホースの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、ゴム層や樹脂層を備えた燃料電池用ホースの洗浄方法であって、このホースの内部に含酸素系溶剤を封入するか、または、ホース全体を含酸素系溶剤に含浸することによって上記ホースを洗浄する燃料電池用ホースの洗浄方法を第1の要旨とし、この方法によって洗浄された燃料電池用ホースを第2の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決すべく、ホース内の不純物等の抽出除去作業に用いる洗浄液を中心に研究を重ねた。従来の考えでは、この洗浄液には、前述のように、純水の使用しか検討されてなかった。すなわち、仮に、有機溶剤を使用した場合、その溶剤と、ホース材料であるゴム(EPDM等)とが相溶し、ゴムが膨潤等して、ホースの物性を劣化させる危険性があるということが技術常識であったからである。しかしながら、本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、上記有機溶剤が、アルコール系、ケトン系等の含酸素系溶剤であると、純水では高温・長時間を要しないと取り除けないような不純物等を、ホースの物性を劣化させることなく、低温・短時間で取り除くことができることを突き止め、本発明に到達した。
この理由は、次のように考えられる。すなわち、上記含酸素系溶剤は、有機溶剤のなかでも極性が比較的高いことから、通常の有機溶剤(例えば、脂肪酸炭化水素系,芳香族炭化水素系等の炭化水素系溶剤)のようにゴムを膨潤させることがないと考えられる。また、その分子量が小さく、ゴムへの浸透力が高いために、ゴム層内に容易に出入りし、その出動作の際に、ゴム層内の不純物等を帯動し、効率的にゴム層から取り除く(抽出)ことが可能と考えられる。さらに、上記含酸素系溶剤は、有機物を溶解する性質もあり、しかも、水溶性で、抽出後の溶剤除去も容易であるということにある。なお、上記溶剤は、汎用性が高く、環境への負荷が低い溶剤である。
上記のように、本発明では、ゴム層や樹脂層を備えた燃料電池用ホースの内部に含酸素系溶剤を所定時間封入するか、または、ホース全体を含酸素系溶剤に所定時間含浸することにより、そのホース(特にそのゴム層)を洗浄し、目的とする燃料電池用ホースを得ている。そのため、この方法で洗浄すれば、ホースの物性を劣化させることなく、低温・短時間で効率よく洗浄することができる。また、この洗浄により、流体の導電化等を促す各種イオン等のみではなく、低分子有機物についても積極的に取り除くこともできる。したがって、このようにして洗浄処理された燃料電池用ホースは、不純物,各種イオン,硫黄成分,低分子有機物等の溶出が殆どなく、燃料電池システムにおける、あらゆる配管部材への適用が可能であり、その使用により、流体の導電性アップによる燃料電池システムの短絡や、触媒の被毒等による発電効率の低下や、さらには、流体中への低分子有機物の抽出によるバクテリアの発生等を、解消することができる。
特に、上記含酸素系溶剤の溶解性パラメータ(SP値)が9以上で、その溶剤の分子量が30〜120の範囲に設定されていると、本発明における洗浄効果等を、より高めることができる。
また、上記含酸素系溶剤が、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロパノール等であると、抽出効率がより高く、抽出後の溶剤除去もより容易であり、さらに、その使用による環境への負荷をより小さくすることができる。
さらに、上記含酸素系溶剤の封入または含浸による洗浄が、常温ないし60℃の含酸素系溶剤による24時間の範囲内での抽出処理であると、ホースの物性を劣化させることなく、従来の、純水による高温・長時間での抽出処理と同等か、それ以上の抽出効果(洗浄効果)を充分得ることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明では、先にも述べたように、ゴム層や樹脂層を備えた燃料電池用ホースの内部に含酸素系溶剤を所定時間封入するか、または、ホース全体を含酸素系溶剤に所定時間含浸することにより、そのホース(特にそのゴム層)を洗浄し、目的とする燃料電池用ホースを得ている。なお、ここで言う「洗浄」とは、ホースの内周面や外周面といった表面的な洗浄のみを指すではなく、その各層の内部の洗浄、すなわち、各層に含まれる微量の不純物等を抽出除去することを含む趣旨である。
上記ゴム層の形成材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、NBRとポリ塩化ビニル(PVC)のブレンドゴム(NBR−PVC)、水素化NBR(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CPE)、ブチルゴム(IIR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、シリコーンゴム(Q)等のゴムがあげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)が、燃料電池用ホース用途において好ましく用いることができる。そして、上記ゴムとともに、カーボンブラック,タルク等の充填剤、架橋剤、共架橋剤、プロセスオイル、老化防止剤等が、適宜配合される。
そして、これら各成分を、ニーダー,バンバリーミキサー,ロール等の混練機を用いて混練することにより、ゴムコンパウンドを調製し、さらに、これをホース状に押し出し成形した後、全体を所定の条件で架橋することにより、本発明の適用対象であるゴム製ホースを作製することができる。なお、この成形に際し、必要に応じて、マンドレルを用いても差し支えない。また、このホースは、単層構造に限定されるものではなく、その外周面に、さらに、他のゴム層や,樹脂層や,補強糸層等を形成し、2層以上の多層構造としても差し支えない。
上記樹脂層の形成材料としては、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド12(PA12)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ビニリデンフルオライド樹脂(PVDF)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
このようにして得られたホースは、まず、適宜、水や従来公知の洗浄液によって、特にホース内周面を中心として、表面的に洗浄される。そして、その後、先にも述べた、含酸素系溶剤を用い、これを、ホースの内部に所定時間封入するか、または、ホース全体を含酸素系溶剤に所定時間含浸することにより、上記ホースは抽出洗浄される。ここで、上記含酸素系溶剤の封入による洗浄は、ホースの両端開口に栓をした状態で行ってもよく、また、このホースを循環系に接続し、上記溶剤を、ホース内に循環させて行ってもよい。また、ホース全体を含酸素系溶剤に含浸することによる洗浄のみを行う場合は、ホース内にも含酸素系溶剤を行き渡らせるようにする必要がある。
そして、上記含酸素系溶剤としては、具体的には、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,ブタノール,イソブタノール等のアルコール系溶剤や、メチルエチルケトン,アセトン等のケトン系溶剤や、エチルエーテル等のエーテル系溶剤や、酢酸エチル等のエステル系溶剤があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、メチルエチルケトン、エタノールおよびイソプロパノールは、抽出性能がより高く、抽出後の溶剤除去もより容易であり、さらに、安価で、その使用による環境への負荷も、より小さいため、好ましい。なお、これら溶剤には、適宜、水(純水)を混ぜてもよい。
また、上記含酸素系溶剤は、その溶解性パラメータ(SP値)が9以上で、さらに、その分子量が30〜120の範囲に設定されていると、本発明における洗浄効果等を高めることができ、好ましい。より好ましくは、SP値が9.3〜12.7の範囲で、分子量が40〜80の範囲である。すなわち、上記溶剤の分子量が上記範囲より小さ過ぎると、沸点が低過ぎ、40℃程度でも揮散しやすくなるため、作業しにくいからである。逆に、上記溶剤の分子量が上記範囲より大き過ぎると、上記溶剤がゴム層に入りにくく、不純物等を取り除くのが困難となり、仮に、ゴム層中に入ることができたとしても、後にその溶剤をゴム層から取り出すのが困難となるからである。また、上記溶剤は、ゴムを膨潤させることがないよう極性を持たせる必要があるため、上記のように、そのSP値が9以上のものを用いることが好ましい。ここで、SP値とは、物質の極性を示す指標であり、下記の式(1)により求めることができる。そして、上記溶剤のSP値が、洗浄されるホースにおけるゴム層のSP値と離れていれば、相溶性が低くなるため、ゴム層が膨潤等することがなくなる。
そして、上記のような含酸素系溶剤の使用により、純水では高温・長時間を要しないと取り除けないようなゴム中に含まれる不純物等を、低温・短時間で取り除くことができる。具体的には、上記含酸素系溶剤の封入または含浸による洗浄が、常温ないし60℃の含酸素系溶剤による24時間の範囲内での抽出処理であると、ホースの物性を劣化させることなく、従来の、純水による高温・長時間での抽出処理と同等か、それ以上の抽出効果(洗浄効果)を充分得ることができる。ここで、常温とは、10〜40℃程度の範囲のことをいう。また、「常温ないし60℃」とは、10〜60℃程度の範囲のことを示す。なお、この範囲は、洗浄効果が充分期待できる範囲であるという意であり、本発明では、この範囲を超える温度もしくは時間の条件で上記抽出処理を行うことについて、特に限定するものではない。また、洗浄効果を上げるためには、4時間程度で一度全洗浄液(含酸素系溶剤)を取り替え、新規溶剤を用いて同じく4時間程度以上洗浄するのが好ましい。このようにして抽出処理を行った後、さらに、ホースを乾燥することにより、洗浄されたホース(燃料電池用ホース)を得ることができる。上記乾燥は、通常、常温ないし加熱下で、0.5〜60分の間で行われる。また、その際に、真空乾燥により乾燥処理を行ってもよい。
このようにして得られるホースにおいて、その最内層(ゴム層)の厚みは、特に限定されるものではないが、通常、1〜12mmの範囲内であり、また、ホース内径は、通常、4〜60mmの範囲内である。
また、本発明の燃料電池用ホースは、燃料電池車両用ホースに限定されるものではなく、例えば、家庭用等の定置式燃料電池用ホースや、コンピューター冷却用ホース等に用いることができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、EPDM100重量部(以下、「部」と略す)と、SRFカーボンブラック50部と、白色充填剤(沈降性炭酸カルシウム)100部と、パラフィン系オイル50部と、老化防止剤(芳香族第二級アミン類)1部と、過酸化物架橋剤(パークミルD、日本油脂社製)5部とを、バンバリーミキサーおよびロールを用いて混練して、ゴムコンパウンドを調製した。そして、これをホース状に押出成形し、160℃で45分間加硫して、単層構造のゴム製ホースを作製した(層の厚み4mm、ホース内径30mm)。このようにして得られたホースの内部空間に、洗浄液であるイソプロパノール(沸点:82.4℃、比重:0.19g/ml、SP値:11.5)を封入し、その液温を40℃に保持したまま、24時間放置することにより、ホース内部の洗浄処理を行った。そして、この洗浄処理が終わった後、ホースを乾燥して、目的とする、洗浄済みのホース(燃料電池用ホース)を得た。
上記洗浄液の封入時間(放置時間)を8時間にした。それ以外は、実施例1と同様にし、目的とする、洗浄済みのホース(燃料電池用ホース)を得た。
上記洗浄液として、エタノール(沸点:78.4℃、比重:0.79g/ml、SP値:12.7)を使用した。それ以外は、実施例1と同様にし、目的とする、洗浄済みのホース(燃料電池用ホース)を得た。
上記洗浄液として、エタノール(沸点:78.4℃、比重:0.79g/ml、SP値:12.7)を使用した。また、上記洗浄液の封入時間(放置時間)を8時間にした。それ以外は、実施例1と同様にし、目的とする、洗浄済みのホース(燃料電池用ホース)を得た。
上記洗浄液として、メチルエチルケトン(沸点:79.6℃、比重:0.80g/ml、SP値:9.3)を使用した。それ以外は、実施例1と同様にし、目的とする、洗浄済みのホース(燃料電池用ホース)を得た。
上記洗浄液として、メチルエチルケトン(沸点:79.6℃、比重:0.80g/ml、SP値:9.3)を使用した。また、上記洗浄液の封入時間(放置時間)を8時間にした。それ以外は、実施例1と同様にし、目的とする、洗浄済みのホース(燃料電池用ホース)を得た。
〔比較例〕
上記洗浄液として、純水(沸点:100℃、比重:1.00g/ml、SP値:23.4)を使用した。また、上記洗浄液の封入時間(放置時間)を8時間にした。それ以外は、実施例1と同様にし、目的とする、洗浄済みのホース(燃料電池用ホース)を得た。
〔従来例〕
上記洗浄液として、純水(沸点:100℃、比重:1.00g/ml、SP値:23.4)を使用し、その液温を80℃に保持したまま、ホース内周面の洗浄処理を行った。それ以外は、実施例1と同様にし、目的とする、洗浄済みのホース(燃料電池用ホース)を得た。
このようにして得られた実施例品および比較例品の燃料電池用ホースを用い、下記の基準に従って各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1および表2に併せて示した。
〔溶液導電率〕
ホース内に純水(比導電率が1μS/cmの純水)を封入(ホース両端はSUS金具で密栓)し、そのまま、100℃×24時間の熱老化を行った後、封入した純水を取り出した。この試験を2サイクル行った。そして、その取り出した純水(1サイクル目に取り出した純水と、2サイクル目に取り出した純水)の、25℃での導電率(μS/cm)を、導電率計(堀場製作所社製、CONDUCTIVITYMETER D−24)を用いて測定した。
〔溶液の有機炭素量(TOC量)〕
ホースから切り取った2.8mm×2.8mm×2mmのテストピース10枚を、100mlの純水(比導電率が1μS/cmの純水)に漬け、100℃×24時間の熱老化を行った後、純水の入れ換えを行った。この試験を2サイクル行った。そして、2サイクル目終了時の純水中の有機炭素量(μg/cm2 サンプル)を、JIS K 0102 22.1に準じて測定した。
〔引張強さ(TB)、伸び(EB)〕
ホースから、厚み2mmのサンプルを切り取った。そして、JIS 5号ダンベルを打ち抜き、JIS K 6251に準じて、引張強さ(TB)および伸び(EB)を評価した。すなわち、上記引張強さ(TB)が8MPa以上のものを○とした。また、上記伸び(EB)が200%以上のものを○とした。
〔シール性〕
ホースの両端に金属製パイプ(口金)を取り付けた後、そのホース内に水を充填した。そして、ホースの片端より、0.2MPaの圧力を上記水に加え、その際の、口金との連結部分の水洩れ状況を目視観察した。評価は、水のにじみや洩れ等の異常がないものを○とした。
〔耐圧性〕
ホースの一端を密栓するとともに、他端を水圧ポンプに連結して、ホースに1MPaの水圧を負荷した。そして、この水圧の負荷によりホースの漏れや破裂が起こらないものを○とした。
〔柔軟性〕
ホースを、そのホースの5倍の外径を有するマンドレルに巻き付け、その際に、容易に巻き付けることができたものを○とした。
〔抵抗〕
ホースの体積抵抗値を、JIS K 6911に準じ測定した。そして、その値が、106 Ω・cm以上であるものを○とした。
〔挿入性〕
長さ20cmのホースの一端に、外径31mmの金属製パイプの先端を挿入し、この状態で、上記ホースの他端を、ロードセルを用いて金属製パイプ側に25mm/分の速さで、その挿入距離が28mmになるまで押した。その際の荷重を、オートグラフ(AG−1000D,島津製作所社製)を用いて測定し、その最大荷重が180N未満であるものを○とした。
〔耐熱性〕
ホースを、120°Cで168時間の熱処理に供し、その後、ホースの一端を密栓するとともに、他端を水圧ポンプに連結して、ホースに1MPaの水圧を負荷した。そして、上記水圧の負荷によりホースの漏れ又は破裂が起こらないものを○とした。
上記結果より、実施例品は、いずれも、比較例品に対し、溶液導電率や溶液のTOC量が低く抑えられていることがわかる。そのため、そのホース内を流れる流体の汚染要因である導電性物質や低分子有機物の抽出量が極めて小さいことがわかる。そして、これらの値は、高温・長時間で抽出処理をおこなった従来例品と同程度に低く抑えられているか、あるいはそれ以上に低く抑えられていることもわかる。また、一連のホース物性に関し、実施例品は、いずれも、純水による抽出処理をおこなった比較例品および従来例品と同様、良好であることもわかる。
本発明の燃料電池用ホースは、燃料電池車両用ホースに限定されるものではなく、例えば、定置式燃料電池用ホース、コンピューター冷却用ホース等に用いることも可能である。

Claims (5)

  1. ゴム層や樹脂層を備えた燃料電池用ホースの洗浄方法であって、このホースの内部に含酸素系溶剤を封入するか、または、ホース全体を含酸素系溶剤に含浸することによって上記ホースを洗浄することを特徴とする燃料電池用ホースの洗浄方法。
  2. 上記含酸素系溶剤の溶解性パラメータ(SP値)が9以上で、その溶剤の分子量が30〜120の範囲に設定されている請求項1記載の燃料電池用ホースの洗浄方法。
  3. 上記含酸素系溶剤が、メチルエチルケトン、エタノールおよびイソプロパノールからなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1または2記載の燃料電池用ホースの洗浄方法。
  4. 上記含酸素系溶剤の封入または含浸による洗浄が、常温ないし60℃の含酸素系溶剤による24時間の範囲内での抽出処理である請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池用ホースの洗浄方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄方法によって洗浄されたことを特徴とする燃料電池用ホース。
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