JP2005283958A - 電子写真用キャリアの製造方法、及び電子写真用キャリアを用いた電子写真用現像剤、画像形成方法並びに画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小粒径キャリアにも効率よくコーティングでき、高品位のコーティング品を得られるとともに、コート樹脂表面に微粒子を均一コートする電子写真用キャリアの製造方法を提供する。
【解決手段】 転動流動層装置で外周壁面とディスク板の間から下部エアーを供給し、上部より旋回エアーを給気する電子写真用キャリアの製造方法において、下部供給エアーの流速をVp、上部よりの空気流の流速をVmとし、0.5≦Vm/Vp≦2.0の条件下で、被コート材を流動させ、半径Rの流動層の中心から半径R´の位置にノズルを均等に配置し、円錐スプレーパターン面積の半径をrとしたとき、0.6≦R´/R≦0.8、0.1≦r/R≦0.3を満たし、流動層の断面積をS、スプレーパターン面積をs、ノズル本数をnとしたとき、ns/S≦0.3の条件にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真用キャリアの製造方法に関し、特に、キャリア粒子に液滴を噴霧して、その表面にコーティングを行なう電子写真用キャリアの製造方法、及び電子写真用キャリアを用いた電子写真用現像剤、画像形成方法並びに画像形成装置に関する。
従来、静電荷像を現像する為に、トナーとキャリアとが混合された二成分現像剤が用いられている。この際に使用されるキャリアとしては、トナーのフィルミングを防止し、耐久性を向上させる等の目的で、樹脂が表面に被覆されたキャリアが使用されている。この様な樹脂被覆キャリアの製造方法としては、流動層造粒装置を用いてキャリア表面に樹脂液を被覆する方法が一般に知られている。例えば、流動化ベッド法によりキャリア芯材を浮遊させながらコート液を噴霧し、高温にて乾燥後、再びコート液の噴霧と乾燥を繰り返してキャリアを製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。
又、キャリア芯材を浮遊流動又は流動させながら被覆液をスプレーあるいは浸漬し、剪断力を加えながらキャリア芯材に被覆層を形成させる方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、上記コーティング方法では壁面に多量の凝集物ができ生産性が悪く、コート表面に微粒子を均一コートすることは出来ない。
一方、微粒子を被覆する方法および装置が提案されている(例えば特許文献3参照)。しかしながら、キャリアの製造方法、装置ではないため、微粒子は1μm〜1mmで、本発明が可能な1μm以下の微粒子には対応していない。また、装置が複雑化してしまうため、メンテナンス、コスト面で問題がある。
また、水平回転運動層中に、進行方向に対して、後方から噴霧塗布する方法を採用した提案がされている(例えば特許文献4参照)。この方法は、噴霧方向が水平では付着効率が悪く、また、コート膜表面に微粒子コートするキャリアにおいては、表面に均一コート出来ないため、微粒子の脱落により、耐久性に著しく悪影響を与えることがあり、コート材料の効果が得られないため、コート材料が限定されることになる。
また、キャリア粒子の崩壊が少なく且つキャリア粒子の表面に樹脂が均一にコートされるようにするため、流動床コーティング装置を用いてキャリアに樹脂溶液をスプレーコーティングする製造方法において、流動床内の雰囲気温度が30〜90℃の範囲であり且つエアー量がキャリア粒子1kg当たり35〜350L/minの範囲の条件下に樹脂溶液のスプレーを行なうことが開示されている(例えば特許文献5参照)。
また、キャリア粒子の崩壊及び凝集が少なく且つキャリア粒子の表面に樹脂が均一にコートされるようにするため、回転円板による遠心転動と浮遊流動とを組み合わせた流動床中で、キャリア粒子の表面に樹脂溶液をスプレーコーティングするキャリアの製造方法にて、前記回転円板の円周での回転速度を150〜600m/minの線速とする製造方法が開示されている(例えば特許文献6参照)。
上記特許文献5及び6記載の方法は、攪拌流動層においての製造方法であり、転動流動層の本発明とは異なる。攪拌流動層では、噴霧効率が悪いため、所望とする膜厚が得られないことがある。また、コート樹脂の均一コートは可能としても、コート樹脂表面に微粒子を均一コートさせることは出来ない。
また、高画質化を達成させるため、トナーやキャリア粒径を小粒径化する開発が進められているが、小粒径キャリア(平均粒径10〜50μm)への対応もなされていない。
特開昭58−202457号公報 特開昭62−153962号公報 特許第3329853号公報 特開平11−258857号公報 特開平5−216285号公報 特開平6−138710号公報
本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、従来のコーティング方法の問題点に対して、装置を複雑にせずに、かつコート材料を限定せず、小粒径(平均粒径10〜50μm)キャリアにも効率よいコーティングを可能とし、容易に高品位のコーティング品が得られ、コート樹脂表面に微粒子を均一コートする電子写真用キャリアの製造方法、及び電子写真用キャリアを用いた電子写真用現像剤、画像形成方法並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、転動流動層型装置で、ディスク板の外周壁面と、ディスク板との間から下部エアーを供給し、キャリア上部より旋回エアーを給気し、キャリア芯材の表面に樹脂をコーティングする電子写真用キャリアの製造方法において、下部供給エアーの流速をVp、旋回エアーの流速をVmとしたとき、0.5≦Vm/Vp≦2.0の条件下で、被コート材を流動させた状態において、半径Rの流動層の中心から半径R´の位置に噴霧ノズルを均等に配置し、円錐スプレーのスプレーパターン面積の半径をrとしたとき、0.6≦R´/R≦0.8、0.1≦r/R≦0.3を満たし、且つ、流動層の断面積をS、スプレーパターン面積をs、噴霧ノズル本数をnとしたとき、ns/S≦0.3の条件でコーティングすることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、噴霧ノズルの本数が1〜8であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、流動層の断面積1m2当りのコート液量が、50〜400ml/minで、且つ、キャリア粒子1kg当り2〜7ml/minであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、キャリアの平均粒径が、10〜50μmであることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、コーティングに使用されるコーティング液の噴霧液滴が平均粒径3〜15μmであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、ディスクの回転周速が100〜250m/minであることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、下部供給エアーの温度が50〜120℃であることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1記載の発明において、下部供給エアー量がキャリア粒子1kg当り8〜40L/minであることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明において、噴霧ノズルの高さが、ディスク面からの高さをキャリア舞い上がり高さの1/4〜2/3として噴霧コーティングすることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1に記載の製造方法により得られた電子写真用キャリアを用いることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項1記載の製造方法により得られた電子写真用キャリアを用いることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1記載の製造方法により得られた電子写真用キャリアを用いることを特徴とする。
本発明によれば、電子写真用キャリア製造方法において、下部供給エアーの流速をVp、キャリア上部より作用する空気流の流速をVmとしたとき、0.5≦Vm/Vp≦2.0の条件下で、被コート材を流動させた状態において、半径Rの流動層の中心から半径R´の位置にノズルを配置し、円錐スプレーのスプレーパターン面積の半径をrとしたとき、0.6≦R´/R≦0.8、0.1≦r/R≦0.3を満たし、且つ、流動層の断面積をS、スプレーパターン面積をs、ノズル本数をnとしたとき、ns/S≦0.3の条件コーティングする電子写真用キャリアの製造方法により、コート装置内への付着、キャリア凝集が少なく、キャリア粒子表面が一様で均一な膜が形成できるため、キャリアの膜厚、粒度分布が所望の値を得られ、安定品質が得られる。さらにキャリア表面に微粒子を均一にコートでき、高耐久化が実現できる。また、コート材料キャリア粒径を選ばないため、高画質対応の小粒径キャリアにおいても、コート品質が安定するという優れた効果を発揮することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1に示す転動流動式コーティング装置は、円筒状本体1の底部にディスク板2とその外周部にエアーが吹き出すスクリーン3があり、熱交換器4により加熱されたエアーは送風ファン5で下部吹き出しエアー6として送られる。また、熱交換器7により加熱され送風ファン8で上部押えエアー9として送られる。
上部には排気口10と押えエアー吹き出し口が設けられている。また、本体側面にはコーティング液を噴霧するノズル11とキャリア排出口12が設けられている。
次に、転動流動式コーティング装置の動作を説明する。キャリアは、通常装置内に40〜80kg仕込まれ、スクリーン3から吹き出す加熱エアーとディスク板2の回転によってスクリーン上を浮遊流動する。また、浮遊キャリアの舞い上がり高さを一定に保つために上部から加熱された押えエアー9をいれる。これにより浮遊流動キャリアの上部がノズル口からの適正距離(噴霧液滴の飛散密度が適正な位置:キャリアの凝集が少なく、適正な乾燥速度が得られる位置)の範囲に入るように舞い上がり高さを制御する。ノズル口の方向は下向きで、噴霧方向真下で噴霧することにより、乾燥を遅らせ、ディスク板上での転動運動によりコート面を滑らかにする様に作用する。このため樹脂表面に微粒子を均一コートすることも可能になる。
本発明のコーティング方法は、転動流動層型の装置でディスク板外周壁面とディスク板の間から下部エアーを供給し、上部より壁面に沿って旋回エアーを給気し、キャリア芯材の表面に樹脂をコーティングするキャリア製造装置において、下部供給エアーの流速をVp、キャリア上部より作用する空気流である旋回エアーの流速をVmとしたとき、0.5≦Vm/Vp≦2.0の条件下で、被コート材を流動させた状態において、半径Rの流動層の中心から半径R´の位置にノズルを配置し、円錐スプレーのスプレーパターン面積の半径をrとしたとき、0.6≦R´/R≦0.8、0.1≦r/R≦0.3を満たし、且つ、流動層の断面積をS、スプレーパターン面積をs、ノズル本数をnとしたとき、ns/S≦0.3の条件でコーティングすることにより、コート装置内への付着、キャリア凝集が少なく、キャリア粒子表面が一様で均一な膜が形成できるため、キャリアの膜厚、粒度分布が所望の値を得られ、安定品質が得られる。
R´/R<0.6では周速が遅いディスク盤中心部に凝集し、R´/R>0.8では流動層壁面に付着が発生し、ns/S>0.3では、流動層内の凝集とコート品の凝集が増大する。一方、r/R<0.1では噴霧液滴微粒化できず凝集が発生し、r/R>0.3では流動層内の付着が増大する。
ノズル本数が1〜8本であり、3〜5本が望ましい。8本より多いと噴霧液滴が小さくなり、噴霧後の液滴中に含まれている溶媒分が瞬時に蒸発(乾燥速度アップによる)して、固形化し、膜化できなくなる。また、噴霧液滴どうしが衝突し微粒化できないことがある。そして、ノズル本数が多くなるとメンテナンスにより作業性が低下する。
流動層の断面積1m2当りのコート液量は、50〜400ml/minで、且つ、キャリア粒子1kg当り、2〜7 ml/min 流動層の断面積1m2当りのコート液量は、好ましくは150〜300ml/minにする。コート液量が50ml/minより少ないと噴霧液滴径が小さくなりすぎるためコート効率が落ちる。また生産性も悪くなる。400ml/minより大きくなると凝集が増え歩留まりが悪くなる。
本キャリアの製造方法は、キャリアの平均粒径が、10〜50μmで効果が顕著になり、特に20〜40μmでの効果が大きい。
そして、スプレーノズルからキャリア粒子へ液滴径の平均粒径(3〜15μm)の大きさの噴霧液滴をコーティングする。噴霧液滴平均粒径は好ましくは5〜10μmがよい。噴霧液滴平均粒径が15μmを超えると、被コーティング粒子(キャリア粒子)径の1/2以上の大きさとなり、キャリア粒子表面上に形成された乾燥後の膜が大きな凹凸状として形成されるため、不均一なコート皮膜となる。また、突起部分では膜内部が乾燥しにくくなるため、(膜表面が乾燥しても内部は未乾燥状態として存在する)、他のコーティング物質(コーティング後の小粒径キャリア粒子)との接触時及び衝突時に接合して凝集体となる。また、液滴径が大きいため、所望のコーティング膜厚が得られず、膜厚ばらつきを生じることがある。
また、噴霧液滴が3μm以下になると、噴霧後の液滴中に含まれている溶媒分が瞬時に蒸発(乾燥速度アップによる)して、固形化し、膜化できなくなる。このため、コート液中の樹脂分が乾燥固形粒子となり、飛散物或いはカスとして装置内壁部へ付着したり、排気側へ飛び、歩留低下を生じたりすることもある。
ディスク回転の周速が100〜250m/minで、好ましくは130〜210m/minが良い。100m/minより遅いとディスク板上の転がりが弱く、ディスク板上の付着が増加し、250m/minより早いと壁面での付着とキャリア割れが増大する。
供給エアー温度が50〜100℃で好ましくは60〜80℃が良い。50℃より低くなると、乾燥効率が落ち付着、凝集が多くなる。100℃より高くなると乾燥が速くなり、凝集が増加し、滑らかな面が得られなくなる。
下部からの流動エアー量がキャリア粒子1kg当り8〜40L/min で好ましくは24〜30L/minが良い。8L/min以下ではディスク板上のキャリア芯材が増大し、付着、凝集が増加する。一方40L/min以上では浮遊するキャリア芯材が増大し、滑らかな膜、及び微粒子の均一コートが出来なくなる。
本発明のスプレーノズルは、ディスク板からの高さがキャリア舞い上がり高さの1/4〜2/3の位置に設定される。スプレーノズルをキャリア舞い上がり高さの1/4以下の高さに設置して噴霧すると、ノズルの位置が低いため、ディスク板へ噴霧液が付着・固化したり、キャリア粒子同士の凝集も多く発生したりする。一方、スプレーノズルをキャリア舞い上がり高さの2/3以上の高さに設置して噴霧すると、噴霧液適のキャリア粒子への付着効率が大きく低下する。そのため、乾燥途中でディスク上を転がるキャリア芯材が少なくなり、滑らかなコート膜が得らない。また、表面に微粒子をコートするキャリアは微粒子が表面上に均一にコートされず、微粒子が表面で凝集してしまう。
本発明に使用されるキャリアに用いられる芯材は、フェライト、鉄粉、マグネタイト等の材料が使用できるが、これらに限定はされない。キャリア用被覆樹脂としても一般的に用いられているものを使用することができ、例えば、シリコン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスルフィン酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリブチラール系樹脂、尿素系樹脂、ウレタン/ウレア系樹脂、ポリエチレン系樹脂、テフロン(登録商標)系樹脂等の各種熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂およびその混合物、ならびにこれらの樹脂の共重合体、ブロック重合体、グラフト重合体およびポリマーブレンド等であるが、これらに限るものではない。
また、微粒子を表面上に均一にコートすることが可能であるため、樹脂に加えて、微粒子も使用することができる。例えば、シリカ、脂肪族金属塩、チタン、アルミナ、マグネタイト等を挙げることが出来る。
本発明のコーティング方法は、キャリア芯材の舞い上がり抑制しているため。滑らかなコート表面を形成するには不向きな噴霧液滴径の微粒化にも対応可能になる。この微粒化のため、従来まではコーティングが困難であった小粒径粉体粒子(10〜50μm)のコーティングも可能になる。また、液滴径を微粒化制御により、コート溶液が溶剤系でも水系でも高固形液でも均一な膜形成が可能である。通常、攪拌羽根、解砕羽根を持つコーティング装置においては、コート膜の表面性を滑らかにすることが可能であるが、壁面に多量の付着や凝集物ができる。本発明のコーティング方法は、噴霧液滴径を微粒化することにより、ディスク板上、壁面への凝集を低減し、攪拌羽根、解砕羽根を持つコーティング装置の問題も解決している。しかし、壁面の付着や、凝集物がなく、コート樹脂表面に微粒子を均一にコートすることは本発明のコーティング方法によってのみ可能となる。
次に、本発明を実施例及び比較例によって具体的に説明する。実施例1〜5及び比較例1〜4の実施条件を表1に示す。
Figure 2005283958
(実施例及び比較例における固定条件)
コート装置:株式会社岡田精工製、スピラコーターSP−40(流動層の半径:200mm)
キャリア粒子:平均粒径20〜65μmのフェライトキャリア
処理量:5kg/バッチ
その他:液滴粒径はレーザー式粒径分布測定器(LDSA−2300A)にて計測して求める。なお、計算方法は、ロージン・ラムラー分布関数で算出し、SMD値を液滴平均粒径とした。
(評価方法)
凝集発生量:コーティング前のキャリア粒子と噴霧コーティング液が乾燥したときの固形分重量のトータルを総投入量とし、その重量に対し特定篩上に残留した重量の比とする。
帯電低下量、抵抗低下量(耐久性):市販のデジタルフルカラー複写機(リコー社製imagio Color2800)にセットし、ブラック単色による300000枚のランニング評価を行なう。そして、このランニングを終えたキャリアの帯電低下量及び抵抗低下量を求める。
電気特性:帯電量、抵抗値とも所望の値が得らたかを評価する。ほとんど差がないものを◎とし、差の度合いに応じて評価分けする。
耐久性:帯電低下量、抵抗低下量より、耐久性を評価する。低下がほとんどないものを◎とし、低下度合いに応じて評価分けする。
内壁面付着状態:付着度合いを5段階に送別し、付着のほとんど見られないものを◎とし、付着度合いに応じて評価分けする。
歩留:総投入量に対して、コート後回収された重量の比(wt%)とする。但し、凝集発生量はコート後の出来高からは除く。(凝集品は製品として使用できないため)
電気特性、帯電特性:基準値(目標値)に対して、ずれ度合いに応じて5段階に送別し、ずれの最も少ないものを◎とし、ずれに応じて評価分けする。
総合評価:製品の生産性、品質を含め5段階に評価分けする。評価結果を表2に示す。
Figure 2005283958
また、本発明のその他の実施例として、上述した電子写真用キャリアの製造方法により得られる電子写真用キャリアを用いて、電子写真用現像剤、画像形成方法及び画像形成装置を構成することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施形態によれば、電子写真用キャリア製造方法において、下部供給エアーの流速をVp、キャリア上部より作用する空気流の流速をVmとしたとき、0.5≦Vm/Vp≦2.0の条件下で、被コート材を流動させた状態において、半径Rの流動層の中心から半径R´の位置にノズルを配置し、円錐スプレーのスプレーパターン面積の半径をrとしたとき、0.6≦R´/R≦0.8、0.1≦r/R≦0.3を満たし、且つ、流動層の断面積をS、スプレーパターン面積をs、ノズル本数をnとしたとき、ns/S≦0.3の条件コーティングする電子写真用キャリアの製造方法により、コート装置内への付着、キャリア凝集が少なく、キャリア粒子表面が一様で均一な膜が形成できるため、キャリアの膜厚、粒度分布が所望の値を得られ、安定品質が得られる。さらにキャリア表面に微粒子を均一にコートでき、高耐久化が実現できる。また、コート材料キャリア粒径を選ばないため、高画質対応の小粒径キャリアにおいても、コート品質が安定するという優れた効果を発揮することが可能となる。
また、ノズル本数を1〜8本することにより、適当な膜化、作業性低下防止が可能となる。
さらに、流動層の断面積1m2当りのコート液量が、50〜400ml/minで、且つ、キャリア粒子1kg当り2〜7ml/minにすることにより、コート効率、生産性を高くすることが可能となる。
また、キャリアの平均粒径は、10〜50μm、スプレーノズルからキャリア粒子へ液滴径は、平均粒径(3〜15μm)の大きさの噴霧液滴で、所望のコーティング膜厚が得られ、歩留低下を防止することが可能となる。
また、ディスク回転の周速が100〜250m/minであること、供給エアー温度が50〜100℃であること、下部からの流動エアー量がキャリア粒子1kg当り8〜40L/minであること、スプレーノズルは、ディスク板からの高さがキャリア舞い上がり高さの1/4〜2/3の位置に設定されることにより、装置壁面等への付着を防止し、キャリアへの滑らかな付着を得ることができる。
また、上述した電子写真用キャリアの製造方法により得られる電子写真用キャリアを用いた、電子写真用現像剤、画像形成方法及び画像形成装置を構成することができる。
本発明の転動流動式コーティング装置を示す構成断面図である。
符号の説明
1 円筒状本体
2 ディスク板
3 スクリーン
4 熱交換器
5 送風ファン
6 エアー
7 熱交換器
8 送風ファン
9 エアー
10 排気口
11 噴霧するノズル
12 キャリア排出口

Claims (12)

  1. 転動流動層型装置で、ディスク板の外周壁面と、該ディスク板との間から下部エアーを供給し、
    キャリア上部より旋回エアーを給気し、
    キャリア芯材の表面に樹脂をコーティングする電子写真用キャリアの製造方法において、
    前記下部供給エアーの流速をVp、前記旋回エアーの流速をVmとしたとき、0.5≦Vm/Vp≦2.0の条件下で、被コート材を流動させた状態において、半径Rの流動層の中心から半径R´の位置に噴霧ノズルを均等に配置し、
    円錐スプレーのスプレーパターン面積の半径をrとしたとき、0.6≦R´/R≦0.8、0.1≦r/R≦0.3を満たし、且つ、前記流動層の断面積をS、前記スプレーパターン面積をs、前記噴霧ノズル本数をnとしたとき、ns/S≦0.3の条件でコーティングすることを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法。
  2. 前記噴霧ノズルの本数が1〜8であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  3. 前記流動層の断面積1m2当りのコート液量が、50〜400ml/minで、且つ、キャリア粒子1kg当り2〜7ml/minであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  4. 前記キャリアの平均粒径が、10〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  5. 前記コーティングに使用されるコーティング液の噴霧液滴が平均粒径3〜15μmであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  6. 前記ディスクの回転周速が100〜250m/minであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  7. 前記下部供給エアーの温度が50〜120℃であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  8. 前記下部供給エアー量がキャリア粒子1kg当り8〜40L/minであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  9. 前記噴霧ノズルの高さが、前記ディスク面からの高さをキャリア舞い上がり高さの1/4〜2/3として噴霧コーティングすることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  10. 請求項1に記載の製造方法により得られた電子写真用キャリアを用いることを特徴とする電子写真用現像剤。
  11. 請求項1記載の製造方法により得られた電子写真用キャリアを用いることを特徴とする画像形成方法。
  12. 請求項1記載の製造方法により得られた電子写真用キャリアを用いることを特徴とする画像形成装置。
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JP2016041058A (ja) * 2014-08-14 2016-03-31 森永製菓株式会社 被覆食品の製造方法

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