JP2005283734A - 弓奏型大正琴 - Google Patents

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Abstract

【課題】チェロのように椅子に座り弓で演奏することにより従来には見られない全く新しい演奏形態を創出することができるようにした弓奏型大正琴を提供する。
【解決手段】胴本体12に弦13を張設し、天板14に複数個の鍵15を指板18の隣り合うフレット19間に位置するように配設する。胴本体12の上部にピックアップ装置21を設け、下端にエンドピン50を伸縮自在に取付け、さらに裏面側に膝当て70を取付ける。弓奏時にはエンドピン50を引き出して床面に突き立て、膝当て70を奏者の右膝に当てて楽器本体12を安定した状態に保持し、左手で鍵15を押鍵操作し、右手に持った弓11で弦13の擦弦部Aを擦って演奏する。
【選択図】 図7

Description

本発明は大正琴に関し、特にピックの代わりに弓を用いチェロと同様な形態で演奏できるようにした弓奏型大正琴に関するものである。
一般に知られているように大正琴は、卓上型の撥弦楽器で、共鳴胴からなる胴本体上に張設した複数本の弦と、各弦に対応して配設された複数本の鍵レバーとを備え、演奏時に左手で鍵レバーを押鍵操作することにより弦の隣合うフレット間の弦部分を当該鍵レバーで押え込み、当該鍵レバーの演奏者から見て右側に位置するフレットと下駒間の弦部分で共鳴孔に臨む部分をギターなどの撥弦楽器で用いられているピック(義甲)や指(右指)で弾くことにより、その弦振動を下駒を介して胴本体に伝達し、所望の音程の音を発音させるように構成されている。
また、最近では弦の振動を電気信号に変換して取り出すようにした電気式大正琴や、ピックの代わりに弓を用いて演奏する大正琴(以下、弓奏型大正琴という)も提案されている。電気式大正琴は、電磁式ピックアップ装置を設け、マグネットによって弦の近傍に磁界を形成し、弦の振動による磁界の変化に伴って発生する誘導起電力をピックアップコイルによってピックアップし電気信号として取り出すようにしたものである(例えば、特許文献1,2参照)。弓奏型大正琴は、ピックで撥弦する代わりにバイオリンやチェロと同様に弓で弦を弾いて演奏するもので、弓を当てる位置により音色が微妙に変化しさまざまな演奏効果が出せる利点を有している。また、バイオリンやチェロとは異なり簡単にその音質(弦の持続音)や演奏の雰囲気を醸し出すことができ、しかも音程を決めるフレットを備えているので、所望の音程を出し易いという利点も備えている(例えば、特許文献3参照)。
実開平5−30896号公報 特開平1−211797号公報 特開2002−123253号公報
しかしながら、従来の卓上型大正琴1は、図8に示すように卓2に対して奏者3がやや斜めに座り、大正琴1をその左部分(糸巻き側)が少し斜め前方を指向し共鳴孔が奏者3側に近づくるように卓2上に設置して演奏するものであるため(非特許文献1参照)、弦楽器に属するとはいえバイオリン等の弓弦楽器やギター等の撥弦楽器に比べて演奏形態(持ち方、構え方)が著しく異なるという違和感があった。すなわち、バイオリン、ビオラ、ギター等は、椅子に座ったりあるいは立った状態で演奏するのに対し、大正琴1は琴と同様に一般に畳(または椅子)に座った状態で演奏するため、若い世代の人には古い感覚のイメージも強く馴染み難い楽器といえる。このため、ギター奏者やバイオリン奏者が気軽に大正琴を演奏するには無理がある。また、特開2002−123253号公報に開示された弓奏型大正琴も、一般の大正琴と同様に卓上に設置して演奏するものであるため、前述したと同様な問題があった。
「大正琴の世界」金子敦子著 音楽之友社・大正琴協会 p105
本発明は上記した従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、チェロのように椅子に座り弓で演奏することにより従来には見られない全く新しい演奏形態を創出することができるようにした弓奏型大正琴を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、胴本体表面に設けた指板上に弦を張設し、前記弦を鍵により前記指板に設けたフレットに押しつけることで音階を選択し、前記弦を弓奏して発音する弓奏型大正琴であって、弦張設機構を前記胴本体の上端側に備え、前記鍵を低音側鍵が前記胴本体の胴尻側に位置し、高音側鍵が胴本体の先端側に位置するように配置し、最高音の鍵と前記弦張設機構との間に上駒を設け、前記上駒と前記最高音の鍵との間の位置で前記弦を弓奏するようにしたものである。
また、本発明は、伸縮自在なエンドピンを胴尻側に設けたものである。
また、本発明は、胴本体の裏面側に演奏時の安定性を確保する膝当てを設けたものである。
さらに、本発明は、鍵を弦の両側に振り分けて配置したものである。
本発明においては、チェロと同様に奏者が椅子に座り大正琴を立てた状態で弓奏することができ、従来に見られない新しい演奏形態を創出できる。演奏に際しては、右利きの奏者の場合、左手で鍵を押さえて音程を決定し、右手で弓を持って擦弦する。鍵は低音側鍵が胴本体の胴尻側に位置し、高音側鍵が先端側(糸巻き側)に位置するように配置されているので、左手による鍵操作を自然に行うことができる。
また、本発明は椅子に座って演奏するときは、エンドピンを通常の長さに伸ばして床上に立てれば、大正琴を所定の高さに維持することができ、また膝当てを奏者の膝に当てると大正琴を安定した状態に維持することができ、エンドピン回りの回転を防止することができる。エンドピンを短縮すると不使用時に邪魔にならず、楽器の搬送性を高めることができる。
また、本発明は、鍵を弦の両側に振り分けて配置しているので、弦の張設方向に隣り合う鍵どうしの距離を大きくすることができて鍵の釦の大きさに余裕をもたせることができ、鍵の操作性を向上させることができる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る弓奏型大正琴の一実施の形態を示す正面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図1のIII −III 線断面図、図4は図1のIV−IV線断面図、図5(a),(b)は弦押えフェルトによって弦を押さえる様子を示す図、図6は段付きフレットと弦の関係を示す断面図、図7は弓奏時の演奏状態を示す図である。
これらの図において、本実施の形態は、ピックアップ装置を備えた電気式の弓奏型大正琴に適用した例を示す。全体を符号10で示す弓奏型大正琴は、弓11またはピックによって演奏されるもので、弓奏時の演奏状態で見て縦長となる胴本体12と、この胴本体12の表面側に張設された複数本、例えば2本の弦13(13A,13B)と、前記弦13のうち胴本体12の胴尻部(下駒部)12A付近から上方のピックアップ装置21付近までの弦部分を覆うように胴本体12の前方(手前側)に設けられた天板14と、各弦13を押え音程を決める複数個の鍵15等を備えている。また、各弦13の上下端付近を支持する弦ナット(以下、下駒という)16および上駒17と、複数個のフレット19を備えた指板18と、各弦13の上端を係止する2つの糸巻き20と、各弦13の振動を検出し電気信号に変換する前記電磁式ピックアップ装置21等を備えている。
前記弓11は、 バイオリン等の弓弦楽器に用いられているものと同様なもので、図3に示すように背面側に反ったプラスチックまたは木製の棹11Aと、複数本の繊維を束ねて形成され前記棹11Aの両端間に差し渡された1本の扁平な弓毛(例えば、馬の尾毛)11Bとで構成されている。
前記胴本体12は、前面板を形成する響板23、裏板24,左右一対の側板25、胴尻側ブロック26、先端側ブロック27等によって断面形状が略矩形で縦方向に長い中空の箱体に形成されることにより共鳴胴を構成し、響板23と裏板24の互いに対向する内面側には響棒28と裏板桟29がそれぞれ取付けられている。
前記弦13は、1オクターブずれたユニゾンとするために太さの異なる2本の弦13A,13Bが用いられる。各弦13は、下端が前記胴本体12の胴尻部12Aに取付けた弦掛け33に係止され、上端が前記糸巻き20にそれぞれ係止され、中間部が前記下駒16と上駒17によって支持することにより、前記指板18と先端側ブロック27の前方に所定の張力でもって張設されており、上駒17とピックアップ装置21の間の弦部分が演奏時に前記弓11によって擦られる部分、すなわち擦弦部Aを形成している。また、各弦13は、下駒16と上駒17間の弦部分がG音の開放弦となるように調律されている。2本の弦13のうち向かって左側の細い弦13Aは、ピアノ線からなる直径が例えば0.25mmの高音弦を形成し、右側の弦13Bは巻線からなる直径が例えば0.5mmの低音弦を形成している。これらの弦13A,13Bは、その前方側周面から指板表面までの距離H(図6)が等しくなるように張設されている。言い換えれば、大正琴10を水平に設置したとき、高音弦13Aと低音弦13Bの上面は同一水平面上に位置し、指板18の表面から各弦13の上面までの距離が等しく設定されている。このため、低音弦13Bの下面高さは高音弦13Aの下面高さより直径差(0.25mm)だけ低い。
前記下駒16は、指板18の表面下端部に植設され、各弦13の下端部を支持している。前記指板18は、前記響板23の表面中央に高さ方向の略全長にわたって延在するように接合されている。各弦13の音程を決めるフレット19は、指板18の長手方向に下方より上方に向かうにしたがって徐々に間隔が狭くなるように植設され、前端部が指板18の表面から前方に突出している。また、各フレット19は、弦13が押しつけられる先端面(弦受け面)のうち、図6に示すように、高音弦13Aに対応する左端部19aを低音弦13Bに対応する右端部19bより前方に突出させることにより段付きフレットを形成している。これらの弦受け面19aと19bの突出寸法の差(段差)dは、高音弦13Aと低音弦13Bの直径の差と等しい値(0.25mm)に設定されている。フレット19の弦受け面19a,19bに弦13A,13Bの直径差と等しい段差dを設けた理由は、鍵15を押鍵操作したとき2本の弦13A,13Bを各弦受け面19a,19bに対して確実に押しつけ、所謂ビビリ音の発生を防止するためである。すなわち、フレット19の弦受け面に段差dを設けない場合は、鍵15によって2本の弦13A,13Bを押し込んだとき、太い低音弦13Bがフレット19に当たるとそれ以上弦13A,13Bを押し下げることができず、したがって細い高音弦13Aはフレット19の弦受け面から直径差分だけ浮いた状態となるため、ビビリ音が発生する。
前記胴本体12の前方には、前記天板14が前記弦13を挟んで指板18と略平行に対向するように配設されている。天板14の上下端部および中央部は、前記胴本体12に取付けた複数個の取付金具36の先端面に複数個の取付けねじ38によって固定されている。また、天板14の表面には、前記鍵15を収納する複数個の凹陥部39(図2)が左右2列に形成されるとともに鍵盤枠40が固定されている。凹陥部39は、前記弦13を挟んで左右2列に、かつ左側と右側の凹陥部どうしが互いに対向しないように高さ方向にずらして形成されている。さらに、天板14には、前端が前記各凹陥部39の底面に開口し、後端が天板14の背面に開口する複数個の挿通孔41が形成されている。
前記鍵15は、前記凹陥部39内に出没自在に嵌挿される音階釦15Aと、前記挿通孔41を摺動自在に貫通し前端に前記音階釦15Aが一体に設けられたピン15Bと、前記ピン15Bの後端に止めねじ44によって固定された弦押え部材45とからなり、圧縮コイルばね46によって前記音階釦15Aが凹陥部39から突出する方向に付勢されている。前記弦押え部材45は、背面に弦13を押圧するフェルト47を有し、通常は前記圧縮コイルばね46によって天板14の裏面に圧接されている。このような弦押え部材45とフェルト47は、図5に示すように隣り合う2つのフレット19間で弦13の前方にそれぞれ位置し、音階釦15Aとは中心が一致していない。前記圧縮コイルばね46は、ピン15Bの前端部に弾装されることにより凹陥部39内に位置し、音階釦15Aを前方に付勢している。なお、鍵15の配列ピッチは、フレット19のピッチが異なることから胴本体12の胴尻部12A側から上方に向かうにしたがって徐々に小さくなるように変化しており、最低音側の鍵15Lが胴尻側(12A)に位置し、最高音側の鍵15Hが先端側(12B)に位置している。
図4において、前記胴尻側ブロック26は、響板23、裏板24および左右一対の側板25の下端部内面に接合されることにより、胴本体12内に位置して胴本体12の下面を閉塞しており、出没自在なエンドピン50がピン支持体51を介して取付けられている。ピン支持体51は、円筒体に形成されて上端部が胴尻側ブロック26に形成した取付孔53に嵌合し、下端部が胴尻側ブロック26の下方に突出し、この突出端部にエンドピン50を固定する固定ねじ54が取付けられている。
前記エンドピン50は、チェロに設けられているエンドピンと同様、演奏(弓奏)時に胴本体12を安定した状態に支持するために用いられるもので、前記ピン支持体51の中心孔56を引出し自在に貫通して通常は前記胴本体12内に収納されており、演奏時に適宜長さ引き出されて床面に立てられる。
図1および図3において、前記先端側ブロック27は、前記胴本体12の上端部を形成するもので、響板23、裏板24および左右一対の側板25の上端に接合されており、表面に前記ピックアップ装置21、上駒17および弦張設機構である糸巻き20が取付けられている。前記上駒17は、前記糸巻20とピックアップ装置21との間に配置されている。先端側ブロック27の下端部で弦13の擦弦部Aに対応する部分は、左右両側面に円弧状の凹部60が形成されることにより頸部を形成している。また、この頸部の表面両側縁部にも、側方に向かってなだらかに傾斜する正面視三日月形状の凹部61がそれぞれ形成されている。各凹部61の傾斜角度αは略同一で、高音弦13Aと低音弦13Bを弾くときの弓11の水平面に対する傾き角度θと略等しいかまたはこれより大きい角度であることが望ましい。さらに、先端側ブロック27の表面で前記擦弦部Aに対応する部分には、共鳴孔62が形成されている。
前記ピックアップ装置21は、前記共鳴孔62の下方に位置するように先端側ブロック27の表面下端部で弦13の擦弦部Aの真後に配置されることにより、前記最高音側の鍵15Hと上駒17との間に位置している。また、ピックアップ装置21は、一方の磁極(例えばN極)が弦13と対向するように配設されたマグネットと、このマグネットを収納する絶縁材からなるケースと、マグネットの周囲に巻回されたピックアップコイル等(いずれも図示せず)を備え、弦13の振動を電気信号に変換する。すなわち、演奏時に弦13を弓11で弾いて振動させると、当該弦13とマグネットとの距離が変化するためマグネットの磁界が変化し、電磁誘導作用によってピックアップコイルに弦振動に応じた起電力が発生する。そして、この起電力は、楽音を生成する信号処理回路(図示せず)に送られ、増幅器によって増幅された後、スピーカから演奏音として発音される。このとき、ヘッドホン用のジャックを大正琴10の出力端子に接続しておくと、ヘッドホンで演奏を聴くことができ、さらに他の消音楽器やCDプレーヤー、電気楽器などに接続して演奏すれば、これら楽器との合奏を楽しむことができる。なお、このような電磁式ピックアップ装置21は、従来周知である(例えば、実開平5−30896号公報、特開平1−211797号公報等)。
ここで、本実施の形態ではピックアップ装置21として、電磁式のピックアップ装置を用いた例を示したが、これに限らず圧電式のピックアップ装置を用いてもよい。圧電式ピックアップ装置は、圧電素子と、この圧電素子の両面にそれぞれ形成された電極層とからなり、弦13の振動に伴う両電極層間の電圧変化を電気信号として取出すようにしたものである。なお、このような圧電式ピックアップ装置を用いる場合は、上駒17と先端側ブロック27との接合面間に配置される。
前記上駒17は、前記先端側ブロック27の表面中央に共鳴孔62より上方に位置するように立設されて各弦13の上端部を支持しており、弦13の振動を先端側ブロック27を介して胴本体12全体に伝達する。前記先端側ブロック27の上端部には、各弦13の上端を係止する前記糸巻き20がそれぞれ取付けられている。
図1において、さらに前記胴本体12の裏面側には膝当て70が着脱可能に取付けられ、また右側面下端部には音量調整用つまみ71と、スピーカが接続されるジャック72が設けられている。膝当て70は、図7に示すように椅子に座って弓奏するとき、奏者の右膝に当てられることにより、胴本体12を安定した姿勢に保持するために用いられるもので、胴本体12に対して右下がりに傾斜して取付けられ、左端部が胴本体12の左方に突出している。
図7は大正琴10の弓奏時における演奏状態を示す図である。弓奏時には、奏者が椅子に座り、大正琴10を縦にしてエンドピン50を胴本体12から引き出し床面に突き立てる。また、先端側ブロック27を胸に当て、膝当て70を右膝の上に載せることにより大正琴10を安定した状態に保持する。そして、右手に持った弓11で弦13の擦弦部Aを擦り、左手で鍵15の音階釦を押鍵操作して演奏する。演奏に際しては、先端側ブロック27の表面で擦弦部Aに対応する左右両側縁部に凹部61をそれぞれ設けてあるので、弓11を図3に示すように傾けて弦13を弾いたとき、弓11を把持している右手指や棹11Aの先端111aまたは弓毛11Bが先端側ブロック27の表面に接触するおそれが少なく、良好に演奏することができる。
このように本発明に係る大正琴10は、エンドピン50を備え、椅子に座って弦13を弓11で擦って演奏するようにしたので、バイオリンやチェロに類似した弓弦楽器を構成し、大正琴の新しい演奏形態を創出することができる。
また、弓11を用いずピックを用いて演奏するときは、エンドピン50を胴本体12内に収納して大正琴10を卓上に水平に、かつ低音弦13Bが手前側になるように設置し、ピックで弦13の擦弦部Aを弾いて演奏すればよい。したがって、1つの大正琴10を演奏曲目や奏者の好みによって弓弦楽器または撥弦楽器として使用することができる。なお、卓上での演奏時は、膝当て70が不要であるため、胴本体12から取り外して大正琴10を卓上に設置する。
また、本発明は、鍵15を弦13を挟んでその両側に二列に配置しているので、弦13の張設方向に隣り合う鍵15どうしの間隔を広くでき、演奏性を向上させることができる。
さらに、鍵15は、弦13と直交する方向に直線移動する釦方式を採っているので、従来の回動自在なレバー方式に比べて早弾き奏法を容易にする。すなわち、従来の大正琴は、ピアノの鍵盤と同様に弦から離間した位置に回動支点を有するてこ状の鍵レバーによって弦を押し下げて音程を決めているので、鍵レバーの弦押圧部の運動軌跡が長くなり、したがって、押鍵に時間がかかり、早弾き奏法に難点がある。一方、本発明においては、鍵を直線的に移動させるようにしているので、鍵を速く操作することができる。
なお、上記した実施の形態では、2本の弦13を用いた大正琴を示したが、本発明はこれに何等限定されるものではなく、2本以上の弦を張設したものであってもよい。また、ピックアップ装置21を備えない自然楽器としての大正琴にも適用することが可能である。
本発明に係る弓奏型大正琴の一実施の形態を示す正面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII −III 線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 (a),(b)は弦押えフェルトによって弦を押さえる様子を示す図である。 段付きフレットと弦の関係を示す断面図である。 弓奏時の演奏状態を示す図である。 従来の大正琴の演奏状態を示す図である。
符号の説明
10…弓奏型電気大正琴、11…弓、12…胴本体、13…弦、14…天板、15…鍵、16…下駒、17…上駒、18…指板、19…フレット、20…糸巻き、21…ピックアップ装置、50…エンドピン、70…膝当て。

Claims (4)

  1. 胴本体表面に設けた指板上に弦を張設し、前記弦を鍵により前記指板に設けたフレットに押しつけることで音階を選択し、前記弦を弓奏して発音する弓奏型大正琴であって、
    弦張設機構を前記胴本体の上端側に備え、
    前記鍵を低音側鍵が前記胴本体の胴尻側に位置し、高音側鍵が胴本体の先端側に位置するように配置し、
    最高音の鍵と前記弦張設機構との間に上駒を設け、
    前記上駒と前記最高音の鍵との間の位置で前記弦を弓奏するようにしたことを特徴とする弓奏型大正琴。
  2. 伸縮自在なエンドピンを胴尻側に設けたことを特徴とする請求項1記載の弓奏型大正琴。
  3. 胴本体の裏面側に弓奏時の安定性を確保する膝当てを設けたことを特徴とする請求項1記載の弓奏型大正琴。
  4. 鍵を弦の両側に振り分けて配置したことを特徴とする請求項1、2,3のうちのいずれか1つに記載の弓奏型大正琴。
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