JP2005283693A - 液晶表示装置 - Google Patents

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【課題】シール剤から溶け出したイオン性不純物を画素領域の周辺で十分に吸着捕獲することが可能で、これによりイオン性不純物の画素領域への拡散を確実に防止して表示特性の向上を図ることが可能な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】中央に配置された画素領域1a、2aを覆う配向膜5,7を有し配向膜5,7を内側にして対向配置された一対の基板1,2と、基板1,2間を封止するために基板1,2の周縁部間に設けられたシール剤9と、シール剤9で封止された一対の基板1,2間に充填された液晶層3とを備えた液晶表示装置において、少なくとも一方の基板1における画素領域1aとシール剤9との間に、表面凹凸形状のイオン吸着部13を設けた。このイオン吸着部13は、下地凹凸形状に沿ってイオン吸着層15を設けてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は液晶表示装置に関し、特には液晶パネルにおける表示特性の劣化を防止した液晶パネルを有する液晶表示装置に関する。
液晶表示装置を構成する液晶パネルは、図4の要部断面図に示すように、対向配置された第1基板1と第2基板2との間に、液晶層3を狭持して構成されている。第1基板1および第2基板において電極(図示省略)が設けられた対向面側は、それぞれ配向膜5,7によって覆われており、これらの配向膜5,7によって液晶層3に含まれる液晶分子の配向状態が制御される。また、第1基板1と第2基板2との間は、その周縁部に設けられたシール剤9で封止され、これにより液晶層3が基板1−2間に充填封止された状態となっている。このような構成の液晶パネルにおいては、液晶注入時やその後の駆動時に、シール剤9からイオン性不純物Iが溶け出し、液晶パネルの表示特性の劣化を招くことが知られている。また、この劣化の発生開始時間は、シール剤9から画素領域1aまでの距離に依存している。
そこで、このような表示特性の劣化を防止することを目的とした様々な構成の表示装置が提案されている。例えば、紫外線照射による表面改質を用いることで、液晶パネルの中央部に位置する画素領域(表示領域)1aの配向膜5,7の表面エネルギーよりも、その周辺領域1bに配置される配向膜5,7部分の表面エネルギーを高く設定する構成が提案されている。これにより、シール剤9から溶けだしたイオン性不純物Iを、表面エネルギーの高い周辺領域1bの配向膜5,7部分に吸着捕獲し、画素領域1aへのイオン性不純物Iの拡散を防止している(下記特許文献1参照)。また、画素領域1aの周辺部にイオン吸着性の高い配向膜を設けることにより、同様にして画素領域1aへのイオン性不純物Iの拡散を防止する構成が提案されている(下記特許文献2参照)。
特開平10−260406号公報 特開平7−110479号公報
ところで、液晶表示装置においては、液晶パネルの小型化および画素領域の拡大が要求されている。これにともない、液晶パネルにおいては、図4に示したように、画素領域1aの周辺領域1bが縮小される傾向にある。これにより、上述した構成の液晶表示装置においては、表面エネルギーの高い配向膜部分やイオン吸着性の高い配向膜部分の配置面積として十分な広さを確保することができなくなってきている。そして、周辺領域1bが縮小されることにより、シール剤9から画素領域1aまでの距離が短くなるため、周辺領域1bにイオンを吸着させる能力の高い配向膜などを配置しても、この周辺領域1bにおいてイオン性不純物Iが吸着捕獲されずに画素領域1aに達し易くなる。したがって、画素領域1aへのイオン性不純物Iの拡散を十分に防止する効果を得ることが困難になりつつある。
そこで本発明は、シール剤から溶け出したイオン性不純物を画素領域の周辺で十分に吸着捕獲することが可能で、これによりイオン性不純物の画素領域への拡散を確実に防止して表示特性の向上を図ることが可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の液晶表示装置は、対向配置された一対の基板と、これらの基板間を封止するために当該基板の中央に位置する画素領域の周縁部に設けられたシール剤と、このシール剤で封止された基板間に充填された液晶層とを備えており、特には、少なくとも一方の基板における画素領域とシール剤との間に、表面凹凸形状のイオン吸着部を設けたことを特徴としている。
このような構成の液晶表示装置では、画素領域とシール剤との間の領域に設けられたイオン吸着部が表面凹凸形状に形成されている。このため、イオン吸着部の専有面積に対して、イオン吸着部の表面積がより広く確保される。したがって、画素領域とシール剤との間の領域(すなわち画素領域の周辺領域)の面積が縮小された場合であっても、この周辺領域に配置されるイオン吸着部の表面積を十分に確保し、当該イオン吸着部の表面において十分な量のイオンが吸着捕獲される。また、イオン吸着部を表面凹凸形状としたことにより、シール剤から画素領域までの間においてイオン吸着部の表面の道のりが長くなる。したがって、シール剤からしみ出したイオン性不純物が、画素領域に達するまでの間にイオン吸着部の表面に吸着確保される確率が高められる。
以上説明したように、本発明の液晶表示装置によれば、シール剤と画素領域との間に設けたイオン吸着部において、シール剤から溶け出したイオン性不純物を吸着捕獲する能力を向上させることができ、これによりイオン性不純物の表示領域への拡散を確実に防止して表示特性の向上を図ることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<要部構成>
図1には、本発明の液晶表示装置の一例を示す液晶パネル部分の構成図を示す。このうち、図1(1)は液晶パネル部分の一部を切り欠いた平面図を示し、図1(2)は図1(1)におけるA−A’断面図を示す。尚、図4を用いて説明した従来の液晶パネルと同一の構成要素には同一の符号を付している。
これらの図に示す液晶パネルは、対向配置された第1基板1と第2基板2との間に液晶層3を狭持してなる。
このうち、第1基板1は、例えば光透過性の絶縁基板を用いて構成され、その中央部を画素領域1aとし、この画素領域1aの液晶層3に向かう面上に薄膜トランジスタアレイを有する駆動回路層4(断面図参照)が設けられたいわゆるTFTアレイ基板として構成されている。また、ここでの図示は省略したが、このような第1基板1の画素領域1a上には、画素スイッチング用の薄膜トランジスタと共に、各薄膜トランジスタによって制御される画素電極が配置されている。これらの画素電極は、例えば透明導電膜からなる。そして、画素電極が配置されている画素領域1aの全体を覆う状態で、配向膜5が設けられている。この配向膜5は、例えばポリイミド膜にラビング処理を施すことによって構成されている。
一方、第2基板2は、光透過性の絶縁基板を用いて構成され、その中央部を画素領域2aとし、この画素領域2aの液晶層3に向かう面上に透明導電膜からなる対向電極(図示省略)が形成されている。そして、この対向電極が配置されている画素領域2aの全体を覆う状態で、配向膜7が設けられている。この配向膜7は、第1基板1側の配向膜5と同様に構成されていることとする。
以上のような構成の第1基板1と第2基板2とは、画素領域1aと画素領域2aとを平面視的に重ね合わせた状態で対向配置され、ここでの図示を省略したスペーサを狭持することにより、所定のギャップ間隔に保たれている。そして、第1基板1と第2基板2との周縁には、第1基板1−第2基板2間に狭持させた液晶層3を密封するためのシール剤9が設けられている。尚、このシール剤9は紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂からなり、第1基板1−第2基板2間に液晶を充填するための注入口9a(平面図参照)が設けられており、液晶が充填された状態において、この注入口9aに未硬化の紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂からなる封止剤11が引き込まれ、硬化させた状態となっている。これにより、第1基板1と第2基板2との間に液晶層3が充填封止された状態となっている。尚、シール剤9とこの封止剤11とを合わせて、液晶層3を封止するためのシール剤となる。
以上のような構成の液晶パネルにおいては、第1基板1側の画素領域1aの周縁で、かつシール剤9および封止剤11よりも内側の領域を周縁領域1bとした場合、この周縁領域1bにイオン吸着部13が設けられている。このイオン吸着部13は、画素領域1aに沿って設けられることが好ましく、図示した例においては画素領域1aの短辺に沿って画素領域1aを挟む位置に設けられている。
そして特に本実施形態においては、このイオン吸着部13が、液晶層3に向かって表面凹凸形状に整形されていることを特徴としている。このようなイオン吸着部13は、例えば下地凹凸形状に沿って、この下地凹凸形状をイオン吸着層15で覆ってなる。
このようなイオン吸着層15は、例えばポリイミドのようなイオン吸着性能を有する材料で構成されていることとする。ここでは、上述したように配向膜5がポリイミドからなるため、イオン吸着層15がポリイミドからなる場合には、このイオン吸着層15を配向膜5と同様にして形成したものとして良い。この場合、配向膜5の形成と同一工程でイオン吸着層15が形成され、配向膜5の周縁において下地凹凸形状を覆う部分が特にイオン吸着層15として機能することになる。尚、このように配向膜5に対して連続的して形成されたイオン吸着層15の部分には、配向機能を持たせる必要はないが、ラビング処理を施すことによりイオン吸着層15の表面自体が凹凸表面に整形されていればより好ましい。また、配向膜5と連続して構成されるイオン吸着層15の部分のみに紫外線を照射することにより、イオン吸着層15の部分のみを表面改質して表面エネルギーを高くし、イオン吸着能力を高めても良い。
また、イオン吸着層15の下地凹凸形状としては、図2の拡大斜視断面図に示すように、画素領域1aに沿って当該画素領域1aを段階的に囲む複数の畝状を例示できる。また、この凹凸形状の他の例としては、画素領域1aを段階的に囲む状態で当該画素領域1aに沿って配置されたドットパターン状を例示できる。このような凹凸形状は、これを覆うイオン吸着層15のカバレッジを確保するために、側壁テーパ形状であることが好ましい。
このような下地凹凸形状は、例えば駆動回路層4の形成プロセスにおける段差形成工程、または駆動回路層4を覆う絶縁膜表面の段差形成工程にて、同時に形成された凹凸形状として良い。これにより、工程を増加させることなく、表面凹凸形状のイオン吸着部13を設けらることが可能になる。
このような一例としては、横電界による液晶分子の配向不良を防止することを目的として画素間におけるギャップを局所的に狭めるために設ける凸部a(図1断面図参照)の形成工程において、イオン吸着部13の凹凸形状を形成することができる。
この場合、第1基板1に駆動回路層4を形成し、さらに画素間および画素領域1aの周囲を覆う遮光膜(いわゆるブラックマトリックス)を形成した後、この遮光膜を覆う状態で酸化シリコンや窒化シリコン等からなる層間絶縁膜を形成し、この上部にレジストパターンを設けてリフロー処理した後、レジストパターン上から層間絶縁膜をエッチングすることにより、レジストパターンのリフロー形状が転写された側壁テーパ形状の凹凸表面を有する層間絶縁膜を得る。この層間絶縁膜の凹凸表面が、イオン吸着部13の下地凹凸形状となる。そして、画素領域1aにおいては、層間絶縁膜上に画素電極がパターン形成される。またその後、画素領域1aにおいては画素電極を覆う状態で配向膜5が形成され、周辺領域1bにおいては層間絶縁膜表面の凹凸形状を覆う状態で、配向膜5と同一工程にてイオン吸着層7が設けられる。尚、以上の段差形状は、リフロー処理されたレジストパターンをそのまま用いても良い。
また、以上説明した工程では、高さ(高低差)hが0.5μm程度の下地凹凸形状が形成される。この場合、下地凹凸形状における凸部の底辺の幅Wを1μm程度以上にすること、すなわち[高さh/幅W]を0.5以下にすることが好ましい。これにより、ポリイミドからなる配向膜5の塗布工程において、下地凹凸形状の全面をカバレッジ性良好に、配向膜5に連続するイオン吸着層15で覆うことが可能である。ただし、[高さh/幅W]が小さすぎる場合には、イオン吸着部13の専有面積に対して表面積を広げる効果が小さくなるため、この観点からは、[高さh/幅W]はできるだけ大きな値に設定されることが好ましい。
尚、下地凹凸形状の高さは、液晶パネルに設定される第1基板1と第2基板2との間の間隔(すなわちギャップ間隔であり、例えば3μm程度)に影響を与えることのない範囲に設定されれば、上述した0.5μmより高くても良い。ただしこの場合、吸着層15の膜厚を考慮し、この下地凹凸形状の全面がイオン吸着層15で良好に覆われるように、かつ下地凹凸形状がイオン吸着層15で埋め込まれる(塗りつぶされる)ことのないように、下地凹凸形状における凸部の底辺の幅を広げる等して側壁テーパ形状に調整することとする。
以上のように構成された表面凹凸形状のイオン吸着部13は、画素領域1aの周辺領域1bにおいて、特に形状的、電気的にイオン性不純物の集中する箇所に配置されることが好ましい。そこで、イオン吸着部13は、イオン性不純物の放出源となるシール剤9(封止剤11)によって2方が囲まれた状態となる、画素領域1aの角部に沿って配置されることが好ましい。また、イオン吸着部13は、シール剤9に設けた液晶の注入口9a付近、すなわち、イオン性不純物Iの溶出量がより多いと考えられる封止剤11での封止部分と、画素領域1aとの間に設けられることが好ましい。また最も好ましい例としては、画素領域1aの全周を囲む状態で、イオン吸着部13が設けられていることが好ましい。この場合であっても、画素領域1aの角部付近や注入口9a付近では、特にイオン吸着部13の幅を広く設けることが好ましい。また、このようなイオン吸着部13は、周辺領域1bにおけるダミー画素領域に設けても良い。
以上のように構成された液晶パネルを有する液晶表示装置では、画素領域1aとシール剤9との間の周辺領域1bに設けられたイオン吸着部13が、表面凹凸形状に形成されている。このため、周辺領域1bにおけるイオン吸着部13の専有面積に対して、イオン吸着部13の表面積をより広く確保することができる。したがって、周辺領域1bの面積が縮小された場合であっても、イオン吸着部13の表面積を十分に確保することが可能になり、イオン吸着部13の表面においてのイオンの吸着能力(吸着可能量)を十分に確保することが可能になる。また、イオン吸着部13を表面凹凸形状としたことにより、シール剤9から画素領域1aまでの間においてイオン吸着部13の表面の道のりが長くなる。したがって、図3に示すように、シール剤9からしみ出したイオン性不純物Iが、画素領域1aに達するまでの間にイオン吸着部13の表面に吸着確保される確率を高めることができる。
以上の結果、シール剤9(封止剤11を含む)と画素領域1aとの間に設けたイオン吸着部13において、シール剤9から溶け出したイオン性不純物Iを吸着捕獲する能力を向上させることができ、これによりイオン性不純物Iの画素領域1aへの拡散を確実に防止し、イオン性不純物I(特に有機イオン)による表示特性の劣化を防止して表示特性の向上を図ることが可能になる。
尚、以上の実施形態においては、イオン吸着層15が配向膜5と同様のポリイミドで形成され、配向膜5に対して連続して設けられている構成を説明した。しかしながら、イオン吸着層15は、配向膜5と連続して設けられている構成に限定されることはなく、配向膜5と分離して設けられていても良い。またイオン吸着層15は、配向膜5とは別の材料を用いて構成されても良い。例えば、配向膜5が無機材料からなる場合には、この配向膜5とは個別に、ポリイミドなどのイオン吸着性の高い材料を用いたイオン吸着層15を設けた構成としても良い。
また、実施形態においては、第1基板1側のみにイオン吸着部13を設けた構成を説明した。しかしながら、イオン吸着部13は、第2基板2側における画素領域2aの周辺領域に設けても良く、第1基板1および第2基板2の両方に設けても良い。第1基板1および第2基板2の両方に設けた場合には、さらにシール剤9から放出されたイオン性不純物Iの吸着能力を向上させることが可能になる。
以上のような構成の液晶表示装置においては、予め信頼性試験などでイオン性不純物Iの液晶層3中での拡散速度を測定し、その結果からイオン吸着部13の必要表面積を決定すれば効果的な段差形状を設けることが可能である。
次に、本発明の実施例および比較例とその評価結果を説明する。
<実施例1>
実施例1の液晶パネルとして、畝状の凸を設けた表面凹凸形状のイオン吸着部13を有する液晶パネルを作製した。この液晶パネルにおいては、第1基板1側において、画素領域1aの端から20μm離れたところに、注入口9a付近を除いて画素領域1a全体を囲む状態で、イオン吸着部13を設けた。イオン吸着部13を構成する畝状は、断面三角形の畝状とし、画素領域1aを段階的に囲むように10列の畝状を設けてイオン吸着部13の表面凹凸形状を構成した。また、各畝状の断面3角形は、高さh=0.5μm、底辺の幅W=2μmとした。このようなイオン吸着部13の表面積は、このイオン吸着部13が平面形状である場合の表面積に対して、およそ1.1倍の表面積比となった。尚、イオン吸着層15は、ポリイミドからなる配向膜5に連続して設けられた配向膜5と同様の構成とした。また、シール剤9は、紫外線硬化と熱硬化併用型と紫外線硬化型のもの2種類を使った。液晶層3は、チッソ製の液晶TNタイプを用い、パネルのギャップは3μmとした。
<実施例2>
実施例2の液晶パネルとして、イオン吸着部13をドット形状の凸部を設けた表面凹凸形状としたこと以外は、実施例1の液晶パネルと同様の構成の液晶パネルを作製した。イオン吸着部13を構成する各ドットは、四角錐台型とし、高さh=0.5μm、底辺の一辺の幅W=3μmとした。そして、イオン吸着部が平面形状である場合と比較して、表面積比1.05倍のイオン吸着部13とした。
<実施例3>
実施例1および実施例1のそれぞれの液晶パネルにおいて、第2基板側にも同様の表面凹凸形状のイオン吸着部を設けた各液晶パネルを作製した。
<比較例>
上記実施例1〜3の比較例の液晶パネルとして、イオン吸着部が平面形状である液晶パネルを作製した。
<評価結果>
以上の実施例1〜3および比較例の各液晶パネルを、温度60℃、湿度90%の高温高湿条件下で駆動させる評価試験を行い、表示特性の劣化速度を比較した。この結果、実施例1〜3の液晶パネルでは、比較例の液晶パネルよりも、1.2〜1.4倍に表示特性の劣化の寿命(劣化が開始される時間)が延長され、イオン吸着部15の表面を凹凸形状とすることにより、寿命が延びることが確認された。また、このような寿命の延びは、イオン吸着部15のおおよその表面積に比例することが確認された。
また、以上の他にも、特に表示特性劣化の起こりやすいパネル角部にのみ、表面段差形状のイオン吸着部15を設け、他の部分を表面平坦なイオン吸着部とした場合についても、同様の評価試験を行った。この結果、角部に起こり易い表示特性の劣化を、比較例よりも1.2倍に延ばすことができた。
実施形態の液晶表示装置における液晶パネル部分の構成図である。 実施形態の液晶表示装置における拡大斜視断面図である。 実施形態の液晶パネルにおけるイオン性不純物の捕獲を示す図である。 従来の液晶表示装置における液晶パネルの断面構成図である。
符号の説明
1…第1基板、1a…画素領域、2…第2基板、3…液晶層、5,7…配向膜、9…シール剤、9a…注入口、13…イオン吸着部、15…イオン吸着層

Claims (7)

  1. 対向配置された一対の基板と、当該基板間を封止するために当該基板の中央に位置する画素領域の周縁部に設けられたシール剤と、当該シール剤で封止された前記一対の基板間に充填された液晶層とを備えた液晶表示装置において、
    前記一対の基板の少なくとも一方における前記画素領域と前記シール剤との間に、表面凹凸形状のイオン吸着部を設けた
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 請求項1記載の液晶表示装置において、
    前記イオン吸着部は、下地凹凸形状に沿ってイオン吸着層を設けてなる
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 請求項2記載の液晶表示装置において、
    前記イオン吸着層は、前記画素領域の液層層側表面を覆う配向膜と同一材料で構成され、当該配向膜に連続して設けられている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 請求項1記載の液晶表示装置において、
    前記イオン吸着部は、前記画素領域の外周に沿った畝状の凹凸表面を備えている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  5. 請求項1記載の液晶表示装置において、
    前記イオン吸着部は、前記シール剤に設けられて封止された液晶の注入口付近に設けられている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 請求項1記載の液晶表示装置において、
    前記イオン吸着部は、前記画素領域の角部に沿って設けられている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  7. 請求項1記載の液晶表示装置において、
    前記イオン吸着部は、前記一対の基板における対向位置にそれぞれ設けられている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
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