JP2005281849A - 不溶性電極及びそれに使用される電極板並びにその使用方法 - Google Patents

不溶性電極及びそれに使用される電極板並びにその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通電板と電極板の両接触部に被覆された白金による通電効果を維持しつつ、電極板及び通電板の接触部の腐食防止を図った不溶性電極を提供する。
【解決手段】酸性のメッキ液に浸漬されて通電される不溶性電極に関し、基体の表面に白金又は白金を含む金属が被覆された凸面領域25を有する電極板21と、基体の表面に白金又は白金を含む金属が被覆された凹面領域34を有する通電板21とを備える。閉じられた領域を有し、前記第凸面領域25の少なくとも一部及び前記凹面領域34の少なくとも一部が前記閉じられた領域に位置するように前記電極板と前記通電板との間に配置される第1のシール部材16を備える。シール部材16を変形させつつ、シール部材16の閉じられた領域において凸面領域25と凹面領域34とが接触するように、前記電極板21と前記通電板30とが固定されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、酸性液に浸漬されて通電される不溶性電極及びそれに使用される電極並びにその不溶性電極の使用方法に関する。
希硫酸のメッキ液中に浸された2枚の電極の間に鋼板を走行させることによって、鋼板の表面に亜鉛等をメッキさせる電気メッキ設備では、鉛又は鉛合金を使用した電極が使用されていた。しかし、鉛又は鉛合金を電極として使用すると、鉛がメッキ液中に溶出し、多量のスラッジが発生する。このように発生したスラッジは、2枚の電極間を走行する鋼板の表面に付着する等、亜鉛等がメッキされた鋼板の品質に大きな悪影響を及ぼす。そこで、チタン等のバルブ金属又はバルブ金属基合金を基体とする電極板と、電極板と同様にバルブ金属又はバルブ金属基合金を基体とする通電板とを有する不溶性電極が広く普及している。この不溶性電極は、電極板と通電板とを接触させることで、電極板に通電させている。
このような不溶性電極は、電極板と通電板との間の通電性を向上させるために、通電板と電極板とが接触するそれぞれの接触面に白金が被覆されている。電気メッキ設備が稼動中は、電極板及び通電板の表面に陽極酸化の酸化皮膜が形成されるので、電極板及び通電板が腐食することはない。ところが、電気メッキ設備の稼動を休止すると、電極板と通電板とが接触する狭い隙間に浸入したメッキ液が、その狭い隙間に滞留してしまい濃縮化される。すると、通電板の接触面及び電極板の接触面のうち少なくとも一方の接触面が腐食され、接触面の表面に被覆された白金が剥離してしまうので、白金を再被覆による補修を行う必要がある。しかしながら、通電板の接触面又は電極板の接触面に白金を再被覆することは非常に高価である。そこで、電極板と通電板との間に、柔軟な鉛又は鉛合金の薄層を介在させて密着させることによって、電極板と通電板との間にメッキ液が浸入することを防いだ不溶性電極が提案されている(特許文献1参照)。
特開平7−331495号公報
しかし、電極板と通電板との間に鉛又は鉛合金の薄層を介在させると、折角、電極板の接触面又は通電板の接触面に白金を被覆しても、白金による通電効果が発揮され得ないといった問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、通電板と電極板とが接触するそれぞれの接触面に被覆された白金による通電効果を維持しつつ、かかる接触面の腐食防止を図った不溶性電極及びそれに使用される電極板並びにその使用方法の提供を目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明において、以下の特徴は単独で、若しくは、適宜組合わされて備えられている。前記課題を解決するための本発明に係る不溶性電極は、酸性液に浸漬されて通電される不溶性電極であって、基体の表面に白金又は白金を含む金属が被覆された第1の面領域を有する電極板と、前記電極板が取り付けられ、基体の表面に白金又は白金を含む金属が被覆された第2の面領域を有する通電板と、閉じられた領域を有し、前記第1の面領域の少なくとも一部及び前記第2の面領域の少なくとも一部が前記閉じられた領域に位置するように前記電極板と前記通電板との間に配置される第1のシール部材と、を備え、前記第1のシール部材を変形させつつ、前記第1のシール部材の閉じられた領域において前記第1の面領域と前記第2の面領域とが接触するように、前記電極板と前記通電板とが固定されていることを特徴とするものである。
ここで、「閉じられた領域」とは、三次元方向の全てが閉じられた領域を意味するのではなく、平面上に閉じられた領域であることを意味する。
この構成によると、第1のシール部材の閉じられた領域に酸性液が浸入することを防止できる。加えて、第1のシール部材の閉じられた領域において第1の面領域と第2の面領域とを接触させることで、これらの接触面に被覆された白金又は白金を含む金属による通電効果を維持しつつ、かかる接触面の腐食防止を図ることができる。また、通電板の接触面又は電極板の接触面に白金又は白金を含む金属を再被覆する頻度も少なくなると考えられるので、コスト的にも有利である。なお、第1のシール部材は弾性部材であることが好ましい。
本発明の不溶性電極において、前記第1のシール部材の閉じられた領域であって、前記電極板及び前記通電板のうち少なくとも一方を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に配置されて前記電極板と前記通電板とを固定する固定ボルトと、をさらに備えていることが好ましい。
この構成によると、第1のシール部材を変形させること、第1のシール部材の閉じられた領域において第1の面領域と第2の面領域とを接触させること及び電極板と通電板とを固定することの全てを、固定ボルトによって実現することが可能となる。そして、さらに好ましくは、固定ボルトが、第1のシール部材の閉じられた領域のほぼ中央部において電極板と通電板とを固定することである。こうすることで、第1のシール部材のうち閉じられた領域を形成している部分を全周にわたってほぼ均一に変形させることが可能となる。その結果、第1のシール部材からの酸性液の浸入をより確実に防止できると共に、第1の面領域と第2の面領域とを偏りなくほぼ全面にわたって面接触させることが可能となり、より大きな通電効果を発揮し得ると考えられる。
本発明の不溶性電極において、閉じられた領域を有し、この閉じられた領域に前記固定ボルトが配置されると共に、前記電極板と前記通電板との間であって且つ前記第1のシール部材の閉じられた領域に配置される第2のシール部材をさらに備えていることが好ましい。
本発明の不溶性電極において、前記貫通孔の側壁に、前記第1の面領域と前記第2の面領域との接触面に酸性液が浸入することを防止する第3のシール部材をさらに備えていることが好ましい。
これらの構成によると、固定ボルトの貫通孔を通って第1のシール部材の閉じられた領域に酸性液が浸入することを防止できる。従って、電極板と通電板とを固定しつつ、これらが互いに接触する接触面の腐食を防止すると共に、より大きな通電効果を発揮し得ることとなる。なお、これらの場合において、前記第1のシール部材が前記第1の面領域及び前記第2の面領域のうち少なくともいずれか一方の面領域の外周部に沿って配置されることが好ましい。最大限の通電効果を発揮し得ると共に、表面に被覆された白金又は白金を含む金属が第1又は第2の面領域の外周部から腐食し、それが伝播することを防止することができるからである。なお、第2のシール部材及び第3のシール部材も弾性部材であることが好ましい。
本発明の不溶性電極の使用方法は、酸性液に浸漬されて通電される不溶性電極の使用方法であって、電極板の表面及び前記電極板が取り付けられる通電板の表面に白金又は白金を含む金属を被覆することによって、第1の面領域及び第2の面領域を形成し、前記第1の面領域を有する電極板の面及び前記第2の面領域を有する通電板の面のいずれかに閉じられた領域を有するシール部材を配置し、前記シール部材の閉じられた領域において前記第1の面領域と前記第2の面領域とが接触するように、前記電極板と前記通電板とを固定することを特徴とする。
この使用方法によると、シール部材の閉じられた領域に酸性液が浸入することを防止できる。また、シール部材の閉じられた領域において第1の面領域と第2の面領域とを接触させることで、これらの接触面に被覆された白金による通電効果を維持しつつ、かかる接触面の腐食防止を図ることができる。さらに、通電板の接触面又は電極板の接触面に白金を再被覆する頻度も少なくなると考えられるので、コスト的にも有利である。
本発明の電極板は、酸性液に浸漬され、通電板を介して通電される電極板であって、基体の表面に白金又は白金を含む金属が被覆された面領域と、前記面領域内又は前記面領域を囲む位置に、シール部材の装着が可能に形成された切欠部と、を備え、前記通電板に固定されたとき、前記シール部材によって前記面領域への酸性液の浸入が防止されると共に、前記通電板から前記面領域に通電されることを特徴とする。
これによると、切欠部にシール部材を装着し、このシール部材を変形させつつ面領域が通電板に接触するように通電板に取り付けることが可能な電極板を提供することができる。このように通電板に取り付けられた電極板は、酸性液に浸漬された状態で使用されても、電極板の面領域に外部から酸性液が浸入しにくい。従って、面領域に被覆された白金又は白金を含む金属を再被覆する頻度も少なくなると考えられるので、コスト的に有利である。また、通電板を介してこの面領域に通電されるので、白金または白金を含む金属による通電効果も発揮される。
次に、本発明に係る好適な第1の実施形態〜第6の実施形態の例について、図面を参照しつつ以下に説明する。
先ず、第1の実施形態〜第6の実施形態のそれぞれが共通する内容について図1〜図3を参照しつつ説明する。ここで、図1は、鋼板(以下、「ストリップ」という)50の表面に亜鉛等を電気メッキする電気メッキ設備の全体概要図、図2は、不溶性電極を図1に図示されるストリップ50側から視た図、図3は、図2に図示されるA−A線断面図である。
図1において、ストリップ50は、上下に対向して配置される一対のメッキセル2・3の間を矢印X方向に水平状態で走行する。上セル2及び下セル3の各々に不溶性電極20が取り付けられ、不溶性電極20は、これらの間にストリップ50が走行可能である様に対向して配置されている。希硫酸のメッキ液4は、メッキ液供給配管5・6からメッキセル2・3内に供給され、メッキセル2・3内のメッキ液4は、オーバーフロー槽7を介してメッキ液回収配管8から回収される。そして、メッキ液回収配管8から回収されたメッキ液4は、一旦、図示しないメッキ液循環タンクに戻るものの、再度、メッキ液循環タンクからメッキセル2・3に供給されて循環している。なお、メッキ液供給配管5・6からメッキセル2・3に供給するメッキ液の流量よりも、メッキ液回収配管8から回収するメッキ液の流量を絞ることで、常時、メッキセル2・3内のメッキ液4の量が一定量以上に保たれている。即ち、上下一対のメッキセル2・3の間を走行するストリップ50は、メッキ液4に浸漬されて走行することとなる。したがって、メッキセル2・3からオーバーフローしたメッキ液4はオーバーフロー槽7に流出し、オーバーフロー槽7を介してメッキ液回収配管8から回収される。
なお、メッキセル2・3は、樹脂等の電気絶縁物で製作され、メッキセル2・3に取り付けられた不溶性電極20に給電されている。給電は、整流器9の正側を不溶性電極20に、負側をコンダクターロール10に電気的に接続して行っている。また、ストリップ50のC反りを防止するために、コンダクターロール10の下方にバックアップロール11が配置され、ストリップ50は、コンダクターロール10とバックアップロール11の間を走行する。
なお、図1に図示される電気メッキ設備1では、上下一対に配置されたメッキセル2・3が水平方向に2つ配置されているのみであるが、さらに多くのメッキセル2・3が配置されているのが一般的である。優れた品質のメッキ鋼板を得るためである。また、図1には図示されていないが、鋼板の電気メッキ設備1には、前処理設備、後処理設備が設けられているのが一般的である。
図2及び図3において、不溶性電極20は、電極板(「放電板」と呼ばれることもある)21と通電板30とを備えている。より詳しくいえば、一つの通電板30に複数個の電極板21が固定ボルト18によって取り付けられている(図3参照)。そして、複数個の電極板21を囲むように通電板30の外周部に沿って、長方形の絶縁樹脂板13がボルト14で取り付けられている(図2参照)。さらにこの絶縁樹脂板13は、各電極板21の間であって、ストリップ50が走行する方向にもボルト14で取り付けられている。また、不溶性電極20への給電は、メッキセル2・3内のメッキ液4の量が一定量以上に保たれた状態、即ち、不溶性電極20がメッキ液4に浸漬された状態でブスバー12を介して通電板30に給電され、そして、電極板21に通電されることによって行われている(図3参照)。なお、ブスバー12は通電性を良くするために銅を基材とする部材で構成されており、メッキ液4に晒されることによる腐食防止のため、表面にはチタン板によるライニングが施されている。
次に、本発明の不溶性電極20に係る第1の実施形態〜第6の実施形態について図4〜図9を参照しつつ説明する。なお、不溶性電極20、電極板21、凸部24、凸面領域25及び通電板30のそれぞれについて、第1の実施形態〜第7の実施形態においては、不溶性電極20A〜20F、電極板21A〜21F、凸部24A〜24F、凸面領域25A〜25F、及び通電板30A〜30Fの符号を付すこととする。なお、最初に第1の実施形態について図4を参照して説明を行う。そして、第2の実施形態〜第7の実施形態において、不溶性電極、電極板、凸部、凸面領域及び通電板を除く他の構成が第1の実施形態と共通する場合には、図5〜図10において図4と同一の符号を付すと共に、説明を省略する。ここで、図4〜図10はいずれも、図3に図示されるB部の詳細図である。
(第1の実施形態)
図4(a)は、電極板21Aと通電板30Aとを固定する前の不溶性電極20Aの図、図4(b)は、電極板21Aと通電板30Aとを固定した後の不溶性電極20Aの図である。
図4において、電極板21Aはチタンで構成され、図2に図示されるように略正方形の板状部材を基体としている。電極板21Aの一方の面22には、円柱状の凸部24Aが、電極板21Aと一体で複数個形成されている。また、凸部24Aの先端には平面の面領域(第1の面領域であって、本実施形態において「凸面領域」という)25Aが形成されている。この凸面領域25Aには、通電性を向上させることを目的として白金15が被覆され、凸面領域25Aを除く基体の他の表面にはIrO(酸化イリジウム)が被覆されている(図示せず)。なお、電極板21Aの基体の形状は略正方形に限られるものではなく、長方形であってもよい。さらに、凸部24Aのほぼ中央部には、電極板21Aを貫通する電極板貫通孔26が形成されている。この電極板貫通孔26は、固定ボルト18の頭部18aが配置される頭部孔26aと、固定ボルト18の雄ネジと螺合する雌ネジが形成されたネジ孔26bとを有している。なお、頭部孔26aは電極板21Aの他方の面23側に、ネジ孔26bは電極板21Aの一方の面22側(即ち、凸面領域25A側)に、それぞれ形成されている。
凸面領域25Aの外周部には、全周に渡って切り欠かれた第1の段差部27(切欠部)が形成されている。凸面領域25Aに形成されたこの段差部27には、第1の環状シール(第1のシール部材)16が配置されている。この第1の環状シール16は、例えばOリングに代表されるように、シール16の外周部が切れ目なく連続性を有しており、内側(Oリングであれば径内側)に閉じられた領域が形成された弾性部材であって、シール効果を有するものであればよい。なお、この第1の環状シール16は、耐酸性と弾性とを有するフッ素ゴムからなる。
通電板30Aはチタンで構成され、電極板21Aより大きく、且つメッキセル2・3よりも小さい長方形の板状部材を基体としている。そして、一方の面31には、深さ方向を水平に横切る断面形状が凸部24Aの突出方向を水平に横切る断面形状と相似形である円状の凹部33が、電極板21Aに形成された凸部24Aと同じ数だけ形成されている。この凹部33の底部には平面の面領域(第2の面領域であって、以下「凹面領域」という)34が形成されている。この凹面領域34には、通電性を向上させるために白金15が被覆され、凹面領域34を除く基体の他の表面にはIrOが被覆されている。さらに、凹部33のほぼ中央部には、通電板30Aを貫通する通電板貫通孔35が形成されている。この通電板貫通孔35には、固定ボルト18の雄ネジと螺合する雌ネジが形成されている。
なお、凸部24Aの突出方向を水平に横切る断面の面積は、凹部33の深さ方向を水平に横切る断面の面積よりも小さく、凸部24Aの高さ寸法は、凹部33の深さ寸法よりも大きい。即ち、凹部33の内側に凸部24Aを配置させることが可能であって、且つ凸面領域25Aと凹面領域34とを面接触させることが可能となっている。また、不溶性電極20Aは、凸面領域25Aと凹面領域34とを面接触させて電極板21Aと通電板30Aとを固定ボルト18で固定したとき、電極板21Aの一方の面22と通電板30Aの一方の面31とが所定の隙間を隔てて対向するように構成されている。
なお、凸面領域25Aと凹面領域34との接触面積は、通電効果を発揮させる観点から大きい方が好ましい。したがって、凸面領域25Aと凹面領域34との表面粗度は小さい方が好ましい。
固定ボルト18は、チタンボルトが用いられ、電極板21A側に頭部18aが配置されるように電極板21A及び通電板30Aを貫通している。固定ボルト18のネジ部18bは、電極板21Aのネジ孔26b及び通電板30Aの通電板貫通孔35と羅合する雄ネジが形成されている。
また、段差部27の最適な深さ寸法は、第1の環状シール16の線径寸法によって決定されるが、第1の環状シール16の線径寸法よりも小さい寸法であることが好ましい。即ち、第1の環状シール16を段差部27に配置し、且つ第1の環状シール16が弾性変形していない状態において、段差部27に配置された第1の環状シール16が凸面領域25Aの面から突出した状態となっていることが好ましい。
また、凸面領域25A及び凹面領域34を除く電極板21A及び通電板30Aそれぞれの基体の他の表面に被覆される金属酸化物は、酸化イリジウムに限られず、イリジウムを代表とする白金族金属の酸化物であればよい。
次に、電極板21Aと通電板30Aとの固定方法について説明する。先ず、図4(a)に図示されるように、第1の段差部27に沿って第1の環状シール16を配置する。このとき、第1の段差部27の深さ寸法が第1の環状シール16の線径寸法よりも大きいので、第1の環状シール16が凸面領域25Aの面から突出する。そして、凸面領域25Aと凹面領域34とを対向させつつ、凸部24Aが凹部33の内側に配置されるように通電板30Aに対して電極板21Aを配置する。このとき、電極板貫通孔26と通電板貫通孔35とが同心状に配置されるので、これらの貫通孔26・35に固定ボルト18を貫通させることが可能となる。そして、電極板21Aに形成された頭部孔26aから通電板30Aに形成された通電板貫通孔35に向けて固定ボルト18を貫通させる。
電極板21Aと通電板30Aとの固定は、図4(b)に図示されるように、固定ボルト18とナット19とを締め付けることによって行われる。このとき、第1の環状シール16は、凸面領域25A及び凹面領域34が第1の環状シール16の径内側に位置するように、電極板21Aと通電板30Aとの間に配置される。また、固定ボルト18の頭部18aは電極板21Aに形成された頭部孔26aに配置されるので、固定ボルト18の頭部18aが電極板21Aの他方の面23から突出することはない。
固定ボルト18とナット19とを締め付けると、第1の環状シール16が弾性変形を開始する。そして、さらに締め付けると第1の環状シール16の弾性変形量が大きくなり、このシール16の径内側(閉じられた領域)において凸面領域25Aと凹面領域34とが接触する。このとき、第1の環状シール16が凹面領域34の外周に沿って配置されること(即ち、凸部24Aの外径寸法と凹部33の外径寸法とがほぼ同じ寸法であること)が好ましい。
以上のように、第1の実施形態の不溶性電極20Aでは、凸面領域25Aと凹面領域34に白金15が被覆されている。そして、第1の弾性体16を変形させつつ、この第1の弾性体の閉じられた領域において凸面領域25Aと凹面領域34とが接触するように、電極板21Aと通電板30Aとが固定されている。従って、第1の弾性体16の閉じられた領域にメッキ液が浸入することを防止できるので、電極板21Aと通電板30Aとの通電効果を維持しつつ、凸面領域25Aと凹面領域34との接触面の腐食防止を図ることができる。その結果、凸面領域25A及び凹面領域34に被覆される白金15の寿命延長を図ることができるので、コスト的にも有利である。
また、不溶性電極20Aは、第1の弾性体の閉じられた領域に電極板21Aと通電板30Aとを貫通する固定ボルト18を備えている。この固定ボルト18は、第1の弾性体16を弾性変形させると共に、凸面領域25Aと凹面領域34とを接触させつつ、電極板21Aと通電板30Aとを固定している。従って、簡易な構成で、電極板21Aと通電板30Aとの通電効果を維持しつつ、凸面領域25Aと凹面領域34との接触面の腐食防止を図ることができる。しかも、固定ボルト18は、第1の環状シール16の閉じられた領域のほぼ中央部で電極板21Aと通電板30Aとを固定しているので、凸面領域25Aと凹面領域34とをほぼ均一に接触させることができる。その結果、より大きな通電効果を発揮することができると思われる。
(第2の実施形態)
図5(a)は、電極板21Bと通電板30Bとを固定する前の不溶性電極20Bの図、図5(b)は、電極板21Bと通電板30Bとを固定した後の不溶性電極20Bの図である。図5に図示される不溶性電極20Bは、電極板21Bが図4に図示される電極板21Aの構成に加え、第2の段差部28と第2の環状シール(第2のシール部材)17とを、さらに備えている。これは、電極板貫通孔26と固定ボルト18との隙間に浸入したメッキ液が、凸面領域25Bと凹面領域34との接触面に浸入することを防止するためである。電極板貫通孔26と固定ボルト18との間の面シール効果により、電極板貫通孔26と固定ボルト18との隙間にメッキ液は浸入しにくいと考えられる。しかしながら、電極板貫通孔26と固定ボルト18との隙間に仮にメッキ液が浸入すると、凸面領域25B及び凹面領域34に被覆されている白金15が剥離する可能性がある。これを防止するものである。なお、通電板貫通孔35と固定ボルト18との隙間にメッキ液が浸入することもあり得るが、この場合においても、かかるメッキ液が凸面領域25Bと凹面領域34との接触面に浸入することを防止できる。
第2の段差部28は、凸面領域25Bに形成されるネジ孔26bの周縁に沿って全周に渡って切り欠かれることによって形成されており、この段差部28の深さ寸法は、第1の段差部27と略同じ寸法となっている。そして、この第2の段差部28に第1の環状シール16の線径と略同じ線径の第2の環状シール17が配置されている。この第2の環状シール17は、第1の環状シール16と同様に、径内側に閉じられた領域を形成していると共に、耐酸性と弾性とを有するフッ素ゴムからなる。
なお、第2の段差部28の最適な深さ寸法及び第2の環状シール17の線径はこれに限られず、第2の段差部28から凸面領域25Bと凹面領域34との接触面へのメッキ液の浸入を防止できる範囲であれば、第1の段差部27からのメッキ液の浸入防止を主眼に置いた構成としてもよい。
電極板21Bと通電板30Bとの固定方法については、図4に図示される電極板21Aと通電板30Aとを固定する方法と同様に、電極板21Bに形成された頭部孔26aから通電板30Bに形成された通電板貫通孔35に向けて固定ボルト18を貫通させる。なお、第1の環状シール16を第1の段差部27に配置した場合と同様に、第2の環状シール17が凸面領域25Bの面から突出している。
また、固定ボルト18とナット19とを締め付けると、第1の環状シール16と第2の環状シール17とが共に弾性変形を開始する。そして、さらに締め付けるとこれらの環状シール16・17の弾性変形量が大きくなる。そして、第1の環状シール16の径内側且つ第2の環状シール17の径外側(即ち、第1の環状シール16と第2の環状シール17とによって閉じられた領域)において凸面領域25Bと凹面領域34とが接触する。
なお、第2の実施形態の不溶性電極20Bにおいても第1の実施形態と同様に、電極板21Bと通電板30Bとの通電効果を維持しつつ、凸面領域25Bと凹面領域34との接触面の腐食防止を図ることができると共に、簡易な構成でより大きな通電効果を発揮することができると思われる。
さらに、加えて、第1の弾性体16の閉じられた領域内に第2の弾性体17が配置されているので、電極板貫通孔26又は通電板貫通孔35を通って第1の弾性体16と第2の弾性体17とで閉じられた領域にメッキ液が浸入することを防止できる。
(第3の実施形態)
図6(a)は、電極板21Cと通電板30Cとを固定する前の不溶性電極20Cの図、図6(b)は、電極板21Cと通電板30Cとを固定した後の不溶性電極20Cの図である。図6に図示される不溶性電極20Cを構成する電極板21Cの構成は図5に図示される不溶性電極20Bの構成と同一であるが、ここでは便宜上、異なる符号を付している。また、図5に図示される通電板30Cは、図4及び図5に図示される通電板30A・30Bとは異なる構成である。
図6に図示される通電板30Cは、通電板30A・30Bとは異なり通電板貫通孔35が形成されておらず、これに代えて通電板30Cを貫通しない通電板ボルト穴36が形成されている。このボルト穴36は、凹面領域34のほぼ中央部に通電板30Cの厚み方向に形成され、固定ボルト18の雄ネジと螺合する雌ネジが形成されている。
この不溶性電極20Cにおける電極板21Cと通電板30Cとの固定については、頭部孔26aから通電板ボルト穴36に向けて固定ボルト18を挿入することによって行う。なお、図4及び図5に図示される方法とは異なり、ナット19は使用しない。即ち、固定ボルト18に形成された雄ネジと通電板ボルト穴36に形成された雌ネジとを羅合させ、通電板30Cに対して固定ボルト18を締め付けることによって行う。第1の環状シール16及び第2の環状シール17は、凸面領域25Cの面から突出している。
また、通電板30Cに対して固定ボルト18を締め付けると、図5に図示される不溶性電極20Bと同様に、第1の環状シール16と第2の環状シール17とが共に弾性変形を開始する。そして、さらに締め付けるとこれらの環状シール16・17の弾性変形量が大きくなる。そして、第1の環状シール16の径内側且つ第2の環状シール17の径外側(即ち、第1の環状シール16と第2の環状シール17とによって閉じられた領域)において凸面領域25Cと凹面領域34とが接触する。
なお、第3の実施形態の不溶性電極20Cにおいても第1及び第2の実施形態と同様の効果が得られる。即ち、電極板21Cと通電板30Cとの通電効果を維持しつつ、凸面領域25Cと凹面領域34との接触面の腐食防止を図ることができると共に、簡易な構成でより大きな通電効果を発揮することができると思われる。また、電極板貫通孔26を通って第1の弾性体16の閉じられた領域にメッキ液が浸入することを防止できる。さらに、通電板30Cは貫通していないので、通電板ボルト穴36を通って第1の弾性体16の閉じられた領域にメッキ液が浸入することはない。
(第4の実施形態)
図7(a)は、電極板21Dと通電板30Dとを固定する前の不溶性電極20Dの図、図7(b)は、電極板21Dと通電板30Dとを固定した後の不溶性電極20Dの図である。図7に図示される不溶性電極20Dを構成する電極板21D及び通電板30Dの構成は、図4〜図図6に図示される電極板21A〜21C及び通電板30A〜30Cと対比して以下の点で異なる。
電極板21Dの凸面領域25Dのほぼ中央部には、図4〜図6に図示される電極板21A〜21Cと同様に、電極板21Dを貫通する電極板貫通孔26が形成されている。また、凸面領域25Dの外周部全周に渡って第1の段差部27が形成され、この段差部27には第1の環状シール16が配置されている。なお、第2の段差部28は形成されていない。従って、第2の環状シール17は配置されていない。
電極板貫通孔26の頭部孔26aの側壁には、シール装着溝37が周方向に沿って形成されている。このシール装着溝37には、第3の環状シール(第3のシール部材)38が配置されている。第3の環状シール38は、第1及び第2の環状シール16・17と同様に、シール38の外周部が切れ目なく連続性を有していると共に、耐酸性と弾性とを有するフッ素ゴムからなる。なお、シール装着溝37に第3の環状シール38を配置したとき、第3の環状シール38は、頭部孔26aの側面から突出する。
通電板30Dの凹面領域34のほぼ中央部には、図4及び図5に図示される通電板30A・30Bと同様に、通電板21Dを貫通する通電板貫通孔35が形成されている。通電板貫通孔35の側壁には、シール装着溝39が周方向に沿って形成されている。このシール装着溝39には、第4の環状シール(第4のシール部材)40が配置されている。第4の環状シール40は、第1〜第3の環状シール16・17・38と同様に、シール40の外周部が切れ目なく連続性を有していると共に、耐酸性と弾性とを有するフッ素ゴムからなる。なお、シール装着溝39に第4の環状シール40を配置したとき、第4の環状シール40は、通電板貫通孔35の側面から突出する。
電極板21Dと通電板30Dとの固定方法は、図4〜図6に図示される電極板21A〜21Cと通電板30A〜30Cとを固定する方法と同様に、電極板21Dに形成された頭部孔26aから通電板30Dに形成された通電板貫通孔35に向けて固定ボルト18を貫通させる。なお、第1の環状シール16が凸面領域25Dの面から突出している。
頭部孔26aに固定ボルト18の頭部18aが配置されたとき、第3の環状シール38が、シール装着溝37と固定ボルト18の頭部18aとの間で弾性変形する。また、通電板貫通孔35に固定ボルト18のネジ部18bが配置されたとき、第4の環状シール40が、シール装着溝39と固定ボルト18のネジ部18bとの間で弾性変形する。従って、第3の環状シール38は固定ボルト18の頭部18aの側壁に、第4の環状シール40は固定ボルト18のネジ部18bの外周面に、それぞれ全周に渡って密着し、シール効果を発揮する。
電極板21D及び通電板30Dに固定ボルト18を貫通させたのち、固定ボルト18とナット19とを締め付けると、図4に図示される不溶性電極20Aと同様に、第1の環状シール16が弾性変形すると共に、シール16の径内側において凸面領域25Dと凹面領域34とが接触する。なお、第1の環状シール16が凹面領域34の外周に沿って配置されることが好ましい。
なお、第4の実施形態の不溶性電極20Dにおいても第1〜第3の実施形態と同様の効果が得られる。即ち、電極板21Dと通電板30Dとの通電効果を維持しつつ、凸面領域25Dと凹面領域34との接触面の腐食防止を図ることができると共に、簡易な構成でより大きな通電効果を発揮することができると思われる。また、電極板貫通孔26又は通電板貫通孔35を通って第1の弾性体16の閉じられた領域にメッキ液が浸入することを防止できる。
(第5の実施形態)
図8は、電極板21Eと通電板30Eとを固定した後の不溶性電極20Eの図である。図8において、電極板21Eの構成は図7に図示される電極板21Dの構成と同一であり、通電板30Eの構成は図6に図示される通電板30Cの構成と同一であるが、ここでは便宜上、異なる符号を付している。従って、凸面領域25Eの外周部に沿って第1の段差部27が形成され、この段差部27には第1の環状シール16が配置されている。また、頭部孔26aの側壁には、シール装着溝37が周方向に沿って形成され、このシール装着溝37には、第3の環状シール38が配置されている。なお、第1及び第3の環状シール16・38は、シール16・38の外周部が切れ目なく連続性を有していると共に、耐酸性と弾性とを有するフッ素ゴムからなる。また、第1の環状シール16は凸面領域25Eの面から突出し、第3の環状シール38は頭部孔26aの側面から突出する。
この不溶性電極20Eにおいて、電極板21Eと通電板30Eとの固定方法については、図3に図示される不溶性電極20Cと同様である。即ち、ナット19を使用せず、固定ボルト18に形成された雄ネジと通電板ボルト穴36に形成された雌ネジとを羅合させ、通電板30Eに対して固定ボルト18を締め付けることによって行う。
また、通電板30Eに対して固定ボルト18を締め付けると、図4及び図7に図示される不溶性電極20A・20Dと同様に、第1の環状シール16が弾性変形を開始する。第3の環状シール38は、頭部孔26aと固定ボルト18の頭部18aの側面との間で、固定ボルト18の頭部18aの側面と密着しつつ弾性変形している。そして、さらに締め付けると第1の環状シール16の弾性変形量が大きくなり、第1の環状シール16の径内側において凸面領域25Eと凹面領域34とが接触する。
なお、第5の実施形態の不溶性電極20Eにおいても第1〜第3の実施形態と同様の効果が得られる。即ち、電極板21Eと通電板30Eとの通電効果を維持しつつ、凸面領域25Eと凹面領域34との接触面の腐食防止を図ることができると共に、簡易な構成でより大きな通電効果を発揮することができると思われる。また、電極板貫通孔26を通って第1の弾性体16の閉じられた領域にメッキ液が浸入することを防止できる。さらに、通電板30Eは貫通していないので、通電板ボルト穴36を通って第1の弾性体16の閉じられた領域にメッキ液が浸入することはない。
(第6の実施形態)
図9は、電極板21Fと通電板30Fとを固定する前の図、図9(b)は、電極板21Fと通電板30Fとを固定した後の図である。図9において、電極板21Fは、電極板貫通孔26に代えて電極板21Fを貫通しない電極板ボルト穴41が形成されている。このボルト穴41は、凸面領域25Fのほぼ中央部に電極板21Fの厚み方向に形成され、固定ボルト18の雄ネジと羅合する雌ネジが形成されている。
通電板30Fは、凹面領域34のほぼ中央部に通電板貫通孔42が形成されている。この通電板貫通孔42は、固定ボルト18の頭部18aが配置される頭部孔42aと、固定ボルト18の雄ネジと羅合する雌ネジが形成されたネジ孔42bとを有している。なお、頭部孔42aは通電板30Fの他方の面32側に、ネジ孔42bは通電板30Fの一方の面31側(即ち、凹面領域34側)に、それぞれ形成されている。
また、凸面領域25Fの外周部全面に渡って第1の段差部27が形成されており、図4〜図8に図示される不溶性電極20A〜20Eと同様に、第1の環状シール16が配置されている。
この不溶性電極20Fにおける電極板21Fと通電板30Fとの固定については、頭部孔42aから電極板ボルト穴41に向けて固定ボルト18を挿入することによって行う。従って、ナット19を使用せず、固定ボルト18に形成された雄ネジと電極板ボルト穴41に形成された雌ネジとを羅合させ、電極板21Fに対して固定ボルト18を締め付けることによって行う。第1の環状シール16は、凸面領域25Fの面から突出している。
また、通電板30Fに対して固定ボルト18を締め付けると、図4〜図8に図示される不溶性電極20A〜20Eと同様に、第1の環状シール16が弾性変形を開始する。そして、さらに締め付けると第1の環状シール16の弾性変形量が大きくなり、第1の環状シール16の径内側において凸面領域25Fと凹面領域34とが接触する。
なお、頭部孔42a及びネジ孔42bの少なくともいずれか一方の側壁に沿って、周方向にシール装着溝を形成し、このシール装着溝に環状シールを配置してもよい。こうすることで、この不溶性電極20Fが、電極板ボルト穴41から第1の環状シール16の閉じられた領域にメッキ液が浸入し得る態様で使用された場合であっても、第1の環状シール16の閉じられた領域へのメッキ液の浸入を防止し得る。
ここで、第6の実施形態の不溶性電極20Fにおいても、電極板21Fと通電板30Fとの通電効果を維持しつつ、凸面領域25Fと凹面領域34との接触面の腐食防止を図ることができると共に、簡易な構成でより大きな通電効果を発揮することができると思われる。しかも、電極板21Fは貫通していないので、電極板ボルト穴41を通って第1の弾性体16の閉じられた領域にメッキ液が浸入することはない。
(不溶性電極の使用方法例)
次に、本実施形態に係る不溶性電極20の使用方法の例について説明する。図4〜図9のうち、図5を代表図として説明する。凸面領域25B又は凹面領域34が腐食した場合は、凸面領域25Bと凹面領域34との接触面積が減少するとともに、表面に被覆されている白金15が剥離するので、通電性が低下するというトラブルが発生する。したがって、凸面領域25B又は凹面領域34の補修が必要となる。そこで、本発明に係る不溶性電極20の使用方法を実施することで、再度のトラブル発生を減少させ、不溶性電極20Bの寿命延長を図ることができる。
不溶性電極20の使用方法を実施する際、先ず、凸面領域25B及び凹面領域34の表面に白金15を被覆する必要がある。このように白金15を被覆させるには、接触面積を大きくする必要があることから、先ず、凸面領域25B及び凹面領域34を仕上げ精度が高い平面に仕上げる。具体的には、表面粗度が1.6s程度の仕上げ精度まで仕上げる。そして、段差部27・28が腐食しているのであれば、段差部27・28の肉盛り補修を行う。不溶性電極20Bを新規に製造するときは、段差部27・28の肉盛り補修の替わりに、段差部27・28を形成させる加工が必要となる。
凸面領域25B及び凹面領域34を仕上げたのち、凸面領域25B及び凹面領域34の表面に、白金15を被覆する。なお、必ずしも純度100%の白金である必要はなく、通電効果を発揮するのであれば、添加物が添加された白金、即ち白金を含む金属であってもよい。
次に、図5(a)に図示されるように、段差部27・28に第1の環状シール16及び第2の環状シール17を配置する。そして、電極板21Bの凸部24Bを通電板30Bの凹部33に配置させる。すると、電極板21Bに形成された電極板貫通孔26と通電板30Bに形成された通電板貫通孔35とが同心状に配置されるので、この貫通孔26・35に固定ボルト18を貫通させる。なお、電極板貫通孔26に固定ボルト18を貫通させたのち、通電板貫通孔35に固定ボルト18を貫通させることによって、電極板21Bの凸面領域25Bと通電板30Bの凹面領域34とを接触させるようにしてもよい。そして、貫通孔26・35に固定ボルト18を貫通させてナット19で締め付ける。このとき、環状シール16・17を弾性変形させるとともに、凸面領域25Bと凹面領域34とが面接触するように、電極板21Bと通電板30Bとを固定する。例えば、環状シール16・17の線径が略3mm、段差部27・28の深さ寸法が2.5mm、固定ボルト18のサイズがM8のボルトであれば、1,960Nfの締付トルクが好ましい。こうすることで、環状シール16・17を弾性変形させ、且つ凸面領域25Bと凹面領域34とを面接触させることができると思われる。したがって、白金又は白金を含む金属が被覆された面領域同士25B・34を面接触させることで通電効果を発揮させつつ、環状シール16・17が、これらの面領域25B・34の間へのメッキ液4の浸入を防止する。よって、凸面領域25B又は凹面領域34の腐食、及び白金15の剥離を抑制することが可能となる。
このように、第1の環状シール16を弾性変形させることによって、第1の環状シール16の径内側にメッキ液が浸入することを防止できる。また、凸面領域25Bと凹面領域34とが接触するので、通電板30Bに給電された電流が電極板21Bに流れやすく、接触面2225B・34に被覆された白金15による通電効果を維持することができる。しかも、第1の環状シール16の径内側において凸面領域25Bと凹面領域34とが接触するので、この接触面25B・34にメッキ液が浸入することが防止される。従って、かかる接触面25B・34の腐食が防止できる。その結果、これらの接触面25B・34に白金15を再被覆する頻度も少なくなると考えられるので、コスト的にも有利である。
なお、図5を参照して不溶性電極20Bの使用方法を説明したが、図4及び図6〜図9に図示される不溶性電極20A・20C〜20Fについても、大きく異なることころはない。即ち、凸面領域25A・25C〜25F及び凹面領域34を仕上げ精度が高い平面に仕上げたのち、これらの表面に白金15を被覆する。そして、環状シール16(17)を弾性変形させるとともに、凸面領域25A・25C〜25Fと凹面領域34とが面接触するように、電極板21A・21C〜21Fと通電板30A・30C〜30Fとを固定すればよい。
ここで、環状シール16・17と固定ボルト18の好ましいサイズについて、説明する。環状シール16・17を弾性変形させ、且つ凸面領域25A〜25Fと凹面領域34とを面接触させる観点から、環状シール16・17の線径は1mm〜7mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、2mm〜4mmである。ここで、段差部27・28の深さ寸法は、環状シール16・17の線径が2.95mm又は3.00mmであれば2.5mm、環状シール16・17の線径が2.00mmであれば1.65mm、環状シール16・17の線径が4.00mmであれば3.50mmが好ましい。また、固定ボルト18のサイズは、凸面領域25A〜25Fと凹面領域34との接触面積を確保する観点からM8〜M16の範囲が好ましいが、通電板30A〜30Fから電極板21A〜21Fへの通電流などによって決定されるものである。即ち、通電板30A〜30Fから電極板21A〜21Fの通電流を確保するために、凸面領域25A〜25Fと凹面領域34との接触面積を確保しつつ、環状シール16・17を弾性変形させて、電極板21A〜21Fと通電板30とを固定可能なボルトサイズを決定すべきである。また、固定ボルト18の締付トルクは、M8のボルトであれば1,470〜2,450Nf(好ましくは1,960Nf程度)、M10のボルトであれば3,430〜4,410Nf(好ましくは3,920Nf程度)、M12のボルトであれば4,900〜7,840Nf(好ましくは4,900Nf程度)、M16のボルトであれば8,820〜11,760Nf(好ましくは8,820Nf程度)が好ましい。こうすることで、環状シール16・17を弾性変形させ、且つ凸面領域25A〜25Fと凹面領域34とを面接触させることができると考えられる。
尚、本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることができることは理解されよう。
例えば、上述の第1〜第6の実施形態において、電極板21A〜21Fの一方の面22側に凸部24A〜24Fが、通電板30A〜30Fの一方の面31側に凹部33が形成されているが、これに限られず、電極板21A〜21Fの一方の面22側に凹部が、通電板30A〜30Fの一方の面31側に凸部が形成されるようにしてもよい。
また、上述の第1〜第6の実施形態において、電極板21A〜21Fの基体及び通電板30A〜30Fの基体はチタンであるがこれに限られるものではなくバルブ金属又はバルブ金属基合金であってもよい。バルブ金属とは、チタン、アルミニウム、タンタル、ニオブ、及びジルコニウム等、表面に不動態被膜を形成し、耐食性が優れ、破壊電圧の高い性質を持つ金属をいう。また、凸面領域25A〜25F及び凹面領域34に被覆される白金15は必ずしも純度100%の白金に限られず、通電性を向上させる効果を発揮すれば、添加物を含んだ白金系金属であってもよい。
また、第1〜第6の実施形態において、第1の段差部27に第1の環状シール16を配置したとき、第1の環状シール16が凸面領域25A〜25Fの面から突出するように構成されているがこれに限られない。例えば、第1の環状シール16が電極板21A〜21Fに形成された凸部24A〜24Fの外周側面から突出するように構成してもよい。
また、第1〜第6の実施形態において、第1の環状シール16を配置する切欠部は第1の段差部27に代えて溝であってもよい。かかる場合には、凸面領域25A〜25Fの外周部から径内側に形成されることになる。第2の段差部28についても同様に、凸面領域25A〜25Fの内周部から径外側に形成される溝であってもよい。
また、第1〜第6の実施形態において、第1の環状シール16は耐酸性と弾性とを有するフッ素ゴムからなるが、これに限られない。耐熱温度は電気メッキ設備1で使用される際の使用環境によっても異なるが、60〜100℃のメッキ液(酸性液)中で劣化しないものであればよい。従って、フッ素ゴムに代えて、エチレンプロピレンゴム又はブチルゴムであってもよい。また、第1の環状シール16の寿命が多少短くなるもののニトリルゴム又はシリコンゴムであっても使用することは可能である。さらに、必ずしもゴムである必要はなく、例えばフッ素系の樹脂等であってもよい。即ち、耐酸性と弾性とを有し、且つ弾性変形した際にシール効果を発揮すると共に60〜100℃のメッキ液中で使用できる材料であればよい。
また、第1〜第6の実施形態において、第1の環状シール16は、凸面領域25A〜25F及び凹面領域34の全てを囲むように、これらの外周部に沿って配置されているが、これに限られない。即ち、通電板30A〜30Fから電極板21A〜21Fへの通電効果が発揮し得る範囲内であれば、凹面領域34の一部及び凸面領域25A〜25Fの一部を囲むように第1の環状シール16が配置されていてもよい。また、凸面領域25A〜25F及び凹面領域34のみでなく他の面をも含むように第1の環状シール16が位置されていてもよい。
また、第1〜第6の実施形態において、第1の段差部27が凸面領域25A〜25Fの外周部に沿って形成されているが、第1の段差部27は、必ずしも必須の構成ではない。例えば、第1の段差部27を形成せずに、第1の環状シール16が凸部24A〜24Fに外嵌されていてもよい。
また、第2〜第6の実施形態のように第2の環状シール17を配置する場合において、必ずしも、第2の段差部28が凸部24A〜24Fに形成されている必要はない。例えば、凹部33に形成されていてもよく、また、凸面領域25A〜25Fと凹面領域34とを面接触させることができれば、段差部28を形成させずに第2の環状シール17を配置してもよい。
また、第1〜第6の実施形態において、環状シール16(17)によって凸面領域25A〜25Fと凹面領域34との接触面にメッキ液が浸入することを防止しているが、これに限られない。例えば、閉じられた領域が角状に形成された弾性体であってもよい。即ち、少なくとも一つの閉じられた領域を有する弾性体であればよい。
また、第1〜第6の実施形態において、第1の段差部27が凸面領域25A〜25Fの外周部に沿って設けられ、この段差部27に第1の環状シール16が装着されているが、これに限られない。例えば、凸面領域25A〜25Fの外周部よりも径内側に環状の溝を形成し、この溝に環状シールを装着するようにしてもよい。このとき、白金15は、環状シールが配置される位置よりも径内側に被覆されることが好ましい。
また、第1〜第6の実施形態において、凸面領域25A〜25Fに第1の段差部27を形成して、この段差部27に第1の環状シール16を配置することに代えて、通電板30A〜30Fの凹面領域34に環状の溝を形成し、この溝に環状シールを装着するようにしてもよい。さらに、第1の環状シール16を弾性変形させて凸面領域25A〜25Fと凹面領域34とを接触させることができれば、必ずしも段差部や環状の溝を形成させる必要はない。また、凸部24A〜24Fの外周側面と凹部33の内周側面との間に環状シールを配置してもよい。
また、第1〜第6の実施形態において、凸部24A〜24Fの突出方向を水平に横切る断面形状及び凹部33の深さ方向を水平に横切る断面形状は、必ずしも真円である必要はなく、楕円、多角形であってもよい。また、凸部24A〜24Fの突出方向を水平に横切る断面積は、第1の環状シール16の閉じられた領域へのメッキ液の浸入を防止できれば、横切る部位によって断面積が異なっていてもよい。同様に、凹部33の深さ方向を水平に横切る断面積も、横切る部位によって断面積が異なっていてもよい。即ち、凹部33の内側に凸部24A〜24Fを配置させることが可能であって、凸面領域25A〜25Fと凹面領域34とを面接触させることができ、且つ凸面領域25A〜25Fと凹面領域34との接触面へのメッキ液の浸入を防止できればよい。
なお、第1〜第6の実施形態において、固定ボルト18は、凸面領域25A〜25F及び凹面領域34のほぼ中央部で、電極板21A〜21Fと通電板30A〜30Fとを貫通している。このとき、固定ボルト18は、第1の環状シール16の内側に配置されている。このような状態で、図4(b)に図示されるように、貫通孔26・35に固定ボルト18を貫通させて、電極板21A〜21Fと通電板30A〜30Fとを固定させる。すると、第1の環状シール16を全面にわたってほぼ均一に弾性変形させることができるので、凸面領域25A〜25Fと凹面領域34とを、偏りなく面接触させることが可能になると思われる。したがって、凸面領域25A〜25Fと凹面領域34との接触面積を最大限にしつつ、凸面領域25A〜25Fと凹面領域34との間にメッキ液4が浸入することを防止できる。
また、第1〜第6の実施形態において、凸面領域25A〜25F及び凹面領域34は、互いに面積が略同一の円形とし、この凹凸面領域25A〜25F・34の外周部に、第1の環状シール16が配置されることが好ましい。こうすることで、凸面領域25A〜25Fと凹面領域34の接触面積を最大限にしつつ、白金15が被覆された凸面領域25A〜25F及び凹領域34の全てがメッキ液4に晒されることがない。したがって、通電板30A〜30Fから電極板21A〜21Fへの通電効果を発揮しつつ、互いに接触する通電板30A〜30F又は電極板21A〜21Fの接触部の腐食を、より確実に防止できると考えられる。
鋼板の表面に亜鉛等を電気メッキする電気メッキ設備の概略図である。 不溶性電極を図1に図示されるストリップ側から視た図である。 図2に図示されるA−A線断面図である。 図3に図示されるB部の詳細図であって、第1の実施形態に係る図である。 図3に図示されるB部の詳細図であって、第2の実施形態に係る図である。 図3に図示されるB部の詳細図であって、第3の実施形態に係る図である。 図3に図示されるB部の詳細図であって、第4の実施形態に係る図である。 図3に図示されるB部の詳細図であって、第5の実施形態に係る図である。 図3に図示されるB部の詳細図であって、第6の実施形態に係る図である。
符号の説明
4 メッキ液(酸性液)
15 白金
16 第1の環状シール(第1のシール部材)
17 第2の環状シール(第2のシール部材)
18 固定ボルト
20 不溶性電極
20A〜20F 各実施形態における不溶性電極
21 電極板
21A〜21F 各実施形態における電極板
25 凸面領域(第1の面領域)
25A〜25F 各実施形態における凸面領域
26 電極板貫通孔
27 第1の段差部(切欠部)
30 通電板
30A〜30F 各実施形態における通電板
34 凹面領域(第2の面領域)
35 通電板貫通孔
38 第3の環状シール(第3のシール部材)
40 第4の環状シール(第4のシール部材)
42 通電板貫通孔

Claims (6)

  1. 酸性液に浸漬されて通電される不溶性電極であって、
    基体の表面に白金又は白金を含む金属が被覆された第1の面領域を有する電極板と、
    前記電極板が取り付けられ、基体の表面に白金又は白金を含む金属が被覆された第2の面領域を有する通電板と、
    閉じられた領域を有し、前記第1の面領域の少なくとも一部及び前記第2の面領域の少なくとも一部が前記閉じられた領域に位置するように前記電極板と前記通電板との間に配置される第1のシール部材と、を備え、
    前記第1のシール部材を変形させつつ、前記第1のシール部材の閉じられた領域において前記第1の面領域と前記第2の面領域とが接触するように、前記電極板と前記通電板とが固定されていることを特徴とする不溶性電極。
  2. 前記第1のシール部材の閉じられた領域であって、前記電極板及び前記通電板のうち少なくとも一方を貫通する貫通孔と、
    前記貫通孔に配置されて前記電極板と前記通電板とを固定する固定ボルトと、をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の不溶性電極。
  3. 閉じられた領域を有し、この閉じられた領域に前記固定ボルトが配置されると共に、前記電極板と前記通電板との間であって且つ前記第1のシール部材の閉じられた領域に配置される第2のシール部材をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の不溶性電極。
  4. 前記貫通孔の側壁に、前記第1の面領域と前記第2の面領域との接触面に酸性液が浸入することを防止する第3のシール部材をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の不溶性電極。
  5. 酸性液に浸漬されて通電される不溶性電極の使用方法であって、
    電極板の表面及び前記電極板が取り付けられる通電板の表面に白金又は白金を含む金属を被覆することによって、第1の面領域及び第2の面領域を形成し、
    前記第1の面領域を有する電極板の面及び前記第2の面領域を有する通電板の面のいずれかに閉じられた領域を有するシール部材を配置し、
    前記シール部材の閉じられた領域において前記第1の面領域と前記第2の面領域とが接触するように、前記電極板と前記通電板とを固定することを特徴とする不溶性電極の使用方法。
  6. 酸性液に浸漬され、通電板を介して通電される電極板であって、
    基体の表面に白金又は白金を含む金属が被覆された面領域と、
    前記面領域内又は前記面領域を囲む位置に、シール部材の装着が可能に形成された切欠部と、を備え、
    前記通電板に固定されたとき、前記シール部材によって前記面領域への酸性液の浸入が防止されると共に、前記通電板から前記面領域に通電されることを特徴とする電極板。
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