JP2005280973A - バルクコンテナの管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 バルクコンテナのLNG残量情報(A)、位置情報(B)、状態情報(C)を監視センタ(16)が管理し、残量予測データ(a)およびBOG発生予測時系列データ(b)を算出し、輸送コストおよびBOG発生量を勘案したバルクコンテナの最適な輸送計画を作成して、バルクコンテナを海上および陸上輸送する。バルクコンテナはサテライト基地においてそのままLNGタンクとして使用される。
【選択図】 図3
Description
また、LNGは超低温沸点ガスであり、外部からの自然入熱など避けることのできない色々な入熱により気化する(発生したガスはBOG(Boil Off Gas)と呼ばれる。)。LNGのタンクは一般に設計圧力が大気圧近辺であり、このBOGを放置するとタンク内の圧力が上昇して危険となるため、一定の期間ごとにBOGは大気中へ無駄に放出される。従って、LNG供給者にとって輸送コストを勘案した上で、サテライト基地でのガス貯蔵期間を短縮してBOGの発生を最小限に抑えることがLNG供給計画を作成する上で非常に重要となる。
この管理方法では、液化ガスは、生産基地でそれぞれ生産され、タンクローリー車によって各ユースポイント(サテライト基地)の液化ガス貯槽(LNGタンク)に納入される。ユースポイントにおける各液化ガス貯槽には、液面計等の液量測定手段がそれぞれ設けられており、この液面測定手段によって測定された貯液量情報は、重要なユースポイント情報として、ネットワークを介して在庫管理監視システムのコンピュータに逐次入力されて管理され、貯液量の変化から、単位時間当たりの液化ガスの使用量が算出され、1時間、1日、1週間等の平均使用量、最大使用量、最低使用量等の情報が過去のガス使用履歴として記憶装置に記憶されるようになっている。更に、生産在庫使用システムと配車支援システムとの連携によってガス供給者からガス使用者に効率よくガスを納入するようになっている。
更に、各サテライト基地におけるLNGタンクの建設には多大な費用と時間を要するものであった。そのため、ある程度の軒数の需要家及び生産設備の消費量が所定値を超えないと採算がとれず、サテライト基地の設置が制限されていた。その結果、住宅又は生産設備が広範囲に点在しているような地域においては、このようなLNGのサテライト基地の設置が困難であった。
なお空になったバルクコンテナは一次基地に返送され、再びLNGが充填されて繰り返して利用される。
なお、バルクコンテナはサテライト基地に常時2以上設置されている必要はなく、できるだけLNGの貯蔵期間を短くできるように、1のバルクコンテナの残量が少なくなってきた時点で新たなバルクコンテナを搬入するものとする。
また、(6)二次基地でのLNGの詰め替え作業の手間や危険、詰め替え作業に伴うLNGの損失やタンク内への入熱もなくすことができる。
更に、バルクコンテナの位置およびバルクコンテナ内のLNG残量を監視センタで管理することで、(7)LNGの消費傾向を把握した上で輸送計画を立案して輸送の効率化を図ることができ、結果としてサテライト基地でのLNGの長期貯蔵を回避しBOGの発生も抑制することができる。
LNGが充填されたバルクコンテナ6は、出荷基地2から近いサテライト基地8へは一般的なコンテナ輸送に用いられるトレーラー22の荷台に乗せられて直接輸送される(破線矢印β)。
また、出荷基地2から遠方のサテライト基地8にバルクコンテナ6を輸送する場合には、LNGが充填されたバルクコンテナ6を、まず出荷基地2から荷揚げ桟橋に運び、コンテナクレーンによってバージ船10(汎用船)に積載する。一隻のバージ船10には数個から数十個のバルクコンテナ6が積み込まれ、荷崩れ等を防止するために一般的に用いられている図示しないコンテナ固定器具によって連結された状態で船体に固定される。積み込みが完了したバージ船10は、目的のサテライト基地8の最寄りの貨物港18(受け入れ港)までバルクコンテナ6の海上輸送を行う。貨物港18では積み込み作業と逆の手順で、コンテナ固定器具の解除した後に、コンテナクレーンを用いてバルクコンテナ6を荷下ろしする。荷下ろしされたバルクコンテナ6は、コンテナ輸送に用いられる一般的なトレーラー22に乗せ代えられて、サテライト基地8まで陸上輸送される。
なお、台車部分全体をサテライト基地8に設置する代わりに、トレーラー22の荷台からバルクコンテナ6を下ろし、サテライト基地8に設けた基礎台の上にこれを載置して、バルクコンテナ6のみをLNGタンクとして使用することも可能である(図示せず)。
また図は省略したが、予備タンク24を設けない場合であっても、2つのバルクコンテナ6を設置することができる空間的余裕のあるサテライト基地8では、1つ目のバルクコンテナ6が空になった時点で2つ目のバルクコンテナ6からLNGを払い出し、2つ目のバルクコンテ6内のLNG残量が所定量以下になった時点で1つ目のバルクコンテナ6を新たなバルクコンテナ6に交換することで、バルクコンテナ内のLNGを完全に消費した後にその交換をすることができるとともに、LNGの貯蔵期間を短縮化することができる。
なおバルクコンテナ6にGPS装置26を取り付ける代わりに、サテライト基地8にバルクコンテナ6が設置された後に、その設置場所を人的作業により監視センタ16へ連絡し、その情報を位置情報Bとして登録して各バルクコンテナ6の設置位置を把握することも可能である。
また上記各センサに加え、バルクコンテナの設置状態の適切性を確認するためにその傾きを検知する傾斜センサを備え、監視センタ16がバルクコンテナ6の傾きを状態情報の一部として監視することも好ましい(図示せず)。
次に、管理サーバ30は、LNG残量情報Aから各サテライト基地8におけるLNG消費傾向を把握してその消費傾向から残量予想データaを作成し、この残量予測データaおよび状態情報Cからバルクコンテナナ6内に発生するBOGの予想量を演算算出してBOG発生予測時系列データbを作成する。このBOG発生予測時系列データbを基礎としてバルクコンテナ6を交換するまでに大気放出しなければならないBOGの量に比例して増加する維持費(無駄となる費用)を算出して、サテライト基地8でのLNGの消費傾向、出荷基地からサテライト基地までのバルクコンテナの輸送コストをも勘案して、サテライト基地に搬入するバルクコンテナ6のタンク容量や充填するLNGの量、搬入するバルクコンテナ6の個数を決定する(図3−S4,S5)。
次に残量予測データaからバルクコンテナ6内のLNG残量が所定量以下になる日時を搬入予定日として演算算出し、その日にバルクコンテナ6を搬入できるようにバルクコンテナの輸送計画(輸送スケジュール)を作成する(図3−S6,S7)。
また、各サテライト基地に搬入するバルクコンテナの容量等を輸送コストやBOG発生量を勘案して最適化することで、LNGの長期貯蔵回避・安定供給の担保を実現したLNGの効率的な輸送・供給計画を作成することができる。
なお、本発明は従来タンクローリー車で輸送されていた液体燃料や揮発性化学物質などの輸送全般に適用することが可能である。
2 出荷基地
3 LNG外航船
4 バルク容器
5 タンクローリー車
6 バルクコンテナ
7 LNG内航船
8 サテライト基地
9 二次基地
10 バージ船
11 LNGタンク
12 LNG使用施設
13 液払出ライン
15 加圧蒸発器
16 監視センタ
17 LNG気化器
18 貨物港
19 バッファタンク
21 計量センサ
22 トレーラー
23 温度センサ
24 予備タンク
25 圧力センサ
26 GPS装置
27 発信装置
28 LNG貯蔵タンク
30 管理サーバ
31 受信装置
32 コンテナ本体
33 通信ネットワーク
34 車輪
36 支持台
46 放出塔
48 BOGライン
52 圧力調整弁
A LNG残量情報
B 位置情報
C 状態情報
a 残量予測データ
b BOG発生予測時系列データ
c 基本データ
Claims (7)
- 出荷基地(2)に備えたLNG貯蔵タンク(28)に貯蔵されたLNGを、バルク容器(4)を内包したコンテナであるバルクコンテナ(6)に充填し、該バルクコンテナをLNG小規模貯蔵・供給施設であるサテライト基地(8)に輸送し、サテライト基地に一時的に設置したバルクコンテナからLNGを取り出して需要家のLNG使用施設(12)へガスを供給すること、及びサテライト基地に一時的に設置した前記バルクコンテナを交換することについて監視センタ(16)が一元管理するバルクコンテナの管理方法であって、
前記バルクコンテナ内のLNG残量情報(A)およびバルクコンテナの位置情報(B)を監視センタに送信し、
該監視センタが各サテライト基地に設置したバルクコンテナ内のLNGの消費傾向からバルクコンテナ内のLNGの予想残量を演算して残量予測データ(a)として処理して、位置情報および残量予測データに基づきバルクコンテナの輸送計画を作成し、
出荷基地からLNGの補給を要するサテライト基地の最寄りの貨物港(18)にLNGが充填された別のバルクコンテナを海上輸送し、該貨物港においてバルクコンテナをトレーラー(22)に乗せ代えてサテライト基地に陸上輸送する、ことを特徴とするバルクコンテナの管理方法。 - 出荷基地(2)からサテライト基地(8)の最寄りの貨物港(18)へのバルクコンテナ(6)の海上輸送には、バージ船(10)を用いる、ことを特徴とする請求項1に記載のバルクコンテナの管理方法。
- 前記サテライト基地(8)に設置したバルクコンテナ(6)と需要家のLNG使用施設(12)との間に所定量のLNGを一時貯蔵する予備タンク(24)を設け、
サテライト基地に設置したバルクコンテナ内のLNGが消尽した後、かつ、前記予備タンク内のLNGが消尽する前に、空になったバルクコンテナをLNGが充填された別のバルクコンテナに交換する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のバルクコンテナの管理方法。 - 前記サテライト基地(8)に2以上のバルクコンテナ(6)を設置するための設備を設け、
1のバルクコンテナ内のLNGが所定量以下になったときに新たなバルクコンテナを搬入し、1のバルクコンテナのLNGを消尽した後に新たなバルクコンテナからLNGを払い出し、空になったバルクコンテナを出荷基地(2)に返送する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のバルクコンテナの管理方法。 - 前記所定量は、各サテライト基地(8)における1日のLNG消費量である、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のバルクコンテナの管理方法。
- バルクコンテナ(6)内のLNGの温度および内圧を状態情報(C)として監視センタ(16)に更に送信し、
該監視センタが前記残量予想データ(a)および状態情報からバルクコンテナ内に発生するBOGの予想量を演算算出してBOG発生予測時系列データ(b)として処理し、
該BOG発生予測時系列データからバルクコンテナを交換するまでに大気放出するBOGの無駄とバルクコンテナを交換するための輸送コストとを勘案して、各サテライト基地(8)に設置するバルクコンテナの容量を決定する、ことを特徴とする請求項1乃至5に記載のバルクコンテナの管理方法。 - 前記バルクコンテナ(6)の位置情報(B)は、バルクコンテナに取り付けたGPS装置(26)から送信される、ことを特徴とする請求項1乃至5に記載のバルクコンテナの管理方法。
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A521 | Request for written amendment filed |
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A02 | Decision of refusal |
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