JP2005280799A - 中栓付きキャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャップ本体及びTEバンドから成るキャップシェルとキャップシェル内面に係合固定されてキャップシェルから離脱不能に組み付けられている密封性を確保するための中栓からなるプラスチックキャップにおいて、キャップシェル頂板部内面には容器口部天面と密着する天面シール部が形成されており、中栓が容器口部内周面55と密着する垂直シール壁21及び前記天面シール部5よりも小径で垂直シール壁21を閉塞する水平壁22を有すると共に、該垂直シール壁21の上方にはキャップシェルの頂板部内面に形成された環状突起13と係合固定する係合突起23が形成されており、キャップを容器に装着した状態で、該環状突起13と係合突起23の間に上下方向の間隙dが形成されている。
【選択図】図2
Description
すなわち特許文献1に記載されたキャップでは、密封パッキンが容器口部天面と接触してシール部を形成し、シール部をキャップ本体頂板部内面で押圧しているため、キャップ本体を回転させる際、頂板部から密封パッキンのシール部に周方向に回転する力が伝わり、密封パッキンがキャップ本体と共に回転してしまい(共回り)、弱化部が破断される前であっても密封パッキンがキャップ本体の上昇に追従して密封性が解除されてしまうおそれがある。
更に密封用パッキンが容器口部先端に当接するタイプの2ピースキャップでは、外部から内部への透過酸素、或いは内容物が炭酸飲料等の場合における炭酸ガス等の通路となる界面が、容器口部及び密封パッキンの間、密封パッキン及びキャップシェルの間の2箇所に存在するため、ガスバリア性の点で不利である。
本発明の他の目的は、2ピースキャップでありながら、ワンピースキャップとほぼ同等の肉厚を有し、キャップハイト及び目付け量もワンピースキャップとほぼ同等のキャップを提供することである。
1.キャップシェルの内面には容器口部外周面と密着する外側シール部が形成されていること、
2.水平壁が垂直シール壁の上端に形成され、係合突起が垂直シール壁よりも外側に突出した水平壁の外周端部であること、
3.キャップシェル頂板部内面に、水平壁と係合する係合部が形成されていること、
が好適である。
しかもこの中栓は容器口部天面に当接しないので、開栓トルクの上昇やキャップハイトや目付け量の増加という問題を生じることがないという利点もある。
また一般に2ピースタイプのキャップにおいては、透過ガスの経路となる界面が2つあるが、本発明のキャップにおいては、透過ガスの経路となる界面がキャップシェル及び容器口部天面の間のひとつであるため、ガスバリア性においても通常の2ピースタイプのキャップよりも優れているという利点がある。更にキャップシェルと中栓を別々に成形した後組み合わせるものであるため、キャップシェル及び中栓を異素材で形成することもでき、使用する樹脂に応じて高いバリア性、密封性等を付与することも可能となる。
図1は、本発明のキャップの一例が容器口部に適用された状態を示す図であり、左半分が側断面図、右半分が側面図であり、図2は、図1の部分拡大図である。
また図3は、図1に示すキャップにおいてキャップ本体の環状突起と中栓の係合突起が係合した状態を示す側断面図であり、図4は、図3の部分拡大図である。
更に図5は、図1に示すキャップの弱化部が破断した状態を示す側断面図であり、図6は、図5の部分拡大図である。
全体を1で示す本発明のキャップは、概略的に言って合成樹脂から成るキャップシェルと中栓20から成っている。
キャップシェルは、頂板部3、頂板部3の周縁から垂下するスカート部4から成るキャップ本体2と後述するTEバンド10から成る。
キャップ本体2の頂板部3の内面側には、容器口部50の天面51と密着する小突条5、容器口部外周面52に密着する外側シール部6が形成されている。
スカート部4内面には容器口部50の螺子部53と螺合するための螺子部7が形成されており、またスカート部外面にはキャップを把持しやすくするためのローレット溝8が形成されている。更にスカート部下方には、破断可能な弱化部9を介してTEバンド10が形成されている。
キャップ本体頂板部3の内面には、小突条5よりも内側の位置に中栓を嵌合するための嵌合部が形成されており、この嵌合部を形成する側壁12の下端には半径方向内側に突出する環状突起13が形成されている。この係合環状突起13の半径方向先端13aが容器口部内周面55と垂直方向に同じ位置にある。またキャップ本体の頂板部内面の中央部には、後述する中栓20の凹部24と係合するための、下方に突出する凸部14が形成されている。
また垂直シール壁21の上端には半径方向外側に突出する環状の係合突起23が形成されており、この係合突起23とキャップ本体の環状突起13の間には、キャップシェルを容器に装着した状態で、上下方向(垂直方向)の間隙dが形成されており、開栓の際に距離dだけキャップ本体が上昇した後に、係合突起23が環状突起13と係合し、この係合突起23と環状突起13の係合により中栓がキャップ本体2から離脱することがないようになっている。
また水平壁22には、キャップ本体の頂板部内面のほぼ中央に形成された凸部14が嵌合する凹部24が形成されている。この凸部14及び凹部24により、中栓20のキャップシェル内への組み付けの際の位置決めが容易になると共に、中栓20が半径方向に移動してしまうことが有効に防止できる。
図1乃至図6に示す具体例では、中栓20の水平壁は垂直シール壁の上端を閉塞するように形成され、係合突起が垂直シール壁よりも外側に突出した水平壁の外周端部として形成されているが、水平壁の位置は垂直シール壁の下端を閉塞するように下端に形成されていてもよいし、或いは垂直シール壁の中間部分に位置していてもよい。
また本発明のキャップにおいては、キャップシェルと中栓を別々に成形して組み付けることにより成形されるため、キャップシェルと中栓を異素材で成形することができる。従って、中栓にガスバリア性の高い樹脂を用いた場合には、本発明のキャップのガスの経路となる界面が一つでガスバリア性に優れているという利点と相俟って特に優れたガスバリア性を付与することも可能となる。
また図1乃至図6に示す具体例では、TEバンドはフラップ片と容器口部に形成された係合用突起の上下方向の係合により、弱化部を破断するものであったが、勿論ラチェットによるものでもよい。
また中栓は、容器口部天面に接触しないので、開栓トルクの増加に影響しない。このため中栓を構成する樹脂に酸素吸収剤を配合することもでき、これにより優れたガスバリア性及び内容物の保存性をより向上させることが可能となる。
6 外側シール部、7 螺子部、8 ローレット溝、9 弱化部、10 TEバンド、
11 フラップ片、12 中栓嵌合部側壁、13 環状突起、14 凸部、
20 中栓、21 垂直シール壁、22 水平壁、23 係合突起、24 凹部。
Claims (4)
- 頂板部及び頂板部周縁から垂下した内面に螺子部を有するスカート部から成るキャップ本体及び該スカート部の下端に弱化部を介して一体的に成形されたタンパーエビデントバンドから成るキャップシェルと、該キャップシェル内面に係合固定されてキャップシェルから離脱不能に組み付けられている密封性を確保するための中栓から成るプラスチックキャップにおいて、
前記キャップシェル頂板部内面には容器口部天面と密着する天面シール部が形成されており、前記中栓は、容器口部内周面と密着する垂直シール壁及び前記天面シール部よりも小径で垂直シール壁を閉塞する水平壁を有すると共に、該垂直シール壁の上方にはキャップシェルの頂板部内面に形成された環状突起と係合固定する係合突起が形成されており、キャップを容器に装着した状態で、該環状突起と係合突起の間に上下方向の間隙が形成されていることを特徴とするプラスチックキャップ。 - 前記キャップシェルの内面には容器口部外周面と密着する外側シール部が形成されている請求項1記載のキャップ。
- 前記水平壁が垂直シール壁の上端に形成され、係合突起が垂直シール壁よりも外側に突出した水平壁の外周端部である請求項1又は2記載のキャップ。
- 前記キャップシェル頂板部内面に、水平壁と係合する係合部が形成されている請求項3記載のキャップ。
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JP2020108794A (ja) * | 2020-03-03 | 2020-07-16 | 株式会社ナカニシ | 容器用の蓋 |
CN115140420A (zh) * | 2022-07-19 | 2022-10-04 | 湖南新世纪陶瓷有限公司 | 瓶塞及瓶体 |
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CN115140420A (zh) * | 2022-07-19 | 2022-10-04 | 湖南新世纪陶瓷有限公司 | 瓶塞及瓶体 |
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