JP2005280174A - 液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの乾燥防止方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体保持手段の液体の蒸発によるノズルの乾燥を防止するため液体補充動作を行う上で、複数の液体のうち、その使用頻度に対応して、有効な液体の使用を実現できる液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】ターゲットに対して液体を吐出するノズルを有する液体噴射ヘッド110と、前記ノズルを適宜覆うことができるように配置されるキャッピング手段120と、前記キャッピング手段内に配置される液体を含浸した液体保持手段123と、前記液体保持手段に液体を補充する液体補充手段とを有しており、複数種類の前記液体を吐出するための複数の前記ノズルを備えていて、前記液体補充手段が、前記液体の種類ごとの吐出による消費量カウンタの消費量情報に基づいて、前記液体保持手段に前記液体を補充する構成とした。
【選択図】図7
【解決手段】ターゲットに対して液体を吐出するノズルを有する液体噴射ヘッド110と、前記ノズルを適宜覆うことができるように配置されるキャッピング手段120と、前記キャッピング手段内に配置される液体を含浸した液体保持手段123と、前記液体保持手段に液体を補充する液体補充手段とを有しており、複数種類の前記液体を吐出するための複数の前記ノズルを備えていて、前記液体補充手段が、前記液体の種類ごとの吐出による消費量カウンタの消費量情報に基づいて、前記液体保持手段に前記液体を補充する構成とした。
【選択図】図7
Description
本発明は、ターゲットに対して液体を噴射する液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの乾燥防止方法に関するものである。
従来より、液体噴射装置である例えば、インクジェット式記録装置には、インクジェット式記録ヘッドが備えられている。このインクジェット式記録ヘッドには、記録用紙等にインクを吐出するために、多数のノズルが列状に配列されて設けられている。
ところが、記録用紙にノズルからインクを吐出しない非印刷時(休止時)に、そのままの状態でノズルを放置すると、ノズル内のインクが乾燥等して、印刷を開始したときに吐出不良等が生じるおそれがある。
ところが、記録用紙にノズルからインクを吐出しない非印刷時(休止時)に、そのままの状態でノズルを放置すると、ノズル内のインクが乾燥等して、印刷を開始したときに吐出不良等が生じるおそれがある。
このため、非印刷時には、ノズルを覆うためのキャップがノズルプレートに当接して、ノズルを覆い、ノズル内のインクの乾燥等を未然に防止する構成となっている。
このとき、ノズルを覆うキャップ内の雰囲気が、ノズル内のインクを一層乾燥等させないための工夫として、キャップ内にインク吸収材が配置されている(例えば特許文献1参照)。
このようにキャップ内にインクが含浸されているインク吸収材を配置することで、キャップでノズルを覆ったときのキャップ内の雰囲気が湿潤状態に維持されるので、ノズル内のインクの乾燥等を適切に防止することができるようになっている。
特開2001−96756号公報(図2等)
このとき、ノズルを覆うキャップ内の雰囲気が、ノズル内のインクを一層乾燥等させないための工夫として、キャップ内にインク吸収材が配置されている(例えば特許文献1参照)。
このようにキャップ内にインクが含浸されているインク吸収材を配置することで、キャップでノズルを覆ったときのキャップ内の雰囲気が湿潤状態に維持されるので、ノズル内のインクの乾燥等を適切に防止することができるようになっている。
しかしながら、インクジェット式記録装置のインクジェット式記録ヘッドが、長時間印刷動作を継続する場合等においては、その間、キャップ内は大気開放状態にあるため、キャップ内に配置されたインク吸収材に含浸されたインクが蒸発することになる。
このようなインク吸収材のインクの蒸発が多量となると、その後、前記キャップが前記ノズルを覆うように配置した場合でも、キャップ内の雰囲気が湿潤状態とならず、ノズル内のインクが乾燥等し、その後の印刷開始時に吐出不良等が生じてしまう。
このようなインク吸収材のインクの蒸発が多量となると、その後、前記キャップが前記ノズルを覆うように配置した場合でも、キャップ内の雰囲気が湿潤状態とならず、ノズル内のインクが乾燥等し、その後の印刷開始時に吐出不良等が生じてしまう。
そこで、記録ヘッドが比較的長い時間、印刷動作などを継続していて、キャップの大気開放状態が続く場合には、例えば、印刷終了時において、記録ヘッドをキャップまで移動させ、ノズルからキャップ内にインクを吐出するようにしている(フラッシング動作)。
すなわち、キャップ内にインクを吐出することで、インク吸収材に新たなインクを含浸させ、キャップ内の湿潤状態を回復するようにしている。
すなわち、キャップ内にインクを吐出することで、インク吸収材に新たなインクを含浸させ、キャップ内の湿潤状態を回復するようにしている。
ここで、このようなフラッシング動作では、キャップ内の湿潤状態を回復するために、印刷に使用するインクを利用している。ところが、例えば、カラープリンタなどでは、複数色のインクが用意されており、印刷作業においては、各色インクの消費量は一様ではない。
このため、複数種類のインクを同等に使用したフラッシング動作を行っていると、本来印刷に使用しておらず、キャップ内の湿潤状態を回復するためとはいえ、捨ててしまうインクに、消費量が多い種類のインクを使用することは、ただでさえ、印刷作業において多量に消費される特定のインクについて、そのカートリッジの交換時期を早めてしまうという不都合がある。
このため、複数種類のインクを同等に使用したフラッシング動作を行っていると、本来印刷に使用しておらず、キャップ内の湿潤状態を回復するためとはいえ、捨ててしまうインクに、消費量が多い種類のインクを使用することは、ただでさえ、印刷作業において多量に消費される特定のインクについて、そのカートリッジの交換時期を早めてしまうという不都合がある。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、液体保持手段の液体の蒸発によるノズルの乾燥を防止するためのフラッシングなどの液体補充動作を行う上で、複数の液体のうち、その使用頻度に対応して、有効な液体の使用を実現できる液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの乾燥防止方法を提供することを目的とする。
上述の目的は、第1の発明によれば、ターゲットに対して液体を吐出するノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記ノズルを適宜覆うことができるように配置されるキャッピング手段と、前記キャッピング手段内に配置される液体を含浸した液体保持手段と、前記液体保持手段に液体を補充する液体補充手段と、前記ノズルが前記キャッピング手段により覆われていない時間を計測する計時手段とを有しており、複数種類の前記液体を吐出するための複数の前記ノズルを備えていて、前記液体補充手段が、前記計時手段により計測された時間における液体の種類ごとの吐出による消費量の変化量についての消費量情報に基づいて、前記液体保持手段に前記液体を補充する構成とした液体噴射装置により、達成される。
第1の発明の構成によれば、前記キャッピング手段内部や内部に配置された液体保持手段の湿潤状態を回復するために、計時手段により、前記キャッピング手段により覆われていない時間を計測してその時間における、液体の種類ごとの吐出による消費量の変化量についての消費量情報に基づいて、前記液体補充手段が液体の補充を行うことができる。このため、液体の消費量にばらつきがある状態においては、多く消費している液体が、上述した湿潤状態の回復のために使用されることで、その消費を徒に早めてしまうことを有効に防止することができる。
かくして、液体保持手段の液体の蒸発によるノズルの乾燥を防止するためのフラッシングなどの液体補充動作を行う上で、複数の液体のうち、その使用頻度に対応して、有効な液体の使用を実現できる液体噴射装置を提供することができる。
第1の発明の構成によれば、前記キャッピング手段内部や内部に配置された液体保持手段の湿潤状態を回復するために、計時手段により、前記キャッピング手段により覆われていない時間を計測してその時間における、液体の種類ごとの吐出による消費量の変化量についての消費量情報に基づいて、前記液体補充手段が液体の補充を行うことができる。このため、液体の消費量にばらつきがある状態においては、多く消費している液体が、上述した湿潤状態の回復のために使用されることで、その消費を徒に早めてしまうことを有効に防止することができる。
かくして、液体保持手段の液体の蒸発によるノズルの乾燥を防止するためのフラッシングなどの液体補充動作を行う上で、複数の液体のうち、その使用頻度に対応して、有効な液体の使用を実現できる液体噴射装置を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記計時手段の計時結果に基づいて、前記液体補充手段による単位補充量を決定する補充単位量決定部と、前記計測された時間における前記液体を吐出した前記消費量の変化量についての情報を比較して、どの種類の液体を吐出するかを決定する吐出種類選択決定部とを備えることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、計時手段により、前記キャッピング手段により覆われていない時間を計測されて、補充単位量決定部が前記液体補充手段による単位補充量を決定するので、湿潤状態の回復について、適切な単位補充量を決めて、過不足無く液体の補充ができるとともに、これに加えて、液体の種類別の消費量の変化量についての情報を比較して、どの種類の液体を吐出するかを吐出種類選択決定部がきめるようにしたので、液体の種類に応じた使用頻度に対応して、一層有効な液体の使用を実現できる。
第2の発明の構成によれば、計時手段により、前記キャッピング手段により覆われていない時間を計測されて、補充単位量決定部が前記液体補充手段による単位補充量を決定するので、湿潤状態の回復について、適切な単位補充量を決めて、過不足無く液体の補充ができるとともに、これに加えて、液体の種類別の消費量の変化量についての情報を比較して、どの種類の液体を吐出するかを吐出種類選択決定部がきめるようにしたので、液体の種類に応じた使用頻度に対応して、一層有効な液体の使用を実現できる。
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記吐出種類選択決定部により決定された各種類の液体の吐出量を、種類別に決定するための種類別吐出量演算部を備えることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、上記湿潤状態の回復のために各種類の液体の正確な吐出量を求めることができ、一層確実に複数種類の液体の有効な利用をはかることができる。
第3の発明の構成によれば、上記湿潤状態の回復のために各種類の液体の正確な吐出量を求めることができ、一層確実に複数種類の液体の有効な利用をはかることができる。
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記種類別吐出量演算部が、前記消費量の変化量についての情報を比較して、各種類毎に消費量を重みづけした係数を算出する消費量係数算出部の算出した係数に基づいて、各種類の液体の吐出量をそれぞれ算出する構成としたことを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、消費量係数算出部による前記係数に基づいて、各種類の液体の吐出量を制御するので、上記湿潤状態の回復のために各種類の液体の正確な吐出量を求める作業を容易に自動化できる。
第4の発明の構成によれば、消費量係数算出部による前記係数に基づいて、各種類の液体の吐出量を制御するので、上記湿潤状態の回復のために各種類の液体の正確な吐出量を求める作業を容易に自動化できる。
第5の発明は、第4の発明の構成において、前記複数種類の液体が色別のインクであり、前記複数のノズルは、配置された列毎に色別のインクを吐出する構成であり、前記消費量についての変化量が色別のインク消費量を積算するインク消費量カウンタの変化量であり、前記計時手段は、前記インクを吐出して行う印刷動作の開始からの印刷時間を計時する印刷タイマーであり、前記液体の補充のためのノズルからの液体の吐出が、前記キャッピング手段内の液体保持手段に前記インクを吐出するフラッシング動作であり、前記補充単位量決定部が、フラッシング動作によりインクを吐出する際の単位吐出量を決定するフラッシング単位量決定部であり、前記吐出種類選択決定部が、フラッシングにより吐出される色インクを決定するフラッシング色決定部であり、前記種類別吐出量演算部が、色別フラッシング量演算部であることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、本発明をインクジェットプリンタ装置としての液体噴射装置に、適切に応用することができる。
第5の発明の構成によれば、本発明をインクジェットプリンタ装置としての液体噴射装置に、適切に応用することができる。
第6の発明の構成によれば、第5の発明の構成において、フラッシング色決定部が、前記印刷動作において、印刷した印刷枚数が多い場合に、フラッシングする色インクを決定する構成としたことを特徴とする。
第6の構成によれば、印刷動作が多い場合には、各色のインクの消費量に偏りが起こるので、印刷動作におけるインク使用量も加味して、フラッシングに使用するための適切なインクの選択を実現できる。
第6の構成によれば、印刷動作が多い場合には、各色のインクの消費量に偏りが起こるので、印刷動作におけるインク使用量も加味して、フラッシングに使用するための適切なインクの選択を実現できる。
第7の発明は、第5または6の発明のいずれかの構成において、前記液体噴射ヘッドにインクを供給する複数のインクタンクを有し、前記フラッシング色決定部は、いずれかのインクタンクの消費量情報がインクエンド直前の状態である場合に、フラッシングにより吐出される色インクを決定する構成としたことを特徴とする。
第7の発明の構成によれば、前記印刷動作の開始以前からの各色インクの消費量情報を考慮することにより、当該フラッシング動作の直前でインクエンド直前状態となっているような色インクをフラッシングに使用してしまう事態を有効に防止することができる。
第8の発明は、第2ないし7のいずれかの発明の構成において、前記消費量についての変化量の小さい液体の吐出量が、前記消費量についての変化量の大きい液体の吐出量より多いことを特徴とする。
第8の発明の構成によれば、「前記消費量についての変化量の大きい液体」とは、単位時間当たりの液体の消費量が増大しているものを意味する。そして、このように、単位時間当たりの消費量が増大している液体を、そうでない液体よりも、液体補充のために、より多く消費してしまうことがないようにしている。つまり、「インク」を例にとって説明すると、印刷により、単位時間当たりのインク消費量が増大している種類のインクがある場合に、フラッシングにより、このようなインクを吐出するのを防止しようとするものである。
第7の発明の構成によれば、前記印刷動作の開始以前からの各色インクの消費量情報を考慮することにより、当該フラッシング動作の直前でインクエンド直前状態となっているような色インクをフラッシングに使用してしまう事態を有効に防止することができる。
第8の発明は、第2ないし7のいずれかの発明の構成において、前記消費量についての変化量の小さい液体の吐出量が、前記消費量についての変化量の大きい液体の吐出量より多いことを特徴とする。
第8の発明の構成によれば、「前記消費量についての変化量の大きい液体」とは、単位時間当たりの液体の消費量が増大しているものを意味する。そして、このように、単位時間当たりの消費量が増大している液体を、そうでない液体よりも、液体補充のために、より多く消費してしまうことがないようにしている。つまり、「インク」を例にとって説明すると、印刷により、単位時間当たりのインク消費量が増大している種類のインクがある場合に、フラッシングにより、このようなインクを吐出するのを防止しようとするものである。
また、上述の目的は、第9の発明にあっては、複数種類の液体を吐出する液体噴射ヘッドのノズルに対し、適宜キャッピング手段で覆うようにして前記ノズルの乾燥を防止する構成とした液体噴射ヘッドの乾燥防止方法であって、前記液体の種類ごとの吐出による消費量カウンタの消費量情報を取得し、前記消費量情報に基づいて、前記液体保持手段に対する液体の補充量を、前記液体の種類に対応して決定し、前記決定に従って、前記液体補充手段が該当する種類の液体を前記ノズルを介して吐出する液体噴射ヘッドの乾燥防止方法により、達成される。
第9の発明の構成によれば、前記キャッピング手段内部や内部に配置された液体保持手段の湿潤状態を回復するために、液体の種類ごとの吐出による消費量カウンタの消費量情報に基づいて、前記液体補充手段が液体の補充を行うようにしている。このため、液体の消費量にばらつきがある状態においては、多く消費している液体が、上述した湿潤状態の回復のために使用されることで、その消費を徒に早めてしまうことを有効に防止することができる。
かくして、液体保持手段の液体の蒸発によるノズルの乾燥を防止するためのフラッシングなどの液体補充動作を行う上で、複数の液体のうち、その使用頻度に対応して、有効な液体の使用を実現できる液体噴射ヘッドの乾燥防止方法を提供することができる。
第9の発明の構成によれば、前記キャッピング手段内部や内部に配置された液体保持手段の湿潤状態を回復するために、液体の種類ごとの吐出による消費量カウンタの消費量情報に基づいて、前記液体補充手段が液体の補充を行うようにしている。このため、液体の消費量にばらつきがある状態においては、多く消費している液体が、上述した湿潤状態の回復のために使用されることで、その消費を徒に早めてしまうことを有効に防止することができる。
かくして、液体保持手段の液体の蒸発によるノズルの乾燥を防止するためのフラッシングなどの液体補充動作を行う上で、複数の液体のうち、その使用頻度に対応して、有効な液体の使用を実現できる液体噴射ヘッドの乾燥防止方法を提供することができる。
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は本発明の液体噴射装置の実施の形態にかかるインクジェット式記録装置(以下「記録装置」という)100を示す概略斜視図である。
図1に示すように、記録装置100は、キャリッジ101を有し、このキャリッジ101はキャリッジモータ102により駆動されるタイミングベルト103を介し、ガイド部材104に案内されてプラテン105の軸方向に往復移動されるように構成されている。
図1に示すように、記録装置100は、キャリッジ101を有し、このキャリッジ101はキャリッジモータ102により駆動されるタイミングベルト103を介し、ガイド部材104に案内されてプラテン105の軸方向に往復移動されるように構成されている。
図1のキャリッジ101のターゲットである例えば、記録用紙200に対向する側には、後述する液体噴射ヘッドである例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という)110が搭載され、その上部には、記録ヘッド110に液体である例えば、インクを供給するインクカートリッジ部106が着脱可能に装填されている。インクタンクの一形態であるインクカートリッジ部106は後述する図3で説明するように、独立して交換可能な複数のインクカートリッジを含んでいる。
また、図1に示すように、記録用紙200が配置されない非印字領域(ホームポジション)には、キャッピング手段120、吸引ポンプ130そしてワイピング部材140が配置されている。
図2は、図1のキャリッジ101がホームポジションに移動し、キャッピング手段120が記録ヘッド110に当接した状態を示す概略図である。
図2に示すように、記録ヘッド110の下面にはインクを吐出するための複数のノズルが形成されているノズル形成部材である例えば、ノズルプレート111が配置されている。
図2は、図1のキャリッジ101がホームポジションに移動し、キャッピング手段120が記録ヘッド110に当接した状態を示す概略図である。
図2に示すように、記録ヘッド110の下面にはインクを吐出するための複数のノズルが形成されているノズル形成部材である例えば、ノズルプレート111が配置されている。
また、ノズルプレート111は、図1のホームポジションから印字領域へ、記録ヘッド110がキャリッジ101と共に移動する際に、ワイピング部材140に当接し、このワイピング部材140によりノズルプレート111面が払拭され、クリーニングされる構成となっている。
キャッピング手段120は、図2に示すように、上面が開放され、凹状に形成されているキャップホルダ121、キャップホルダ121内に収容されるキャップ部材122を有している。
また、キャップ部材122の内底にはインクを含浸した液体保持手段である例えば、インク吸収材123が配置されている。インク吸収材123は、好ましくは、親水性の材質で形成されたものであり、例えば、発泡性の材料であるポリビニルアルコールでなるスポンジなどで形成することができる。
また、キャッピング手段120には、スライダ124と、このスライダ124を上下動させるための回動アーム125を有している。
キャッピング手段120は、図2に示すように、上面が開放され、凹状に形成されているキャップホルダ121、キャップホルダ121内に収容されるキャップ部材122を有している。
また、キャップ部材122の内底にはインクを含浸した液体保持手段である例えば、インク吸収材123が配置されている。インク吸収材123は、好ましくは、親水性の材質で形成されたものであり、例えば、発泡性の材料であるポリビニルアルコールでなるスポンジなどで形成することができる。
また、キャッピング手段120には、スライダ124と、このスライダ124を上下動させるための回動アーム125を有している。
そして、この回動アーム125によってキャッピング手段120が移動し、図2に示すようにキャッピング手段120のキャップ部材122が、記録ヘッド110のノズルプレート111に当接すると、キャッピング手段120がノズルを覆うように配置されることになる。
また、図2に示すように、キャッピング手段120には、大気開放口128と吸引ポンプ130が接続されている。
このため、この大気開放口128を開状態として、吸引ポンプ130でキャッピング手段120内の雰囲気を吸引すると、キャッピング手段120内の雰囲気は負圧となりインク吸収材123に含浸されているインクが吸引ポンプ130によって排出される構成となっている。
このため、この大気開放口128を開状態として、吸引ポンプ130でキャッピング手段120内の雰囲気を吸引すると、キャッピング手段120内の雰囲気は負圧となりインク吸収材123に含浸されているインクが吸引ポンプ130によって排出される構成となっている。
図3は、記録ヘッド110とインクカートリッジとの関係を示す部分断面図であり、図4は、図3の下からの状態を示す概略図である。
インクカートリッジ1,2,3,4,5は、それぞれ互いに異なる種類の液体であるインクを収容している。種類の異なるインクとは、例えば、ひとつのカートリッジにまとめて収容する上でなんらかの不都合が有る場合に、図示のように分離して保管されるものであり、例えば、カラー印刷を行う場合の互いに色の異なるインクや材料、材質の異なるインクなどを互いに分離して収容する場合を含むものである。
インクカートリッジ1,2,3,4,5は、それぞれ互いに異なる種類の液体であるインクを収容している。種類の異なるインクとは、例えば、ひとつのカートリッジにまとめて収容する上でなんらかの不都合が有る場合に、図示のように分離して保管されるものであり、例えば、カラー印刷を行う場合の互いに色の異なるインクや材料、材質の異なるインクなどを互いに分離して収容する場合を含むものである。
この実施形態では、インクカートリッジ部106として、個々のカートリッジ1ないし5等のように、カートリッジ別に、異なる色のインクを収容した例を示しており、例えば、カートリッジ1が、黒(B)、カートリッジ2がマゼンタ(M)、カートリッジ3がシアン(C)、カートリッジ4がライトマゼンタ(LM)、カートリッジ5がライトシアン(LC)、図示しないもうひとつのカートリッジがイエロー(Y)の各色インクを収容している。各カートリッジは個別に交換可能となっている。
なお、インクの色およびカートリッジの数はこれより少なくても多くてもよいし、色別ではなく、例えば材料別、価格別などの種類分けをして、それぞれのカートリッジに収容してもよい。
なお、インクの色およびカートリッジの数はこれより少なくても多くてもよいし、色別ではなく、例えば材料別、価格別などの種類分けをして、それぞれのカートリッジに収容してもよい。
図4に示すように、各ノズル開口列54A〜54nは、U方向に沿って間隔をおいて形成されており例えば複数列形成されている。つまり各ノズル開口列54A〜54nは、T方向に沿って間隔をおいて平行に配列されている。この実施形態では、各ノズル開口列54A〜54nは、この列単位で、異なる色のインクを吐出するように構成されている。
図4に示すノズルプレート111は、ノズル面の一例であるが、ノズルプレート111に撥水部53が形成されている。この撥水部53は撥液部の一例である。この撥水部53は、例えばフッ素樹脂(4フッ化エチレン樹脂)を形成することにより得られる。
撥水部53は、各ノズル開口列54をすべて含む領域である。このように各ノズル開口列54をすべて含む領域に撥液部の一例である撥水部を形成することにより、各ノズル開口でのインクのメニスカス形状を安定させるとともに、ノズル開口からインクを吐出する際に、インクのドット(インク滴)の直進性を得るために、少なくともノズル開口の付近のインクに対する濡れ性を均一化することができる。
図4に示すノズルプレート111は、ノズル面の一例であるが、ノズルプレート111に撥水部53が形成されている。この撥水部53は撥液部の一例である。この撥水部53は、例えばフッ素樹脂(4フッ化エチレン樹脂)を形成することにより得られる。
撥水部53は、各ノズル開口列54をすべて含む領域である。このように各ノズル開口列54をすべて含む領域に撥液部の一例である撥水部を形成することにより、各ノズル開口でのインクのメニスカス形状を安定させるとともに、ノズル開口からインクを吐出する際に、インクのドット(インク滴)の直進性を得るために、少なくともノズル開口の付近のインクに対する濡れ性を均一化することができる。
ノズルプレート111のインクは、例えばワイピング部材140と記録ヘッド110との相対的な移動によりワイピング部材140をノズルプレート111に軽く当接するだけで、払拭してクリーニングすることができる構造になっている。図4の例では、実際には記録ヘッド110がワイピング部材140に対して例えばT2方向に移動することにより、ワイピング部材140がノズルプレート111のインクを機械的に軽く接触しながら払拭することができる。
図5は、本発明のインクジェット式記録装置の記録ヘッド110の内部構造例を示している。上述した各インクカートリッジから供給されるインクは、インク経路50を通って圧力室51へ供給される。印刷の際には、圧力発生素子としての圧電振動子39が伸縮動作することによって、圧力室51の容積を変化させて、圧力室51内のインクに圧力変動を生じさせる。これによって、ノズル開口55A〜55nからインク滴が吐出できる。
この実施形態では、図2のキャッピング手段120のキャップ部材122に収容されているインク吸収部材123に、上述のようにしてノズル開口55A〜55nからインク滴を吐出することで、液体補充を行うことをフラッシングと呼んでいる。これは、印刷時にインクを吐出する動作と同じであり、その対象が、ターゲットとしての印刷用紙200(図1参照)ではなく、ホームポジションにおいて、キャッピング手段120のキャップ部材122に収容されているインク吸収材123に対して行う点で相違する。
また、記録ヘッド110内のインク中に気泡が混入したり、インク経路50や圧力室51内に増粘したインクが存在すると、インクの正常な流れが阻害されて、正常なインクの吐出が行えないことがある。この場合には、図2で説明した吸引ポンプ130の機能により、インクの強制排出がされるようになっている。
この実施形態では、図2のキャッピング手段120のキャップ部材122に収容されているインク吸収部材123に、上述のようにしてノズル開口55A〜55nからインク滴を吐出することで、液体補充を行うことをフラッシングと呼んでいる。これは、印刷時にインクを吐出する動作と同じであり、その対象が、ターゲットとしての印刷用紙200(図1参照)ではなく、ホームポジションにおいて、キャッピング手段120のキャップ部材122に収容されているインク吸収材123に対して行う点で相違する。
また、記録ヘッド110内のインク中に気泡が混入したり、インク経路50や圧力室51内に増粘したインクが存在すると、インクの正常な流れが阻害されて、正常なインクの吐出が行えないことがある。この場合には、図2で説明した吸引ポンプ130の機能により、インクの強制排出がされるようになっている。
また、インクジェット式記録装置100を最初に使用する際の開始時や、インクカートリッジを別の種類のインクカートリッジに交換した場合では、図3や図5の記録ヘッド110内のインク経路50の中にインクを充填する必要がある。このような初期のインクの充填に際しても、吸引ポンプ130が使用され、記録ヘッド110のノズル開口55A〜55nから空気およびインクが強制的に吸引されてノズル開口55A〜55nから排出されるようになっている。
図6は、本実施の形態の記録装置100の主なハードウエア構成等を示す概略ブロック図である。
図6に示すように記録装置100には、例えばコンピュータ等が搭載されている。具体的には、バス160を介してCPU(Central Processing Unit)161、ROM(Read Only Memory)162、RAM(Random Access Memory)163等が配置されている。
また、バス160には、記録装置100へ情報を入力するキーボード等の入力装置164、ディスプレイ等の表示装置165などが接続されている。
図6に示すように記録装置100には、例えばコンピュータ等が搭載されている。具体的には、バス160を介してCPU(Central Processing Unit)161、ROM(Read Only Memory)162、RAM(Random Access Memory)163等が配置されている。
また、バス160には、記録装置100へ情報を入力するキーボード等の入力装置164、ディスプレイ等の表示装置165などが接続されている。
また、バス160には、図2の回動アーム125を駆動する回動アーム駆動装置166、吸引ポンプ130を駆動する吸引ポンプ駆動装置167、記録ヘッド110にインクを吐出させてフラッシングを行い、インク吸収材123にインクを補充する液体補充手段である例えば、フラッシング駆動装置168が接続されている。このフラッシング駆動装置は、印刷時にフラッシング駆動装置168は、図3ないし図5で説明したノズル開口55A〜55nの各圧電振動子39を列単位で駆動し、これにより、列毎、すなわち色別のインクの吐出を行うことができるようになっており、印刷時にノズルを駆動することと同じ機能を利用するものである。
そして、バス160には、図1のキャリッジ101を駆動するキャリッジ駆動装置169、記録用紙200を搬送する用紙搬送装置170、そして、時間を計測する計時装置172等も接続されている。
そして、バス160には、図1のキャリッジ101を駆動するキャリッジ駆動装置169、記録用紙200を搬送する用紙搬送装置170、そして、時間を計測する計時装置172等も接続されている。
バス160はすべてのデバイスを接続する機能を有し、アドレスやデータパスを有する内部バスである。
CPU161は、所定のプログラムの処理を行う他、バス160に接続されたROM162等を制御している。ROM162は、上記プログラムや各種情報等を格納している。
ROM162は、書き換え可能な不揮発性メモリであるFLASH ROMを含んでいても良い。このようなFLASH ROMは、例えばネットワークを通じてダウンロードされたデータ等が格納される。
RAM163は、上記プログラム処理中のメモリの内容を対比したり、プログラムを実行するためのエリアとしての機能を有する。
CPU161は、所定のプログラムの処理を行う他、バス160に接続されたROM162等を制御している。ROM162は、上記プログラムや各種情報等を格納している。
ROM162は、書き換え可能な不揮発性メモリであるFLASH ROMを含んでいても良い。このようなFLASH ROMは、例えばネットワークを通じてダウンロードされたデータ等が格納される。
RAM163は、上記プログラム処理中のメモリの内容を対比したり、プログラムを実行するためのエリアとしての機能を有する。
図7は、記録装置100の第1の実施形態に対応した主なソフトウエア構成等を示す概略ブロック図である。
図7に示すように、中央制御部150を中心に、印刷動作を制御するための印刷制御部187、図6のフラッシング駆動装置168を制御するフラッシング制御部168a、吸引ポンプ駆動装置167を制御する吸引ポンプ駆動制御部167a、回動アーム駆動装置166を制御する回動アーム駆動制御部166a、キャリッジ駆動装置169を制御するキャリッジ駆動制御部169a、用紙搬送装置170を制御する用紙搬送制御部170a等が設けられている。フラッシング制御部168aは、上述したように、ノズルの駆動を行うのと同じ機構を制御してフラッシング動作に利用するものである。
また、図2に示す記録ヘッド110のノズルプレート111がキャッピング手段120で覆われていない非被覆時間を計測するように制御する非被覆時間計測手段である例えば、計時装置172を制御する計時制御部172aが設けられている。
図7に示すように、中央制御部150を中心に、印刷動作を制御するための印刷制御部187、図6のフラッシング駆動装置168を制御するフラッシング制御部168a、吸引ポンプ駆動装置167を制御する吸引ポンプ駆動制御部167a、回動アーム駆動装置166を制御する回動アーム駆動制御部166a、キャリッジ駆動装置169を制御するキャリッジ駆動制御部169a、用紙搬送装置170を制御する用紙搬送制御部170a等が設けられている。フラッシング制御部168aは、上述したように、ノズルの駆動を行うのと同じ機構を制御してフラッシング動作に利用するものである。
また、図2に示す記録ヘッド110のノズルプレート111がキャッピング手段120で覆われていない非被覆時間を計測するように制御する非被覆時間計測手段である例えば、計時装置172を制御する計時制御部172aが設けられている。
また、図7に示すように、この計時制御部172aが得た非被覆時間のデータを格納する印刷タイムファイル173が設けられている。
さらに、中央制御部150には、液体補充手段であるフラッシング駆動装置を制御するフラッシング制御部168aが計時装置172の計時結果に基づいて、単位当たりの液体補充量を決定する補充単位量決定部としてのフラッシング単位量決定部181と、ノズル列単位で、すなわち色単位でキャップ非被覆時間内に吐出したインクの消費量を積算するインク消費量カウンタ182と、インク消費量カウンタ182による消費量情報を格納したインク消費量ファイル185とが接続されている。また、中央制御部150には、各色別のインクに関して、フラッシング量を決定する種類別吐出量演算部としての(色別)フラッシング量演算部183とを有している。
さらに、中央制御部150には、液体補充手段であるフラッシング駆動装置を制御するフラッシング制御部168aが計時装置172の計時結果に基づいて、単位当たりの液体補充量を決定する補充単位量決定部としてのフラッシング単位量決定部181と、ノズル列単位で、すなわち色単位でキャップ非被覆時間内に吐出したインクの消費量を積算するインク消費量カウンタ182と、インク消費量カウンタ182による消費量情報を格納したインク消費量ファイル185とが接続されている。また、中央制御部150には、各色別のインクに関して、フラッシング量を決定する種類別吐出量演算部としての(色別)フラッシング量演算部183とを有している。
記録装置100の第1の実施形態は以上のように構成されており、次に、図8のフローチャートを参照しながら、その動作例について説明する。
先ず、図8において、印刷が開始される(ST1)。次いで、印刷開始時点でのインク消費量カウンタによる消費量情報について、インク消費量ファイル185から色別に既に消費されているインク消費量を取得する(ST2)。この時点で、色別に既に消費されているインク消費量情報をCB1(黒)、CM1(マゼンタ)、CC1(シアン)、CLM1(ライトマゼンタ)、CLC1(ライトシアン)、CY1(イエロー)で表す。
先ず、図8において、印刷が開始される(ST1)。次いで、印刷開始時点でのインク消費量カウンタによる消費量情報について、インク消費量ファイル185から色別に既に消費されているインク消費量を取得する(ST2)。この時点で、色別に既に消費されているインク消費量情報をCB1(黒)、CM1(マゼンタ)、CC1(シアン)、CLM1(ライトマゼンタ)、CLC1(ライトシアン)、CY1(イエロー)で表す。
次に、印刷のために、印刷制御部187の指令により、図2に示す記録ヘッド110がホームポジションを離れ、印刷領域に移動するので、ノズルプレート111がキャッピング手段120で覆われていない非被覆時間が開始し、計時装置172を起動して、その状態で経過した時間の計測を開始する(ST3)。
そして、所定の印刷動作がされる。すなわち、ノズル駆動制御部168aがノズル駆動装置168を駆動し、キャリッジ駆動制御部169aがキャリッジ駆動装置169を制御し、用紙搬送制御部170aが用紙搬送装置170を制御して、所定の印刷がなされる(ST4)。
そして、所定の印刷動作がされる。すなわち、ノズル駆動制御部168aがノズル駆動装置168を駆動し、キャリッジ駆動制御部169aがキャリッジ駆動装置169を制御し、用紙搬送制御部170aが用紙搬送装置170を制御して、所定の印刷がなされる(ST4)。
印刷動作の終了により、記録ヘッド110がホームポジションへ移動すると、この移動を感知すると、計時制御部172aは計時装置172の印刷タイマによる計時を止め(ST5)、図7の印刷タイムファイル173にその計時した印刷時間を格納する。
次に、中央制御部150は、インク消費量カウンタ182を参照して、ST4で消費した色別のインク消費量情報を取得する。このST4すなわち、今回の実際の印刷動作で消費した色別のインク消費量情報を、CB(黒)、CM(マゼンタ)、CC(シアン)、CLM(ライトマゼンタ)、CLC(ライトシアン)、CY(イエロー)で表す。
次に、中央制御部150は、インク消費量カウンタ182を参照して、ST4で消費した色別のインク消費量情報を取得する。このST4すなわち、今回の実際の印刷動作で消費した色別のインク消費量情報を、CB(黒)、CM(マゼンタ)、CC(シアン)、CLM(ライトマゼンタ)、CLC(ライトシアン)、CY(イエロー)で表す。
次いで、今回の実際の印刷動作で消費した色別のインク消費量情報である各消費量、CB(黒)、CM(マゼンタ)、CC(シアン)、CLM(ライトマゼンタ)、CLC(ライトシアン)、CY(イエロー)から、ST6で取得した、印刷前に、色別に既に消費されている各インク消費量情報、CB1(黒)、CM1(マゼンタ)、CC1(シアン)、CLM1(ライトマゼンタ)、CLC1(ライトシアン)、CY1(イエロー)を除いて、現在までの色別のインク消費量、CB2(黒)、CM2(マゼンタ)、CC2(シアン)、CLM2(ライトマゼンタ)、CLC2(ライトシアン)、CY2(イエロー)を求める(ST7)。
そして、現在までの色別のインク消費量、CB2(黒)、CM2(マゼンタ)、CC2(シアン)、CLM2(ライトマゼンタ)、CLC2(ライトシアン)、CY2(イエロー)を小さい順に順位をつける(ST8)。
その結果をC*2で表すこととし(*は各色を示す)、仮に例えば、
CC2(シアン)<CM2(マゼンタ)<CLC2(ライトシアン)<CY2(イエロー)<CLM2(ライトマゼンタ)<CB2(黒)
であるとする。
そして、現在までの色別のインク消費量、CB2(黒)、CM2(マゼンタ)、CC2(シアン)、CLM2(ライトマゼンタ)、CLC2(ライトシアン)、CY2(イエロー)を小さい順に順位をつける(ST8)。
その結果をC*2で表すこととし(*は各色を示す)、仮に例えば、
CC2(シアン)<CM2(マゼンタ)<CLC2(ライトシアン)<CY2(イエロー)<CLM2(ライトマゼンタ)<CB2(黒)
であるとする。
次に、例えば、インク消費量が最も多い方(上位)の2色の消費量bi(CLM2(ライトマゼンタ)+CB2(黒))と、インク消費量が最も少ない方の2色の消費量sm(CC2(シアン)+CM2(マゼンタ))とを比較して、biがsmの二倍を超えていないかどうか判断する(ST9)。
すなわち、ここでは、インク消費量の色別の偏りの大きさを判定しており、そのために適当な差を基準として使用すればよい。このため、例えば、閾値として、二倍ではなく、2.5倍や3倍といった差を基準として用いてもよいし、インク消費量が最も多い方(上位)の1色と少ない方の1色を選んで比較してもよい。
すなわち、ここでは、インク消費量の色別の偏りの大きさを判定しており、そのために適当な差を基準として使用すればよい。このため、例えば、閾値として、二倍ではなく、2.5倍や3倍といった差を基準として用いてもよいし、インク消費量が最も多い方(上位)の1色と少ない方の1色を選んで比較してもよい。
ST9で肯定結果を得た場合は、ST14にすすみ、ST9で否定結果を得た場合は、ST11に進む。
ST9で否定結果を得た場合について、先に説明する。
この場合は、図4の各ノズル開口列54A〜54nを全て動作させることとし、フラッシング単位量決定部181は、印刷タイムファイル173を参照して、フラッシング単位量Fを決定する。すなわち、ST5における印刷時間が1分以上か否かを見て、1分以上であれば、フラッシング単位量FLとして、10000seg(10000単位または1000セグメント)とし、印刷時間が1分未満である場合には、フラッシング単位量FLをほぼ2000segに決定する。
すなわち、印刷時間、実際には、ノズルプレート111がキャッピング手段120で覆われていない非被覆時間が、短い場合には、その分ノズルの詰まりなどの程度が小さく、印刷時間が長い場合には、その分ノズルの詰まりなどの程度が大きいという判断に基づき、フラッシング制御部168aの指示によりノズル駆動を行いフラッシング動作させる場合のインク吐出量を調整するようにしている。
ここで、フラッシング単位量Fで用いる1segは、この実施形態で定義されるもので、図4で説明したひとつのノズル開口から吐出されるインクの吐出量であり、30×10―6(mg)である。
ST9で否定結果を得た場合について、先に説明する。
この場合は、図4の各ノズル開口列54A〜54nを全て動作させることとし、フラッシング単位量決定部181は、印刷タイムファイル173を参照して、フラッシング単位量Fを決定する。すなわち、ST5における印刷時間が1分以上か否かを見て、1分以上であれば、フラッシング単位量FLとして、10000seg(10000単位または1000セグメント)とし、印刷時間が1分未満である場合には、フラッシング単位量FLをほぼ2000segに決定する。
すなわち、印刷時間、実際には、ノズルプレート111がキャッピング手段120で覆われていない非被覆時間が、短い場合には、その分ノズルの詰まりなどの程度が小さく、印刷時間が長い場合には、その分ノズルの詰まりなどの程度が大きいという判断に基づき、フラッシング制御部168aの指示によりノズル駆動を行いフラッシング動作させる場合のインク吐出量を調整するようにしている。
ここで、フラッシング単位量Fで用いる1segは、この実施形態で定義されるもので、図4で説明したひとつのノズル開口から吐出されるインクの吐出量であり、30×10―6(mg)である。
次に、ST12に進み、例えば、ノズルプレート111の半分のノズル列を駆動させることとして、図4の各ノズル開口列54A〜54nのうちの黒、シアン、ライトマゼンタに対応する各ノズル開口列から、FL×1.0の量のインクを吐出させる。
続いて、ST13に進み、例えば、ノズルプレート111の残り半分のノズル列を駆動させることとして、図4の各ノズル開口列54A〜54nのうちのマゼンタ、ライトシアン、イエローに対応する各ノズル開口列から、FL×1.0の量のインクを吐出させる。
このようにして、全ての色に対応したノズル列から、同量のインクを吐出してフラッシングをしたら、ST18に進み、このフラッシング動作により消費した各インクの消費量をインク消費量カウンタ182に加算し、インク消費量ファイル185に格納する。これにより、この実施形態の印刷およびフラッシング動作が終了する(ST19)。なお、ST12とST13は同時に行う動作としてもよい。
続いて、ST13に進み、例えば、ノズルプレート111の残り半分のノズル列を駆動させることとして、図4の各ノズル開口列54A〜54nのうちのマゼンタ、ライトシアン、イエローに対応する各ノズル開口列から、FL×1.0の量のインクを吐出させる。
このようにして、全ての色に対応したノズル列から、同量のインクを吐出してフラッシングをしたら、ST18に進み、このフラッシング動作により消費した各インクの消費量をインク消費量カウンタ182に加算し、インク消費量ファイル185に格納する。これにより、この実施形態の印刷およびフラッシング動作が終了する(ST19)。なお、ST12とST13は同時に行う動作としてもよい。
また、ST9で、肯定結果を得た場合には、ST14に進み、ST11と同様の処理を行って、フラッシング単位量FLを決定する。次に、ST15以下の実際のフラッシング動作に移行するが、ここでは、ST9の判断結果から、インクの消費量に偏りがあり、特定の色について、その残量が減っているので、フラッシングによるインクの使用につき、残量の多い物をより沢山吐出するようにする。このため、インク消費量情報に基づいて、その消費の程度により、3段階に分けて、インクを吐出するようにする。
すなわち、この実施形態では、フラッシング量演算部183は、フラッシングにおけるインクの使用量を異ならせるために、ノズル列を、現在の消費量に対応して3つのグループに分け、フラッシングにおけるインク使用量を1.8、1.0、0.8の3種類の固定された係数を用いて、グループ分けしたノズル列毎にフラッシングによるインク使用量を演算する。
これにより、先ず、例えば、最もインク消費量が少ないグループとして、シアンおよびマゼンタに対応する2種類のノズル列を駆動して、FL×1.8に相当する量のインクを吐出する(ST15)。
次いで、上記に次いでインク消費量が少ないグループとして、ライトシアンおよびイエローの2種類のノズル列を駆動して、FL×1.0に相当する量のインクを吐出する(ST16)。
最後に、最もインク消費量の多いグループとして、ライトマゼンタおよび黒に対応する2種類のノズル列を駆動して、FL×0.2に相当する量のインクを吐出する(ST17)。
これにより、フラッシング動作におけるインクの吐出作業が終了したので、上記と同様にST18に進んで処理を行い、終了する(ST19)。
これにより、先ず、例えば、最もインク消費量が少ないグループとして、シアンおよびマゼンタに対応する2種類のノズル列を駆動して、FL×1.8に相当する量のインクを吐出する(ST15)。
次いで、上記に次いでインク消費量が少ないグループとして、ライトシアンおよびイエローの2種類のノズル列を駆動して、FL×1.0に相当する量のインクを吐出する(ST16)。
最後に、最もインク消費量の多いグループとして、ライトマゼンタおよび黒に対応する2種類のノズル列を駆動して、FL×0.2に相当する量のインクを吐出する(ST17)。
これにより、フラッシング動作におけるインクの吐出作業が終了したので、上記と同様にST18に進んで処理を行い、終了する(ST19)。
以上により、色別にインクの消費量にばらつきがある状態においては、多く消費しているインクが、キャッピング手段120の湿潤状態の回復のために使用されることで、その消費を徒に早めてしまうことを有効に防止することができる。
このため、キャッピング手段の液体の蒸発によるノズルの乾燥を防止するためのフラッシングを行う上で、色別のインクのうち、その使用頻度に対応して、効率よくインクを使用することができる液体噴射装置を提供することができる。
このため、キャッピング手段の液体の蒸発によるノズルの乾燥を防止するためのフラッシングを行う上で、色別のインクのうち、その使用頻度に対応して、効率よくインクを使用することができる液体噴射装置を提供することができる。
なお、図8の動作例では、印刷動作に付随して行うフラッシングについて説明したが、例えば、ユーザのスイッチング動作などでフラッシングもしくはクリーニングを開始し、主として、ST6以降の動作を行ってフラッシング作業をするようにしてもよい。その際には、ST11やST14などにおいて、フラッシング単位量FLを印刷時間に対応して、変更することなく、固定値を用いるか、あるいは、前回のフラッシングから、積算したノズルプレート111の非被覆時間を印刷タイムファイル173が保持していて、それに基づいてFLの値を決めるようにしてもよい。
図9は、記録装置100の第2の実施形態に対応した主なソフトウエア構成等を示す概略ブロック図である。
図9において、図7と共通する構成には、同一の符号を付して、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図9では、図7の構成に加えて、複数種類の液体に関して、吐出する液体を決定するための吐出種類決定部として、フラッシング色決定部188を備えている点が相違する。このフラッシング色決定部188は、第2の実施形態が第1の実施形態のように、全ての色に対応したノズル列を駆動するのではなく、インク消費量の少ない色のインクを選択して吐出するようにしていることに対応して設けられている。
図9において、図7と共通する構成には、同一の符号を付して、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図9では、図7の構成に加えて、複数種類の液体に関して、吐出する液体を決定するための吐出種類決定部として、フラッシング色決定部188を備えている点が相違する。このフラッシング色決定部188は、第2の実施形態が第1の実施形態のように、全ての色に対応したノズル列を駆動するのではなく、インク消費量の少ない色のインクを選択して吐出するようにしていることに対応して設けられている。
記録装置100の第2の実施形態は以上のように構成されており、次に、図10のフローチャートを参照しながら、その動作例について説明する。
図10において、ST21ないしST27は、図8のST1ないしST7と同じ処理であるから、重複する説明は省略する。
ST28では、フラッシング色決定部188が、この段階までの色別のインク消費量C*2の中で最大のもの(最も多く消費したもの)C*2maxを求める。この実施形態でも、第1の実施形態の消費量情報と同じものを例にとって説明することとし、最大消費量は黒であるとしてCB2がもとめられる。
図10において、ST21ないしST27は、図8のST1ないしST7と同じ処理であるから、重複する説明は省略する。
ST28では、フラッシング色決定部188が、この段階までの色別のインク消費量C*2の中で最大のもの(最も多く消費したもの)C*2maxを求める。この実施形態でも、第1の実施形態の消費量情報と同じものを例にとって説明することとし、最大消費量は黒であるとしてCB2がもとめられる。
次に、フラッシング色決定部188は、色別のインク消費量(C*2)/最大の消費量のもの(C*2max)<0.4に該当するC*2が消費量情報の中にあるかどうかを判断する(ST29)。
ここで、0.4は、フラッシング色決定部188が使用する閾値であり、任意に設定できるものである。このステップでは、消費量の差が大きな場合に、インクの減少が小さなものを選び出して、選択し、フラッシングにそのインクを使用するために設けるものである。
ここで、0.4は、フラッシング色決定部188が使用する閾値であり、任意に設定できるものである。このステップでは、消費量の差が大きな場合に、インクの減少が小さなものを選び出して、選択し、フラッシングにそのインクを使用するために設けるものである。
ST29で否定結果を得た場合には、ST31、ST32、ST33、ST36、ST37と処理が進み、この処理は、各色について消費量の差が大きくない場合において、全てのノズル列から全ての種類のインクを吐出してフラッシングを行う場合であって、図8のST11、ST12、ST13、ST18、ST19の処理として既に説明した場合と同じである。
ST29で肯定結果を得た場合には、インクの色によって消費量の差が無視できない大きさで存在すると判断される。例えば、ST29の判断により、この実施形態では、例えば、CC2(シアン)、CM2(マゼンタ)、CLC2(ライトシアン)の3つが該当するものとする。
次にフラッシング単位量FLを第1の実施形態のST14と同様にして決定した(ST34)後で、実際のフラッシング動作を行う。
次にフラッシング単位量FLを第1の実施形態のST14と同様にして決定した(ST34)後で、実際のフラッシング動作を行う。
すなわち、全体のノズル列から、CC2(シアン)、CM2(マゼンタ)、CLC2(ライトシアン)に相当するノズル列だけを選択し、色別フラッシング量演算部183が、各色のインク吐出量を決める。この場合、全体を6色であって、説明の便宜のため、これが6列のノズルに対応すると仮定すると、CC2(シアン)、CM2(マゼンタ)、CLC2(ライトシアン)は3色であり、全体の半分である。したがって、これら該当する各色のノズル列からFL×2のフラッシング量でインクが吐出される(ST35)。
続いて、このフラッシング動作により消費したインク量をインク消費量カウンタ182に色別に積算し、インク消費量ファイル185に格納して(ST36)、作業を終了する(ST37)。
かくして、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の作用効果を発揮することができ、加えて、特にインク消費量の少ないものだけを選び出して、フラッシングに使用するので、より一層インク消費量の偏りを補正することができ、インク使用効率がよい。
かくして、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の作用効果を発揮することができ、加えて、特にインク消費量の少ないものだけを選び出して、フラッシングに使用するので、より一層インク消費量の偏りを補正することができ、インク使用効率がよい。
図11は、記録装置100の第3の実施形態に対応した主なソフトウエア構成等を示す概略ブロック図である。
図11において、図7と共通する構成には、同一の符号を付して、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図11では、図7の構成に加えて、複数種類の液体の消費量に重みづけした係数を算出して、これに基づいて、フラッシングに使用するインク吐出量を算出するための消費量係数算出部として、フラッシング係数算出部189を備えている点が相違する。
図11において、図7と共通する構成には、同一の符号を付して、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図11では、図7の構成に加えて、複数種類の液体の消費量に重みづけした係数を算出して、これに基づいて、フラッシングに使用するインク吐出量を算出するための消費量係数算出部として、フラッシング係数算出部189を備えている点が相違する。
記録装置100の第3の実施形態は以上のように構成されており、次に、図12のフローチャートを参照しながら、その動作例について説明する。
図12において、ST41ないしST47は、図8のST1ないしST7と同じ処理であるから、重複する説明は省略する。
ST48は、図8のST11やST14と同様の手法でフラッシング単位量FLを決定するための処理である。
続いて、実際のフラッシング動作を行う(ST49)。フラッシング係数算出部189が係数の算出に用いる方法としては、例えば、この実施形態では、インク消費量カウンタ182の消費量情報に基づいて、各色インクの消費量の逆数の比を求める方法を用いる。具体的には、次式(式1)を用いる。
(ΣC*2/C*2)/(Σ(ΣC*2/C*2))・・・式1
図12において、ST41ないしST47は、図8のST1ないしST7と同じ処理であるから、重複する説明は省略する。
ST48は、図8のST11やST14と同様の手法でフラッシング単位量FLを決定するための処理である。
続いて、実際のフラッシング動作を行う(ST49)。フラッシング係数算出部189が係数の算出に用いる方法としては、例えば、この実施形態では、インク消費量カウンタ182の消費量情報に基づいて、各色インクの消費量の逆数の比を求める方法を用いる。具体的には、次式(式1)を用いる。
(ΣC*2/C*2)/(Σ(ΣC*2/C*2))・・・式1
具体的に説明すると、消費量情報が、
CC2(シアン)とCM2(マゼンタ)が、それぞれ1000、
CLC2(ライトシアン)とCY2(イエロー)とCLM2(ライトマゼンタ)が、それぞれ2000、
CB2(黒)が、4000
各消費しているとする。
インク消費量の全体は、
ΣC*2=1000×2+2000×2+4000=12000・・・式2
個々の消費量が同じノズルをまとめて全体の消費量に対する割合を求めると、
Σ(ΣC*2/C*2)=12000/1000×2+12000/2000×3+12000/4000=45・・・式3
CC2(シアン)とCM2(マゼンタ)が、それぞれ1000、
CLC2(ライトシアン)とCY2(イエロー)とCLM2(ライトマゼンタ)が、それぞれ2000、
CB2(黒)が、4000
各消費しているとする。
インク消費量の全体は、
ΣC*2=1000×2+2000×2+4000=12000・・・式2
個々の消費量が同じノズルをまとめて全体の消費量に対する割合を求めると、
Σ(ΣC*2/C*2)=12000/1000×2+12000/2000×3+12000/4000=45・・・式3
したがって、式1、式2、式3より、
シアン、マゼンタのノズル列の係数は、(12000/1000)45=12/45
ライトシアン、イエロー、ライトマゼンタのノズル列の係数は、(12000/2000)45=6/45
黒のノズル列の係数は、(12000/4000)45=3/45
ということになる。
シアン、マゼンタのノズル列の係数は、(12000/1000)45=12/45
ライトシアン、イエロー、ライトマゼンタのノズル列の係数は、(12000/2000)45=6/45
黒のノズル列の係数は、(12000/4000)45=3/45
ということになる。
そこで、ST49においては、各ノズル列について、上記FLに各対応する係数を乗じたフラッシング量に対応するインク吐出量をフラッシング量演算部183が演算し、これにしたがって、フラッシング動作を行う。
最後に、このフラッシング動作により消費したインク量をインク消費量カウンタ182に色別に積算し、インク消費量ファイル185に格納して(ST50)、作業を終了する(ST51)。
かくして、第3の実施形態においても第1の実施形態と同様の作用効果を発揮することができ、加えて、各色のインク消費量の程度にしたがって、係数を決めて個々のインクの吐出量を算出し、フラッシングに使用するので、よりきめ細かくインク消費量の偏りを補正することができ、インク使用効率がよい。
最後に、このフラッシング動作により消費したインク量をインク消費量カウンタ182に色別に積算し、インク消費量ファイル185に格納して(ST50)、作業を終了する(ST51)。
かくして、第3の実施形態においても第1の実施形態と同様の作用効果を発揮することができ、加えて、各色のインク消費量の程度にしたがって、係数を決めて個々のインクの吐出量を算出し、フラッシングに使用するので、よりきめ細かくインク消費量の偏りを補正することができ、インク使用効率がよい。
図13は、記録装置100の第4の実施形態に対応した主なソフトウエア構成等を示す概略ブロック図である。
この第4の実施形態は、図9および図10で説明した第2の実施形態の変形例に相当するもので、図13において、図9と共通する構成には、同一の符号を付して、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図13では、図9の構成に加えて、印刷動作により印刷した枚数をカウントして、その印刷枚数情報を格納する印刷枚数ファイル190を備えている点が相違する。
すなわち、この実施形態では、フラッシング動作を行う場合のインク吐出量を色別に決めるに当たり、印刷枚数情報と、インク消費量情報のみならず、インク残量情報を合わせて使用して判断するようにしている点が第2の実施形態と相違する。
この第4の実施形態は、図9および図10で説明した第2の実施形態の変形例に相当するもので、図13において、図9と共通する構成には、同一の符号を付して、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図13では、図9の構成に加えて、印刷動作により印刷した枚数をカウントして、その印刷枚数情報を格納する印刷枚数ファイル190を備えている点が相違する。
すなわち、この実施形態では、フラッシング動作を行う場合のインク吐出量を色別に決めるに当たり、印刷枚数情報と、インク消費量情報のみならず、インク残量情報を合わせて使用して判断するようにしている点が第2の実施形態と相違する。
記録装置100の第4の実施形態は以上のように構成されており、次に、図14のフローチャートを参照しながら、その動作例について説明する。
図14において、ST61ないしST66は、図8のST1ないしST6と同じであるから、重複する説明は省略する。
ST67では、スタートしてから、印刷を行った印刷枚数が5枚で以上となっているかどうかを判断している。すなわち、ここでは、インク消費量の色別の偏りの大きさを判定する上で、この印刷枚数自体が少ないときは、この印刷作業においては、インクの消費量に関して、色別の偏りはほとんどないと考えられる。逆に印刷枚数が多くなると、インク消費量に関して色別の偏りが出てくる可能性が高い。
図14において、ST61ないしST66は、図8のST1ないしST6と同じであるから、重複する説明は省略する。
ST67では、スタートしてから、印刷を行った印刷枚数が5枚で以上となっているかどうかを判断している。すなわち、ここでは、インク消費量の色別の偏りの大きさを判定する上で、この印刷枚数自体が少ないときは、この印刷作業においては、インクの消費量に関して、色別の偏りはほとんどないと考えられる。逆に印刷枚数が多くなると、インク消費量に関して色別の偏りが出てくる可能性が高い。
ST67で、否定結果を得た場合、すなわち、印刷枚数が少ない場合には、ST71に進む。ST71、ST72、ST73、ST78、ST79の処理は、図8のST11、ST12、ST13、ST18、ST19の各処理と同じであるから、重複する説明は省略する。なお、ST67での、印刷枚数情報は、インク消費量カウンタの値を代用してもよいし、ネットワークを介して、ホストコンピュータなどから送られる駆動信号を元に判断することもでき、あるいは、用紙搬送制御部170aの紙送りデータなどから、印刷枚数ファイル190に情報を格納しておいてもよい。
ST67で肯定結果を得た場合には、インク消費量に色別の偏りがある可能性があるので、図10のST27、ST28、ST29の処理を、ST68、ST69、ST70として行う。これらの処理は第2の実施形態の該当する処理と同じである。
ST70で否定結果を得た場合には、ST71に進み、肯定結果を得た場合には、ST74に進む。ST74で、フラッシング単位量FLについて、図10のST34と同様にして決定する。
ST70で否定結果を得た場合には、ST71に進み、肯定結果を得た場合には、ST74に進む。ST74で、フラッシング単位量FLについて、図10のST34と同様にして決定する。
次いで、各色のインク残量を確認しインクロー、すなわち、極端なインク消耗が各カートリッジについて生じて「インクエンド直前」かどうかを確認する(ST75)。この処理は、インク消費量ファイル185に保持されている各色インクについての色別の消費履歴と、インク消費量カウンタ182のインク消費情報、または各インクカートリッジが有するメモリに格納された消費量情報に基づいて判断される。これらの情報に基づいて、フラッシング色決定部188は、予め定めた所定の基準に基づいて、カートリッジにおける残量が極端に不足していると判断した場合には、当該色インクに対応したノズル列をフラッシングの対象から外す(ST76)。
尚、このステップでインク残量について、インク切れ直前かいなかの確認、すなわち「インクエンド」か否かは、当該色のインクを貯留したインクタンクについて行うものである。インクタンクは、本実施形態のように、オンキャリッジ方式の装置にあっては、図3で説明した各インクカートリッジが相当する。これとは別にオフキャリッジ方式の装置にあっては、例えば、インクカートリッジから導かれた各色インクを個別に一時貯留するサブタンクなどが相当する。
尚、このステップでインク残量について、インク切れ直前かいなかの確認、すなわち「インクエンド」か否かは、当該色のインクを貯留したインクタンクについて行うものである。インクタンクは、本実施形態のように、オンキャリッジ方式の装置にあっては、図3で説明した各インクカートリッジが相当する。これとは別にオフキャリッジ方式の装置にあっては、例えば、インクカートリッジから導かれた各色インクを個別に一時貯留するサブタンクなどが相当する。
続いて、フラッシング量演算部183は、ST76により除外されたノズル列が無い場合には、全ての色に対応したノズル列を対象として、ST76により除外されたノズル列がある場合には、当該ノズル列以外の全ての色に対応したノズル列を対象として、フラッシング量を演算する。この方法は、ST76の結果を反映させる点を除き図10のST35と同じである。そして、続くST77、ST78、ST79の処理も図10のST36とST37の処理と同じである。
したがって、第4の実施形態においても第2の実施形態と同様の作用効果を発揮することができ、加えて、印刷枚数を考慮して、色別にインクの吐出量を算出し、フラッシングに使用するので、よりきめ細かくインク消費量を偏りの補正をすることができる。しかも、カートリッジにおける残量が極端に不足しているインクがあった場合には、フラッシングに使用しないようにしている。このため、次回の印刷作業などに入る前に、残り少ないインクをフラッシングに使用してしまい、印刷作業に支障を来すという事態を有効に回避することができる。
なお、図14において、ST71とST72の間に、ST75、ST76と同様の処理を行うようにしてもよい。
なお、図14において、ST71とST72の間に、ST75、ST76と同様の処理を行うようにしてもよい。
本発明は、上述の実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態の構成はその一部を省略してもよいし、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。また、本発明は、インクジェット式記録装置に限らず、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の液体を吐出する液体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置等にも適用できる。
100・・・インクジェット式記録装置、101・・・キャリッジ、102・・・キャリッジモータ、103・・・タイミングベルト、104・・・ガイド部材、105・・・プラテン、120・・・キャッピング手段、121・・・キャップホルダ、122・・・キャップ部材、123・・・インク吸収材、125・・・回動アーム、128・・・大気開放口、130・・・吸引ポンプ、140・・・ワイピング部材、150・・・中央制御部、160・・・バス、161・・・CPU、162・・・ROM、163・・・RAM、164・・・入力装置、165・・・表示装置、166・・・回動アーム駆動装置、166a・・・回動アーム駆動制御部、167・・・吸引ポンプ駆動装置、167a・・・吸引ポンプ駆動制御部、168・・・フラッシング駆動装置、168a・・・フラッシング制御部、169・・・キャリッジ駆動装置、169a・・・キャリッジ駆動制御部、170・・・用紙搬送装置、170a・・・用紙搬送制御部、181・・・フラッシング単位量決定部、182・・・インク消費量カウンタ、183・・・(色別)フラッシング量演算部。
Claims (9)
- ターゲットに対して液体を吐出するノズルを有する液体噴射ヘッドと、
前記ノズルを適宜覆うことができるように配置されるキャッピング手段と、
前記キャッピング手段内に配置される液体を含浸した液体保持手段と、
前記液体保持手段に液体を補充する液体補充手段と、
前記ノズルが前記キャッピング手段により覆われていない時間を計測する計時手段と
を有しており、
複数種類の前記液体を吐出するための複数の前記ノズルを備えていて、
前記液体補充手段が、前記計時手段により計測された時間における液体の種類ごとの吐出による消費量の変化量についての消費量情報に基づいて、前記液体保持手段に前記液体を補充する構成とした
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 前記計時手段の計時結果に基づいて、前記液体補充手段による単位補充量を決定する補充単位量決定部と、前記計測された時間における前記液体を吐出した前記消費量の変化量についての情報を比較して、どの種類の液体を吐出するかを決定する吐出種類選択決定部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記吐出種類選択決定部により決定された各種類の液体の吐出量を、種類別に決定するための種類別吐出量演算部を備えることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
- 前記種類別吐出量演算部が、前記消費量の変化量についての情報を比較して、各種類毎に消費量を重みづけした係数を算出する消費量係数算出部の算出した係数に基づいて、各種類の液体の吐出量をそれぞれ算出する構成としたことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
- 前記複数種類の液体が色別のインクであり、
前記複数のノズルは配置された列毎に色別のインクを吐出する構成であり、
前記消費量についての変化量が色別のインク消費量を積算するインク消費量カウンタの変化量であり、
前記計時手段は、前記インクを吐出して行う印刷動作の開始からの印刷時間を計時する印刷タイマーであり、
前記液体の補充のためのノズルからの液体の吐出が、前記キャッピング手段内の液体保持手段に前記インクを吐出するフラッシング動作であり、
前記補充単位量決定部が、フラッシング動作によりインクを吐出する際の単位吐出量を決定するフラッシング単位量決定部であり、
前記吐出種類選択決定部が、フラッシングにより吐出される色インクを決定するフラッシング色決定部であり、
前記種類別吐出量演算部が、色別フラッシング量演算部である
ことを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。 - フラッシング色決定部が、前記印刷動作において、印刷した印刷枚数が多い場合に、フラッシングする色インクを決定する構成としたことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
- 前記液体噴射ヘッドにインクを供給する複数のインクタンクを有し、前記フラッシング色決定部は、いずれかのインクタンクの消費量情報がインクエンド直前の状態である場合に、フラッシングにより吐出される色インクを決定する構成としたことを特徴とする請求項5または6のいずれかに記載の液体噴射装置。
- 前記消費量についての変化量の小さい液体の吐出量が、前記消費量についての変化量の大きい液体の吐出量より多いことを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の液体噴射装置。
- 複数種類の液体を吐出する液体噴射ヘッドのノズルに対し、適宜キャッピング手段で覆うようにして前記ノズルの乾燥を防止する構成とした液体噴射ヘッドの乾燥防止方法であって、
前記液体の種類ごとの吐出による消費量カウンタの消費量情報を取得し、
前記消費量情報に基づいて、前記液体保持手段に対する液体の補充量を、前記液体の種類に対応して決定し、
前記決定に従って、前記液体補充手段が該当する種類の液体を前記ノズルを介して吐出する
ことを特徴とする液体噴射ヘッドの乾燥防止方法。
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JP2004099227A JP2005280174A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの乾燥防止方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2009262353A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-11-12 | Canon Inc | インクジェット記録装置およびその吐出性能低下防止方法 |
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JP2020011418A (ja) * | 2018-07-17 | 2020-01-23 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置及びフラッシング方法 |
US11760084B2 (en) | 2019-06-10 | 2023-09-19 | Fujifilm Corporation | Ink jet printing apparatus, dummy jet method, and program |
-
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- 2004-03-30 JP JP2004099227A patent/JP2005280174A/ja not_active Withdrawn
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