JP2005279542A - 排水処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 排水中の有機物を好気性微生物の作用で酸化処理する好気処理槽であって、上端を閉塞した筒体13の下部周壁及び上部周壁に内外貫通する開口15,16を設け、筒体13内の上・下開口間には流動床を構成する担体17を充填し、更に前記筒体内の底部に気泡塔14を設け、これを筒体の周壁外面と所定の間隙を形成する外槽内に配置し、前記気泡塔は、前記担体を筒体内でスパイラル状に流動させ、排水と十分に接触させると共に、排水を筒体の下部開口より気泡塔の上昇気泡と同時に上昇させ、排水を下部開口から流入させ上部開口から流出する循環流を生成する。
【選択図】 図3
Description
近年、生ゴミを環境負荷を増大させることなく効率良く処理する方法として、生ゴミをその発生場所でディスポーザによって水と共に破砕して排水として処理施設で処理してから放流する「ディスポーザによる生ゴミ処理システム」が開発され、家庭ゴミの減量化、台所周りの衛生保持、利便性などの面で有力な方法として注目されるようになり、主として大都市の集合住宅を中心に普及しつつある。
(1)接触ばっ気槽で、担体は固定式。
(2)担体流動床で、担体は槽内全体で流動する方式。
上記何れのタイプにおいても、担体が充填された下方には散気装置が配置され、空気が吐出されるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、上記したものは空気(気泡)が一方向に吐出されるだけであるため、上記(2)の担体が流動する流動床であっても、担体は単に一方向に流動する流れに乗って浮遊するだけである。即ち、散気装置から吐出される空気(気泡)は散気装置の範囲内において上昇し、散気装置から外れた処理槽の周壁付近には空気(気泡)の供給は殆どない。
従って、反応槽の隅々まで十分に酸素が供給されることはなく、その結果、排水への酸素の溶解効率は悪く、排水中の有機物を好気性微生物の作用により酸化処理する効率もそれ程期待できなかった。尚、酸素の溶解効率を高める為に散気部材を反応槽の底面の大きさと略同じ大きさにすることが考えられるが、その場合は、装置が大型化するという問題がある。
上記筒体は平面視円形或いは角形(略四角形、六角形等)の何れでもよく、その筒体を収容する外槽も平面視円形、或いは角形の何れでもよい。但し、本処理槽を他の処理槽に組み込むことを考慮した場合、外槽は略四角形が好ましい。
上記担体(接触材)は、気泡塔からのスパイラル状の上昇気泡に乗って排水中で浮遊流動し、反応槽の隅々まで流動するものが好適である。例えば、ポリプロピレン製の多孔質円筒形のもので、真比重1.3g/cm3前後が好適である。叉、この担体の充填率は筒体の容積の約50%程度が好適である。
上記気体分散手段は、ガスや空気を含む圧縮気体をボックス本体内に微細な気泡状として放出供給するもので、例えば、多孔分散管等により構成されている。
上記手段によれば、空気叉はガスをコンプレッサ等の気体圧縮装置で圧縮して気体分散手段へ圧送すると、この気体分散手段から圧縮気体が無数の気泡となって噴出し、ボックス本体の変形通路に入り込んで上昇する。この気泡の上昇によるドリフト効果によって処理槽内の排水をボックス本体の変形通路内を下部の開放部から入って上昇し、上部の開放部から出る。これにより、処理槽内には気泡塔を通る循環流が形成される。これにより、排水への酸素やガスの溶解が促進され、排水中の有機物を好気性微生物作用により分解・浄化を効率的に行なう。
上記手段によれば、ディスポーザにより粉砕された生ゴミ排水を効率的に分解・浄化して下水道或いは高度処理対応型合併浄化槽に放流し得る状態に処理できる。
叉、請求項2記載の構成により、処理槽内には気泡塔を通る循環流が形成され、排水への酸素やガスの溶解が促進され、排水中の有機物を好気性微生物作用により分解・浄化を効率的に行なうことができる。
更に、請求項3記載の構成により、ディスポーザにより粉砕された生ゴミ排水を効率的に分解・浄化して下水道或いは高度処理対応型合併浄化槽に放流し得る排水処理装置を提供できる。
ディスポーザ排水処理装置Aは、平面視横長の長方形の筒体内に仕切板a1,a2,a3を略等間隔で設置してばっ気沈殿槽A1、分離貯留槽A2、好気処理槽A3、ばっ気濾過槽A4が区画形成され、ばっ気沈殿槽A1から排水の移流方向にむかって分離貯留槽A2、好気処理槽A3、ばっ気濾過槽A4が順次隣接して設置されている。
叉、前記流入口1が開口された槽壁と反対側の槽壁(仕切板a1)には、前記流入口1より下方に位置させて流出口(移流口)2が開設されると共に、槽内に流入された排水の腐敗を防止するために散気を行なう散気管3が配管設置されている。尚、この散気管3によるばっ気強度は1〜3[m3/m3/h]程度とする。
このばっ気沈殿槽A1に流入された排水中の分離された無機物は該槽の底部に貯溜される。そして、無機物が分離された排水は流出口2から分離貯留槽A2に流入する。前記堆積した無機物は定期的に槽外に搬出して処分される。
分離貯留槽A2の底部に堆積した汚泥は散気装置8の定期的なばっ気による旋回流により少しずつ可溶化され、排水は流出口(移流口)5から好気処理槽A3に流入される。
前記筒体13は、平面視円形の筒型で上端が閉塞され、その筒体13の下部周壁と上部周壁に開口15,16が開設されると共に、上部の開口16は該筒体13内に充填する担体17が流出しない大きさのスリット或いはメッシュ形状に形成されている。開口15,16は筒体13の周壁に十字状に配置形成されている。
更に、筒体13の底部より所定高さ位置には流体及び気体が通過し得る担体受け板18が設けられ、その担体受け板18より上に担体17が充填されている。
上記ボックス本体19は、複数の変形通路21,21’を備えると共に、この変形通路21を流通する流動性のある排水に分割と合流を繰り返し起こさせる分割合流手段25を備えている。
ボックス本体19は、図4及び図5に示されるように、いくつかの混練用エレメント22で構成されている。基本的には、二種類の混練用エレメント22a、22bを交互に縦方向に接続して構成されている。
混練用エレメント22aは、図5に示すように、正方形をした両端部を備え、溶接などにより他方の混練用エレメント22bと接続される。そして、混練用エレメント22aは、同じ方向に並んで配置された2つの変形通路21,21’を備えている。更に、このエレメント22aの一方の端部には、縦長の開口を左右に形成するように中央に仕切り壁23が設けられている。この縦長の左右の開口が2つの変形通路21,21’の各入口部21a,21’aとなる。
従って、二種類の混練用エレメント22a,22bの接続部である出口側端部と入口側端部とに形成されている各変形通路の各出口部と各入口部とが処理物(排水)の分割合流手段25を構成することになる。
この気体分散手段20は、多孔分散管等により構成される。本発明においては、流動体(排水)にエアーリフト効果を働かせるための圧縮気体は、無菌状態の空気やガスをコンプレッサ等の気体圧縮装置で圧縮して気体分散手段20へ圧送される。
この気体分散手段20へ空気叉はガスが圧送されると、該分散手段から圧縮気体が無数の気泡となって噴出し、ボックス本体19の変形通路21,21’に入り込んで上昇する。
そのばっ気濾過槽A4は、前記好気処理槽A3から移流してきた排水を浄化すると共に、SS分を濾過して放流するもので、該ばっ気濾過槽A4は前記したばっ気沈殿槽A1、分離貯留槽A2、好気処理槽A3と同様、平面視四角形の筒体に構成され、前記好気処理槽A3の流出口(移流口)10は本ばっ気濾過槽A4の流入口26となり、その流入口26と対向する反対側の槽壁には放流口27が形成され、放流管27’が取り付けられると共に、前記放流口27部分にバッフル28が設けられている。
叉、槽内には接触材担体29が充填されており、その担体充填部の下方に槽全面にばっ気を行なう散気装置30が配置され、更にばっ気濾過槽A4の底部に堆積する汚泥を分離貯留槽A2へ返送するためのエアリフトポンプ31が設けられている。
前記接触材担体29は、ポリプロピレン製の円筒形で、ばっ気部容積の約80%充填される。
好気処理槽A3に流入した排水は、筒体13内に設置した気泡塔14のばっ気で該筒体13の上部から筒体外へ流れる旋回流を起こし、その旋回流により排水は繰り返し筒内を通過し、排水中の有機物を好気性微生物の作用で酸化処理し、排水の分解・浄化を効率的に行なうことができる。
A2…分離貯留槽 A3…好気処理槽
A4…ばっ気濾過槽 13…筒体
14…気泡塔 15…下部開口
16…上部開口 17…担体
19…ボックス本体 20…気体分散手段
21,21’…変形通路
Claims (3)
- 排水中の有機物を好気性微生物の作用で酸化処理する好気処理槽であって、上端を閉塞した筒体の下部周壁及び上部周壁に内外貫通する開口を設け、筒体内の上・下開口間には流動床を構成する担体(接触材)を充填し、更に前記筒体内の底部に気泡塔を設け、これを筒体の周壁外面と所定の間隙を形成する外槽内に配置し、前記気泡塔は、前記担体を筒体内でスパイラル状に流動させ、排水と十分に接触させると共に、排水を筒体の下部開口より気泡塔の上昇気泡と同時に上昇させ、排水を下部開口から流入させ上部開口から流出する循環流を生成することを特徴とする排水処理装置。
- 前記気泡塔は、上部と下部が開放し、流通方向における断面形状が漸次変化する塔状の変形通路を備えるボックス本体と、このボックス本体の下部に配置された気体分散手段とを備え、前記気体分散手段から気体を気泡状にして供給することで無数の気泡と共に、前記排水を前記ボックス本体の前記変形通路内を上方へ流通させることを特徴とする請求項1記載の排水処理装置。
- 請求項1叉は請求項2の排水処理装置を、好気処理槽として分離貯留槽とばっ気濾過槽との間に配置したことを特徴とする排水処理装置。
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