JP2005279107A - 留置針構造 - Google Patents

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重美 森川
Minoru Iwata
実 岩田
Kenji Sawa
健治 澤
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Abstract

【課題】 血管を捕捉した後の金属針(内針)を安全にその場で処理でき、経年による性能低下が生じにくい留置針構造を提供する。
【解決手段】 留置針本体(10)は、パイプ状の外針(11)と連通する筒状の本路(13)と、外針(11)の内部へ輸液を送り込むために本路(13)へ連通するように連結分岐した分岐路(14)と、本路(13)の内部において分岐路(14)との境目を形成する自己閉塞機能を備えたシール材(16)とを備え、内針体(20)は、前記内針(21)と、その内針(21)における根本部に内針(21)よりも細い径の金属線(22)と、その金属線(22)の後端を内針収納体(30)と接続する構造とする。シール材(16)は、内針体(20)における内針(21)および金属線(22)の境目がシール材(16)の内部に位置するように留置針本体(10)の本路(13)において配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、治療のために血管へ留置して使用する留置針であって、例えば輸液や人工透析に用いる留置針の構造に関する。
輸液や透析のラインを形成する手段には、代表的には以下の二種類の手段がある。
第一の手段は、金属針と、輸液または透析のラインとを接続するためのチューブと、患者皮膚への固定を補助するための可撓性材料によって形成された翼とを備えた翼状針を用いる手段である。この翼状針は、輸液注入または透析の最中に、穿刺されて血管の中にある金属針が腕の動きで血管を傷つけたり、血管を破いたりする事故が生じたりする問題がある。このため、患者を長時間拘束する場合や治療中に体を動かすことの多い幼児には不向きである。
第二の手段は、可撓性のある留置針と、その留置針の内側に位置させる金属製の内針とを組み合わせた留置針構造を用いる手段である。この留置針構造は、内針を伴った留置針にて患者の皮膚を貫通させて血管を捉え、留置針にて血管を捕捉したら内針を抜き取るものである。
患者の血管を捉えた内針およびその内針に連続する留置針の後端開口部からの血液の垂れを生じさせないように輸液または透析ラインが確保するという操作が必要であること、および抜き取った金属針を廃棄処理する必要があるが、患者への負担が小さいことから、第二の手段が採用される割合は高まりつつある。
先行する特許出願として抽出したのは、米国特許5137515号である。図9および図10を用いて説明する。
米国特許5137515号
Y字型の部材1により分岐される構造で、輸液や透析のラインを形成する本路3と、分岐路6とから構成されている。分岐路6は穿刺のための金属針4の後端に接続された金属線5と連結されている尾栓9を引くことでチューブ2の内腔を経て、金属針を抜き去るために設けられている。
また、図8に示すように、使用後の金属針4を収納する機構として、収納筒8が設けられている。尾栓9を引くことで金属線5が引かれ自己閉塞の機能を有するシール部材7を通過し、抜き去った金属針4は収納筒8内へ収納することができる。
上述してきた技術における第一の課題は、注射をする医師や看護士(以下、「医師等」と略記する)による経験や力量が考慮されていない点である。すなわち、輸液または透析ラインを確保するためには、内針にて血管を捕捉するとともに内針先端の直後に位置する外針の先端もが血管を捕捉しなければならない。そのためには、患者の皮膚へ穿刺した後に内針および外針が血管を捕捉するように細かい操作が必要となる。この細かい操作に慣れていないと内針が血管を捕捉したものの外針が血管に到達しなかったり、内針が血管を貫通してしまったりしてしまうことがあり、いわば熟練を要する。あるいは、注射をする医師が看護士などの補助者を伴って作業する必要性が高い。換言すれば、ある程度の熟練がなければ上述の技術に係る留置針構造を使いこなすことができないのであり、穿刺後に内針および外針が血管を捕捉する操作性に熟練を要さない留置針構造が望まれている。
米国特許5137515に開示される発明を用いて具体的に説明する。すなわち、金属針4で穿刺し血管を捕捉したと想定したら、細い金属線5を引っ張り、金属針4をチューブ2の内腔を通して、廃棄処理をする。しかし、血管の捕捉が不十分であっても一度金属線5を引いてしまうと再度の穿刺ができない。そのため、最初からあらたな器具に替えて最初からやり直さなければならない。
また、使用後の金属針4をチューブ2の内腔の血液の満ちていく状態を見ながら、留置針の人体への固定さらに他の一連の必要な医療処置をしながら、チューブ2の内腔から引き出すのはかなりの熟練を要する作業である。
他の課題として、チューブ2の蛇行にあわせ金属線4を引き出す際、自己閉塞の機能を有するシール部材は金属線5や金属針4の通過で損傷が生じ、自己閉塞の機能が満たされなくなるという課題がある。シール部材の自己閉塞機能は経年劣化が避けられないので、劣化した際には本課題は無視できないものとなる。
さらに、穿刺後の使用済み金属針4は収納されるが、金属針4の後端から尾栓9までの金属線5は、血液の付着した状態で処理がされないという課題がある。
また他の課題として、血管を捕捉したことを確認するための血液流路(本路3と分岐路6)の体積が比較的大きく、血液や輸液の滞留が課題となる。すなわち、血液の滞留は、血液の凝固や細菌の増殖を誘発する場合があり、輸液の滞留は、輸液の無駄が発生するのである。
本願発明は、留置針(外針)による血管の捕捉作業が医師等の経験や力量に左右されにくく、血液や輸液の滞留が小さく、血管を捕捉した後の金属針(内針)を安全にその場で処理でき、経年による性能低下が生じにくい留置針構造にすることである。
請求項1から請求項7に記載の発明の目的は、血液や輸液の滞留が小さく、留置針(外針)による血管の捕捉作業が医師等の経験や力量に左右されにくく、血管を捕捉した後の金属針(内針)を安全にその場で処理でき、経年による性能低下が生じにくい留置針構造を提供することである。
上記した課題を解決するため、本出願では、請求項1から請求項7に記載の発明を提供する。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、 血管に留置する留置針の構造に関し、血管と輸液とを連通させる外針(11)を備えた留置針本体(10)と、血管を捕捉するために外針(11)の内側に位置する金属製極細パイプ状の内針(21)を備えた内針体(20)と、血管確保後の内針(21)を収納するために留置針本体(10)に対して装着される内針収納体(30)とを備えて構成される留置針の構造に係り、
留置針本体(10)は、パイプ状の外針(11)と連通する筒状の本路(13)と、外針(11)の内部へ輸液を送り込むために本路(13)へ連通するように連結分岐した分岐路(14)と、本路(13)の内部において分岐路(14)との境目を形成する自己閉塞機能を備えたシール材(16)とを備える。
内針体(20)は、前記内針(21)と、その内針(21)における根本部に内針(21)よりも細い径の金属線(22)と、その金属線(22)の後端を内針収納体(30)と接続する構造とする。
シール材(16)は、内針体(20)における内針(21)および金属線(22)の境目がシール材(16)の内部に位置するように留置針本体(10)の本路(13)において配置したことを特徴とする。
(用語説明)
一般的に、内針(21)の外径は0.5〜1.3mm、金属線(22)の外径は0.1〜0.5mmである。
シール材(16)の「自己閉塞性」とは、細くて硬い材質の例えば針を貫通させることができる柔らかい材質であるとともに、貫通されたその針を抜去した際にその貫通孔を塞いでしまう性質をいう。具体的な材質としては、例えば、シリコンゴム、ウレタン、ブチルゴム、熱可塑性エラストマーなどである。
(作用)
留置針本体(10)に対しては、内針(21)を外針(11)の内側に位置させるように内針体(20) を組み立てる。
内針(21)および外針(11)が患者に穿刺されて血管を捕捉すると、内針(21)へ患者の血液が流れ込み、留置針本体(10)内部に導かれる。外針(11)すなわち患者の血管と分岐路(14)との連通がなされるが、シール材(16)が存在するので内針収納体(30)へ血液が流れ込むことはない。
分岐路(14)との連通が確保されたら、外針(11)および分岐路(14)を介して患者の血管へ輸液を送り込むことが可能となる。その一方、内針収納体(30)への筒内へ内針体(20)を移動させる。この時点で、内針(21)による針刺し事故の発生確率を低めることができる。
内針(21)が存在しなくなった留置針本体(10)において患者の血液または輸液の圧力が高まったとしても、自己閉塞機能を備えたシール材(16)が存在するので内針(21)が存在していた孔を塞ぎ、内針収納体(30)へ血液や輸液が流れ込むことを防ぐ。
シール材(16)について経年劣化が起きたとしても、内針体(20)における内針(21)および金属線(22)の境目がシール材(16)の内部に位置しており、金属線(22)は内針(21)よりも細い。したがって、シール材(16)において金属線(22)を保持していた箇所は経年劣化の影響が小さい。このため、内針(21)を保持していた箇所に対して血液や輸液が浸入してきたとしても、金属線(22)を保持していた箇所よりも内針収納体(30)側へ血液や輸液は浸入しにくい。すなわち、経年劣化に強い留置針構造となる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明とシール材(16)の構造を異ならせている。
すなわち、シール材(16)は、第一シール材(161)と、その第一シール材(161)における反外針(11)側において第一シール材(161)の周囲部を支持するスペーサ(18)と、そのスペーサ(18)の反外針(11)側に配置した第二シール材(162)とを備え、 血管捕捉時の内針体(20)における内針(21)および金属線(22)の境目は、シール材(16)におけるスペーサ(18)の位置となるように配置したことを特徴とする。
ここでも、内針(21)の外径は0.5〜1.3mm、金属線(22)の外径は0.1〜0.5mmである。
第一シール材(161)と第二シール材(162)とは、同一のものを採用しても良いし、それぞれの特性に応じて異なる形状や異なる材質(ただし、自己閉塞性は必要)のものを採用しても良い。同一のものを採用した場合には、製造時や組立時に面倒がない。
(作用)
組立時においては、内針(21)は第一シール材(161)を貫通させ、金属線(22)は第二シール材(162)を貫通させ、内針(21)および金属線(22)の境目は、シール材(16)におけるスペーサ(18)の位置となるように配置する。
血管を捕捉した後に、内針(21)を引き抜き、へ患者の血液が流れ込み、留置針本体(10)内部に導かれる。このとき、自己閉塞性のあるシール材(16)が存在するので内針収納体(30)へ血液が流れ込むことはない。
内針(21)の役目が終わったら、内針収納体(30)への筒内へ内針体(20)を移動させる。この時点で、内針(21)による針刺し事故の発生確率を低めることができる。
内針(21)が存在しなくなった留置針本体(10)において患者の血液または輸液の圧力が高まったとしても、自己閉塞機能を備え且つ二重構造のシール材(16)が存在するので内針(21)が存在していた孔を塞ぎ、内針収納体(30)へ血液や輸液が流れ込むことを防ぐ。特に、第二シール材(162)は、貫通させていたのが金属線(22)であるので、その金属線(22)を引き抜いた孔は極めて小さく、経年劣化によって自己閉塞性が衰えていたとしても第二シール材(162)を越えて内針収納体(30)へ血液が流れ込む可能性は極めて低い。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の留置針構造を限定したものであり、
内針収納体(30)は、本路(13)と係合する筒状の外筒(32)と、その外筒(32)に収納されるとともに内針(20)における尖端(21a)側を収納するための内筒(31)とによって二重筒収納構造をなす。
そして、外筒(32)は、外筒(32)における反本路(13)側を閉塞する尾栓(37)と、その尾栓(37)側と内筒(31)の尾栓(37)側の端部との間において外筒(32)が内筒(31)を収納した場合に縮装されるコイルスプリング(33)と、コイルスプリング(33)を縮装させて本路(13)と係合するための係止部(例えば係止突起34)と、その係止部(34)に対して本路(13)との係合状態を変化させることによって内針(21)の尖端(21a)と外針(11)の尖端との相対位置を調整可能なノックボタン(35)とを備える。
また、内筒(31)は、外針(11)側の端部が本路(13)のシール材(16)側に位置し、コイルスプリング(33)の縮装状態が解除された場合には外筒(32)に対して相対移動して内針(21)の尖端(21a)までを内部へ収納する軸方向長さを有し、 コイルスプリング(33)の縮装状態が解除された場合には、内部空間を連続させた外筒(32)および内筒(31)が内針(21)の全体を覆うように形成したことを特徴とする。
(作用)
まず、本請求項に係る留置針構造について、使用前の状態を説明する。留置針本体(10)に対しては、留置針本体(10)の本路(13)と外筒(32)とが係止部(34)を介して係合することによって、内針体(20)を伴った内針収納体(30)が装着される。このとき、内針(21)は、その尖端(21a)が外針(11)の尖端(11c)から適正な長さ分突出する。また、内筒(31)は、外筒(32)の尾栓(37)側と内筒(31)の尾栓(37)側の端部との間においてコイルスプリング(33)を縮装するとともに、外針(11)側の端部が留置針本体(10)の本路(13)内にて当接する。
次に、医師等が本発明に係る留置針構造を用いて、患者に対して輸液または透析ラインを確保するまでの使用状態を説明する。
まず、尖端(21a)が外針(11)の尖端(11c)から適正な長さ分突出した内針(21)を用いて患者の皮膚へ穿刺する。内針(21)の尖端(21a)が患者の皮膚を貫通して血管まで到達したら、外針(11)も血管を捉えられるようにする。すなわち、医師等が操作することによって外針(11)の尖端(11c)を内針(21)に対して相対移動させ、外針(11)が血管を捉えるようにする。
輸液または透析ラインは、外針(11)の内部へ輸液を送り込むために本路(13)と、その本路(13)へ連通するように連結分岐した分岐路(14)と、その分岐路(14)と本路(13)との境目に位置したシール材(16)とによって確保される。
輸液または透析ラインの確保後は、コイルスプリング(33)の縮装状態を解除する。すると、外筒(32)が内筒(31)に対して相対移動し、内針(21)の尖端(21a)までを内筒(31)の内部へ収納する。このとき、外筒(32)および内筒(31)が内部空間を連続させて内針(21)の全体を覆うので、患者の血液が付着した鋭利な金属針である内針(21)に、医師等が触れる危険性を低めることができる。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項1および請求項2に記載の留置針構造を限定したものであり、
内針収納体(30)は、本路(13)と係合する筒状の外筒(32)と、その外筒(32)に収納されるとともに内針(20)における尖端(21a)側を収納するための内筒(31)とによって二重筒収納構造をなす。
外筒(32)は、外筒(32)における反本路(13)側を閉塞する尾栓(37)と、本路(13)と係合するための係止部(例えば係止突起34)と、その係止部(34)に対して本路(13)との係合状態を変化させることによって内針(21)の尖端(21a)と外針(11)の尖端との相対位置を調整可能なノックボタン(35)とを備える。
また、内筒(31)は、外針(11)側の端部が本路(13)のシール材(16)側に位置するとともに、その端部には外筒(32)の内壁およびシール材(16)へ当接するフランジ部(31c)を備え、外筒(32)に対して相対移動して内針(21)の尖端(21a)までを内部へ収納する軸方向長さを有する。 そして、外筒(32)および内筒(31)は、内部空間を連続させて内針(21)の全体を覆うように形成したことを特徴とする。
請求項3との相違点として、本請求項に係る留置針構造ではコイルスプリングを備えておらず、ノックボタン(35)の操作により、手動で外筒(32)および内筒(31)の内部空間を連続させて内針(21)の全体を覆うように操作する。
(作用)
輸液または透析ラインの確保後は、ノックボタン(35)を操作することによって外筒(32)を内筒(31)に対して相対的に移動させる。このとき、内筒(31)のフランジ部(31c)が外筒(32)の内壁に当接しているので、内筒(31)が本路(13)から外れる前に外筒(32)が反外針(11)側へ延ばされ、内針(21)の尖端(21a)までを内筒(31)の内部へ収納する。そして、更に反外針(11)側へ引くことにより、内筒(31)が本路(13)から外れる。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、請求項3または請求項4のいずれかに記載の留置針構造を限定したものであり、
内筒(31)の尾栓(37)側の端部と、外筒(32)の外針(11)側の端部には、内針(21)の尖端(21a)までを内部へ収納した場合に内筒(31)と外筒(32)とが係合する係合部(例えば内筒に備えた係合突起36)を備えて再露出防止構造としたことを特徴とする。
(作用)
再露出防止構造は、内針(21)の尖端(21a)までを内部へ収納した場合に内筒(31)と外筒(32)とが係合し、収納した内針(21)を内針収納筒(30)内にとどめる。そのため、その係合が解除されない限り内針(21)の尖端(21a)が露出することはなく、内針(21)による針刺し事故の発生確率を、更に低めることができる。
(請求項6)
請求項6記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の留置針構造を限定したものであり、
ノックボタン(35)は、外筒(32)の外周から外針(11)側に向かって湾曲したカンティレバー形状にて形成し、 係止部(34)は、本路(13)の反外針(11)側に形成された横孔から突出するとともにノックボタン(35)の先端に向かう係止突起として形成したことを特徴とする。
(作用)
ノックボタン(35)および係止部(34)を以上のような形状にて形成することによって、簡易な成形や組立を可能とする。また、カンティレバー形状のノックボタン(35)は、片手(例えば利き手)の親指にて操作しやすく、もう片方の手(例えば利き手ではない方の手)で留置針本体(10)や外針(11)を支えながら内針(21)の尖端(21a)と外針(11)との尖端とを相対的に移動させるなどの操作性にも優れている。このため、留置針(外針)による血管の捕捉作業が医師等の経験や力量に左右されにくく、医療行為の処置に要する時間の短縮化にも寄与する。
(請求項7)
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載した留置針構造を限定したものであり、
外針(11)は、先端に向かって外径を小さく絞った尖端部(11c)を備えるとともに、血液を捕捉したことが視認できる光透過性を備えた材質にて形成し、 内針(21)の長手方向の中間部分において長手方向のパイプ内へ連通する横孔(21b)と備え、 内針(21)と金属線(22)との接合部は、液体が漏れないための漏洩防止材(23)を封入した留置針構造に係る。
ここで、外針(11)についての材質は、例えば、ウレタン、ポリテトラフルオロエチレンである。これらの材質は柔軟性もあり、患者への負担軽減に寄与する。
(作用)
外針(11)の尖端部(11c)は、先端に向かって外径を小さく絞った形状をなし、穿刺の際の患者への負担を軽減できる。
また、内針(21)が患者の血管を捕捉した後に内針(21)の中へ流れ込む血液は、横孔(21b)から溢れて外針(11)と内針(21)との隙間へ流れ出ることに加え、外針(11)が光透過性を備えているので、外針(11)と内針(21)との隙間の体積を少なくするので、血管を捕捉したことがいち早く視認できる。
パイプ状の内針(21)には血液が流れ込むが、内針(21)と金属線(22)との接合部は漏洩防止材(23)にて液体が漏れないようになっている。
請求項1から請求項7に記載の発明によれば、血液や輸液の滞留が小さく、留置針(外針)による血管の捕捉作業が医師等の経験や力量に左右されにくく、血管を捕捉した後の金属針(内針)を安全にその場で処理でき、経年による性能低下が生じにくい留置針構造を提供することができた。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ここで使用するのは図1から図8である。図1から図6が第一の実施形態を示し、図7および図8は第二の実施形態を示す。
第一の実施形態および第二の実施形態とも、血管と輸液とを連通させる外針(11)を備えた留置針本体(10)と、血管を捕捉するために外針(11)の内側に位置する金属製極細パイプ状の内針(21)を備えた内針体(20)と、血管確保後の内針(21)を収納するために留置針本体(10)に対して装着される内針収納体(30)とを備えて構成される留置針の構造である。
留置針本体(10)は、図1と図3に示すように、パイプ状の外針(11)と連通する筒状の本路(13)と、外針(11)の内部へ輸液を送り込むために本路(13)へ連通するように連結分岐した分岐路(14)と、本路(13)の内部において分岐路(14)との境目を形成する自己閉塞機能を備えたシール材(16)とを備える。
また、留置針本体(10)を患者の身体に固定する際の補助となる翼部材(12)を備えている。この翼部材(12)は、長い時間人体に接し、留置針本体(10)を固定させるための目的を持つので、ゴムあるいはエラストマーなどの弾力があり、肌への感触の悪くない素材であることが一般的である。
(図6)
内針体(20)は、図6に示すように、前記内針(21)と、その内針(21)における根本部に内針(21)よりも細い径の金属線(22)と、その金属線(22)の後端を内針収納体(30)と接続した構造とする。また、内針(21)と金属線(22)との接合部は、液体が漏れないための漏洩防止材(23)を封入している。
(図4)
外針(11)は、図4に示すように、本路(13)の内壁に固定される固定部(11a)と、本路(13)の先端から突出する中間部(11b)と、その中間部(11b)から先端に向かって外径を小さく絞った先端部(11c)とからなる。柔らかな材質(例えば、ウレタン、ポリテトラフルオロエチレン)にて極細チューブ状に成形されている。また、血液を捕捉したことが分かるように、光透過性を備えた材質を採用する。
外針(11)は、本路(13)と外針(11)の固定部(11a)とをロート状部材(15)により、液体の漏洩がないように組み立てている。
ロート状部材(15)における反外針(11)側には、分岐路(14)への連通を確保しつつ本路(13)を塞ぐシール部材(16)を固定している。このシール材(16)は、外針(11)と分岐路(14)との円滑な流れを助長するため、外針(11)側の表面を湾曲させた形状であり、自己閉塞性を備えている。具体的な材質としては、シリコンゴム、ウレタン、ブチルゴム、熱可塑性エラストマーなどである。
留置針本体(10)へ内針収納体(30)が装着されている場合には、内針(21)の尖端(21a)が外針(11)の尖端から適正な長さ分突出する軸方向長さを有してシール材(16)を貫通している。そして、内針体(20)における内針(21)および金属線(22)の境目がシール材(16)の内部に位置するように留置針本体(10)の本路(13)において配置している。
内針収納体(30)は、本路(13)と係合する筒状の外筒(32)と、その外筒(32)に収納されるとともに内針(20)における尖端側を収納するための内筒(31)とによって二重筒収納構造をなしている。
外筒(32)は、外筒(32)における反本路(13)側を閉塞する尾栓(37)と、その尾栓(37)側と内筒(31)の尾栓(37)側の端部との間において外筒(32)が内筒(31)を収納した場合に縮装されるコイルスプリング(33)と、コイルスプリング(33)を縮装させて本路(13)と係合するための係止突起(34)と、その係止部(34)に対して本路(13)との係合状態を変化させることによって内針(21)の尖端(21a)と外針(11)の尖端との相対位置を調整可能なノックボタン(35)とを備える。
内筒(31)は、外針(11)側の端部が本路(13)のシール材(16)側に位置し、コイルスプリング(33)の縮装状態が解除された場合には外筒(32)に対して相対移動して内針(21)の尖端(21a)までを内部へ収納する軸方向長さを有している。
(図2)
図2は、コイルスプリング(33)の縮装状態が解除された状態の外筒(32)および内筒(31)の様子を示している。
コイルスプリング(33)の縮装状態が解除された場合には、内部空間を連続させた外筒(32)および内筒(31)が内針(21)の全体を覆うように形成している。また、内筒(31)の尾栓(37)側の端部と、外筒(32)の外針(11)側の端部には、コイルスプリング(33)による弾発力によって内針(21)の尖端(21a)までを内部へ収納した場合に内筒(31)と外筒(32)とが係合するように、内筒側に係合突起(36)を備えている。
なお、内筒(31)と外筒(32)との係合部としては、外筒(32)側に備えることによって内筒(31)と係合するもの、両者に備えて両者が係合するものでもよい。
内筒(31)の先端は、内針(21)が外針(11)の内側に位置している場合に内針(21)を貫通させる内針貫通孔(31a)を設けている。また、内針(21)の根元開口部は、液体の漏洩防止材(22)による封入しつつ、内針収納体(30)の尾栓(37)に固定している。
ノックボタン(35)は、外筒(32)の外周から外針(11)側に向かって湾曲したカンティレバー形状にて形成し、係止部(34)は、本路(13)の反外針(11)側に形成されたノック孔(13a)から突出するとともにノックボタン(35)の先端に向かう係止突起として形成している。
(図3)
図3は、内針体(30)を内針収納体(30)が収納し始めた状態を示す断面側面図である。内筒(31)が外筒(32)をコイルスプリング(33)によって反外針(11)側へ押し出そうとするが、医者等は外筒(32)に設けられたノックボタン(35)を握った状態であれば、急激に内針体(30)を内針収納体(30)が収納することはない。
(上記実施形態の作用)
まず、本発明に係る留置針構造について、使用前の状態を説明する。留置針本体(10)に対しては、留置針本体(10)の本路(13)と外筒(32)とが係止部(34)を介して係合することによって、内針体(20)を伴った内針収納体(30)が装着される。このとき、内針(21)は、その尖端(21a)が外針(11)の尖端(11c)から適正な長さ分突出する。また、内筒(31)は、外筒(32)の尾栓(37)側と内筒(31)の尾栓(37)側の端部との間においてコイルスプリング(33)を縮装するとともに、外針(11)側の端部が留置針本体(10)の本路(13)内にて当接する。
次に、医師等が本発明に係る留置針構造を用いて、患者に対して輸液または透析ラインを確保するまでの使用状態を説明する。
まず、尖端(21a)が外針(11)の尖端(11c)から適正な長さ分突出した内針(21)を用いて患者の皮膚へ穿刺する。内針(21)の尖端(21a)が患者の皮膚を貫通して血管まで到達したら、外針(11)も血管を捉えられるようにする。すなわち、ノックボタン(35)を医師等が操作することによって外針(11)の尖端(11c)を内針(21)に対して相対移動させ、外針(11)が血管を捉えるようにする。外針(11)が血管を容易に捉えることが、ノックボタン(35)の操作によって可能となるので、留置針(外針)による血管の捕捉作業が医師等の経験や力量に左右されにくい。
特に、ノックボタン(35)および係止部(34)は、簡易な成形や組立を可能としている。また、カンティレバー形状のノックボタン(35)は、例えば利き手の親指にて操作しやすく、もう片方の手で留置針本体(10)や外針(11)を支えながら内針(21)の尖端(21a)と外針(11)との尖端とを相対的に移動させるなどの操作性にも優れている。このため、医療行為の処置に要する時間の短縮化にも寄与する。
外針(11)の尖端部(11c)は、先端に向かって外径を小さく絞った形状をなし、穿刺の際の患者への負担を軽減できる。
また、内針(21)が患者の血管を捕捉した後に内針(21)の中へ流れ込む血液は、横孔(21b)から溢れて外針(11)と内針(21)との隙間へ流れ出ることに加え、外針(11)が光透過性を備えているので、外針(11)と内針(21)との隙間の体積を少なくするので、血管を捕捉したことがいち早く視認できる。
輸液または透析ラインは、外針(11)の内部へ輸液を送り込むために本路(13)と、その本路(13)へ連通するように連結分岐した分岐路(14)と、その分岐路(14)と本路(13)との境目に位置したシール材(16)とによって確保される。本路(13)および分岐路(14)を形成することによる無駄な空間をできるだけなくした構成となる。そのため、ライン確保のために捕捉したことによる滞留血液をなくし、輸液の無駄もこれまでよりも抑制できる。
輸液または透析ラインの確保後は、ノックボタン(35)の操作によってコイルスプリング(33)の縮装状態を解除する。すると、外筒(32)が内筒(31)に対して相対移動し、内針(21)の尖端(21a)までを内筒(31)の内部へ収納する。このとき、外筒(32)および内筒(31)が内部空間を連続させて内針(21)の全体を覆うので、患者の血液が付着した鋭利な金属針である内針(21)に、医師等が触れる危険性を低めることができる。
コイルスプリング(33)による弾発力によって内針(21)の尖端(21a)までを内部へ収納した場合に内筒(31)と外筒(32)とが係合するので、その係合が解除されない限り内針(21)の尖端(21a)が露出することはなく、内針(21)による針刺し事故の発生確率を、更に低めることができる。
貫通していた内針(21)が引き抜かれたシール材(16)であるが、内筒(31)側に患者の血液や輸液などが漏れないように自己閉塞機能によって閉塞する。
なお、シール材(16)について経年劣化が起きたとしても、内針体(20)における内針(21)および金属線(22)の境目がシール材(16)の内部に位置しており、金属線(22)は内針(21)よりも細い。したがって、シール材(16)において金属線(22)を保持していた箇所は経年劣化の影響が小さい。このため、内針(21)を保持していた箇所に対して血液や輸液が浸入してきたとしても、金属線(22)を保持していた箇所よりも内針収納体(30)側へ血液や輸液は浸入しにくい。すなわち、経年劣化に強い留置針構造となる。
なお、穿刺の際の内針(21)への抵抗力は内針(21)の一部がシール部材(16)で抱持されている構造となっているから、この支持するという機能を満たしながら、収納時の留置針本体(10)から引かれる抵抗が使用しやすく滑らかであることから、シール部材(16)の軸方向寸法は3〜6mmが適当であった。
さて、図3に示す状態では、本路(13)と外筒(32)との摩擦抵抗の存在により、一気に図2に示す状態にはならないように操作することが容易である。このため、図3の状態となってからプライミングが不十分であると判断されるような場合には、図1の状態に戻すことも可能である。なお、係止突起(34)は、図1の状態に戻すことができるように、外針(11)に向かって先細りとなる形状をなしている。
(図7、図8)
第二の実施形態では、シール材(16)の構造とコイルスプリング(33)を省略した点とを第一の実施形態と異ならせている。
シール材(16)は、第一シール材(161)と、その第一シール材(161)における反外針(11)側において第一シール材(161)の周囲部を支持するスペーサ(18)と、そのスペーサ(18)の反外針(11)側に配置した第二シール材(162)とを備え、 血管捕捉時の内針体(20)における内針(21)および金属線(22)の境目は、シール材(16)におけるスペーサ(18)の位置となるように配置したことを特徴とする。
第一シール材(161)と第二シール材(162)とは、同一のものを採用しており、製造時や組立時に面倒がない。
組立時においては、内針(21)は第一シール材(161)を貫通させ、金属線(22)は第二シール材(162)を貫通させ、内針(21)および金属線(22)の境目は、シール材(16)におけるスペーサ(18)の位置となるように配置する。
血管を捕捉した後に、内針(21)を引き抜き、へ患者の血液が流れ込み、留置針本体(10)内部に導かれる。このとき、自己閉塞性のあるシール材(16)が存在するので内針収納体(30)へ血液が流れ込むことはない。
コイルスプリング(33)を省略しているので、手動でのノックボタン(35)の操作により、外筒(32)および内筒(31)の内部空間を連続させて内針(21)の全体を覆うように操作する。それが可能であるように、内筒(31)の先端には、外筒(32)の内壁およびシール材(16)へ当接するフランジ部(31c)を備えている。
輸液または透析ラインの確保後は、ノックボタン(35)を操作することによって外筒(32)を内筒(31)に対して相対的に移動させる。このとき、内筒(31)のフランジ部(31c)が外筒(32)の内壁に当接しているので、内筒(31)が本路(13)から外れる前に外筒(32)が反外針(11)側へ延ばされ、内針(21)の尖端(21a)までを内筒(31)の内部へ収納する。そして、更に反外針(11)側へ引くことにより、内筒(31)が本路(13)から外れる。
(自己閉塞性と経年劣化)
自己閉塞の特性を持つシール部材(16)に対して、内針体(20)の内針(21)とその内針(21)よりも細い金属線(22)とを、両者の接続部(23)がシール部材(16)の中間に位置する状態で貫通して数年間保持させるとする。その場合、使用するシール部材(16)の経年劣化を予測する圧縮永久歪率(14%)、引張強さ変化率、伸び変化率や他の構造などの要因を考慮する。内針(21)の直径が例えば1.0mmと太くなるとシール部材の外径6〜8mmに対する圧縮率が大きくなり、自己閉塞機能が衰えた場合には微細な空孔が残ることが考えられる。しかし、内針(21)よりも細い径、例えば、0.1〜0.5mmの直径の金属線(23)を採用すれば、引き抜かれた後でもその金属線(23)が位置していたシール部材(16)の自己閉塞性は保たれ、液漏れの心配は小さい。
(保護キャップ)
図示は省略するが、留置針本体(10)、内針体(20)および内針収納体(30)が組み立てられた状態において、内針(21)および外針(11)を保護する保護キャップを備える。この保護キャップは、互いに係合している留置針本体(10)および内針収納体(30)に対して着脱自在に係合する係合構造を備える。保護キャップが装着された状態では、内針(21)および外針(11)を保護するので、使用前の状態を清潔且つ安全に保持できる。
なお、保護キャップを破損するほどの力で動かさない限り、ノックボタン(35)を動かすことはできないような構造を採用するとより望ましい。
第一の実施形態の全体を示す断面側面図である。 第一の実施形態において、内針を安全に収納した状態を示す断面側面図である。 内針体の収納し始めた状態を示す断面側面図である。 留置針本体を示す正面図および断面側面図である。 外針と内針の先端部分の構造を示す正面図および断面側面図である。 内針体を示す断面側面図である。 第二の実施形態の全体を示す断面側面図である。 第二の実施形態において、内針を安全に収納した状態を示す断面側面図である。 米国特許5137515に開示される発明の主要部を示す断面図である。 米国特許5137515に開示される発明の収納機構を示す断面図である。
符号の説明
10 留置針本体
11 外針
11a 固定部 11b 中間部
11c 先端部
12 翼部材
13 本路
14 分岐路
15 部材
16 シール部材
161 第一シール部材 162 第二シール部材
18 スペーサ
20 内針体
21 内針
21a 尖端部 21b 横孔
22 金属線
23 充填材
30 内針収納体
31 収納内筒
31a 内針貫通孔 31b 外筒係止部
31c フランジ部
32 収納外筒
33 コイルスプリング
34 係止突起
35 ノックボタン
36 再露出防止用係止
37 尾栓

Claims (7)

  1. 血管に留置する留置針の構造に関し、血管と輸液とを連通させる外針を備えた留置針本体と、血管を捕捉するために外針の内側に位置する金属製極細パイプ状の内針を備えた内針体と、血管確保後の内針を収納するために留置針本体に対して装着される内針収納体とを備えて構成される留置針の構造であって、
    留置針本体は、パイプ状の外針と連通する筒状の本路と、外針の内部へ輸液を送り込むために本路へ連通するように連結分岐した分岐路と、本路の内部において分岐路との境目を形成する自己閉塞機能を備えたシール材とを備え、
    内針体は、前記内針と、その内針における根本部に内針よりも細い径の金属線と、その金属線の後端を内針収納体と接続する構造とし、
    シール材は、内針体における内針および金属線の境目がシール材の内部に位置するように留置針本体の本路において配置したことを特徴とする留置針構造。
  2. 血管に留置する留置針の構造に関し、血管と輸液とを連通させる外針を備えた留置針本体と、血管を捕捉するために外針の内側に位置する金属製極細パイプ状の内針を備えた内針体と、血管確保後の内針を収納するために留置針本体に対して装着される内針収納体とを備えて構成される留置針の構造であって、
    留置針本体は、パイプ状の外針と連通する筒状の本路と、外針の内部へ輸液を送り込むために本路へ連通するように連結分岐した分岐路と、本路の内部において分岐路との境目を形成する自己閉塞機能を備えたシール材とを備え、
    内針体は、前記内針と、その内針における根本部に内針よりも細い径の金属線と、その金属線の後端を内針収納体と接続する構造とし、
    シール材は、第一シール材と、その第一シール材における反外針側において第一シール材の周囲部を支持するスペーサと、そのスペーサの反外針側に配置した第二シール材とを備え、
    血管捕捉時の内針体における内針および金属線の境目は、シール材におけるスペーサの位置となるように配置したことを特徴とする留置針構造。
  3. 内針収納体は、本路と係合する筒状の外筒と、その外筒に収納されるとともに内針における尖端側を収納するための内筒とによって二重筒収納構造をなし、
    外筒は、外筒における反本路側を閉塞する尾栓と、その尾栓側と内筒の尾栓側の端部との間において外筒が内筒を収納した場合に縮装されるコイルスプリングと、コイルスプリングを縮装させて本路と係合するための係止部と、その係止部に対して本路との係合状態を変化させることによって内針の尖端と外針の尖端との相対位置を調整可能なノックボタンとを備え、
    内筒は、外針側の端部が本路のシール材側に位置し、コイルスプリングの縮装状態が解除された場合には外筒に対して相対移動して内針の尖端までを内部へ収納する軸方向長さを有し、 コイルスプリングの縮装状態が解除された場合には、内部空間を連続させた外筒および内筒が内針の全体を覆うように形成した請求項1または請求項2のいずれかに記載の留置針構造。
  4. 内針収納体は、本路と係合する筒状の外筒と、その外筒に収納されるとともに内針における尖端側を収納するための内筒とによって二重筒収納構造をなし、
    外筒は、外筒における反本路側を閉塞する尾栓と、本路と係合するための係止部と、その係止部に対して本路との係合状態を変化させることによって内針の尖端と外針の尖端との相対位置を調整可能なノックボタンとを備え、
    内筒は、外針側の端部が本路のシール材側に位置するとともに、その端部には外筒の内壁およびシール材へ当接するフランジ部を備え、外筒に対して相対移動して内針の尖端までを内部へ収納する軸方向長さを有し、
    外筒および内筒は、内部空間を連続させて内針の全体を覆うように形成した請求項1または請求項2のいずれかに記載の留置針構造。
  5. 内筒の尾栓側の端部と、外筒の外針側の端部には、内針の尖端までを内部へ収納した場合に内筒と外筒とが係合する係合部を備えて再露出防止構造とした請求項3または請求項4のいずれかに記載の留置針構造。
  6. ノックボタンは、外筒の外周から外針側に向かって湾曲したカンティレバー形状にて形成し、
    係止部は、本路の反外針側に形成された横孔から突出するとともにノックボタンの先端に向かう係止突起として形成した請求項3から請求項5に記載の留置針構造。
  7. 外針は、先端に向かって外径を小さく絞った尖端部を備えるとともに、血液を捕捉したことが視認できる光透過性を備えた材質にて形成し、
    内針の長手方向の中間部分において長手方向のパイプ内へ連通する横孔と備え、
    内針と金属線との接合部は、液体が漏れないための漏洩防止材を封入した請求項1から請求項6のいずれかに記載の留置針構造。
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