JP7123359B2 - 針組立体 - Google Patents

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Description

本開示は、輸液または透析のための回路と生体内とを連絡するための医療用針組立体に関する。
針とともにカテーテルを患者の体に導入し、針のみを引き抜いてカテーテルを残し、これを輸液や透析のための回路との接続に供することがある。かかる用途には、一連の作業を容易にするために工夫された針組立体がしばしば利用される。その使用後において、針組立体の針には患者の血液ないし体液が付着しており、これは稀にHIVや肝炎等のウイルスに汚染されている。医療従事者が誤って汚染された針に触れることを防止するべく、使用後に速やかに針を内部に収納できるよう構成された種々の針組立体が提案されている。特許文献1,2は、関連技術を開示している。
特開2004-24622号 特開2007-296022号
上述の関連技術によれば、引き抜かれた針は手動ないし自動的に被覆体内に収納され、カテーテルからは分離されて安全に廃棄することができる。一方カテーテルに回路を接続する作業は速やかに進められるべきだが、これと針を収納し廃棄する作業とは同時に実施できるわけではない。針に付着した血液ないし体液は完全に封じられているわけではないので、カテーテルに回路を接続する作業の間、針には一定の注意を向け続けておく必要がある。すなわち針の穿刺から輸液または透析の開始までの一連の作業は、医療従事者にとって一定の負担である。
針を即座に廃棄せずに針組立体の内部に留めることとすれば、上述の負担は軽減される。この場合には針組立体は、輸液または透析を開始して終了するまでの間、針を安全に収納して保持し、さらに血液や体液を外部に漏洩させないことを保証しなければならない。そのための構造が軸方向に特に長いものとなれば、その全体は、患者の体表面、例えば腕の上の大きな領域を占有するので、輸液または透析の間、患者に一定の不快感を与え続ける。
本開示に係る針組立体は、上述の問題点に鑑みて創作されたものである。
一局面によれば、輸液または透析のための回路と生体内とを連絡するための針組立体は、軸方向に延びたカテーテルと、前記カテーテルから連続して内部に前記回路と流体連通する流路を確保するカップ部とを備えたカテーテル体と、針先を有し、前記カテーテルに嵌入して軸方向に摺動可能な針と、前記カップ部に液密的に結合し、前記針を軸方向に案内して収容するべく寸法付けられた第1の空洞を画する、針ハウジングと、前記流路と前記第1の空洞との間に介在し、前記針が前記針先を前記カテーテルの先端から露出させる第1の位置にあるときには前記針の貫通を許容し、前記針が前記第1の空洞に没した第2の位置にあるときには可撓的に閉じて前記第1の空洞を前記流路から液密的に封ずる弁体と、前記針の後端に固定的に結合し、前記第1の空洞に摺動可能に嵌合し、少なくとも前記針が前記第2の位置にあるときには前記第1の空洞を外部から液密的に封じ、以って前記針を前記第1の空洞の内部に留め置く針基と、を備える。
好ましくは、前記針組立体は、前記針ハウジングと共に前記カップ部に液密的に結合し、前記流路と前記回路とを流体連通する、前記第1の空洞から独立した第2の空洞を画するアダプタをさらに備える。また好ましくは、前記弁体は前記流路を液密的に囲んで前記カテーテルと前記回路とを流体連通する空洞を備える。さらに好ましくは、針組立体は、前記針に係合して前記第1の位置から前記第2の位置まで前記針を軸方向に操作可能なドロワと、前記針が前記第2の位置に達すると係合を解除して前記ドロワを前記針から離脱せしめる解除手段と、をさらに備える。より好ましくは、前記解除手段は、前記第1の空洞内において前記針ハウジングに拘束されて係合を維持し、前記針が前記第2の位置に達すると拘束を脱して前記係合を解除するべく寸法付けられた、可撓性の爪を含む。さらに好ましくは、前記針基は、前記ドロワに離脱可能に係合するべく構成されている。あるいは好ましくは、針組立体は、前記弁体に囲まれて前記回路に流体連通する流路をさらに備える。
輸液または透析の間、安全に針をその中に保持することができる針組立体が提供される。
図1は、一実施形態に係る針組立体の斜視図である。 図2は、針組立体の分解立面図である。 図3Aは、弁体およびその周囲の部材を拡大して見せる針組立体の部分縦断面図である。 図3Bは、変形例による弁体を含む針組立体の部分縦断面図である。 図4Aは、針が針先をカテーテルの先端から露出させる位置にある状態の針組立体の部分縦断面図である。 図4Bは、針が針ケーシング内の空洞に没した位置にある状態の針組立体の部分縦断面図である。 図5Aは、他の実施形態に係る針組立体であって、針が針先をカテーテルの先端から露出させる位置にある状態の針組立体の部分縦断面図である。 図5Bは、他の実施形態に係る針組立体であって、針が針ケーシング内の空洞に没した位置にある状態の針組立体の部分縦断面図である。 図6Aは、他の実施形態に係る針組立体であって、針が針先をカテーテルの先端から露出させる位置にある状態の針組立体の部分縦断面図である。 図6Bは、他の実施形態に係る針組立体であって、針が針ケーシング内の空洞に没した位置にある状態の針組立体の部分縦断面図である。 図7Aは、針を患者の腕に穿刺した状態の針組立体および腕の斜視図である。 図7Bは、ハンドルと共にドロワを後退した状態の針組立体および患者の腕の斜視図である。 図7Cは、ハンドルと共にドロワが離脱した状態の針組立体および患者の腕の斜視図である。
添付の図面を参照して以下に幾つかの例示的な実施形態を説明する。以下の説明および添付の特許請求の範囲を通じて、軸方向の語をカテーテルおよび針が延びる方向と定義して使用する。
一実施形態による針組立体は、例えば輸液または透析のための回路と生体内とを連絡する用途に利用される。主に図1,2を参照するに、かかる針組立体は、概して、カテーテル体1と、針3と、アダプタ7と、針ハウジング9と、ハンドル11と、弁体13と、を備える。針3はカテーテル体1を生体内に案内するためのものであり、カテーテル体1に嵌入してその針先3Pが露出する。アダプタ7はチューブ17を接続する用に、針ハウジング9は針3を収容する用に、それぞれ利用される。弁体13は、カテーテル体1の内部にあって針ハウジング9をカテーテル体1の側から液密的に封ずる。ハンドル11は専ら針組立体を指先で取り扱うために利用される。また必須ではないが、指先で取り扱う便宜等のために、針組立体はグリップ15および一対のウイング29をさらに備えることができ、またグリップ15およびウイング29は一体であってもよい。
カテーテル体1は、軸方向に延びたカテーテル1Aと、カテーテル1Aから連続して内部に流路FPを確保するカップ部1Cと、を備える。カテーテル1Aは生体内の例えば血管中に導入されて流路を確保する一種の管であり、例えばポリプロピレン、ウレタン、あるいはシリコンゴムのごとき柔軟な素材よりなる。カップ部1Cは、カテーテル1Aの後端から連続して後方に向けて拡大しており、その内部はカテーテル1A内より広い流路を確保する。カップ部1Cはカテーテル1Aとは別体であって互いに嵌合、融着または接着していてもよく、あるいはこれらは一体であってもよい。カップ部1Cには、カテーテル1Aと同一の素材を適用してもよいが、ポリカーボネートや塩化ビニルのごとき硬質の素材を適用してもよい。
針3の針本体3Nは軸方向に延びる細い円柱であり、その針先3Pは例えば半球状に丸められていてもよく、あるいは生体を穿刺できるよう鋭利にされていてもよい。その全体は中実でもよく、あるいは血液のフラッシュバック(逆血)を許容するべく中空であってもよい。また逆血をカテーテル体1内に導くべく、針本体3Nの何れかの側壁に開口していてもよい。逆血は、針先3Pが血管を捉えたことを目視で確認するのに役立つ。
針3は、また、その後端に針基21を備えることができる。針基21の外周は、針ハウジング9内のキャビティ(第1の空洞)31とほぼ同一径またはやや小径にすることができ、以ってキャビティ31に摺動可能に嵌合し、またこれに案内されて針ハウジング9内を軸方向に摺動することができる。針3が中空の場合、針基21は、その後端の開口を閉塞していてもよく、あるいは開口に連通して逆血を受容する小室を備えてもよい。
針基21は針3と別体であって互いに固定的に結合していてもよく、あるいは一体であってもよい。あるいは針3の後端自体が針基21の構造、機能または作用を有してもよい。針基21は、また、後述のドロワ11Dと離脱可能に係合するための構造や適宜の位置に停止するための構造をさらに備えることができるが、これらについては後に詳しく述べる。
アダプタ7および針ハウジング9は、それぞれ内部が空洞(第1の空洞、第2の空洞)であって前後端の両方に開口した筒である。その外形は円柱、楕円柱、または多角柱でもよく、あるいはこれらの混合であってもよい。各図においてはアダプタ7が上に、針ハウジング9が下に描かれているが、逆であってもよく、あるいは横に並んでいてもよく、さらには一方が他方の斜め上であってもよい。
アダプタ7と針ハウジング9とは、互いに別体であってもよいが、一体の筒体5を構成してもよい。ただし内部の空洞は互いに独立であって、例えば互いに平行である。アダプタ7、針ハウジング9は、例えばポリカーボネートや高密度ポリエチレンのごとき比較的に硬質の樹脂よりなるが、必ずしもこれに限られない。またアダプタ7、針ハウジング9は不透明でもよく、あるいは半透明ないし透明であってもよい。半透明ないし透明であることは、逆血の視認を容易にする。
アダプタ7および針ハウジング9の前端は、カップ部1Cに液密的に結合する。アダプタ7の後端にはチューブ17が液密的に結合し、以ってアダプタ7はカップ部1Cの内部とチューブ17とを流体連通する。あるいはチューブ17はアダプタ7と一体であってもよく、流路FPと回路を流体連通する管路であってもよい。チューブ17の後端は、輸液または透析のための回路を接続するためのコネクタ19を備えることができ、コネクタ19は接続のためのネジ山を備えることができる。
針ハウジング9が囲む空洞は針3の略全体を収容するためのキャビティ31である。アダプタ7はごく短くてよいが、針ハウジング9は針3の略全体を収容するに十分な長さを要する。アダプタ7が短いことは、詳しくは後述するが、針組立体が占有する領域を減ずるのに有利である。
図1,図2に組み合わせて図3A,図3Bを参照するに、弁体13,113は、キャビティ31をカテーテル体1内の流路から液密的に封ずるべく、流路とキャビティ31との間に介在する。弁体13,113は、少なくとも針ハウジング9に密に結合していてもよい。弁体13,113は、例えばシリコンゴムのごとき可撓性を有する素材よりなる。弁体13,113は針3の貫通を許容しながらその周りに液密的に密着する。このとき針先3Pはカテーテル体1の先端から露出する。針3が後退してキャビティ31に没したとき(第2の位置)には弁体13,113は可撓的に閉塞してキャビティ31を流路から液密的に封ずる。すなわちカテーテル体1内の血液、体液あるいは輸液は、キャビティ31に漏れることはない。
弁体113は、図3Bに示すごとく、針ハウジング9にのみ結合していてもよい。この場合は輸液ないし血液の流路FPは、カップ部1Cの内部であって弁体113より前方の全てである。
弁体13は、図3Aに示すごとく、アダプタ7と針ハウジング9の両方に結合していてもよい。また弁体13はカテーテル体1とチューブ17とを流体連通せしめるための空洞を備えてもよい。さらにはかかる空洞はカテーテル1Aに向かって滑らかに連続していてもよい。かかる構成においては、実質的に流路FPの全体が弁体13により囲まれる。流路FPが滑らかであるために輸液ないし血液の流れが澱むことはなく、スムーズである。血栓を発生させる可能性のある箇所がないので、かかる構成は特に透析に適する。
ハンドル11は針ハウジング9の外面に嵌合しており、また軸方向に摺動可能である。ハンドル11の例えば両側面は、例えば縦に走る多数のリブのごとき、指先による操作を容易にするための構造を備えてもよい。ハンドル11をつまみながら同じ手の他の指でハンドル11以外の部分を押さえるのに都合がよいように、カップ部1Cは適宜に突出したタブ15Tを備えてもよい。あるいはこれに代えて、グリップ15、アダプタ7、または針ハウジング9等の他の部分がタブ15Tを備えてもよい。
図1ないし図3Bに組み合わせて図4Aを参照するに、好ましくは針ハウジング9の後端がハンドル11の後端11Eに着座できるよう両者は寸法付けられる。この位置に仮に固定されるべく両者は互いに係合する構造を備えてもよい。またこの時に針先3Pはカテーテル体1の先端から露出する(第1の位置)。
後端11Eからは、ドロワ11Dが軸方向に前方に延びており、針ハウジング9内に侵入して針基21と係合している。ハンドル11を針ハウジング9に対して後退させると、ハンドル11と一体にドロワ11Dも後退し、さらにドロワ11Dに引かれて針3も後退し、図4Bに示すごとく、針3は針ハウジング9のキャビティ31内に没する。すなわちドロワ11Dは針3に係合し、ハンドル11の操作に従って針3を第1の位置から第2の位置まで軸方向に操作する。
ドロワ11Dと針基21とは、互いに離脱可能に係合するための構造を備える。その一例は、可撓性の爪と、これに係合する頭部との組み合わせである。例えば図4Aに例示するごとく、針基21の後端はドロワ11Dの頭部27を受容する空洞を備えており、針基21の後端の周囲には複数の切れ込みが軸方向に入り、それぞれが可撓性の爪25を構成している。各爪25の内部は、頭部27と係合できるように、径方向に内方に向かって僅かに突出していてもよい。頭部27はこれに対応するように、僅かに径方向に外方に膨出していてもよく、あるいは頭部27の基端が僅かに括れていてもよい。
爪25の外周は、キャビティ31の内面に接してもよく、あるいは僅かに離れていてもよい。いずれにせよ、針基21がキャビティ31内を滑らかに摺動することを妨げない。また、爪25は、キャビティ31内においては針ハウジング9に拘束されて頭部27との係合を維持し、針3が第2の位置に達すると拘束を脱して係合を解除するよう寸法付けられていてもよい。これは係合を解除する解除手段の一例である。
ドロワ11Dの頭部27は、図4Aに示すごとく針基21の複数の爪25と係合する。また針基21がキャビティ31内にある間は針ハウジング9によって緩やかに拘束されるので、頭部27が抜け出すことはない。あるいは複数の爪25は頭部27が抜けないように内向きに弾発力を有してもよい。ドロワ11Dが後退して針基21が針ハウジング9の後端に達すると、図4Bに示すごとく、針先3Pはキャビティ31内に没し、同時に複数の爪25は針ハウジング9による拘束を脱して係合を解除し、以ってドロワ11Dは針3から離脱する。解除を促すべく、複数の爪25には予め外向きに弾発力が付与されていてもよい。ハンドル11はドロワ11Dと共に針組立体から分離しうる。
針基21が針ハウジング9の後端に達すると、後端の開口を閉塞する。血液ないし体液の漏洩は弁体13によって阻まれているが、万が一キャビティ31内に漏れたとしても、開口を閉塞した針基21は、血液ないし体液が針ハウジング9外へ漏洩することをさらに防ぐ。閉塞をより確実にするべく、針基21と針ハウジング9との間にOリングのごときパッキンが介在してもよい。
また針ハウジング9の内周は係合突起33を備えることができ、これに対応して針基21は周溝23を備えることができる。互いに係合する突起33と周溝23との組み合わせは、針3を第2の位置に停止するのに役立つのみならず、ラビリンスのように作用して血液ないし体液の漏洩をさらに確実に防止する。
かかる例においては、針基21の後端は針ハウジング9の後端から僅かに突出するが、何かに引っ掛かるほどには突出しない。従って針3が針ハウジング9から抜け出すおそれはないし、針3を意図的に引き出すことも困難である。
あるいは離脱可能に係合するための構造において、爪と頭部の関係は、図5Aに例示するごとく上述とは逆であってもよい。すなわちドロワ11Dの先端は複数の可撓性の爪125を備え、針基21は頭部127を備えてもよい。上述と同様に、針基21がキャビティ31内にある間、爪125は針ハウジング9によって緩やかに拘束されるので頭部127から離れることはない。ドロワ11Dが後退して針基21が針ハウジング9の後端に達すると、図5Bに示すごとく、針先3Pはキャビティ31内に没し、同時に複数の爪125は針ハウジング9による拘束を脱して係合を解除する。これも係合を解除する解除手段の一例である。
さらにあるいは、針基21の後端は頭部27を全周に亘って取り巻かなくてもよく、図6Aに示すごとく部分的に、例えば上方に向かって開放された開口25Vを備えてもよい。針ハウジング9の後端はこれに対応して開口9Vを備えてもよい。上述と同様に、針基21がキャビティ31内にある間、針ハウジング9による拘束により頭部27が針基21から離れることはない。図6Bに示すごとく針基21が針ハウジング9の後端に達すると拘束を脱し、頭部27は爪25の突起を乗り越え、以って係合が解除される。これも係合を解除する解除手段の一例である。爪25からの離脱を促すべく、ドロワ11Dには開口25Vに向かう方向に弾発力が予め付与されていてもよい。
かかる変形例においては、係合突起33は針基21の後端に係合してこれを停止してもよい。針基21の後端は針ハウジング9の後端から突出する必要がなく、従って意図せずに針3を針ハウジング9から引き出してしまうおそれはない。
主に図7Aないし図7Cを参照して、針組立体を使用する手順を説明する。
予めコネクタ19等を利用してチューブ17は輸液または透析回路に接続される。使用前において、針先の保護と衛生上の観点から、カテーテル1Aおよび針3を覆うカバーが取り付けられている。カバーを取り外した図1の状態において、図7Aに示すごとく、針先3Pで患者の腕BRを穿刺する。針組立体の操作のためにハンドル11を把持することができる。ウイング29は腕BRへの固定のために利用できるし、あるいは予め切り離しておくこともできる。
針3が中空であれば、正しく穿刺されると針3を通る逆血が起こるので、これを観察することにより針先3Pが目的とする血管ないし体腔を捉えているか否かが確認できる。
逆血が継続することを確認しつつ、図7Bに示すごとく、ハンドル11をカテーテル体1に対して後退せしめる。このとき、例えば親指と中指でハンドル11を把持し、人差し指でタブ15Tを押さえ、人差し指に対して親指および中指を後退させることにより、ハンドル11を後退させることができる。すなわちかかる操作は片手で行うことができる。
このとき、ハンドル11と一体にドロワ11Dが後退し、ドロワ11Dに引かれて針3はカテーテル1A内を後退するので、カテーテル1Aのみが患者の体内に残される。さらにハンドル11を後退させると、図7Cに示すごとく、ドロワ11Dが針3から離脱し、このとき針先3Pはキャビティ31内に没している。係合を解除するのに、ハンドル11を後退させる以外には、特段の操作を要しない。針基21の後端が僅かに針ハウジング9の後端から突出するが、ごく短いので、これに不意に何かが引っかかって針3が針ハウジング9の外に抜け出ることはない。針3は針組立体の内部に安全に留め置かれるし、弁体13および針基21による二重の閉塞によって、血液ないし体液が外部に漏洩することもない。
容易に理解される通り、ハンドル11に血液ないし体液が付着する機会はなく、針組立体から分離した段階でその廃棄に注意を払う必要はない。医療従事者は、輸液ないし透析の作業に集中することができ、かかる作業が終わった後にゆっくりとハンドル11を廃棄することができる。
腕BRの表面を占有するのは、実質的にカップ部1C、針ハウジング9、およびウイング29のみであり、針ハウジング9は針3の長さ程度に過ぎないので、ごくコンパクトである。ハンドル11が分離されずに腕BR上に残るのに比べて、腕BR上を占有する領域が小さく、患者に与える不快感は小さい。
チューブ17は、真っ直ぐに引き回された状態では、意図せずに引っ張られた時に、つられてカテーテル1Aも抜けかねない。これを防ぐために、例えばチューブ17はアダプタ7の後端からU字形に曲げられて粘着テープ等で腕BRに貼り付けておくことができる。針組立体の後端にチューブが接続されるのに比べ、本実施形態ではごく短い(少なくとも針ハウジング9より短い)アダプタの直後からU字形に曲げられるので、チューブを含めた針組立体が腕BR上を占有する領域はやはり小さい。
輸液または透析の間、流路FPを含めた輸液や血液が通る経路に、針3は介在しない。これは輸液や血液の流れをスムーズにすることに寄与するし、また流路に金属が介在することに関連した潜在的なリスクも排除する。特に図3Aに示した形態は、特別に管理された素材のみによって流路を囲むのに都合がよい。
幾つかの実施形態を説明したが、上記開示内容に基づいて実施形態の修正ないし変形をすることが可能である。
輸液または透析の間、安全に針をその中に保持することができる針組立体が提供される。
1 カテーテル体
1A カテーテル
1C カップ部
3 針
3N 針本体
3P 針先
5 筒体
7 アダプタ
9 針ハウジング
9V 開口
11 ハンドル
11D ドロワ
11E 後端
13 弁体
15 グリップ
15T タブ
17 チューブ
19 コネクタ
21 針基
23 周溝
25 爪
25V 開口
27 頭部
29 ウイング
31 キャビティ(第1の空洞)
33 係合突起
BR 腕
FP 流路

Claims (7)

  1. 輸液または透析のための回路と生体内とを連絡するための針組立体であって、
    軸方向に延びたカテーテルと、前記カテーテルから連続して内部に前記回路と流体連通する流路を確保するカップ部とを備えたカテーテル体と、
    針先を有し、前記カテーテルに嵌入して軸方向に摺動可能な針と、
    前記カップ部に液密的に結合し、前記針を軸方向に案内して収容するべく寸法付けられた第1の空洞を画する、針ハウジングと、
    前記流路と前記第1の空洞との間に介在し、前記針が前記針先を前記カテーテルの先端から露出させる第1の位置にあるときには前記針の貫通を許容し、前記針が前記第1の空洞に没した第2の位置にあるときには可撓的に閉じて前記第1の空洞を前記流路から液密的に封ずる弁体と、
    前記針の後端に固定的に結合し、前記第1の空洞に摺動可能に嵌合し、少なくとも前記針が前記第2の位置にあるときには前記第1の空洞を外部から液密的に封じ、以って前記針を前記第1の空洞の内部に留め置く針基と、
    を備えた針組立体。
  2. 前記針ハウジングと共に前記カップ部に液密的に結合し、前記流路と前記回路とを流体連通する、前記第1の空洞から独立した第2の空洞を画するアダプタを、
    さらに備えた請求項1の針組立体。
  3. 前記弁体は前記流路を液密的に囲んで前記カテーテルと前記回路とを流体連通する空洞を備える、請求項1または2の針組立体。
  4. 前記針に係合して前記第1の位置から前記第2の位置まで前記針を軸方向に操作可能なドロワと、
    前記針が前記第2の位置に達すると係合を解除して前記ドロワを前記針から離脱せしめる解除手段と、
    をさらに備えた請求項1ないし3の何れか1項の針組立体。
  5. 前記解除手段は、前記第1の空洞内において前記針ハウジングに拘束されて係合を維持し、前記針が前記第2の位置に達すると拘束を脱して前記係合を解除するべく寸法付けられた、可撓性の爪を含む、請求項4の針組立体。
  6. 前記針基は、前記ドロワに離脱可能に係合するべく構成されている、請求項4または5の針組立体。
  7. 前記弁体に囲まれて前記回路に流体連通する流路を、
    さらに備えた請求項1ないしの何れか1項の針組立体。
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