JP2005277260A - 太陽電池パネルの取付構造 - Google Patents

太陽電池パネルの取付構造 Download PDF

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勉 振角
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Abstract

【課題】 シール性および支持性の向上した太陽電池パネルの取付構造を提供する。
【解決手段】 本発明の太陽電池パネルの取付構造は、縁部30の表面30fに多数の凹凸を有する太陽電池パネル3と、溝29を有する枠材2と、前記太陽電池パネル3の縁部30と枠材2の溝29との間に介挿され、太陽電池パネル3と枠材2との間をシールすると共に太陽電池パネル3を枠材3に固定するためのガスケット1とを備え、前記ガスケット1は、前記枠材の溝を形成する内面に沿って装着されるガスケット本体10と前記ガスケット本体10の内側に設けられた第1接触部11とを有し、前記ガスケット本体10および第1接触部11は、概ね一様の横断面を有し、一体に成形されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽電池パネルの板材を、ガスケットを用いて枠材に固定する技術に関するものである。
従来より、板材を枠材に固定するための板材の取付構造として、加硫ゴム製のガスケットが用いられている。かかるガスケットは、所定の形状を有する定形の加硫ゴムで形成されている。(たとえば、特許文献1)。
特開2004−36336号公報(図2)
ところが、太陽電池パネルにおいては、太陽光を多方向から集光して光電流の増加を図るため、図2(c)に示すように、表面にピラミッド状の突部が多数形成されたものがあり、かかる突部を有する部材(以下、「凹凸板材」という)を前記特許文献1の加硫ゴム製のガスケットを用いて固定すると、凹凸板材の凹凸面に沿ってガスケットが密着し難いため、シール性が良くない。
したがって、本発明の目的は、シール性の向上した太陽電池パネルの取付構造を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明のある太陽電池パネルの取付構造は、縁部の表面に多数の凹凸を有する太陽電池パネルと、溝を有する枠材と、前記太陽電池パネルの縁部と枠材の溝との間に介挿され、太陽電池パネルと枠材との間をシールすると共に太陽電池パネルを枠材に固定するためのガスケットとを備え、前記ガスケットは、前記枠材の溝を形成する内面に沿って装着されるガスケット本体と前記ガスケット本体の内側に設けられた第1接触部とを有し、前記ガスケット本体および第1接触部は、概ね一様の横断面を有し、一体に成形されており、前記ガスケット本体は加硫ゴムからなると共に横断面が略コ字状に形成されており、前記第1接触部は非加硫ゴムからなると共に前記太陽電池パネルの縁部の少なくとも表面に圧接し、前記第1接触部の非加硫ゴムが前記太陽電池パネルの縁部の表面の凹凸に入り込んで密着することで、太陽電池パネルの縁部の表面と枠材との間がシールされていることを特徴とする。
本取付構造によれば、粘着性が高く、かつ、塑性変形し易い非加硫ゴムが、太陽電池パネルの縁部の表面に圧接して凹凸面に密着するので、太陽電池パネルのシール性が向上すると共に、太陽電池パネルの支持性が向上する。非加硫ゴムは加硫ゴムに比べて柔らかく、不定形であるので、太陽電池パネルの凹凸面に沿って変形しやすく、かかる非加硫ゴムを採用することで十分なシール性を確保することができる。
なお、「略コ字状」としては、ガスケット本体の横断面の開口部分が広くなっているものを含む。
また、「概ね一様の横断面」とは、ガスケット本体および接触部が長尺状に形成されており、どの部分を切断しても概ね同じ横断面であることをいう。
非加硫ゴムとしては、種々のゴムを採用することができるが、シール性や耐候性を考慮すると、ブチルゴムを用いるのが好ましく、シリコーンゴムを用いるのが最も好ましい。一般に、太陽電池パネルの表層はEVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体)のフィルムで封止されていることが多く、シリコーンゴムはかかるEVA樹脂と長時間接触していてもEVA樹脂を劣化させることがないからである。
さらに、前記ガスケットが、太陽電池パネルの外周面に圧接する非加硫ゴム製の第2接触部を有するようにすれば、太陽電池パネルの外周面および枠材の間もシールされて、シール性および支持性が、さらに向上する。
また、第1および第2接触部を前記横断面において互いに連なって形成すれば、シール性が更に向上する。また、両接触部を押出成形により一体に成形することが可能となり、より一層のコストダウンを図り得る。
さらに、前記ガスケットが、前記ガスケット本体の内側に設けられて前記太陽電池パネルの縁部の裏面に圧接する非加硫ゴム製の第3接触部を更に備えていてもよい。このようにすれば、シール性および支持性がより一層向上する。
また、前記第1,第2および第3接触部を前記横断面において互いに連なって形成すれば、シール性が更に向上すると共に、3つの接触部を押出成形により一体に成形することで、より一層のコストダウンを図り得る。
なお、本発明の太陽電池パネルの取付構造に用いられるガスケットの接合構造としては、前記ガスケットのガスケット本体の端面にゴム系接着剤が塗布され、前記ガスケット本体のコーナーを前記ゴム系接着剤を介して突き合わせ接合することができる。このようにすれば、ガスケットのコーナー(角の部分)のシール性が著しく向上する。
また、前記ゴム系接着剤をガスケット本体の端面および外表面に連なって塗布することで、前記ゴム系接着剤の層を肉盛するようにしてもよい。このようにすれば、コーナーの強度が著しく向上する。
なお、「肉盛」とは、ゴム系接着剤の層の厚みが、ガスケット本体の端面の部分で外側に膨らんだ形状のことをいう。
以下、本発明の一実施例を図面に従って説明する。
図1に示すように、ガスケット1は、金属製の枠材2に、太陽電池パネル3を固定するためのものである。前記ガスケット1は、直線状に形成された複数本のガスケット本体10の端部を互いに接合して使用される。以下の説明では、ガスケット1を、図4(b)に示すように、方形に接合した場合について例示しているが、三角形や台形、五角形以上の多角形に接合してもよい。なお、ガスケット1を方形に接合した場合、ガスケット本体10の長手方向Lの両端は、それぞれ、45°程度の角度にカットされた形状となっている。
図1に示すように、前記枠材2の枠部20の内面には、横断面が方形の溝29が形成されている。前記ガスケット1は、太陽電池パネル3の縁部30と、前記枠材2の溝29との間に介挿され、前記枠材2と太陽電池パネル3との間をシールする。
図2(a)は、ガスケット1の横断面図である。
図2(a)に示すように、ガスケット本体10は、横断面が略コ字状に形成されており、前記枠材2の溝29(図1)を形成する内面に沿って装着される。
ガスケット1は、加硫ゴム製のガスケット本体10と、ガスケット本体10の内側14に設けられた非加硫ゴム製の第1〜第3接触部11〜13を備えている。
前記ガスケット本体10および接触部11〜13は、たとえば押出成型により成型され、横断面の形状が概ね一様な形状に成形されている。前記接触部11〜13は一体に形成されている。
図2(a)において、ガスケット本体10の内側14の上部には第1接触部11が設けられ、第1接触部11の一方の端部から下方に向って第2接触部12が設けられている。第2接触部12の下端からガスケット本体10の内側14の下部に沿って、下部の第3接触部13が設けられている。したがって、接触部11〜13は、ガスケット本体10の内側14に沿って略コ字状に形成されている。
前記第1接触部11の厚さは、第3接触部13の厚さよりも大きく設定されている。ガスケット本体10の内側14の上部には、第1接触部11のもう一方の端部(溝29の開口に近い端部)に接する突条部16が下方に向って形成されている。前記突条部16は、肉厚の大きな第1接触部11の先端に接触することにより、第1接触部11の保形性を高めている。
図2(b)は、図1におけるIIb-IIb 線断面図である。
図2(b)の二点鎖線で示すように、太陽電池パネル3は、その表面30fに突部が多数形成されており、表面30fは凹凸面となっている。太陽電池パネル3の縁部30の裏面30bにはテーパ面30Tが形成されている。ここで、前記太陽電池パネル3の一例を図2(c)に示す。図2(c)に示すように、前記太陽電池パネル3の表面30fには、ピラミッド型の突部が多数連なって形成されている。また、太陽電池パネル3の表面30fおよび裏面30bは、EVA樹脂のフィルム(図示せず)で封止されている。
図2(b)に示す前記固定状態において、前記突条部16は内側14に向って曲げられている。一方、第1接触部11は太陽電池パネル3の縁部30の表面30fに圧接して、非加硫ゴムが前記ピラミッド型の凹凸に入り込んで密着している。第2接触部12は太陽電池パネル3の外周面30cに近接し、第3接触部13は太陽電池パネル3の縁部30の裏面30bのテーパ面30Tに圧接する。
したがって、第1および第3接触部11,13の非加硫ゴムが、それぞれ、縁部30の表面30fおよび裏面30bに密着すると共に、接触部12が太陽電池パネル3の外周面30cに近接し、太陽電池パネル3がシールされると共に固定される。なお、第2接触部12は、太陽電池パネル3の外周面30cに圧接してもよい。
前述のように、第1接触部11の厚さは、第3接触部13の厚さよりも大きく設定されている。そのため、太陽電池パネル3をガスケット1に装着した際に、第1接触部11が太陽電池パネル3の表面30fに形成された凹凸に沿って密着し易くなると共に、太陽電池パネル3の裏面30bのテーパ面30Tに対して厚さの小さい第3接触部が密着するので、シール性および太陽電池パネルの支持性が向上する。なお、第3接触部13の厚さが第1接触部の厚さよりも大きくなるように設定してもよい。
また、第3接触部13の溝の深さ方向に沿った長さは、第1接触部11よりも短くなっている。そのため、第3接触部13は、太陽電池パネル3の縁部30の裏面30bのテーパ面30Tにより圧接し易くなる。
なお、太陽電池パネル3の縁部の裏面30bにテーパ面が形成されていない場合があるが、この場合は第1および第3接触部11,13の長さを前述のように設定する必要はなく、太陽電池パネル3の形状に応じて適宜変更してもよい。
図3(b)は、図1におけるIIIb-IIIb 線断面図である。
図3(b)に示すように、ガスケット本体10の端面10eにはゴム系接着剤15が塗布されており、ガスケット本体10のコーナー同士がゴム系接着剤15を介して突き合わせ接合されている。ゴム系接着剤15は、ガスケット本体10の端面10e、および外表面10fに連なって塗布されることで、ゴム系接着剤15の層が肉盛されている。そのため、コーナー10Cの強度が向上すると共に、該コーナー10Cの接触部11〜13の圧縮率が大きくなり、コーナー10Cにおけるシール性が低下しない。
つぎに、ガスケット1の接合方法について説明する。
まず、図4(a)に示すガスケット本体10,10の端面10e,10eの一方ないし両方に、それぞれゴム系接着剤15を塗布した後、矢印に示すように、該端面10e同士を互いに押し付け、図3(a)に示すように接着する。
ついで、図3(b)に示すように、前記接着部分に沿って、ガスケット本体10の外表面10fにゴム系接着剤15を継ぎ足して肉盛する。
なお、ガスケット本体10,10の端面10e,10eにゴム系接着剤15を塗布する際に、該ゴム系接着剤15をガスケット本体10の外表面10fにも予め塗布してもよい。また、ガスケット本体10の端面10eに予め多量のゴム系接着剤15を塗布し、ガスケット本体10同士を接着した際に、ゴム系接着剤15が外表面10fにはみ出ることにより、前記肉盛部分が形成されるようにしてもよい。
図4(b)に示すように、4本のガスケット本体10,10同士をそれぞれ接合し、方形の枠用ガスケットを作成する。
その後、枠用ガスケットに太陽電池パネル3を装着する。太陽電池パネル3を装着するには、枠用ガスケットの各ガスケット本体10を伸ばしながら太陽電池パネル3をガスケット本体10内に押し込んで装着する。前述のように、ゴム系接着剤15が肉盛されているので、コーナー10Cにおいて、ガスケット本体10の接着部分の強度の低下が防止される。そのため、太陽電池パネル3をガスケット本体10内に押し込む際に、枠用ガスケットのコーナー10Cが破れるなどの不具合を防止することができる。
前記太陽電池パネル3の装着後、図1に示すように、前記枠用ガスケットを枠材2に取り付ける。
なお、図3(c)に示すように、前記太陽電池パネル3を枠用ガスケットに装着し、枠材2に取り付けると、太陽電池パネル3によって第1接触部11が変形され、太陽電池パネル3の外表面(凹凸面)30fに対して第1接触部11が密着すると共に、コーナー10Cの第1接触部11,11同士が互いに密着する。前述のように、第1接触部11は、非加硫ゴム製であるから、第1接触部11にゴム系接着剤15が塗布されていなくても、第1接触部11,11同士が経時的に接着される。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、突条部16は必ずしも設ける必要はない。また、ガスケット本体10の内側14の下部にも突条部16を設けてもよい。
また、太陽電池パネルは、ピラミッド状以外の種々の凹凸面を有する場合があるが、かかる場合でも、本発明の取付構造を採用することができる。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
本発明の取付構造は、太陽電池パネルを枠材に固定する場合等に適用することができる。
(a)は本発明の一実施例にかかるガスケットに太陽電池パネルを固定した状態を示す概略斜視図である。 (a)はガスケットの横断面図、(b)は図1のIIb-IIb 線断面図、(c)は太陽電池パネルの一例を示す斜視図である。 (a)はガスケット本体の接合部分を示す断面図、(b)は図1のIIIb-IIIb 線断面図、(c)は枠用ガスケットに太陽電池パネルを固定した状態を示す断面図である。 ガスケットの接合方法および太陽電池パネル3の取付方法を示す斜視図である。
符号の説明
1:ガスケット
2:枠材
29:溝
3:太陽電池パネル
30:縁部
30f:表面
30b:裏面
30c:外周面
30T:テーパ面
10:ガスケット本体
10e:端面
10f:外表面
11:第1接触部
12:第2接触部
13:第3接触部
15:ゴム系接着剤

Claims (5)

  1. 少なくとも縁部の表面に多数の凹凸を有する太陽電池パネルと、
    溝を有する枠材と、
    前記太陽電池パネルの縁部と枠材の溝との間に介挿され、太陽電池パネルと枠材との間をシールすると共に太陽電池パネルを枠材に固定するためのガスケットとを備え、
    前記ガスケットは、前記枠材の溝を形成する内面に沿って装着されるガスケット本体と前記ガスケット本体の内側に設けられた第1接触部とを有し、
    前記ガスケット本体および第1接触部は、概ね一様の横断面を有し、一体に成形されており、
    前記ガスケット本体は加硫ゴムからなると共に横断面が略コ字状に形成されており、前記第1接触部は非加硫ゴムからなると共に前記太陽電池パネルの縁部の少なくとも表面に圧接し、
    前記第1接触部の非加硫ゴムが前記太陽電池パネルの縁部の表面の凹凸に入り込んで密着することで、太陽電池パネルの縁部の表面と枠材との間がシールされている太陽電池パネルの取付構造。
  2. 請求項1において、前記ガスケットは、前記ガスケット本体の内側に設けられて前記太陽電池パネルの外周面に圧接する第2接触部を有し、
    前記第2接触部は非加硫ゴムからなると共に概ね一様の横断面を有し、
    前記第2接触部の非加硫ゴムが前記太陽電池パネルの外周面に密着することで、太陽電池パネルの外周面と枠材との間がシールされている太陽電池パネルの取付構造。
  3. 請求項2において、前記第1および第2接触部が横断面において互いに連なって形成されている太陽電池パネルの取付構造。
  4. 請求項2において、前記ガスケットは、前記ガスケット本体の内側に設けられて前記太陽電池パネルの縁部の裏面に圧接する第3接触部を有し、
    前記第3接触部は非加硫ゴムからなると共に概ね一様の横断面を有し、
    前記第3接触部の非加硫ゴムが前記太陽電池パネルの縁部の裏面に密着することで、太陽電池パネルの縁部の裏面と枠材との間がシールされている太陽電池パネルの取付構造。
  5. 請求項4において、前記第1,第2および第3接触部が横断面において互いに連なって形成されている太陽電池パネルの取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009037962A1 (ja) 2007-09-18 2009-03-26 Nitto Denko Corporation 太陽電池パネル用シール材および太陽電池モジュール
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