JP2005277046A - 電子ビームのブランキング装置及びブランキング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子線装置に使用される電子ビームのブランキング装置において、アパチャ板などの電子線受け部分に蓄積された電荷が、非ビームオフ時の電子ビームの軌道へ影響を与えることを防止する。
【解決手段】 電子ビームのブランキング装置を、電子線源14から生じる電子ビームを受ける部分63と電子ビームを通過させる部分62とを有する電子線受け部61と、電子線源14と電子線受け部61との間に設けられ、電子ビーム15を異なる2方向に偏向可能な偏向器72〜75と、を備えて構成する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電子ビームを使用する電子線装置において、試料への電子ビーム照射を行わないときにビームオフを行うブランキング装置及びブランキング方法に関する。特に、半導体集積回路などの製造工程で使用される微細パターンを露光する電子線露光装置における、電子ビームのブランキング装置及びブランキング方法に関する。
近年、半導体集積回路の高集積化のニーズに伴い、回路パターンの一層の微細化が要望されている。現在、微細化の限界を規定しているのは主として露光装置であり、電子ビーム直接描画装置やX線露光装置などの新しい方式の露光装置が開発されている。
最近では新しい方式の露光装置として、量産レベルで超微細加工用に使用可能な電子線近接露光装置が開示されている(例えば特許文献1、およびこれに対応する日本国特許出願の特許文献2)。
図1は、特許文献1に開示された電子線近接露光装置の基本構成を示す図である。この図を参照して、電子線近接露光装置について簡単に説明する。図示するように、電子光学鏡筒(カラム)10内には、電子ビーム15を発生する電子線源14と整形アパチャ18と電子ビーム15を平行ビームにする照射レンズ16とを有する電子銃12、対となる主偏向器21、22と、対となる副偏向器51、52とを含み、電子ビーム15を光軸19に平行に走査する走査手段24、露光するパターンに対応する開口を有するマスク30、および静電チャック44とXYステージ46とから構成される。試料(半導体ウエハ)40は、表面にレジスト層42が形成され、静電チャック44上に保持されている。
図2(A)は、マスク30の上面図である。マスク30は、厚い外縁部34内の中央に開口が形成された薄膜部32を有しており、試料40は表面がマスク30に近接するように配置される。開口は露光パターンに対応している。
この状態で、電子ビーム15は、走査手段24により偏向されて、図2(B)に示すようにマスク30の薄膜部32上を走査して全面にわたって垂直に照射される。すると、マスクの開口を通過した電子ビーム15が試料40の表面のレジスト層42に照射され、試料40上に露光パターンが露光される。
また、走査手段24中の副偏向器51、52は、マスク歪みを補正するように電子ビームのマスクパターンへの入射角度を制御(傾き補正)する。いま図3に示すように電子ビーム15の露光用のマスク30への入射角度をα、露光用のマスク30と試料40とのギャップをGとすると、入射角度αによるマスクパターンの転写位置のずれ量δは、次式、
δ=G・tanα
で表される。
図3上では、マスクパターンは、ずれ量δだけ正規の位置からずれた位置に転写される。したがって、例えば露光用のマスク30に図4(A)に示されるようなマスク歪みがある場合には、電子ビーム走査位置におけるマスク歪みに応じて電子ビームの傾き制御を行うことにより、図4(B)に示されるようにマスク歪みのない状態でのマスクパターンが転写される。
XYステージ46は、載置する試料40を水平の直交2軸方向(XY方向)に移動させるもので、マスクパターンの等倍転写が終了する毎に試料40を所定量移動させ、これにより1枚の試料40に複数のマスクパターンを転写できるようにしている。なおXYステージ46は、垂直方向(Z方向)を回転軸にして、試料40を回転させることも可能である。
電子線近接露光装置のような電子線装置では、電子ビーム15の照射対象である試料への電子ビーム照射を停止するために、図1に示すアパチャ板61とブランキング偏向器71とからなるブランキング機構を備えている。図5(A)はブランキング機構の動作を説明する図である。
アパチャ板61は、電子ビームを通過させる部分である通過孔62と、通過孔62の周囲に設けられる電子を受けるための部分である板部63とを備える。通過孔62は電子線源14から生じた電子ビーム15の光軸19が通過するように設けられ、ブランキング偏向器71によって偏向されていない電子ビーム15が通過することができる。
ブランキング偏向器71は、電子ビーム15を偏向するための偏向電極1極または対向2極を有する静電偏向器(または磁気偏向器)であり、電子線源14から生じた電子ビーム15を1方向に偏向して前記光軸19からそらせ、板部63に照射させることができる(図5(A)参照)。
板部63は照射された電子ビーム15を受け止め、板部63より下方(すなわち電子線源14からみて後方)に電子ビーム15が進まないように遮断する。板部63は導電体で構成されており、かつ照射された電子ビーム15の電子が蓄積しないように接地されている。
電子ビーム15を受けるアパチャ板61に代えて、ファラデーカップのような電子ビーム受け構造が使用される機構もある。
米国特許第5,831,272号明細書(全体) 日本特許第2951947号公報(全体)
上述の通り、アパチャ板61は導電体で構成され、また照射された電子ビーム15の電荷が蓄積しないように接地されている。これは、ブランキングされた電子ビーム15の電荷がアパチャ板61上の一部に蓄積されると、電子ビーム光軸19に非対称な電界が発生して電子ビーム15の軌道に影響を与えるため、これを避ける必要があるからである。
しかし、電子線露光装置のように電子ビームが照射されたレジスト層からガスが発生する電子線装置では、板部63上の電子ビームの照射を受けた部分にコンタミネーションが生じて絶縁層が形成される。
したがって、板部63を接地導電体で構成しても、コンタミネーションにより形成された絶縁層の上から、ブランキングされた(ビームオフされた)電子ビーム15がさらに照射されると、その照射箇所64に電荷が蓄積されるといった現象が発生する(図5(B)参照)。
板部63上の一定領域64に電荷が蓄積されると、蓄積電荷により光軸19に非対称な電界が発生して、非ブランキング時(すなわち試料照射時)における電子ビーム15の軌道に影響を与え、電子ビーム15を光軸19をそらしてしまう。この現象は電子ビーム15の試料への照射位置の動揺を招来する。
特に比較的電流値の大きな電子ビームを使用する電子線近接露光装置では、アパチャ板61のコンタミネーションが多く発生するため、かかる問題点に対する対策を施すことが重要である。
上記問題点を鑑みて、本発明の目的は、電子線装置に使用される電子ビームのブランキング装置において、アパチャ板などの電子線受け部分に蓄積された電荷が、電子ビームの軌道へ影響を与えることを防止することとする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電子ビームのブランキング装置及びブランキング方法では、電子線受け部の電子ビーム通過孔付近に蓄積される電荷をその周囲に分散させて、蓄積電荷分布の偏りを低減する。
このため、本発明の第1形態に係る電子ビームのブランキング装置は、電子線源から生じる電子ビームを受ける部分と電子ビームを通過させる部分とを有する電子線受け部と、電子線源と電子線受け部との間に設けられ、電子ビームを異なる2方向に偏向可能な偏向器と、を備える。
また、本発明の第2形態に係る電子ビームのブランキング方法は、電子線源から生じる電子ビームを異なる2方向に偏向させて、電子ビームを受ける部分と電子ビームを通過させる部分とを有する電子線受け部で受ける。
本発明に係る電子ビームのブランキング装置及びブランキング方法では、電子ビームの光軸について軸対称に複数の電子ビーム照射箇所を定め、これらの箇所を所定時間づつ電子ビームが順次照射するように前記電子ビームを偏向することとしてよい。
また、電子線受け部上の電子ビームの照射位置が電子ビームを通過させる部分の周囲を周回するように電子ビームを偏向することとしてもよい。電子ビームの照射位置が、電子ビームの光軸について軸対称に周回するように偏向することとしてよい。
また、特に本発明に係るブランキング装置及びブランキング方法を、露光パターンに対応する開口を有するマスクを有する電子線露光装置に使用する場合には、このマスクを電子線受け部として使用してよい。
本発明に係る電子ビームのブランキング装置及びブランキング方法では、ブランキング時の電子ビームの照射箇所が、電子線受け部の電子ビーム通過孔の周囲に分散するように偏向される。これにより、電子線受け部に電荷が偏って蓄積されることが防止され、ブランキングにより蓄積された電荷による非ブランキング時の電子ビーム軌道への影響を低減することが可能となる。
さらに、ブランキング時の電子ビームの照射箇所が、電子ビームの光軸について軸対称に分散するように電子ビームを偏向することにより、電子線受け部に蓄積された電荷による電界をかかる光軸について軸対称とする。これによりブランキングにより蓄積された電荷による非ブランキング時の電子ビーム軌道への影響をさらに低減することが可能となる。
また、電子線受け部上の電子ビーム照射箇所が複数箇所に分散されるため、電子線受け部上のコンタミネーション箇所も分散され、一定時間に1箇所に生じるコンタミネーションの程度が低減する。これにより電子線受け部の洗浄の頻度を少なくすることが可能となる。
また、特に本発明に係るブランキング装置及びブランキング方法を、露光パターンに対応する開口を有するマスクを有する電子線露光装置に使用する場合において、マスクを電子線受け部として使用することにより、上記効果に加えて、露光時の電子ビーム照射熱によるマスクの露光パターン歪みを低減することが可能となる。
すなわち、前記電子線露光装置のマスクを電子線受け部として使用する場合、電子ビーム通過孔である露光パターンに対応する開口の周囲のマスク外縁部分を、前記電子ビームを受ける部分として使用する。
電子線露光装置では、露光の際に電子ビームによってマスクの照射箇所が局所的に加熱され、その照射箇所とそれ以外の箇所との温度比によって、露光パターンに対応する開口に歪みが生じる。
本発明に係るブランキング装置及びブランキング方法では、ブランキングの際に電子ビームの前記外縁部分上の照射箇所が光軸19に軸対称となるように、または前記外縁部分の周囲を周回して照射するように、電子ビームを偏向する。これによりブランキング時にマスク全体が均一に予熱されるため、非ブランキング時に生じる電子ビーム照射箇所とそれ以外の箇所との温度比を減少して、前記パターン歪みが低減される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図6は、本発明の実施例に係るブランキング装置を備える電子線近接露光装置の基本構成図である。電子線近接露光装置1の基本構成は、図1に示した構成及び上記の文献1に開示された構成に類似した構成を有している。よって、図1と同一の機能部分には同一の参照番号を付して表し、詳しい説明は省略する。
図6に示すように、電子線近接露光装置は、カラム10内に、電子ビーム15を発生する電子ビーム源14と整形アパチャ18と電子ビーム15を平行ビームにする照射レンズ16とを有する電子銃12、対となる主偏向器21、22と、対となる副偏向器51、52とを含み、電子ビーム15を光軸に平行に走査するように前記電子ビーム15を偏向する走査手段24、露光するパターンに対応する開口を有するマスク30、静電チャック44とXYステージ46とから構成される。試料(半導体ウエハ)40は、表面にレジスト層42が形成され、静電チャック44上に保持されている。
そしてマスク30は、静電チャック44に吸着された試料40の表面に近接するように(マスク30と試料40とのギャップが、例えば、50μmとなるように)配置される。
また電子線近接露光装置は、試料40への電子ビーム15の照射を停止するために、電子線受け部であるアパチャ板61とブランキング偏向器72〜75とからなるブランキング機構を備えている。ブランキング偏向器72〜75は、ブランキング偏向制御部81によって制御され、ブランキング偏向制御部81は、電子線近接露光装置の制御を司るコンピュータなどの制御部(図示せず)のブランキング命令信号に従って、ブランキング偏向器72〜75を制御して、電子ビーム15のブランキングを行う。
図7(A)は、本発明の実施例に係るブランキング装置の構成図である。
アパチャ板61は、電子ビームを通過させる部分である通過孔62と、通過孔62の周囲に設けられる電子を受けるための部分である板部63とを備える。通過孔62は電子線源14から生じた電子ビーム15の光軸19が通過するように設けられ、ブランキング偏向器72〜75による偏向がなされていない電子ビーム15が通過することができる。
ブランキング偏向器72〜75は、異なる2つの方向であるx方向及びy方向に電子ビーム15を偏向可能な静電偏向器であり、例えば、偏向電極72及び73からなるx方向ブランキング偏向器72及び73と、偏向電極74及び75からなるy方向ブランキング偏向器74及び75とを組み合わせて構成される。
また、ブランキング偏向器は、異なる2つの方向であるx方向及びy方向に電子ビーム15を偏向可能な偏向手段であればどのようなものでもよく、上記の静電偏向器に限らず磁気偏向器であってもよい。
このx方向ブランキング偏向器72及び73と、y方向ブランキング偏向器74及び75との組合せによって、ブランキング偏向器72〜75は、電子ビーム15を任意の方向に変更可能であり、電子ビーム15をアパチャ板61上の任意の位置に照射することが可能である。
ブランキング偏向制御部81は、ブランキング時の電子ビーム15のアパチャ板61上の照射位置を決定する照射位置決定部82と、照射位置決定部82により決定された照射位置に電子ビーム15を偏向するのに必要なx方向偏向指令信号をx方向ブランキング偏向器72及び73に出力するx方向制御部83と、y方向偏向指令信号をy方向ブランキング偏向器74及び75に出力するy方向制御部84と、を備える。
図7(B)(C)は、照射位置決定部82により決定される、ブランキング時の電子ビーム15の照射位置を説明する図である。
照射位置決定部82は、ブランキング時にアパチャ板61上に電子ビーム15を照射する位置として、電子線源14から生じた電子ビーム15の光軸19について軸対称となる複数箇所を定める。
このような光軸19について軸対称となる複数箇所は、例えば、光軸19とアパチャ板61との交点について対称となる辺数3以上の正多角形の頂点としてよい。図7(B)の例では電子ビーム照射箇所として、光軸19とアパチャ板61との交点を中心とする正3角形の頂点65A〜65Cとする。そして、照射位置決定部82は、電子ビーム15がこれらの照射箇所65A〜65C上に照射されるために必要な各x方向偏向量、各y方向偏向量(xA,yA)、(xB,yB)及び(xC,yC)を求める。
ブランキング命令信号を受信すると、照射位置決定部82は、求められた各x方向偏向量及び各y方向偏向量(xA,yA)、(xB,yB)及び(xC,yC)を、それぞれx方向制御部83及びy方向制御部84に所定時間づつ一定順序で順次出力する。これにより電子ビーム15は、これらの照射箇所65A〜65C上に所定の時間づつ照射される。照射位置決定部82は、各x方向偏向量及び各y方向偏向量の出力順序を定めるにあたり、ある照射箇所から次の照射箇所に電子ビーム照射箇所を移動する際に、移動中の電子ビーム15が光軸19や、通過孔62を通過しないように順序を定める。
ブランキングの間、照射位置決定部82は求められた各x方向偏向量及び各y方向偏向量を、一定順序で繰り返して出力する。
また、照射位置決定部82は、ブランキング時にアパチャ板61上に偏向される電子ビーム15が、通過孔62の周囲を周回するように位置を変えつつ照射するように、電子ビーム15を偏向してもよい。
このとき、照射位置決定部82は、アパチャ板61上の電子ビーム15の照射位置が、光軸19とアパチャ板61との交点について対称となる辺数3以上の正多角形の辺上を一定速度で移動して周回するように、電子ビーム15を偏向してもよい。
例えば、図7(B)の例では、照射位置が、頂点65A〜65Cを有する光軸19とアパチャ板61との交点を中心とする正3角形の辺上を、一定速度で移動して周回するように電子ビーム15を偏向する。
ブランキング命令信号を受信した照射位置決定部82は、3角形65A〜65Cの辺に沿って連続する各位置に、電子ビーム15を照射されるために必要な各x方向偏向量、各y方向偏向量を、3角形65A〜65Cの辺に沿った順序で、それぞれx方向制御部83及びy方向制御部84に一定の時間間隔で順次出力する。
ブランキングの間、3角形65A〜65Cの辺に沿って連続する各位置に対応するx、y方向偏向量を、辺65A〜65Cに沿った順序で、x方向制御部83及びy方向制御部84に繰り返して出力する。これにより、電子ビーム15の照射位置は通過孔62の周囲を周回するように偏向され、かつ電子ビームの光軸19について軸対称に周回するように偏向される。
また、光軸19について軸対称となる複数箇所は、図7(C)のように光軸19とアパチャ板61との交点を中心とする一定半径の円周上に、一定角度の間隔をおいて設けられる各点としてもよい。図7(C)の例では、光軸19とアパチャ板61との交点を中心とする一定半径の円周上に、一定角度90°の間隔をおいて設けられた各点65A〜65Dとする。
照射位置決定部82は、電子ビーム15がこれらの照射箇所65A〜65D上に照射されるために必要な各x方向偏向量、各y方向偏向量(xA,yA)、(xB,yB)、(xC,yC)及び(xD,yD)を求める。
ブランキング命令信号を受信すると、照射位置決定部82は、求められた各x方向偏向量及び各y方向偏向量(xA,yA)、(xB,yB)、(xC,yC)及び(xD,yD)を、それぞれx方向制御部83及びy方向制御部84に所定時間づつ一定順序で順次出力する。照射位置決定部82は、各x方向偏向量及び各y方向偏向量の出力順序を定めるにあたり、ある照射箇所から次の照射箇所に電子ビーム照射箇所を移動する際に、移動中の電子ビーム15が、光軸19や通過孔62を通過しないように順序を定める。
ブランキングの間、照射位置決定部82は、求められた各x方向偏向量及び各y方向偏向量を、一定順序で繰り返して出力する。
また、照射位置決定部82は、アパチャ板61上の電子ビーム15の照射位置が、光軸19とアパチャ板61との光軸を中心とする一定半径の円周上を一定速度で移動して周回するように、電子ビーム15を偏向してもよい。
ブランキング命令信号を受信した照射位置決定部82は、光軸19とアパチャ板61との光軸を中心とする一定半径の円周に沿って連続する各位置に、電子ビーム15を照射されるために必要な各x方向偏向量、各y方向偏向量を、円周に沿った順序で、それぞれx方向制御部83及びy方向制御部84に一定の時間間隔で順次出力する。
ブランキングの間、照射位置決定部82は、円周に沿って連続する各位置に対応するx、y方向偏向量を円周に沿った順序で、x方向制御部83及びy方向制御部84に繰り返して出力する。
電子線近接露光装置は、マスク30を電子線受け部とし、主偏向器21若しくは22、又は副偏向器51若しくは52を偏向器として、本発明に係るブランキング装置を実現し、ブランキング方法を使用してもよい。
このとき、試料40への電子ビーム15を通過させる部分である露光パターンに対応する開口を有する薄膜部32の周囲にある、厚い外縁部34を電子ビームを受ける部分として使用してよい。
主偏向器21及び22は主偏向制御部23によって制御され、副偏向器51及び52は副偏向制御部53によって制御される。そして主偏向制御部23及び副偏向制御部53は、電子線近接露光装置の制御を司るコンピュータなどの制御部(図示せず)のブランキング命令信号に従って、主偏向器21若しくは22又は副偏向器51若しくは52を制御して、図8に示すように電子ビーム15がマスク30の外縁部34に照射するように、電子ビーム15を偏向してブランキングを行う。
主偏向器21及び22並びに副偏向器51及び52は、異なる2つの方向であるx方向及びy方向に電子ビーム15を偏向可能な偏向器である。したがってこれら偏向器は、電子ビーム15を任意の方向に変更可能であり、電子ビーム15をマスク30上の任意の位置に照射することが可能である。
以下、主偏向器21及び主偏向制御部23の組合せによりブランキングを行う場合について説明するが、主偏向器22及び主偏向制御部23、副偏向器51及び副偏向制御部53、並びに副偏向器52及び副偏向制御部53の組合せによりブランキングを行う場合についても同様であり、よって説明を省略する。
主偏向制御部23は、ブランキング時にマスク30の外縁部34上に電子ビーム15を照射する位置を、照射レンズ16を通過した電子ビーム15の光軸19について軸対称となる複数箇所に定める。
このような光軸19について軸対称となる複数箇所は、例えば、光軸19とマスク30との交点について対称となる辺数3以上の正多角形の頂点としてよく、該交点を中心とする一定半径の円周上に一定角度間隔をおいて設けられる各点としてよい。
図8の例では電子ビーム照射箇所として、光軸19とマスク30との交点を中心とする正方形の頂点65A〜65Dとする。そして、主偏向制御部23は、電子ビーム15がこれらの照射箇所65A〜65D上に照射されるために必要な各x方向偏向量、各y方向偏向量(xA,yA)、(xB,yB)、(xC,yC)及び(xD,yD)を求める。
ブランキング命令信号を受信すると、主偏向制御部23は、求められた各x方向偏向量及び各y方向偏向量(xA,yA)、(xB,yB)、(xC,yC)及び(xD,yD)に応じた偏向指令信号を、主偏向器21に所定時間づつ一定順序で順次出力する。これにより電子ビーム15は、これらの照射箇所65A〜65D上に所定の時間づつ照射される。主偏向制御部23は、各x方向偏向量及び各y方向偏向量の出力順序を定めるにあたり、ある照射箇所から次の照射箇所に電子ビーム照射箇所を移動する際に、移動中の電子ビーム15が光軸19や、マスク30の薄膜部32を通過しないように順序を定める。
ブランキングの間、主偏向制御部23は求められた各x方向偏向量及び各y方向偏向量に応じた偏向指令信号を、一定順序で繰り返して出力する。
また、主偏向制御部23は、ブランキング時にマスク外縁部34上に偏向される電子ビーム15が、薄膜部32の周囲を周回するように位置を変えつつ照射するように、電子ビーム15を偏向してもよい。
このとき、主偏向制御部23は、マスク外縁部34上の電子ビーム15の照射位置が、光軸19とマスク30との交点について対称となる辺数3以上の正多角形の辺上を一定速度で移動して周回するように、電子ビーム15を偏向してもよい。または該交点を中心とする一定半径の円周上を一定速度で移動して周回するように、電子ビーム15を偏向してもよい。
例えば、図8の例では、照射位置が、頂点65A〜65Dを有する光軸19とマスク30との交点を中心とする正方形の辺上を、一定速度で移動して周回するように電子ビーム15を偏向する。
ブランキング命令信号を受信した主偏向制御部23は、正方形65A〜65Dの辺に沿って連続する各位置に、電子ビーム15を照射されるために必要な各x方向偏向量、各y方向偏向量に応じた偏向指令信号を、辺65A〜65Dに沿った順序で、主偏向器21に一定の時間間隔で順次出力する。
主偏向制御部23は、ブランキングの間、辺65A〜65Dの辺に沿って連続する各位置に対応するx、y方向偏向量に応じた偏向指令信号を、辺65A〜65Dに沿った順序で、主偏向器21に繰り返して出力する。これにより、電子ビーム15の照射位置はビーム通過孔を有する薄膜部32の周囲を周回するように偏向され、かつ電子ビームの光軸19について軸対称に周回するように偏向される。
電子線近接露光装置の基本構成図である。 (A)はマスクの上面図であり、(B)は電子ビームの走査方法の説明図である。 電子ビームの傾き制御の説明図である。 マスク歪み補正の説明図である。 (A)および(B)は、従来のブランキング機構の説明図である。 本発明の実施例に係る電子線近接露光装置の基本構成図である。 (A)は本発明の実施例に係るブランキング装置の構成図であり、(B)及び(C)は、電子ビームの偏向制御の例を示す図である。 マスクを使用したブランキング方法の説明図である。
符号の説明
14…電子線源
15…電子ビーム
19…光軸
21、22…主偏向器
30…マスク
40…試料
51、52…副偏向器
61…電子線受け部
72〜75…ブランキング偏向器
81…ブランキング偏向制御部

Claims (12)

  1. 電子線源から生じる電子ビームを受ける部分と該電子ビームを通過させる部分とを有する電子線受け部と、
    前記電子線源と前記電子線受け部との間に設けられ、前記電子ビームを異なる2方向に偏向可能な偏向器と、
    を備える電子ビームのブランキング装置。
  2. さらに、前記電子線受け部上において前記電子ビームの光軸について軸対称に定められた複数箇所に、所定時間づつ前記電子ビームが順次照射するように前記偏向器を制御する偏向制御部を備える請求項1に記載のブランキング装置。
  3. さらに、前記電子線受け部上の前記電子ビームの照射位置が、前記電子ビームを通過させる部分の周囲を周回するように、前記偏向器を制御する偏向制御部を備える請求項1に記載のブランキング装置。
  4. さらに、前記電子線受け部上の前記電子ビームの照射位置が、前記電子ビームの光軸について軸対称に周回するように、前記偏向器を制御する偏向制御部を備える請求項1に記載のブランキング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のブランキング装置を備えることを特徴とする電子線装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のブランキング装置を備えることを特徴とする電子線露光装置。
  7. 請求項6に記載の電子線露光装置であって、
    露光パターンに対応する開口を有するマスクを備え、
    前記マスクが、前記電子線受け部をなすことを特徴とする電子線露光装置。
  8. 電子線源から生じる電子ビームを異なる2方向に偏向させて、前記電子ビームを受ける部分と前記電子ビームを通過させる部分とを有する電子線受け部で受ける電子ビームのブランキング方法。
  9. 前記電子線受け部上において、前記電子ビームの光軸について軸対称に複数の電子ビーム照射箇所を定め、
    これらの箇所を所定時間づつ前記電子ビームが順次照射するように前記電子ビームを偏向する請求項8に記載のブランキング方法。
  10. 前記電子線受け部上の前記電子ビームの照射位置が前記電子ビームを通過させる部分の周囲を周回するように、前記電子ビームを偏向する請求項8に記載のブランキング方法。
  11. 前記電子線受け部上の前記電子ビームの照射位置が前記電子ビームの光軸について軸対称に周回するように、前記電子ビームを偏向する請求項8に記載のブランキング方法。
  12. 請求項8〜11のいずれか一項に記載のブランキング方法であって、
    露光パターンに対応する開口を有するマスクを通過した電子ビームで、試料に前記露光パターンを露光する電子線露光に使用され、
    前記電子線受け部として前記マスクを使用するブランキング方法。
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