JP2005276655A - コロナ放電型イオナイザ - Google Patents

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Abstract

【課題】
エミッタに印加する交流電圧電源の電源周波数の高低に影響されることなく電界ノイズの発生を低減させるコロナ放電型イオナイザを提供する。
【解決手段】
コロナ放電によりプラスイオンまたはマイナスイオンを生成する際に発生する電界を網状体7の静電シールド効果により網状体7までで遮断し、網状体7から被除電物30へはプラスイオンまたはマイナスイオンのみを到達させて、交流電圧電源が低周波(商用電源の50Hz/60Hz)であっても電界ノイズの影響を被除電物30が受けないように配慮したコロナ放電型イオナイザ10Aとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電界ノイズに影響を受けやすい被除電物に配慮したコロナ放電型イオナイザに関する。
半導体等の電子デバイス(以下、単に電子デバイスという)の製造プロセスにおいて、この電子デバイスに静電気が発生すると、電子デバイスが高電圧静電気により静電破壊されるという障害、または、気体中に浮遊する微粒子が電子デバイスの半導体回路に吸引付着して半導体回路の短絡を引き起こすという障害(以下、これらを単に静電気障害という)が起こる。このような静電気障害が、電子デバイスの製造歩留りを低下させる大きな原因となっている。
この問題は、クリーンルーム内の浮遊物を全て除去できれば解決できるが実際上困難であり、そこで電子デバイスに帯電する静電気を除電することにより解決を図っている。
除電には従来からコロナ放電型イオナイザが広く用いられている。コロナ放電により生成されたプラスイオンまたはマイナスイオンは、被除電物へ到達するように噴射され、製造中の電子デバイスに吹き付けられる。この際、場合によっては被除電物へ向けて送風することもある。そして、吹き付けられたイオンにより、電子デバイスに帯電する電荷と異極のイオンを結合させることで除電し、静電気障害の発生を未然に防止している。
このようなコロナ放電型イオナイザでは直流電源電圧を用いる方式と交流電源電圧を用いる方式とがあるが、交流型のコロナ放電型イオナイザでは、特に周波数の設定に配慮する必要がある。交流電圧の周波数は、具体的には約10kHzよりも低周波数の交流電圧を印加する。これはプラスイオンとマイナスイオンとの再結合を防止するためである。交流電圧の周波数が約10kHzを下回るならば、たとえば、プラス電圧の間に生成されたプラスイオンはクーロン力により加速して十分遠くに射出されているため、後に生成されるマイナスイオンにより再結合されるというような事態はなく、除電能力に変化はない。しかしながら、約10kHzを上回るとプラスイオンの生成直後ですぐマイナスイオンが生成されて近傍にある異極同士のイオンで再結合され、イオンの射出量、ひいては被除電物への到達量が減少する。したがって、交流周波数を10kHzより下回るように設定する必要がある。
しかしながら、低周波数交流型のコロナ放電型イオナイザではプラスイオンとマイナスイオンとを交互に効率良く照射するが、コロナ放電による電界や、プラスイオンとマイナスイオンにより形成される電界のため、電界ノイズが発生する。
この点について図を参照しつつ説明する。図5はコロナ放電型イオナイザによる電界ノイズを検出する実験装置の説明図である。
実験装置は、コロナ放電型イオナイザ10およびノイズセンサ20を備え、コロナ放電型イオナイザ10のイオン噴射時に発生する電界ノイズをノイズセンサ20が検出するようにした装置である。コロナ放電型イオナイザ10は、図5で示すように、交流電源1、送風管2、電圧供給線3、送風手段4、エミッタ5、対向リング電極6を備えている。そして、被除電物のあるべき位置にノイズセンサ20を配置している。
交流電源1は電圧供給部であり、エミッタ5に高電圧を印加する。
送風管2は、送風手段4から加圧送風された圧縮空気を送風口2aから噴射する。この送風管2はグランド接地されてゼロ電位とされており、エミッタ5から発生する電界をシールドしている。
電圧供給線3は交流電源1からの交流電圧をエミッタ5に印加する。
送風手段4は、コンプレッサやファンであり、送風管2内を加圧する。これら送風管2と送風手段4とで、エミッタ5側からノイズセンサ20(被除電物)側へ向けて送風する送風部を形成する。
エミッタ5は先端に針状部が形成されている。
対向リング電極6は対向電極の具体例であり、グランド接地されてゼロ電位とされている。対向リング電極6は高電圧が印加されるエミッタ5との間に高圧電界を形成する。なお、リング状に限定する主旨ではなく、針状・網状等の対向電極としても良い。
続いて動作・実験について概略説明する。
送風手段4により送風管2内が加圧されて送風口2aから送風される。送風される気体は非反応性ガスや空気などである。このような状況下、交流電源1から電圧供給線3を介してエミッタ5に交流の高電圧が印加されると、エミッタ5の周辺はコロナ放電によりプラズマ状態となって空気または非反応性ガスの気体分子からプラスイオンと電子が生成され、電子が他の分子に付着してマイナスイオンを生成する(以下プラスイオンまたはマイナスイオンを総称するときは単にイオンという。)。
まず、プラスの高電圧が印加されたならば、生成されたプラスイオンはプラスの電界から受けるクーロン力により射出され、続いて、マイナスの高電圧が印加されたならば、生成されたマイナスイオンがマイナスの電界から受けるクーロン力により射出される。このように交流電圧ではプラスイオンとマイナスイオンとが交互に生成されるため、イオンバランスを均衡させるという利点がある。
さて、コロナ放電型イオナイザ10からノイズセンサ20にイオンを噴射するが、この噴射時に発生している電界ノイズをノイズセンサ20により計測する。このノイズセンサ20は本体内に電界を形成する構成とし、電界ノイズにより影響される本体内の電界の変動を検出するものであり、電界の変動を電界ノイズ電圧として出力する。電界ノイズ電圧の挙動について図を参照しつつ説明する。図6は電界ノイズ電圧−交流電圧周波数特性図である。
図6でも明らかなように、周波数が1000Hz以上の場合は電界ノイズ電圧は殆ど検出されないが、周波数がそれ以下になると周波数が低くなるにつれて次第に電界ノイズが増大している。つまり低周波数時には電界ノイズが大きい。これは、低周波数になればなるほどマイナスイオンとプラスイオンとの生成間隔が長くなって再結合等が発生することなくイオンを噴射し、これら多量のイオン間に発生する電界の影響が増大すること、などが一因と考えられる。このようにコロナ放電型イオナイザ10では低周波数で電界ノイズが問題になることが実験的に知見されている。
このような状況に鑑み、本発明者等はコロナ放電型イオナイザの電界ノイズについて鋭意研究実験を行い、この電界ノイズについて考察した論文を非特許文献1として開示している。
長尾諭志、岡野一雄、「コロナ放電型イオナイザが発生するノイズに及ぼす電源周波数の影響」、平成15年9月11日、2003年静電気学会全国大会講演集
さて、コロナ放電型イオナイザ10が最も使用される電子デバイスの製造ラインでは、電子デバイスの製造プロセスの見直しが鋭意行われており、例えば、電子デバイスの検査時に静電気障害の発生を確実に防止するため、検査の最中でもコロナ放電型イオナイザ10による除電を行いたいという要請がある。
しかしながら、交流型のコロナ放電型イオナイザ10では先に説明したように電界ノイズが発生し、この電界ノイズの影響により電子デバイスが影響を受けて誤動作し、検査ができない場合があるという問題があった。特に各種ある電子デバイスの中では、電界を利用するFET(特にMOSFET)の時には誤動作が顕著であった。
また、先に図6を用いて説明したように高周波数ならば電界ノイズの発生が少ないが、逆に高周波数では再結合によりイオン発生量が少なくなるという問題もあった。
そこで商用電源周波数(50Hz/60Hz)で電界ノイズが発生しない、または、電界ノイズの発生を極力抑えるようなコロナ放電型イオナイザが必要とされていた。このようなコロナ放電型イオナイザでは電圧の周波数変換が不要となり、装置の簡素化が図れるという利点もあり、そのためにも電界ノイズに影響されることなく除電するような商用交流電源型のコロナ放電型イオナイザの開発が喫緊の課題となっていた。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電源周波数に影響されることなく電界ノイズの発生を低減させるコロナ放電型イオナイザを提供することにある。
本発明の請求項1に係るコロナ放電型イオナイザは、
コロナ放電により生成したイオンを被除電物へ照射するコロナ放電型イオナイザにおいて、
先端に針状部が形成されるエミッタと、
エミッタに交流電圧を印加する電圧供給部と、
交流電圧が印加されるエミッタとの間に電界を形成する対向電極と、
対向電極と被除電物との間に配置されて接地される網状体と、
を備え、
コロナ放電によりプラスイオンまたはマイナスイオンを生成する際に発生する電界を網状体の静電シールド効果により網状体までで遮断し、網状体から被除電物へはプラスイオンおよびマイナスイオンを到達させることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るコロナ放電型イオナイザは、
請求項1に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
前記網状体は、板状の網状体であることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係るコロナ放電型イオナイザは、
請求項1に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
前記網状体は、前記エミッタから被除電物までの空間を覆う筒形状または錐形状の網状体であることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係るコロナ放電型イオナイザは、
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
エミッタの端部から網状体までの距離をLとし、また、網状体から被除電物までの距離をLとしたとき、L >L を満たすことを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係るコロナ放電型イオナイザは、
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
エミッタ側から被除電物側へ向けて送風する送風部を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係るコロナ放電型イオナイザは、
請求項5に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
前記送風部は、
エミッタが突出する送風口以外は外界から覆うような空間を形成するとともに接地される送風管と、
送風管と流路が連通する送風手段とを備え、
送風管は、送風手段により内部が加圧送風されたときに送風口から被除電物に向けて送風し、かつ静電シールド効果によりエミッタから発生する電界を遮蔽することを特徴とする。
以上のような本発明によれば、電源周波数に影響されることなく電界ノイズの発生を低減させるコロナ放電型イオナイザを提供することができる。
続いて、本発明を実施するための最良の形態について図に基づいて説明する。図1は本形態のコロナ放電型イオナイザ10Aの構成図である。
本形態のコロナ放電型イオナイザ10Aは、図1で示すように、交流電源1、送風管2、電圧供給線3、送風手段4、エミッタ5、対向リング電極6、網状体7を備えている。そして、コロナ放電型イオナイザ10Aは、被除電物30にイオンを吹き付けて除電する、というものである。
被除電物30は、例えば、電子デバイスの製造工場において、製造ラインを流れる電子デバイスなどであり、正電荷あるいは負電荷の何れか一方に帯電している。この傾向は、例えば製造装置や製造ライン等の機械に起因するものである。ここでは、説明の具体化のため、被除電物30は負電荷が多く帯電しているとして説明する。
本形態は、図5で示した従来技術のコロナ放電型イオナイザ10に加えて、エミッタ5と被除電物30との間に板状の網状体7を配置して接地した点が新規な点である。さらに好ましくは、エミッタ5の端部(針先)から網状体7までの距離をLとし、また、網状体7から被除電物30までの距離をLとしたとき、L >L を満たすようにした。そしてこのL を可能な限り小さくする、つまり、網状体7を被除電物30に可能な限り近づけるようにした。
このような本形態では、網状体7が静電シールド体として機能して、エミッタ5の端部から網状体7までに存在する電界を網状体7がシールドし、網状体7から被除電物30までの空間に侵入させないようにするため、被除電物30まで電界が到達しなくなる。
また、被除電物30がマイナスに帯電している場合、網状体7は静電誘導によりプラスに帯電するため、網状体7に到達したプラスイオンおよびマイナスイオンのうち、網状体7ではマイナスイオンが優先的に吸引され、また、プラスイオンは網状体7で斥力が加わって吸引されないで通過し、被除電物30に優先的にプラスイオンが到達し、被除電物30が除電される。
なお、本形態では各種の変形が可能であり、例えば、図1では送風を送風管2および送風手段4からなる送風部により行っているが、送風が無くともイオンはクーロン力により噴射されるため、送風手段4を取り去ってエミッタ5を単に管で包囲した構成としても良い。
また、網状体7を十分広くすることで、電界が確実にシールドされるため、シールド機能も兼ねていた送風管2を取り去り、さらにエミッタ上方に送風手段を配置する構成を採用し、この送風手段が被除電物30に向けて送風するようにしても良い。これら構成は適宜選択されるが、被除電物30の上方を十分広い面積を有する網状体7が覆うようにすれば、電界ノイズを遮断し、本発明の効果を奏しうる。
以上説明した本形態のコロナ放電型イオナイザ10Aは、商用電源の低周波数の交流電圧でイオンを発生しても被除電物30まで電界ノイズが到達しなくなり、例えばMOSFET等電界に影響されやすい被除電物30を、除電と同時に検査できるようになり、使用の幅が広まった。
続いて、本発明を実施するための他の形態について図に基づき説明する。図2は他の形態のコロナ放電型イオナイザ10Bの構成図である。
本形態のコロナ放電型イオナイザ10Bは、図2で示すように、交流電源1、送風管2、電圧供給線3、送風手段4、エミッタ5、対向リング電極6、円錐台形網状体8を備えている。そして、コロナ放電型イオナイザ10Bは、被除電物30にイオンを吹き付けて除電する。被除電物30は、正電荷あるいは負電荷の何れか一方に帯電しているが、説明の具体化のため、被除電物30は負電荷が多く帯電しているものとして説明する。
本形態は、先に図1を用いて説明したコロナ放電型イオナイザ10Aの板状の網状体7に代えて円錐台形の形状を有する円錐台形網状体8を配置した点が新規な点である。そして、円錐台形網状体8の上側開口部には対向リング電極6が固着されて、円錐台形網状体8と対向リング電極6とは電気的に接続され、さらに対向リング電極が接地されることで円錐台形網状体8も接地されたものである。円錐台形網状体8の上側開口の位置を送風管2の送風口2aよりも充分に高い位置に配置すれば、エミッタ5は送風管2および円錐台形網状体8の静電シールド機能により遮蔽されて外部に電界が到達しなくなる。
さらに好ましくは、エミッタ5の端部(針先)から円錐台形網状体8の底面(被除電物30と対向する面)までの距離をLとし、また、円錐台形網状体8の底面から被除電物30までの距離をLとしたとき、L >L を満たすようにした。そしてこのL を可能な限り小さくする、つまり、円錐台形網状体8の底面と被除電物30との間の距離はできるだけ短くするというものであり、このようなコロナ放電型イオナイザ10Bでは静電シールド効果が高くなり、電界ノイズの除去能力を高めることができる。
このような本形態のコロナ放電型イオナイザ10Bを稼働してイオンを被除電物30に照射すると、円錐台形網状体8が静電シールド体として機能して、エミッタ5の端部から円錐台形網状体8の中に存在する電界を円錐台形網状体8がシールドするため、被除電物30まで電界が到達しなくなる。
また、被除電物30がマイナスに帯電している場合、円錐台形網状体8の底面は静電誘導によりプラスに帯電するため、マイナスイオンは円錐台形網状体8に優先的に吸引され、また、プラスイオンは円錐台形網状体8に吸引されないで通過し、被除電物30が除電される。
なお、本形態では各種の変形が可能であり、例えば、図2では送風を送風管2および送風手段4により行っているが、図1の形態と同様に、送風手段4を取り去ってエミッタ5を単に管で包囲しても良い。
また、円錐台形網状体8により覆われて電界が確実にシールドされるため、シールド機能も兼ねていた送風管2を取り去り、さらにエミッタ上方に送風手段を配置する構成を採用し、この送風手段が被除電物30に向けて送風するようにしても良い。
さらにまた、円錐台形網状体8の形状は円錐台形に限定されるものではなく、エミッタ5から被除電物までの空間を覆う筒形状または錐形状の網状体とすれば良い。筒は円筒・多角筒の採用が可能である。錐は円錐・多角錐の採用が可能である。
また、円錐台形網状体8の上側開口部が対向リング電極6と同等の形状であるため、対向リング電極6を省いて、円錐台形網状体8を接地するようにしても良い。
これら構成は適宜選択されるが、エミッタ5を確実に覆うような網状体とすれば、電界ノイズを遮断し、本発明の効果を奏しうる。
以上説明した本形態のコロナ放電型イオナイザ10Bも、商用電源の低周波数の交流電圧でイオンを発生しても被除電物30まで電界ノイズが到達しなくなり、例えばMOSFET等電界に影響されやすい被除電物30を、除電と同時に検査できるようになり、使用の幅が広まった。
また、円錐台形網状体8は基本的にエミッタ5により発生する電界が外部へ漏れないようにシールドして電界が円錐台形網状体8の外側に到達させないようにするため、必要最小限の容積とすれば良く、図1で示した板状の網状体7よりも小型化が可能である。
続いて、本発明をより具体的に構成し、具体的な数値を以てその効果を検証するための実施例であるコロナ放電型イオナイザについて図を参照しつつ説明する。図3は、実施例1のコロナ放電型イオナイザの構成図、図4は実施例1による電界ノイズ電圧−電源周波数特性図である。本実施例は、先に説明した最良の形態を具体的に検証するために組み立てたものである。
このコロナ放電型イオナイザ10Aは、図3で示すように、交流電源1、送風管2、電圧供給線3、送風手段4、エミッタ5、対向リング電極6、板状の網状体7を備えている(図1と同一の構成である)。そして、被除電物のあるべき位置にノイズセンサ20を配置している。
このようなコロナ放電型イオナイザ10Aでエミッタ5に印加する交流電圧の周波数を変えて、ノイズセンサ20がどのような電界ノイズ電圧を出力するかを網状体7の有無で比較した。
図4からも明らかなように、従来技術(つまり網状体7がない状態)の場合にはある特定周波数以下では電界ノイズ電圧が検出されるが、本実施例1では、周波数によらず電界ノイズ電圧が検出されず、商用電源周波数(50Hz/60Hz)の印加電圧による交流型のコロナ放電型イオナイザ10Aとすることも可能であることが知見された。
以上、本発明のコロナ放電型イオナイザ10A,10Bについて説明した。本形態ではエミッタに印加する交流電圧の周波数によることなく、電界ノイズの発生を抑え、例えば、被除電物がMOSFETのように電界ノイズの影響を受けやすいものであっても、除電することができる。
本発明を実施するための最良の形態のコロナ放電型イオナイザの構成図である。 他の形態のコロナ放電型イオナイザの構成図である。 実施例1のコロナ放電型イオナイザの構成図である。 実施例1による電界ノイズ電圧−交流電圧周波数特性図である。 コロナ放電型イオナイザによる電界ノイズを検出する実験装置の説明図である。 電界ノイズ電圧−交流電圧周波数特性図である。
符号の説明
10A,10B:コロナ放電型イオナイザ
1:交流電源
2:送風管
2a:送風口
3:電圧供給線
4:送風手段
5:エミッタ
6:対向リング電極
7:網状体
8:円錐台形網状体
20:ノイズセンサ
30:被除電物

Claims (6)

  1. コロナ放電により生成したイオンを被除電物へ照射するコロナ放電型イオナイザにおいて、
    先端に針状部が形成されるエミッタと、
    エミッタに交流電圧を印加する電圧供給部と、
    交流電圧が印加されるエミッタとの間に電界を形成する対向電極と、
    対向電極と被除電物との間に配置されて接地される網状体と、
    を備え、
    コロナ放電によりプラスイオンまたはマイナスイオンを生成する際に発生する電界を網状体の静電シールド効果により網状体までで遮断し、網状体から被除電物へはプラスイオンおよびマイナスイオンを到達させることを特徴とするコロナ放電型イオナイザ。
  2. 請求項1に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
    前記網状体は、板状の網状体であることを特徴とするコロナ放電型イオナイザ。
  3. 請求項1に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
    前記網状体は、前記エミッタから被除電物までの空間を覆う筒形状または錐形状の網状体であることを特徴とするコロナ放電型イオナイザ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
    エミッタの端部から網状体までの距離をLとし、また、網状体から被除電物までの距離をLとしたとき、L >L を満たすことを特徴とするコロナ放電型イオナイザ。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
    エミッタ側から被除電物側へ向けて送風する送風部を備えることを特徴とするコロナ放電型イオナイザ。
  6. 請求項5に記載のコロナ放電型イオナイザにおいて、
    前記送風部は、
    エミッタが突出する送風口以外は外界から覆うような空間を形成するとともに接地される送風管と、
    送風管と流路が連通する送風手段とを備え、
    送風管は、送風手段により内部が加圧送風されたときに送風口から被除電物に向けて送風し、かつ静電シールド効果によりエミッタから発生する電界を遮蔽することを特徴とするコロナ放電型イオナイザ。
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