JP2005275816A - 情報端末装置 - Google Patents

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宏之 小島
Yoshitaka Sumitomo
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Abstract

【課題】本発明の課題は、PDC携帯電話を接続して他の情報装置とのデータ通信を行う情報端末装置において、PDC携帯電話の電源投入直後や通信途中での電波状態悪化等による通信用クロック欠如の影響を軽減することである。
【解決手段】TCHフレーム信号の立ち上がりエッジを検出すると、所定のデータ格納領域に送信データを格納すると共に、携帯電話から送られてくるクロックに同期してシリアルデータの受信処理を開始し、次にTCHフレーム信号の立ち下がりエッジを検出すると前記受信処理を中止し、携帯電話から送られてくる前記クロックに同期させて前記送信データを携帯電話へ送信するように構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は携帯電話を利用して他の情報装置とデータ通信が可能な情報端末装置に係り、特にPDC(Personal Digital Cellular)方式の携帯電話を接続してデータ通信を行う際の誤動作或いは不具合を回避することができる情報端末装置及び該装置におけるデータ通信制御方法に関するものである。
近年、携帯電話を接続し、遠隔地にあるサーバと通信を行い、所望の情報を入手できるような情報端末装置が普及してきている。例えば、自車位置に関する情報をサーバに送り、サーバからその位置周辺の施設情報や交通情報を取得するというようなナビゲーション装置である。
こうした装置の中には図1に示すように情報端末装置1が16芯のプラグ3を備え、このプラグ3をPDC方式の携帯電話2のレセプタクル4に挿入することにより両者が接続されるようになっているものがある。情報端末装置1と携帯電話2を接続すると、情報端末装置1から携帯電話2に対してその個人番号等の固有の情報を要求し、携帯電話2がその要求に応答して情報を伝送し、情報端末装置1による情報収得が完了すると情報端末装置1から携帯電話2を介してデータ通信が行える状態になる。
図2は上記PDC方式の携帯電話2に設けられた16個の端子T1〜T16と、それらの端子に割り当てられた信号名称及び信号の方向を示す。信号の方向は携帯電話2から見た信号の入出力方向を示す。
端子T4からは情報端末装置1に対して図3に示すTCHフレーム信号18が送出され、端子T5からはTCHクロック信号24が送出される。また図3の受信区間5に端子T10からTCH受信信号20が携帯電話2より送出され、送信区間6には端子T2からTCH送信信号22が入力される。
ここでTCHフレーム信号18とは、携帯電話2を介して他の情報装置との通信を行う際の1回の通信時間(以後、フレームと称する)を示す信号で、その周期は20msに設定されている。またTCHフレーム信号18の高レベル時が受信区間5、低レベル時が送信区間6というように送受信信号の識別信号にもなっている。TCHクロック信号24は42KHzに設定されており、TCHフレーム信号18の立ち上がり及び立ち下がりからTCHクロック6個分(約144μs)以降に必ず出力されるようになっている。
受信区間5に情報端末装置1に受信されるTCH受信信号20(図4)及び送信区間6に情報端末装置1から送信されるTCH送信信号22(図4)は上記TCHクロック24に同期して送受信され、1フレームで送受信できるデータはそれぞれ28バイトに設定されている。
次に図4に示す情報端末装置1の構成図を用いて本発明が解決しようとする課題について説明する。
まず、携帯電話2からプラグ3を介して情報端末装置1に、TCHクロック24に同期して送られてくるシリアルデータのTCH信号20はFIFO(First In First Out)バッファ12に逐時取り込まれる。バッファ12に16バイトのデータが受信される毎にCPU10に対して割り込み信号S20が送出される。CPU10は割り込み信号S20が入ると、データバス16を介してFIFOバッファ12に格納された16バイト分のデータを取り込む。CPU10は2回の割り込みにより32バイト分のTCH信号20を取り込み、その内の28バイトを有効データとして以後の処理に使っていた。
一方、情報端末装置1から携帯電話2に対するデータ送信は次のようにして行われる。上述のTCHフレーム信号18の受信区間5に1つ前のフレームでFIFOバッファ14に格納しておいた28バイトのダミーデータをTCHクロック24に同期して送出した後、今度は所望の送信データ(28バイト)をFIFOバッファ14に格納し、TCHフレーム信号18の送信区間6に送られてくるTCHクロック24に同期して携帯電話2に送出するようにしている。そしてこの28バイト分のデータの送出が終了すると割り込み信号S22がCPU10に入り、それを受けてCPU10はデータバス16を介して次の送信データ(28バイトのダミーデータ)をFIFOバッファ14に格納していた。
ところが、PDC携帯電話2の中には電源投入直後などに、TCHクロック24が正規のバイト数を出力しない機種があったり、電源投入直後も含め通常は正しく出力する機種であっても、走行中にデータ通信を行う場合などにはフェージング等によりTCHクロック24が情報端末装置1側で正しく受信できなかったりする場合があった。そうした場合にはそのフレームでのデータの受信や送信が正しく行われないばかりか、送信用TCHクロック24が足りなくなり、送信用としてバッファ14にセットした28バイトの送信データの一部がバッファ14に残ってしまい、それが次のフレームの送信用TCHクロック24に同期して送出されるために、データがシフトした形で送出されてしまう恐れがあった。
本発明は上記のような問題を解決した情報端末装置を提供することを目的とするもので、具体的にはTCHクロックの一部が欠落してもデータ通信を正常に行うことが可能な情報端末装置及び該装置における通信制御方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係る情報端末装置は、携帯電話から送られてくるフレーム信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出するエッジ検出手段と、上記携帯電話からクロックと同期して送られてくるシリアルデータを取り込む第1のバッファ手段と、上記クロックに同期して前記携帯電話に送出するデータを格納する第2のバッファ手段と、前記エッジ検出手段からの割込み信号を受け、前記第1及び第2のバッファ手段を制御するCPUとを備え、該CPUは、前記エッジ検出手段によりフレーム信号の立ち上がり及び立ち下がりの中の第1のエッジを検出したら、上記クロックに同期して送られてくるシリアルデータの前記第1のバッファ手段への取り込みを開始し、第2のエッジを検出したら上記シリアルデータの取り込みを中止すると共に上記第1のバッファ手段に取り込んだデータを別の記憶領域に格納する制御手段と、前記エッジ検出手段により第1のエッジを検出したら送信すべきデータを前記第2のバッファ手段に格納し、第2のエッジを検出したら上記第2のバッファ手段に格納されていたデータを上記クロックに同期してシリアルで前記携帯電話に送出する制御手段を備えたことに一つの特徴がある。
また本発明の他の特徴は、携帯電話と接続して、他の情報装置とデータ通信を行う情報端末装置の通信制御方法において、上記携帯電話から上記情報端末装置に送られてくるフレーム信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出するステップと、上記立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの中の第1のエッジを検出したら前記携帯電話から送られてくるデータを第1のバッファ手段に受信すると共に、前記携帯電話への送信を中止し、次に送信するデータを第2のバッファ手段に格納するステップと、第2のエッジを検出したら上記第2のバッファ手段から前記携帯電話へデータを送信すると共に、前記第1バッファ手段に格納されたデータを読み出すステップとを備えたことにある。
本発明に係る情報端末装置によれば、受信処理及び送信処理がTCHフレーム信号により定められる各区間で完結するので携帯電話側から送信してくるTCHクロックに欠落が生じても、次のフレーム以降のデータ通信に影響を与えることがなくなるという効果がある。
本発明を実施するための最良の形態を以下実施例により説明する。
図5は本発明に係る情報端末装置の主要部の一実施例を示す構成図である。本実施例においてはエッジ検出部26が設けられ、TCHフレーム信号18の立ち上がり及び立ち下がりエッジを検出する。そしてエッジが検出される毎にCPU10に割込み信号S24を送出するように構成されている。更に受信データ用FIFOバッファ12として、前述の受信区間5に送られてくる規定量の28バイト以上の容量を持つものが使用されている。その他の構成については図4と同一の符号を付しその説明を省略する。
図6−1,6−2,6−3は本発明に係る情報端末装置における通信制御シーケンスの一実施例を示す流れ図である。本シーケンスは大きく分けてエッジ検出処理ブロックS100と、受信割込み処理ブロックS200及び送信割込み処理ブロックS300からなっている。
まず図6−1のステップS102において、エッジ検出部26によりTCHフレーム信号18のエッジが検出されたか否かを判定する。この判定がNOの場合は繰り返しステップS102が実行される。次にステップS104において検出されたエッジが低レベルから高レベルに変化する立ち上がりエッジか否か判定され、それがYESのときは受信割込み処理ブロックS200が実行され、判定がNOのときは送信割込み処理ブロックS300が実行される。
上記のエッジが立ち上がりエッジのときはエッジ検出部26からCPU10に割込み信号S24が送出される。これを受けてCPU10は図6−2のステップS202に示すようにデータ受信を許可すると共にデータの送信を禁止する。即ち、携帯電話2からプラグ3を介してTCHフロック24に同期して送られてくるシリアルデータ20をFIFOバッファ12に格納する。
ステップS204においてCPU10は送信データ用FIFOバッファ14をクリアし、次に送信すべきデータ(28バイト)を送信用FIFOバッファに格納する(S206)。28バイトのデータを格納するとステップ102に戻り、TCHフレーム信号が変化するのを待つ。
一方、ステップS104の判定により立ち下がりエッジを検出したときは図6−3に示す送信割込み処理ブロックS300が実行される。このときはエッジ検出部26からCPU10に割込み信号S24が送出され、CPU10はこれを受けてステップS302に示す処理を実行する。つまりCPU10はシリアルデータ20がFIFOバッファ12に受信されるのを禁止し、その代わりにシリアルデータの送信を許可する。こうして送信データ用FIFOバッファ14に格納されていたデータは、携帯電話2から送られてくるTCHクロック24に同期してシリアルデータ22として送出される。
一方、データの受信が禁止されている間に、受信用FIFOバッファ12に取り込まれていたデータはバス16を介してRAM等のメモリ(図示せず)に格納される。
こうした処理を繰り返すことでデータ通信が可能となり、更に受信処理及び送信処理を各区間で完結させていることによりフェージング等によりTCHクロックが欠落しても次のフレームでのデータの送受信に影響を与えることがない。
以上本発明の一実施例について説明したが、本発明の基本的な概念を変更しない範囲で種々の変更を加えることは容易である。例えば図5の受信データ用FIFO12と送信データ用FIFO14を1つのメモリで実現することも可能である。これらの変形が本発明の範囲で含まれることは明らかである。
情報端末装置とPDC携帯電話の接続を示す概念図。 PDC携帯電話によるデータ通信に必要な信号を示す説明図。 PDC携帯電話によるデータ通信の通信タイミング例を示す図。 データ通信に関わる従来の情報端末装置の一例を示すブロック図。 本発明に係る情報端末装置の一実施例を示すブロック図。 本発明の一実施例の通信制御シーケンスを示す流れ図。 本発明の一実施例の通信制御シーケンスを示す流れ図。 本発明の一実施例の通信制御シーケンスを示す流れ図。
符号の説明
1:情報端末装置
2:PDC携帯電話
3:プラグ
4:レセクタプル
10:CPU
12:受信データ用FIFO
14:送信データ用FIFO
16:データバス
18:TCHフレーム信号
20:TCH受信信号
22:TCH送信信号
24:TCHクロック
26:エッジ検出部

Claims (2)

  1. 携帯電話と接続して、他の情報装置とデータ通信を行う情報端末装置において、上記携帯電話から送られてくるフレーム信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出するエッジ検出手段と、上記携帯電話からクロックと同期して送られてくるシリアルデータを取り込む第1のバッファ手段と、上記クロックに同期して前記携帯電話に送出するデータを格納する第2のバッファ手段と、前記エッジ検出手段からの割込み信号を受け、前記第1及び第2のバッファ手段を制御するCPUとを備え、該CPUは、前記エッジ検出手段によりフレーム信号の立ち上がり及び立ち下がりの中の第1のエッジを検出したら、上記クロックに同期して送られてくるシリアルデータの前記第1のバッファ手段への取り込みを開始し、第2のエッジを検出したら上記シリアルデータの取り込みを中止すると共に上記第1のバッファ手段に取り込んだデータを別の記憶領域に格納する制御手段と、前記エッジ検出手段により第1のエッジを検出したら送信すべきデータを前記第2のバッファ手段に格納し、第2のエッジを検出したら上記第2のバッファ手段に格納されていたデータを上記クロックに同期してシリアルで前記携帯電話に送出する制御手段を有することを特徴とする情報端末装置。
  2. 携帯電話と接続して、他の情報装置とデータ通信を行う情報端末装置の通信制御方法であって、上記携帯電話から上記情報端末装置に送られてくるフレーム信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出するステップと、上記立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの中の第1のエッジを検出したら前記携帯電話から送られてくるデータを第1のバッファ手段に受信すると共に、前記携帯電話への送信を中止し、次に送信するデータを第2のバッファ手段に格納するステップと、第2のエッジを検出したら上記第2のバッファ手段から前記携帯電話へデータを送信すると共に、前記第1バッファ手段に格納されたデータを読み出すステップとを備えたことを特徴とする情報端末装置における通信制御方法。
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