JP2005275792A - レーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体 - Google Patents

レーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体 Download PDF

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隆太 四ツ倉
Masato Tadokoro
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Abstract

【課題】周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の物体のレーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析装置等を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係るレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラムおよび記録媒体は、電波の入射角度を設定し、電波の観測角度を設定し、物体を複数の領域に分割し、分割した領域において電波を放射する領域を特定し、特定した領域の位置および設定した入射角度に基づいて予め格納した電力透過率および/または電力反射率の中から当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得し、取得した電力透過率および/または電力反射率に基づいて電波の散乱界を算出し、算出した各領域における散乱界を合成し、合成した物体全体における散乱界のうち観測される散乱界に基づいて物体のレーダ反射断面を解析する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体に関し、特に、周波数選択板(FSS:Frequency Selective Surface)を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、当該物体のレーダ反射断面(RCS:Radar Cross Section)を計算機上でシミュレーションして解析することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体に関するものである。
近年、例えば防衛関連技術において、戦闘機や艦船などの存在を他から確認されないようにする「ステルス化技術」の必要性が叫ばれている。
このステルス化技術の1つとして、周波数選択板が開発されている。周波数選択板は、各種アンテナのレドームおよび電磁窓などの物体のステルス化を計るのに有効な技術の1つである。
しかし、周波数選択板のみでの適用機種のステルス化は考えにくいため、構造体、例えばノーズレドーム・各種アンテナカバー・電磁窓に周波数選択板を組み込んだ物によりステルス化が実現可能である。
そのため、これらの周波数選択板を組み込んだ部品等の開発はこれからの防衛技術等に必要かつ重要視される。また、当該開発においてレーダ反射断面の解析は大きく貢献することになる。
特開平9−159749号公報 特開2000−227470号公報
しかしながら、周波数選択板を組み込んだ部品等の開発において、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面を計算機上でシミュレーションして解析するアルゴリズムは現状では開発されていない。ここで、現状におけるレーダ反射断面等の解析について特許文献1および特許文献2を参照して説明する。
まず、特許文献1について説明する。特許文献1は航空機・船舶・特殊車両等に電波を放射した際のレーダ反射断面の計測について主に記載している。
しかしながら、特許文献1において周波数選択板を組み込んだ物体への適用については何ら記載も示唆もしていない。また、特許文献1に記載の発明は実空間においてレーダ反射断面を計測するものであるため、実際に計測を行うには広い敷地が必要である。
つぎに、特許文献2について説明する。特許文献2は、物体の電波散乱界を計算する技術について主に記載している。
しかしながら、特許文献2では物体を複数の領域(パッチ)に分割し、領域ごとに電波散乱界の計算を行っているため、多大な計算時間を要する。
このように、従来のシステム等は数々の問題点を有しており、その結果、システムの利用者および管理者のいずれにとっても、利便性が悪く、また、利用効率が悪いものであった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、当該物体のレーダ反射断面を計算機上でシミュレーションして解析することができる、レーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、請求項1に記載のレーダ反射断面解析装置は、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、上記物体のレーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析装置において、上記物体に対して複数の上記入射角度から上記電波を放射した際の、上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する電力透過率・反射率格納手段と、上記物体に対して放射する上記電波の上記入射角度を設定する入射角度設定手段と、上記物体から反射される上記電波の観測角度を設定する観測角度設定手段と、上記物体を複数の領域に分割する領域分割手段と、上記領域分割手段にて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する放射領域特定手段と、上記放射領域特定手段にて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定手段にて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納手段に格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得する電力透過率・反射率取得手段と、上記電力透過率・反射率取得手段にて取得した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の散乱界を算出する電波散乱界算出手段と、上記電波散乱界算出手段にて算出した各上記領域における上記散乱界を合成することにより、上記物体全体における上記散乱界を算出する電波散乱界合成手段と、上記電波散乱界合成手段にて合成した上記物体全体における上記散乱界のうち上記観測角度から観測される上記散乱界に基づいて、上記物体の上記レーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析手段とを備えたことを特徴とする。
この装置によれば、物体に対して放射する電波の入射角度を変化させた場合の、物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納し、物体に対して放射する電波の入射角度を設定し、物体から反射される電波の観測角度を設定し、物体を複数の領域に分割し、分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定し、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得し、取得した、領域における入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率に基づいて、当該領域における電波の散乱界を算出し、算出した各領域における散乱界を合成することにより、物体全体における散乱界を算出し、合成した物体全体における散乱界のうち観測角度から観測される散乱界に基づいて、物体のレーダ反射断面を解析するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の開発において、当該物体のレーダ反射断面を計算機上のシミュレーションで効率よく、短時間で解析することができる。
すなわち、この装置によれば、物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースに入射角度で問い合わせて、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率を取得するので短時間で電力透過率および/または電力反射率を取得することができ、当該物体のレーダ反射断面を計算機上のシミュレーションで効率よく、短時間で解析することができる。
また、この装置によれば、周波数選択板を任意形状の物体に組み込んだ場合のレーダ反射断面の解析が可能となり、開発時間とコストを効果的に低減することができる。
また、請求項2に記載のレーダ反射断面解析装置は、請求項1に記載のレーダ反射断面解析装置において、上記領域分割手段は、上記領域分割手段にて分割した各上記領域を曲面に近似する領域曲面近似手段をさらに備え、上記放射領域特定手段は、上記領域曲面近似手段にて曲面に近似した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定することを特徴とする。
これは領域分割の一例を一層具体的に示すものである。この装置によれば、分割した各領域を曲面に近似するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各領域(パッチ)を効果的に曲面に近似することができる。
また、請求項3に記載のレーダ反射断面解析装置は、請求項1または2に記載のレーダ反射断面解析装置において、上記放射領域特定手段は、上記領域分割手段にて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する陰影処理を行う陰影処理手段をさらに備え、上記電力透過率・反射率取得手段は、上記陰影処理手段にて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定手段にて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納手段に格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得することを特徴とする。
これは放射領域特定の一例を一層具体的に示すものである。この装置によれば、分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定する陰影処理を行うので、放射する領域を効果的に特定することができる。
また、請求項4に記載のレーダ反射断面解析装置は、請求項1〜3のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析装置において、上記電力透過率・反射率取得手段は、上記放射領域特定手段にて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定手段にて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納手段に格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算する補間値計算手段をさらに備え、上記電波散乱界算出手段は、上記補間値計算手段にて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の上記補間値に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出することを特徴とする。
これは電力透過率・反射率取得の一例を一層具体的に示すものである。この装置によれば、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースの中に、問い合わせた位置および入射角度に一致する電力透過率および/または電力反射率がない場合でも、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率の補間値を効率よく計算することができる。
また、請求項5に記載のレーダ反射断面解析装置は、請求項4に記載のレーダ反射断面解析装置において、上記補間手法は、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間のうち少なくとも1つの手法であることを特徴とする。
これは補間手法の一例を一層具体的に示すものである。この装置によれば、補間手法は、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データを補間する手法のうち少なくとも1つの手法であるので、周知の補間手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率の補間値を効率よく計算することができる。
また、請求項6に記載のレーダ反射断面解析装置は、請求項1〜3のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析装置において、上記電力透過率・反射率取得手段は、上記放射領域特定手段にて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定手段にて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納手段に格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算する電力透過率・反射率計算手段をさらに備え、上記電波散乱界算出手段は、上記電力透過率・反射率計算手段にて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出することを特徴とする。
これは電力透過率・反射率取得の一例を一層具体的に示すものである。この装置によれば、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算するので、周波数選択板を組み込んだ物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースの中に、問い合わせた位置および入射角度に一致する電力透過率および/または電力反射率がない場合でも、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率を効率よく計算することができる。
また、請求項7に記載のレーダ反射断面解析装置は、請求項6に記載のレーダ反射断面解析装置において、上記計算手法は、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であることを特徴とする。
これは計算手法の一例を一層具体的に示すものである。この装置によれば、計算手法は、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であるので、周知の計算手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率を効率よく計算することができる。
また、請求項8に記載のレーダ反射断面解析装置は、請求項1〜7のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析装置において、上記レーダ反射断面解析手段にて解析した上記物体の上記レーダ反射断面を含む解析結果を出力する解析結果出力手段を備えたことを特徴とする。
この装置によれば、解析した物体のレーダ反射断面を含む解析結果を出力するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面のシミュレーション結果を表示することができ、利用者は当該シミュレーション結果を参考に周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の開発を効果的に行うことができる。
また、本発明はレーダ反射断面解析方法に関するものであり、請求項9に記載のレーダ反射断面解析方法は、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、上記物体のレーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析方法において、上記物体に対して複数の上記入射角度から上記電波を放射した際の、上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する電力透過率・反射率格納ステップと、上記物体に対して放射する上記電波の上記入射角度を設定する入射角度設定ステップと、上記物体から反射される上記電波の観測角度を設定する観測角度設定ステップと、上記物体を複数の領域に分割する領域分割ステップと、上記領域分割ステップにて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する放射領域特定ステップと、上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得する電力透過率・反射率取得ステップと、上記電力透過率・反射率取得ステップにて取得した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の散乱界を算出する電波散乱界算出ステップと、上記電波散乱界算出ステップにて算出した各上記領域における上記散乱界を合成することにより、上記物体全体における上記散乱界を算出する電波散乱界合成ステップと、上記電波散乱界合成ステップにて合成した上記物体全体における上記散乱界のうち上記観測角度から観測される上記散乱界に基づいて、上記物体の上記レーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析ステップとを含むことを特徴とする。
この方法によれば、物体に対して放射する電波の入射角度を変化させた場合の、物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納し、物体に対して放射する電波の入射角度を設定し、物体から反射される電波の観測角度を設定し、物体を複数の領域に分割し、分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定し、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得し、取得した、領域における入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率に基づいて、当該領域における電波の散乱界を算出し、算出した各領域における散乱界を合成することにより、物体全体における散乱界を算出し、合成した物体全体における散乱界のうち観測角度から観測される散乱界に基づいて、物体のレーダ反射断面を解析するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の開発において、当該物体のレーダ反射断面を計算機上のシミュレーションで効率よく、短時間で解析することができる。
すなわち、この方法によれば、物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースに入射角度で問い合わせて、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率を取得するので短時間で電力透過率および/または電力反射率を取得することができ、当該物体のレーダ反射断面を計算機上のシミュレーションで効率よく、短時間で解析することができる。
また、この方法によれば、周波数選択板を任意形状の物体に組み込んだ場合のレーダ反射断面の解析が可能となり、開発時間とコストを効果的に低減することができる。
また、請求項10に記載のレーダ反射断面解析方法は、請求項9に記載のレーダ反射断面解析方法において、上記領域分割ステップは、上記領域分割ステップにて分割した各上記領域を曲面に近似する領域曲面近似ステップをさらに含み、上記放射領域特定ステップは、上記領域曲面近似ステップにて曲面に近似した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定することを特徴とする。
これは領域分割の一例を一層具体的に示すものである。この方法によれば、分割した各領域を曲面に近似するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各領域(パッチ)を効果的に曲面に近似することができる。
また、請求項11に記載のレーダ反射断面解析方法は、請求項9または10に記載のレーダ反射断面解析方法において、上記放射領域特定ステップは、上記領域分割ステップにて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する陰影処理を行う陰影処理ステップをさらに含み、上記電力透過率・反射率取得ステップは、上記陰影処理ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得することを特徴とする。
これは放射領域特定の一例を一層具体的に示すものである。この方法によれば、分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定する陰影処理を行うので、放射する領域を効果的に特定することができる。
また、請求項12に記載のレーダ反射断面解析方法は、請求項9〜11のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析方法において、上記電力透過率・反射率取得ステップは、上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算する補間値計算ステップをさらに含み、上記電波散乱界算出ステップは、上記補間値計算ステップにて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の上記補間値に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出することを特徴とする。
これは電力透過率・反射率取得の一例を一層具体的に示すものである。この方法によれば、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースの中に、問い合わせた位置および入射角度に一致する電力透過率および/または電力反射率がない場合でも、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率の補間値を効率よく計算することができる。
また、請求項13に記載のレーダ反射断面解析方法は、請求項12に記載のレーダ反射断面解析方法において、上記補間手法は、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間のうち少なくとも1つの手法であることを特徴とする。
これは補間手法の一例を一層具体的に示すものである。この方法によれば、補間手法は、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データを補間する手法のうち少なくとも1つの手法であるので、周知の補間手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率の補間値を効率よく計算することができる。
また、請求項14に記載のレーダ反射断面解析方法は、請求項9〜11のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析方法において、上記電力透過率・反射率取得ステップは、上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算する電力透過率・反射率計算ステップをさらに含み、上記電波散乱界算出ステップは、上記電力透過率・反射率計算ステップにて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出することを特徴とする。
これは電力透過率・反射率取得の一例を一層具体的に示すものである。この方法によれば、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算するので、周波数選択板を組み込んだ物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースの中に、問い合わせた位置および入射角度に一致する電力透過率および/または電力反射率がない場合でも、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率を効率よく計算することができる。
また、請求項15に記載のレーダ反射断面解析方法は、請求項14に記載のレーダ反射断面解析方法において、上記計算手法は、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であることを特徴とする。
これは計算手法の一例を一層具体的に示すものである。この方法によれば、計算手法は、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であるので、周知の計算手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率を効率よく計算することができる。
また、請求項16に記載のレーダ反射断面解析方法は、請求項9〜15のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析方法において、上記レーダ反射断面解析ステップにて解析した上記物体の上記レーダ反射断面を含む解析結果を出力する解析結果出力ステップを含むことを特徴とする。
この方法によれば、解析した物体のレーダ反射断面を含む解析結果を出力するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面のシミュレーション結果を表示することができ、利用者は当該シミュレーション結果を参考に周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の開発を効果的に行うことができる。
また、本発明はプログラムに関するものであり、請求項17に記載のレーダ反射断面解析方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムは、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、上記物体のレーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、上記物体に対して複数の上記入射角度から上記電波を放射した際の、上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する電力透過率・反射率格納ステップと、上記物体に対して放射する上記電波の上記入射角度を設定する入射角度設定ステップと、上記物体から反射される上記電波の観測角度を設定する観測角度設定ステップと、上記物体を複数の領域に分割する領域分割ステップと、上記領域分割ステップにて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する放射領域特定ステップと、上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得する電力透過率・反射率取得ステップと、上記電力透過率・反射率取得ステップにて取得した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の散乱界を算出する電波散乱界算出ステップと、上記電波散乱界算出ステップにて算出した各上記領域における上記散乱界を合成することにより、上記物体全体における上記散乱界を算出する電波散乱界合成ステップと、上記電波散乱界合成ステップにて合成した上記物体全体における上記散乱界のうち上記観測角度から観測される上記散乱界に基づいて、上記物体の上記レーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析ステップとを含むことを特徴とする。
このプログラムによれば、物体に対して放射する電波の入射角度を変化させた場合の、物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納し、物体に対して放射する電波の入射角度を設定し、物体から反射される電波の観測角度を設定し、物体を複数の領域に分割し、分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定し、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得し、取得した、領域における入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率に基づいて、当該領域における電波の散乱界を算出し、算出した各領域における散乱界を合成することにより、物体全体における散乱界を算出し、合成した物体全体における散乱界のうち観測角度から観測される散乱界に基づいて、物体のレーダ反射断面を解析するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の開発において、当該物体のレーダ反射断面を計算機上のシミュレーションで効率よく、短時間で解析することができる。
すなわち、このプログラムによれば、物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースに入射角度で問い合わせて、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率を取得するので短時間で電力透過率および/または電力反射率を取得することができ、当該物体のレーダ反射断面を計算機上のシミュレーションで効率よく、短時間で解析することができる。
また、このプログラムによれば、周波数選択板を任意形状の物体に組み込んだ場合のレーダ反射断面の解析が可能となり、開発時間とコストを効果的に低減することができる。
また、請求項18に記載のプログラムは、請求項17に記載のプログラムにおいて、上記領域分割ステップは、上記領域分割ステップにて分割した各上記領域を曲面に近似する領域曲面近似ステップをさらに含み、上記放射領域特定ステップは、上記領域曲面近似ステップにて曲面に近似した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定することを特徴とする。
これは領域分割の一例を一層具体的に示すものである。このプログラムによれば、分割した各領域を曲面に近似するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各領域(パッチ)を効果的に曲面に近似することができる。
また、請求項19に記載のプログラムは、請求項17または18に記載のプログラムにおいて、上記放射領域特定ステップは、上記領域分割ステップにて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する陰影処理を行う陰影処理ステップをさらに含み、上記電力透過率・反射率取得ステップは、上記陰影処理ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得することを特徴とする。
これは放射領域特定の一例を一層具体的に示すものである。このプログラムによれば、分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定する陰影処理を行うので、放射する領域を効果的に特定することができる。
また、請求項20に記載のプログラムは、請求項17〜19のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、上記電力透過率・反射率取得ステップは、上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算する補間値計算ステップをさらに含み、上記電波散乱界算出ステップは、上記補間値計算ステップにて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の上記補間値に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出することを特徴とする。
これは電力透過率・反射率取得の一例を一層具体的に示すものである。このプログラムによれば、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースの中に、問い合わせた位置および入射角度に一致する電力透過率および/または電力反射率がない場合でも、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率の補間値を効率よく計算することができる。
また、請求項21に記載のプログラムは、請求項20に記載のプログラムにおいて、上記補間手法は、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間のうち少なくとも1つの手法であることを特徴とする。
これは補間手法の一例を一層具体的に示すものである。このプログラムによれば、補間手法は、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データを補間する手法のうち少なくとも1つの手法であるので、周知の補間手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率の補間値を効率よく計算することができる。
また、請求項22に記載のプログラムは、請求項17〜19のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、上記電力透過率・反射率取得ステップは、上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算する電力透過率・反射率計算ステップをさらに含み、上記電波散乱界算出ステップは、上記電力透過率・反射率計算ステップにて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出することを特徴とする。
これは電力透過率・反射率取得の一例を一層具体的に示すものである。このプログラムによれば、特定した領域の位置、および、設定した入射角度に基づいて、格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算するので、周波数選択板を組み込んだ物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースの中に、問い合わせた位置および入射角度に一致する電力透過率および/または電力反射率がない場合でも、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率を効率よく計算することができる。
また、請求項23に記載のプログラムは、請求項22に記載のプログラムにおいて、上記計算手法は、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であることを特徴とする。
これは計算手法の一例を一層具体的に示すものである。このプログラムによれば、計算手法は、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であるので、周知の計算手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率を効率よく計算することができる。
また、請求項24に記載のプログラムは、請求項17〜23のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、上記レーダ反射断面解析ステップにて解析した上記物体の上記レーダ反射断面を含む解析結果を出力する解析結果出力ステップを含むことを特徴とする。
このプログラムによれば、解析した物体のレーダ反射断面を含む解析結果を出力するので、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面のシミュレーション結果を表示することができ、利用者は当該シミュレーション結果を参考に周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の開発を効果的に行うことができる。
また、本発明は記録媒体に関するものであり、請求項25に記載の記録媒体は、上記請求項17〜24のいずれか1つに記載されたプログラムを記録したことを特徴とする。
この記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み取らせて実行することによって、請求項17〜24のいずれか1つに記載されたプログラムをコンピュータを利用して実現することができ、これら各方法と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の開発において、当該物体のレーダ反射断面を計算機上のシミュレーションで効率よく、短時間で解析することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
すなわち、本発明によれば、物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースに入射角度で問い合わせて、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率を取得するので短時間で電力透過率および/または電力反射率を取得することができ、当該物体のレーダ反射断面を計算機上のシミュレーションで効率よく、短時間で解析することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、周波数選択板を任意形状の物体に組み込んだ場合のレーダ反射断面の解析が可能となり、開発時間とコストを効果的に低減することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各領域(パッチ)を効果的に曲面に近似することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、放射する領域を効果的に特定することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースの中に、問い合わせた位置および入射角度に一致する電力透過率および/または電力反射率がない場合でも、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率の補間値を効率よく計算することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、周知の補間手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率の補間値を効率よく計算することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、周波数選択板を組み込んだ物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納したデータベースの中に、問い合わせた位置および入射角度に一致する電力透過率および/または電力反射率がない場合でも、当該データベースから電力透過率および/または電力反射率を効率よく計算することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、周知の計算手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率を効率よく計算することができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
さらに、本発明によれば、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面のシミュレーション結果を表示することができ、利用者は当該シミュレーション結果を参考に周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の開発を効果的に行うことができるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。
以下に、本発明にかかるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[本発明の概要]
以下、本発明の概要について図1を用いて説明し、その後、本発明の構成および処理等について詳細に説明する。図1は本発明の基本原理を示すフローチャートである。
まず、対象となる物体の座標データおよび物理パラメータを読み込む(ステップS−0)。具体的には、対象となる物体を分割モデル化するために、対象となる物体の3次元座標データならびに誘電率および構造のうち少なくとも一つを含む物理パラメータを読み込む。
ついで、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して放射する電波の入射角度を設定する(ステップS−1)。
ついで、物体から反射される電波の観測角度を設定する(ステップS−2)。
ついで、物体を複数の領域に分割する(ステップS−3)。
ここで、ステップS−3において、分割した各領域を曲面に近似してもよい。
ついで、ステップS−3にて分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定する(ステップS−4)。
ここで、ステップS−4において、分割した複数の領域に対して電波を放射する領域を特定する陰影処理を行ってもよい。
ついで、ステップS−4にて特定した領域の位置、および、ステップS−1にて設定した入射角度に基づいて、予め格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得する(ステップS−5)。
ここで、ステップS−5において、ステップS−4にて特定した領域の位置、および、ステップS−1にて設定した入射角度に基づいて、予め格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の補間値を予め定められた補間手法(例えば、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間などの周知の補間手法)に基づいて計算してもよい。
また、ステップS−5において、ステップS−4にて特定した領域の位置、および、ステップS−1にて設定した入射角度に基づいて、予め格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を予め定められた計算手法(例えば、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法など)に基づいて計算してもよい(例えば、周波数選択板を組み込んだ積層構造体(入射角・構造数・偏波)に対して予め定められた計算手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率を計算してもよい)。
ついで、ステップS−5にて取得した、領域における入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率に基づいて、当該領域における電波の散乱界を算出する(ステップS−6)。
ついで、ステップS−6にて算出した各領域における散乱界を合成することにより、物体全体における散乱界を算出する(ステップS−7)。
さらに、ステップS−7にて合成した物体全体における散乱界のうちステップS−2にて設定した観測角度から観測される散乱界に基づいて、物体のレーダ反射断面を解析する(ステップS−8)。
ここで、ステップS−8にて解析した物体のレーダ反射断面を含む解析結果を出力してもよい。
[システム構成]
まず、本システムの構成について説明する。図2は、本発明が適用される本システムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。本システムは、概略的に、レーダ反射断面解析装置100と、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面等に関する外部データベースや周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面等を解析するための外部プログラム等を提供する外部システム200とを、ネットワーク300を介して通信可能に接続して構成されている。
図2においてネットワーク300は、レーダ反射断面解析装置100と外部システム200とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット等である。
図2において外部システム200は、ネットワーク300を介して、レーダ反射断面解析装置100と相互に接続され、利用者に対して周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面等に関する外部データベースや周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面等を解析するための外部プログラムを実行するウェブサイトを提供する機能を有する。
ここで、外部システム200は、WEBサーバやASPサーバ等として構成してもよく、そのハードウェア構成は、一般に市販されるワークステーション、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置およびその付属装置により構成してもよい。また、外部システム200の各機能は、外部システム200のハードウェア構成中のCPU、ディスク装置、メモリ装置、入力装置、出力装置、通信制御装置等およびそれらを制御するプログラム等により実現される。
図2においてレーダ反射断面解析装置100は、概略的に、レーダ反射断面解析装置100の全体を統括的に制御するCPU等の制御部102、通信回線等に接続されるルータ等の通信装置(図示せず)に接続される通信制御インターフェース部104、入力装置112や出力装置114に接続される入出力制御インターフェース部108、および、各種のデータベースやテーブルやファイルなどを格納する記憶部106を備えて構成されており、これら各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。さらに、このレーダ反射断面解析装置100は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、ネットワーク300に通信可能に接続されている。
記憶部106に格納される各種のデータベースやテーブルやファイル(電力透過率・反射率データベース106a〜解析結果ファイル106i)は、固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種処理に用いる各種のプログラムやテーブルやファイルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
これら記憶部106の各構成要素のうち、電力透過率・反射率データベース106aは、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体の各位置に対して複数の入射角度から電波を放射した際の、当該物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する電力透過率・反射率格納手段である。
この電力透過率・反射率データベース106aに格納される情報は、物体位置を一意に識別する物体位置識別情報と、x座標・y座標・z座標を含む物体位置と、電波の入射角度と、当該入射角度ごとの電力透過率・電力反射率とを相互に関連付けて構成されている。
また、入射角度・観測角度ファイル106bは、物体に対して放射する電波の入射角度、および、物体から反射される電波の観測角度を格納する入射角度・観測角度格納手段である。
この入射角度・観測角度ファイル106bに格納される情報は、物体に対して放射する電波の入射角度、および、物体から反射される電波の観測角度で構成されている。
また、領域分割済物体ファイル106cは、後述する領域分割手段にて複数の領域に分割された物体を格納する領域分割済物体格納手段である。
この領域分割済物体ファイル106cに格納される情報は、領域を一意に識別する領域識別情報と、x座標・y座標・z座標を含む領域位置とを相互に関連付けて構成されている。
また、放射領域ファイル106dは、電波を放射する領域(放射領域)を格納する放射領域格納手段である。
この放射領域ファイル106dに格納される情報は、電波を放射する領域の領域識別情報で構成されている。
また、取得電力透過率・反射率ファイル106eは、後述する電力透過率・反射率取得手段にて取得した、領域における入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する取得電力透過率・反射率格納手段である。
この取得電力透過率・反射率ファイル106eに格納される情報は、領域識別情報と、電力透過率・電力反射率とを相互に関連付けて構成されている。
また、電波散乱界ファイル106fは、後述する電波散乱界算出手段にて算出した各領域における電波の散乱界を格納する電波散乱界格納手段である。
この電波散乱界ファイル106fに格納される情報は、領域識別情報と、電波の散乱界とを相互に関連付けて構成されている。
また、合成電波散乱界ファイル106gは、後述する電波散乱界合成手段にて合成した物体全体における散乱界を格納する合成電波散乱界格納手段である。
この合成電波散乱界ファイル106gに格納される情報は、物体全体における散乱界で構成されている。
また、レーダ反射断面ファイル106hは、物体のレーダ反射断面を格納するレーダ反射断面格納手段である。
このレーダ反射断面ファイル106hに格納される情報は、物体のレーダ反射断面で構成されている。
また、解析結果ファイル106iは、物体のレーダ反射断面を含む解析結果を格納する解析結果格納手段である。
この解析結果ファイル106iに格納される情報は、物体のレーダ反射断面を含む解析結果で構成されている。
また、図2において、通信制御インターフェース部104は、レーダ反射断面解析装置100とネットワーク300(またはルータ等の通信装置)との間における通信制御を行う。すなわち、通信制御インターフェース部104は、他の端末と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。
また、図2において、入出力制御インターフェース部108は、入力装置112や出力装置114の制御を行う。ここで、出力装置114としては、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカを用いることができる(なお、以下においては出力装置114をモニタとして記載する場合がある)。また、入力装置112としては、キーボード、マウス、および、マイク等を用いることができる。また、モニタも、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現する。
また、図2において、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラム、各種の処理手順等を規定したプログラム、および所要データを格納するための内部メモリを有し、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、電力透過率・反射率格納部102a、入射角度設定部102b、観測角度設定部102c、領域分割部102d、放射領域特定部102e、電力透過率・反射率取得部102f、電波散乱界算出部102g、電波散乱界合成部102h、レーダ反射断面解析部102i、解析結果出力部102jを備えて構成されている。
このうち、電力透過率・反射率格納部102aは、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して複数の入射角度から電波を放射した際の、物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する電力透過率・反射率格納手段である。
また、入射角度設定部102bは、物体に対して放射する電波の入射角度を設定する入射角度設定手段である。
また、観測角度設定部102cは、物体から反射される電波の観測角度を設定する観測角度設定手段である。
また、領域分割部102dは、物体を複数の領域に分割する領域分割手段である。ここで、図3は、領域分割部102dの構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、領域分割部102dは、領域曲面近似部102kを含んで構成されている。
ここで、領域曲面近似部102kは、領域分割部102dにて分割した各領域を曲面に近似する領域曲面近似手段である。
再び図2に戻り、放射領域特定部102eは、分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定する放射領域特定手段である。ここで、図4は、放射領域特定部102eの構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、放射領域特定部102eは、陰影処理部102mを含んで構成されている。
ここで、陰影処理部102mは、複数の領域において、電波を放射する領域を特定する陰影処理を行う陰影処理手段である。
再び図2に戻り、電力透過率・反射率取得部102fは、領域の位置、および、入射角度に基づいて、電力透過率・反射率データベース106aに格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得する電力透過率・反射率取得手段である。ここで、図5は、電力透過率・反射率取得部102fの構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、電力透過率・反射率取得部102fは、補間値計算部102n、および、電力透過率・反射率計算部102pを含んで構成されている。
ここで、補間値計算部102nは、領域の位置、および、入射角度に基づいて、電力透過率・反射率データベース106aに格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の補間値を予め定められた補間手法(例えば、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間などの周知の補間手法)に基づいて計算する補間値計算手段である。
また、電力透過率・反射率計算部102pは、領域の位置、および、入射角度に基づいて、電力透過率・反射率データベース106aに格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を予め定められた計算手法(例えば、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法など)に基づいて計算する電力透過率・反射率計算手段である。
再び図2に戻り、電波散乱界算出部102gは、領域における入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率に基づいて、当該領域における電波の散乱界を算出する電波散乱界算出手段である。
また、電波散乱界合成部102hは、各領域における散乱界を合成することにより、物体全体における散乱界を算出する電波散乱界合成手段である。
また、レーダ反射断面解析部102iは、物体全体における散乱界のうち観測角度から観測される散乱界に基づいて、物体のレーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析手段である。
さらに、解析結果出力部102jは、解析した物体のレーダ反射断面を含む解析結果を出力する解析結果出力手段である。
なお、これら各部によって行なわれる処理の詳細については、後述する。
[システムの処理]
次に、このように構成された本実施の形態における本システムの処理の一例について、以下に図6、図7等を参照して詳細に説明する。
まず、メイン処理の詳細について、図6等を参照して説明する。図6は、本実施形態における本システムのメイン処理の一例を示すフローチャートである。
まず、レーダ反射断面解析装置100は、制御部102の処理により、対象となる物体の座標データおよび物理パラメータを読み込み、記憶部106の所定の記憶領域に格納する(ステップSA−0)。具体的には、レーダ反射断面解析装置100は、制御部102の処理により、対象となる物体を分割モデル化するために、対象となる物体の3次元座標データならびに誘電率および構造のうち少なくとも一つを含む物理パラメータを読み込み、記憶部106の所定の記憶領域に格納する。
ついで、レーダ反射断面解析装置100は、入射角度設定部102bの処理により、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して放射する電波の入射角度を設定し、入射角度・観測角度ファイル106bの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−1)。
ついで、レーダ反射断面解析装置100は、観測角度設定部102cの処理により、物体から反射される電波の観測角度を設定し、入射角度・観測角度ファイル106bの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−2)。
ついで、レーダ反射断面解析装置100は、領域分割部102dの処理により、物体を複数の領域に分割し、領域分割済物体ファイル106cの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−3)。
ここで、ステップSA−3において、領域分割部102dの処理により分割した各領域を曲面に近似してもよい(領域曲面近似処理)。
ここで、領域曲面近似部102kにて行われる領域曲面近似処理について、詳細に説明する。
まず、領域分割部102dは、領域曲面近似部102kの処理により、分割した各領域を曲面に近似し、領域分割済物体ファイル106cの所定の記憶領域に格納する。これにて領域曲面近似処理が終了する。
ついで、レーダ反射断面解析装置100は、放射領域特定部102eの処理により、ステップSA−3にて分割した複数の領域において、電波を放射する領域を特定し、放射領域ファイル106dの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−4)。
ここで、ステップSA−4において、ステップSA−3にて分割した複数の領域に対して、電波を放射する領域を特定する陰影処理を行ってもよい(陰影処理)。
ここで、陰影処理部102mにて行われる陰影処理について、詳細に説明する。
まず、放射領域特定部102eは、陰影処理部102mの処理により、ステップSA−3にて分割した複数の領域において、電波を放射する領域(放射領域)を特定する陰影処理を行い、特定された放射領域を放射領域ファイル106dの所定の記憶領域に格納する。これにて陰影処理が終了する。
ついで、レーダ反射断面解析装置100は、電力透過率・反射率取得部102fの処理により、ステップSA−4にて特定した領域の中から1つの領域を選択し(ステップSA−5)、ステップSA−5にて選択した領域の位置、および、ステップSA−1にて設定した入射角度に基づいて、予め電力透過率・反射率データベース106aに格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得し、取得電力透過率・反射率ファイル106eの所定の記憶領域に格納する(電力透過率・反射率取得処理)(ステップSA−6)。
ここで、ステップSA−6において、電力透過率・反射率取得部102fは、ステップSA−5にて選択した領域の位置、および、ステップSA−1にて設定した入射角度に基づいて、予め電力透過率・反射率データベース106aに格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の補間値を予め定められた補間手法(例えば、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間などの周知の補間手法)に基づいて計算してもよい。
また、ステップSA−6において、電力透過率・反射率取得部102fは、ステップSA−5にて選択した領域の位置、および、ステップSA−1にて設定した入射角度に基づいて、予め電力透過率・反射率データベース106aに格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を予め定められた計算手法(例えば、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法など)に基づいて計算してもよい(例えば、周波数選択板を組み込んだ積層構造体(入射角・構造数・偏波)に対して予め定められた計算手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率を計算してもよい)。
ここで、電力透過率・反射率取得部102f、補間値計算部102n、および、電力透過率・反射率計算部102pにて行われる電力透過率・反射率取得処理について、図7を参照して詳細に説明する。図7は、本実施形態における本システムの電力透過率・反射率取得処理の一例を示すフローチャートである。
まず、レーダ反射断面解析装置100は、電力透過率・反射率取得部102fの処理により、ステップSA−5にて選択した領域の位置、および、ステップSA−1にて設定した入射角度に基づいて、予め電力透過率・反射率データベース106aに格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得し、取得電力透過率・反射率ファイル106eの所定の記憶領域に格納する(ステップSB−1)。
ついで、レーダ反射断面解析装置100が、電力透過率・反射率取得部102fの処理により、ステップSA−5にて選択した領域の位置、および、ステップSA−1にて設定した入射角度に基づいて、予め電力透過率・反射率データベース106aに格納した物体の各位置における各入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を取得できるか否かを判定する(ステップSB−2)。
ついで、ステップSB−2にて取得できないと判定された場合、電力透過率・反射率取得部102fは、補間値計算部102nの処理により、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率の補間値を予め定められた補間手法(例えば、ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間などの周知の補間手法)に基づいて計算し(ステップSB−3)、ステップSB−3にて計算した補間値を当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率として取得し、取得電力透過率・反射率ファイル106eの所定の記憶領域に格納する。
また、ステップSB−2にて取得できないと判定された場合、電力透過率・反射率取得部102fは、電力透過率・反射率計算部102pの処理により、当該領域における当該入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を予め定められた計算手法(例えば、モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法など)に基づいて計算し(例えば、周波数選択板を組み込んだ積層構造体(入射角・構造数・偏波)に対して予め定められた計算手法に基づいて電力透過率および/または電力反射率を計算し)(ステップSB−4)、ステップSB−4にて計算した電力透過率および/または電力反射率を取得し、取得電力透過率・反射率ファイル106eの所定の記憶領域に格納する。これにて、電力透過率・反射率取得処理が終了する。
再び図6に戻り、レーダ反射断面解析装置100は、電波散乱界算出部102gの処理により、ステップSA−6にて取得した、領域における入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率に基づいて、当該領域における電波の散乱界を算出し、電波散乱界ファイル106fの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−7)。
ついで、レーダ反射断面解析装置100は、制御部102の処理により、ステップSA−4にて特定した領域全てについて散乱界の算出が終了した場合(ステップSA−8)、電波散乱界合成部102hの処理により、ステップSA−7にて算出した各領域における散乱界を合成することにより、物体全体における散乱界を算出し、合成電波散乱界ファイル106gの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−9)。
なお、レーダ反射断面解析装置100は、制御部102の処理により、ステップSA−4にて特定した領域全てについて散乱界の算出が終了していない場合(ステップSA−8)、ステップSA−5の処理に戻る。
ついで、レーダ反射断面解析装置100は、レーダ反射断面解析部102iの処理により、ステップSA−9にて合成した物体全体における散乱界のうちステップSA−2にて設定した観測角度から観測される散乱界に基づいて、物体のレーダ反射断面を解析し、レーダ反射断面ファイル106hの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−10)。
さらに、レーダ反射断面解析装置100は、解析結果出力部102jの処理により、ステップSA−10にて解析した周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体のレーダ反射断面を含む解析結果を出力装置114に出力し、解析結果ファイル106iの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−11)。
これにて、メイン処理が終了する。
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
例えば、レーダ反射断面解析装置100がスタンドアローンの形態で処理を行う場合を一例に説明したが、レーダ反射断面解析装置100とは別筐体で構成されるクライアント端末からの要求に応じて処理を行い、その処理結果を当該クライアント端末に返却するように構成してもよい。
また、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、レーダ反射断面解析装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、レーダ反射断面解析装置100の各部または各装置が備える処理機能、特に制御部102にて行なわれる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。なお、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じてレーダ反射断面解析装置100に機械的に読み取られる。
すなわち、ROMまたはHDなどの記憶部106などには、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAM等にロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部102を構成する。また、このコンピュータプログラムは、レーダ反射断面解析装置100に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記録されてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本発明にかかるプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD等の任意の「可搬用の物理媒体」や、各種コンピュータシステムに内蔵されるROM、RAM、HD等の任意の「固定用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106に格納される各種のデータベース等(電力透過率・反射率データベース106a〜解析結果ファイル106i)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやファイルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
また、レーダ反射断面解析装置100は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理端末等の情報処理装置にプリンタやモニタやイメージスキャナ等の周辺装置を接続し、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
さらに、レーダ反射断面解析装置100等の分散・統合の具体的形態は明細書および図面に示すものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷等に応じた任意の単位で、機能的または物理的に分散・統合して構成することができる(例えば、グリッド・コンピューティングなど)。例えば、各データベースを独立したデータベース装置として独立に構成してもよく、また、処理の一部をCGI(Common Gateway Interface)を用いて実現してもよい。
また、ネットワーク300は、レーダ反射断面解析装置100と外部システム200とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネットや、イントラネットや、LAN(有線/無線の双方を含む)や、VANや、パソコン通信網や、公衆電話網(アナログ/デジタルの双方を含む)や、専用回線網(アナログ/デジタルの双方を含む)や、CATV網や、IMT2000方式、GSM方式またはPDC/PDC−P方式等の携帯回線交換網/携帯パケット交換網や、無線呼出網や、Bluetooth等の局所無線網や、PHS網や、CS、BSまたはISDB等の衛星通信網等のうちいずれかを含んでもよい。すなわち、本システムは、有線・無線を問わず任意のネットワークを介して、各種データを送受信することができる。
以上のように、本発明にかかるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体は、特に、周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、当該物体のレーダ反射断面を計算機上でシミュレーションして解析することができる。
これにより、本発明にかかるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体は、電波解析分野に極めて有用である。また、本発明にかかるレーダ反射断面解析装置、レーダ反射断面解析方法、プログラム、および、記録媒体は、産業上多くの分野、特に周波数選択板を組み込んだ物体の開発を行う、軍事関連、防衛関連、通信関連等の分野で広く実施することができ、極めて有用である。
本発明の基本原理を示すフローチャートである。 本発明が適用される本システムの構成の一例を示すブロック図である。 領域分割部102dの構成の一例を示すブロック図である。 放射領域特定部102eの構成の一例を示すブロック図である。 電力透過率・反射率取得部102fの構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態における本システムのメイン処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における本システムの電力透過率・反射率取得処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
100 レーダ反射断面解析装置
102 制御部
102a 電力透過率・反射率格納部
102b 入射角度設定部
102c 観測角度設定部
102d 領域分割部
102e 放射領域特定部
102f 電力透過率・反射率取得部
102g 電波散乱界算出部
102h 電波散乱界合成部
102i レーダ反射断面解析部
102j 解析結果出力部
102k 領域曲面近似部
102m 陰影処理部
102n 補間値計算部
102p 電力透過率・反射率計算部
104 通信制御インターフェース部
106 記憶部
106a 電力透過率・反射率データベース
106b 入射角度・観測角度ファイル
106c 領域分割済物体ファイル
106d 放射領域ファイル
106e 取得電力透過率・反射率ファイル
106f 電波散乱界ファイル
106g 合成電波散乱界ファイル
106h レーダ反射断面ファイル
106i 解析結果ファイル
108 入出力制御インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 外部システム
300 ネットワーク

Claims (25)

  1. 周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、上記物体のレーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析装置において、
    上記物体に対して複数の上記入射角度から上記電波を放射した際の、上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する電力透過率・反射率格納手段と、
    上記物体に対して放射する上記電波の上記入射角度を設定する入射角度設定手段と、
    上記物体から反射される上記電波の観測角度を設定する観測角度設定手段と、
    上記物体を複数の領域に分割する領域分割手段と、
    上記領域分割手段にて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する放射領域特定手段と、
    上記放射領域特定手段にて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定手段にて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納手段に格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得する電力透過率・反射率取得手段と、
    上記電力透過率・反射率取得手段にて取得した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の散乱界を算出する電波散乱界算出手段と、
    上記電波散乱界算出手段にて算出した各上記領域における上記散乱界を合成することにより、上記物体全体における上記散乱界を算出する電波散乱界合成手段と、
    上記電波散乱界合成手段にて合成した上記物体全体における上記散乱界のうち上記観測角度から観測される上記散乱界に基づいて、上記物体の上記レーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析手段と、
    を備えたことを特徴とするレーダ反射断面解析装置。
  2. 上記領域分割手段は、
    上記領域分割手段にて分割した各上記領域を曲面に近似する領域曲面近似手段、
    をさらに備え、
    上記放射領域特定手段は、上記領域曲面近似手段にて曲面に近似した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定すること、
    を特徴とする請求項1に記載のレーダ反射断面解析装置。
  3. 上記放射領域特定手段は、
    上記領域分割手段にて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する陰影処理を行う陰影処理手段、
    をさらに備え、
    上記電力透過率・反射率取得手段は、上記陰影処理手段にて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定手段にて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納手段に格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得すること、
    を特徴とする請求項1または2に記載のレーダ反射断面解析装置。
  4. 上記電力透過率・反射率取得手段は、
    上記放射領域特定手段にて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定手段にて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納手段に格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算する補間値計算手段、
    をさらに備え、
    上記電波散乱界算出手段は、上記補間値計算手段にて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の上記補間値に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出すること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析装置。
  5. 上記補間手法は、
    ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間のうち少なくとも1つの手法であること、
    を特徴とする請求項4に記載のレーダ反射断面解析装置。
  6. 上記電力透過率・反射率取得手段は、
    上記放射領域特定手段にて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定手段にて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納手段に格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算する電力透過率・反射率計算手段、
    をさらに備え、
    上記電波散乱界算出手段は、上記電力透過率・反射率計算手段にて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出すること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析装置。
  7. 上記計算手法は、
    モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であること、
    を特徴とする請求項6に記載のレーダ反射断面解析装置。
  8. 上記レーダ反射断面解析手段にて解析した上記物体の上記レーダ反射断面を含む解析結果を出力する解析結果出力手段、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析装置。
  9. 周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、上記物体のレーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析方法において、
    上記物体に対して複数の上記入射角度から上記電波を放射した際の、上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する電力透過率・反射率格納ステップと、
    上記物体に対して放射する上記電波の上記入射角度を設定する入射角度設定ステップと、
    上記物体から反射される上記電波の観測角度を設定する観測角度設定ステップと、
    上記物体を複数の領域に分割する領域分割ステップと、
    上記領域分割ステップにて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する放射領域特定ステップと、
    上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得する電力透過率・反射率取得ステップと、
    上記電力透過率・反射率取得ステップにて取得した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の散乱界を算出する電波散乱界算出ステップと、
    上記電波散乱界算出ステップにて算出した各上記領域における上記散乱界を合成することにより、上記物体全体における上記散乱界を算出する電波散乱界合成ステップと、
    上記電波散乱界合成ステップにて合成した上記物体全体における上記散乱界のうち上記観測角度から観測される上記散乱界に基づいて、上記物体の上記レーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析ステップと、
    を含むことを特徴とするレーダ反射断面解析方法。
  10. 上記領域分割ステップは、
    上記領域分割ステップにて分割した各上記領域を曲面に近似する領域曲面近似ステップ、
    をさらに含み、
    上記放射領域特定ステップは、上記領域曲面近似ステップにて曲面に近似した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定すること、
    を特徴とする請求項9に記載のレーダ反射断面解析方法。
  11. 上記放射領域特定ステップは、
    上記領域分割ステップにて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する陰影処理を行う陰影処理ステップ、
    をさらに含み、
    上記電力透過率・反射率取得ステップは、上記陰影処理ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得すること、
    を特徴とする請求項9または10に記載のレーダ反射断面解析方法。
  12. 上記電力透過率・反射率取得ステップは、
    上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算する補間値計算ステップ、
    をさらに含み、
    上記電波散乱界算出ステップは、上記補間値計算ステップにて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の上記補間値に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出すること、
    を特徴とする請求項9〜11のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析方法。
  13. 上記補間手法は、
    ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間のうち少なくとも1つの手法であること、
    を特徴とする請求項12に記載のレーダ反射断面解析方法。
  14. 上記電力透過率・反射率取得ステップは、
    上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算する電力透過率・反射率計算ステップ、
    をさらに含み、
    上記電波散乱界算出ステップは、上記電力透過率・反射率計算ステップにて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出すること、
    を特徴とする請求項9〜11のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析方法。
  15. 上記計算手法は、
    モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であること、
    を特徴とする請求項14に記載のレーダ反射断面解析方法。
  16. 上記レーダ反射断面解析ステップにて解析した上記物体の上記レーダ反射断面を含む解析結果を出力する解析結果出力ステップ、
    を含むことを特徴とする請求項9〜15のいずれか1つに記載のレーダ反射断面解析方法。
  17. 周波数選択板を組み込んだ任意形状の物体に対して任意の入射角度から特定の周波数の電波を放射した際の、上記物体のレーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    上記物体に対して複数の上記入射角度から上記電波を放射した際の、上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する電力透過率および/または電力反射率を格納する電力透過率・反射率格納ステップと、
    上記物体に対して放射する上記電波の上記入射角度を設定する入射角度設定ステップと、
    上記物体から反射される上記電波の観測角度を設定する観測角度設定ステップと、
    上記物体を複数の領域に分割する領域分割ステップと、
    上記領域分割ステップにて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する放射領域特定ステップと、
    上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得する電力透過率・反射率取得ステップと、
    上記電力透過率・反射率取得ステップにて取得した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の散乱界を算出する電波散乱界算出ステップと、
    上記電波散乱界算出ステップにて算出した各上記領域における上記散乱界を合成することにより、上記物体全体における上記散乱界を算出する電波散乱界合成ステップと、
    上記電波散乱界合成ステップにて合成した上記物体全体における上記散乱界のうち上記観測角度から観測される上記散乱界に基づいて、上記物体の上記レーダ反射断面を解析するレーダ反射断面解析ステップと、
    を含むレーダ反射断面解析方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  18. 上記領域分割ステップは、
    上記領域分割ステップにて分割した各上記領域を曲面に近似する領域曲面近似ステップ、
    をさらに含み、
    上記放射領域特定ステップは、上記領域曲面近似ステップにて曲面に近似した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定すること、
    を特徴とする請求項17に記載のプログラム。
  19. 上記放射領域特定ステップは、
    上記領域分割ステップにて分割した複数の上記領域において、上記電波を放射する上記領域を特定する陰影処理を行う陰影処理ステップ、
    をさらに含み、
    上記電力透過率・反射率取得ステップは、上記陰影処理ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得すること、
    を特徴とする請求項17または18に記載のプログラム。
  20. 上記電力透過率・反射率取得ステップは、
    上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に近い2つ以上の上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の補間値を予め定められた補間手法に基づいて計算する補間値計算ステップ、
    をさらに含み、
    上記電波散乱界算出ステップは、上記補間値計算ステップにて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の上記補間値に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出すること、
    を特徴とする請求項17〜19のいずれか1つに記載のプログラム。
  21. 上記補間手法は、
    ラグランジュ補間、スプライン補間、離散データ補間のうち少なくとも1つの手法であること、
    を特徴とする請求項20に記載のプログラム。
  22. 上記電力透過率・反射率取得ステップは、
    上記放射領域特定ステップにて特定した上記領域の位置、および、上記入射角度設定ステップにて設定した上記入射角度に基づいて、上記電力透過率・反射率格納ステップに格納した上記物体の各位置における各上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率の中から、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を取得できない場合、当該領域における当該入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率を予め定められた計算手法に基づいて計算する電力透過率・反射率計算ステップ、
    をさらに含み、
    上記電波散乱界算出ステップは、上記電力透過率・反射率計算ステップにて計算した、上記領域における上記入射角度に対応する上記電力透過率および/または上記電力反射率に基づいて、当該領域における上記電波の上記散乱界を算出すること、
    を特徴とする請求項17〜19のいずれか1つに記載のプログラム。
  23. 上記計算手法は、
    モーメント法、スペクトラルドメイン法、FDTD法、FEM法のうち少なくとも1つの手法であること、
    を特徴とする請求項22に記載のプログラム。
  24. 上記レーダ反射断面解析ステップにて解析した上記物体の上記レーダ反射断面を含む解析結果を出力する解析結果出力ステップ、
    を含むことを特徴とする請求項17〜23のいずれか1つに記載のプログラム。
  25. 上記請求項17〜24のいずれか1つに記載されたプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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