JP2005272416A - 消化管粘膜付着性ddsを用いる赤血球増殖因子エリスロポエチン類およびインターフェロン類の経口製剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】赤血球増殖因子エリスロポエチン類(EPO)およびインターフェロン類(IFN)に属する薬物は、経口投与後、消化管内に存在する消化酵素により加水分解を受けるとともに、高分子であるため膜透過性が低く、十分な吸収量を得ることができない。
【解決手段】吸収促進剤あるいは吸収促進剤と安定化剤をEPOもしくはIFNに属するペプチド・蛋白薬に配合して、溶液、ゲル状あるいは微粉末状で三層構造から成るデリバリーシステムGI-MAPSに封入することにより薬物吸収促進を可能とする経口DDSを考案した。本システムは、当該薬物の加水分解を抑えつつ吸収促進剤とともに小腸の吸収細胞までデリバリーし、高い濃度勾配を形成することにより効率よく吸収させることのできるDDSである。消化酵素による当該薬物の加水分解をより強く抑制したい場合には、安定化剤として食用蛋白や加水分解酵素阻害薬などを添加することが有効である。
【解決手段】吸収促進剤あるいは吸収促進剤と安定化剤をEPOもしくはIFNに属するペプチド・蛋白薬に配合して、溶液、ゲル状あるいは微粉末状で三層構造から成るデリバリーシステムGI-MAPSに封入することにより薬物吸収促進を可能とする経口DDSを考案した。本システムは、当該薬物の加水分解を抑えつつ吸収促進剤とともに小腸の吸収細胞までデリバリーし、高い濃度勾配を形成することにより効率よく吸収させることのできるDDSである。消化酵素による当該薬物の加水分解をより強く抑制したい場合には、安定化剤として食用蛋白や加水分解酵素阻害薬などを添加することが有効である。
Description
本発明は、溶解補助剤や界面活性剤などの吸収促進作用を有する物質と赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬を含み、消化酵素からこれらのペプチド・蛋白薬を保護するとともに薬物吸収促進を目的とする消化管粘膜付着性DDS製剤に関する。より詳細には、本発明は、赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬のように消化酵素などにより著しい加水分解を受けるとともに、吸収膜透過性が低いために経口投与後の消化管からの吸収が困難な薬物の吸収を改善するために、経口投与後、消化管において加水分解酵素から薬物を保護するとともに吸収細胞とシステムとの間に局所的に高い薬物の濃度勾配を形成することにより赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の吸収率(バイオアベイラビリティ)や薬効を高めるために用いられる、吸収促進剤およびゲル形成性ポリマーを含む消化管粘膜付着性DDS製剤に関するものである。
ペプチド・蛋白薬の経口吸収促進技術としては、Emisphere社のcapric acid誘導体やエマルジョン技術の他、以下の技術論文に記載・引用されている各種の特許技術をはじめとして数多の経口DDS技術がある。しかし、吸収量が不十分なために製品化にまでは至っていないのが現状である。
岡田弘晃、日経バイオビジネス、2003年11月号、148−151頁 Isabel Gomez-Orellana and Duncan R. Paton, Advances in the oral delivery of proteins. Exptl. Opin. Ther. Patents, 9, 247-253, 1999. Rakhi B. Shah, Fakhrul Ahsan & Mansoor A. Khan, Oral delivery of proteins: Progress and prognostication. Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Systems, 19, 135-169, 2002. J. Gordon Still, Development of oral insulin: Progress and current status. Diabetes Metab. Res. Rev., 18, suppl. 1, S29-S37, 2002. 高田は、通常の錠剤やカプセルなどの投与法ではバイオアベイラビリティが低いために経口投与では十分な吸収および薬理効果が期待できないペプチド・蛋白薬などのバイオアベイラビリティを高めるDDSとして、先に消化管粘膜付着性DDS(登録商標GI-MAPS, Gastrointestinal mucoadhesive patch system)を発明した(PCT/JP99/06602, An Oral Formulation for Gastrointestinal Drug Delivery、国際公開WO00/32172号)。基本的に、この技術はアシンメトリー(非対称、非球形)のミリもしくはマイクロカプセルである。 GI-MAPSの特長は、経口投与後、消化管の吸収膜面に付着して閉鎖空間を形成することにより、システムと吸収細胞との間に高い薬物および吸収促進剤の濃度勾配を派生して薬物の高い吸収性を得るというシステムである。 大半の薬物の吸収は単純拡散(受動輸送)により行われる。単純拡散により薬物分子が吸収される場合、消化管の管腔内側と小腸吸収細胞との間における薬物分子の高い濃度勾配が吸収の駆動力となる。従って、消化管吸収細胞とシステム内部との間に薬物の高い濃度勾配を形成すれば、薬物の吸収膜透過性は高まる。GI-MAPSのこの基本設計概念は、最近の研究成果によっても支持されている。 Y. H. Lee, B. A. Perry, J. P. Sutyak, W. Stern and P. J. Sinko, Regional differences in intestinal spreading and pH recovery and the impact on salmon calcitonin in dogs. Pharm. Res., 17, 284-290, 2000. P. J. Sinko, Y. H. Lee, V. Makhey, G. D. Leesman, J. P. Sutyak, H. Yu, B. Perry, C. L. Smith, P. Hu, E. J. Wagner, L.M. Falzone, L. T. McWhorter, J. P. Gilligan and W. Stern, Biopharmaceutical approaches for developing and assessing oral peptide delivery strategies and systems: in vitro permeability and in vivo oral absorption of salmon calcitonin (sCT). Pharm. Res., 16, 527-533, 1999.
岡田弘晃、日経バイオビジネス、2003年11月号、148−151頁 Isabel Gomez-Orellana and Duncan R. Paton, Advances in the oral delivery of proteins. Exptl. Opin. Ther. Patents, 9, 247-253, 1999. Rakhi B. Shah, Fakhrul Ahsan & Mansoor A. Khan, Oral delivery of proteins: Progress and prognostication. Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Systems, 19, 135-169, 2002. J. Gordon Still, Development of oral insulin: Progress and current status. Diabetes Metab. Res. Rev., 18, suppl. 1, S29-S37, 2002. 高田は、通常の錠剤やカプセルなどの投与法ではバイオアベイラビリティが低いために経口投与では十分な吸収および薬理効果が期待できないペプチド・蛋白薬などのバイオアベイラビリティを高めるDDSとして、先に消化管粘膜付着性DDS(登録商標GI-MAPS, Gastrointestinal mucoadhesive patch system)を発明した(PCT/JP99/06602, An Oral Formulation for Gastrointestinal Drug Delivery、国際公開WO00/32172号)。基本的に、この技術はアシンメトリー(非対称、非球形)のミリもしくはマイクロカプセルである。 GI-MAPSの特長は、経口投与後、消化管の吸収膜面に付着して閉鎖空間を形成することにより、システムと吸収細胞との間に高い薬物および吸収促進剤の濃度勾配を派生して薬物の高い吸収性を得るというシステムである。 大半の薬物の吸収は単純拡散(受動輸送)により行われる。単純拡散により薬物分子が吸収される場合、消化管の管腔内側と小腸吸収細胞との間における薬物分子の高い濃度勾配が吸収の駆動力となる。従って、消化管吸収細胞とシステム内部との間に薬物の高い濃度勾配を形成すれば、薬物の吸収膜透過性は高まる。GI-MAPSのこの基本設計概念は、最近の研究成果によっても支持されている。 Y. H. Lee, B. A. Perry, J. P. Sutyak, W. Stern and P. J. Sinko, Regional differences in intestinal spreading and pH recovery and the impact on salmon calcitonin in dogs. Pharm. Res., 17, 284-290, 2000. P. J. Sinko, Y. H. Lee, V. Makhey, G. D. Leesman, J. P. Sutyak, H. Yu, B. Perry, C. L. Smith, P. Hu, E. J. Wagner, L.M. Falzone, L. T. McWhorter, J. P. Gilligan and W. Stern, Biopharmaceutical approaches for developing and assessing oral peptide delivery strategies and systems: in vitro permeability and in vivo oral absorption of salmon calcitonin (sCT). Pharm. Res., 16, 527-533, 1999.
GI-MAPS は、基底層、薬物保持層、表層の3層から構成されている。このうち、基底層は水不溶性のポリマー膜などにより形成され、消化管の管腔側からの蛋白分解酵素などの消化酵素の攻撃を完全に遮断する。一方、表層は、十二脂腸、空腸、回腸の各々のpHにおいて溶解するpH感応性ポリマーフィルムなどにより形成され、遺伝子組換え蛋白薬の吸収にとって最も有利な標的部位を確保するとともに、裏打ちされた接着層が消化管壁へのシステムの接着を促す。また場合によっては、薬物保持層内に接着性のゲル形成ポリマーを薬物、吸収促進剤とともに配合することもある。その結果、システムが消化管膜壁に接着して、粘膜側と細胞内との間における薬物分子の濃度勾配を高く維持することにより良好な吸収性を引き出すことができる。
しかし、先行技術であるPCT/JP99/06602には一般的な成分の開示があるのみである。今回、発明者は個々のペプチド・蛋白薬の経口製剤化を検討した結果、ペプチド・蛋白薬は消化管から吸収されるものの、GI-MAPSに配合する成分および組成の違いにより吸収率に著しい差異を認めた。さらに詳細な検討を行った結果、消化酵素に対するペプチド・蛋白薬の安定性を増すことにより、吸収率のさらに良い組成物を見出した。
しかし、先行技術であるPCT/JP99/06602には一般的な成分の開示があるのみである。今回、発明者は個々のペプチド・蛋白薬の経口製剤化を検討した結果、ペプチド・蛋白薬は消化管から吸収されるものの、GI-MAPSに配合する成分および組成の違いにより吸収率に著しい差異を認めた。さらに詳細な検討を行った結果、消化酵素に対するペプチド・蛋白薬の安定性を増すことにより、吸収率のさらに良い組成物を見出した。
赤血球増殖因子エリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の経口剤を開発するためには、消化酵素による加水分解からこれらのペプチド・蛋白薬を保護するとともに小腸吸収膜透過性を促進する必要がある。また、現在開発中のこれらに類似するペプチド・蛋白薬の中にもこれらと同様に高い生理活性作用を示すものの、経口投与後の吸収率が低いために、製品化が行われずに埋もれてしまっているものが数多くある。消化酵素による加水分解から保護するとともに、消化管膜透過性を改善することにより経口剤としての開発が可能となる。
赤血球増殖因子エリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬のバイオアベイラビリティを改善するためには、消化酵素による加水分解からこれらの薬物を保護するとともに小腸膜透過性を促進するために必要となる吸収促進剤をGI-MAPS内に配合しなければならない。
本発明によれば、上記課題は、以下により解決できる。すなわち、消化酵素による赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の加水分解を保護するために、GI-MAPSの薬物保持層内に蛋白分解酵素の透過を阻害するゲル形成ポリマーを配合するか、あるいはさらにカゼイン、ラクトフェリンなどの食用蛋白質、大豆トリプシンインヒビターなどの天然物由来の蛋白分解酵素阻害剤、アプロチニンなどの蛋白分解酵素阻害薬などを配合することにより赤血球増殖因子エリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬のバイオアベイラビリティを改善することを可能とするシステムを完成した。
本発明によれば、上記課題は、以下により解決できる。すなわち、消化酵素による赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の加水分解を保護するために、GI-MAPSの薬物保持層内に蛋白分解酵素の透過を阻害するゲル形成ポリマーを配合するか、あるいはさらにカゼイン、ラクトフェリンなどの食用蛋白質、大豆トリプシンインヒビターなどの天然物由来の蛋白分解酵素阻害剤、アプロチニンなどの蛋白分解酵素阻害薬などを配合することにより赤血球増殖因子エリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬のバイオアベイラビリティを改善することを可能とするシステムを完成した。
赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬に対して良好な吸収促進作用を示す吸収促進剤および消化酵素による加水分解から保護し得る安定化剤などを配合して、液状、ゲル状、懸濁状、粉末状、固形状などの形態を有し、消化酵素による加水分解を抑えながら吸収細胞までデリバリーすることによりバイオアベイラビリティの改善を可能とした。
エリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬に対して吸収促進剤、ゲル形成ポリマーなどを添加し、また場合によっては精製水を加え溶解性、分散性を高める。あるいはまた吸収促進剤、ゲル形成ポリマーなどを加温下、良く混和し、冷却後にペプチド・蛋白薬を添加して混和することによってGI-MAPS内へ充填する製剤を調製する。得られた製剤を水不溶性ポリマー膜などの基底膜で作成したディンプル内へ充填し、上から腸溶性フィルムなどの表層膜でカバーした後、両フィルムをヒートシールなどの方法で接着することによりGI-MAPSとすることができる。
本発明者は、得られたGI-MAPS製剤をラットの小腸内に投与し、経時的に得た血清試料中のエリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬物の濃度を測定することにより、これらのペプチド・蛋白薬が消化管内での加水分解を免れて吸収され、その後、循環血液中へ移行していることを実証した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明によれば、(a)エチルセルロース、酢酸セルロースなどの水不溶性ポリマーから成る基底膜と、(b)接着性ポリマーによるコーティング層とpH感応性ポリマー膜とから成る表層膜とで囲まれた閉鎖空間内に、(c)吸収促進剤とエリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬を包含する薬物保持層 から成るGI-MAPSとすることにより、エリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の吸収促進を目的とする経口製剤が提供される。なお、薬物保持層内に接着性ポリマーを配合する場合には、表層膜への接着性ポリマーによるコーティング層の形成は必須ではない。
好ましくは、吸収促進剤は、C6−18脂肪酸のグリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマクロゴールエステルとのエステル混合物(ラブラゾール)、ポリソルベート80、モノオレイン酸、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、又はレシチンである。吸収促進剤として広く知られている脂肪酸およびその誘導体、例えばカプリン酸、sodium N-[8-(2-hydroxybenzoyl)amino]caprylate (SNAC)および sodium N-[8-(2-hydroxybenzoyl)amino]caprylate (SNAD)などを用いることが奨められる。
本発明者は、得られたGI-MAPS製剤をラットの小腸内に投与し、経時的に得た血清試料中のエリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬物の濃度を測定することにより、これらのペプチド・蛋白薬が消化管内での加水分解を免れて吸収され、その後、循環血液中へ移行していることを実証した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明によれば、(a)エチルセルロース、酢酸セルロースなどの水不溶性ポリマーから成る基底膜と、(b)接着性ポリマーによるコーティング層とpH感応性ポリマー膜とから成る表層膜とで囲まれた閉鎖空間内に、(c)吸収促進剤とエリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬を包含する薬物保持層 から成るGI-MAPSとすることにより、エリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の吸収促進を目的とする経口製剤が提供される。なお、薬物保持層内に接着性ポリマーを配合する場合には、表層膜への接着性ポリマーによるコーティング層の形成は必須ではない。
好ましくは、吸収促進剤は、C6−18脂肪酸のグリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマクロゴールエステルとのエステル混合物(ラブラゾール)、ポリソルベート80、モノオレイン酸、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、又はレシチンである。吸収促進剤として広く知られている脂肪酸およびその誘導体、例えばカプリン酸、sodium N-[8-(2-hydroxybenzoyl)amino]caprylate (SNAC)および sodium N-[8-(2-hydroxybenzoyl)amino]caprylate (SNAD)などを用いることが奨められる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の製剤は、(a)水不溶性膜などからなる基底膜、(b)接着性ポリマーなどによるコーティング層とpH感応性ポリマー膜などとから成る表層膜、及び(c)赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬と吸収促進剤と接着性ポリマーを、また場合によっては安定化剤を含むことを特徴とする。以下、これらの各成分について説明する。
本発明の製剤は、(a)水不溶性膜などからなる基底膜、(b)接着性ポリマーなどによるコーティング層とpH感応性ポリマー膜などとから成る表層膜、及び(c)赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬と吸収促進剤と接着性ポリマーを、また場合によっては安定化剤を含むことを特徴とする。以下、これらの各成分について説明する。
(1)安定化剤
赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の消化酵素に対する安定性をより一層向上させたい場合には、安定化剤を添加することにより赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬のより良好な吸収性を得ることができる。例えば、カゼイン、ラクトフェリンなどの食用蛋白質、大豆トリプシンインヒビターなどの天然物由来の蛋白分解酵素阻害剤、アプロチニンなどの蛋白分解酵素阻害薬などが代表的な安定化剤であり、消化酵素の持つ加水分解に対して阻害作用を示すが、これらの安定化剤に限定されるものではない。
赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の消化酵素に対する安定性をより一層向上させたい場合には、安定化剤を添加することにより赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬のより良好な吸収性を得ることができる。例えば、カゼイン、ラクトフェリンなどの食用蛋白質、大豆トリプシンインヒビターなどの天然物由来の蛋白分解酵素阻害剤、アプロチニンなどの蛋白分解酵素阻害薬などが代表的な安定化剤であり、消化酵素の持つ加水分解に対して阻害作用を示すが、これらの安定化剤に限定されるものではない。
(2)水不溶性膜などからなる基底膜
本発明で用いる基底膜は、エチルセルロース、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE (Eudragit E)、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS (Eudragit RS)、酢酸セルロース、酢酸ビニル樹脂、キチン、キトサン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などの水不溶性ポリマーあるいは水に不溶なワックス類などを用いて調製することができる。なお、これらの物質は水不溶性膜を調製するための一例であり、これらの物質に限定されるものではない。
本発明で用いる基底膜は、エチルセルロース、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE (Eudragit E)、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS (Eudragit RS)、酢酸セルロース、酢酸ビニル樹脂、キチン、キトサン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などの水不溶性ポリマーあるいは水に不溶なワックス類などを用いて調製することができる。なお、これらの物質は水不溶性膜を調製するための一例であり、これらの物質に限定されるものではない。
(3)表層膜に用いられるpH感応性ポリマー膜など
pH依存的な腸溶性ポリマーであるヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HP-55)、メタアクリル酸コポリマー-L(Eudragit L)、メタアクリル酸コポリマー-LD (Eudragit LD)、メタアクリル酸コポリマー−S(Eudragit S)、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE(Eudragit E)、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートなどのポリマーや酸処理ビール酵母細胞壁(イーストラップ、キリンビール(株))などを用いて調製することができる。なお、これらの物質は腸溶性を付与するための一例であり、これらの物質に限定されるものではない。
pH依存的な腸溶性ポリマーであるヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HP-55)、メタアクリル酸コポリマー-L(Eudragit L)、メタアクリル酸コポリマー-LD (Eudragit LD)、メタアクリル酸コポリマー−S(Eudragit S)、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE(Eudragit E)、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートなどのポリマーや酸処理ビール酵母細胞壁(イーストラップ、キリンビール(株))などを用いて調製することができる。なお、これらの物質は腸溶性を付与するための一例であり、これらの物質に限定されるものではない。
(4)表層膜に用いられる接着性物質
接着剤としては、カルボキシビニルポリマー(商品名Carbopol974P NF、Hiviswako103など)、ポリ-N-ビニルアセトアミド(PNVA),ポリビニルアルコール、アクリル酸・アクリル酸オクチルコポリマー、アクリル酸-2-エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体、アクリル酸シルクフィブロイン共重合樹脂、アラビアゴム、アルファー化デンプン、カルメロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メタアクリル酸・アクリル酸n-ブチルコポリマー、ポリアクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸-2-エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体、アクリル酸シルクフィブロイン共重合樹脂、マクロゴール、アクリル酸メチル・アクリル酸-2-エチルヘキシル共重合樹脂、アラビヤゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリイソプレン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸、アルファー化デンプン、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、結晶セルロース、シクロデキストリンなどのポリマーやゴムを使用することができる。なお、これらの物質は接着性物質の一例であり、これらの物質に限定されるものではない。
接着剤としては、カルボキシビニルポリマー(商品名Carbopol974P NF、Hiviswako103など)、ポリ-N-ビニルアセトアミド(PNVA),ポリビニルアルコール、アクリル酸・アクリル酸オクチルコポリマー、アクリル酸-2-エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体、アクリル酸シルクフィブロイン共重合樹脂、アラビアゴム、アルファー化デンプン、カルメロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メタアクリル酸・アクリル酸n-ブチルコポリマー、ポリアクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸-2-エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体、アクリル酸シルクフィブロイン共重合樹脂、マクロゴール、アクリル酸メチル・アクリル酸-2-エチルヘキシル共重合樹脂、アラビヤゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリイソプレン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸、アルファー化デンプン、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、結晶セルロース、シクロデキストリンなどのポリマーやゴムを使用することができる。なお、これらの物質は接着性物質の一例であり、これらの物質に限定されるものではない。
(5)吸収促進剤
吸収促進剤としては以下の文献に記載されているように数多くの化合物が知られている。例えば界面活性剤、胆汁酸塩類とその誘導体、脂肪酸とその誘導体、アミノ酸エナミン誘導体、サリチル酸ナトリウムおよびその誘導体、混合ミセル、Nーアシルコラーゲンペプチド、カプリン酸ナトリウムおよびその誘導体、Nーアシルアミノ酸ナトリウム、延命皮サポニン、キレート剤、有機酸などがその代表的な例である。
V. H. L. Lee, A. Yamamoto and U. Bhaskar, Mucosal penetration enhancers for facilitation of peptide and protein drug absorption. Crit. Rev. Ther. Drug Carrier System., 8 (2), 91-192, 1991. 矢田 登、薬物の直腸投与における吸収促進、医学のあゆみ、145,(7)、465−467,1988. 本発明はこれらの吸収促進剤に限定されるものではない。本発明で吸収促進の目的に用いる界面活性剤は、経口投与後の消化管からの吸収が低い薬物の吸収を改善してバイオアベイラビリティや薬効を高めるために使用されるものであり、所望の作用を発揮する限り、その種類は特に限定されないが、好ましくは自己微少乳化型界面活性剤である。本発明で用いることができる界面活性剤の具体例としては、C6−18脂肪酸のグリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマクロゴールエステルとのエステル混合物(ラブラゾールなど)、ポリソルベート80、モノオレイン酸、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、又はレシチンなどが挙げられる。 C6−18脂肪酸のグリセロールエステルはC6−18脂肪酸のモノ、ジおよびトリグリセロールエステルの少なくとも1種を含むものであれば通常はそれらの混合物の形で使用する。C6−18脂肪酸は飽和または不飽和の炭素数6〜18の脂肪酸であればよいが、飽和脂肪酸、特に炭素数6−12の飽和脂肪酸、すなわちカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸およびラウリル酸が好ましい。 C6−18脂肪酸のマクロゴールエステルにおけるマクロゴールとしては、通常分子量100〜800、好ましくは200〜600のポリエチレングリコールがあげられ、そのエステルとしてはモノまたはジエステル、またはモノ・ジ混合エステルのいずれであってもよい。マクロゴールエステルを構成するC6−18脂肪酸は前述のグリセロールエステルにおけるものと同様である。グリセロールエステルとマクロゴールエステルの混合物の重量混合比は、グリセロールエステル対マクロゴールエステルが通常1対0.1〜10、好ましくは1対0.2〜5である。このグリセロールエステルとマクロゴールエステルの混合エステルは自己微小乳化型基剤(Self-microemulsifying agent)として既知の製剤添加物である。 本発明においては、液状界面活性剤として、例えば、ヨーロッパ薬局方においてはカプリロカプロイルマクロゴールグリセリドcaprylocaproyl macrogolglyceridesとして記載され、ガッテフォッセ社(Gattefosse S. A.)よりラブラゾールLabrasol(商品名)として市販されているものを使用できる。 本発明では、上記以外の液状、半固形又は固形の界面活性剤を使用することもできる。本発明で使用できる界面活性の具体例を以下に列挙する。
吸収促進剤としては以下の文献に記載されているように数多くの化合物が知られている。例えば界面活性剤、胆汁酸塩類とその誘導体、脂肪酸とその誘導体、アミノ酸エナミン誘導体、サリチル酸ナトリウムおよびその誘導体、混合ミセル、Nーアシルコラーゲンペプチド、カプリン酸ナトリウムおよびその誘導体、Nーアシルアミノ酸ナトリウム、延命皮サポニン、キレート剤、有機酸などがその代表的な例である。
V. H. L. Lee, A. Yamamoto and U. Bhaskar, Mucosal penetration enhancers for facilitation of peptide and protein drug absorption. Crit. Rev. Ther. Drug Carrier System., 8 (2), 91-192, 1991. 矢田 登、薬物の直腸投与における吸収促進、医学のあゆみ、145,(7)、465−467,1988. 本発明はこれらの吸収促進剤に限定されるものではない。本発明で吸収促進の目的に用いる界面活性剤は、経口投与後の消化管からの吸収が低い薬物の吸収を改善してバイオアベイラビリティや薬効を高めるために使用されるものであり、所望の作用を発揮する限り、その種類は特に限定されないが、好ましくは自己微少乳化型界面活性剤である。本発明で用いることができる界面活性剤の具体例としては、C6−18脂肪酸のグリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマクロゴールエステルとのエステル混合物(ラブラゾールなど)、ポリソルベート80、モノオレイン酸、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、又はレシチンなどが挙げられる。 C6−18脂肪酸のグリセロールエステルはC6−18脂肪酸のモノ、ジおよびトリグリセロールエステルの少なくとも1種を含むものであれば通常はそれらの混合物の形で使用する。C6−18脂肪酸は飽和または不飽和の炭素数6〜18の脂肪酸であればよいが、飽和脂肪酸、特に炭素数6−12の飽和脂肪酸、すなわちカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸およびラウリル酸が好ましい。 C6−18脂肪酸のマクロゴールエステルにおけるマクロゴールとしては、通常分子量100〜800、好ましくは200〜600のポリエチレングリコールがあげられ、そのエステルとしてはモノまたはジエステル、またはモノ・ジ混合エステルのいずれであってもよい。マクロゴールエステルを構成するC6−18脂肪酸は前述のグリセロールエステルにおけるものと同様である。グリセロールエステルとマクロゴールエステルの混合物の重量混合比は、グリセロールエステル対マクロゴールエステルが通常1対0.1〜10、好ましくは1対0.2〜5である。このグリセロールエステルとマクロゴールエステルの混合エステルは自己微小乳化型基剤(Self-microemulsifying agent)として既知の製剤添加物である。 本発明においては、液状界面活性剤として、例えば、ヨーロッパ薬局方においてはカプリロカプロイルマクロゴールグリセリドcaprylocaproyl macrogolglyceridesとして記載され、ガッテフォッセ社(Gattefosse S. A.)よりラブラゾールLabrasol(商品名)として市販されているものを使用できる。 本発明では、上記以外の液状、半固形又は固形の界面活性剤を使用することもできる。本発明で使用できる界面活性の具体例を以下に列挙する。
(a)非イオン性界面活性剤
アルキルグルコシド、アルキルマルトシド、アルキルチオグルコシド、ラウリルマクロゴルグリセリド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリグリセロール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリド、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン植物油、ポリオキシエチレン水素化植物油、多価アルコールと脂肪酸、グリセリド、植物油、水素化植物油およびステロールから群の少なくとも1種との反応混合物、ショ糖エステル、ショ糖エーテル、スクログリセリド、又はそれらの混合物。
アルキルグルコシド、アルキルマルトシド、アルキルチオグルコシド、ラウリルマクロゴルグリセリド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリグリセロール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリド、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン植物油、ポリオキシエチレン水素化植物油、多価アルコールと脂肪酸、グリセリド、植物油、水素化植物油およびステロールから群の少なくとも1種との反応混合物、ショ糖エステル、ショ糖エーテル、スクログリセリド、又はそれらの混合物。
(b)親水性界面活性剤
PEG- 10 ラウリン酸エステル、PEG- 12ラウリン酸エステル、PEG-20ラウリン酸エステル、PEG-32ラウリン酸エステル、PEG-32ジラウリン酸エステル、PEG-12 オレイン酸エステル、PEG-15オレイン酸エステル、PEG-20オレイン酸エステル、PEG-20ジオレイン酸エステル、PEG-32オレイン酸エステル、PEG-200オレイン酸エステル、PEG-400オレイン酸エステル、PEG- 15ステアリン酸エステル、PEG-32ジステアリン酸エステル、PEG-40ステアリン酸エステル、PEG- 100ステアリン酸エステル、PEG-20ジラウリン酸エステル、PEG-25グリセリルトリオレイン酸 エステル、PEG-32ジオレイン酸エステル、PEG-20グリセリルラウリン酸エステル、PEG-30グリセリルラウリン酸エステル、PEG-20グリセリルステアリン酸エステル、PEG-20グリセリルオレイン酸エステル、PEG-30グリセリルオレイン酸エステル、PEG-30グリセリルラウリン酸エステル、PEG-40グリセリルラウリン酸エステル、PEG-40 パーム核油、PEG-50水素化ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-35ヒマシ油、PEG-60ヒマシ油、PEG-40水素化ヒマシ油、PEG-60水素化ヒマシ油、PEG-60コーン油、PEG-6カプレート/カプリレートグリセリド、PEG-8カプレート/カプリレートグリセリド、ポリグリセリル−10ラウリン酸エステル、PEG-30コレステロール、PEG-25フィトステロール、PEG-30大豆ステロール、PEG-20 トリオレイン酸エステル、PEG-40 ソルビタンオレイン酸エステル、PEG-80ソルビタンラウリン酸エステル、ポリソルベート20、ポリソルベート80、POE-9 ラウリルエーテル、POE-23ラウリルエーテル、POE-10オレイルエーテル、POE-20オレイルエーテル、POE-20ステアリルエーテル、トコフェリルPEG-100コハク酸エステル、PEG-24コレステロール、ポリグリセリル- 10オレイン酸エステル、Tween 40、 Tween 60、スクロースモノステアリン酸エステル、スクロースモノラウリン酸エステル、スクロースモノパルミチン酸エステル、PEG 10-100ノニルフェノール類、PEG 15-100オクチルフェノール類、ポロキサマー、及びそれらの混合物。
PEG- 10 ラウリン酸エステル、PEG- 12ラウリン酸エステル、PEG-20ラウリン酸エステル、PEG-32ラウリン酸エステル、PEG-32ジラウリン酸エステル、PEG-12 オレイン酸エステル、PEG-15オレイン酸エステル、PEG-20オレイン酸エステル、PEG-20ジオレイン酸エステル、PEG-32オレイン酸エステル、PEG-200オレイン酸エステル、PEG-400オレイン酸エステル、PEG- 15ステアリン酸エステル、PEG-32ジステアリン酸エステル、PEG-40ステアリン酸エステル、PEG- 100ステアリン酸エステル、PEG-20ジラウリン酸エステル、PEG-25グリセリルトリオレイン酸 エステル、PEG-32ジオレイン酸エステル、PEG-20グリセリルラウリン酸エステル、PEG-30グリセリルラウリン酸エステル、PEG-20グリセリルステアリン酸エステル、PEG-20グリセリルオレイン酸エステル、PEG-30グリセリルオレイン酸エステル、PEG-30グリセリルラウリン酸エステル、PEG-40グリセリルラウリン酸エステル、PEG-40 パーム核油、PEG-50水素化ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-35ヒマシ油、PEG-60ヒマシ油、PEG-40水素化ヒマシ油、PEG-60水素化ヒマシ油、PEG-60コーン油、PEG-6カプレート/カプリレートグリセリド、PEG-8カプレート/カプリレートグリセリド、ポリグリセリル−10ラウリン酸エステル、PEG-30コレステロール、PEG-25フィトステロール、PEG-30大豆ステロール、PEG-20 トリオレイン酸エステル、PEG-40 ソルビタンオレイン酸エステル、PEG-80ソルビタンラウリン酸エステル、ポリソルベート20、ポリソルベート80、POE-9 ラウリルエーテル、POE-23ラウリルエーテル、POE-10オレイルエーテル、POE-20オレイルエーテル、POE-20ステアリルエーテル、トコフェリルPEG-100コハク酸エステル、PEG-24コレステロール、ポリグリセリル- 10オレイン酸エステル、Tween 40、 Tween 60、スクロースモノステアリン酸エステル、スクロースモノラウリン酸エステル、スクロースモノパルミチン酸エステル、PEG 10-100ノニルフェノール類、PEG 15-100オクチルフェノール類、ポロキサマー、及びそれらの混合物。
(c)イオン性界面活性剤
アルキルアンモニウム塩;胆汁塩;フシジン酸;アミノ酸、オリゴペプチド及びポリペプチドの脂肪酸結合物;アミノ酸、オリゴペプチド及びポリペプチドのグリセリドエステル;アシルラクチレート;モノ及びジグリセリドのモノ及びジアセチル化酒石酸エステル;スクシニル化モノグリセリド;モノ及びジグリセリドのクエン酸エステル;アルギン酸塩;プロピレングリコールアルギン酸エステル;レシチン及び水素化レシチン;リゾレシチン及び水素化リゾレシチン;リゾリン脂質;カミチン脂肪酸エステル塩;リン脂質;アルキルサルフェートの塩;脂肪酸の塩;ドキュセートナトリウム;及びそれらの塩。
イオン性界面活性剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
レシチン、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルセリン、PEGホスファチジルエタノールアミン、PVPホスファチジルエタノールアミン、脂肪酸のラクチル酸エステル、ステアロイル-2-ラクチレート、スクシニル化モノグリセリド、モノ/ジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノ/ジグリセリドのクエン酸エステル、コール酸エステル、タウロコール酸エステル、グリココール酸エステル、デオキシコール酸エステル、タウロデオキシコール酸エステル、ケノデオキシコール酸エステル、グリコデオキシコール酸エステル、グリコケノデオキシコール酸エステル、タウロケノデオキシコール酸エステル、ウルソデオキシコール酸エステル、リトコール酸エステル、タウロウルソデオキシコール酸エステル、グリコウルソデオキシコール酸エステル、コリサルコシン、N-メチルタウロコール酸エステル、カプロエート、カプリレート、カプレート、ラウレート、ミリステート、パルミテート、オレエート、リシノレート、リノレート、リノレエート、ステアレート、ラウリルサルフェート、テトラアセチルサルフェート、ドキュセート、ラウロイルカルニチン、パルミトイルカルニチン、ミリストイルカルニチン、及びそれらの塩およびそれらの混合物。
アルキルアンモニウム塩;胆汁塩;フシジン酸;アミノ酸、オリゴペプチド及びポリペプチドの脂肪酸結合物;アミノ酸、オリゴペプチド及びポリペプチドのグリセリドエステル;アシルラクチレート;モノ及びジグリセリドのモノ及びジアセチル化酒石酸エステル;スクシニル化モノグリセリド;モノ及びジグリセリドのクエン酸エステル;アルギン酸塩;プロピレングリコールアルギン酸エステル;レシチン及び水素化レシチン;リゾレシチン及び水素化リゾレシチン;リゾリン脂質;カミチン脂肪酸エステル塩;リン脂質;アルキルサルフェートの塩;脂肪酸の塩;ドキュセートナトリウム;及びそれらの塩。
イオン性界面活性剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
レシチン、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルセリン、PEGホスファチジルエタノールアミン、PVPホスファチジルエタノールアミン、脂肪酸のラクチル酸エステル、ステアロイル-2-ラクチレート、スクシニル化モノグリセリド、モノ/ジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノ/ジグリセリドのクエン酸エステル、コール酸エステル、タウロコール酸エステル、グリココール酸エステル、デオキシコール酸エステル、タウロデオキシコール酸エステル、ケノデオキシコール酸エステル、グリコデオキシコール酸エステル、グリコケノデオキシコール酸エステル、タウロケノデオキシコール酸エステル、ウルソデオキシコール酸エステル、リトコール酸エステル、タウロウルソデオキシコール酸エステル、グリコウルソデオキシコール酸エステル、コリサルコシン、N-メチルタウロコール酸エステル、カプロエート、カプリレート、カプレート、ラウレート、ミリステート、パルミテート、オレエート、リシノレート、リノレート、リノレエート、ステアレート、ラウリルサルフェート、テトラアセチルサルフェート、ドキュセート、ラウロイルカルニチン、パルミトイルカルニチン、ミリストイルカルニチン、及びそれらの塩およびそれらの混合物。
(d)疎水性界面活性剤
アルコール;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;脂肪酸;胆汁酸;グリセロール脂肪酸エステル;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;低級アルコール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル;ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリド;モノ/ジグリセリドの乳酸エステル;プロピレングリコールジグリセリド;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;エステル交換された植物油;ステロール;砂糖エステル;砂糖エーテル;スクログリセリド;ポリオキシエチレン植物油;ポリオキシエチレン水素化植物油;ポリオールと脂肪酸、グリセリド、植物油、水素化植物油およびステロールから成る群の少なくとも1種との反応混合物;及びそれらの混合物。
疎水性界面活性剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
ミリスチン酸;オレイン酸;ラウリン酸;ステアリン酸;パルミチン酸;PEG 1-4 ステアリン酸エステル; PEG 2-4 オレイン酸エステル; PEG-4 ジラウリン酸エステル; PEG-4 ジオレイン酸エステル; PEG-4 ジステアリン酸エステル; PEG-6ジオレイン酸エステル; PEG-6 ジステアリン酸エステル; PEG-8 ジオレイン酸エステル; PEG 3-16 ヒマシ油; PEG 5-10 水素化ヒマシ油; PEG 6-20コーン油; PEG 6-20 アーモンド油; PEG-6オリーブ油; PEG-6ピーナッツ油; PEG-6 パーム核油; PEG-6 水素化パーム核油; 植物油及びソルビトールのPEG-4 カプリック/カプリリックグリセリドモノ,ジ,トリ,テトラエステル;ペンタエリスリチルジ,テトラステアリン酸エステル、イソステアリン酸エステル;オレイン酸エステル;カプリレン酸エステル又はカプリン酸エステル;ポリグリセリル2-4 オレイン酸エステル, ステアリン酸エステル又はイソステアリン酸エステル; ポリグリセリル4-10 ペンタオレイン酸エステル; ポリグリセリル-3 ジオレイン酸エステル; ポリグリセリル-6ジオレイン酸エステル; ポリグリセリル-10トリオレイン酸エステル; ポリグリセリル-3 ジステアリン酸エステル; C.sub.6 からC.sub.22 脂肪酸のプロピレングリコールモノ又はジエステル;C.sub.6からC.sub.22脂肪酸のモノグリセリド; C.sub.6 からC.sub.22脂肪酸のアセチル化モノグリセリド; C.sub.6からC.sub.22脂肪酸のジグリセリド;モノグリセリドの乳酸エステル;ジグリセリドの乳酸エステル;コレステロール;フィトステロール; PEG 5-20 醤油ステロール;PEG-6 ソルビタンテトラ,ヘキサステアリン酸エステル; PEG-6ソルビタンテトラオレイン酸エステル; ソルビタンモノラウリン酸エステル;ソルビタンモノパルミチン酸エステル;ソルビタンモノ,トリオレイン酸エステル;ソルビタンモノ,トリステアリン酸エステル; ソルビタンモノイソステアリン酸エステル; ソルビタンセスクオレイン酸エステル;ソルビタンセスクステアリン酸エステル; PEG 2-5オレイルエーテル; POE 2-4 ラウリルエーテル; PEG-2セチルエーテル; PEG-2ステアリルエーテル;スクロースジステアリン酸エステル;スクロースジパルミチン酸エステル;オレイン酸エチル;ミリスチン酸イソプロピル;パルミチン酸イソプロピル;リノレイン酸エチル;リノレイン酸イソプロピル;ポロキサマー; コール酸;ウルソデオキシコール酸;グリココール酸;タウロコール酸; リゾコール酸;デオキシコール酸;ケノデオキシコール酸;およびそれらの混合物。
アルコール;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;脂肪酸;胆汁酸;グリセロール脂肪酸エステル;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;低級アルコール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル;ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリド;モノ/ジグリセリドの乳酸エステル;プロピレングリコールジグリセリド;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;エステル交換された植物油;ステロール;砂糖エステル;砂糖エーテル;スクログリセリド;ポリオキシエチレン植物油;ポリオキシエチレン水素化植物油;ポリオールと脂肪酸、グリセリド、植物油、水素化植物油およびステロールから成る群の少なくとも1種との反応混合物;及びそれらの混合物。
疎水性界面活性剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
ミリスチン酸;オレイン酸;ラウリン酸;ステアリン酸;パルミチン酸;PEG 1-4 ステアリン酸エステル; PEG 2-4 オレイン酸エステル; PEG-4 ジラウリン酸エステル; PEG-4 ジオレイン酸エステル; PEG-4 ジステアリン酸エステル; PEG-6ジオレイン酸エステル; PEG-6 ジステアリン酸エステル; PEG-8 ジオレイン酸エステル; PEG 3-16 ヒマシ油; PEG 5-10 水素化ヒマシ油; PEG 6-20コーン油; PEG 6-20 アーモンド油; PEG-6オリーブ油; PEG-6ピーナッツ油; PEG-6 パーム核油; PEG-6 水素化パーム核油; 植物油及びソルビトールのPEG-4 カプリック/カプリリックグリセリドモノ,ジ,トリ,テトラエステル;ペンタエリスリチルジ,テトラステアリン酸エステル、イソステアリン酸エステル;オレイン酸エステル;カプリレン酸エステル又はカプリン酸エステル;ポリグリセリル2-4 オレイン酸エステル, ステアリン酸エステル又はイソステアリン酸エステル; ポリグリセリル4-10 ペンタオレイン酸エステル; ポリグリセリル-3 ジオレイン酸エステル; ポリグリセリル-6ジオレイン酸エステル; ポリグリセリル-10トリオレイン酸エステル; ポリグリセリル-3 ジステアリン酸エステル; C.sub.6 からC.sub.22 脂肪酸のプロピレングリコールモノ又はジエステル;C.sub.6からC.sub.22脂肪酸のモノグリセリド; C.sub.6 からC.sub.22脂肪酸のアセチル化モノグリセリド; C.sub.6からC.sub.22脂肪酸のジグリセリド;モノグリセリドの乳酸エステル;ジグリセリドの乳酸エステル;コレステロール;フィトステロール; PEG 5-20 醤油ステロール;PEG-6 ソルビタンテトラ,ヘキサステアリン酸エステル; PEG-6ソルビタンテトラオレイン酸エステル; ソルビタンモノラウリン酸エステル;ソルビタンモノパルミチン酸エステル;ソルビタンモノ,トリオレイン酸エステル;ソルビタンモノ,トリステアリン酸エステル; ソルビタンモノイソステアリン酸エステル; ソルビタンセスクオレイン酸エステル;ソルビタンセスクステアリン酸エステル; PEG 2-5オレイルエーテル; POE 2-4 ラウリルエーテル; PEG-2セチルエーテル; PEG-2ステアリルエーテル;スクロースジステアリン酸エステル;スクロースジパルミチン酸エステル;オレイン酸エチル;ミリスチン酸イソプロピル;パルミチン酸イソプロピル;リノレイン酸エチル;リノレイン酸イソプロピル;ポロキサマー; コール酸;ウルソデオキシコール酸;グリココール酸;タウロコール酸; リゾコール酸;デオキシコール酸;ケノデオキシコール酸;およびそれらの混合物。
本発明で用いることができる界面活性剤のさらなる具体例としては以下のものが挙げられる。
水不混和性トリグリセリド植物油(ベニバナ油、ゴマ油、コーン油、ひまし油、ココナッツ油、綿実油、大豆油、オリーブ油など;水不混和性精製及び合成及び半合成油(例えば、鉱油)、MIGLYOL.RTMとして既知のトリグリセリド(カプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/リノール酸のトリグリセリド、トリオレイン等の長鎖トリグリセリド、室温で液体である他の混合鎖トリグリセリド、モノグリセリド、ジグリセリド、及びモノ、ジ、及びトリグリセリドの混合物を含む);脂肪酸およびエステル;水溶性アルコール、グリセリン及びプロピレングリコール;PEG-400などの常温で液体である水混和性ポリエチレングリコール。
市販品としては、コーン油、プロピレングリコール、CREMOPHOR RH-40 (ポリオキシ-40水素化ひまし油)、LABRAFIL M 2125 (リノレオイルポリオキシ-6グリセリド)及び1944 (オレオイルポリオキシ-6 グリセリド)、エタノール、PEG 400、Polysorbate 80、グリセリン、 ペパーミント油、大豆油(長鎖トリグリセリド)、ゴマ油 (長鎖トリグリセリド)、プロピレンカーボネート、及びトコフェロイルTPGS、MIGLYOL 812 (カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、オレイン酸、オリーブ油(長鎖トリグリセリド)、CAPMUL MCM (中鎖モノグリセリド)、CAPMUL PG-8 (プロピレングリコールカプリリルモノ及びジグリセリド)、CREMOPHOR EL (ポリオキシ 35 ひまし油)、LABRASOL (カプリロカプロイルポリオキシ-8 グリセリド)、トリアセチン(アセチルトリグリセリド), MAISINE 35-1 (グリセリルモノリノレイン酸), OLICINE (グリセリルモノオレイン酸エステル/リノール酸エステル), PECEOL (グリセリルモノオレイン酸エステル), TRANSCUTOL P (ジエチレングリコールモノエチルエーテル), PLUROL Oleique CC (ポリグリセリル-6ジオレイン酸エステル), LAUROGLYCOL 90 (プロピレングリコールモノラウリン酸エステル), CAPRYOL 90 (プロピレングリコールモノカプリル酸), MYVACETS (アセチル化モノグリセリド), ARLACELS (ソルビタン脂肪酸エステル), PLURONICS (プロピレン及びエチレンオキシドのコポリマー), BRIJ 30 (ポリオキシエチレン4ラウリルエーテル), GELUCIRE 44/14 (ラウロイルポリオキシル-32グリセリド)、及びGELUCIRE 33/01 (脂肪酸のグリセロールエステル)などが挙げられる。
市販の界面活性剤の他の具体例としては、塩化ベンゼタニウム(HYAMINE.RTM. 1622, Lonza, Inc., Fairlawn, N.J.); DOCUSATE SODIUM (Mallinckrodt Spec. Chem., St. Louis, Mo.); ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(TWEEN.RTM., ICI Americas Inc., Wilmington, Del.); LIPOSORB.RTM. P-20 (Lipochem Inc., Patterson N.J.); CAPMUL.RTM. POE-0 (Abitec Corp., Janesville, Wis.)などがあげられる。
水不混和性トリグリセリド植物油(ベニバナ油、ゴマ油、コーン油、ひまし油、ココナッツ油、綿実油、大豆油、オリーブ油など;水不混和性精製及び合成及び半合成油(例えば、鉱油)、MIGLYOL.RTMとして既知のトリグリセリド(カプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/リノール酸のトリグリセリド、トリオレイン等の長鎖トリグリセリド、室温で液体である他の混合鎖トリグリセリド、モノグリセリド、ジグリセリド、及びモノ、ジ、及びトリグリセリドの混合物を含む);脂肪酸およびエステル;水溶性アルコール、グリセリン及びプロピレングリコール;PEG-400などの常温で液体である水混和性ポリエチレングリコール。
市販品としては、コーン油、プロピレングリコール、CREMOPHOR RH-40 (ポリオキシ-40水素化ひまし油)、LABRAFIL M 2125 (リノレオイルポリオキシ-6グリセリド)及び1944 (オレオイルポリオキシ-6 グリセリド)、エタノール、PEG 400、Polysorbate 80、グリセリン、 ペパーミント油、大豆油(長鎖トリグリセリド)、ゴマ油 (長鎖トリグリセリド)、プロピレンカーボネート、及びトコフェロイルTPGS、MIGLYOL 812 (カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、オレイン酸、オリーブ油(長鎖トリグリセリド)、CAPMUL MCM (中鎖モノグリセリド)、CAPMUL PG-8 (プロピレングリコールカプリリルモノ及びジグリセリド)、CREMOPHOR EL (ポリオキシ 35 ひまし油)、LABRASOL (カプリロカプロイルポリオキシ-8 グリセリド)、トリアセチン(アセチルトリグリセリド), MAISINE 35-1 (グリセリルモノリノレイン酸), OLICINE (グリセリルモノオレイン酸エステル/リノール酸エステル), PECEOL (グリセリルモノオレイン酸エステル), TRANSCUTOL P (ジエチレングリコールモノエチルエーテル), PLUROL Oleique CC (ポリグリセリル-6ジオレイン酸エステル), LAUROGLYCOL 90 (プロピレングリコールモノラウリン酸エステル), CAPRYOL 90 (プロピレングリコールモノカプリル酸), MYVACETS (アセチル化モノグリセリド), ARLACELS (ソルビタン脂肪酸エステル), PLURONICS (プロピレン及びエチレンオキシドのコポリマー), BRIJ 30 (ポリオキシエチレン4ラウリルエーテル), GELUCIRE 44/14 (ラウロイルポリオキシル-32グリセリド)、及びGELUCIRE 33/01 (脂肪酸のグリセロールエステル)などが挙げられる。
市販の界面活性剤の他の具体例としては、塩化ベンゼタニウム(HYAMINE.RTM. 1622, Lonza, Inc., Fairlawn, N.J.); DOCUSATE SODIUM (Mallinckrodt Spec. Chem., St. Louis, Mo.); ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(TWEEN.RTM., ICI Americas Inc., Wilmington, Del.); LIPOSORB.RTM. P-20 (Lipochem Inc., Patterson N.J.); CAPMUL.RTM. POE-0 (Abitec Corp., Janesville, Wis.)などがあげられる。
(6)配合及び製剤化
本発明のGI-MAPS製剤は、そのまま患者に投与することもできるが、製剤分野で公知の種々の製剤形態に調製後、患者に投与することができる。即ち、本発明の固形化製剤は、医薬上許容される賦形剤、担体及び希釈剤などの製剤助剤を適宜用いて、常法によりカプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤又は粉体製剤などの製剤として利用できる。例えば、カプセル剤、錠剤、散剤、又は顆粒剤などの固体製剤の製造の場合には、必要に応じて、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニットなどの賦形剤、澱粉、アルギン酸ソーダなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤などを用いることができる。
本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
本発明のGI-MAPS製剤は、そのまま患者に投与することもできるが、製剤分野で公知の種々の製剤形態に調製後、患者に投与することができる。即ち、本発明の固形化製剤は、医薬上許容される賦形剤、担体及び希釈剤などの製剤助剤を適宜用いて、常法によりカプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤又は粉体製剤などの製剤として利用できる。例えば、カプセル剤、錠剤、散剤、又は顆粒剤などの固体製剤の製造の場合には、必要に応じて、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニットなどの賦形剤、澱粉、アルギン酸ソーダなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤などを用いることができる。
本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
HCO-60 の50 mg, 無水クエン酸の200 mg, ゼラチンの45 mgに精製水の107μlを加え、37℃に加温しながら良く撹拌して、ゲル状の液を得る。室温にもどした後、インターフェロンアルファ注射液(スミフェロン®、600万単位/ml)の8.3μl(5万 単位相当)を加え、良く混練する。水不溶性ポリマーである酢酸セルロースを用いて幅約2mm,長さ約1cm,深さ約1mmのトレイを調製する。得られたゲルの約164mgを酢酸セルロース製のトレイ3ヶ内に入れ,腸溶性ポリマーであるHP-55で作成したフィルムで包むことによりGI-MAPS製剤とする。また、このゲル状の液を対照製剤とする。
(評価)
(評価)
体重約400gのWistar系雄性ラットにペントバルビタール麻酔下、開腹手術を施し、頸静脈よりブランク血液を採取した後、実施例1で調製したGI-MAPS製剤を空腸内に貼付した。比較対照製剤としてインターフェロンアルファのゲル状液を別の群のラットの空腸内へ注射器を用いて注入した。その後、3時間にわたり頚静脈から採血を行い、血漿中のインターフェロン濃度をBiosource International社(CA, USA)のアッセイキット(Human IFNα ELISA kit)を用いてELISA法にて測定した。
実施例1のGI-MAPS製剤を3匹のラットに投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位IU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、0.4(30分後)、1.6(1時間後)、8.4(1時間半後)、2.9(2時間後)、1.8(3時間後)。
一方、対照製剤としてインターフェロンのゲル液をラットの空腸内に投与したラット群においては、投与3時間後の間、血清中インターフェロン濃度は全て検出限界以下の値であった。
実施例1のGI-MAPS製剤を3匹のラットに投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位IU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、0.4(30分後)、1.6(1時間後)、8.4(1時間半後)、2.9(2時間後)、1.8(3時間後)。
一方、対照製剤としてインターフェロンのゲル液をラットの空腸内に投与したラット群においては、投与3時間後の間、血清中インターフェロン濃度は全て検出限界以下の値であった。
Labrasolの175μl、ラウリル硫酸ナトリウムの125mgに精製水67μlを加え、37℃に加温しながら良く混和して粘性の液を得る。この粘性の液を室温にもどした後、インターフェロンアルファ注射液(スミフェロン®、600万単位/ml)の8.3μl(5万 単位相当)を加え、良く混練する。得られた粘性の液の約150mgを水不溶性の酢酸セルロース製トレイ内に入れ,腸溶性ポリマーであるEudragit L100で作成したフィルムで包むことによりGI-MAPS製剤とする。
(評価)
(評価)
実施例1と同様の方法により体重約400gのラットを用いて吸収実験を行った。実施例2のGI-MAPS製剤を3匹のラットの小腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、7.6(30分後)、2.8(1時間後)、1.6(1時間半後)、2.2(2時間後)、1.1(3時間後)
0(投与前値)、7.6(30分後)、2.8(1時間後)、1.6(1時間半後)、2.2(2時間後)、1.1(3時間後)
Gelucire 44/14の275mg、Pharmasolの30mgに精製水24μlを加え、37℃に加温しながら良く混和して粘性の液を得る。この粘性の液を室温にもどした後、インターフェロンアルファ注射液(スミフェロン®、600万単位/ml)の8.3μl(5万 単位相当)を加え、良く混練する。得られた粘性の液の約135mgを水不溶性の酢酸セルロース製トレイの2ヶ内に入れる。その後、腸溶性ポリマーであるEudragit L100で作成したフィルムで包むことによりGI-MAPS製剤とする。
(評価)
(評価)
実施例1と同様の方法により体重約400gのラットを用いて吸収実験を行った。投与部位をラットの十二指腸、空腸および回腸とし、各々の貼付部位からの吸収性を比較した。
実施例3のGI-MAPS製剤を3匹のラットの十二指腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、1.5(30分後)、6.0(1時間後)、4.5(1時間半後)、0.9(2時間後)、0(3時間後)であった。
空腸内投与群の場合には、0(投与前値)、6.5(30分後)、5.2(1時間後)、2.9(1時間半後)、2.3(2時間後)、1.1(3時間後)であった。
回腸内投与群の場合には、0(投与前値)、0.8(30分後)、1.4(1時間後)、0.9(1時間半後)、4.0(2時間後)、0.6(3時間後)であった。
実施例3のGI-MAPS製剤を3匹のラットの十二指腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、1.5(30分後)、6.0(1時間後)、4.5(1時間半後)、0.9(2時間後)、0(3時間後)であった。
空腸内投与群の場合には、0(投与前値)、6.5(30分後)、5.2(1時間後)、2.9(1時間半後)、2.3(2時間後)、1.1(3時間後)であった。
回腸内投与群の場合には、0(投与前値)、0.8(30分後)、1.4(1時間後)、0.9(1時間半後)、4.0(2時間後)、0.6(3時間後)であった。
約50℃に加温して融解したGelucire 44/14の270mgにカゼインの100mgを加え、良く混和する。温度を37℃に低下した後、精製水23μlおよびインターフェロン注射液(スミフェロン®、600万単位/ml)の32μl(192,000 単位相当)を加え、良く混和する。得られた粘性の液の44.2mgを2ケの酢酸セルロース製のトレイ内に入れ、腸溶性ポリマーであるHP-55で作成したフィルムで包むことによりGI-MAPS製剤とする。
(評価)
(評価)
実施例1と同様の方法により体重約400gのラットの空腸内へ投与することにより吸収実験を行った。
実施例4のGI-MAPS製剤を3匹のラットの十二指腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、17.3(30分後)、6.0(1時間後)、2.1(1時間半後)、1.3(2時間後)、1.0(3時間後)であった。
実施例4のGI-MAPS製剤を3匹のラットの十二指腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、17.3(30分後)、6.0(1時間後)、2.1(1時間半後)、1.3(2時間後)、1.0(3時間後)であった。
約50℃に加温して融解したGelucire 44/14の550mgに精製水106μlおよびインターフェロン注射液(スミフェロン®、600万単位/ml)の34μl(204,000 単位相当)を加え、良く混和する。得られた粘性の液の67mgを2ケの酢酸セルロース製のトレイ内に入れ、腸溶性ポリマーであるHP-55で作成したフィルムで包むことによりることにより試験製剤とする。
(評価)
(評価)
実施例1と同様の方法により実施例5の試験製剤を体重約400gのラットを用いて吸収実験を行った。投与部位をラットの空腸とした。
実施例5のGI-MAPS製剤を3匹のラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、2.2(30分後)、4.6(1時間後)、8.3(1時間半後)、5.0(2時間後)、1.2(3時間後)、0.4(4時間後)であった。
実施例5のGI-MAPS製剤を3匹のラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中インターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、2.2(30分後)、4.6(1時間後)、8.3(1時間半後)、5.0(2時間後)、1.2(3時間後)、0.4(4時間後)であった。
Labrasolの175mg、ラウリル硫酸ナトリウムの125mgに精製水36μlを加え、37℃に加温しながら良く混和して粘性の液を得る。この粘性の液を室温にもどした後、PEGインターフェロンアルファー2a注射液(ペガシス®、180μg/ml)の34μlを加え、良く混和する。得られた粘性の液の約73mgを水不溶性の酢酸セルロース製トレイ2ヶ内に入れ,腸溶性ポリマーであるEudragit L100で作成したフィルムで包むことにより試験GI-MAPS製剤とする。
Gelucire 44/14の270mg、Pharmasolの15mgに精製水23μlを加え、37℃に加温しながら良く混和して粘性の液を得る。この粘性の液を室温にもどした後、PEGインターフェロンアルファー2a注射液(ペガシス®、180μg/ml)の32μlを加え、良く混和する。得られた粘性の液の約71mgを水不溶性の酢酸セルロース製トレイの2ヶ内に入れる。その後、腸溶性ポリマーであるEudragit L100で作成したフィルムで包むことによりGI-MAPS製剤とする。
(評価)
(評価)
実施例1と同様の方法により実施例6および7の試験製剤を体重約400gのラットを用いて吸収実験を行った。投与部位をラットの空腸とした。
実施例6のGI-MAPS製剤を2匹のラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中PEGインターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、0(1時間後)、7.3(2時間後)、14.8(3時間後)、13.0(4時間後)であった。
実施例7のGI-MAPS製剤を2匹のラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中PEGインターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、0(1時間後)、1.8(2時間後)、4.1(3時間後)、7.1(4時間後)であった。
実施例6のGI-MAPS製剤を2匹のラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中PEGインターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、0(1時間後)、7.3(2時間後)、14.8(3時間後)、13.0(4時間後)であった。
実施例7のGI-MAPS製剤を2匹のラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中PEGインターフェロン濃度の測定値(単位/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、0(1時間後)、1.8(2時間後)、4.1(3時間後)、7.1(4時間後)であった。
Gelucire 44/14の343.5mg、Pharmasolの37.5mgに精製水3.0μlを加え、37℃に加温しながら良く混和して粘性の液を得る。この粘性の液を室温にもどした後、エリスロポエチン注射液(エスポー®皮下用、24000単位/0.5ml)の4.98μl(239.04 単位相当)を加え、良く混練する。得られた粘性の液の約70mgを水不溶性の酢酸セルロース製トレイの2ヶ内に入れ、腸溶性ポリマーであるHP-55で作成したフィルムで包むことによりGI-MAPS製剤とする。
(評価)
(評価)
体重約400gのWistar系雄性ラットにペントバルビタール麻酔下、開腹手術を施し、頸静脈よりブランク血液を採取した後、実施例8の製剤を体重400g当たり70mgを空腸内に投与した。その後、3時間にわたり頚静脈から採血を行い、血漿中のEPO濃度をRoche Diagnostics GmbH社(Manhaim, Germany)のアッセイキット(EPO ELISA)を用いてELISA法にて測定した。比較のための対照製剤としてEPO溶液ならびにEPO溶液にLabrasolを添加した溶液を用いた。EPO溶液は100単位/kgの投与量でラットにゾンデを用いて経口投与を行った。Labrasol添加EPO溶液は同様の投与量でラットの空腸内へ注入投与した。
実施例8のGI-MAPS製剤を3匹のラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中EPO濃度の測定値(単位はmIU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、23(1時間後)、20(2時間)、38(3時間後)、49(4時間後)、27(5時間後)、20(6時間後)であった。
EPO溶液を100単位/kgの投与量でラットにゾンデを用いて経口投与を行った場合、循環血清中にEPOは6時間にわたり検出されなかった。
Labrasol添加EPO溶液は同様の投与量でラットの空腸内へ注入投与した後の各時間における平均血清中EPO濃度の測定値(単位はmIU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、10(1時間後)、8(2時間)、6(3時間後)、1(4時間後)、0(5時間後)、0(6時間後)であった。
実施例8のGI-MAPS製剤を3匹のラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中EPO濃度の測定値(単位はmIU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、23(1時間後)、20(2時間)、38(3時間後)、49(4時間後)、27(5時間後)、20(6時間後)であった。
EPO溶液を100単位/kgの投与量でラットにゾンデを用いて経口投与を行った場合、循環血清中にEPOは6時間にわたり検出されなかった。
Labrasol添加EPO溶液は同様の投与量でラットの空腸内へ注入投与した後の各時間における平均血清中EPO濃度の測定値(単位はmIU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、10(1時間後)、8(2時間)、6(3時間後)、1(4時間後)、0(5時間後)、0(6時間後)であった。
HCO-60 の41.2 mg, 無水クエン酸の124 mg, ゼラチンの37.6 mgに精製水の80μlを加え、37℃に加温しながら良く撹拌して、ゲル状の液を得る。室温にもどした後、エリスロポエチン注射液(エスポー®皮下用、24000単位/0.5ml)の4.2μl(約200IU相当)を加え、良く混練する。水不溶性ポリマーである酢酸セルロースを用いて幅約2mm,長さ約1cm,深さ約1mmのトレイを調製する。得られたゲルの約57.4mgを酢酸セルロース製のトレイ内に入れ腸溶性ポリマーであるEudragit L100で作成したフィルムで包むことによりGI-MAPS製剤とする。また、このゲル状の液を対照製剤とする。
Labrasolの264mg、ラウリル硫酸ナトリウムの140mgに精製水92μlを加え、37℃に加温しながら良く混和して粘性の液を得る。この粘性の液を室温にもどした後、エリスロポエチン注射液(エスポー®皮下用、24000単位/0.5ml)の6.6μl(316.8 単位相当)を加え、良く混練する。得られた粘性の液の約68mgを水不溶性の酢酸セルロース製トレイ2ヶ内に入れ,腸溶性ポリマーであるEudragit L100で作成したフィルムで包むことにより試験GI-MAPS製剤とする。
(評価)
(評価)
体重約400gのWistar系雄性ラット3〜4匹を一群として用い、ペントバルビタール麻酔下、開腹手術を施し、頸静脈よりブランク血液を採取した後、実施例9および10の製剤を体重400g当たり68mgを空腸および回腸内に投与した。エリスロポエチンの投与量としては100 IU/kg。その後、6時間にわたり頚静脈から採血を行い、血漿中のEPO濃度をRoche Diagnostics GmbH社(Manhaim, Germany)のアッセイキット(EPO ELISA)を用いてELISA法にて測定した。
実施例9のGI-MAPS製剤をラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中EPO濃度の測定値(単位はmIU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、21(1時間後)、45(2時間後)、84(3時間後)、52(4時間後)、29(5時間後)、13(6時間後)であった。
実施例10のGI-MAPS製剤をラットの回腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中EPO濃度の測定値(単位はmIU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、0(1時間後)、2(2時間後)、12(3時間後)、6(4時間後)、2(5時間後)、0(6時間後)であった。
実施例9のGI-MAPS製剤をラットの空腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中EPO濃度の測定値(単位はmIU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、21(1時間後)、45(2時間後)、84(3時間後)、52(4時間後)、29(5時間後)、13(6時間後)であった。
実施例10のGI-MAPS製剤をラットの回腸内に投与した後の各時間におけるる平均血清中EPO濃度の測定値(単位はmIU/ml)は以下の値となった。
0(投与前値)、0(1時間後)、2(2時間後)、12(3時間後)、6(4時間後)、2(5時間後)、0(6時間後)であった。
赤血球増殖因子エリスロポエチン類およびインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬の経口製剤化を目指して吸収促進剤に関する数多くの研究が行われているが、残念ながら製品化には至っていない。理由としては、経口投与後、消化管内において製剤から放出された後、吸収促進剤がペプチド・蛋白薬と分離、希釈され、また赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬が加水分解を受けるためである。そこで、消化酵素による加水分解を阻止しながら吸収促進剤と赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬を吸収細胞までデリバリーして高い濃度勾配を形成することにより薬物の吸収性を高めるシステムを発明した。本発明により従来は注射剤として臨床上の用途が限られていた赤血球増殖因子エリスロポエチン類もしくはインターフェロン類に属するペプチド・蛋白薬を経口製剤とすることが可能となった。
Claims (4)
- 経口投与後、小腸粘膜に付着して赤血球増殖因子エリスロポエチンとその類縁体およびインターフェロン類の経口吸収を可能とする消化管粘膜付着性DDS製剤。
- 経口投与後、消化管粘膜に付着して赤血球増殖因子エリスロポエチンとその類縁体およびインターフェロン類の経口吸収を可能とする安定化剤を含有する消化管粘膜付着性DDS製剤。
- 請求項1に記載のインターフェロンがインターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、ポリエチレングリコール修飾インターフェロン、コンセンサスインターフェロン類および類似のインターロイキン類などの類縁体である消化管粘膜付着性DDS製剤。
- 吸収促進剤としてはC6−18脂肪酸のグリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマクロゴールエステルとのエステル混合物(ラブラゾール)、ポリソルベート80、モノオレイン酸、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、又はレシチンなどの界面活性剤あるいはカプリン酸などの脂肪酸およびその誘導体などの吸収促進剤である、請求項1から3の何れかに記載の薬物吸収促進を目的とする消化管粘膜付着性DDS製剤。
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- 2004-03-26 JP JP2004091930A patent/JP2005272416A/ja active Pending
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