JP2005272278A - 高耐熱性無機繊維結合セラミックス締結体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の高耐熱性無機繊維結合セラミックス締結体は、(i)特定の無機繊維と、(ii)前記無機繊維の間隙を充填する特定の無機物質、および(iii)特定の境界層と、から構成されてなる無機繊維結合セラミックスからなる被締結体(A)、主としてSiCの焼結構造からなる特定の無機繊維と繊維間には1〜100nmのCを主成分とする境界層が形成されている無機繊維結合セラミックスからなる被締結体(B)、及び、金属又は金属基複合材料からなる被締結体(C)、から選ばれる同種または異種の被締結体が金属製のリベット、又はピンによって締結された締結体であって、脆性破壊せず、少なくとも一方が前記(A)又は(B)の被締結体である。
【選択図】 なし
Description
(B)主としてSiCの焼結構造からなる無機繊維であって、0.01〜1重量%のO、及び2A族、3A族及び3B族の金属原子からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属原子を含有する無機繊維が最密充填に極めて近い構造に結合し、繊維間には1〜100nmのCを主成分とする境界層が形成されている無機繊維結合セラミックスからなる被締結体、及び
(C)金属又は金属基複合材料からなる被締結体、
から選ばれる同種または異種の被締結体が金属製のリベット又はピンによって締結された締結体であって、脆性破壊せず、少なくとも一方が前記(A)又は(B)の被締結体であることを特徴とする高耐熱性無機繊維結合セラミックス締結体が提供される。
ここで、前記(a)〜(e)は次の通りである。
(a)Si、M、C及びOからなる非晶質物質(MはTi又はZrを示す)、
(b)ア)β−SiC、MC及びCの結晶質微粒子と、イ)SiO2及びMO2の非晶質物質との集合体、
(c)Si及びO、場合によりMからなる非晶質物質、
(d)結晶質のSiO2及びMO2からなる結晶質物質、
(e)100nm以下の粒径のMCからなる結晶質微粒子無機物質、
第1工程では、前駆重合体である金属含有有機ケイ素重合体を調整する。ポリシランは、例えば「有機ケイ素化合物の化学」化学同人(1972年)に記載の方法に従い、1種類以上のジクロロシランを、ナトリウムを用いた脱塩素反応させることにより得られる、鎖状又は環状の重合体であり、その数平均分子量は通常300〜1000である。本発明におけるポリシランは、ケイ素の側鎖として、水素原子、低級アルキル基、フェニル基又はシリル基を有することができるが、何れの場合も、ケイ素原子に対する炭素原子の割合がモル比で1.5以上であることが必要である。この条件を満足しないと、繊維中の炭素の全てが不融化の際に導入された酸素と共に、焼結に至るまでの昇温過程で炭酸ガスとして脱離し、繊維間の境界炭素層が形成されないので好ましくない。
第2工程においては、金属元素含有有機ケイ素重合体の紡糸繊維を得る。前駆重合体である金属元素含有有機ケイ素重合体を溶融紡糸及び乾式紡糸のようなそれ自体公知の方法によって紡糸し、紡糸繊維を得ることができる。
第3工程においては、紡糸繊維を酸素含有雰囲気中50〜170℃で加熱して不融化繊維を調製する。不融化の目的は、紡糸繊維を構成するポリマ−間に酸素原子による橋かけ点を形成させて、後続の無機化工程において不融化繊維が溶融せず、かつ隣接する繊維同士が融着しないようにすることである。
第4工程においては、不融化繊維を、連続式又は回分式で、アルゴンのような不活性ガス雰囲気中、1000〜1700℃の範囲内の温度で加熱処理して、無機化する。
第5工程においては、まず、無機化繊維をシ−ト形状物、織物形状物又はチョップ形状物に成形後、それらの少なくとも1種からなる予備形状物を作製する。次いで、予備形状物を型内に仕込み真空、不活性ガス、還元ガス及び炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる雰囲気中で、1700〜2200℃の温度範囲で加圧する。尚、第5工程で加圧するまでの昇温過程において、上記COの脱離速度に合わせた加圧プログラムを組み込んでも良い。第5工程終了後、型内より結合体を取り出し、所定形状に加工することにより、完全に緻密化した被締結材(B)が得られる。
テンシロン万能試験機を用いて締結部分の最大引張強さを引張試験により求めた。被締結体の形状は、幅10mm、厚さ1mm、長さ70mmとした。引張試験におけるクロスヘッドの移動速度は0.5mm/minとした。
繊維径10μmのチラノ繊維(登録商標:宇部興産株式会社製)を950℃の空気中で15時間加熱処理し表面層と内面層からなる無機質繊維を作製した。繊維表面にはa=0.030に相当する平均約300nmの均一な表面層が形成されていた。次に、この無機質繊維の繻子織物シートを作製し、70mm×70mmに切断した後、30枚を積層して、カーボンダイス中にセットし、アルゴン雰囲気下、温度1800℃、50MPaの圧力でホットプレス処理し、無機繊維結合セラミックスの被締結体を得た。得られた無機繊維結合セラミックスの断面を電子顕微鏡で観察したところ、図1に示したようにボイドがなく非常に緻密であった。図1は、高耐熱性無機繊維結合セラミックスの断面を電子顕微鏡で撮影した断面写真であり、A部はチラノ繊維(登録商標)を示し、B部はチラノ繊維(登録商標)の表面に付与した表面層が繊維間に充填している様子を示している。また、この無機繊維結合セラミックスの1400℃における曲げ強度を測定したところ、室温強度(250MPa)と同等の240MPaであった。
まず、ナトリウム400gを含有する無水キシレンに、窒素ガス気流下にキシレンを加熱環流させながら、ジメチルジクロロシラン1Lを滴下し、引き続き10時間加熱環流し沈殿物を生成させた。この沈殿をろ過し、メタノール、次いで水で洗浄して、白色のポリジメチルシラン420gを得た。
Claims (1)
- (A)(i)下記(a)及び/又は(b)からなる無機繊維と、
(a)Si、M、C及びOからなる非晶質物質(MはTi又はZrを示す)、
(b)ア)β−SiC、MC及びCの結晶質微粒子と、イ)SiO2及びMO2の非晶質物質との集合体、
(ii)前記無機繊維の間隙を充填する、下記(c)及び/又は(d)からなり、場合により(e)が分散した無機物質と、
(c)Si及びO、場合によりMからなる非晶質物質、
(d)結晶質のSiO2及びMO2からなる結晶質物質、
(e)100nm以下の粒径のMCからなる結晶質微粒子無機物質、
(iii)上記無機繊維の表面に形成された、Cを主成分とする、場合により100nm以下の粒径のMCからなる結晶質粒子が分散した、1から100nmの境界層と、
から構成されてなる無機繊維結合セラミックスからなる被締結体、
(B)主としてSiCの焼結構造からなる無機繊維であって、0.01〜1重量%のO、及び2A族、3A族及び3B族の金属原子からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属原子を含有する無機繊維が最密充填に極めて近い構造に結合し、繊維間には1〜100nmのCを主成分とする境界層が形成されている無機繊維結合セラミックスからなる被締結体、及び、
(C)金属又は金属基複合材料からなる被締結体、
から選ばれる同種または異種の被締結体が金属製のリベット又はピンによって締結された締結体であって、脆性破壊せず、少なくとも一方が前記(A)又は(B)の被締結体であることを特徴とする高耐熱性無機繊維結合セラミックス締結体。
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JP2004092329A JP2005272278A (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | 高耐熱性無機繊維結合セラミックス締結体 |
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JP2008501977A (ja) * | 2004-06-07 | 2008-01-24 | ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー | 原子力発電所における燃料格納容器障壁等に使用される多層セラミックチューブ |
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2004
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JP4763699B2 (ja) * | 2004-06-07 | 2011-08-31 | ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー | 原子力発電所における燃料格納容器障壁等に使用される多層セラミックチューブ |
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