JP2005271448A - 射出成形機における射出装置および射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 溶融材料内に気泡を形成させることによって生じる圧力によってスクリュが後進されることを防止することができる射出装置を提供すること。
【解決手段】 スクリュ1と、ロータ412を回転させることにより回転動力を発生させるスクリュ前後進用ACサーボモータ41と、この回転動力を直線動力に変換させ、スクリュ1を鉛直方向に移動させる動力変換手段4とを備え、スクリュ前後進用ACサーボモータ41は、ロータ412を静止状態に保持する第一のブレーキ手段を備える。第一のブレーキ手段が作動させることによって、スクリュ1が後進されるのを防止することができる。
【選択図】 図1
Description
この発泡成形用射出成形機における射出装置は、一端にノズル(シャットオフノズル38(符号は特許文献1におけるもの。以下同様。))を有するシリンダ(加熱筒35)と、このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュ(可塑化スクリュ56)と、このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段(スクリュ回転駆動機構75)と、前記スクリュの溝内に成形品の材料(樹脂)を供給する材料供給手段(ホッパ5)と、前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段(バンドヒータ34等)と、前記材料内に気泡を形成させる発泡手段(炭酸ガス供給装置40)と、回転可能に設けられた第一のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第一のモータ(サーボモータ82)と、この第一のモータによって発生される回転動力を直線動力に変換させる動力変換手段(駆動プーリ83、タイミングベルト84、従動プーリ85、ボールねじ軸86、移動盤87、固定盤88、89)とを備える。動力変換手段によって変換された直線動力によって前記スクリュは、その軸線方向に移動され、溶融された前記材料はノズルから成形型に射出される。
この射出装置は、溶融材料の計量工程、射出工程を交互に行うものである。まず、溶融材料の射出工程から説明する。なお、予め、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間には、後述する計量工程において計量された一定量の溶融材料が溜められているものとする。
射出工程では、第一のモータにおける第一のロータが回転される。第一のモータの回転動力は、動力変換手段によって、直線動力へと変換される。そして、この直線動力によってスクリュは、軸線方向に沿って前方に移動される。すると、計量されてシリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められていた溶融材料は、スクリュによって前方に押し出され、ノズルを通じて、成形型へと射出される。
回転手段によってスクリュが回転されると、材料供給手段からスクリュの溝内に供給された材料は、スクリュの溝に沿って、スクリュの先端へ向かって移送される。なお、材料は、移送される際に加熱手段により加熱され、スクリュの先端に到達されるときには溶融状態となっている。また、発泡手段によって、この溶融材料内には気泡が形成されている。
第一のモータは、先の射出工程における回転の向きとは逆の向きに回転される。そのため、スクリュは、今度は後方に移動される。そして、スクリュが後方に移動された分だけ、シリンダ中スクリュの前方に空間が形成され、この空間に、前記のように移送される溶融材料が溜められる。
回転手段によるスクリュの回転量、および、第一のモータの回転動力によるスクリュの後進量を制御することによって、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量が調節され、所定量の溶融材料が計量されるとともに、溶融材料内に形成される気泡が所定の状態に保たれる。
以上の計量工程後、射出装置は、再び射出工程に入り、成形型へ溶融材料を射出させる。
このように、射出装置は、射出工程と、計量工程とを、交互に繰り返し行う。
また、スクリュが後方に移動されると、溶融材料内に形成される気泡の容積が大きくなり、圧力が下がる。そして、これに伴って、気泡の形状が変化され、また、気泡の数等も変動されてしまう。このように、スクリュが後方に移動されると、溶融材料内における気泡の状態が変動されてしまうから、成形品質が悪くなる。
まず、射出工程について説明する。なお、予め、後述する計量工程において計量された所定量の溶融材料がシリンダ中スクリュの前方(溶融された材料を成形型に射出させるときにスクリュが移動される方向を前方とし、後述する計量工程においてスクリュが移動される方向を後方とする。また、スクリュの前方の端を先端とし、後方の端を後端とする。以下同様。)に形成される空間に溜められているものとする。
この状態で、第一のモータにおける第一のロータが回転を始める。なお、このとき、第一のブレーキ手段は作動されておらず、第一のロータは、回転可能な状態である。第一のロータの回転によって発生される回転動力は、動力変換手段によって直線動力に変換され、この直線動力によって、スクリュは、軸線方向に沿って前進される(スクリュの後端から先端に向かう方向に進むことを、以下、前進とする。また、それと逆方向に進むことを、以下、後進とする。)。シリンダ中スクリュの前方に形成される空間には、予め、溶融材料が溜められているので、スクリュが前進されることにより、溶融材料は押し出され、ノズルを通じて、成形型へと射出される。
回転手段によってスクリュを回転させると、材料供給手段によってスクリュの溝内に供給された材料は、スクリュの溝に沿って、スクリュの先端に向かって移送される。材料は、加熱手段によって加熱され、溶融状態となっている。また、発泡手段によって、溶融材料内には気泡が形成される。
一方、第一のロータの回転によって、スクリュは軸線方向に移動される。第一のロータの回転方向は射出工程における回転方向とは逆であるので、スクリュは後進される。すると、シリンダ中スクリュの前方には空間が形成される。そして、前記のように回転手段によってスクリュの先端に向かって移送された溶融材料は、この空間に溜められることになる。
シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量、および、溶融材料内に形成される気泡の状態(圧力、大きさ、数等)は、回転手段によるスクリュの回転量や第1のロータの回転によるスクリュの後進量によって決まる。そして、これらの量の制御を行うことにより一定量の溶融材料の計量を行うとともに、気泡が所定の状態になるようにする。
ここで、射出装置において計量工程が終了してから、射出工程が開始されるまでの間は、第一のブレーキ手段は作動されたままである。この間、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間には、計量された溶融材料が溜められている。溶融材料内には気泡が形成されており、気泡は所定の状態に保たれている。このとき、スクリュが軸線方向に前後進されてしまうと、前記空間内における溶融材料および気泡の状態が変動され、成形品質が悪化してしまう。しかし、本発明では、この間、スクリュは第一のブレーキ手段によって固定されているので、スクリュが軸線方向に前後進されてしまうようなことはない。特に、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間の圧力は、溶融材料内に形成される気泡を所定の状態に保つために高くなっているのが通常であるが、スクリュがこの圧力に押されて軸線方向に後進されてしまうようなことがない。そのため、本発明によれば、前記空間内における溶融材料および気泡の状態を所期のものに保つことができ、また、射出圧力が変動されることもないから、成形品質が悪化するのを防止することができる。
以上のように、本発明の射出装置においては、計量工程と、射出工程とが、交互に繰り返し行われ、それに伴って、成形品が連続的に製造される。
射出工程は、射出手段によって行われる。射出手段としては、油圧モータ、サーボモータによる回転動力を直線動力に変換して利用するもの、または、油圧によって軸線方向に移動される射出プランジャによる直線動力を利用するもの等が考えられる。なお、予め、後述する計量工程において計量された所定量の溶融材料がシリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められている。
この状態で、射出手段が作動され、スクリュは軸線方向に沿って前進される。シリンダ中スクリュの前方に形成される空間には、予め、溶融材料が溜められているので、スクリュが前進されることにより、溶融材料は押し出され、ノズルを通じて、成形型へと射出される。
なお、この射出工程の間、第二のブレーキ手段が作動されており、第二のロータは、静止状態に保持される。そのため、第二のモータにおいて回転動力は発生されず、スクリュは回転されない。
計量工程が開始されるのと同時に第二のブレーキ手段は解除され、第二のロータが回転される。そして、この回転が回転動力伝達手段によってスクリュへと伝達され、スクリュは回転される。スクリュが回転されると、材料供給手段によってスクリュの溝内に供給された材料は、スクリュの溝に沿って、スクリュの先端に向かって移送される。材料は、加熱手段によって加熱され、溶融状態となっている。また、発泡手段によって、溶融材料内には気泡が形成される。
一方、射出手段によって、スクリュは軸線方向沿って後進される。すると、シリンダ中スクリュの前方には空間が形成される。そして、前記のようにスクリュの先端に向かって移送された溶融材料は、この空間に溜められることになる。
シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量、および、溶融材料内に形成される気泡の状態(圧力、大きさ、数等)は、第二のロータの回転によるスクリュの回転量や、射出手段によるスクリュの後進量によって決まる。そして、これらの量の制御を行うことにより一定量の溶融材料の計量を行うとともに、気泡が所定の状態になるようにする。
以上のように、この射出装置においては、計量工程と、射出工程とが、交互に繰り返し行われ、それに伴って、成形品が連続的に製造される。
仮に、スクリュが回転されてしまうとすれば、溶融材料の不必要な移動が起こり、成形品質が悪化してしまう。すなわち、スクリュの回転される向きによって、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に余分な溶融材料が移送されてしまったり、逆に、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められていた溶融材料が後端へ向かって逆流されてしまったりする。特に、本発明では、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料内に気泡が形成されており、気泡を所定の状態に保つために前記空間の圧力が高くなっているのが通常である。そして、この圧力によってスクリュは回転され、シリンダ中スクリュの前方に形成されている空間に溜められていた溶融材料が後端へ向かって逆流されてしまう。
このように、スクリュが回転されてしまうと、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量が変動されてしまうため、射出される溶融材料の量も変動されるとともに、射出圧力も変動されるから、その結果、成形品質が悪化してしまう。また、溶融材料の量の変動に伴って、溶融材料内に形成されている気泡の状態(圧力・大きさ・数等)も変化されてしまうから、成形品質が悪化してしまう。
第一のモータで発生される回転動力によって雌ねじ部材が回転されると、それに螺合される送りねじ軸は、軸線方向に移動される。すると、スクリュも移動される。スクリュの軸線方向は、送りねじ軸の軸線方向と一致されているので、スクリュは、自らの軸線方向に沿って移動される。
図1、図2に本実施形態の射出装置を示す。図1は、後述する計量工程が完了した時点の図であり、図2は、後述する射出工程が完了した時点の図である。
本実施形態の射出装置は、外周に螺旋状のスクリュ溝11が形成されるスクリュ1と、スクリュ1の加熱を行う円筒状の加熱シリンダ2と、スクリュ溝11内に成形品の材料としての樹脂を供給する材料供給手段としてのホッパ3と、スクリュ1を、その軸線方向に移動(前後進)させる射出手段としてのスクリュ前後進手段4と、スクリュ1を、その軸線を中心軸として回転させるスクリュ回転手段5と、発泡手段6とを備える。
スクリュ1は加熱シリンダ2に収容され、スクリュ1の外周は、加熱シリンダ2の内壁に当接されており、スクリュ前後進手段4によって、スクリュ1は、加熱シリンダ2の内部を鉛直方向に前後進することができる。
スクリュ前後進用ACサーボモータ41は、ステータ411と、回転可能に設けられた第一のロータ412と、ロータ412を静止状態に保持する図示しない第一のブレーキ手段とを備える。スクリュ前後進用ACサーボモータ41は、ロータ412を回転させることにより回転動力を発生させる。なお、第一のブレーキ手段が作動されているときには、ロータ412は回転できず、第一のブレーキ手段が解除されているときには、ロータ412は回転できる。
動力変換手段42は、ロータ412に取り付けられ、ロータ412が回転されるのに伴って一緒に回転されるギア421と、外周にギア部422Aを有する雌ねじ部材としてのボールナット422と、ギア421とギア部422Aとに架け渡されるタイミングベルト423と、ボールナット422に螺合される送りねじ軸としてのボールねじ軸424とを備える。
ボールねじ軸424の左端(図示せず)は、スクリュ1の右端(図示せず)に取り付けられる。ボールねじ軸424の軸線方向は図1、2中左右方向とされており、ボールねじ軸424は左右方向に移動可能である。スクリュ1の軸線方向も左右方向であるから、ボールねじ軸424の軸線方向は、スクリュ1の軸線方向と同方向である。
スクリュ回転用ACサーボモータ51は、ステータ511と、回転可能に設けられた第二のロータ512と、ロータ512を静止状態に保持する図示しない第二のブレーキ手段とを備える。スクリュ回転用ACサーボモータ51は、ロータ512を回転させることにより回転動力を発生させる。なお、第二のブレーキ手段が作動されているときには、ロータ512は回転できず、第二のブレーキ手段が解除されているときには、ロータ512は回転できる。
回転動力伝達手段52は、ロータ512に取り付けられ、ロータ512が回転されるのに伴って一緒に回転されるギア521と、回転可能に設けられたスクリュ回転ギア522と、ギア521とスクリュ回転ギア522とに架け渡されるタイミングベルト523とを備える。
スクリュ回転ギア522は、スクリュ1に取り付けられ、スクリュ回転ギア522が回転されると、スクリュ1は、その軸線を中心軸として回転される。
ガスタンク61に貯蔵されるガスは、ガス供給配管62を通じて、加熱シリンダ2内においてスクリュ1の前方に形成される空間12に供給され、この空間12内に溜められている溶融樹脂内に気泡が形成される。弁63は、ガスの供給量等を調節するために設けられている。
本実施形態の射出装置は、計量工程と、射出工程とを、交互に繰り返し行う装置である。計量工程とは、溶融された樹脂を計量する工程であり、射出工程とは、計量工程において計量された溶融樹脂を、加熱シリンダ2のノズル21を通じて成形型へと射出させる工程である。なお、成形型へ射出された溶融樹脂は、成形型において冷却固化され、成形品として取り出される。射出装置が、計量工程と射出工程とからなるサイクルを繰り返すことによって、連続的に成形型への溶融樹脂の射出が行われ、その都度、成形型においては新しい成形品が製造される。
この状態で、スクリュ前後進用ACサーボモータ41におけるロータ412が回転を始める。なお、このとき、第一のブレーキ手段は作動されておらず、ロータ412は、回転可能な状態である。ロータ412が回転されると、それに伴ってギア421が回転される。この回転は、タイミングベルト423を介して、ボールナット422のギア部422Aへと伝達されるから、ボールナット422が回転される。すると、ボールナット422に螺合されるボールねじ軸424は、軸線方向に沿って左方に移動される。ボールねじ軸424の左端は、スクリュ1の右端に取り付けられているので、ボールねじ軸424が左方に移動されるのに伴ってスクリュ1も、軸線方向に沿って左方に移動される。スクリュ1の左方に形成される空間12には、予め、溶融樹脂が溜められているので、スクリュ1が左方に移動されることにより、溶融樹脂は押し出され、ノズル21を通じて成形型へと射出される。
なお、以上の射出工程の間、第二のブレーキ手段が作動されており、ロータ512は静止状態に保持されるから、スクリュ1が回転するのが防止される。
計量工程開始時、すなわち、射出工程終了時には、図2に示されるように、スクリュ1は、加熱シリンダ2内の左端に当接されている。この状態から、スクリュ前後進用ACサーボモータ41のロータ412とスクリュ回転用ACサーボモータ51のロータ512とが同時に回転を始める。なお、このとき、第一のブレーキ手段および第二のブレーキ手段は、共に作動されておらず、ロータ412およびロータ512は、共に回転可能な状態である。
ここで、射出装置において計量工程が終了されてから、射出工程が開始されるまでの間は、第一のブレーキ手段および第二のブレーキ手段は作動されたままであり、ロータ412、ロータ512は静止状態に保持される。そのため、この間、スクリュ1が軸線方向に移動されることもないし、スクリュ1が軸線を中心軸として回転されることもない。
この間、スクリュの左方に形成される空間12には、計量された溶融樹脂が溜められている。溶融樹脂内には気泡が形成されており、気泡は所定の状態に保たれている。このとき、スクリュ1が軸線方向に前後進されてしまうと、空間12内における溶融樹脂および気泡の状態が変動され、成形品質が悪化してしまう。しかし、本実施形態では、この間、スクリュ1は第一のブレーキ手段によって位置が固定されているので、スクリュ1が軸線方向に前後進されてしまうようなことはない。特に、スクリュの左方に形成される空間12の圧力は、溶融樹脂内に形成される気泡を所定の状態に保つために高くなっているのが通常であるが、スクリュ1がこの圧力に押されて軸線方向に沿って後進されてしまうようなことがない。そのため、本実施形態によれば、空間12内における溶融樹脂および気泡の状態を所期のものに保つことができ、また、射出圧力が変動されることもないから、成形品質が悪化するのを防止することができる。
以上のように、本実施形態の射出装置においては、計量工程と、射出工程とが、交互に繰り返し行われ、それに伴って、成形品が連続的に製造される。
仮に、第二のブレーキ手段が設けられておらず、スクリュ1が計量工程以外のときにも回転されてしまうとすれば、溶融樹脂の不必要な移動が起こり、成形品質が悪化してしまう。すなわち、スクリュ1の回転される向きによって、スクリュ1の左方に形成される空間12に余分な溶融樹脂が移送されてしまったり、逆に、空間12に計量されて溜められていた溶融樹脂がスクリュ1の後端へ向かって逆流されてしまったりする。特に、本実施形態では、空間12に溜められる溶融樹脂内に気泡が形成されており、気泡を所定の状態に保つために空間12の圧力が高くなっているのが通常である。そして、この圧力によってスクリュ1は回転され、空間12に溜められていた溶融樹脂が後端へ向かって逆流されてしまう。
このように、スクリュ1が回転されてしまうと、スクリュ1の左方に形成される空間12に溜められる溶融樹脂の量が変動されてしまうため、射出される溶融樹脂の量も変動されるとともに、射出圧力も変動されるから、その結果、成形品質が悪化してしまう。また、空間12内における溶融樹脂の量の変動に伴って、溶融樹脂内に形成されている気泡の状態(圧力・大きさ・数等)も変化されてしまうから、成形品質が悪化してしまう。
これに対して、射出装置の電源が入っていない場合や、電源が入っていても射出装置が計量・射出工程を行っていない場合は、第一のブレーキ手段および第二のブレーキ手段が共に作動されており、ロータ412およびロータ512は静止状態に保持される。そのため、スクリュ1が軸線方向に移動されることがなく、また、スクリュ1が軸線を中心軸として回転されることもない。
(1)動力変換手段4は、ボールナット422、ボールねじ軸424を備える送りねじ機構を利用しているので、構成を簡素にできる。そのため、本実施形態の射出装置を安価に、かつ、コンパクトに製造することができる。
また、同様に、スクリュ1が軸線を中心軸として回転されるのを防止するブレーキ機構として、本実施形態では、スクリュ回転用ACサーボモータ51の内部にコンパクトに格納される第二のブレーキ手段を採用しているから、射出装置を小型化・軽量化できるとともに、安価に製造することができる。
例えば、前記実施形態の射出装置では、溶融樹脂内に気泡を形成させるために、空間12内に溜められる溶融樹脂に直接ガスを供給する方法を採用していたが、本発明では、これ以外の方法によって溶融樹脂内に気泡を形成させてもよい。例えば、気化しやすい溶剤を成形材料に含ませておく方法、ポリマの重合過程で発生する気体を利用する方法、ポリマの重合過程で水中に多孔質体を構成させる方法、成形材料に発泡剤を加える方法、高圧下でガスを材料に吸収させ、常圧で発泡させる方法などがある。
スクリュ1の軸線方向が、水平方向と交差されている場合は、スクリュ1にかかる重力が、スクリュ1の軸線方向の成分を有する。そのため、スクリュ1は自重によって軸線方向に移動されてしまうおそれがある。しかし、本発明では、第一のブレーキ手段を作動させることにより、スクリュ1が軸線方向に移動されるのを防止することができる。特に、スクリュ1が自重で落下されるのを防止することができるので、安全性を高くできる。
2…加熱シリンダ
3…ホッパ
4…スクリュ前後進手段
5…スクリュ回転手段
6…発泡手段
11…スクリュ溝
21…ノズル
41…スクリュ前後進用ACサーボモータ
42…動力変換手段
51…スクリュ回転用ACサーボモータ
52…回転動力伝達手段
412…ロータ
422…ボールナット
424…ボールねじ軸
512…ロータ
522…スクリュ回転ギア
Claims (5)
- 一端にノズルを有するシリンダと、
このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュと、
このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段と、
前記スクリュの溝内に成形品の材料を供給する材料供給手段と、
前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段と、
前記材料内に気泡を形成させる発泡手段と、
回転可能に設けられた第一のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第一のモータと、
この第一のモータによって発生される回転動力を直線動力に変換させる動力変換手段とを備え、
この動力変換手段によって変換された直線動力によって前記スクリュを、その軸線方向に移動させ、溶融された前記材料を前記ノズルから成形型に射出させる射出成形機における射出装置において、
前記第一のモータは、前記第一のロータを静止状態に保持する第一のブレーキ手段を備えることを特徴とする射出装置。 - 一端にノズルを有するシリンダと、
このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュと、
このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段と、
前記スクリュの溝内に成形品の材料を供給する材料供給手段と、
前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段と、
前記材料内に気泡を形成させる発泡手段と、
前記スクリュを、その軸線方向に移動させ、溶融された前記材料を前記ノズルから成形型に射出させる射出手段とを備える射出成形機における射出装置において、
前記回転手段は、回転可能に設けられた第二のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第二のモータと、この第二のモータで発生される回転動力を前記スクリュに伝達する回転動力伝達手段とを備え、
前記第二のモータは、前記第二のロータを静止状態に保持する第二のブレーキ手段を備えることを特徴とする射出装置。 - 請求項1に記載の射出装置において、
前記回転手段は、回転可能に設けられた第二のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第二のモータと、この第二のモータで発生される回転動力を前記スクリュに伝達する回転動力伝達手段とを備え、
前記第二のモータは、前記第二のロータを静止状態に保持する第二のブレーキ手段を備えることを特徴とする射出装置。 - 請求項1または請求項3に記載の射出装置において、
前記動力変換手段は、前記スクリュの軸線方向と同方向に設けられる送りねじ軸と、この送りねじ軸に螺合される雌ねじ部材とを備え、
前記送りねじ軸および前記雌ねじ部材のいずれか一方は、前記スクリュに取り付けられ、
前記送りねじ軸および前記雌ねじ部材のいずれか他方は、前記第一のモータにおいて発生される回転動力によって回転されることを特徴とする射出装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の射出装置を備えることを特徴とする射出成形機。
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JP2004089272A JP2005271448A (ja) | 2004-03-25 | 2004-03-25 | 射出成形機における射出装置および射出成形機 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022196281A1 (ja) * | 2021-03-16 | 2022-09-22 | 芝浦機械株式会社 | 発泡成形方法、発泡成形用射出成形機の制御方法及び発泡成形用射出成形機 |
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2004
- 2004-03-25 JP JP2004089272A patent/JP2005271448A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022196281A1 (ja) * | 2021-03-16 | 2022-09-22 | 芝浦機械株式会社 | 発泡成形方法、発泡成形用射出成形機の制御方法及び発泡成形用射出成形機 |
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