JP2005271448A - 射出成形機における射出装置および射出成形機 - Google Patents

射出成形機における射出装置および射出成形機 Download PDF

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Abstract


【課題】 溶融材料内に気泡を形成させることによって生じる圧力によってスクリュが後進されることを防止することができる射出装置を提供すること。
【解決手段】 スクリュ1と、ロータ412を回転させることにより回転動力を発生させるスクリュ前後進用ACサーボモータ41と、この回転動力を直線動力に変換させ、スクリュ1を鉛直方向に移動させる動力変換手段4とを備え、スクリュ前後進用ACサーボモータ41は、ロータ412を静止状態に保持する第一のブレーキ手段を備える。第一のブレーキ手段が作動させることによって、スクリュ1が後進されるのを防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、射出成形機における射出装置および射出成形機に関する。詳しくは、スクリュの移動によって気泡を含有する溶融材料を成形型に射出させる射出装置、および、この射出装置を備える射出成形機に関する。
従来、発泡成形用射出成形機というものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この発泡成形用射出成形機における射出装置は、一端にノズル(シャットオフノズル38(符号は特許文献1におけるもの。以下同様。))を有するシリンダ(加熱筒35)と、このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュ(可塑化スクリュ56)と、このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段(スクリュ回転駆動機構75)と、前記スクリュの溝内に成形品の材料(樹脂)を供給する材料供給手段(ホッパ5)と、前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段(バンドヒータ34等)と、前記材料内に気泡を形成させる発泡手段(炭酸ガス供給装置40)と、回転可能に設けられた第一のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第一のモータ(サーボモータ82)と、この第一のモータによって発生される回転動力を直線動力に変換させる動力変換手段(駆動プーリ83、タイミングベルト84、従動プーリ85、ボールねじ軸86、移動盤87、固定盤88、89)とを備える。動力変換手段によって変換された直線動力によって前記スクリュは、その軸線方向に移動され、溶融された前記材料はノズルから成形型に射出される。
この射出装置の動作を説明する。
この射出装置は、溶融材料の計量工程、射出工程を交互に行うものである。まず、溶融材料の射出工程から説明する。なお、予め、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間には、後述する計量工程において計量された一定量の溶融材料が溜められているものとする。
射出工程では、第一のモータにおける第一のロータが回転される。第一のモータの回転動力は、動力変換手段によって、直線動力へと変換される。そして、この直線動力によってスクリュは、軸線方向に沿って前方に移動される。すると、計量されてシリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められていた溶融材料は、スクリュによって前方に押し出され、ノズルを通じて、成形型へと射出される。
成形型へ射出された溶融材料は、成形型内で冷却固化された後、成形品として取り出される。射出装置においては、その間、溶融材料の計量が行われる。溶融材料の計量は、回転手段によってスクリュを回転させるとともに、第一のモータを、射出工程における回転の向きとは逆向きに回転させることにより行う。
回転手段によってスクリュが回転されると、材料供給手段からスクリュの溝内に供給された材料は、スクリュの溝に沿って、スクリュの先端へ向かって移送される。なお、材料は、移送される際に加熱手段により加熱され、スクリュの先端に到達されるときには溶融状態となっている。また、発泡手段によって、この溶融材料内には気泡が形成されている。
第一のモータは、先の射出工程における回転の向きとは逆の向きに回転される。そのため、スクリュは、今度は後方に移動される。そして、スクリュが後方に移動された分だけ、シリンダ中スクリュの前方に空間が形成され、この空間に、前記のように移送される溶融材料が溜められる。
回転手段によるスクリュの回転量、および、第一のモータの回転動力によるスクリュの後進量を制御することによって、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量が調節され、所定量の溶融材料が計量されるとともに、溶融材料内に形成される気泡が所定の状態に保たれる。
以上の計量工程後、射出装置は、再び射出工程に入り、成形型へ溶融材料を射出させる。
このように、射出装置は、射出工程と、計量工程とを、交互に繰り返し行う。
特開平11−34130号公報(図1、図8〜図10)
特許文献1の射出装置における溶融材料の計量工程においては、材料が溶融され、発泡手段によって溶融材料内に多数の気泡が形成される。発泡手段は、ガス(炭酸ガス)を昇圧ポンプ(42)によって昇圧させた後、これを溶融材料と混合させることによって溶融材料内に気泡を形成させる。気泡を含んだ溶融材料は、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる。そして、溶融材料に昇圧されたガスが混合されることによって、スクリュ前方に形成される前記空間内の圧力は高められる。すると、この圧力によってスクリュは後方へ向かって押される。スクリュにかかるこの力は、動力変換手段を介して第一のモータへ伝達され、第一のロータを回転させてしまう。すると、スクリュは、後方に移動される。このように、溶融材料に昇圧されたガスを混合させると、それによって生じる圧力によってスクリュが後方に移動されてしまうという現象が生じる。
スクリュが後方に移動されると、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間の容積が大きくなり、圧力が下がる。すると、気泡を含んだ溶融材料が成形型へ射出される際の射出圧力が低下してしまい、成形品質が悪くなる。
また、スクリュが後方に移動されると、溶融材料内に形成される気泡の容積が大きくなり、圧力が下がる。そして、これに伴って、気泡の形状が変化され、また、気泡の数等も変動されてしまう。このように、スクリュが後方に移動されると、溶融材料内における気泡の状態が変動されてしまうから、成形品質が悪くなる。
本発明の目的は、溶融材料内に気泡を形成させることによって生じる圧力によってスクリュが後方に移動されることを防止することができる射出装置、および、この射出装置を備える射出成形機を提供することである。
本発明の射出装置は、一端にノズルを有するシリンダと、このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュと、このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段と、前記スクリュの溝内に成形品の材料を供給する材料供給手段と、前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段と、前記材料内に気泡を形成させる発泡手段と、回転可能に設けられた第一のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第一のモータと、この第一のモータによって発生される回転動力を直線動力に変換させる動力変換手段とを備え、この動力変換手段によって変換された直線動力によって前記スクリュを、その軸線方向に移動させ、溶融された前記材料を前記ノズルから成形型に射出させる射出成形機における射出装置において、前記第一のモータは、前記第一のロータを静止状態に保持する第一のブレーキ手段を備えることを特徴とする。
本発明の射出装置は、計量工程と、射出工程とを、交互に繰り返し行う装置である。計量工程とは、溶融された材料を計量する工程であり、射出工程とは、計量工程において計量された溶融材料を、ノズルを通じて、成形型へと射出させる工程である。成形型へ射出された溶融材料は、成形型において冷却固化され、成形品として取り出される。射出装置が計量工程と射出工程とからなるサイクルを繰り返すことによって、そのサイクル数と同数の成形品が製造される。
まず、射出工程について説明する。なお、予め、後述する計量工程において計量された所定量の溶融材料がシリンダ中スクリュの前方(溶融された材料を成形型に射出させるときにスクリュが移動される方向を前方とし、後述する計量工程においてスクリュが移動される方向を後方とする。また、スクリュの前方の端を先端とし、後方の端を後端とする。以下同様。)に形成される空間に溜められているものとする。
この状態で、第一のモータにおける第一のロータが回転を始める。なお、このとき、第一のブレーキ手段は作動されておらず、第一のロータは、回転可能な状態である。第一のロータの回転によって発生される回転動力は、動力変換手段によって直線動力に変換され、この直線動力によって、スクリュは、軸線方向に沿って前進される(スクリュの後端から先端に向かう方向に進むことを、以下、前進とする。また、それと逆方向に進むことを、以下、後進とする。)。シリンダ中スクリュの前方に形成される空間には、予め、溶融材料が溜められているので、スクリュが前進されることにより、溶融材料は押し出され、ノズルを通じて、成形型へと射出される。
上述の射出工程後、射出装置は計量工程を開始する。射出装置における計量工程は、成形型における溶融材料の冷却固化工程、および、成形品の取出工程と並行して行われる。溶融材料の計量は、回転手段によってスクリュを回転させると同時に、第一のロータを、射出工程における回転方向とは逆方向に回転させることにより行う。回転手段としては、油圧モータ、電動サーボモータによる回転動力を利用するもの等が考えられる。なお、計量工程開始時には、第一のブレーキ手段は作動されておらず、第一のロータは、回転可能な状態になっている。
回転手段によってスクリュを回転させると、材料供給手段によってスクリュの溝内に供給された材料は、スクリュの溝に沿って、スクリュの先端に向かって移送される。材料は、加熱手段によって加熱され、溶融状態となっている。また、発泡手段によって、溶融材料内には気泡が形成される。
一方、第一のロータの回転によって、スクリュは軸線方向に移動される。第一のロータの回転方向は射出工程における回転方向とは逆であるので、スクリュは後進される。すると、シリンダ中スクリュの前方には空間が形成される。そして、前記のように回転手段によってスクリュの先端に向かって移送された溶融材料は、この空間に溜められることになる。
シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量、および、溶融材料内に形成される気泡の状態(圧力、大きさ、数等)は、回転手段によるスクリュの回転量や第1のロータの回転によるスクリュの後進量によって決まる。そして、これらの量の制御を行うことにより一定量の溶融材料の計量を行うとともに、気泡が所定の状態になるようにする。
この計量工程において、第一のロータの回転によってスクリュが後進され、所定の位置までスクリュが後進された時点で、第一のブレーキ手段が作動される。すると、第一のロータは静止状態に保持され、回転できなくなる。そのため、スクリュの位置は固定され、スクリュはこれ以上後進されることがなくなる。特に、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料内に、発泡手段が気泡を形成させることにより、前記空間内の圧力が高められたとしても、第一ブレーキ手段が作動しているから、スクリュがその圧力に押されて後方に移動されてしまうようなことがない。そのため、射出圧力、気泡の状態(圧力・大きさ・数等)を所期のものに保つことができるから、成形品質が悪化するのを防止することができる。
射出装置における計量工程、および、成形型における冷却固化工程、取出工程が終了されると、射出装置においては、再び射出工程が開始される。
ここで、射出装置において計量工程が終了してから、射出工程が開始されるまでの間は、第一のブレーキ手段は作動されたままである。この間、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間には、計量された溶融材料が溜められている。溶融材料内には気泡が形成されており、気泡は所定の状態に保たれている。このとき、スクリュが軸線方向に前後進されてしまうと、前記空間内における溶融材料および気泡の状態が変動され、成形品質が悪化してしまう。しかし、本発明では、この間、スクリュは第一のブレーキ手段によって固定されているので、スクリュが軸線方向に前後進されてしまうようなことはない。特に、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間の圧力は、溶融材料内に形成される気泡を所定の状態に保つために高くなっているのが通常であるが、スクリュがこの圧力に押されて軸線方向に後進されてしまうようなことがない。そのため、本発明によれば、前記空間内における溶融材料および気泡の状態を所期のものに保つことができ、また、射出圧力が変動されることもないから、成形品質が悪化するのを防止することができる。
そして、射出装置における射出工程が開始されるのと同時に、第一のブレーキ手段は解除され、第一のロータが回転され、スクリュが前進される。
以上のように、本発明の射出装置においては、計量工程と、射出工程とが、交互に繰り返し行われ、それに伴って、成形品が連続的に製造される。
また、本発明の射出装置は、一端にノズルを有するシリンダと、このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュと、このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段と、前記スクリュの溝内に成形品の材料を供給する材料供給手段と、前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段と、前記材料内に気泡を形成させる発泡手段と、前記スクリュを、その軸線方向に移動させ、溶融された前記材料を前記ノズルから成形型に射出させる射出手段とを備える射出成形機における射出装置において、前記回転手段は、回転可能に設けられた第二のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第二のモータと、この第二のモータで発生される回転動力を前記スクリュに伝達する回転動力伝達手段とを備え、前記第二のモータは、前記第二のロータを静止状態に保持する第二のブレーキ手段を備えることを特徴とするものであってもよい。
この射出装置も、計量工程と、射出工程とを、交互に繰り返し行う装置である。
射出工程は、射出手段によって行われる。射出手段としては、油圧モータ、サーボモータによる回転動力を直線動力に変換して利用するもの、または、油圧によって軸線方向に移動される射出プランジャによる直線動力を利用するもの等が考えられる。なお、予め、後述する計量工程において計量された所定量の溶融材料がシリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められている。
この状態で、射出手段が作動され、スクリュは軸線方向に沿って前進される。シリンダ中スクリュの前方に形成される空間には、予め、溶融材料が溜められているので、スクリュが前進されることにより、溶融材料は押し出され、ノズルを通じて、成形型へと射出される。
なお、この射出工程の間、第二のブレーキ手段が作動されており、第二のロータは、静止状態に保持される。そのため、第二のモータにおいて回転動力は発生されず、スクリュは回転されない。
上述の射出工程後、射出装置は計量工程を開始する。射出装置における計量工程は、成形型における溶融材料の冷却固化工程、および、成形品の取出工程と並行して行われる。溶融材料の計量は、回転手段によってスクリュを回転させると同時に、射出手段によってスクリュを軸線方向に沿って後進させることにより行う。
計量工程が開始されるのと同時に第二のブレーキ手段は解除され、第二のロータが回転される。そして、この回転が回転動力伝達手段によってスクリュへと伝達され、スクリュは回転される。スクリュが回転されると、材料供給手段によってスクリュの溝内に供給された材料は、スクリュの溝に沿って、スクリュの先端に向かって移送される。材料は、加熱手段によって加熱され、溶融状態となっている。また、発泡手段によって、溶融材料内には気泡が形成される。
一方、射出手段によって、スクリュは軸線方向沿って後進される。すると、シリンダ中スクリュの前方には空間が形成される。そして、前記のようにスクリュの先端に向かって移送された溶融材料は、この空間に溜められることになる。
シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量、および、溶融材料内に形成される気泡の状態(圧力、大きさ、数等)は、第二のロータの回転によるスクリュの回転量や、射出手段によるスクリュの後進量によって決まる。そして、これらの量の制御を行うことにより一定量の溶融材料の計量を行うとともに、気泡が所定の状態になるようにする。
この計量工程において、第二のロータの回転によってスクリュが回転され、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に、所定の量の溶融材料が移送された時点で、第二のブレーキ手段が作動される。すると、第二のロータは静止状態に保持され、回転できなくなる。そのため、スクリュも回転されなくなる。
射出装置における計量工程、および、成形型における冷却固化工程、取出工程が終了されると、射出装置においては、再び射出工程が開始される。なお、射出装置において計量工程が終了してから、射出工程が開始されるまでの間も、第二のブレーキ手段は作動されたままである。
以上のように、この射出装置においては、計量工程と、射出工程とが、交互に繰り返し行われ、それに伴って、成形品が連続的に製造される。
この射出装置においては、計量工程においてスクリュが回転されているときを除いて、常に、第二のブレーキ手段が作動され、スクリュは回転されないようになっている。
仮に、スクリュが回転されてしまうとすれば、溶融材料の不必要な移動が起こり、成形品質が悪化してしまう。すなわち、スクリュの回転される向きによって、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に余分な溶融材料が移送されてしまったり、逆に、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められていた溶融材料が後端へ向かって逆流されてしまったりする。特に、本発明では、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料内に気泡が形成されており、気泡を所定の状態に保つために前記空間の圧力が高くなっているのが通常である。そして、この圧力によってスクリュは回転され、シリンダ中スクリュの前方に形成されている空間に溜められていた溶融材料が後端へ向かって逆流されてしまう。
このように、スクリュが回転されてしまうと、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量が変動されてしまうため、射出される溶融材料の量も変動されるとともに、射出圧力も変動されるから、その結果、成形品質が悪化してしまう。また、溶融材料の量の変動に伴って、溶融材料内に形成されている気泡の状態(圧力・大きさ・数等)も変化されてしまうから、成形品質が悪化してしまう。
ところが、この射出装置では、第二のブレーキ手段によって、第二のロータを静止状態に保持させることができるから、スクリュが回転されるのを防止することができる。すると、シリンダ中スクリュの前方に形成される空間に溜められる溶融材料の量が変動されることがないので、成形品質の悪化を防止することができる。
また、本発明の射出装置は、一端にノズルを有するシリンダと、このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュと、このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段と、前記スクリュの溝内に成形品の材料を供給する材料供給手段と、前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段と、前記材料内に気泡を形成させる発泡手段と、回転可能に設けられた第一のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第一のモータと、この第一のモータによって発生される回転動力を直線動力に変換させる動力変換手段とを備え、この動力変換手段によって変換された直線動力によって前記スクリュを、その軸線方向に移動させ、溶融された前記材料を前記ノズルから成形型に射出させる射出成形機における射出装置において、前記第一のモータは、前記第一のロータを静止状態に保持する第一のブレーキ手段を備え、前記回転手段は、回転可能に設けられた第二のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第二のモータと、この第二のモータで発生される回転動力を前記スクリュに伝達する回転動力伝達手段とを備え、前記第二のモータは、前記第二のロータを静止状態に保持する第二のブレーキ手段を備えることを特徴とするものが好ましい。
この射出装置は、前記第一のブレーキ手段を備える前記第一のモータと、前記第二のブレーキ手段を備える前記第二のモータとを有する射出装置である。従って、この射出装置は、第一のモータを備える射出装置、および、第二のモータを備える射出装置についての説明において前記したような種々の作用・効果を奏することができる。なお、この射出装置の動作については、前記の説明と重複するので省略する。
また、本発明では、前記動力変換手段は、前記スクリュの軸線方向と同方向に設けられる送りねじ軸と、この送りねじ軸に螺合される雌ねじ部材とを備え、前記送りねじ軸および前記雌ねじ部材のいずれか一方は、前記スクリュに取り付けられ、前記送りねじ軸および前記雌ねじ部材のいずれか他方は、前記第一のモータにおいて発生される回転動力によって回転される構成が好ましい。
まず、送りねじ軸がスクリュに取り付けられ、雌ねじ部材が第一のモータで発生される回転動力によって回転される場合について説明する。
第一のモータで発生される回転動力によって雌ねじ部材が回転されると、それに螺合される送りねじ軸は、軸線方向に移動される。すると、スクリュも移動される。スクリュの軸線方向は、送りねじ軸の軸線方向と一致されているので、スクリュは、自らの軸線方向に沿って移動される。
次に、雌ねじ部材がスクリュに取り付けられ、送りねじ軸が第一のモータで発生される回転動力によって回転される場合は、第一のモータによって送りねじ軸が回転されると、それに螺合される雌ねじ部材は、送りねじ軸の軸線方向に沿って移動される。すると、スクリュも、送りねじ軸の軸線方向に沿って移動される。スクリュの軸線方向と、送りねじ軸の軸線方向とは一致されているので、スクリュは、自らの軸線方向に沿って移動されることになる。
この発明によれば、動力変換手段を簡素化できる。そのため、射出装置を安価に、かつ、コンパクトに製造することができる。
本発明の射出装置を用いれば、本発明の射出装置を備えることを特徴とする射出成形機を構成することができる。
この射出成形機は、本発明の射出装置を備えているので、本発明の射出装置について前述した作用・効果を奏することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2に本実施形態の射出装置を示す。図1は、後述する計量工程が完了した時点の図であり、図2は、後述する射出工程が完了した時点の図である。
本実施形態の射出装置は、外周に螺旋状のスクリュ溝11が形成されるスクリュ1と、スクリュ1の加熱を行う円筒状の加熱シリンダ2と、スクリュ溝11内に成形品の材料としての樹脂を供給する材料供給手段としてのホッパ3と、スクリュ1を、その軸線方向に移動(前後進)させる射出手段としてのスクリュ前後進手段4と、スクリュ1を、その軸線を中心軸として回転させるスクリュ回転手段5と、発泡手段6とを備える。
スクリュ1は加熱シリンダ2に収容され、スクリュ1の外周は、加熱シリンダ2の内壁に当接されており、スクリュ前後進手段4によって、スクリュ1は、加熱シリンダ2の内部を鉛直方向に前後進することができる。
加熱シリンダ2は、ホッパ3からスクリュ溝11内に供給された樹脂を加熱して溶融させる加熱手段としての図示しないバンドヒータを備える。バンドヒータは、加熱シリンダ2の外周に配置される。加熱シリンダ2の先端(図1、2では左端)には、ノズル21が設けられる。ノズル21の図1中左方には、図示しない成形型が設けられ、溶融された樹脂は、ノズル21を経由されて成形型へと射出される。
スクリュ前後進手段4は、回転動力を発生させる第一のモータとしてのスクリュ前後進用ACサーボモータ41と、スクリュ前後進用ACサーボモータ41によって発生される回転動力をスクリュ1の軸線方向の直線動力に変換させる動力変換手段42とを備える。動力変換手段42において変換された直線動力によってスクリュ1は、その軸線方向(図1、2では左右方向)に前後進される。
スクリュ前後進用ACサーボモータ41は、ステータ411と、回転可能に設けられた第一のロータ412と、ロータ412を静止状態に保持する図示しない第一のブレーキ手段とを備える。スクリュ前後進用ACサーボモータ41は、ロータ412を回転させることにより回転動力を発生させる。なお、第一のブレーキ手段が作動されているときには、ロータ412は回転できず、第一のブレーキ手段が解除されているときには、ロータ412は回転できる。
動力変換手段42は、ロータ412に取り付けられ、ロータ412が回転されるのに伴って一緒に回転されるギア421と、外周にギア部422Aを有する雌ねじ部材としてのボールナット422と、ギア421とギア部422Aとに架け渡されるタイミングベルト423と、ボールナット422に螺合される送りねじ軸としてのボールねじ軸424とを備える。
ボールナット422は、回転可能に設けられる。スクリュ前後進用ACサーボモータ41において発生される回転動力は、ギア421、タイミングベルト423、ギア部422Aを通じてボールナット422へと伝達され、ボールナット422は回転される。
ボールねじ軸424の左端(図示せず)は、スクリュ1の右端(図示せず)に取り付けられる。ボールねじ軸424の軸線方向は図1、2中左右方向とされており、ボールねじ軸424は左右方向に移動可能である。スクリュ1の軸線方向も左右方向であるから、ボールねじ軸424の軸線方向は、スクリュ1の軸線方向と同方向である。
スクリュ回転手段5は、回転動力を発生させる第二のモータとしてのスクリュ回転用ACサーボモータ51と、スクリュ回転用ACサーボモータ51で発生される回転動力をスクリュ1に伝達する回転動力伝達手段52とを備える。
スクリュ回転用ACサーボモータ51は、ステータ511と、回転可能に設けられた第二のロータ512と、ロータ512を静止状態に保持する図示しない第二のブレーキ手段とを備える。スクリュ回転用ACサーボモータ51は、ロータ512を回転させることにより回転動力を発生させる。なお、第二のブレーキ手段が作動されているときには、ロータ512は回転できず、第二のブレーキ手段が解除されているときには、ロータ512は回転できる。
回転動力伝達手段52は、ロータ512に取り付けられ、ロータ512が回転されるのに伴って一緒に回転されるギア521と、回転可能に設けられたスクリュ回転ギア522と、ギア521とスクリュ回転ギア522とに架け渡されるタイミングベルト523とを備える。
スクリュ回転ギア522は、スクリュ1に取り付けられ、スクリュ回転ギア522が回転されると、スクリュ1は、その軸線を中心軸として回転される。
発泡手段6は、ガスを貯蔵するガスタンク61と、ガスタンク61に一端が連通され、他端が加熱シリンダ2の内部に連通されるガス供給配管62と、ガス供給配管62に取り付けられる弁63とを備える。
ガスタンク61に貯蔵されるガスは、ガス供給配管62を通じて、加熱シリンダ2内においてスクリュ1の前方に形成される空間12に供給され、この空間12内に溜められている溶融樹脂内に気泡が形成される。弁63は、ガスの供給量等を調節するために設けられている。
本実施形態の射出装置の動作を説明する。
本実施形態の射出装置は、計量工程と、射出工程とを、交互に繰り返し行う装置である。計量工程とは、溶融された樹脂を計量する工程であり、射出工程とは、計量工程において計量された溶融樹脂を、加熱シリンダ2のノズル21を通じて成形型へと射出させる工程である。なお、成形型へ射出された溶融樹脂は、成形型において冷却固化され、成形品として取り出される。射出装置が、計量工程と射出工程とからなるサイクルを繰り返すことによって、連続的に成形型への溶融樹脂の射出が行われ、その都度、成形型においては新しい成形品が製造される。
まず、射出工程について説明する。なお、図1に示すように、予め、後述する計量工程において計量された所定量の溶融樹脂が加熱シリンダ2中スクリュ1の左方に形成される空間12に溜められているものとする。
この状態で、スクリュ前後進用ACサーボモータ41におけるロータ412が回転を始める。なお、このとき、第一のブレーキ手段は作動されておらず、ロータ412は、回転可能な状態である。ロータ412が回転されると、それに伴ってギア421が回転される。この回転は、タイミングベルト423を介して、ボールナット422のギア部422Aへと伝達されるから、ボールナット422が回転される。すると、ボールナット422に螺合されるボールねじ軸424は、軸線方向に沿って左方に移動される。ボールねじ軸424の左端は、スクリュ1の右端に取り付けられているので、ボールねじ軸424が左方に移動されるのに伴ってスクリュ1も、軸線方向に沿って左方に移動される。スクリュ1の左方に形成される空間12には、予め、溶融樹脂が溜められているので、スクリュ1が左方に移動されることにより、溶融樹脂は押し出され、ノズル21を通じて成形型へと射出される。
なお、以上の射出工程の間、第二のブレーキ手段が作動されており、ロータ512は静止状態に保持されるから、スクリュ1が回転するのが防止される。
以上の射出工程に引き続いて、計量工程が開始される。なお、射出装置において計量工程が行われるのに並行して、成形型においては、前記の射出工程において成形型に射出された溶融樹脂の冷却固化工程、および、成形品の取出工程が行われる。
計量工程開始時、すなわち、射出工程終了時には、図2に示されるように、スクリュ1は、加熱シリンダ2内の左端に当接されている。この状態から、スクリュ前後進用ACサーボモータ41のロータ412とスクリュ回転用ACサーボモータ51のロータ512とが同時に回転を始める。なお、このとき、第一のブレーキ手段および第二のブレーキ手段は、共に作動されておらず、ロータ412およびロータ512は、共に回転可能な状態である。
スクリュ前後進用ACサーボモータ41のロータ412の回転方向は、射出工程における回転方向とは逆向きとされており、そのため、スクリュ1は、今度は軸線方向に沿って右方に後進される。すると、図1に示されるように、スクリュ1の左方には空間12が形成される。
スクリュ回転用ACサーボモータ51のロータ512が回転されると、それに伴ってギア521が回転される。ギア521の回転は、タイミングベルト523を介してスクリュ回転ギア522に伝達され、スクリュ回転ギア522は回転される。スクリュ回転ギア522は、スクリュ1に取り付けられているので、スクリュ回転ギア522が回転されると、スクリュ1は、その軸線を中心軸として回転される。このように、ロータ512が回転されると、スクリュ1が回転される。ここで、ロータ512が回転される方向は予め定められており、ロータ512が当該方向に回転され、それに伴ってスクリュ1が回転されると、スクリュ溝11に供給された樹脂がスクリュ1の先端(左端)に向かって移送されるようになっている。
ロータ512が回転されるのに伴ってスクリュ1が回転されると、ホッパ3からスクリュ溝11に供給された樹脂がスクリュ1の先端(左端)に向かって移送される。そして、移送される間、樹脂は、加熱シリンダ2に設けられるバンドヒータによって加熱されるとともに、スクリュ1の回転によるせん断熱や摩擦熱によっても加熱され、溶融される。ここで、せん断熱や摩擦熱も、本発明の加熱手段を構成している。このように樹脂は、溶融状態となってスクリュ1の先端(左端)に向かって移送され、前記のようにロータ412が回転されることによってスクリュ1の左方に形成されている空間12に溜められる(図1参照)。空間12に溜められる溶融樹脂には、発泡手段6を通じてガスが供給され、溶融樹脂内に気泡が形成される。
スクリュ1の左方に形成される空間12に溜められる溶融樹脂の量、および、溶融材料内に形成される気泡の状態(圧力、大きさ、数等)は、スクリュ1の後進量(軸線方向に沿って右方に移動された量)や、スクリュ1の回転量によって決まる。これらの量は、スクリュ前後進用ACサーボモータ41、スクリュ回転用ACサーボモータ51によって制御される。そして、かかる制御のもと、スクリュ1の左方に形成される空間12に一定量の溶融樹脂が溜められることによって、溶融樹脂の計量がなされ、また、気泡が所定の状態に保たれる。
この計量工程において、ロータ412の回転によってスクリュ1が右方に後進され、所定の位置までスクリュ1が後進された時点で、第一のブレーキ手段が作動される。すると、ロータ412は静止状態に保持され、回転できなくなる。そのため、スクリュ1の位置は固定され、スクリュ1はこれ以上後進されることがなくなる。特に、スクリュ1の左方に形成される空間12に溜められる溶融樹脂内に、発泡手段6が気泡を形成させることにより、空間12内の圧力が高められたとしても、第一のブレーキ手段が作動しているから、スクリュ1がその圧力に押されて後進されてしまうようなことがない。そのため、溶融樹脂の射出圧力、気泡の状態(圧力・大きさ・数等)を所期のものに保つことができるから、成形品質が悪化するのを防止することができる。
また、計量工程において、ロータ512の回転によってスクリュ1が回転され、スクリュ1の左方に形成される空間12に、所定の量の溶融樹脂が移送された時点で、第二のブレーキ手段が作動される。すると、ロータ512は静止状態に保持され、回転できなくなる。そのため、スクリュ1も回転されなくなる。
射出装置における計量工程、および、成形型における溶融樹脂の冷却固化工程、成形品の取出工程が終了されると、射出装置においては、再び射出工程が開始されることになる。
ここで、射出装置において計量工程が終了されてから、射出工程が開始されるまでの間は、第一のブレーキ手段および第二のブレーキ手段は作動されたままであり、ロータ412、ロータ512は静止状態に保持される。そのため、この間、スクリュ1が軸線方向に移動されることもないし、スクリュ1が軸線を中心軸として回転されることもない。
この間、スクリュの左方に形成される空間12には、計量された溶融樹脂が溜められている。溶融樹脂内には気泡が形成されており、気泡は所定の状態に保たれている。このとき、スクリュ1が軸線方向に前後進されてしまうと、空間12内における溶融樹脂および気泡の状態が変動され、成形品質が悪化してしまう。しかし、本実施形態では、この間、スクリュ1は第一のブレーキ手段によって位置が固定されているので、スクリュ1が軸線方向に前後進されてしまうようなことはない。特に、スクリュの左方に形成される空間12の圧力は、溶融樹脂内に形成される気泡を所定の状態に保つために高くなっているのが通常であるが、スクリュ1がこの圧力に押されて軸線方向に沿って後進されてしまうようなことがない。そのため、本実施形態によれば、空間12内における溶融樹脂および気泡の状態を所期のものに保つことができ、また、射出圧力が変動されることもないから、成形品質が悪化するのを防止することができる。
計量工程後、射出装置における射出工程が開始されるのと同時に、第一のブレーキ手段のみが解除され、スクリュ前後進用ACサーボモータ41におけるロータ412が回転を始め、スクリュ1が前進される。なお、第二のブレーキ手段は作動されたままであり、スクリュ1が回転されることはない。
以上のように、本実施形態の射出装置においては、計量工程と、射出工程とが、交互に繰り返し行われ、それに伴って、成形品が連続的に製造される。
本実施形態の射出装置においては、計量工程においてスクリュ1が回転されているときを除いて、常に、第二のブレーキ手段が作動されており、スクリュ1は回転されないようになっている。
仮に、第二のブレーキ手段が設けられておらず、スクリュ1が計量工程以外のときにも回転されてしまうとすれば、溶融樹脂の不必要な移動が起こり、成形品質が悪化してしまう。すなわち、スクリュ1の回転される向きによって、スクリュ1の左方に形成される空間12に余分な溶融樹脂が移送されてしまったり、逆に、空間12に計量されて溜められていた溶融樹脂がスクリュ1の後端へ向かって逆流されてしまったりする。特に、本実施形態では、空間12に溜められる溶融樹脂内に気泡が形成されており、気泡を所定の状態に保つために空間12の圧力が高くなっているのが通常である。そして、この圧力によってスクリュ1は回転され、空間12に溜められていた溶融樹脂が後端へ向かって逆流されてしまう。
このように、スクリュ1が回転されてしまうと、スクリュ1の左方に形成される空間12に溜められる溶融樹脂の量が変動されてしまうため、射出される溶融樹脂の量も変動されるとともに、射出圧力も変動されるから、その結果、成形品質が悪化してしまう。また、空間12内における溶融樹脂の量の変動に伴って、溶融樹脂内に形成されている気泡の状態(圧力・大きさ・数等)も変化されてしまうから、成形品質が悪化してしまう。
ところが、本実施形態の射出装置では、第二のブレーキ手段によって、ロータ512を静止状態に保持させることができるから、スクリュ1が回転されるのを防止することができる。すると、スクリュ1の左方に形成される空間12に溜められる溶融樹脂の量が変動されることがないので、成形品質の悪化を防止することができる。
以上は、射出装置の電源が入れられ、射出装置が作動されている場合の説明である。
これに対して、射出装置の電源が入っていない場合や、電源が入っていても射出装置が計量・射出工程を行っていない場合は、第一のブレーキ手段および第二のブレーキ手段が共に作動されており、ロータ412およびロータ512は静止状態に保持される。そのため、スクリュ1が軸線方向に移動されることがなく、また、スクリュ1が軸線を中心軸として回転されることもない。
本実施形態によれば、以下の作用・効果がある。
(1)動力変換手段4は、ボールナット422、ボールねじ軸424を備える送りねじ機構を利用しているので、構成を簡素にできる。そのため、本実施形態の射出装置を安価に、かつ、コンパクトに製造することができる。
(2)スクリュ1が軸線方向に移動されるのを防止するブレーキ機構として、本実施形態では、スクリュ前後進用ACサーボモータ41に設けられる第一のブレーキ手段を採用している。ブレーキ機構として、例えば、スクリュ1の外周に複数の押圧片を押し付けて、押圧片とスクリュ1との間に生じる摩擦力によって、スクリュ1にブレーキをかけ、スクリュ1の軸線方向の移動を禁止させる構成のものを採用すると、構造・機構が複雑であるとともに、ブレーキ機構の取付スペースを確保する必要があるから、装置が大型化・重量化し、高価になってしまう。しかし、本実施形態では、第一のブレーキ手段は、スクリュ前後進用ACサーボモータ41の内部にコンパクトに格納されているので、このような問題はない。そのため、本実施形態によれば、射出装置を小型化・軽量化できるとともに、安価に製造することができる。
また、同様に、スクリュ1が軸線を中心軸として回転されるのを防止するブレーキ機構として、本実施形態では、スクリュ回転用ACサーボモータ51の内部にコンパクトに格納される第二のブレーキ手段を採用しているから、射出装置を小型化・軽量化できるとともに、安価に製造することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態の射出装置では、溶融樹脂内に気泡を形成させるために、空間12内に溜められる溶融樹脂に直接ガスを供給する方法を採用していたが、本発明では、これ以外の方法によって溶融樹脂内に気泡を形成させてもよい。例えば、気化しやすい溶剤を成形材料に含ませておく方法、ポリマの重合過程で発生する気体を利用する方法、ポリマの重合過程で水中に多孔質体を構成させる方法、成形材料に発泡剤を加える方法、高圧下でガスを材料に吸収させ、常圧で発泡させる方法などがある。
また、前記実施形態では、ボールねじ軸424がスクリュ1に取り付けられ、ボールナット422が、スクリュ前後進用ACサーボモータ41において発生される回転動力によって回転されることとしていたが、本発明では、ボールナット422がスクリュ1に取り付けられ、ボールねじ軸424が、スクリュ前後進用ACサーボモータ41において発生される回転動力によって、その軸線を中心軸として回転されるような構成であってもよい。このような構成によれば、スクリュ前後進用ACサーボモータ41によってボールねじ軸424が回転されると、それに螺合されるボールナット422は、ボールねじ軸424の軸線方向に沿って移動される。そして、ボールナット422が移動されるのに伴って、スクリュ1は、自らの軸線方向に沿って移動することができる。
本発明では、スクリュ1の軸線方向は任意である。すなわち、水平方向でもよいし、鉛直方向でもよい。また、鉛直方向と45度の角度をなすのであってもよい。
スクリュ1の軸線方向が、水平方向と交差されている場合は、スクリュ1にかかる重力が、スクリュ1の軸線方向の成分を有する。そのため、スクリュ1は自重によって軸線方向に移動されてしまうおそれがある。しかし、本発明では、第一のブレーキ手段を作動させることにより、スクリュ1が軸線方向に移動されるのを防止することができる。特に、スクリュ1が自重で落下されるのを防止することができるので、安全性を高くできる。
また、前記実施形態では、スクリュ前後進用ACサーボモータ41による回転動力によってスクリュ1を前後進させるための機構として、ボールナット422およびボールねじ軸424を備える送りねじ機構を利用していたが、本発明では、回転動力を直線動力に変換させる機構として様々なものを利用することができる。例えば、ラック・ピニオン機構でもよい。この場合、ラックは、その長手方向がスクリュ1の軸線方向と同一になるようにスクリュ1に取り付けられ、ピニオンは、スクリュ前後進用ACサーボモータ41の回転動力によって回転されるようにすればよい。
また、前記実施形態では、ボールねじ軸424は、スクリュ1の軸線の延長線上に設けられることとしていたが、本発明では、ボールねじ軸424の軸線方向と、スクリュ1の軸線方向とが同一方向であればよい。このような構成によれば、ボールねじ軸424が、スクリュ1の軸線の延長線上に設けられなくても、ボールねじ軸424が、その軸線方向に移動されるのに伴い、スクリュ1は、自らの軸線方向(ボールねじ軸424の軸線方向と一致)に移動することができる。
また、本発明では、本実施形態の射出装置を備える射出成形機を構成することができる。この射出成形機によれば、本実施形態において前述した作用・効果を奏することができる。
本発明は、発泡成形を行う射出成形機における射出装置および発泡成形を行う射出成形機に利用できる。
本発明の一実施形態にかかる射出装置の一状態を示す図。 前記実施形態の射出装置の他状態を示す図。
符号の説明
1…スクリュ
2…加熱シリンダ
3…ホッパ
4…スクリュ前後進手段
5…スクリュ回転手段
6…発泡手段
11…スクリュ溝
21…ノズル
41…スクリュ前後進用ACサーボモータ
42…動力変換手段
51…スクリュ回転用ACサーボモータ
52…回転動力伝達手段
412…ロータ
422…ボールナット
424…ボールねじ軸
512…ロータ
522…スクリュ回転ギア

Claims (5)

  1. 一端にノズルを有するシリンダと、
    このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュと、
    このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段と、
    前記スクリュの溝内に成形品の材料を供給する材料供給手段と、
    前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段と、
    前記材料内に気泡を形成させる発泡手段と、
    回転可能に設けられた第一のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第一のモータと、
    この第一のモータによって発生される回転動力を直線動力に変換させる動力変換手段とを備え、
    この動力変換手段によって変換された直線動力によって前記スクリュを、その軸線方向に移動させ、溶融された前記材料を前記ノズルから成形型に射出させる射出成形機における射出装置において、
    前記第一のモータは、前記第一のロータを静止状態に保持する第一のブレーキ手段を備えることを特徴とする射出装置。
  2. 一端にノズルを有するシリンダと、
    このシリンダ内に収容され外周に螺旋状の溝が形成されるスクリュと、
    このスクリュを、その軸線を中心軸として回転させる回転手段と、
    前記スクリュの溝内に成形品の材料を供給する材料供給手段と、
    前記スクリュの溝内に供給された前記材料を加熱して溶融させる加熱手段と、
    前記材料内に気泡を形成させる発泡手段と、
    前記スクリュを、その軸線方向に移動させ、溶融された前記材料を前記ノズルから成形型に射出させる射出手段とを備える射出成形機における射出装置において、
    前記回転手段は、回転可能に設けられた第二のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第二のモータと、この第二のモータで発生される回転動力を前記スクリュに伝達する回転動力伝達手段とを備え、
    前記第二のモータは、前記第二のロータを静止状態に保持する第二のブレーキ手段を備えることを特徴とする射出装置。
  3. 請求項1に記載の射出装置において、
    前記回転手段は、回転可能に設けられた第二のロータを回転させることにより回転動力を発生させる第二のモータと、この第二のモータで発生される回転動力を前記スクリュに伝達する回転動力伝達手段とを備え、
    前記第二のモータは、前記第二のロータを静止状態に保持する第二のブレーキ手段を備えることを特徴とする射出装置。
  4. 請求項1または請求項3に記載の射出装置において、
    前記動力変換手段は、前記スクリュの軸線方向と同方向に設けられる送りねじ軸と、この送りねじ軸に螺合される雌ねじ部材とを備え、
    前記送りねじ軸および前記雌ねじ部材のいずれか一方は、前記スクリュに取り付けられ、
    前記送りねじ軸および前記雌ねじ部材のいずれか他方は、前記第一のモータにおいて発生される回転動力によって回転されることを特徴とする射出装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の射出装置を備えることを特徴とする射出成形機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022196281A1 (ja) * 2021-03-16 2022-09-22 芝浦機械株式会社 発泡成形方法、発泡成形用射出成形機の制御方法及び発泡成形用射出成形機

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