JP2005270779A - 重金属の分離方法および分離装置 - Google Patents
重金属の分離方法および分離装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005270779A JP2005270779A JP2004086971A JP2004086971A JP2005270779A JP 2005270779 A JP2005270779 A JP 2005270779A JP 2004086971 A JP2004086971 A JP 2004086971A JP 2004086971 A JP2004086971 A JP 2004086971A JP 2005270779 A JP2005270779 A JP 2005270779A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heavy metal
- electrode
- granular
- granular electrode
- treated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
Abstract
【課題】 洗煙廃水、工業廃水など重金属を含む廃水から重金属を効率よく分離・回収することが可能となる。また、廃水に含まれる重金属を直接回収できるばかりでなく、pHを調整することによってスラッジの発生量を極めて少なくすることができ、従来の中和凝集沈殿法に比べて効率的かつ経済的である。
【解決手段】 重金属を含んだ被処理液をpH4から9に調整するpH調整槽2と、カソード電極8とアノード電極となる粒状電極6とを浸漬させた電解槽4とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 重金属を含んだ被処理液をpH4から9に調整するpH調整槽2と、カソード電極8とアノード電極となる粒状電極6とを浸漬させた電解槽4とを備えている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、例えば、亜鉛、鉛、カドミニウム、銅などの重金属を含む廃水から重金属を効率良く分離・回収することができる、被処理液からの重金属の分離方法および分離装置に関するものである。
一般に、重金属イオンを含む廃水は、中和凝集沈殿法により処理される。重金属イオンは、塩化第二鉄あるいは硫酸アルミニウムなどの添加により水酸化物として析出させ、生成した水酸化第二鉄フロックあるいは水酸化アルミニウムのフロックと共に凝集沈殿によって分離されている。凝集沈殿物は、汚泥として排出され、埋立処分される。しかし、埋立て処分された汚泥からの重金属の溶け出しによる重金属の二次汚染が懸念されており、この方法は、決して有効な処分方法とはいえない。
特に重金属濃度の低い廃水から重金属を分離・回収することは、凝集材費用が嵩むなど経済的メリットがないことから、実施されておらず、低濃度重金属廃水に対する有効な重金属分離・回収技術の開発が望まれている。
従って、この発明の目的は、低濃度の重金属廃水にも適用可能な、被処理液からの重金属の分離方法および分離装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、重金属を含む被処理液をpH4から9に調整し、これを電気分解して重金属を析出分離する際に、アノードとして粒状電極を用い、これを集積支持した粒状電極群に対して上向流で前記被処理液を通水して電気分解することに特徴を有するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、被処理液に電解質を加えることに特徴を有するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、粒状電極の比重が1.0から1.3であることに特徴を有するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、粒状電極の平均直径が5から20mmであることに特徴を有するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れか1つに記載の発明において、粒状電極のサイズが均一でないことに特徴を有するものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5の何れか1つに記載の発明において、粒状電極に磁性を付加することに特徴を有するものである。
請求項7に記載の発明は、重金属を含んだ被処理液をpH4から9に調整するpH調整z槽と、カソードとアノードとを浸漬させた電解槽とを備え、前記アノードが粒状電極であることに特徴を有するものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、粒状電極を攪拌するための攪拌手段が電解槽内に設置されていることに特徴を有するものである。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の発明において、電解槽が複数段の電解槽から構成されることに特徴を有するものである。
この発明によれば、洗煙廃水、工業廃水など重金属を含む廃水から重金属を効率よく分離・回収することが可能となる。また、廃水に含まれる重金属を直接回収できるばかりでなく、pHを調整することによってスラッジの発生量を極めて少なくすることができ、従来の中和凝集沈殿法に比べて効率的かつ経済的である。
この発明の、重金属の分離方法の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明の、重金属の分離方法を示すブロック図である。
図1に示すように、被処理液である重金属含有廃水1は、pH調整槽2に導入される。pH調整槽2に導入された重金属含有廃水1は、pH調整液3を添加することによってpH4からpH9に調整される。pHが9を超えると、重金属は、水酸化物として沈殿する割合が高くなり、一方、pHが4未満では、後段の電解処理において水素発生が促進されて電解効率の低下を招く。従って、重金属含有廃水1のpHを4から9に調整する必要がある。
次に、pH調整した重金属含有廃水1は、電解槽4に供給され、ここで電気分解される。電気分解によって重金属が除去された廃水は、処理水5として電解槽4より排出される。
pH調整液3としては、特に限定されるものでなく、塩酸、硫酸、苛性ソーダなど通常使用されるpH調整液3を用いることができるが、電解槽4において塩素ガスの発生を抑えるためには、塩素分を含まないpH調整液3が好ましい。
また、図1には示してないが、pH調整槽2において電解質を加えることも有効であり、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウムなど通常使用される電解質を用いることができる。
図2は、図1に示した電解槽4の一例として粒状電極を用いた分離装置を示す概略図である。
図2において、6は、粒状電極であり、電解槽4の中に支持固定されている。7は、粒状電極6が乗せられたアノード電極である。粒状電極6とアノード電極7とは電気的に接続しているので、粒状電極6もアノード電極となる。8は、カソード電極であり、電圧印加装置9を用いて電極間に電圧を印加する。10は、被処理水流入口であり、ここから重金属含有廃水1を電解槽4内に供給して電気分解処理を行い、処理水流出口11より処理水を排出させる。
重金属含有廃水1中には、通常懸濁物が含まれるため、粒状電極6における閉塞を避けるために粒状電極6における電気的接続を保持しつつ粒状電極6を適度に流動させることが有効である。従って、粒状電極6の比重は、1.0から1.3とし、被処理水の通水方向は、上向流とすることが好ましい。
粒状電極6の材質は、特に限定されるものではなく、亜鉛、ニッケル、銀、炭素など通常電極として用いられる材質であれば使用できるが、粒状の樹脂を基盤とし、この表面に電極材料をコーティングする方法を採用すれば、比重を1.0から1.3の粒状電極6を容易に作成することができる。粒状電極6の大きさについては、その粒子径が小さいほど粒状電極6としての電極面積が大きくなるが、同時に懸濁物による閉塞の可能性も大きくなるため、平均直径で5から20mmが適当である。また、粒状電極6の形状は、同一である必要はない。被処理水の通水速度は、粒状電極6の大きさや比重によって一定の値に限定されるものではなく、粒状電極6間における電気的接続を保持しつつ粒状電極を適度に流動させる状態を保持できる流速であれば、特に問題はない。
粒状電極6間における電気的接続を保持しつつ粒状電極6を適度に流動させる別の手段として、電解槽4内に攪拌装置12を設置し、粒状電極6を攪拌させることも有効である。この場合、粒状電極6と接触する攪拌装置12の一部は、不導体とすることが好ましい。
粒状電極6における電気的接続を保持させる別の手段として、粒状電極に磁性を付加することも有効である。粒状電極に磁性を付加する方法としては、フェライトなど磁性体を粒状電極にする方法、フェライトなど磁性体をプラスチックなどで被覆して粒状電極にする方法、フェライトなど磁性体の中空粒子を粒状電極にする方法、プラスチック粒にフェライトなど磁性体を塗布して粒状電極にする方法がある。
以下、この発明の、重金属の分離方法を実施例によりさらに説明する。
直径6.35mmのポリアセタール樹脂球に銀をコーティングした粒状電極を作成し、これを図2に示したような内径10cmの電解槽に充填して層厚10cmの粒状電極層を形成した。被処理水として亜鉛イオンを10mg/L含む溶液を表1に示した各pHに調整し、さらに電解質として塩化ナトリウムを1重量パーセント添加した溶液を作成し、上記の粒状電極層に対して流速10L/分で上向流で循環させながら電気分解した。アノードとして銀電極、カソードとして酸化イリジウム電極を用い、電極間の電流値が700mAとなるように印加電圧を調整した。60分間の電解処理を行ったときの残存亜鉛イオン濃度は、表1に示した通りであった。
表1から明らかなように、被処理水のpHが4から9の場合には、特に残存亜鉛イオン濃度が低く、亜鉛を効率良く分離・回収できることが分かった。
1:重金属含有廃水
2:pH調整槽
3:pH調整液
4:電解槽
5:処理水
6:粒状電極
7:アノード電極
8:カソード電極
9:電圧印加装置
10:被処理水流入口
11:処理水流出口
12:攪拌装置
2:pH調整槽
3:pH調整液
4:電解槽
5:処理水
6:粒状電極
7:アノード電極
8:カソード電極
9:電圧印加装置
10:被処理水流入口
11:処理水流出口
12:攪拌装置
Claims (9)
- 重金属を含む被処理液をpH4から9に調整し、これを電気分解して重金属を析出分離する際に、アノードとして粒状電極を用い、これを集積支持した粒状電極群に対して上向流で前記被処理液を通水して電気分解することを特徴とする、重金属の分離方法。
- 前記被処理液に電解質を加えることを特徴とする、請求項1に記載の、重金属の分離方法。
- 前記粒状電極の比重が1.0から1.3であることを特徴とする、請求項1または2に記載の、重金属の分離方法。
- 前記粒状電極の平均直径が5から20mmであることを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載の、重金属の分離方法。
- 前記粒状電極のサイズが均一でないことを特徴とする、請求項1から4の何れか1つに記載の、重金属の分離方法。
- 前記粒状電極に磁性を付加することを特徴とする、請求項1から5の何れか1つに記載の、重金属の分離方法。
- 重金属を含んだ被処理液をpH4から9に調整するpH調整槽と、カソードとアノードとを浸漬させた電解槽とを備え、前記アノードが粒状電極であることを特徴とする、重金属の分離装置。
- 前記粒状電極を攪拌するための攪拌手段が前記電解槽内に設置されていることを特徴とする、請求項7に記載の、重金属の分離装置。
- 前記電解槽が複数段の電解槽から構成されることを特徴とする、請求項7または8に記載の、重金属の分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004086971A JP2005270779A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 重金属の分離方法および分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004086971A JP2005270779A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 重金属の分離方法および分離装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005270779A true JP2005270779A (ja) | 2005-10-06 |
Family
ID=35170997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004086971A Pending JP2005270779A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 重金属の分離方法および分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005270779A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103936190A (zh) * | 2014-04-02 | 2014-07-23 | 超威电源有限公司 | 一种铅酸蓄电池废水零排放的氢氧化钡处理方法 |
KR101961251B1 (ko) * | 2018-01-31 | 2019-07-17 | 세종대학교산학협력단 | 중금속과 시안을 함유한 폐수의 처리시스템 및 처리방법 |
CN110436577A (zh) * | 2019-08-23 | 2019-11-12 | 中国恩菲工程技术有限公司 | 搅拌槽电化学处理装置 |
CN113860594A (zh) * | 2021-11-11 | 2021-12-31 | 洛阳万基铝加工有限公司 | 一种铝加工污水排放处理设备 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5164748A (ja) * | 1974-12-02 | 1976-06-04 | Shigeo Kuroiwa | |
JPS59190392U (ja) * | 1983-06-04 | 1984-12-17 | 天川 泉 | 多段式イオン水生成器 |
JPH0966284A (ja) * | 1995-09-04 | 1997-03-11 | Miyama Kk | 重金属含有溶液の処理方法及びその処理装置 |
JPH11221567A (ja) * | 1998-02-09 | 1999-08-17 | Toshiba Microelectronics Corp | イオン水生成装置 |
JP2003190988A (ja) * | 2001-12-21 | 2003-07-08 | Kurita Water Ind Ltd | 冷却水系の水処理方法 |
-
2004
- 2004-03-24 JP JP2004086971A patent/JP2005270779A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5164748A (ja) * | 1974-12-02 | 1976-06-04 | Shigeo Kuroiwa | |
JPS59190392U (ja) * | 1983-06-04 | 1984-12-17 | 天川 泉 | 多段式イオン水生成器 |
JPH0966284A (ja) * | 1995-09-04 | 1997-03-11 | Miyama Kk | 重金属含有溶液の処理方法及びその処理装置 |
JPH11221567A (ja) * | 1998-02-09 | 1999-08-17 | Toshiba Microelectronics Corp | イオン水生成装置 |
JP2003190988A (ja) * | 2001-12-21 | 2003-07-08 | Kurita Water Ind Ltd | 冷却水系の水処理方法 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103936190A (zh) * | 2014-04-02 | 2014-07-23 | 超威电源有限公司 | 一种铅酸蓄电池废水零排放的氢氧化钡处理方法 |
CN103936190B (zh) * | 2014-04-02 | 2015-06-03 | 超威电源有限公司 | 一种铅酸蓄电池废水零排放的氢氧化钡处理方法 |
KR101961251B1 (ko) * | 2018-01-31 | 2019-07-17 | 세종대학교산학협력단 | 중금속과 시안을 함유한 폐수의 처리시스템 및 처리방법 |
CN110436577A (zh) * | 2019-08-23 | 2019-11-12 | 中国恩菲工程技术有限公司 | 搅拌槽电化学处理装置 |
CN113860594A (zh) * | 2021-11-11 | 2021-12-31 | 洛阳万基铝加工有限公司 | 一种铝加工污水排放处理设备 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5372690A (en) | Apparatus for removing contaminants from an aqueous medium | |
US8545692B2 (en) | Apparatus and method for electrochemical modification of concentrations of liquid streams | |
CN104724795B (zh) | 一种处理含镍废水的电化学处理系统和电化学方法 | |
CA2762522A1 (en) | Method of extracting platinum group metals from waste catalists through electrochemical process | |
CN103951017B (zh) | 一种电解处理含氰含铜电镀废水并回收铜的方法 | |
WO2005123606A1 (ja) | 液体の処理装置 | |
JP2005187865A (ja) | 銅エッチング廃液から電解により銅を回収する方法及び装置 | |
JPS6338435B2 (ja) | ||
JP2005270779A (ja) | 重金属の分離方法および分離装置 | |
KR101545245B1 (ko) | 알지비 컬러센서와 오알피 센서를 이용한 에칭액 재생 및 구리 회수 장치 | |
Su et al. | Electrochemical reclamation of silver from silver-plating wastewater using static cylinder electrodes and a pulsed electric field | |
KR101912205B1 (ko) | 수 처리용 전해-전착조 | |
JPS5919994B2 (ja) | 金属の稀薄溶液から金属粉末を製造する方法 | |
CN210855619U (zh) | 一种含盐有机废水电催化氧化耦合预处理装置 | |
JP2006241568A (ja) | 酸性塩化物水溶液からの鉄の電解採取方法 | |
CN112062341A (zh) | 综合重金属废水的处理方法 | |
US7794582B1 (en) | Method of recovering metal ions recyclable as soluble anode from waste plating solutions | |
KR20180110834A (ko) | 시안화물 제거를 포함하는 금속회수방법 | |
KR20180110833A (ko) | 시안화물 제거를 포함하는 금속회수시스템 | |
JPH11286796A (ja) | 流動床電解槽とそれを用いたニッケル等金属の回収除去方法及び水処理方法 | |
JP4266794B2 (ja) | 電解法によるシアン化合物除去方法 | |
CN114920398B (zh) | 一种高盐氨氮废水处理装置及处理方法 | |
JP2007216169A (ja) | 水中のフッ素除去方法及び装置 | |
JP2005177647A (ja) | 排水中のセレン除去方法および装置 | |
US20200131057A1 (en) | Externally enhanced electrocoagulation |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060807 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080527 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080603 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081021 |