JP2005270528A - 人工歯根 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 義歯が装着された際に義歯を支え固定する義歯支持部(2)と、骨組織に埋入される埋設部(3)と、前記義歯支持部と前記埋設部との間に設けられ、人工歯根が植立された場合には少なくともその一部が歯肉と接触する歯肉接触部(4)とを具備する人工歯根であって、前記歯肉接触部(4)の外形は、前記義歯支持部に近づくほど膨らむ形状であり、前記歯肉接触部と前記義歯支持部との境目には、義歯の下部が搭載される縁部(11)が設けられる人工歯根。
【選択図】 図3
Description
人工歯根は、インプラントともよばれ、永久歯を抜歯したのちに永久歯(の歯根)の換わりに植立される人工の歯根である。
義歯支持部2は、義歯が装着された際に義歯を支え、固定する部である。義歯支持部の形状は、公知の形状を採用でき特に限定されないが、例えば円柱状、楕円柱状、円錐台状、楕円錐台状、テーパー状(先細の形状)が挙げられ、義歯の大きさや形状などにあわせて適切なものが選択されればよい。
縁部11は、歯肉接触部4と義歯支持部2との境目にあり、義歯の下部が搭載される部分である。図3に示されるように、縁部11としては、歯肉接触部4の上面のうち義歯支持部2のすそ以外の領域であっても良い。縁部の形状は、図3に示されるように輪状のものが挙げられる。縁部の幅としては、義歯の下部を搭載することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、0.1mm〜0.7mmが挙げられ、好ましくは0.2mm〜0.6mmであり、0.3mm〜0.5mmであってもよく、具体的には、0.25mm、0.4mm、0.5mmなどが挙げられる。特に図示しないが、縁部11には、義歯の下部を埋め込むための溝が設けられていても良い。本発明では、従来の人工歯根には存在しない縁部を設けたので、義歯を安定な状態にでき、また義歯との密着性を高められる結果、余計な接着剤を使用せずに済む。それゆえ、審美性に優れた義歯を有する人工歯根を提供できる。
図3に示されるように、義歯支持部の上面には、好ましくは凹部12が設けられる。凹部は、義歯支持部の上面に設けられた凹み部分である。凹部の形状としては、角柱状、角錐台状、円柱状、円錐台状、楕円柱状、楕円錐台状などその機能を担保しうる公知の形状を採用でき、好ましくは四角柱状、四角錐状、六角柱状、又は六角錐台状であり、特に好ましくは図3に示されるような六角柱状である。多角錐台状とは、義歯支持部の上面には、多角形の切り欠きがあり、内部に行くほど多角形の切り欠きが大きくなるような形状である。凹部にまでセメント等の接着剤が入り込み、固化する。すると、この固化物が凹部内で、楔(くさび)のような役割をするので、義歯を接着した際の接着強度が強まる。
図3に示されるように、義歯支持部の側面には、好ましくは凹溝8が設けられる。凹溝は、義歯支持部の側面に円錐台の軸を中心とした円を描くように形成された溝である(特開2001−204743号公報参照。同公報では、人工歯根の軸方向に垂直な方向に延びる凹溝とされている。)。凹溝は、義歯支持部の側面にひとつ又は二つ以上設けられていても良い。凹溝は、義歯支持部の側面を一周しても良いし、途中で途切れていても良い。凹溝の形状は、特に限定されないが、例えば円形の溝や、矩形の溝などが挙げられる。このような凹溝は、義歯が接着された際に、義歯と人工歯根を強固に接着させることとなる。
埋設部は、人工歯根のうち骨組織に埋入される部分である。人工歯根は、埋設部の形状によって、ブレード型、スクリュー型、シリンダー型、バスケット型などに分類される。本発明の人工歯根として、好ましくはスクリュー型、シリンダー型、及びバスケット型のいずれかであり、特に好ましくはスクリュー型である。スクリュー型は、埋設部がネジのようになっているものである。スクリュー型は、ブレード型に比べ人工歯根を埋め込む穴が小さくて済み、さらには咀嚼力を効率よく歯につたえることができる。シリンダー型は、埋設部がおよそ円筒状になっているものである。バスケット型は、スクリュー型に類似して埋設部の周囲にらせん状の突起部がありネジのように機能するが、埋設部の周囲には空孔が設けられ、しかも埋設部自体が中空のものである。バスケット型は、中が中空なので、人工歯根の周囲や内部にも骨組織によって囲まれる。その結果人工歯根と、骨組織との接触面積が広くなり、咀嚼力を骨に効果的に伝えることができる。
本発明の人工歯根は、好ましくは、埋設部の表面の少なくとも一部(好ましくは全部)に、リン酸カルシウム系物質を含む薄膜層が形成される。ハイドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウム系物質は、生体親和性が高いので、埋設部の表面には、ハイドロキシアパタイト等を含む薄膜層が形成されていれば、骨組織との高い接着性を得られる。また、早期に人工歯根が安定化する。リン酸カルシウム系物質としては、ハイドロキシアパタイトの他、α−TCPや、β―TCPなどが挙げられる。
歯肉接触部は、義歯支持部と埋設部との間に設けられ、歯肉の少なくとも一部と接触する部である。歯肉接触部の材質は、義歯支持部と同様のものを用いることができる。歯肉接触部の外形は、前記義歯支持部に近づくほど膨らむ形状であり、好ましくは円錐台状である。図5(c)のように、埋設部うち上部に凹部19が設けられる場合は、この部位には通常骨組織が形成されるので、歯肉接触部としてはその上部4を意味すればよい。
本発明の人工歯根は、好ましくは、前記義歯支持部、前記埋設部、及び前記歯肉接触部が一体成形されている。一体形成されているので、本発明の人工歯根は、各部位の連結部として十分な強度を有することとなる。これにより、本発明の人工歯根は、咀嚼中に折れるなどの事態が発生することを軽減できる。
本発明の人工歯根は、公知の人工歯根の製造方法に従って製造することができ、特に限定されるものではない。
図7に、本発明の人工歯根の別の例を示す。図7に示されるように本発明の人工歯根の別の態様としては、義歯が装着された際に義歯を支え、固定する義歯支持部と、骨組織に埋入される埋設部と、前記義歯支持部と前記埋設部との間に設けられる歯肉接触部とを具備する人工歯根であって、前記歯肉接触部の外形は、前記義歯支持部に近づくほど膨らむ円錐台状であり、前記歯肉接触部と前記義歯支持部との境目には、義歯の下部が埋設される義歯埋設溝が設けられ、前記義歯支持部と前記歯肉接触部とはともに円錐台状であり、前記義歯支持部の軸21と前記歯肉接触部の軸22とのなす角23が、1度〜25度のものが挙げられる。このように、義歯支持部の軸と前記歯肉接触部の軸とが傾斜していれば、例えば前歯用の人工歯根として好適に用いることができる。
本発明の人工歯根の別の具現例は、人工歯根の埋設部の上部に帯部15を設け、更にその帯部が下方に行くにしたがって先細となるような形状(たとえば、1つまたは複数の円錐台状からなる形状)としたものである。この帯部を有する人工歯根としては、これまで説明した人工歯根に以下説明するような帯部を設けたものを用いればよい。この人工歯根は、基本的には、図5(a)に示されるような人工歯根の帯部15に1段階または多段階の傾斜部を設けたものである。咬合により人工歯根には、横方向の応力が働く。この応力は、特に埋設部3と歯肉接触部4との境目など境目に集中する。小さな箇所に応力が集中すると、人工歯根が折れるなどの問題がある。この問題を解決するために、人工歯根の埋設部の上部に帯部15を設け、更にその帯部が下方に行くにしたがって先細となるような形状とすればよい。このような形状にすることで、横方向の応力を緩和することができる。
2 義歯支持部
3 埋設部
4 歯肉接触部
5 突起部
6 カット面
7 埋設部のボディ部分
8 凹溝
9 環状突起
10 凹部または平坦部
11 縁部
12 凹部
13 義歯
14 接着剤
15 帯部
16 突起部
17 テーパー部
18 切り欠き部
19 凹部
20 凸部
21 義歯支持部の軸
22 歯肉接触部の軸
23 義歯支持部の軸と歯肉接触部の軸とがなす角
24 帯部の上部傾斜部
25 帯部の下部傾斜部
26 上部傾斜部の傾斜
27 下部傾斜部の傾斜
Claims (15)
- 義歯が装着された際に義歯を支え、固定する義歯支持部と、
骨組織に埋入される埋設部と、
前記義歯支持部と前記埋設部との間に設けられ、少なくともその一部が歯肉と接触する歯肉接触部と、
を具備する人工歯根であって、
前記歯肉接触部の外形は、前記義歯支持部に近づくほど膨らむ形状であり、
前記歯肉接触部と前記義歯支持部との境目には、義歯の下部が搭載される縁部が設けられる、人工歯根。 - 前記縁部は、その幅の平均が、0.1mm〜0.7mmである請求項1に記載の人工歯根。
- 前記義歯支持部の上面には、凹部が設けられる請求項1に記載の人工歯根。
- 前記義歯支持部が円錐台状であり、
前記義歯支持部の側面には、円錐台の軸を中心とした円を描くように形成された凹溝が設けられる請求項1に記載の人工歯根。 - 前記歯肉接触部の表面の少なくとも一部は、鏡面加工される請求項1に記載の人工歯根。
- 前記歯肉接触部が、円錐台状である請求項1に記載の人工歯根。
- 前記埋設部の表面の少なくとも一部には、リン酸カルシウム系物質を1種又は2種以上含む薄膜層が形成される請求項1に記載の人工歯根。
- 前記埋設部の表面の少なくとも一部には、アパタイト焼結体の固体ターゲットを用い、出力200W〜1kW、アルゴン分圧0.01Pa〜10Paのスパッタ法を含む工程により形成されたハイドロキシアパタイトを含む0.1μm〜5μmの膜厚を有する薄膜層が形成される請求項1に記載の人工歯根。
- 前記埋設部の周囲の少なくとも一部には、らせん状の突起部が設けられる請求項1に記載の人工歯根。
- 前記らせん状の突起部の少なくとも一部には、凹部、又は平坦部が設けられる請求項9に記載の人工歯根。
- 前記らせん状の突起部は、下方に近づくにつれて先細となる先細突起部を含む請求項9に記載の人工歯根。
- 前記先細突起部の傾斜は、1°〜30°である請求項11に記載の人工歯根。
- 前記先細突起部の長さが1mm〜10mmである請求項11に記載の人工歯根。
- 前記義歯支持部の軸と前記歯肉接触部の軸とのなす角が、1度〜25度である請求項1に記載の人工歯根。
- 前記義歯支持部、前記埋設部、及び前記歯肉接触部が一体成形された請求項1、又は請求項14に記載の人工歯根。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007229460A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Straumann Holding Ag | ヒドロキシル化された軟組織接触面を有する1パートインプラント |
JP2007229463A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Straumann Holding Ag | ヒドロキシル化された軟組織接触面を有する2ステージインプラント |
JP2007252897A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-10-04 | Straumann Holding Ag | ヒドロキシル化された表面を持つ橋脚歯 |
US20210145549A1 (en) * | 2019-11-14 | 2021-05-20 | Biomet 3I, Llc | Implant placement assist system |
-
2004
- 2004-03-26 JP JP2004091586A patent/JP2005270528A/ja active Pending
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JP2007252897A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-10-04 | Straumann Holding Ag | ヒドロキシル化された表面を持つ橋脚歯 |
JP2013121555A (ja) * | 2006-02-28 | 2013-06-20 | Straumann Holding Ag | ヒドロキシル化された表面を持つ橋脚歯 |
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