JP2005269731A - 雷事故件数予測装置、雷事故件数予測方法、耐雷設備予測装置、耐雷設備予測方法 - Google Patents

雷事故件数予測装置、雷事故件数予測方法、耐雷設備予測装置、耐雷設備予測方法 Download PDF

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Abstract


【課題】系統構成が変化した場合の配電線の落雷事故率の変化などを正確に予測すること。【解決手段】事故率計算部1は、配電線が通過する地域を分割した小区分地域(単位メッシュ)の雷事故率90を計算する。事故件数計算部2−1から2−nは雷事故率90を用いて配電線が通過する単位メッシュ1〜nの年間の雷事故件数100を算出する。配電線事故件数及び事故率計算部3は単位メッシュ1〜nの雷事故件数100の総和より配電線の全長に亘る年間の雷事故件数80を求めると共に、雷事故率81を求める。こうして求められた単位メッシュ毎の配電線の雷事故率を用いて系統構成が変化した場合の配電線の落雷事故率の変化などを予測することにより、正確な予測を可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統における配電線の雷事故率及び雷事故件数を予測計算する雷事故件数予測装置及び方法並びに、新設配電線に設備する耐雷器材の有無や数を見積もる耐雷設備予測装置及び方法に関する。
従来より、落雷による各種の事故が発生しているため、これに対して落雷予測システムなどが考えられている。例えば、配電線に対する落雷事故により停電や瞬時電圧低下などが起きると、自然現象による事故とはいえ電力供給の安定性を損なうことになるため、配電線の落雷による事故率を予測する事は重要な課題になっている。
図10は従来の落雷による配電線事故発生箇所を示した図である。図10において、変電所15に接続された配電線A,Bが強雷地域30を通って架線されている。図中、×印のところが配電線A,Bの落雷による事故発生箇所である。
上記のような配電線A,Bの雷事故率は配電線が通過する地域の年間事故発生数を配電線亘長で割って算出している。例えば配電線Aの通過地域の亘長がLkmで、この地域の1年間の落雷による事故発生件数がa件であったとすると、配電線の雷事故率=a/L・年…(1)となる(非特許文献1参照)。
「電力中央研究所報告」配電線耐雷設計ガイドp75 第6.11図 財団法人電力中央研究所発行
ところで、配電線の雷事故率を求める場合、配電線施設地域の年間事故発生数が必要になるが、県や市単位で雷事故率を出しているため「総じて雷事故が多い(少ない)」としか評価できず、年間事故発生数が明確でなく、その分、算出される配電線の雷事故率の信頼度が低くなる。
仮に配電線単位で雷事故率を算出しようとしても、配電線は面的・樹枝状に広がっているため、配電線通過地域の落雷頻度を考慮しないと配電線毎の正確な事故率計算は困難であるが、従来はこの落雷頻度を考慮していないため、配電線単位で雷事故率を求めても正確性を欠くことになる。
また、現在の配電線には各種の耐雷機材が設備されているため、単純に落雷個数のみを考慮しても事故発生頻度は異なるものとなるが、配電線の耐雷機材の有無や個数を考慮していないため、上記と同様に配電線単位で雷事故率を求めても正確性を欠くことになる。
また、図10にて、配電線A線及び配電線B線の雷事故は主に強雷地域30で発生するため、その地域内における事故発生件数は同等と考えられる。このような場合、(1)式で示したように単純にkmあたりの発生件数(雷事故率)を算出してしまうと、A線およびB線では線路亘長Lが異なるため、B線はA線の5倍の発生率になってしまう。例えば、系統構成が変わって、B線を図中破線で示すように延長する場合、上記した配電線Bの雷事故率をそのまま用いて、延長する配線Bの雷事故率を予測しても、延長地域が強雷地域でなかった場合にその予測値は大きくずれたものになり、正確な予測が困難であった。
更に、上記のような雷事故率を用いて、配電線Bを延長した際の配電線Bの雷事故率をある値以下に抑えるべく、延長部分での耐雷機材の施設の有無や個数を見積もる場合も、延長部分での雷事故率の予測が不正確であるため、的確な耐雷器材の有無や個数を見積もることができず、耐雷器材を的確で効率よく設備することが困難であった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、系統構成が変化した場合の配電線の落雷事故率の変化などを正確に予測できる雷事故件数予測装置及び雷事故件数予測方法並びに、配電線の延長や新設の際の耐雷器材の有無や数を正確に見積もることができる耐雷設備予測装置及び耐雷設備予測方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位の前記配電線の耐雷素子施設率や架空地線の有無情報を入力する第1の入力手段と、前記小区分地域毎の耐雷素子施設率と雷事故率の関係を架空地線の有無をパラメータとして表わしたデータを格納する記憶手段と、前記入力された耐雷素子施設率や架空地線の有無情報に対応する前記配電線の単位長当たりの雷事故率を前記記憶されているデータを参照して算出する事故率計算手段と、前記配電線の小区分地域単位の亘長と年間の落雷個数を入力する第2の入力手段と、前記入力された亘長と落雷個数及び前記算出された雷事故率に基づいて前記配電線の小区分地域単位の年間の雷事故件数を算出する事故件数計算手段とを具備することを特徴とする。
また、本発明は、配電線が通過する地域を区分した小区分地域毎の前記配電線の年間の雷事故件数を算出する雷事故件数予測方法であって、配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位毎の耐雷素子施設率と雷事故率の関係を架空地線の有無をパラメータとして表わしたデータを参照して、前記配電線が通過する任意の小区分地域の耐雷素子施設率及び架空地線の有無に対する前記配電線の小区分地域の雷事故率を求めるステップと、前記求まった小区分地域の配電線事故率及び当該小区分地域の配電線の亘長と年間の落雷個数とに基づいて前記配電線の当該小区分地域の年間の雷事故件数を算出するステップとを具備することを特徴とする。
このように本発明では、配電線が通過する地域を小区分地域(メッシュ)に分割し、各小区分地域毎の年間の雷による雷事故率を、小区分地域単位毎の耐雷素子施設率と雷事故率の関係を架空地線の有無をパラメータとして表わした既知のデータを参照して求め、この小区分地域の配電線の雷事故率を用いて、系統構成が変化した場合など、新たに施設される配電線が通過する小区分地域毎の配電線の雷事故率の変化を予測すれば、配電線の耐雷素子施設率や架空地線の有無を考慮できると共に、落雷頻度も考慮できるため、予測された雷事故率の変化の信頼性を著しく向上させることができる。
また、前記した配電線の小区分地域の雷事故率とこの小区分地域の年間の落雷数とにより、この小区分地域における配電線の年間の落雷件数を求めた後、小区分地域の落雷件数を前記配電線が通過する全ての小区分地域で求めてこれら落雷件数を全て加算することにより、配電線の全長に対する落雷件数を求めることができ、更にこれを配電線の亘長で除せば、配電線の全長に対する落雷による年間の雷事故率を求めることができる。この雷事故率は配電線の全長に亘る耐雷器材や落雷の頻度などを考慮した極めて正確な値となる。
また、本発明は、配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位の前記配電線の雷事故率を入力する入力手段と、前記小区分地域毎の耐雷素子施設率と雷事故率の関係を架空地線の有無をパラメータとして表わしたデータを格納する記憶手段と、前記入力された配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を前記データを参照して算出する耐雷設備予測手段とを具備することを特徴とする。
また、本発明は、配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域における前記配電線の年間の落雷率を設定数以下にする耐雷素子施設率と架空地線の有無を求める耐雷設備予測方法であって、前記配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位の配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を表わしたデータを参照して、任意の小区分地域における配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を求めるステップを具備することを特徴とする。
このように本発明では、配電線が通過する地域を小区分地域に分割し、各小区分地域における配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を、小区分地域単位の配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を表わした既知のデータを参照して求めることにより、新設する配電線の落雷率を設定数以下にする耐雷素子施設率と架空地線の有無を的確に見積もることができるため、配電線に施設する耐雷器材の設備効率を向上させることができる。
本発明によれば、配電線が通過する地域を小区分地域に分割し、各小区分地域における配電線の耐雷素子施設率と架空地線の有無を考慮して、小区分地域毎の配電線の落雷による事故率や年間の事故件数を求めることにより、系統構成が変化した場合の配電線の雷事故率の変化などを正確に予測することができる。
また、配電線が通過する地域を小区分地域に分割し、各小区分地域における配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を、小区分地域単位の配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を表わした既知のデータから求めることにより、配電線の延長や新設の際の雷事故率を設定数以下にする耐雷器材の有無や数を的確に見積もることができる。
系統構成が変化した場合の配電線の雷事故率の変化などを正確に予測する目的並びに、配電線の延長や新設の際の耐雷器材の有無や数を正確に見積もる目的を、配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位毎の耐雷素子施設率と雷事故率の関係を架空地線の有無をパラメータとして表わしたデータを参照して、前記配電線が通過する任意の小区分地域の耐雷素子施設率及び架空地線の有無に対する前記配電線の小区分地域の雷事故率を求め、求まった小区分地域の配電線事故率及び当該小区分地域の配電線の亘長と年間の落雷個数とに基づいて、前記配電線の当該小区分地域の年間の雷事故件数を算出することによって、また、前記配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位の配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を表わしたデータを参照して、任意の小区分地域における配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を求めることによって実現した。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る雷事故件数予測装置の構成を示したブロック図である。雷事故件数予測装置は、データベース101を備え、後述する単位メッシュ(小区分地域)毎の配電線の雷事故率90を算出する事故率計算部1と、単位メッシュ(単にメッシュと称することもある)の雷事故件数100を算出する事故件数計算部2−1〜2−nと、配電線の全長に亘る雷事故件数80と雷事故率81を算出する配電線事故件数及び事故率計算部3と、計算に必要な各種情報を装置内に入力する入力部4から成り、例えばコンピュータ上に構築される。
ここで、事故率計算部1は単位メッシュの配電線の耐雷素子施設率60と架空地線(GW)の有無61を入力とし、これに基づいて各単位メッシュ(単位メッシュ1〜単位メッシュn)の配電線の雷による雷事故率90を計算する。事故件数計算部2−1〜2−nは、単位メッシュ1〜nの雷事故率90と各々単位メッシュ当たりの配電線亘長(km)62と落雷個数(個/年)63を入力とし、単位メッシュ1〜nの年間の落雷による雷事故件数(件/年)100を計算する。配電線事故件数及び事故率計算部3は配電線が通過する全てのメッシュ(単位メッシュ1〜n)の年間の雷事故件数100と配電線の全亘長(km)120を入力として、配電線が通過する地域における年間の配電線の全長に対する雷事故件数80と年間の配電線の全長に対する雷事故率81を計算する。
次に本実施の形態の動作について説明する。まず、事故率計算部1における単位メッシュ毎の配電線の雷事故率を算出するためには、配電線が施設してある単位メッシュの雷事故率を想定する事故率想定曲線が必要であるが、以下これについて説明する。
図2は配電線が施設してある地域を小区分地域(単位メッシュ)に分割した図である。例えば図中丸で囲まれた単位メッシュに着目すると、この単位メッシュの広さは、図3に示すように例えば250m×400mであり、そこに電柱(丸印)間に張られた配電線が施設されている。また、この図における各種記号は図4に示してあり、特に、線路用避雷器などの耐雷素子の数やGWの有無が雷による事故率の大きさを左右し、設置してある耐雷素子が多ければ雷事故率は小さくなる。このような単位メッシュ内の情報は図5に示すようなデータ形式で整理される。
ここで、落雷位置評定装置(LPATS)の落雷統計データをもとに、電力供給管内の実フィールドにおける各種耐雷器材の効果についての調査結果があり、この場合も、上記と同様に配電線が通過している地域を単位メッシュに区切り、調査している。その結果、雷事故発生頻度と、落雷個数・配電線亘長(100m以上800m以下)の間には正比例の関係があり、ある単位メッシュ内の雷事故数は、係数αを用いて簡易的に次式で表すことができる。
雷事故数(件)=α×落雷個数×配電線亘長(km)…(2)
上記(2)式において、係数αの単位は(件/個/km)であるので、このαは、ある単位メッシュ内での落雷1個当たり、亘長1kmあたりの雷事故率を表す。このように雷事故率を定義した場合、単位メッシュ内の耐雷素子施設率と雷事故率の関係をGWの有り無しをパラメータとして求めた結果が図6のグラフである。但し、図中aがGWのありの関係を示し、bがGWのなしの関係を示している。この図6により耐雷素子の施設率が増加すると、雷事故率は減少し、GWが有ると、更に減少することが示されている。
ここで、単位メッシュ内の配電線亘長が概ね800m程度までは亘長と事故発生頻度との間に比例関係が認められるが、単位メッシュ内の配電線亘長が800mを超える領域では、亘長と事故発生頻度との間の比例関係がなくなり、亘長が増加しても雷事故発生頻度はそれ以上増加しなくなるため、単位メッシュの縦或いは横は800m以下にしてある。しかし、単位メッシュがゼロになると意味がなくなるので、単位メッシュの縦或いは横は10m以上である。
図2に示した単位メッシュ毎の図6に示したような耐雷素子施設率と雷事故率の関係は既知であり、事故率計算部1のデータベース101に格納されている。したがって、事故率計算部1は、ある着目した単位メッシュ内の耐雷素子施設率60とGWの有無61が入力部4を介して入力されると、データベース101に格納されている当該単位メッシュの耐雷素子施設率と雷事故率の関係より雷事故率90を求め、それを事故件数計算部2に出力する。後述するが事故率計算部1はこのような単位メッシュの雷事故率90を単位メッシュ1〜nについて算出する。
次に事故件数計算について説明する。上記のように配電線の事故件数が単位メッシュ毎に予測可能であることに着目すると、ある配電線の全長に亘る事故発生件数は、「当該配電線が通過する各単位メッシュの事故件数の総和」と定義でき、こうすることで雷頻度や耐雷機材の効果も見込んだ配電線ごとの雷事故率を正確に予測することができる。
図7は配電線AとBの事故発生件数を算出する方法を示した説明図である。配電線AはメッシュA1,A2,…,Anを通過し、配電線BはメッシュB1,B2,…Bnを通過し、更に、この配電線Bは、延長され、B(n+1),…,B(n+m)のメッシュを通過する予定であるとする。配電線の事故発生件数の上記定義より、配電線Aの事故発生件数FaはFa=ΣAn、配電線Bの事故発生件数FbはFb=ΣBnとなる。但し、AnはメッシュAnの年間の雷事故発生件数で、BnもメッシュBnの年間の雷事故発生件数になる。なお、図中、30は強雷地域で、この強雷地域にかかるメッシュは高事故率メッシュで、その他は低事故率メッシュとなる。
そこで、配電線Aが通過する全てのメッシュA1〜An(図1では単位メッシュ1〜nに相当)の雷事故率90を事故率計算部1により算出して、事故件数計算部2−1〜2−nに出力する。事故件数計算部2−1〜2−nにはそれぞれの単位メッシュの雷事故率90の他に、入力部4を介して各単位メッシュの配電線亘長(km)62及び落雷個数(個/年)63が入力される。事故件数計算部2−1は単位メッシュ1の雷事故率90と落雷個数63と配電線亘長62を掛け算し、単位メッシュ1の年間の雷事故件数100を求めて、配電線事故件数及び事故率計算部3に出力する。事故件数計算部2−2〜2−nも同様で、それぞれ単位メッシュ2〜nの年間の雷事故件数100を求めて、配電線事故件数及び事故率計算部3に出力する。
配電線事故件数及び事故率計算部3は、入力される単位メッシュ1〜nの年間の事故件数100と別途入力される配電線全亘長120に基づいて、まず、配電線Aが通過する全ての単位メッシュ1〜nの年間の事故件数を加算してその総和を求め、次にこの総和から年間の配電線Aの雷事故件数80を求め、更に、この配電線の雷事故件数80を亘長120で除すことにより配電線Aの雷事故率81を求めて出力する。また、配電線Bの雷事故件数80及び雷事故率81についても同様に計算される。
ここで、配電線が新設されると、事故率計算部1が有するデータベース101の更新が図8のフローチャートに従って行われる。まず、新設配電線が通過するメッシュ番号を指定する(ステップS1)。次にメッシュ番号毎に新設線路亘長、GWの数、耐雷素子数などを入力する(ステップS2)。これら入力情報に基づいて、メッシュ情報データベース101を更新する(ステップS3)。この更新されたデータベースの情報に基づいて単位メッシュ内の予測事故件数が算出される(ステップS4)。
本実施の形態によれば、配電線が通過する各単位メッシュの年間の雷事故件数100を求め、次にこの単位メッシュ毎の雷事故件数100を全て加算して、配電線の全長に亘る年間の雷事故件数80を求め、更に、この配電線の雷事故件数80を配電線の亘長120で除すことによって配電線の全長に亘る配電線事故率81を求めることにより、算出された配電線事故率81は配電線が通過する地域の落雷頻度の偏差とか耐雷素子の有無や数などの偏差を反映した精度の良い値とすることができる。
また、図7に示すように配電線Bが系統延長計画で図中点線で示されるように延長される場合、延長後の配電線Bの事故件数(事故件数100)を、配電線Bが通過する単位メッシュ(メッシュB(n+1)〜B(n+m))毎に求めることができるため、延長する地域の落雷頻度の違いを正確に反映することができ、延長した部分の配電線の雷事故件数80や雷事故率81を正確に予測することができる。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る耐雷設備予測装置の構成を示したブロック図である。耐雷設備率予測装置は、設定した雷事故率50やメッシュ番号55を装置に入力する入力部5と、単位メッシュ内の配電線の雷事故率を設定値以内にするための耐雷素子の施設率とGWの有無を算出する耐雷設備率計算部6を有して構成される。耐雷設備率計算部6は電力供給管内の単位メッシュ毎に図6に示すような雷事故率と耐雷素子数の関係を示したデータをデータベース601に持っているものとする。
次に本実施の形態の動作について説明する。配電線を延長する或いは新設する場合、その配電線の雷事故率の上限を決め、その事故率以内にするには耐雷素子施設率をどの程度にすればよく、その際のGWの有、無について事前に知る必要がある。
そこで、耐雷設備率計算部6に新設する配電線の雷事故率の上限(設定雷事故率50)と配電線が通る経路情報(メッシュ番号)55を入力してやると、耐雷設備率計算部6はデータベース601内の配電線が通る単位メッシュ(メッシュ番号で指定される)の雷事故率と耐雷素子施設率の関係を表わしたデータを参照して、指定された単位メッシュにおける配電線の雷事故率が設定値50以下になるような耐雷素子数を求めると共に、その際GWの施設が必要かどうかを求めて出力する。
図6において、例えば設定雷事故率50が0.15であった場合、耐雷素子施設率は0.36でGWが無しという結果が得られる。また、設定雷事故率50が0.06であった場合、耐雷素子施設率は0.62でGWが有り(GWの施設が必要)という結果が得られる。
本実施の形態によれば、配電線が通過する地域を分割した単位メッシュ毎の配電線の雷による事故率を用いれば、新設する配電線の雷事故率を上限値(設定値50)以内に抑えるための耐雷素子施設率とGW施設の有無を精度よく単位メッシュ毎に求めることができる。これにより、配電線の耐雷器材の設備効率を向上させることができ、配電線の施設コストの無駄を無くし且つ、その配電線の雷事故率を想定の範囲以内に抑えることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲において、具体的な構成、機能、作用、効果において、他の種々の形態によっても実施することができる。配電線に限らず、空中に架線してある通信線などにも本発明の考え方を適用して同様の効果を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る雷事故件数予測装置の構成を示したブロック図である。 配電線が施設してある地域を小区分地域(単位メッシュ)に分割した図である。 図2に示した単位メッシュの拡大図である。 図3に示した単位メッシュ内で使用される各種記号の定義を示した図である。 図2で示した単位メッシュ内の情報をまとめたデータ形式を示した図である。 図2に示した単位メッシュ内の耐雷素子施設率と雷事故率の関係をGWの有り無しをパラメータとして表わしたグラフである。 図1に示した装置により配電線の事故発生率及び事故発生件数を算出する方法を示した説明図である。 図1に示した事故率計算部が有するデータベースの更新手順を示したフローチャート図である。 本発明の第2の実施の形態に係る耐雷設備予測装置の構成を示したブロック図である。 従来の落雷による配電線の事故発生率を算出する方法を示した説明図である。
符号の説明
1……事故率計算部、2−1〜2−n……事故件数計算部、3……配電線事故件数及び事故率計算部、4、5……入力部、6……耐雷設備率計算部、101、601……データベース、A,B……配電線。

Claims (10)

  1. 配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位の前記配電線の耐雷素子施設率や架空地線の有無情報を入力する第1の入力手段と、
    前記小区分地域毎の耐雷素子施設率と雷事故率の関係を架空地線の有無をパラメータとして表わしたデータを格納する記憶手段と、
    前記入力された耐雷素子施設率や架空地線の有無情報に対応する前記配電線の単位長当たりの雷事故率を前記記憶されているデータを参照して算出する事故率計算手段と、
    前記配電線の小区分地域単位の亘長と年間の落雷個数を入力する第2の入力手段と、
    前記入力された亘長と落雷個数及び前記算出された雷事故率に基づいて前記配電線の小区分地域単位の年間の雷事故件数を算出する事故件数計算手段と、
    を具備することを特徴とする雷事故件数予測装置。
  2. 前記事故件数計算手段により算出される配電線が通過する全ての小区分地域の前記雷事故件数を加算して当該配電線の全長に対する年間の雷事故件数を求める配電線事故件数計算手段を具備することを特徴とする請求項1記載の雷事故件数予測装置。
  3. 前記求められた配電線の全長に対する年間の雷事故件数を前記配電線の亘長で除すことにより当該配電線の年間の雷事故率を求める配電線事故件率計算手段を具備することを特徴とする請求項2記載の雷事故件数予測装置。
  4. 前記小区分地域の縦または横の長さは10m以上800m以下であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の雷事故件数予測装置。
  5. 前記第1、第2の入力手段は、兼用であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の雷事故件数予測装置。
  6. 配電線が通過する地域を区分した小区分地域毎の前記配電線の年間の雷事故件数を算出する雷事故件数予測方法であって、
    配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位毎の耐雷素子施設率と雷事故率の関係を架空地線の有無をパラメータとして表わしたデータを参照して、前記配電線が通過する任意の小区分地域の耐雷素子施設率及び架空地線の有無に対する前記配電線の小区分地域の雷事故率を求めるステップと、
    前記求まった小区分地域の配電線事故率及び当該小区分地域の配電線の亘長と年間の落雷個数とに基づいて前記配電線の当該小区分地域の年間の雷事故件数を算出するステップと、
    を具備することを特徴とする雷事故件数予測方法。
  7. 前記配電線が通過する全ての小区分地域の前記雷事故件数を加算して、当該配電線の全長に対する年間の雷事故件数を求めるステップを具備することを特徴とする請求項6記載の雷事故件数予測方法。
  8. 前記求められた配電線の全長に対する年間の雷事故件数を前記配電線の亘長で除すことにより当該配電線の年間の雷事故率を求めるステップを具備することを特徴とする請求項7記載の雷事故件数予測方法。
  9. 配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位の前記配電線の雷事故率を入力する入力手段と、
    前記小区分地域毎の耐雷素子施設率と雷事故率の関係を架空地線の有無をパラメータとして表わしたデータを格納する記憶手段と、
    前記入力された配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を前記データを参照して算出する耐雷設備予測手段と、
    を具備することを特徴とする耐雷設備予測装置。
  10. 配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域における前記配電線の年間の落雷率を設定数以下にする耐雷素子施設率と架空地線の有無を求める耐雷設備予測方法であって、
    前記配電線が通過する地域を分割して作成される小区分地域単位の配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を表わしたデータを参照して、任意の小区分地域における配電線の雷事故率に対応する耐雷素子施設率と架空地線の有無を求めるステップを具備する、
    ことを特徴とする耐雷設備予測方法。
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