JP2005268198A - Elシート及び照光式押釦スイッチ用部材 - Google Patents

Elシート及び照光式押釦スイッチ用部材 Download PDF

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真司 堀田
Shunichi Yamada
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Abstract

【課題】 絞り加工などで3次元形状体に加工してあっても、EL素子に不点灯トラブルなどの発生が少なく、長期間安定的に発光が可能なELシート及び照光式押釦スイッチ用部材を提供する。
【解決手段】 対向電極層15と誘電体層14と発光層13と透明電極層11とを含むEL積層体シートを形成する。透明電極層には導電性ポリマーを用い、透明電極層11と発光層13の間には導電性ポリマーに対する接着性の高い接着剤で接着層12を介装する。接着性の高い接着剤は、ポリエステル、アクリル、シアノアクリレート、ポリオレフィン、エチレン酢酸ビニル又はエチレン・アクリル酸エチル系の接着剤を用いる。誘電体層はフッ素系、ポリエステル系、アクリル系樹脂バインダーで形成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、携帯電話、PDAなどの移動体通信機器やCDプレーヤー、MDプレーヤー、小型テープレコーダー、若しくは自動車に搭載される小型電気・電子機器の照光式押釦スイッチ用部材又はそれに用いるELシートに関する。
従来、移動体通信機器などの入力装置では、照光式押釦スイッチが利用されている。この種の入力装置の押釦スイッチに用いる照光式押釦スイッチ用部材では、夜間時の使用において押釦スイッチの機能表示部を照光するいわゆる照光機能が必要とされている。
図2に、従来の照光式押釦スイッチの一例を示す。例えば、携帯電話機等の入力装置に使用される従来の押釦スイッチ30では、図2に示したように、操作キーを構成する複数のキートップ部31を一体に形成したカバー基材32と、回路基板33とが向かい合った状態で、入力装置の筐体内に組み込まれ、押釦スイッチ30のスイッチ機能を実現できるようにしている。なお、押釦スイッチ30は、表示部34を有している。
回路基板33上には、LED35等の光源を設けてあり、この光源から発せられる光又はこの反射光が、キートップ部31の裏面部から天面部に透過することで、夜間時などでも容易に携帯電話等の表示を視認することができるようになっている。
この出願人は、既に、消費電力を押さえながら、輝度むらなく表示部を照光でき、厚みが薄くて重量も軽い押釦スイッチ用部材とその製造方法に関して特許出願している。これは、電気発光材料で形成されたEL素子を内蔵していた(特許文献1)。
また、キートップ部本体上に、光透過性の樹脂フィルムが形成され、樹脂フィルムの下面に、有機高分子層である透明電極層を有し、さらに補償電極層、発光層、誘電体層、対向電極層、絶縁層を含んで構成した照光式シート状キートップについても知られていた(特許文献2)。
特開2002−367469号公報 特開2000−285760号公報
押釦スイッチ用部材は、しばしばEL素子を内蔵するELシートから形成する。EL素子は透明電極層、発光層、誘電体層、対向電極層から構成される。透明電極層には、一般的に酸化インジウム−酸化スズ(ITO)の薄膜が使用される。ITOの薄膜はガラス質であるため、一定の伸び応力等が加わると断線しやすく3次元形状の成形性に乏しい。携帯電話などの押釦スイッチ用部材は、過酷なデザイン上の要求に従い、複雑な3次元形状化が要求されることが多く、絞り加工などによる3次元形状に加工する場合には、透明電極層として伸び応力に対して断線しにくい導電性ポリマーを選択する。
しかし、導電性ポリマーは接着性が乏しいため、導電性ポリマーを使用したELシートに絞り加工による3次元形状加工を施すと、成形後に残存する応力は、各層の界面に対し剥離する方向に働く。特に、過酷な形状状態では、接着性の弱い透明電極層と発光層との間で剥離が生じ易く、これが原因でEL素子に部分的な不点灯トラブルなどが発生するという解決すべき課題があった。
また、フッ素系樹脂バインダーは密着性に劣るため、発光層や誘電体層では接着性がよいシアノエチル系バインダーを使うこともある。しかし、シアノエチル系バインダーは吸湿性があり、発光層や誘電体層が吸湿すると不点灯や黒点を発生しやすくなる。なお、黒点とは短絡などに伴う変色をいう。このように、誘電体層、発光層、透明電極層などでおきる不点灯や黒点の発生は、透明電極、蛍光体(硫化亜鉛をアルミナ又は酸化珪素で被覆している)、誘電体、バインダーに含まれる不純物イオンが要因の一つであると推定される。
そこで、この発明は、例えば、絞り加工などの3次元形状体に加工してあっても、EL素子に不点灯や黒点の発生などが少なく、長期間安定的に十分な発光が可能なELシート及び照光式押釦スイッチ用部材を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、対向電極層、誘電体層、発光層、導電性ポリマー製透明電極層とシート基材とからなるELシートにおいて、前記導電性ポリマー製透明電極層と前記発光層との間には前記導電性ポリマーとの接着性が高い透光性接着層を介装していることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記導電性ポリマー製透明電極層と前記シート基材との間に、さらに前記導電性ポリマーとの接着性が高い透光性接着層を介装していることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2のいずれか一つに記載の構成に加え、前記導電性ポリマーとの接着性が高い前記透光性接着層は、ポリエステル系、アクリル系、シアノアクリレート系、エチレン酢酸ビニル系からなる群から選ばれる1以上の樹脂系バインダー、若しくはウレタンに代表される合成ゴム系バインダーであることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の構成に加え、前記誘電体層及び前記発光層の少なくともどちらかは、バインダーにフッ素系樹脂を使用していることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の構成に加え、前記誘電体層及び前記発光層に使用されているバインダーがポリエステル系若しくはアクリル系樹脂であり、且つ、前記誘電体層に使用されているバインダーがフッ素系樹脂であることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の構成に加え、前記対向電極層、前記誘電体層、前記発光層、前記導電性ポリマー製透明電極層及び前記透光性接着層の内の少なくともいずれかは、イオン交換体を分散して形成してあることを特徴としている。
請求項7に記載の照光式押釦スイッチ用部材に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一つに記載のELシートを用い、前記対向電極層が近い裏側から前記透明電極層が近い表側に凸部を形成し、凸部裏側にあたる凹部にはキートップ形状に対応した芯材を充填していることを特徴としている。
上記の請求項1乃至3に記載の発明は、導電性ポリマーとの接着性が高い接着層を使っているので、透明電極層と発光層及び透明電極層とシート基材との間の結合が強固になる。
請求項4に記載の発明は、バインダーに飽和吸湿率が低く、疎水性があるフッ素系樹脂を使用しているので、それを使用した誘電体層は、高湿環境下においても吸湿しにくく、また、吸湿しても絶縁劣化が低く、絶縁破壊を起こしにくい。
請求項5に記載の発明は、前記発光層の前記透光性接着層への接着性が強く、加工性が良い。しかも、ポリエステル系若しくはアクリル系樹脂を使用しており、誘電率が低いため、静電容量が低下し、駆動負荷を小さくすることができる。
請求項6に記載の発明では、イオン交換体が遊離イオンを選択的に捕捉する性質があるため、誘電体層、発光層に添加することにより、イオンの導通による透明電極と対向電極との間の短絡を防ぐ。
請求項7に記載の発明は、照光式押釦スイッチ用部材であって、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の発明の有する作用を備えている。
これらの発明によれば、例えば絞り加工などの3次元形状体に加工しても、不点灯及び黒点の発生などが少なく、安定的に長期間発光可能なEL素子を備えた耐湿性の高いELシートを提供できる。また、そのような照光式押釦スイッチ用部材を提供できる。
特に、請求項1乃至3に記載の発明は、透明電極層と発光層及び透明電極層とシート基材との間の結合が強固になり、従来では成形時に各種応力により、層間剥離や抵抗値上昇からなる発光不均一、不点灯を防止できる。
請求項4に記載の発明は、誘電体層若しくは発光層又はその両者と、周辺のバインダーが吸湿しにくくなり、絶縁劣化やマイグレーション、分解、結合等にかかわる電気化学反応が抑制できる。そのため耐環境、長期点灯寿命に優れるELシートが得られる。
請求項5に記載の発明は、誘電体層若しくは発光層又はその両者と、周辺のバインダーとの接着性が良くなり、且つ、加工性に優れ、柔軟性に富み、しかも誘電率が低下するために発光層の静電容量が減少し、駆動負荷の小さいELシートが得られる。
請求項6に記載の発明では、イオン交換体の場合、イオンを選択的に捕捉する性質があるので、EL素子内にイオンが発生しても絶縁劣化やマイグレーション、分解、結合等にかかわる電気化学反応が抑制されるため、耐環境、長期点灯寿命に優れるELシートが得られる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6に記載の効果を有する照光式押釦スイッチ用部材が得られる。
図1は、この発明の最良の実施の形態に係る照光式押釦スイッチ用部材1を利用したスイッチの要部断面図である。
図1に示した実施の形態に係る照光式押釦スイッチ用部材1は、ELシート2と芯材3とからなる。ELシート2の裏面に芯材3を充填し、キートップ部4を形成している。キートップ部4は、ELシート2が形成する天面部に発光部5を設けてある。
照光式押釦スイッチ用部材1は、回路基板6を設けてその上方に設けてある。回路基板6は、一対の固定接点7を有し、一対の固定接点7を覆ってドーム型の金属製皿バネ8を設けることが多い。キートップ部4の下端には、押圧突起部9を設けてある。押圧突起部9は、キートップ部4を回路基板6側へ押圧すると皿バネ8を押し、一対の固定接点7が閉じるようになっている。
キートップ部4は、必要に応じシリコーンゴム等の弾性材料で製作したカバー基材を用いてもよい。カバー基材は、弾力性を有し、外周部でシールする。
キートップ部4の最外周面は、シート基材としての透明絶縁性フィルム10で形成してある。透明絶縁性フィルム10の裏面には一方の電極を形成する透明電極層11を設けてある。透明電極層11の裏面は、透光性接着層12を間に設けて発光層13と合わせてある。発光層13は、キートップ部4の発光部5にだけ設けてある。
発光層13の裏面には、誘電体層14を設けてあり、誘電体層14の更に裏面には他方の電極を形成する対向電極層15を設けている。透明電極層11と透光性接着層12と発光層13と誘電体層14と対向電極層15とで、発光部5を形成している。なお、発光部5外では、透明電極層11の裏面は、透光性接着層12を間に挟んで誘電体層14と合わせてある。
ELシート2は、発光部5を構成している対向電極層15の裏面にフイルム接着層16を設けてある。ELシート2は、フイルム接着層16を設けてある対向電極層15側から、透明絶縁性フィルム10を設けてある透明電極層11側に向け、凸部を設け、凸部裏側に芯材3を充填して照光式押釦スイッチ用部材1を形成している。キートップ部4の実質的な形状は、この芯材3の形状が規定する。
キートップ部4の外周面の透明絶縁性フィルム10としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニルサルファイド等の各種樹脂やアクリル系樹脂も使用できる。また、これらは単独重合体でもよく、共重合体でもよいし、アロイ等の変性物でもよい。さらに、例えばスチレン系、ポリエステル系等の各種の熱可塑性エラストマーでもよい。好適なものとしては、厚み12〜500μmのポリカーボネート系アロイフィルムが例示される。また、透明絶縁性フィルム10には、予め文字、数字、記号等を表示するための図示しない加飾層を設けてもよい。
透明絶縁性フィルム10裏面の透明電極層11には、透明な導電性ポリマーを用いる。導電性ポリマーとしては、ポリピロール、ポリチオフェン、若しくはポリアニリン、又はこれらの誘導体が好ましい。これらは、透明性を有し、導電性が高くて好ましい。
導電性ポリマーと透明絶縁性フィルム10の間に図示しない透光性接着層を介装すると、透明絶縁性フィルム10若しくは加飾層と導電性ポリマーの接着性が向上し、3次元形状に加工した場合も両層間の剥離しにくさの信頼性が向上する。この透光性接着層12として使用できる材料は、後述する透明電極層11と発光層13の間に介装する透光性接着層12として使用できる材料と同じである。
透明電極層11は、透明性を必要としない部分については、導電性ポリマー以外にカーボン、ニッケル等の導電塗料、必要に応じて銀等の低抵抗導電塗料、又は金属箔の補助電極で形成してもよい。
透明電極層11の裏面に設ける透光性接着層12の形成素材としては、導電性ポリマーに対して接着性が高い接着剤、好ましくは導電性ポリマーと発光層のバインダーに接着性が高い接着剤を用いる。例えば、ポリエステル系、アクリル系、シアノアクリレート系、エチレン酢酸ビニル系などの各種樹脂が挙げられる。これらは単独重合体樹脂でもよく、共重合体樹脂でもよい。さらには、例えば、ウレタン系ゴム、ブチルゴム等の合成ゴムでもよい。単独使用でも、二以上の組み合わせ使用でもよい。
発光層13としては、防湿被覆されたEL蛍光体をバインダーに分散したものを用いる。前記発光層用のバインダーとしては、セルロース系などに代表されるシアノエチル化物のほか、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等が用いられる。単独重合体樹脂でもよく、共重合体樹脂でもよい。これらは単独使用でも二以上の組み合わせでもよい。その中でもポリエステル系樹脂とアクリル系樹脂は自粘着性が高いことより接着性に優れ、吸湿率も低く、接着性及び絶縁性に信頼が置け、且つ、誘電率が低いため、発光層の静電容量を小さくでき、発光時の駆動負荷を小さくすることができる。更に、ガラス転移点が比較的低いことから柔軟性に富み、成形性に優れるので好ましい。発光層13は、約0.5〜50μmの厚みが一般的に好ましい。
発光層13の裏面に設ける誘電体層14は、チタン酸バリウム、酸化チタン、チタン酸カリウムなどの高誘電体をバインダー中に分散すると発光効率があがる。バインダーとしては、発光層13に用いることができるバインダーとして例示したものいずれであっても使用できる。具体的選択にあたっては、発光層13に用いるバインダーと同一でも、例示範囲であれば異なっていてもよい。フッ素系樹脂バインダーは、疎水性に優れ、ここでも好ましい。
誘電体層14の裏面に設ける対向電極層15は、導電性フィラーを樹脂溶液に分散した導電性塗料によって形成するとよい。導電性フィラーは、金、銀、銅、ニッケルなどの単体金属でもよく、これらの単体金属を含む合金でもよい。金属以外にも、カーボンブラック、グラファイト等を挙げることもできる。また、樹脂溶液は、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。これらは単独重合体樹脂でもよく、共重合体樹脂でもよい。また、単独使用でも、二以上の組み合わせ使用でもよい。
透光性接着層12、発光層13、あるいは誘電体層14の少なくともいずれかには、イオン交換体を併せて分散させるとよい。特に、バインダーにシアノエチル系バインダーを使用した場合、イオン交換体は層中のイオンを捕捉し、イオンの不測の動きを効果的に封じる。
イオン交換体には陽イオン用、陰イオン用、両イオン用がある。陽イオン用又は両イオン用が望ましい。好ましく用いることのできるイオン交換体としては、ジルコニウム系、アンチモン系、ビスマス系などが挙げられる。
イオン交換体の導入量は、それぞれの層毎に算定し、バインダーも加えた量中の0.1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%が好ましい。1質量%未満では十分なイオン捕捉効果が得られない場合があり、10質量%を超えると層の誘電率が低下し始め、あまり好ましくない。
透明電極層11と透光性接着層12と発光層13と誘電体層14と対向電極層15とで形成する少なくとも発光部5の裏面には、接着層16を設ける。接着層16としては樹脂やゴムを使用するとよい。接着層16は、芯材3となる樹脂との接着性を高めるのに役立つ。
キートップ部4の芯材3の材料は、硬質又は軟質樹脂でもよく、エラストマーでもよく、シリコーンゴムそのほかでもよい。また、熱可塑性又は熱硬化性のいずれでもよい。好適にはポリカーボネート系樹脂が例示される。
芯材3は、例えば実質的に円柱状に形成する。あるいは、楕円柱、又は角柱で形成してあってもよい。
なお、上記構成で得られた各種ELシートの接着性は、JIS K−5600−5−6(日本工業規格 塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性)、いわゆるクロスカット法で評価した。フッ素系バインダーを使用した発光層13を直接導電性ポリマーを介してフィルム上に接着したELシートは、接着性は悪く、透光性接着層12を介してフィルムと導電性ポリマー、導電性ポリマーとフッ素系バインダーからなる発光層13を積層したELシートの接着性は向上した。さらに、発光層のバインダーにポリエステル系若しくはアクリル系バインダーを使用することにより、さらに接着性を向上させることが可能となった。
上記のような照光式押釦スイッチ用部材1は、例えば以下のようにして製造する。
例えば、水平に設置した透明絶縁性フィルム10に帯状の透明電極層11をスクリーン印刷で形成する。なお、透明電極層11は、キートップ部3の天面の幅とほぼ等しい幅に形成し、透明絶縁性フィルム10のキートップ部3が位置する位置に合わせる。
透明電極層11の上には透光性接着層12をスクリーン印刷で形成し、その上の発光が必要な箇所に発光層13をスクリーン印刷で形成する。発光層13は、発光体インクなどで形成する。
なお、発光層13の上に、誘電体層14を塗布形成し、その上に発光層13とほぼ同じ大きさの対向電極層15を印刷する。さらに、対向電極層15の上に接着層16を印刷することでELシート2を得る。
得られたELシート2は、所望のキートップ部4の形状に合わせて形成した凹凸金型の所定のキャビティ内にセットし、圧空・真空成形、あるいはコンプレッション成形し、絞り加工を行う。つまり、透明絶縁性フィルム10側を突き出し、接着層16側に凹部を設けるようにする。できた凹部にポリカーボネート系樹脂に代表される芯材22を充填する。このようにすると、透明電極層11と発光層13の間の層間剥離の生じにくい照光式押釦スイッチ用部材1が得られる。
以下、実施例を説明する。
上記の実施の形態に準じ、次のようにしてELシート2、照光式押釦スイッチ用部材1を成形した。
125μmのポリカーボネート系樹脂のアロイフィルムであるバイホール(商品名、バイエル社製)を用意し、これを最外周面の透明絶縁性フィルム10とし、これに加飾層として着色インクをスクリーン印刷で塗布した。
この着色インクを塗布したフィルムに、透光性接着層としてポリエステル系インクIPS−000(商品名、帝国インキ(株)製)をスクリーン印刷にて塗布した後、透明電極層11として導電性ポリマーorgacon P3040(商品名、アグファ社製)をスクリーン印刷により形成した。
透明電極層11を印刷したフィルムに、透光性接着層12として、ポリエステル系インクIPS−000(商品名、帝国インキ(株)製))をスクリーン印刷により形成した。
さらに、発光が必要な箇所に易接着層たるポリエステル系インクIPS−000(商品名、帝国インキ(株)製)へ防湿被覆されたEL蛍光体IGS430(商品名、オスラム・シルバニア社製)を分散させたものを発光層13としてスクリーン印刷にて塗布した。
発光層13を形成したフィルムに、フッ素系樹脂(バイトンA デュポンダウエラストマー(株))を、有機溶剤:メチルエチルケトン(MEK)に溶解し、チタン酸バリウム(商品名、BT100P 富士チタン(株))を分散させたものを誘電体塗料としてスクリーン印刷にて塗布して、誘電体層14とした。
誘電体層14を形成したフィルムに、対向電極層15として銀ぺースト ED6022SS(商品名、アチソン社製)をスクリーン印刷にて塗布し、ELシート2を形成した。
対向電極層15を塗布して形成したELシート2には、芯材3を形成する樹脂と接する箇所に接着層16としてポリカーボネート系インク ノリファンHTR(商品名、プロール社製)を印刷した。
接着層16を形成したELシート2を、キートップ形状を施した金型にセツトし、型温120℃で絞り加工し、深絞り加工を施したELシート2の凹部に射出成形により芯材としてポリカーボネート樹脂を注入した。
これによって、3次元形状に成形してあっても、ELシートの各層が形状に追従し、層間の剥離が生じず、断線や不点灯、黒点の発生しない照光式押釦スイッチ用部材1が得られた。
誘電体層14として、フッソ系樹脂にチタン酸バリウムを分散させたものに両イオン用イオン交換樹脂 IXE−600又は633(アンチモン−ビスマス系、商品名、東亜合成(株))5質量%添加してスクリーン印刷し、塗布した。その他は実施例1と同様の条件にした。
これによって、耐湿性の高い照光式押釦スイッチ用部材1が得られた。
最良の実施の形態に係る照光式押釦スイッチ用部材を利用したスイッチの要部断面図である。 従来の照光式押釦スイッチの一例を示す断面である。
符号の説明
1 照光式押釦スイッチ用部材
2 ELシート
3 芯材
4 キートップ部
5 発光部
6 回路基板
7 固定接点
8 皿バネ
9 押圧突起部
10 透明絶縁性フィルム(シート基材)
11 透明電極層
12 透光性接着層
13 発光層
14 誘電体層
15 対向電極層
16 接着層

Claims (7)

  1. 対向電極層、誘電体層、発光層、導電性ポリマー製透明電極層とシート基材とからなるELシートにおいて、前記導電性ポリマー製透明電極層と前記発光層との間には前記導電性ポリマーとの接着性が高い透光性接着層を介装していることを特徴とするELシート。
  2. 前記導電性ポリマー製透明電極層と前記シート基材との間に、さらに前記導電性ポリマーとの接着性が高い透光性接着層を介装していることを特徴とする請求項1に記載のELシート。
  3. 導電性ポリマーとの接着性が高い前記透光性接着層は、ポリエステル系、アクリル系、シアノアクリレート系、エチレン酢酸ビニル系からなる群から選ばれる1以上の樹脂系バインダー、若しくはウレタンに代表される合成ゴム系バインダーであることを特徴とする請求項1又は2に記載のELシート。
  4. 前記誘電体層及び前記発光層の少なくともどちらかは、バインダーにフッ素系樹脂を使用していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のELシート。
  5. 前記誘電体層及び前記発光層に使用されているバインダーがポリエステル系若しくはアクリル系樹脂であり、且つ、前記誘電体層に使用されているバインダーがフッ素系樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のELシート。
  6. 前記対向電極層、前記誘電体層、前記発光層、前記導電性ポリマー製透明電極層及び前記透光性接着層のうちの少なくともいずれかは、イオン交換体を分散して形成してあることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載のELシート。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一つに記載のELシートを用い、前記対向電極層が近い裏側から前記透明電極層が近い表側に凸部を形成し、凸部裏側にあたる凹部にはキートップ形状に対応した芯材を充填していることを特徴とする照光式押釦スイッチ用部材。
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