JP2005267959A - 燃料電池スタック - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数積層されたセパレータ2を備える燃料電池スタックであって、セパレータ2から延びる端子3と、端子3を挿通させるための複数の貫通孔21が形成されたパッキン20と、パッキン20の側面を包囲し且つパッキン20の下面22を支持するパッキン収納凹部12を有するとともに端子3を挿通させるための貫通孔13を有するパッキンケーシング11と、パッキン20の上面を押圧する押圧面32aを有するコネクタハウジング30と、を備え、パッキン20の上面には各貫通孔21の開口周縁を頂部25aとする山形形状の突部25が設けられ、コネクタハウジング30の押圧面32aは突部25の側面に沿う形状をなしていて、パッキン20の貫通孔21の内面と端子3の外面が隙間なく接触している。
【選択図】 図8
Description
この燃料電池では、アノード電極に燃料ガス(例えば水素ガス)を供給し、カソード電極に酸化剤ガス(例えば酸素を含む空気)を供給すると、アノード電極で水素ガスがイオン化して固体高分子電解質中を移動し、電子は、外部負荷を通ってカソード電極に移動し、酸素と反応して水を生成する。この一連の電気化学反応により電気エネルギを取り出すことができる。
セル電圧検出回路に接続されたリード線とセパレータとを接続する従来技術としては、例えば、特許文献1に記載されているように、セパレータに形成された端子に、リード線の先端に設けたソケット状のコネクタを差し込む構造のものが知られている。
そこで、この発明は、端子毎に個別に防水部材を設けることなく、複数の端子からなる端子群をまとめて防水することができ、且つ、シール性に優れた防水機構を備えた燃料電池スタックを提供するものである。
このように構成することにより、パッキンの貫通孔と端子の間のシール性が向上し、また、端子を精確に位置決めして配列することができる。
このように構成することにより、パッキンを押圧し圧縮したときに、パッキンの貫通孔の内面を端子の外面に強く圧接することができる。
このように構成することにより、パッキンの突部とコネクタ部材の押圧面との接触面積(すなわち、シール部の面積)を大きくすることができる。また、パッキンの突部の側面はコネクタ部材の押圧面から斜め内方に向かう力を受けて圧縮するようになるので、パッキンの貫通孔の内面を端子の外面に、より強く圧接させることができる。
このように構成することにより、パッキンを圧縮変形したときに、押圧面に対するパッキンの突部の追従性が良好になり、押圧面に対する密着性を高くすることができる。
請求項3に係る発明によれば、パッキンの突部とコネクタ部材の押圧面との接触面積(すなわち、シール部の面積)を大きくすることができ、また、パッキンの貫通孔の内面を端子の外面に、より強く圧接させることができるので、シール性がさらに向上する。。
請求項4に係る発明によれば、パッキンを圧縮変形したときに、押圧面に対するパッキンの突部の追従性が良好になり、押圧面に対する密着性を高くすることができて、シール性がさらに向上する。
図1に示すように、燃料電池スタック1は、図示しないスタックハウジング内に、図示しない膜電極構造体を挟み込むセパレータ2が複数積層されて構成されている。また、燃料電池スタック1は、隣り合うセパレータ2,2間の電圧を測定するためのコネクターユニット10を備えている。
パッキンケーシング11は前記スタックハウジングの上部に設置される部材であり、パッキンケーシング11の上面11aには、端子群3A,3Aに対応する位置にセパレータ2の積層方向に沿って細長く形成されたパッキン収納凹部12が、端子群3Aと1対1の対応関係で設けられている。
また、図3はパッキンケーシング11を天地逆にして見た図であり、パッキンケーシング11の底面11bには、各端子3に対応する位置に、底面11bからパッキン収納凹部12に貫通する貫通孔13が、端子3と1対1の対応関係で設けられており、同一端子群3Aにおいて隣接する貫通孔13,13の間にはブリッジ部14が設けられている。ブリッジ部14の上面(図3では下側に位置する面)はパッキン収納凹部12の底面12aと面一に連なっている。なお、貫通孔13は端子3を隙間を有して挿通可能な寸法に形成されており、下側がテーパ孔、上側がストレート孔になっている。
図6〜図9に示すように、各貫通孔21の下側部分は、端子3において樹脂被覆がされている基部3aを挿通させるための下部貫通孔21aにされており、各貫通孔21の上側部分は、端子3において金属面が露出する先端部3bを挿通させるための上部貫通孔21bにされている。上部貫通孔21bの横断面は下部貫通孔21aよりも小さく、また、下部貫通孔21aの横断面は端子3の基部3aの横断面よりも若干小さく設定され、上部貫通孔21bの横断面は端子3の先端部3bの横断面よりも若干小さく設定されている。また、下部貫通孔21aの下縁部は下方に向かって拡径するテーパ孔21cとなっており、
図4に示すように、パッキン20の上面23は、平坦部26から山形形状をなす多数の突部25が突出している構成されている。詳述すると、突部25は、平坦な頂部25aとこれに末広がりに連なる4つの側面25bからなる四角錐台形状(すなわち、頭を切った四角錐形状)をなし、各頂部25aの中央に上部貫通孔21bが開口している。図6〜図9に示すように、下部貫通孔21aと上部貫通孔21bとの境界は平坦部26とほぼ同一高さに位置している。なお、パッキン20をパッキン収納凹部12をに収納したとき、パッキン収納凹部12は、パッキン20の側面27を包囲し且つパッキン20の下面22を支持する。
図5はコネクタハウジング30を天地逆にして見た図であり、コネクタハウジング30の底面30bには、各端子群3A,3Aに対応する位置に、細長い突部31,31が互いに平行をなして設けられている。各突部31の平面形状および平面寸法はパッキンケーシング11のパッキン収納凹部12に殆ど隙間なく挿入可能に設定されている。各突部31の底面31a(図5においては上側の面)には、各端子3に対応する位置に、パッキン20の突部25における側面25bに沿った形状をなし底面31a側を拡径させたテーパ孔32が設けられ、テーパ孔32の上部にストレート孔33が連なっている。このテーパ孔32の内面32aはパッキン20の突部25における側面25bを押圧する押圧面となる。ストレート孔33は、コネクタハウジング30の上面30aに設けられたコネクタ収納凹部34に開口している。また、突部31は、隣接するテーパ孔32,32間にブリッジ部35を有している。
カバー40はコネクタハウジング30の上に設置してコネクタ収納凹部34を塞ぐもので、平面形状および平面寸法はコネクタハウジング30と同じにされている。
まず、各セパレータ2の端子3をパッキンケーシング11の各貫通孔13に挿通するとともに、パッキンケーシング11を図示しないスタックハウジングにねじで固定する。パッキンケーシング11をスタックハウジングに固定すると、貫通孔13を貫通した各端子3が、パッキンケーシング11のパッキン収納凹部12において上方に向かって突き出た状態になる。
また、突部25にテーパ孔32が被せられた状態においては、ストレート孔33を貫通した各端子3がコネクタ収納凹部34内において上方に向かって突き出た状態となり、この端子3の先端部3bにそれぞれコネクタ37が接続される。
また、一つのパッキン20によって端子群3Aを構成する複数の端子3をまとめてシールすることができるので、コネクタユニット10の防水構造を簡単にすることができる。また、端子3の位置決めが容易に且つ精確に行えるので、端子3とコネクタ37の接続を容易に行うことができる。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、図10に示すように、パッキン20の突部25の側面25bを、稜線が生じないように左右端部を曲面で繋ぐように形成し、コネクタハウジング30のテーパ孔32も同様の形状にすることも可能である。このようにすると、パッキン20の突部25の側面25bに稜線がないため、パッキン20が圧縮変形したときのテーパ孔32の内面32aへの追従性が良好で、テーパ孔32に対する密着性を高くすることができ、シール性をさらに向上することができる。
また、前述した実施例では、総てのセパレータ2に端子3を設けているが、一部のセパレータ2だけに端子3を設けてもよい。
2 セパレータ
3 端子
11 パッキンケーシング
12 パッキン収納凹部
13 貫通孔
20 パッキン
21 貫通孔
22 下面
23 上面
25 突部
25a 頂部
25b 側面
27 側面
30 コネクタハウジング(コネクタ部材)
32a テーパ孔の内面(押圧面)
Claims (4)
- 複数積層されたセパレータを備える燃料電池スタックであって、
任意の前記セパレータから延びる端子と、
前記端子を挿通させるための複数の貫通孔が形成されたパッキンと、
前記パッキンの側面を包囲し且つ前記パッキンの下面を支持するパッキン収納凹部を有するとともに前記端子を挿通させるための貫通孔を有するパッキンケーシングと、
前記パッキンの上面を押圧する押圧面を有するコネクタ部材と、
を備え、前記パッキンの貫通孔の内面と前記端子の外面が隙間なく接触していることを特徴とする燃料電池スタック。 - 前記パッキンが押圧される前から、前記パッキンの貫通孔の内面と前記端子の外面が隙間なく接触していることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
- 前記パッキンの上面には前記各貫通孔の開口周縁を頂部とする山形形状の突部が設けられ、前記押圧面は前記突部の側面に沿う形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
- 前記突部の側面に稜線を有しないことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池スタック。
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