JP2005267898A - 燃料電池システム - Google Patents

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孝裕 梅田
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純司 森田
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Abstract

【課題】 燃料電池の運転停止時には、アノードおよび/またはカソードに不活性ガスを供給するパージ動作が行われる。その際アノードとカソードの差圧を制御しないと、ガス拡散層中の凝集水を除去する能力が不足する。この凝集水により発生するフラッディングが燃料電池起動時の出力の安定性を低下させていた。
【解決手段】 燃料電池のアノードの入口側流路の圧力Paとカソードの入口側流路の圧力Pcとの差圧P=Pa−Pcと定義したとき、運転状態における差圧△Poと、パージ中の差圧△Ppが、△Po×△Pp<0となるように、パージ中の差圧を制御する。これにより、フラッディングによる、燃料電池起動の出力の安定性低下を抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池を用いて発電を行う燃料電池システムに関するものである。
燃料電池は、基本的には、イオン伝導性を持つ電解質を挟む一対の電極であるアノードとカソードと、これらを挟持するアノード側セパレータとカソード側セパレータとから構成される。アノード側セパレータはアノードに燃料を供給する流路を有し、カソード側セパレータはカソードに酸化剤を供給する流路を有する。アノードに燃料、例えば、水素ガスあるいはエタノールなどを供給し、カソードに酸化剤、例えば、酸素あるいは空気を供給して、これらの反応物質が持つ化学エネルギーを各電極上で起こす酸化あるいは還元反応により電気エネルギーに変換し、電流を抽出する。
このような燃料電池の中には、電解質として水素イオン伝導性を持つ高分子膜を用い、燃料として水素あるいは水素を主成分とする混合ガスを用い、酸化剤として酸素あるいは空気などのガスを用いた型がある。この燃料電池では、アノード上で水素ガスが式(1)の反応により酸化されて電子と水素イオンを発生する。水素イオンは固体電解質膜中を移動してカソード側に達する。一方、電子は外部回路を通ってカソードに達し、カソードにある酸素と電子および水素イオンが式(2)の反応により還元されて水を生成する。
2H2→4H++4e (1)
4H++O2+4e→2H2 (2)
この燃料電池の電解質である固体高分子膜は、湿潤状態でのみイオン導電性を発揮する。このため、高い発電性能を維持するには式(2)の反応で生成する水分のみでは不十分であり、外部より水分を補給する必要がある。一般的には、燃料電池の本体内部あるいは外部に設置された燃料電池に供給されるガスを加湿するための装置に通すことで、燃料電池の運転に必要な水分を供給する方法がとられる。
また、この燃料電池の運転温度は、電解質である固体高分子膜の耐熱性能による制約を受けるため、通常90℃以下である。しかしながら、式(1)および(2)の反応は90℃以下の環境では起こりにくいため、前述のアノードおよびカソードはこれらの反応を活性化させる作用を持つ触媒を備える必要がある。したがって、この燃料電池のアノードおよびカソードには、触媒能が高い白金が用いられている。
この燃料電池を備えた従来の燃料電池システムの一例として、図1に示した構成を持つシステムがある(例えば、特許文献1参照)。すなわち、このシステムは、水素供給手段11から供給される水素と、空気供給手段12から加湿器13を通して加湿されて供給される空気中の酸素とを反応させて発電する燃料電池10を備える。電極反応の熱を回収するために燃料電池10に冷却水を循環させるポンプ16と、燃料電池10で発電した直流電量を交流に変換するインバータ25とを備えている。ポンプ16によって循環する冷却水は、燃料電池で得た熱エネルギーを熱交換器19で放出する。一方、ポンプ17によって循環する貯湯槽18内の水は熱交換器19から熱を吸収し、温水として貯湯槽18中に貯蔵される。
この従来のシステムでは、燃料電池10の燃料ガスの入り口14aに連なる流路および空気の入り口15aに連なる流路には三方弁21および22がそれぞれ設けられている。燃料電池10の運転停止時には、不活性ガスボンベ20より不活性ガスを燃料ガス流路および空気流路に供給できる構造になっている。14bは燃料ガスの出口、15bは空気の出口である。
この例に代表される燃料電池システムは、燃料ガスの化学エネルギーを効率的に使用するために、供給先の電力需要に応じて運転出力を変化させたり起動停止を繰り返したりする必要がある。しかしながら、発電源である燃料電池を起動停止させる場合、以下の問題によりアノードまたはカソードのどちらか、あるいは両方のガスを不活性ガスと置換させる、すなわち不活性ガスでパージする必要がある。
まず、起動停止時の問題点として、第一に安全性の観点から停止中の燃料電池中より水素ガスを除去する必要があることが挙げられる。これは、アノードとカソードを隔てている固体高分子膜が酸素ガスや水素ガスを透過するため、燃料電池の運転停止状態が長時間維持された場合、水素と酸素が混ざり合った状態となるためである。
第二に、発電効率の観点からカソード中の酸素ガスを除去する必要があることが挙げられる。これは、無負荷状態でカソード中に酸素が存在する場合、カソードが標準水素電極電位に対して約1Vの電位となり、この電位によって電極触媒である白金の酸化反応や溶解反応が起こることから、電極の触媒能が低下するためである。
第三に、起動の安定性の観点から、アノードおよびカソード中の水蒸気を除去する必要があることが挙げられる。これは、燃料電池に供給されるガスは加湿されており、さらに式(2)の反応による生成水が加わることで、燃料電池内部のガスは運転時の温度において相対湿度が100%に近い状態となっている。燃料電池の運転温度は通常60℃〜80℃であるが、燃料電池の停止時には室温付近まで燃料電池内部に滞留しているガスが冷却される。このため、ガス中の水分が凝集する。燃料電池の起動時には、燃料電池の温度が低い状態であるため、この凝集水は液体の状態で電池内にとどまっている。この凝集した水分による白金表面の被覆や、多孔体であるガス拡散層の孔の目詰まり、セパレータのガス流路の閉塞が起こることでガスの拡散が阻害され、起動時の発電が安定しない。
これらの問題を解決するためのパージ方法としては、図1にあるようにシステムに窒素ガスなどの不活性ガスボンベ20を搭載し、燃料電池10の燃料ガスの入り口14a側の流路および空気の入り口15a側の流路より、ボンベの圧力を動力として、燃料電池が停止する時に不活性ガスを供給する方法が最も一般的である。その他にも、冷却水によりパージする方法(例えば、特許文献2)や、カソード排出ガス中の酸素を除去した後、燃料電池に再度供給する方法(例えば、特許文献3)、燃料である水素と空気を燃焼させた後、燃料電池に供給する方法(例えば、特許文献4)などが過去に提案されている。
特開平11−214025号公報 特開平06−251788号公報 特開平06−203865号公報 特開2002−50372号公報
従来技術のパージの目的は、停止中に燃料電池中に存在するガスを不活性ガスに置換すること、およびガス流路中に結露した水分を除去することである。また、燃料電池の起動停止特性を考えると、パージ時間はできるだけ短いことが望まれる。したがって、これらの要求を満たすパージ条件として、大流量の不活性ガスを供給することで、短時間で燃料電池内のガスを置換するパージ方法が望ましいことになる。
しかしながら、燃料電池内の水分の結露はセパレータのガス流路の他、多孔体であるガス拡散層にも存在する。パージに用いる不活性ガスの流量を十分に大きくすると、燃料電池の入出の圧損が大きくなり、ガス流路中の水分を吹き飛ばすために必要なエネルギーを持ったガスがセパレータのガス流路中を流れることになる。このため、セパレータのガス流路中に結露した水分を容易に除去することが可能となる。一方、多孔体であるガス拡散層中では、不活性ガスの流速が著しく減少し、また多孔体中に結露した水を移動させるために必要なエネルギーも増大する。したがって、水分を除去するのが困難である。
パージによりガス流路中の水蒸気を除去した後に燃料電池の運転を停止した場合においては、そのようなガス拡散層中に結露した水分は、ガス拡散層の一部を閉塞する状態にとどまる。このような状態で、発電を開始すると、電極表面に供給されるガスが不足し、電極面内で均一な反応ができなくなる。このような状態では、発電電圧が安定せず、厳しい条件においては発電できない場合もある。
したがって、燃料電池の起動時における安定性を高めるために、停止時にガス拡散層中に結露する水分をいかに除去するかが課題であった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、アノード側に供給される燃料ガスとカソード側に供給される酸化剤ガスの圧力を測定し、その測定値に応じ、アノードあるいはカソードの圧力の高低が逆転するように制御することにより、固体高分子膜をアノード側とカソード側の間で振動させることで、ガス拡散層中の水分をその衝撃により除去し、起動・停止が繰り返される燃料電池の起動時の安定性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池のアノードに燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記燃料電池のカソードに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、前記燃料電池のアノードおよび/またはカソードに不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、前記燃料電池のアノードの入口側流路の圧力Paおよびカソードの入口側流路の圧力Pcを測定する手段とを具備し、前記燃料電池の起動または停止時に前記不活性ガス供給手段により前記燃料電池内の燃料ガスおよび/または酸化剤ガスを不活性ガスと置換するパージ動作をするように構成された燃料電池システムであって、差圧△P=Pa−Pcと定義したとき、運転状態における差圧△Poと、パージ中の差圧△Ppが、△Po×△Pp<0の関係にあることを特徴とする。
ここで、△Poと△Ppの関係を制御するため、前記パージ中の差圧△Ppの値によって前記燃料電池に供給する不活性ガスの供給量を増減させる制御手段を具備することが好ましい。
また、前記燃料電池からの排出ガスの出口側流路の内径を変化させる手段と、前記燃料電池のパージ中における差圧△Ppの値よって前記内径を変化させる手段とを具備することが好ましい。
本発明によって、燃料電池の起動または停止時に行われるパージ中の差圧を望ましい状態となるように制御することが可能となる。
本発明による差圧の制御を伴う起動あるいは停止時のパージ方法によれば、パージの際に生じるエネルギーによりガス拡散層中に凝集した水分を除去することが可能である。したがって、起動・停止をともなう長期運転において、起動に関して高い信頼性を持つ燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
《実施の形態1》
図2は、本発明の実施の形態1による燃料電池システムを示す構成図である。
実施の形態1における燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスを用いて発電を行う固体高分子型の燃料電池10と、天然ガスなどの原料を水蒸気改質し、水素リッチなガスを生成して燃料電池10に供給する水素供給手段11と、酸化剤ガスとして外気を取り込む空気供給手段12と、取り込んだ空気に必要な湿度を与える加湿器13とを備える。また、燃料電池10が発電時に発生する熱を回収するための冷却水を循環させるポンプ16と、その冷却水で回収した熱エネルギーを回収・貯蔵するための熱交換器19、貯湯槽18および貯湯槽18内の水を熱交換器19をとおして循環させる循環ポンプ17と、燃料電池10で発電した直流電量を交流に変換するインバータ25とを備える。さらに、運転停止時に燃料電池10に不活性ガスを供給するための不活性ガスボンベ20などを備える。
以上の構成要素は、従来技術のシステムと同じであるが、本実施の形態では、燃料ガスの入り口14a側の流路および空気の入り口15a側の流路の圧力を測定するための圧力計31および32と、それぞれの入り口に供給される不活性ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラ33および34と、圧力計31および32で測定された圧力を記憶し、その値によってマスフローコントローラ33および34を制御するための制御器30をさらに備える。
ここで不活性ガスとは、ヘリウムやアルゴンなどの希ガス類、窒素、脱硫後の天然ガスや水蒸気など、0℃〜100℃の高湿雰囲気下の白金上で単極となりうる酸化還元反応を起こさないガスを指す。
実施の形態1における運転停止時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路の電力需要がなくなり、燃料電池システムに対して停止信号が発せられたとき、まず、燃料電池システムは最小出力まで出力を落とす。このときマスフローコントローラ33および34の流量は制御可能な最小流量の値に設定する。燃料電池内のガスの流れを安定させるために最小出力状態で一定時間維持した後、圧力計31および32で観測されている燃料ガスの入り口14aおよび空気の入り口15aの圧力を制御器30で記録する。
次に、インバータ25への電気回路をオープンにした後、水素供給手段11および空気供給手段12を停止する。
次に、制御器30で記録した圧力の大小を比較し、圧力の小さい方の入り口、例えば14aに接続している不活性ガス流路の弁21を開放し、マスフローコントローラ33により目的の流量となるまで段階的に流量を上昇させる。
次に、もう一方の入り口、例えば15aに接続している不活性ガス流路の弁22を開放し、同様に段階的に流量を上昇させる。そして、パージ中の両入口側流路の圧力の差の絶対値|△Pp|がが0となった段階で、流量の上昇を停止し、このときの流量を維持する。
この状態で不活性ガスを燃料電池内に所定時間供給した後、不活性ガス供給時とは逆に、記録された圧力が小さい方の入り口、例えば15aに接続している不活性ガス流路の弁22を閉じ、次いでもう一方の入り口、例えば14aに接続している不活性ガス流路の弁21を閉じる。以上が、燃料電池停止のシーケンスである。
再起動時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路よりの電力需要が発生し、燃料電池システムに対して起動信号が発せられたとき、まず、マスフローコントローラ33および34の流量を制御可能な最小流量の値に設定する。次に、制御器30で前回停止時に記録した圧力の大小を比較し、圧力の小さい方の入り口、例えば14aに接続している不活性ガス流路の弁21を開放し、マスフローコントローラ33により目的の流量となるまで段階的に流量を上昇させる。次に、もう一方の入り口、例えば15aに接続している不活性ガス流路の弁22を開放し、同様に段階的に流量を上昇させる。そして、パージ中の差圧の絶対値|△Pp|が0になった段階で、流量の上昇を停止し、このときの流量を維持する。
この状態で不活性ガスを燃料電池内に所定時間供給した後、不活性ガス供給時とは逆に、記録された圧力が大きい方の入り口、例えば15aに接続している不活性ガス流路の弁22を閉じ、次いでもう一方の入り口、例えば14aに接続している不活性ガス流路の弁21を閉じる。
次に、水素供給手段11および空気供給手段12を起動し、これらの燃料ガスおよび空気が燃料電池10内に十分に行き渡る時間だけ、この状態を保持した後、インバータ25への電気回路をクローズにし、発電を開始する。以上が、燃料電池起動のシーケンスである。
実施の形態1における燃料電池システムの構成およびパージ方法をとると、パージ中にガス拡散層は差圧により振動が生じるため、凝集した水滴が除去される。これにより、耐フラッディング性が高まり、起動停止をともなう長期運転において起動時の信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
《実施の形態2》
図3は、本発明の実施の形態2による燃料電池システムを示す構成図である。
実施の形態2における燃料電池システムは、実施の形態1で説明した従来技術のシステムの中で、不活性ガスボンベ20に代わり、ブロワー41および42によってシステム外より導入した空気を、燃焼機43および44を通すことで空気中の酸素を消費する処理により不活性ガスである窒素ガスを作り、これをパージガスとして燃料電池に供給できる構成となっている。さらに、燃料ガスの入り口14a側の流路と空気の入り口15a側の流路の圧力を測定するための圧力計31および32と、圧力計31および32で測定された圧力を記憶し、その値によってブロワー41および42の出力を制御するための制御器30を備えている。
実施の形態2における停止時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路の電力需要がなくなり、燃料電池システムに対して停止信号が発せられたとき、まず、燃料電池システムは最小出力まで出力を落とす。続いて、燃料電池内のガスの流れを安定させるために最小出力状態で一定時間維持した後、圧力計31および32で観測されている燃料の入り口14a側の流路および空気の入り口15a側の流路の圧力を制御器30で記録する。
次に、インバータ25への電気回路をオープンにした後、水素供給手段11および空気供給手段12を停止し、燃焼機43および44を着火する。
次に、制御器30で記録した圧力の大小を比較し、圧力の小さい方の入り口、例えば14aに接続しているブロワー41を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁21を開く。そして、ブロワー41の出力を上げながら目的の流量となるまで段階的に流量を上昇させる。
次に、もう一方の入り口、例えば15aに接続しているブロワー42を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁22を開き、同様に段階的に流量を上昇させる。そして、パージ中の差圧の絶対値|△Pp|が0となった段階で、流量の上昇を停止し、このときのブロワーに対する出力を維持する。
この状態でブロワーを所定時間作動させた後、ブロワーの起動時とは逆に、記録された圧力が大きい方の入り口、例えば15aに接続しているブロワー側の弁22を閉じ、次いでもう一方の入り口、例えば14aに接続しているブロワー側の不活性ガス流路の弁21を閉じる。以上が、燃料電池停止のシーケンスである。
再起動時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路よりの電力需要が発生し、燃料電池システムに対して起動信号が発せられたとき、まず、燃焼機43および44を着火し、続いて制御器30で前回停止時に記録した圧力の大小を比較し、圧力の小さい方の入り口、例えば14aに接続しているブロワー41を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁21を開く。そして、ブロワー41の出力を上げながら目的の流量となるまで段階的に流量を上昇させる。もう一方の入り口、例えば15aに接続しているブロワー42を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁22を開き、同様に段階的に流量を上昇させる。そして、パージ中の差圧の絶対値|△Pp|が0となった段階で、流量の上昇を停止し、このときの流量を維持する。
この状態でブロワーを所定時間作動させた後、ブロワー作動時とは逆に、記録された圧力が大きい方の入り口、例えば15aに接続している弁22を閉じ、次いでもう一方の弁21を閉じる。
次に、水素供給手段11および空気供給手段12を起動し、これらの燃料ガスおよび空気が燃料電池10内に十分に行き渡る時間だけ、この状態を保持した後、インバータ25への電気回路をクローズにし、発電を開始する。以上が、燃料電池起動のシーケンスである。
実施の形態2における燃料電池システムの構成およびパージ方法をとると、実施の形態1と同様に、起動停止をともなう長期運転において起動時の信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
《実施の形態3》
図4は、本発明の実施の形態3による燃料電池システムを示す構成図である。
実施の形態3における燃料電池システムは、実施の形態1で説明した従来技術のシステムの中で、不活性ガスボンベ20に代わり、昇圧ポンプ51および52によってシステム外より導入した都市ガスを不活性ガスとして燃料電池に供給できる構成となっている。さらに、燃料ガスの入り口14a側の流路と空気の入り口15a側の流路の圧力を測定するための圧力計31および32と、これらの圧力計で測定された圧力を記憶し、その値によって昇圧ポンプ51および52の出力を制御するための制御器30を備える。
実施の形態3における停止時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路の電力需要がなくなり、燃料電池システムに対して停止信号が発せられたとき、まず、燃料電池システムは最小出力まで出力を落とす。続いて、燃料電池内のガスの流れを安定させるために最小出力状態で一定時間維持した後、圧力計31および32で観測されている燃料ガスの入り口14a側の流路および空気の入り口15a側の流路の圧力を制御器30で記録する。
次に、インバータ25への電気回路をオープンにした後、水素供給手段11および空気供給手段12を停止する。
次に、制御器30で記録した圧力の大小を比較し、圧力の小さい方の入り口、例えば14aに接続している昇圧ポンプ51を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁21を開く。そして、昇圧ポンプ51の出力を上げながら目的の流量となるまで段階的に流量を上昇させる。
次に、もう一方の入り口、例えば15aに接続している昇圧ポンプ52を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁22を開き、同様に段階的に流量を上昇させる。そして、パージ中の差圧の絶対値|△Pp|が0となった段階で、流量の上昇を停止し、このときの昇圧ポンプ51および52に対する出力を維持する。
この状態で昇圧ポンプ51および52を所定時間作動させた後、これらの昇圧ポンプの起動時とは逆に、記録された圧力が小さい方の入り口、例えば15aに接続している昇圧ポンプ52側の弁22を閉じ、次いでもう一方の入り口、例えば14aに接続している昇圧ポンプ51側の不活性ガス流路の弁21を閉じる。以上が、燃料電池停止のシーケンスである。
再起動時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路よりの電力需要が発生し、燃料電池システムに対して起動信号が発せられたとき、まず、制御器30で前回停止時に記録した圧力の大小を比較し、圧力の大きい方の入り口、例えば14aに接続している昇圧ポンプ51を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁21を開く。そして、昇圧ポンプ51の出力を上げながら目的の流量となるまで段階的に流量を上昇させる。もう一方の入り口、例えば15aに接続している昇圧ポンプ52を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁22を開き、同様に段階的に流量を上昇させる。
そして、パージ中の差圧の絶対値|△Pp|が0となった段階で、流量の上昇を停止し、このときの流量を維持する。
この状態で昇圧ポンプ51および52を所定時間作動させた後、これらの昇圧ポンプの作動時とは逆に、記録された圧力が大きい方の入り口、例えば15aに接続している弁22を閉じ、次いでもう一方の弁21を閉じる。
次に、水素供給手段11および空気供給手段12を起動し、これらの燃料ガスおよび空気が燃料電池10内に十分に行き渡る時間だけ、この状態を保持した後、インバータ25への電気回路をクローズにし、発電を開始する。以上が、燃料電池起動のシーケンスである。
実施の形態3における燃料電池システムの構成およびパージ方法をとると、実施の形態1と同様に、起動停止をともなう長期運転において起動時の信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
《実施の形態4》
図5は、本発明の実施の形態4による燃料電池システムを示す構成図である。
実施の形態4における燃料電池システムは、実施の形態1で説明した従来技術のシステムの中で、不活性ガスボンベ20に代わり、昇圧ポンプ52によってシステム外より導入した都市ガスを不活性ガスとして空気流路に供給できる構成となっている。さらに、燃料ガスの入り口14a側の流路と空気の入り口15a側の流路の圧力を測定するための圧力計31および32と、これらの圧力計で測定された圧力を記憶し、その値によって昇圧ポンプ52の出力を制御するための制御器30を備える。また、燃料電池10は、運転中における燃料ガスの流路および空気の流路の圧力は常に燃料ガスの入り口14a側の流路の方が大きく設計されている。
実施の形態4における停止時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路の電力需要がなくなり、燃料電池システムに対して停止信号が発せられたとき、まず、燃料電池システムは最小出力まで出力を落とす。続いて、燃料電池内のガスの流れを安定させるために最小出力状態で一定時間維持した後、圧力計31および32で観測されている燃料の入り口14a側の流路および空気の入り口15a側の流路の圧力を制御器30で記録する。
次に、インバータ25への電気回路をオープンにした後、水素供給手段11および空気供給手段12を停止する。
次に、燃料ガスの入り口14a側の流路および出口14b側の流路に設けてある電磁弁61および62を閉じ、燃料電池10のアノード側を封止する。
次に、空気の入り口15a側の流路に接続している昇圧ポンプ52を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁22を開く。そして、空気流路中の空気が都市ガスで十分に置換できるよう設定した目的流量に達するまで昇圧ポンプ52の出力を段階的に上昇させる。そして、この状態で一定の所定時間、昇圧ポンプ52を作動させた後、昇圧ポンプ52を停止させ、空気の入り口15a側の流路に接続している弁22を閉じる。以上が、燃料電池停止のシーケンスである。
再起動時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路よりの電力需要が発生し、燃料電池システムに対して起動信号が発せられたとき、まず、昇圧ポンプ52を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁22を開く。そして、昇圧ポンプ52の出力を上げながら停止中に空気流路中に進入した空気が都市ガスで十分に置換できるよう設定した目的流量に達するまで段階的に流量を上昇させる。そして、この状態で一定の所定時間、昇圧ポンプ52を作動させた後、昇圧ポンプ52を停止させ、空気の入り口15a側の流路に接続している弁22を閉じる。
次に、水素供給手段11および空気供給手段12を起動し、これらの燃料ガスおよび空気が燃料電池10内に十分に行き渡る時間だけ、この状態を保持した後、インバータ25への電気回路をクローズにし、発電を開始する。以上が、燃料電池起動のシーケンスである。
実施の形態4における燃料電池システムの構成およびパージ方法をとると、実施の形態1と同様に、起動停止をともなう長期運転において起動時の信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
《実施の形態5》
図6は、本発明の実施の形態5による燃料電池システムを示す構成図である。
実施の形態5における燃料電池システムは、実施の形態1で説明した従来技術のシステムの中で、不活性ガスボンベ20に代わり、昇圧ポンプ51によってシステム外より導入した都市ガスを不活性ガスとして燃料ガス流路に供給できる構成となっている。さらに、燃料ガスの入り口14a側の流路と空気の入り口15a側の流路の圧力を測定するための圧力計31および32と、これらの圧力計で測定された圧力を記憶し、その値によって昇圧ポンプ51の出力を制御するための制御器30を備える。燃料電池10は、運転中における燃料ガスの流路および空気の流路の圧力は常に空気の入り口15a側の流路の方が大きく設計されている。
実施の形態5における停止時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路の電力需要がなくなり、燃料電池システムに対して停止信号が発せられたとき、まず、燃料電池システムは最小出力まで出力を落とす。続いて、燃料電池内のガスの流れを安定させるために最小出力状態で一定時間維持した後、圧力計31および32で観測されている燃料ガスの入り口14a側の流路および空気の入り口15a側の流路の圧力を制御器30で記録する。
次に、インバータ25への電気回路をオープンにした後、水素供給手段11および空気供給手段12を停止する。
次に、空気の入り口15a側の流路および出口15b側の流路に設けてある電磁弁63および64を閉じ、燃料電池10のカソード側を封止する。
次に、燃料ガスの入り口14a側の流路に接続している昇圧ポンプ51を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁21を開く。そして、燃料ガス流路中の水素が都市ガスで十分に置換できるよう設定した目的流量に達するまで昇圧ポンプ51の出力を段階的に上昇させる。そして、この状態で一定の所定時間、昇圧ポンプ51を作動させた後、昇圧ポンプ51を停止させ、燃料ガスの入り口14a側の流路に接続している弁21を閉じる。以上が、燃料電池停止のシーケンスである。
再起動時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路よりの電力需要が発生し、燃料電池システムに対して起動信号が発せられたとき、まず、昇圧ポンプ51を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁21を開く。そして、昇圧ポンプ51の出力を上げながら停止中に燃料ガス流路中に進入した水素が都市ガスで十分に置換できるよう設定した目的流量に達するまで段階的に流量を上昇させる。そして、この状態で一定の所定時間、昇圧ポンプ51を作動させた後、昇圧ポンプ51を停止させ、燃料ガスの入り口14a側の流路に接続している弁21を閉じる。
次に、水素供給手段11および空気供給手段12を起動し、これらの燃料ガスおよび空気が燃料電池10内に十分に行き渡る時間だけ、この状態を保持した後、インバータ25への電気回路をクローズにし、発電を開始する。以上が、燃料電池起動のシーケンスである。
実施の形態5における燃料電池システムの構成およびパージ方法をとると、実施の形態1と同様に、起動停止をともなう長期運転において起動時の信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
《実施の形態6》
図7は、本発明の実施の形態6による燃料電池システムを示す構成図である。
実施の形態6における燃料電池システムは、実施の形態1で説明した従来技術のシステムの中で、不活性ガスボンベ20に代わり、昇圧ポンプ51および52によってシステム外より導入した都市ガスを不活性ガスとして燃料電池に供給できる構成となっている。さらに、燃料ガスの入り口14a側の流路と空気の入り口15a側の流路の圧力を測定するための圧力計31および32と、燃料ガスの出口14b側の流路および空気の出口15b側の流路に、ガス流路の内径を変化させることが可能な圧力調整弁71および72を備えている。そして、圧力計31および32で測定された圧力を記憶し、その値によって圧力調整弁71および72の出力を制御するための制御器70をも備える。
実施の形態6では、圧力調整弁71および72がガス流路の内径を変化させる方式としているが、その他、流路長を長くする方式や、屈曲により流路抵抗を変化させる方式などもあり、実施の形態6のものに限られるものではない。
実施の形態6における停止時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路の電力需要がなくなり、燃料電池システムに対して停止信号が発せられたとき、まず、燃料電池システムは最小出力まで出力を落とす。続いて、燃料電池内のガスの流れを安定させるために最小出力状態で一定時間維持した後、圧力計31および32で観測されている燃料ガスの入り口14a側の流路および空気の入り口15a側の流路の圧力を制御器70で記録する。
次に、インバータ25への電気回路をオープンにした後、水素供給手段11および空気供給手段12を停止する。
次に、出口側流路に接続している圧力調整弁71および72を次のように制御する。すなわち、制御器70で記録した入り口側流路の圧力の大小を比較し、圧力の小さい方、例えば燃料ガス流路側の圧力調整弁71を10%開口率とし、もう一方を全開とする。次に、前記と同じく、燃料ガスの流路に接続した昇圧ポンプ51を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁21を開く。
次に、もう一方の入り口に接続している昇圧ポンプ52を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁22を開き、段階的に圧力調整弁72を絞り、入り口側流路の圧損を上昇させる。そして、パージ中の差圧の絶対値|△Pp|が0となった段階で、流量の上昇を停止し、このときの流量を維持する。
この状態で都市ガスを燃料電池内に所定時間供給した後、都市ガス供給時とは逆に、記録された圧力が小さい方の入り口、例えば15a側の流路に接続している都市ガス流路の弁22を閉じ、次いでもう一方の入り口、例えば14a側の流路に接続している都市ガス流路の弁21を閉じる。以上が、燃料電池停止のシーケンスである。
再起動時のパージのシーケンスは以下の通りである。
外部回路よりの電力需要が発生し、燃料電池システムに対して起動信号が発せられたとき、まず、出口側流路に接続している圧力調整弁71および72を次のように制御する。すなわち、制御器70で記録した入り口側流路の圧力の大小を比較し、圧力の小さい方、例えば燃料ガス流路側の圧力調整弁71を10%開口率とし、もう一方を全開とする。次に、前記と同じく圧力の小さい方の流路側に接続した昇圧ポンプ51を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁21を開く。
次に、もう一方の入り口側流路に接続している昇圧ポンプ52を起動し、同時に燃料電池10へとつながるガス流路の弁22を開き、段階的に圧力調整弁72を絞り、空気の入り口流路の圧力を上昇させる。そして、パージ中の差圧の絶対値|△Pp|が0となった段階で、流量の上昇を停止し、このときの流量を維持する。
この状態で都市ガスを燃料電池内に所定時間供給した後、都市ガス供給時とは逆に、記録された圧力が大きい方の入り口、例えば15aに接続している都市ガス流路の弁22を閉じ、次いでもう一方の入り口、例えば14aに接続している都市ガス流路の弁21を閉じる。
次に、水素供給手段11および空気供給手段12を起動し、これらの燃料ガスおよび空気が燃料電池10内に十分に行き渡る時間だけ、この状態を保持した後、インバータ25への電気回路をクローズにし、発電を開始する。以上が、燃料電池起動のシーケンスである。
実施の形態6における燃料電池システムの構成およびパージ方法をとると、実施の形態1と同様に、起動停止をともなう長期運転において起動時の信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
上記の各実施の形態では、水素供給手段11を持つシステムとしたが、システム外より直接水素を供給し、空気と同様に加湿器により加湿した後、燃料電池に供給するようにしてもよい。
図2〜図7に示した本発明の実施の形態1〜6について、実施例1〜6として実際に燃料電池システムを作成し、発明の効果を確認した。また、比較例として、図1に示した構成からなる燃料電池システムを作成した。
実施例および比較例では、水素供給手段11として水素ボンベをもちいた。また、空気供給手段12、パージ空気用ブロワーおよび昇圧ポンプ51および52としてブロワー((株)日立製作所製VB−004−DN)を用いた。
燃料電池スタックは、電極面積が8cm×10cmで、セパレータの外形寸法が10cm×20cmであり、セパレータに設けられたガス流路は、空気流路の流路抵抗の方が小さい設計であった。このような単セルを100セル積層したものを燃料電池スタックとして用いた。
実施例1および2では窒素を、実施例4〜6では都市ガスをそれぞれ不活性ガスとして使用した。実施例および比較例で使用した燃料電池スタックは、実施例の効果を確認するために、以下のシーケンスによる起動停止サイクルの実験を行った。このシーケンスでは、発電時には0.5A/cm2の電流密度で発電されるように、外部負荷を用いて制御した。また、このシーケンスでは、燃料電池スタックに耐久性に対する温度変化の影響を考慮にいれるため、運転停止後に燃料電池スタックの温度が室温付近まで低下に要する時間を測定したところ、3.2±0.4時間であることが判明した。このことから、停止時間を4.0時間とした。
シーケンス:発電(2.0hr)→停止パージ(1.0hr)→再起動パージ(1.0hr)→停止(4.0hr)→発電(2.0hr)→・・・(繰り返し)。
実施例1〜6および比較例を前記のシーケンスで繰り返し運転を実施し、起動時の安定性について調べた。ここでいうところの起動時の安定性とは、燃料電池スタックの単セルすべての電圧をモニターし、起動時に電圧が100セルの平均電圧から300mV以上低くなった単セルが1セル以上ある時を、フラッディングの発生と判断し、このような事象が起こらない起動を安定な起動と定義した。フラッディングが発生したと判断した場合、燃料電池の運転を中止し、パージからシーケンスを再スタートさせた。
以上のシーケンスを繰り返しながら、サイクル毎のフラッディングの発生頻度を調べた。その結果を図8に示す。図8において、比較例は700サイクル付近よりフラッディングの発生頻度が徐々に増加しており、1600サイクル以降では起動不可能であった。これは、停止時に凝集し、運転中やパージ中に吹き飛ばされずにガス拡散層中に残った凝集水が、起動・停止を繰り返すにしたがって増加したためであると考えられる。
これに対し、実施例1〜6では3000サイクルを過ぎてもフラッディングは散発的な発生にとどまっている。これにより、本発明の効果が確認された。
本発明の固体高分子型燃料電池システムは、家庭用コジェネレーションシステムとして有用である。また、乗用車やバスやスクーター等の車両用原動機のエネルギー源としても適用が可能である。
従来の燃料電池システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態1の燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態2の燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態3の燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態4の燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態5の燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態6の燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施例および比較例の燃料電池スタックのサイクル試験における起動安定性の推移を示す図である。
符号の説明
10 燃料電池
11 水素供給手段
12 空気供給手段
13 加湿器
14a 燃料ガスの入り口
14b 燃料ガスの出口
15a 空気の入り口
15b 空気の出口
16、17 ポンプ
18 貯湯槽
19 熱交換器
20 不活性ガスボンベ
21、22 弁
25 インバータ
30、70 制御器
31、32 圧力計
33、34 マスフローコントローラ
41、42 ブロワー
43、44 燃焼機
51、52 昇圧ポンプ
63、64 電磁弁
71、72 圧力調整弁

Claims (3)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池のアノードに燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記燃料電池のカソードに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、前記燃料電池のアノードおよび/またはカソードに不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、前記燃料電池のアノードの入口側流路の圧力Paおよびカソードの入口側流路の圧力Pcを測定する手段とを具備し、前記燃料電池の起動または停止時に前記不活性ガス供給手段により前記燃料電池内の燃料ガスおよび/または酸化剤ガスを不活性ガスと置換するパージ動作をするように構成された燃料電池システムであって、差圧△P=Pa−Pcと定義したとき、運転状態における差圧△Poと、パージ中の差圧△Ppが、△Po×△Pp<0の関係にあることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記パージ中の差圧△Ppの値によって前記燃料電池に供給する不活性ガスの供給量を増減させる制御手段を具備する請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池からの排出ガスの出口側流路の内径を変化させる手段と、前記燃料電池のパージ中における差圧△Ppの値によって前記内径を変化させる手段とを具備する請求項1または2記載の燃料電池システム。
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