JP2005267708A - 対物レンズ駆動装置,光ピックアップ装置および光ディスク装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置,光ピックアップ装置および光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】対物レンズ駆動装置の小型化、もしくは複雑化に伴うレイアウト上の問題を解決し、組付性を改善する。
【解決手段】中継基板20の表側にワイヤばね固定ランド21a,21b,21cと、ワイヤばね固定ランド21cの下方位置に配線パターンを介してコイル線固定ランド22cを形成し、ワイヤばね固定ランド21a,21bの側方に配線パターンを介して小ランドを形成し、この小ランドには導電性のスルーホール23a,23bを形成し、中継基板20の裏側に、スルーホール23a,23bに導通する小ランドと、この小ランドに配線パターンを介して、コイル線固定ランド22a,22bを形成し、3本のコイル線のうち、1本のコイル線の端部を、中継基板20の表面のコイル線固定ランド22cに半田固定し、他の2本のコイル線の端部を、中継基板20の裏面のコイル線固定ランド22a,22bに半田固定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ディスクなどに対して記録/再生を行うため光ビームを光スポットとして集光するために適用される対物レンズ駆動装置、およびその対物レンズを搭載した光ピックアップ装置、並びにその光ピックアップ装置を搭載した光ディスク装置に関するものである。
光ディスク装置では、レーザの光束を光ディスクに照射し、その反射光を識別することによって情報を読み取っている。ここで、光ディスク装置に搭載されている対物レンズ駆動装置は、反射光から得られる制御信号を用いて、対物レンズをメディアの面振れや、偏芯などの動きに追従するように制御することにより、フォーカシング方向と、トラッキング方向に駆動し、メディアの記録面上にスポットが形成するようにされている。
さらに近年、高密度化のため、小さなスポットを形成することが必要となってきており、このためには対物レンズのNAを大きくするか、レーザの波長を短くすることが考えられる。ここで、NAを大きくしたり、レーザの波長を短くすると、対物レンズの光軸とメディアの垂直度がずれることにより、コマ収差が発生しやすくなり、スポットの品質が劣化する、これによって、記録再生品質が劣化してしまうという問題が生じる。そのため高密度化のためにはメディアと対物レンズの傾きの精度向上が必要となる。
近年では特に精度が厳しくなり、メディアと対物レンズの傾き(チルト)を積極的に補正する機能をもった光ディスク装置が提供されている。チルトを補正する方式はいくつかあるが、対物レンズを含む対物レンズ駆動装置の可動部をメディアの傾きに追従させる方式は低コストで省スペースであり、また可動部が軽量であるため高速なメディアの傾きにも追従させることができるため、補正能力が高い方式である。
ところで、対物レンズ駆動装置には、高速メディアに精度良く追従させるため、高出力加速度、および高帯域性が要求される。そこで有利な方式として対物レンズを含む可動部側に駆動コイルを備えたムービングコイルタイプの対物レンズ駆動装置がある。この方式では質量の大きい磁石を固定部に配置する構成であるため、可動部を軽量に構成しやすく、上記の特性に有利である。
(従来例1)
図13は従来例1としての対物レンズ駆動装置を示す斜視図であり、1は対物レンズ、2は対物レンズ1を中央上部に設置した可動部である対物レンズ保持部材、3は対物レンズ保持部材2に保持されているフォーカス駆動コイル、4は対物レンズ保持部材2に保持されているトラック駆動コイル、5はフォーカス駆動コイル4に重ねて設けられているラジアルチルト駆動コイル、6は対物レンズ保持部材2を保持する6本のワイヤばね、7は可動部のタンジェンシャル方向に対向させてベース8に配置した固定部材、8はベース、9はフォーカス駆動コイル3およびトラック駆動コイル4に対向設置された駆動用磁石、10はワイヤばね6と接続して外部から電流を供給する配線基板、11は対物レンズ保持部材2のトラッキング方向両側側面に取り付けられた中継基板である。
対物レンズ1を保持する対物レンズ保持部材2のタンジェンシャル方向における両側側面にはフォーカス駆動コイル3,トラッキング駆動コイル4およびラジアルチルト駆動コイル5が取り付けられている。それぞれのコイルの端部は中継基板11に電気的に接続されている。
対物レンズ1を保持する対物レンズ保持部材2はタンジェンシャル方向を長手方向とするワイヤばね6によって固定部材7に対して弾性的に支持されている。各ワイヤばね6はタンジェンシャル方向に平行であり、可動部のトラッキング方向両側に、3本ずつフォーカシング方向に並列配置されている。
さらに、中継基板11には、可動部をフォーカシング方向,トラッキング方向,ラジアルチルト方向に変位可能に支持する導電性のワイヤばね6の一端部が、配線基板11に固定かつ中継基板11の配線パターンに電気的されて接続されており、他端部は配線基板11に固定かつ配線基板11のプリント配線に電気的に接続されている。
また、駆動コイル3,4,5に対向して駆動用磁石9が設置されており、駆動用磁石9はベース8に一体に形成されたヨークに固定されている。ベース8の一部には固定部材7が取り付けられ、配線基板11が固定されることにより、可動部がワイヤばね6によって片持ち支持されるようになる。そして、外部から配線基板11を通して可動部の駆動コイル3,4,5に電流を供給している。
図14は中継基板11付近の拡大図であり、中継基板11における各駆動コイル3,4,5の固定位置にはワイヤばね固定ランド12が形成されており、さらに中継基板11には、3つのワイヤばね固定ランド12にそれぞれ対応して電気的に接続しているコイル線固定ランド13が形成されている。そして、3つのコイル線固定ランド13にそれぞれ駆動コイル3,4,5の端部が電気的に接続される。
このように、6本のワイヤばね6の中の2本がフォーカス駆動コイル3への給電、2本がトラック駆動コイル4への給電、残る2本がラジアルチルト駆動コイル5への給電に用いることができるように配線することにより、外部から配線基板11、ワイヤばね6を介して各駆動コイル3,4,5に電流を供給することが可能になり、対物レンズを各方向に駆動することができる。
(従来例2)
図15は従来例2としての対物レンズ駆動装置を示す斜視図である。従来例1は、3軸駆動対物レンズ駆動装置でかつ支持構造が片側支持のものであることに対し、従来例2は、4軸駆動対物レンズ駆動装置でかつ支持構造が両側支持のものの一例である。なお、図13,図14に示す部材と同一の部材、または同一機能の部材については同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
従来例1においては可動部が6本のワイヤばね6によって支持されていることに対し、従来例2においては可動部が8本のワイヤばね6によって支持されている。図15に示すように各ワイヤばね6はタンジェンシャル方向に平行であり、可動部のトラッキング方向両側において4本ずつ、フォーカシング方向に垂直な1つの平面上に並列配置されている。
さらに、可動部に対してラジアルチルト方向両側に固定部材7がベース8上に配置されており、対物レンズ1の光軸を中心として可動部の2つ対角方向両側に2本ずつワイヤばね6が配置される。さらに、中継基板11には、ワイヤばね6の一端部が固定かつ中継基板11のプリント配線に電気的されて接続されており、他端部は配線基板10に固定かつ配線基板10のプリント配線に電気的に接続されている。そして、配線基板10,10が固定部材7,7に固定されることにより、可動部がタンジェンシャル方向両側からワイヤばね6によって支持されるようになる。
ところで、従来例1においては、チルト駆動がラジアルチルト方向のみであったが、さらなる高密度化によりチルトマージンが狭くなった場合には、タンジェンシャルチルト方向の補正も必要になる。従来例2においては、可動部の一方のタンジェンシャル方向側面に設けたフォーカス駆動コイル3をフォーカス駆動コイル3a、他方のタンジェンシャル方向側面に設けたフォーカス駆動コイル3をフォーカス駆動コイル3bとした場合、フォーカス駆動コイル3a,フォーカス駆動コイル3bにそれぞれ独立した給電を行い、フォーカス方向の推力に差を設けることによって、タンジェンシャルチルト方向の駆動を可能になる。
図16は中継基板11付近の拡大図であり、中継基板11における各駆動コイル3a,3b,4,5の固定位置にはワイヤばね固定ランド12が形成されている。さらに中継基板11には、4つのワイヤばね固定ランド12にそれぞれ対応して電気的に接続するコイル線固定ランド13が形成されている。そして、これら4つのコイル線固定ランド13にそれぞれ駆動コイル3a,3b,4,5の端部が電気的に接続される。
このように、8本のワイヤばね6の中の2本がフォーカス駆動コイル3aへの給電、2本がフォーカス駆動コイル3bへの給電、2本がトラック駆動コイル4への給電、残る2本がラジアルチルト駆動コイル5への給電に用いることができるように配線することにより、外部から配線基板10、ワイヤばね6を介して各駆動コイル3a,3b,4,5に電流を供給することが可能になり、対物レンズ1を各方向に駆動することができる。
なお、従来におけるこの種の技術としては、他にも、特許文献1,2に記載されたものがある。
特開2000−163774号公報 特開2002−150584号公報
しかし、従来例1においては、小さな中継基板上に複数のコイル線やワイヤばねを配置することが非常に困難であり、配置することができたとしても、異なるランド間の距離が近い場合、コイル線端部を固定した後、別の箇所を半田するときに、既に固定した部分が外れてしまうことが問題となっていた。またショートの危険性が高かったり、組み付けが難しく、組付コストが高くなってしまうという問題があった。
また、従来例2のような4軸駆動の場合には駆動コイルが増加するため、中継基板には少なくとも8本のコイル線および棒状弾性ワイヤばねを接続する必要があるため、さらに中継基板上のレイアウトが厳しくなってくる。したがって、上述した従来例1の問題点と同じような問題点が従来例2にも存在するが、4軸にした分、さらに状況は悪化する。
また、高密度化によって要求されるサーボの制御精度が厳しくなるために可動部の弾性変形による高次共振特性を向上させる必要があるが、このためには可動部の小型、軽量化が必須である。
本発明は、対物レンズ駆動装置の小型化、もしくは複雑化に伴うレイアウト上の問題を解決し、組付性を改善することを実現した対物レンズ駆動装置,光ピックアップ装置および光ディスク装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、対物レンズと、該対物レンズを保持する対物レンズ保持部材と、該対物レンズ保持部材に固定された駆動コイルと、前記対物レンズ保持部材を移動可能に支持する複数の導電性の棒状弾性支持部材と、前記棒状弾性支持部材の可動部側端部に設けられ、前記駆動コイルと前記棒状弾性支持部材を電気的に接続するための配線パターンを有する中継基板とを備えた対物レンズ駆動装置において、前記中継基板の表面と裏面とに配線パターンを形成し、表面の配線パターンと裏面の配線パターンをスルーホールによって電気的に接続し、前記駆動コイルのコイル線における少なくとも1本を前記裏面の配線パターンに接続したことを特徴とする。このように、駆動コイルと棒状弾性支持部材の間の電気的配線の一部を、スルーホールを介して中継基板の裏面を這いまわすことにより、複数のコイル線が近接しないようにすることが可能となり、コイル間の電流のショートを防ぐことができるとともに、組付性を向上させることが可能になる。
請求項2に係る発明は、対物レンズと、該対物レンズを保持する対物レンズ保持部材と、該対物レンズ保持部材に固定された駆動コイルと、前記対物レンズ保持部材を移動可能に支持する複数の導電性の棒状弾性支持部材と、前記棒状弾性支持部材の可動部側端部に設けられ、前記駆動コイルと前記棒状弾性支持部材を電気的に接続するための配線パターンを有する中継基板とを備えた対物レンズ駆動装置において、前記中継基板における前記駆動コイルのコイル線を固定するためのランド部にスルーホールを形成し、該スルーホールに前記コイル線における少なくとも1本を挿通したことを特徴とする。このように、コイル線を中継基板のスルーホールに挿通させることによって、コイル線の位置を確定し、組付けを確実に行うことができる。また、別箇所を半田付けしている際に、既固定部の半田箇所が融解しても、コイル線がランドから外れないようにすることができる。
請求項3に係る発明は、対物レンズと、該対物レンズを保持する対物レンズ保持部材と、該対物レンズ保持部材に固定された駆動コイルと、前記対物レンズ保持部材を移動可能に支持する複数の導電性の棒状弾性支持部材と、前記棒状弾性支持部材の可動部側端部に設けられ、前記駆動コイルと前記棒状弾性支持部材を電気的に接続するための配線パターンを有する中継基板とを備えた対物レンズ駆動装置において、前記中継基板の表面および裏面に形成した配線パターンを電気的に接続するためのスルーホールを、前記中継基板における前記駆動コイルのコイル線を固定するためのランド部に形成し、前記スルーホールに少なくとも1本のコイル線を挿通したことを特徴とする。このように、中継基板の裏面に配線を這いまわすためのスルーホールとコイル線の挿通する貫通孔を兼用することができる。
請求項4に係る発明は、請求項2または3に係る発明において、前記対物レンズ保持部材の、前記中継基板のスルーホールと重なる位置に、貫通孔を形成したことを特徴とする。このように構成したことにより、対物レンズ保持部材で中継基板を裏面から保持しつつ、中継基板にコイル線を挿通する構成とすることができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記貫通孔を、前記対物レンズ保持部材における前記中継基板の取り付け面側では前記スルーホールの径に対して小さく形成し、前記中継基板の取り付け面の反対側ではスルーホールの径に対して大きく形成したことを特徴とする。このように、対物レンズ保持部材に設けた貫通孔でコイル線をガイドすることにより、中継基板のスルーホールに挿通しやすくし組付け性を向上することができる。
請求項6に係る発明は、対物レンズと、該対物レンズを保持する対物レンズ保持部材と、該対物レンズ保持部材に固定された駆動コイルと、前記対物レンズ保持部材を移動可能に支持する複数の導電性の棒状弾性支持部材と、前記棒状弾性支持部材の可動部側端部に設けられ、前記駆動コイルと前記棒状弾性支持部材を電気的に接続するための配線パターンを有する中継基板とを備えた対物レンズ駆動装置において、前記中継基板に前記棒状弾性支持部材を固定するためのランド部を形成し、該ランド部に貫通孔を形成し、該貫通孔に前記駆動コイルにおける少なくとも1本のコイル線を挿通し、前記コイル線を前記棒状弾性部材とともに固定したことを特徴とする。このように構成したことにより、コイル線の端部と棒状弾性支持部材の半田作業を同時に行うことによって、作業工数を減らすことができる。中継基板を小さくすることによって、対物レンズ駆動装置を小型化することができる。
請求項7に係る発明は、光ディスクに対して照射光を発するレーザ光源と、前記光ディスクからの反射光を受光する受光光学系と、請求項1〜6のいずれか1項記載の光ディスクの対物レンズ駆動装置を備えたことを特徴とする。このように、小型かつ高機能で組付性の良い対物レンズ駆動装置を用いることにより、良好なスポットを維持し、良好な信号を得ることができる光ピックアップを低コストに提供することができる。
請求項8に係る発明は、光ディスクを回転駆動する回転駆動系と、前記光ディスクの半径方向に移動自在に設けられた請求項7記載のピックアップ装置とを備えたことを特徴とする。このように、小型かつ高機能で組付性の良い対物レンズ駆動装置を用いることで、良好なスポットを維持し、データの読み書きを良好に行うことが可能な光ディスクドライブ装置を低コストに提供することができる。
本発明によれば、対物レンズ駆動装置の小型化、もしくは複雑化に伴うレイアウト上の問題を解決し、また組付性を改善し、コストを低減することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図であり、20は中継基板を示す。なお、図1において、図13に示す従来例1における部材と同一の部材、または同一機能の部材については同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
対物レンズ1は対物レンズ保持部材2に保持されており、対物レンズ保持部材2のタンジェンシャル方向における両側の側面には駆動コイル(フォーカス駆動コイル3、トラッキング駆動コイル4、ラジアルチルト駆動コイル5)が取り付けられ、またトラッキング方向における両側の側面には中継基板20が取り付けられ、可動部が構成されている。可動部は、6本の導電性のワイヤばね6によって、対物レンズ1をフォーカシング方向,トラッキング方向,ラジアルチルト方向に移動可能に支持されている。
また、駆動コイル3,4,5に対向して駆動用磁石9が設置されており、駆動用磁石9はベース8に一体に形成されたヨークに固定されている。ベース8の一部には固定部材7が取り付けられ、この固定部材7に配線基板10が固定されている。配線基板10に前述のワイヤばね6の可動部側の端部に対して反対側の端部が固定されており、配線基板10からワイヤばね6を通して可動部の駆動コイル3,4,5に電流を供給している。
フォーカス駆動コイル3,トラッキング駆動コイル4およびラジアルチルト駆動コイル5はそれぞれ独立したコイル線材で巻回されており、それぞれの駆動コイル3,4,5は各々複数の渦巻状のコイルが2連または4連に連なって構成され、可動部の中心を3軸駆動するようになっている。したがって、駆動コイル3,4,5のコイル線の端部は合計6箇所(2箇所×3軸分)存在する。
これら6箇所のコイル線端部は、対物レンズ保持部材2のトラッキング方向の両側側面に2箇所ある中継基板20にそれぞれ3箇所ずつ半田固定され、中継基板20の配線パターンによって6本のワイヤばね5と電気的に接続されている。
図2は中継基板の構成を示す説明図であり、図2(a)は中継基板の表側、図2(b)は中継基板の裏側を示すものであり、21(21a,21b,21c)はワイヤばね固定ランド、22(22a,22b,22c)はコイル線固定ランド、23(23a,23b)はスルーホールを示す。
中継基板20の表側には、図2(a)に示すように、3つのワイヤばね固定ランド21がフォーカシング方向に並列させて形成されている。なお、以下において、3つのワイヤばね固定ランド21を上側から順にワイヤばね固定ランド21a,21b,21cと称することにする。また、最下のワイヤばね固定ランド21cの下方位置にコイル線固定ランド22cが形成されており、ワイヤばね固定ランド21cとコイル線固定ランド22cとは配線パターンによって電気的に接続されている。また、ワイヤばね固定ランド21a,21bの側方にはそれぞれ小ランドが形成されており、ワイヤばね固定ランド21a,21bと小ランドとは配線パターンによって電気的に接続されている。さらに、前記小ランドには導電性のスルーホール23a,23bが形成されている。
中継基板20の裏側には、図2(b)に示すように、表側の小ランドに対向する位置に小ランドが形成されており、これら互いに対向する小ランドはスルーホール23a,23bによって電気的に接続されている。また、中継基板20のコイル線固定ランド22a,22bが2つ並べて形成されており、これらのコイル線固定ランド22a,22bは裏側の小ランドにそれぞれ配線パターンによって接続されている。このように、裏側に形成された2つのコイル線固定ランド22a,22bはスルーホール23a,23bを介して表側に形成された2つのワイヤばね固定ランド21a,21bに電気的に接続される。
そして、中継基板20の裏面が対物レンズ保持部材2に対する接着面となり、裏側の小ランドが対物レンズ保持部材2に隠れ、中継基板20の下部が対物レンズ保持部材2からフォーカシング方向下方に突出するように中継基板20が対物レンズ保持部材2に固定される。このとき、中継基板20に形成された3つのコイル線固定ランド22は、対物レンズ保持部材2の下部に配置される。
一方の中継基板20に接続される3本のコイル線において、1本のコイル線の端部は、中継基板20の表面のコイル線固定ランド22cに半田固定され、他の2本のコイル線の端部は、コイル線固定ランド22a,22bに半田固定されている。具体的には、図2に示すように、ラジアルチルト駆動コイル5の一方の端部が中継基板20の表面のコイル線固定ランド22cに半田固定され(図には半田は表示していない)、表面側の配線パターンを通り、1つのワイヤばね固定ランド21cにつながっている。また、トラック駆動コイル4の一方の端部およびラジアルチルト駆動コイル5の他方の端部は、中継基板20の裏面側のコイル線固定ランド22a,22bに接続(半田固定)されている。
なお、他方の中継基板20は、一方の中継基板20に対して面対称であり、中継基板20の3つのコイル線固定ランド22に、フォーカス駆動コイル3の両端部と、トラック駆動コイル5の他方の端部が配線される。
このように一部のコイル線の端部を中継基板20の裏側に配置することにより、3本のコイル線の端部が近接することがないので、別の箇所を半田するときに、既に固定した部分が融解しにくくなり、互いにショートする危険性も少なくなる。また、小型の対物レンズ駆動装置を構成することが可能である。
また、実施形態1においては、中継基板20における3つのコイル線固定ランド22が形成された部位が、可動部上フォーカシング方向において対物レンズ1と反対側に配置されているため、可動部の重心バランスが取りやすくなる。
(実施形態2)
図3は本発明の実施形態2を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図である。なお、図3において、図13に示す従来例1または図1,2に示す実施形態1における部材と同一の部材、または同一機能の部材については同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
実施形態2は、実施形態1に対して中継基板の構成とコイル線端部の接続の方法が異なるだけで、対物レンズ駆動装置の全体の構成は実施形態1と同じである。
図4は中継基板の構成を示す説明図であり、図4(a)は中継基板の表側、図4(b)は中継基板の裏側を示すものである。
中継基板20の表側には、図4(a)に示すように、3つのワイヤばね固定ランド21がフォーカシング方向に並列させて形成されている。また、3つのワイヤばね固定ランド21aのフォーカス方向下方に3つのコイル線固定ランド22がタンジェンシャル方向に並べて形成されている。ここで、3つのワイヤばね固定ランド21において上側から順にワイヤ固定ランド21a,21b,21cと称する。同様に、3つのコイル線固定ランド22において、固定部材7に対して近い方から順にコイル線固定ランド22a,22b,22cと称する。
ワイヤばね固定ランド21cとコイル線固定ランド22cとが配線パターンによって接続されている。また、上側2つのワイヤばね固定ランド21a,21bのタンジェンシャル方向側部に配線パターンを介して小ランドが形成されており、これらの小ランドに導電性のスルーホール23a,23bが形成されている。さらに、コイル線固定ランド22a,22b,22cにそれぞれ導電性のスルーホール23c,23d,23eが形成されている。
中継基板20の裏側には、図4(b)に示すように、表側においてコイル線固定ランド22a,22bに対向する位置にコイル線固定ランド22d,22eが形成されている。また、表側においてワイヤばね固定ランド21aに接続した小ランドに対向する裏側の小ランドと、裏側におけるコイル線固定ランド22cとが配線パターンによって接続されており、表側においてワイヤばね固定ランド21bに接続した小ランドに対向する裏側の小ランドと、コイル線固定ランド22dとが配線パターンによって接続されている。
このように、ワイヤばね固定ランド21aは2つのスルーホール23a,23cを介してコイル線固定ランド22aに接続されており、ワイヤばね固定ランド21bは2つのスルーホール23b,23dを介してコイル線固定ランド22bに接続されている。
そして、中継基板20の裏面が対物レンズ保持部材2に対する接着面となり、中継基板20の下部が対物レンズ保持部材2からフォーカシング方向下方に突出するように中継基板20が対物レンズ保持部材2に固定される。中継基板20に形成された各コイル線固定ランド22は、対物レンズ保持部材2の下部に配置される。
一方の中継基板20に接続される、3本のコイル線の端部は、スルーホール23c,23d,23eに対し、裏側から表側に挿通された状態で半田固定されている(図には半田は表示していない)。具体的には、図3に示すように、ラジアルチルト駆動コイル5の一方の端部は、スルーホール23eに挿通され、コイル線固定ランド22cを介してワイヤばね固定ランド21cに固定されたワイヤばね6に電気的に接続される。同様に、トラック駆動コイル4の端部はスルーホール23dに挿通され、スルーホール23bで表面側に移動し、ワイヤばね固定ランド21bに固定されたワイヤばね6に電気的に接続される。ラジアルチルト駆動コイル5の他方の端部は、スルーホール23cに挿通され、スルーホール23aで表面側に移動し、ワイヤばね固定ランド2aに固定されたワイヤばね6に電気的に接続される。
ここで、コイル線固定ランド22cのスルーホール23eは、電気的につながっているスルーホールである必要はなく、コイル先端部を裏側からスルーホール20cに挿通させてコイル線固定ランド22cに接続しても良い。
このように構成することにより、コイル線端部の位置を確実にランドの位置に設定することができ、配線を確実に行うことができる。さらに、コイル線端部はスルーホールにガイドされているので、近接した部分を半田する際に既に半田作業が終わった部分が融解しコイル線が外れるのを防ぐことができる。
なお、フォーカス駆動コイル3およびラジアルチルト駆動コイル5は、対物レンズ保持部材2のタンジェンシャル方向における両側側面に2連ずつ、合計4連で1つの駆動コイルを形成しているが、1本のコイル線材で4連に製作することが難しいために2連のコイルを製作し、2個つなげて使用する構成にする場合もある。この場合、対物レンズ保持部材2のタンジェンシャル方向における両側の2連コイルの接続用として、中継基板20に別のパターンを形成して接続しても良い。
ところで、高密度化の要求などにより、チルトマージンが小さい光ディスクシステムの場合には実施形態1,2のようなラジアルチルト方向だけでなく、タンジェンシャルチルト方向の補正も必要になる場合がある。この場合、対物レンズ駆動装置には4系統の駆動コイルと、駆動コイルに電流を供給するためのワイヤばねが8本必要となる。このような4軸駆動の対物レンズ駆動装置の実施形態について説明する。
(実施形態3)
図5は本発明の実施形態3を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図であり、25は中継基板を示す。なお、図5において、図15に示す従来例2における部材と同一の部材、または同一機能の部材については同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
対物レンズ1は対物レンズ保持部材2に保持されており、対物レンズ保持部材2のタンジェンシャル方向における両側2つの側面にはフォーカス駆動コイル3,トラック駆動コイル4,ラジアルチルト駆動コイル5が取り付けられ、またトラッキング方向における対物レンズ保持部材の両側2箇所には中継基板25がフォーカシング方向に垂直な面に平行に配置され、可動部を構成している。可動部は8本の導電性のワイヤばねによって支持されており、対物レンズをフォーカシング方向,トラッキング方向,ラジアルチルト方向およびタンジェンシャルチルト方向に移動可能に支持されている。
実施形態3においては、フォーカス駆動コイル3がタンジェンシャルチルト方向の駆動に用いられている。すなわち、可動部の一方のタンジェンシャル方向側面に設けたフォーカス駆動コイル3をフォーカス駆動コイル3a、他方のタンジェンシャル方向側面に設けたフォーカス駆動コイル3をフォーカス駆動コイル3bとした場合、フォーカス駆動コイル3a,フォーカス駆動コイル3bにそれぞれ独立した給電を行い、フォーカス方向の推力に差を設けることによって、タンジェンシャルチルト方向の駆動を可能になる。
8本のワイヤばね6はフォーカシング方向に垂直な同一面上かつ可動部のタンジェンシャル方向両側から可動部を支持していることにより、可動部に多くの配線をつなげることが可能なだけではなく、タンジェンシャルチルト方向の可動性が良好で、フォーカシング駆動によるタンジェンシャルチルト方向のクロスアクションが理論上発生しない構成となっている。
また、駆動コイル3a,3b,4,5に対向して駆動用磁石9が設置されており、駆動用磁石9はベースに一体に形成されたヨークに固定されている。ベースの一部には固定部材7が取り付けられ、配線基板10が固定されている。ここに前述のワイヤばね6の可動部の端部と反対側の端部が固定され、配線基板10を通して駆動コイル3a,3b,4,5に電流が供給される。
フォーカス駆動コイル3a,3b、トラッキング駆動コイル4およびラジアルチルト駆動コイル5が独立したコイル線材で巻回されており、それぞれの駆動コイル3a,3b,4,5は各々複数の渦巻状のコイルが2連または4連に連なって構成され、可動部の中心を駆動するようになっている。
したがって、コイル線の端部は合計8箇所(2箇所×4軸分)ある。これらのコイル線端部は対物レンズ保持部材2のトラッキング方向の両側側面に2箇所ある中継基板25,25にそれぞれ4箇所ずつ半田固定されており、前述の8本のワイヤばねと電気的に接続されている。
図6は可動部における中継基板付近の構成を示す説明図であり、図6(a)は中継基板の表側、図6(b)は中継基板の裏側を示すものである。
実施形態1,2の中継基板10(図1,図3参照)は、トラッキング方向に垂直な平面と平行に配置されていたが、実施形態3では8本のワイヤばね6が同一平面上に配置されているため、中継基板25はフォーカシング方向に垂直な平面と平行に配置されている。
中継基板25の表側には、図6(a)に示すように、ワイヤばね固定ランド26が4箇所に形成されており、それぞれが矩形の頂点の位置関係で配置されている。ここで、4箇所のワイヤばね固定ランド26を、ワイヤばね固定ランド26a,26b,26c,26dと称し、ワイヤばね固定ランド26a,26bに一方の固定部材7からのワイヤばね6,6、およびワイヤばね固定ランド26c,26dに他方の固定部材7からのワイヤばね6,6が固定されているものとする。ワイヤばね固定ランド26a,26b,26c,26dの対物レンズ1側には、4つのコイル線固定ランド27がタンジェンシャル方向に並べて形成されており、図6を正面視した場合、左側からコイル線固定ランド27a,27b,27c,27dと称することにする。また、コイル線固定ランド27a,27b,27c,27dにはそれぞれ導電性のスルーホール28a,28b,28c,28dが形成されている。
中継基板25の表側において、コイル線固定ランド27bがワイヤばね固定ランド26aに配線パターンによって接続され、コイル線固定ランド27cがワイヤばね固定ランド27cに配線パターンによって接続されている。また、ワイヤばね固定ランド26b,26dの側方には配線パターンを介して小ランドが並べて形成されており、これら小ランドに導電性のスルーホール28e,28fが形成されている。
中継基板25の裏側には、図6(b)に示すように、表側におけるワイヤばね固定ランド26b,26cに対応する小ランドに対向して、小ランドが形成されており、これら小ランドはスルーホール28e,28fによって電気的に接続されている。また、表側においてコイル線固定ランド27a,27dに対向して、中継基板27の裏側に2つのコイル線固定ランド(図示せず)が形成されており、両者は、スルーホール28a,28dによって電気的に接続されている。さらに、コイル線固定ランド27aに対向するコイル線固定ランドが、ワイヤばね固定ランド26bに対応する裏側の小ランドに、コイル線固定ランド27dに対向するコイル線固定ランドがワイヤばね固定ランド26dに対応する裏側の小ランドに配線パターンによって接続されている。
中継基板25におけるコイル線固定ランド27a,27b,27c,27dが形成されている部位の裏側が接着面となり、対物レンズ保持部材2に固定される。ここで、対物レンズ保持部材2における中継基板25の固定部位において、スルーホール28a,28b,28c,28dに重なる部分にそれぞれ対応した、4つのコイル線挿通孔2aが形成されている。また、対物レンズ保持部材2の裏側におけるコイル線挿通孔2aの開口部位は、図6(c)に示すように中継基板25に向かってテーパ状に形成されており、コイル線挿通孔2aは、中継基板25の取り付け面側ではスルーホール28の径に対して小さく形成され、中継基板25の取り付け面と反対側ではスルーホール28の径に対して大きく形成されている。
このように、トラッキング方向において可動部の端の方に位置する2箇所のワイヤばね固定ランド26b,26dからの配線パターンはスルーホール28e,28fを通って中継基板25の裏面側に移動し、スルーホール28a,28dを通るように電気的に接続されている。また、トラッキング方向において、対物レンズ1側に位置する2箇所のワイヤばね固定ランド26a,26cからの配線パターンはそのまま中継基板25の表面側を通り、コイル固定ランド27a,27dにつながっている。
そして、4本のコイル線の端部は、コイル線挿通孔2aからそれぞれ挿通され、コイル線固定ランド27a,27b,27c,27dに接続される。なお、他方の中継基板25は、一方の中継基板25に対して面対称であり、例えば、一方の中継基板25にラジアルチルト駆動コイル5の両端、およびフォーカス駆動コイル3aの両端が接続され、他方の中継基板25にトラック駆動コイル4の両端、およびフォーカス駆動コイル3bの両端を接続される。その結果、配線基板10から中継基板25,25を介して各駆動コイル3a,3b,4,5に電流を供給することができる。
このように実施形態3によれば、コイル線固定ランド27が線材を位置決めするのが難しい場所に配置されているため、実施形態1と同様に、コイル線固定ランド27にスルーホール28を設けてコイル線の端部を挿通することにより、組付性を向上している。またコイル線の端部をスルーホール28に挿通しておくことにより、近接した部分を半田する際に既に半田作業が終わった部分が融解しコイル線が外れるのを防ぐことができる。
また、実施形態3によれば、図6(c)に示すように、対物レンズ保持部材2のコイル線挿通孔2aは、中継基板25の取り付け面側ではスルーホール28の径に対して小さく形成され、中継基板25の取り付け面と反対側ではスルーホール28の径に対して大きく形成されているので、コイル線の端部を挿通する際にコイル線先端をスルーホール28に導くガイドとなり、組付性を良くすることができる。
(実施形態4)
図7は本発明の実施形態2を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図である。なお、図7において、図15に示す従来例2または図5,図6に示す実施形態3における部材と同一の部材、または同一機能の部材については同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
実施形態4は、実施形態3に対して中継基板の構成および裏面の配線パターンが異なるだけで、対物レンズ駆動装置の全体の構成は実施形態3と同じである。
図8は可動部における中継基板付近の構成を示す説明図であり、図8(a)は中継基板の表側、図8(b)は中継基板の裏側を示すものである。
実施形態4の中継基板25は、ワイヤばね固定ランド26の形成部位のタンジェンシャル方向両側を、実施形態3の中継基板25より短く形成し、全体としてT字状に構成したものである。そして、ワイヤばね固定ランド26a,26b,26c,26dにスルーホール28e,28f,28g,28fを形成し、裏面側の配線パターンに電気的に接続させる。
中継基板25の裏面においては、表側のコイル線固定ランド27a,27b,27c,27dにスルーホール28a,28b,28c,28dを介して電気的に接続した4つのコイル線固定ランド(図示せず)が形成されており、これら裏側の4つのコイル線固定ランドが、スルーホール28e,28f,28g,28hを介してワイヤばね固定ランド26a,26b,26c,26dに電気的に接続するように、中継基板25の裏面に配線パターンが形成されている。
このように実施形態4によれば、タンジェンシャルチルト方向の可動性を向上させるために、ワイヤばね固定ランド26上にスルーホール28を配置して、タンジェンシャル方向に並んでいるワイヤばね6の固定端の間隔を小さくしたことにより、実施形態3に比較してタンジェンシャルチルト方向の可動性を向上させることができる。
また、実施形態4においても、図6(c)に示すようにコイル挿通孔2aが形成されており、コイル線の端部を挿通する際にコイル線先端をスルーホール28に導くガイドとなり、組付性を良くすることができる。
(実施形態5)
図9は本発明の実施形態5を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図である。なお、図9において、図15に示す従来例2または図7,図8に示す実施形態4における部材と同一の部材、または同一機能の部材については同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
実施形態5は、実施形態4に対して中継基板の構成および対物レンズ保持部材における中継基板の取り付け部の構造が異なるだけで、対物レンズ駆動装置の全体の構成は実施形態4と同じである。
図10は可動部における中継基板付近の構成を示す説明図であり、図10(a)は中継基板の表側、図10(b)は中継基板の裏側を示すものである。
実施形態5の中継基板25は、実施形態4のコイル線固定ランド27a,27b,27c,27dおよび中継基板25におけるコイル線固定ランド27a,27b,27c,27dの形成部分を削除し、ワイヤばね固定ランド26にコイル線固定ランド27の機能を持たせたものであり、実施形態5の中継基板25は実施形態4の中継基板25よりも小型に形成されている。また、実施形態4においては中継基板25の一部が対物レンズ保持部材2から突出していることに対し、実施形態5においては、中継基板25全体が対物レンズ保持部材2に搭載されている。
中継基板25表面において、ワイヤばね固定ランド26a,26b,26c,26dは矩形の頂点の位置関係で配置されている。さらに、ワイヤばね固定ランド26a,26b,26c,26dに導電性のスルーホール28a,28b,28c,28dが形成されており、これらスルーホール28a,28b,28c,28dによってワイヤばね固定ランド26a,26b,26c,26dが中継基板25の裏面のコイル線固定ランド(図示せず)に電気的に接続されている。また、ワイヤばね固定ランド26に対するワイヤばね6の固定位置は、スルーホール28a,28b,28c,28dの近傍に設定されている。
対物レンズ保持部材2における中継基板25の固定部位には、コイル線固定ランド26a,26b,26c,26dのスルーホール28a,28b,28c,28dに重なる部分に、4つのコイル線挿通孔2aが形成されている。また、対物レンズ保持部材2の裏側におけるコイル線挿通孔2aの開口部位は、図6(c)に示す形状と同一であり、中継基板25に向かってテーパ状に形成されており、コイル線挿通孔2aは、中継基板25の取り付け面側ではスルーホール28の径に対して小さく形成され、中継基板25の取り付け面と反対側ではスルーホール28の径に対して大きく形成されている。
そして、コイル線挿通孔2aからコイル線の端部を挿通した状態で、ワイヤばね6を半田固定することにより、従来、別々に行っていたコイル線端部固定の半田作業工程と、ワイヤばね6固定の半田作業工程をまとめて行うことができる。これによって、組付けを容易にし、かつ対物レンズ駆動装置を小型に形成することが可能となる。この場合、ワイヤばね6がコイル線に干渉して位置がずれることを防ぐために、ワイヤばね6の長手方向の中心軸に対してスルーホール28の中心位置をずらしておくことが望ましい。
なお、実施形態5においても、図6(c)に示すようにコイル挿通孔2aが形成されており、コイル線の端部を挿通する際にコイル線先端をスルーホール28に導くガイドとなり、組付性を良くすることができる。
(光ピックアップ装置の実施形態)
図11は図1〜図10にて説明した実施形態の対物レンズ駆動装置を搭載した本発明に係る光ピックアップ装置の実施形態を説明するための概略構成図であって、31は光源、32はコリメートレンズ、33はビームスプリッタ、34は立上げミラー、35は集光レンズ、36はシリンドリカルレンズ、37は受光光学手段としての受光素子、38は光ディスクであって、39が前記実施形態の対物レンズ駆動装置である。
光源31から出射した拡散光は、コリメートレンズ32によって略平行光になる。その後、ビームスプリッタ33を通り、立上げミラー34により折り曲げられる。立上げミラー34によって折り曲げられた平行光は対物レンズ駆動装置39の対物レンズ1に入射し、光ディスク38上に光スポットSを形成する。光ディスク38からの光スポットSの反射光は、ビームスプリッタ33によって偏向されて、集光レンズ35とシリンドリカルレンズ36を通った後、受光素子37に入射する。
このように、光ディスク38上の光スポットSの反射光が受光素子37に入射するように配置しておく。受光素子37で得られた信号を基にして、演算処理部などの対物レンズ制御手段(図示せず)によって制御信号を生成し、対物レンズ駆動装置39に出力することにより、フォーカスコイル,トラックコイルを駆動し、光ディスク38に対して対物レンズ1を追従させることにより光ディスク38に記録された情報を再生することができる。さらに、図示しないチルトセンサにより光ディスク28の傾きを検出し、それに応じた電流を対物レンズ駆動装置39のチルトコイル(図示せず)に流すことにより、光ディスク38に対して対物レンズ1を傾斜させてチルト補正を行う。
ここで、対物レンズ駆動装置39は図1〜図10にて説明した各実施形態の構成の対物レンズ駆動装置であって、既述したように、この対物レンズ駆動装置39を用いることによって、面ぶれ,偏心,反りの大きな光ディスク38を高速に回転させた場合でも、対物レンズ1を光ディスク38に対して追従させることが可能になる。すなわち良好な信号を高速で記録再生することができる。
(光ディスク装置の実施形態)
図12(a)は図1〜図10にて説明した実施形態の対物レンズ駆動装置を備えた図11の光ピックアップ装置を搭載した光ディスク装置の実施形態を説明するための概略構成を示す平面図、図12(b)は図11の光ディスク装置の正面図であり、40は図31にて説明した光ピックアップ装置であって、光ピックアップ装置40は、光源31,コリメートレンズ32,シリンドリカルレンズ36,受光素子37,対物レンズ駆動装置39などから構成されている。
さらに、41は光ディスク装置の筐体、42は防振ゴム、43は光ディスク38の回転駆動手段であるスピンドルモータ、44はシークレール、45はピックアップモジュールベースであって、光ディスク装置の筐体41に防振ゴム42を介してピックアップモジュールベース45が設置されている。ピックアップモジュールベース45には光ディスク38を回転駆動させるスピンドルモータ43が設置されている。また、ピックアップモジュールベース45に取り付けられたシークレール44には光ピックアップ装置40が搭載されている。光ピックアップ装置40は、図示しないシークモータなどからなるピックアップ駆動手段によってシークレール44上を光ディスク28の半径方向に移動駆動される。
ここで図11,図12に示す光ディスク装置に搭載されている光ピックアップ装置40は既述した構成の光ピックアップ装置であって、面ぶれ,偏心,反りの大きな光ディスク38を高速に回転させた場合でも、対物レンズ1を光ディスク38に対して追従させることが可能である。したがって、本実施形態例の光ディスク装置は記録/再生を良好に、しかも高速に行うことが可能になる。
本発明は、高密度,大容量の光ディスクを記録媒体とする記録/再生装置等に利用可能である。
本発明の実施形態1を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図 図1の中継基板の構成を示す説明図 本発明の実施形態2を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図 図3の中継基板の構成を示す説明図 本発明の実施形態3を説明するための対物レンズ駆動装置の視図 図5の可動部における中継基板付近の構成を示す説明図 本発明の実施形態2を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図 図7の可動部における中継基板付近の構成を示す説明図 本発明の実施形態5を説明するための対物レンズ駆動装置の斜視図 図9の可動部における中継基板付近の構成を示す説明図 図1〜図10にて説明した実施形態の対物レンズ駆動装置を搭載した本発明に係る光ピックアップ装置の実施形態を説明するための概略構成図 図1〜図10にて説明した実施形態の対物レンズ駆動装置を備えた図11の光ピックアップ装置を搭載した光ディスク装置の実施形態を説明するための概略構成を示す説明図 従来例1としての対物レンズ駆動装置を示す斜視図 中継基板11付近の拡大図 従来例2としての対物レンズ駆動装置を示す斜視図 中継基板11付近の拡大図
符号の説明
1 対物レンズ
2 対物レンズ保持部材
2a コイル挿通孔
3,3a,3b フォーカス駆動コイル
4 トラック駆動コイル
5 ラジアルチルト駆動コイル
6 ワイヤばね
7 固定部材
8 ベース
9 駆動用磁石
10 配線基板
20,25 中継基板
21,21a,21b,21c,26,26a,26b,26c,26d ワイヤばね固定ランド
22,22a,22b,22c,27,27a,27b,27c,27d コイル線固定ランド
23,23a,23b,23c,23d,23e,28,28a,28b,28c,28d,28e,28f,28g,28h スルーホール
31 光源
37 受光素子
39 対物レンズ駆動装置
40 光ピックアップ装置
43 スピンドルモータ

Claims (8)

  1. 対物レンズと、該対物レンズを保持する対物レンズ保持部材と、該対物レンズ保持部材に固定された駆動コイルと、前記対物レンズ保持部材を移動可能に支持する複数の導電性の棒状弾性支持部材と、前記棒状弾性支持部材の可動部側端部に設けられ、前記駆動コイルと前記棒状弾性支持部材を電気的に接続するための配線パターンを有する中継基板とを備えた対物レンズ駆動装置において、
    前記中継基板の表面と裏面とに配線パターンを形成し、表面の配線パターンと裏面の配線パターンをスルーホールによって電気的に接続し、前記駆動コイルのコイル線における少なくとも1本を前記裏面の配線パターンに接続したことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 対物レンズと、該対物レンズを保持する対物レンズ保持部材と、該対物レンズ保持部材に固定された駆動コイルと、前記対物レンズ保持部材を移動可能に支持する複数の導電性の棒状弾性支持部材と、前記棒状弾性支持部材の可動部側端部に設けられ、前記駆動コイルと前記棒状弾性支持部材を電気的に接続するための配線パターンを有する中継基板とを備えた対物レンズ駆動装置において、
    前記中継基板における前記駆動コイルのコイル線を固定するためのランド部にスルーホールを形成し、該スルーホールに前記コイル線における少なくとも1本を挿通したことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  3. 対物レンズと、該対物レンズを保持する対物レンズ保持部材と、該対物レンズ保持部材に固定された駆動コイルと、前記対物レンズ保持部材を移動可能に支持する複数の導電性の棒状弾性支持部材と、前記棒状弾性支持部材の可動部側端部に設けられ、前記駆動コイルと前記棒状弾性支持部材を電気的に接続するための配線パターンを有する中継基板とを備えた対物レンズ駆動装置において、
    前記中継基板の表面および裏面に形成した配線パターンを電気的に接続するためのスルーホールを、前記中継基板における前記駆動コイルのコイル線を固定するためのランド部に形成し、前記スルーホールに少なくとも1本のコイル線を挿通したことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  4. 前記対物レンズ保持部材の、前記中継基板のスルーホールと重なる位置に、貫通孔を形成したことを特徴とする請求項2または3記載の対物レンズ駆動装置。
  5. 前記貫通孔を、前記対物レンズ保持部材における前記中継基板の取り付け面側では前記スルーホールの径に対して小さく形成し、前記中継基板の取り付け面の反対側ではスルーホールの径に対して大きく形成したことを特徴とする請求項4記載の対物レンズ駆動装置。
  6. 対物レンズと、該対物レンズを保持する対物レンズ保持部材と、該対物レンズ保持部材に固定された駆動コイルと、前記対物レンズ保持部材を移動可能に支持する複数の導電性の棒状弾性支持部材と、前記棒状弾性支持部材の可動部側端部に設けられ、前記駆動コイルと前記棒状弾性支持部材を電気的に接続するための配線パターンを有する中継基板とを備えた対物レンズ駆動装置において、
    前記中継基板に前記棒状弾性支持部材を固定するためのランド部を形成し、該ランド部に貫通孔を形成し、該貫通孔に前記駆動コイルにおける少なくとも1本のコイル線を挿通し、前記コイル線を前記棒状弾性部材とともに固定したことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  7. 光ディスクに対して照射光を発するレーザ光源と、前記光ディスクからの反射光を受光する受光光学系と、請求項1〜6のいずれか1項記載の対物レンズ駆動装置を備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 光ディスクを回転駆動する回転駆動系と、前記光ディスクの半径方向に移動自在に設けられた請求項7記載のピックアップ装置とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
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