本実施形態の表示装置は、メモデータを適切に表示するために、コンテンツデータの解像度を変更する構成である。この表示装置について、図1ないし図24に基づいて説明する。
本実施形態の表示装置(出力装置)1は、図2に示すように、制御部2、記憶部(記録媒体)3、表示部4、操作部5、編集部(編集装置)6およびインタフェース部7を備えている。表示装置1は、記憶部3に記憶しているコンテンツデータ3aを、表示部4の表示パネル(出力媒体)4bに表示させる。
また、表示装置1は、プリンタ9、記憶装置10および端末11を有するネットワーク8に接続されている。表示装置1は、コンテンツデータを例えば他の端末11に表示させることができる。また、表示装置1は、表示パネル4bに表示されている内容をプリンタに9に出力させることもできる。
表示装置1の制御部2は、表示装置1の全体的な制御を行う。例えば制御部2は、記憶部3やネットワーク8の記憶装置10などからデータを取得して、表示部4の表示パネル4bに表示したり、ネットワーク8のプリンタ9に出力したりする。また、例えば制御部2は、コンテンツデータ、メモデータのようなデータを記憶部3やネットワーク8の記憶装置10などに書込み、保存する。
記憶部3は表示装置1の記憶装置である。本実施形態の記憶部3は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やフラッシュメモリなどのメモリデバイスで構成される。
記憶部3には、コンテンツデータ3a、メモデータ3b、および設定データ3cが格納される。コンテンツデータ3aは、文字データや画像データを含む、表示対象となるデータである。メモデータ3bは、表示されているコンテンツデータ3aの余白に書込んで表示するデータである。設定データ3cは、表示パネル4bにおける表示状態を設定するデータである。この設定データ3cは、表示パネル4b上でデータを表示可能な範囲(レイアウト可能な範囲)についてのデータを含んでいる。なお、レイアウト可能な範囲についての設定は、記憶部3に格納している構成に限るものではなく、他の記憶媒体に記憶されていてもよいし、またはユーザの指示により操作部5から入力する構成であってもよい。例えば、表示部4の表示パネル4bに表示されるウィンドウのサイズをレイアウト可能な範囲とする場合に、制御部2が記憶部3にアクセスして、ウィンドウサイズデータを参照するウィンドウサイズ取得API(Application Program Interface)を呼び出すなどして、レイアウト可能な範囲のデータを取得してもよい。または、例えば印刷する場合に、プリンタ9、あるいは用紙設定が記録されている記憶部3の図示しない印刷設定データに制御部2がアクセスして、用紙サイズ取得APIを呼び出すなどして用紙サイズのデータを取得してもよい。
なお、表示・出力媒体のレイアウト可能な範囲とは、コンテンツデータやメモデータを含めて、表示対象要素をレイアウトして表示が可能となる範囲である。すなわち、レイアウト可能な範囲とは、例えば、表示・出力媒体の表示できない端の部分や、ウィンドウ枠その他の表示に使われるのでコンテンツデータやメモデータのレイアウト・表示に使えない部分を除いた部分、また、本当はレイアウト可能だが見易くするためにわざとレイアウトさせない端の部分(先に説明した意味ではなく、一般的に言う「余白」)などを除いた範囲に相当する。
表示部4は、表示制御部4aと表示パネル4bとを含んでいる。表示制御部4aは、図示しないグラフィックカード上にVRAM(Video Random Access Memory)を有している。表示制御部4aは、入力されるデータを一旦VRAMに格納する。表示制御部4aは、VRAMに入力されるデータを表示信号に変換して、表示パネル4bに出力する。表示パネル4bは表示信号を画像として表示する。なお、本実施形態の表示パネル4bは液晶表示パネルであるが、これに限るものではない。例えば、プラズマディスプレイ、有機あるいは無機ELパネル、CRT等であってもよい。また、表示装置1においてデータを表示する対象は表示部4に限るものではなく、ネットワーク8のプリンタ9においてシートに印刷する場合も、データの表示に含むものとする。
操作部5は、表示装置1のユーザインタフェースである。操作部5は、キーボード5a、タブレット(入力パネル)5b、入力ペン5cおよびマウス5dを含んでいる。表示装置1のユーザは、操作部5を用いて、表示するコンテンツデータ3aの選択、メモデータ3bの記入、設定データ5cの設定などを行うことができる。操作部5の構成はこれに限るものではなく、例えばこの他にもボタン、マイクによる音声入力など、様々な手段で構成可能である。
ユーザによりキーボード5a、タブレット5b、入力ペン5c、またはマウス5dなどが操作されると、制御部2は、例えば入力されるマウス5dや入力ペン5cの動きをストロークデータの形式に変換する。また、例えば制御部2は、さらにストロークデータを手書き文字認識してテキストデータに変換することもできる。また、例えば制御部2は、キーボード5aから得られる文字を仮名漢字変換して、仮名漢字混じりのテキストデータに変換することもできる。または、例えば制御部2は、図示しないマイクから入力された音声を認識してテキストデータに変換することもできる。制御部2は、例えば操作に応じたデータを記憶部3やネットワーク8の記憶装置10に格納し、または必要に応じて編集部6にてデータを編集してから表示部4に表示させる。
編集部6は、一般的な編集機能全般を行う編集装置である。編集部6は、操作部5を用いたユーザからの指示に応じて、表示対象要素としてのコンテンツデータ、メモデータの追加、削除を行う。例えば、編集部6は、操作部5からメモデータが入力されると、メモデータ3bおよびコンテンツデータ3aを適切に編集して表示パネル4bに表示させる。また、編集部6は、コンテンツデータのレイアウト、メモデータのレイアウトの変更として、文字のフォントサイズの変更、フォント色の変更、図形の変形などを行う。編集部6は、メモデータを、コンテンツデータのレイアウト範囲の余白領域に配置する。編集部6の詳細については後述する。
インタフェース部7は、表示装置1の外部とのインタフェースであり、データの送受信を行う入出力手段として機能する。本実施形態のインタフェース部7は、ネットワークカードなどにより構成される。インタフェース部7は、ネットワーク8に接続されている。ネットワーク8との接続は、有線であってもよいし、無線であってもよい。ネットワーク8のプリンタ9は、表示装置1から入力される印刷データを、図示しない用紙(出力媒体)に印刷する。ネットワーク8の記憶装置10は、例えば端末11に着脱可能なHDD(Hard Disk Drive)やPC(Personal Computer)カードなどの記憶手段とする。
なお、表示装置1の各部のデータ送受信は、例えば図示しないCPUに接続されたバスを用いて行ってもよい。またはこれに限るものではなく、データを授受できるならば、通信ケーブルや無線通信装置などを介する構成でもよい。
また、本実施形態の表示装置1の制御部2は、記憶部3に記憶されている図示しないプログラムが、図示しないCPU(Central Processing Unit)に読み込まれて実行されることによって実現するものである。また、表示装置1の編集部6も、記憶部3に記憶されているプログラムがCPUに読み込まれて実行されることによって実現する。なお、実現手段としてはプログラムとCPUとを用いる構成に限定されるものではなく、DSP(Digital Signal Processor)であってもよいし、または処理手順が回路として組み込まれているロジック回路などを用いる構成でもよい。また、プログラムは、記憶部3ではなく、外部の記憶装置10に記憶されていてもよい。
上記表示装置1は、一例を図3に示すように、表示パネル4bに対して操作部5の入力ペン5cを用いてメモデータを入力する構成である。このように、本実施形態の表示装置1は表示パネル4bがタブレット5bを兼ねるようになっているので、ユーザが表示パネル4b上で入力ペン5cを用いることによって、手書きデータなどを入力したり、表示装置1を操作したりすることができる。
表示パネル4b上の領域が、コンテンツデータ3aやメモデータ3bを表示可能な表示領域である。この領域に、コンテンツデータ3aやメモデータ3bを、設定したレイアウトに基づいて表示する。
ここで、データを編集して表示状態を変更させる編集部6について、図4に基づいて詳細に説明する。
編集部6は、編集制御部12、コンテンツ部13、メモ部14、余白抽出部15、メモ領域抽出部16、比較部17、およびレイアウト部(変更部)18を含んでいる。
編集制御部12は、編集部6の編集機能を全体として制御するものである。編集制御部12は、制御部2を介して記憶部3に格納されたコンテンツデータ3aを取得し、コンテンツ部13に保持する。また、編集制御部12は、制御部2を介して記憶部3に格納されたメモデータ3bを取得し、メモ部14に保持する。または、編集制御部12は、操作部5からユーザにより入力されたデータを受け取り、メモ部14またはコンテンツ部13に反映させる。また、編集制御部12の構成はこれに限るものではなく、編集制御部12が、例えばネットワーク8の記憶装置10にアクセスしてデータを取得する構成であってもよい。コンテンツデータの取得方法は、これに限らず、一般的に知られている他の取得方法などであってもよい。以下では、コンテンツデータは予め用意され、記憶部3や記憶装置10に格納されているものとする。
コンテンツ部13はコンテンツデータ3aを編集するために一旦保持する記憶領域である。メモ部14はメモデータ3bを編集するために一旦保持する記憶領域である。
ここで、コンテンツデータ3a・メモデータ3bとして格納されているデータ形式の一例について、図5、図6に基づいて簡単に説明する。
コンテンツデータ3aの一例は、図5に示す要素401〜403のように、表示対象となるコンテンツの要素ごとに分けて格納される。各要素は、一例として、種類、位置X、位置Y、幅W、高さH、および内容の各項目を含んでいる。種類は、文字列(TEXT)、画像(IMAGE)など表示対象要素の種類を表す。位置X、位置Yは、表示対象要素の位置のX座標、Y座標をそれぞれ表す。幅W、高さHは、表示対象要素の領域の大きさ(幅、高さ)をそれぞれ表す。内容の項目は、表示対象要素の種類に応じて異なった形式で格納される。例えば、種類が文字列(TEXT)の場合に、内容の項目は文字列の文字コード、文字の色などのフォント情報を含んだものとなる。種類が画像(IMAGE)の場合は、内容の項目は画像の画素データ(Image Data)などを含んだものとなる。
なお、コンテンツデータのデータ構造は、図5に示すデータ構造に限定するものではなく、一般的に知られているデータ構造などであって、表示を行うことができるものであれば、他のデータ構造であってもよい。以下では、理解を容易にするため、コンテンツデータ3aとして種類がテキストデータであるものについて説明する。
また、メモデータ3bの一例は、図6に示す要素501〜503のように、表示対象となるメモデータの要素ごとに分けて格納される。各要素は、一例として、種類、位置X、位置Y、幅W、高さH、内容、および変更情報の各項目を含んでいる。種類は、文字列(TEXT)、手書き(FREEHAND)、画像(IMAGE)など表示対象要素の種類を表す。位置X、位置Yは、表示対象要素の位置のX座標、Y座標をそれぞれ表す。幅W、高さHは、表示対象要素の領域の大きさ(幅、高さ)をそれぞれ表す。内容の項目は、表示対象要素の種類に応じて異なった形式で格納される。例えば、種類が文字列(TEXT)の場合は、文字列の文字コード、文字の色などのフォント情報を含んだものとなる。手書き(FREEHAND)の場合は、ストロークデータ(Stroke Data)を含んだものとなる。画像(IMAGE)の場合は、画像の画素データ(Image Data)などを含んだものとなる。また、変更情報の項目は、後述する余白範囲変更処理によって変更となった情報を表す。
ここで、余白範囲変更処理によってコンテンツデータの解像度を変更した場合のメモデータ3bの一例を、図7に示す。要素601〜603は、図6に示す各要素501〜503について、各要素を表示する場合に変更するコンテンツデータの解像度を表す「REZ(解像度)」の項目へのポインタを、変更情報として含んでいる。このように、各要素の変更情報の項目に、ポインタを格納する。この形式であれば、変更情報として異なる形式のものを用いる場合であっても、容易に実現できる。このようにコンテンツデータの解像度を保持しておくことによって、メモデータの大きさとこれを包含する余白範囲(余白領域)の大きさの関係を保持する。なお、項目の位置X、位置Y、幅W、高さHは、コンテンツデータの解像度を変更する前の情報であってもよいし、後の情報であってもよい。
なお、メモデータのデータ構造は、図6、図7に示すデータ構造に限定するものではなく、一般的に知られているデータ構造などであって、表示を行うことができるものであれば、他のデータ構造であってもよい。以下では、理解を容易にするため、メモデータ3bとして種類が手書き(FREEHAND)であるものについて説明する。
ここで、図4に示す編集部6についての説明に戻ると、余白抽出部15は、コンテンツ部13に保持されているコンテンツデータから、コンテンツデータのレイアウト範囲を抽出する。ここで、余白抽出部15は、レイアウト可能な範囲中にそもそもコンテンツデータを表示できるか否かについて、レイアウト可能範囲と各コンテンツの位置、大きさを比較する。余白抽出部15は、コンテンツデータのレイアウト範囲をレイアウト部18に出力する。
また、余白抽出部15は、コンテンツ部13に保持されているコンテンツデータと編集制御部12から入力される設定データ3cとを用いて、余白となる領域の位置、サイズを抽出し、比較部17に出力する。より詳細には、余白抽出部15は、設定データ3cに含まれるレイアウト可能な範囲における、コンテンツデータを表示させた場合のコンテンツレイアウト範囲を計算する。余白抽出部15は、レイアウト可能な範囲とコンテンツレイアウト範囲とから、余白のサイズを抽出する。表示パネル4b上でコンテンツが表示される領域(コンテンツレイアウト領域)は、レイアウト可能な範囲と同じ範囲、または、レイアウト可能な範囲から余白範囲(余白領域)を除いた範囲となる。
メモ領域抽出部16は、メモ部14に保持されているメモデータから、メモデータのレイアウト範囲を抽出し、レイアウト部18に出力する。また、メモ領域抽出部16は、メモ部14に保持されているメモデータから、メモデータの占める領域の位置、サイズを抽出し、比較部17に出力する。
比較部17は、余白抽出部15から入力される余白の位置、サイズとメモ領域抽出部16から入力されるメモデータの占める領域の位置、サイズとを比較する。具体的には、位置、サイズを比較することによって、余白範囲中にメモデータを配置した場合に、メモデータの占める領域がコンテンツの余白範囲中に包含されるか否かを判別する。比較部17は、判別によって得られた比較結果をレイアウト部18に出力する。
レイアウト部18は、余白抽出部15およびメモ領域抽出部16からのデータに応じて、コンテンツデータおよびメモデータをレイアウトする。すなわち、レイアウト部18は、例えば表示対象要素を追加、削除する他に、文字のフォントサイズの変更、フォント色の変更、図形の変形のようなレイアウトの変更を行う。
またレイアウト部18は、比較部17における比較結果に応じて、コンテンツデータ、メモデータのレイアウトを変更する。レイアウト部18は、レイアウトを変更したコンテンツデータ、メモデータを、コンテンツ部13、メモ部14に一旦保持させる。より詳細には、例えばレイアウト部18は、比較部17の比較結果を受け、コンテンツデータの余白範囲中にメモデータを表示できない場合には、コンテンツデータのレイアウトを変更する。
なお、レイアウト部18は、レイアウト変更の必要があると判断した場合には、コンテンツデータ・メモデータを、編集制御部12を介してコンテンツ部13・メモ部14から取得する。レイアウト部18は、編集制御部12を介して記憶部3の設定データ3cを取得する。
ここで、制御部2が、コンテンツ部13、メモ部14にそれぞれアクセスしてデータを取得して表示部4の表示制御部4aに出力する。これによって、編集部6にて編集されたデータが表示部4の表示パネル4bに表示される。
なお、表示装置1の電源停止時や、その他ユーザからの指示があった場合などには、編集制御部12が、コンテンツ部13、メモ部14に一旦保持したコンテンツデータ、メモデータを、記憶部3にコンテンツデータ3a、メモデータ3bとして格納する。
上記構成の表示装置1における動作の一例として、あるテキストにメモを記録する一連の操作について説明する。
まず、表示パネル4bに表示されているコンテンツデータの一例を図8に示す。一例としてのテキストが、コンテンツレイアウト範囲801にレイアウトされて表示されている。このテキストは、全角仮名の表示対象要素で構成された横書きのコンテンツデータであり、「余白に限りが・・・」という内容である。この図に示す状態では、メモデータは追加されていない。
この図8に示す状態から、余白となる余白範囲を抽出した場合の一例を図9に示す。図9は、図8の周囲の余白範囲を示す図である。太線で囲まれる範囲901がコンテンツレイアウト範囲であり、太線と破線とで囲まれる斜線の範囲902がコンテンツレイアウト範囲とコンテンツデータの表示対象要素との間にある余白範囲である。この余白範囲は、コンテンツレイアウト範囲の上下左右の4辺のいずれかに接している。
また、余白範囲の他の一例である図10は、コンテンツレイアウト範囲の全ての余白範囲を取得する場合を示している。太線で囲まれる範囲1601がコンテンツレイアウト範囲であり、太線と破線とで囲まれる斜線の範囲1602がコンテンツデータの各表示対象要素をレイアウトしたコンテンツレイアウト範囲に対して、残りの全ての範囲を選択した余白範囲である。この場合、例えばユーザが操作部5の入力ペン5cを用いて編集のための矢印1603を移動させ、余白の一点を選択すると、余白範囲1602が取得される。
また、余白範囲のさらに他の一例を示す図11は、図8に示す横書きのコンテンツデータについて、矩形の余白範囲を取得する場合を示している。太線で囲まれる範囲1001がコンテンツレイアウト範囲であり、破線で囲まれる斜線の範囲1002、範囲1003および範囲1004が、矩形範囲として認識される余白範囲を示す。この余白範囲は、例えば段落の開始や文章の終わりなどに存在する。
ここで、図12に示すように、例えばユーザが操作部5の入力ペン5cを用いて編集のための矢印1703を移動させ、余白を選択すると、コンテンツレイアウト範囲1701中において破線で囲まれる斜線の余白範囲1702が取得される。これによって、メモデータを追加しようとする一部の余白範囲を取得することができる。
なお、上述した余白範囲の例は、それぞれ単独で余白範囲の一例となるものであるが、これに限るものではなく、幾つかの余白範囲の組み合わせを用いてもよい。また、余白範囲はこれまで述べたような矩形範囲の組み合わせでなくてもよい。例えば、円で表される範囲や、任意の多角形の範囲であってもよい。また、余白範囲の取得のタイミングは適当な時点で行うことができる。例えばコンテンツレイアウト範囲に対する残りの全ての余白範囲を取得する場合に、メモデータの編集に先立って余白範囲を取得してもよい。または、操作部5のマウス5d、入力ペン5cなどによってメモデータの編集を行う時点で、メモデータを追加しようとする一部の余白範囲を取得してもよい。なお、表示装置1の編集部6においては、図4に示す余白抽出部15が、上述のいずれかの方式が設定された設定データ3cに基づいて、所定のタイミング、所定の方式で余白の抽出を行う。
次に、上述のようにして抽出した余白範囲にメモデータを追加する場合について説明する。ここでは、図12にて選択した余白1702に該当する箇所に、表示パネル4b上で入力ペン5cを用いて手書きのメモデータを追加する場合について説明する。手書きのメモの内容としては、コンテンツデータの3行目「・・・できない。」の後の余白に、手書きのメモ「→手書き」を記述する。この場合、図3の表示パネル4bに示すように、破線で囲まれる範囲が余白の範囲であり、余白の範囲に手書きのメモデータ「→手書き」が表示される。なお、図3に示す破線の範囲は説明上のもので実際には表示されない。
また、ここで説明する手書きのメモデータは、例えば表示装置1の制御部2が手書き文字認識してテキストデータに変換し、各文字を1つずつのメモデータとして扱うこともできる。しかし、ここでは説明を分かり易くするため、各メモデータを包含する矩形範囲を1つのメモレイアウト範囲とする。以下においても、同様に、本来各文字を1つずつのメモデータとして扱うこともできる、複数の文字から構成されるメモデータは、説明を分かり易くするため、特に必要がなければ、各メモデータを包含する矩形範囲による1つのメモレイアウト範囲として扱う。
ここで、図13に示すように、破線で囲まれる余白範囲1802(図12における余白範囲1702に相当する。)の内部に配置される、細線で囲まれる範囲1801は、メモデータ「→手書き」を包含する矩形範囲のメモレイアウト範囲である。この図13は、図12の2行目から4行目までの一部を拡大した図である。
また、図13に示す状態に対してさらに手書きデータを書き加えると、そのままレイアウトを変更しない場合には、図14に示すように、破線で囲まれる余白範囲1902(図13における余白範囲1802に相当する。)において、メモデータ「→手書き、テ」を包含する矩形範囲のメモレイアウト範囲は、細線で囲まれる範囲1901のようになる。
この場合、メモデータを追加することによって、図14に示すように、メモレイアウト範囲1901の内の斜線で示す範囲1903が、余白範囲1902からはみ出してしまっている。そこで、表示装置1の編集部6においては、メモデータの追加に伴ってサイズを変更したメモデータのレイアウト範囲について、対応する余白範囲との比較を行い、必要に応じてレイアウトの変更を行う。
本実施形態においては、編集部6は、メモデータのレイアウトは変更せずに、コンテンツデータのレイアウトを変更する。より詳細には、編集部6は、コンテンツデータの解像度を高くすることによって、余白範囲の大きさを広くする。また、編集部6は、コンテンツデータの解像度を高くする際に、コンテンツデータのレイアウト範囲に対する、余白領域の割合を一定のままとしている。
ここで、余白範囲を変更するかどうかの判定は、メモレイアウト範囲と余白範囲の包含関係を比較することで判定する。例えば、メモデータを追加する編集処理において、余白範囲がメモレイアウト範囲を包含する場合は余白範囲の変更をせず、余白範囲がメモレイアウト範囲を包含できない場合は余白範囲を変更する。
より詳細に説明すると、まず図13および図14にそれぞれ示すように、対応するメモレイアウト範囲1801・1901を表す矩形範囲の頂点の座標を(Xm1、Ym1)、(Xm2、Ym2)とする。ただし、(Xm1<Xm2、Ym1<Ym2)である。また、対応する余白範囲1802・1902を表す矩形範囲の頂点の座標を(Xs1、Ys2)、(Xs2、Ys2)とする。ただし、(Xs1<Xs2、Ys1<Ys2)である。なお、各頂点の座標は、図5、図6に示すようなコンテンツデータ3a、メモデータ3bから、それぞれ抽出することができる。
ここで、余白範囲がメモレイアウト範囲を包含する関係にある場合には、次の式(1)かつ式(2)が満たされる。
Xs1<Xm1<Xm2<Xs2 …式(1)
Ys1<Ym1<Ym2<Ys2 …式(2)
図13に示す状態においては、上記式(1)かつ(2)は満たされており、余白範囲1802はメモレイアウト範囲1801を包含している。したがって、編集部6の比較部17は、余白範囲の変更は必要ないと判定する。
一方、図14に示す状態においては、Xs1<Xm1<Xs2<Xm2となるため、式(1)の条件が満たされない。すなわち、メモレイアウト範囲1901は、斜線で示す範囲1903が余白範囲1902に包含されていないので、編集部6の比較部17は、余白範囲の変更が必要であると判定する。
また、ここでは、各メモデータを包含する矩形範囲を一つのメモレイアウト範囲であるとして説明したが、これに限るものではない。メモレイアウト範囲として、所定の範囲を指定するのではなく、点で指定してもよい。例えば、メモデータを追加する編集処理において、操作部5のマウス5d、入力ペン5cなどで指定しているメモデータの現在の位置(現在の点)が、余白範囲に包含されているか否かを判別してもよい。メモデータの現在の位置の座標を(Xc1、Xc2)とし、余白範囲を表す矩形範囲の頂点の座標を(Xs1、Ys1)、(Xs2、Ys2)とする。ただし、(Xs1<Xs2、Ys1<Ys2)である。この場合には、次の式(3)かつ(4)の条件が満たされているか否かによって、メモデータの現在の位置が余白範囲に包含されているか否かを判定できる。
Xs1<Xc1<Xs2 …式(3)
Ys1<Yc1<Ys2 …式(4)
式(3)かつ(4)を満たさない場合は、メモデータの現在の位置が余白範囲に包含されていないということになる。そのため、編集部6の比較部17は、余白範囲の変更が必要と判定する。
また、編集部6の比較部17は、余白範囲を変更するかどうかの判定を、包含している余白範囲とメモレイアウト範囲との割合によって判定してもよい。例えば、メモデータを追加する編集処理において、メモレイアウト範囲の面積が余白範囲の面積に対して任意の割合α(αは任意の正の実数)を占めている場合は、余白範囲に余裕がないとして余白範囲の変更が必要と判定する。逆に、メモデータを削除する編集処理においては、メモレイアウト範囲の面積が余白範囲の面積に対して任意の割合αを占めている場合は、余白範囲に不要な範囲があるとして、余白範囲の変更が必要と判定する。例えば、メモレイアウト範囲を表す矩形範囲の頂点の座標を(Xm1、Ym1)、(Xm2、Ym2)とする。ただし、(Xm1<Xm2、Ym1<Ym2)である。また、余白範囲を表す矩形範囲の頂点の座標を(Xs1、Ys2)、(Xs2、Ys2)とする。ただし、(Xs1<Xs2、Ys1<Ys2)である。余白範囲の面積は、(Xs2−Xs1)×(Ys2−Ys1)で求めることができる。また、メモレイアウト範囲の面積は、(Xm2−Xm1)×(Ym2−Ym1)で求めることができる。予め設定した任意の割合をαとしたとき、次の式(5)を満たすか否かに応じて、余白範囲の変更が必要かどうか判定する。
((Xm2−Xm1)×(Ym2−Ym1))/((Xs2−Xs1)×
(Ys2−Ys1))>α …式(5)
また、メモレイアウト範囲と余白範囲の比較、および判定の方法は、上述した方法に限るものではなく、一般的に知られている、その他の範囲を比較する方法などを用いるものであってもよい。
編集部6においては、上述のような判定が行われるので、図13に示す状態にメモを追加した場合には、実際には図14のような状態ではなく、以下のような状態のレイアウトに変更される。
ここで、図12のような表示領域全体についての図13の状態を、図15として示す。太線で囲まれる範囲2001はコンテンツレイアウト範囲であり、破線で囲まれる範囲が余白範囲2002である。この余白範囲2002は、図12に示す余白範囲1702に相当する。メモデータ「→手書き」のメモレイアウト範囲が余白範囲に包含されているため、編集部6の比較部17は、余白範囲の変更は必要ないと判定する。編集部6のレイアウト部18はコンテンツデータのレイアウトの変更は行わず、そのままメモデータを追加した状態で表示させる。
この図15に示す状態に対して、余白範囲の変更を行わずにメモデータをさらに追加した状態を図16に示す。太線で囲まれる範囲2101がコンテンツレイアウト範囲であり、破線で囲まれる範囲2102が余白範囲である。余白範囲2102には限りがあるために、メモデータの「→手書き、テ」までを追加した時点で、それ以上のメモデータ「キスト」を追加できない状態となっている。このため、メモデータ「→手書き、テキスト」をすべて追加するためには余白範囲を変更する必要がある。
そこで、図17に示すように、編集部6のレイアウト部18が、コンテンツデータの解像度を変更することによって余白範囲を変更する。この図17は、図14に示す状態を基にして、解像度を変更することによって余白範囲を変更したものである。細線で囲まれる範囲2201はメモレイアウト範囲であり、破線で囲まれる範囲2202は余白範囲である。図17に示す例においては、コンテンツデータの解像度を変化させることによって余白範囲を変更し、これによって余白範囲内にメモデータをレイアウトできるようにした。以下で、編集部6のレイアウト部18の行う、解像度の計算について説明する。
まず、図14においては、余白範囲1902は、2つの頂点の座標(Xs1,Ys1)、(Xs2,Ys2)で表すことができた。また、はみ出し部分の範囲1903は、2つの頂点の座標(Xs2,Ym1)、(Xm2,Ym2)で表すことができる。ただし、(Xs1<Xm1<Xs2<Xm2、Ys1<Ym1<Ym2<Ys2)である。この状態を基にしてレイアウトを変更すると、図17に示すように、変更後の余白範囲2202は、2つの頂点の座標(Xs3,Ys3)、(Xs4,Ys4)で指定できる。ただし、(Xs3<Xs4、Ys3<Ys4)である。
ここで、余白範囲を変更するための新たな解像度は、図14に示す余白範囲1902とはみ出し範囲1903とを包含する範囲が変更後の余白範囲となるように算出する。または、変更後の余白範囲が、図14に示す余白範囲1902とはみ出し範囲1903とを包含するように算出する。
まず、余白範囲1902とはみ出し範囲1903とを包含する矩形範囲は、2つの頂点の座標(Xs1,Ys1)、(Xm2,Ys2)で指定することができる。以下では、この領域を包含範囲1904と呼ぶ。この場合、包含範囲1904は、余白範囲1902をX方向に変更した範囲となる。この包含範囲1904が、変更後の余白範囲2202に包含されるには、包含範囲1904のX方向と変更後の余白範囲2202のX方向が一致すればよい。すなわち、(Xs4−Xs3)=(Xm2−Xs1)であればよい。また、余白範囲1902のX方向が変更後の余白範囲2202のX方向に一致するように割合β(βは任意の正の実数)で解像度を変更すればよい。すなわち、(Xs4−Xs3)=(Xs2−Xs1)×βが成り立つ。2つの式より、
割合β=(Xm2−Xs1)/(Xs2−Xs1) …式(6)
となる。図14におけるコンテンツレイアウト範囲の解像度をRとすると、変更後の図17の解像度をR×βとすればよい。このようにして得られた解像度を、例えば図7に示すメモデータ3bの「REZ(解像度)」項目として記憶する。
以上のような解像度変更処理によって、メモデータを横書きで編集する場合に、コンテンツデータの解像度を高くして、余白の大きさを実質的に変更して表示できる。
以上に説明した表示装置1における表示動作の一例について、図18に基づいて概略を説明する。
表示装置1は、例えばユーザからの電源オン指示を操作部5にて検出して、制御部2が表示装置1の電源をオンする。その後、表示装置1は、S1において、制御部2が記憶部3のコンテンツデータ3aを取得して、編集部6へと出力する。
S2においては、編集部6において、コンテンツデータ3aからコンテンツレイアウトデータを抽出(作成)する。これに応じて、表示部4の表示制御部4aが表示パネル4bにコンテンツデータ3aの内容を表示する。
S3においては、制御部2が記憶部3のメモデータ3bの有無を判別する。制御部2は、記憶部3にメモデータ3bが格納されている場合にはS4に進み、記憶部3にメモデータ3bが格納されていない場合にはS6に進む。なお、制御部2は、記憶部3にアクセスするのでなく、操作部5にて検出するユーザからの指示に応じて、メモデータ3bの有無を判別してもよい。
S4においては、制御部2が記憶部3のメモデータ3bを取得して、編集部6へと出力する。
S5においては、編集部6において、メモデータ3bからメモレイアウトデータを抽出(作成)する。これに応じて、表示部4の表示制御部4aが表示パネル4bにメモデータ3bの内容を表示する。
S6においては、制御部2は、表示状態を変更するか否かについての選択を表示パネル4bに表示する。操作部5にて、ユーザによる変更指示を検出した場合にはS7に進み、変更しないとの指示を検出した場合にはS8に進む。
なお、表示を変更するか否かについてのユーザからの操作・指示は、例えば表示の拡大・縮小、スクロール、あるいはコンテンツデータのみを表示、メモデータのみを表示、コンテンツデータとメモデータの両方を表示・非表示するといった内容である。操作の内容は、例えば操作部5のマウス5dや入力ペン5cを用いて、拡大する矩形領域の2つの頂点を指定する操作であってもよいし、または例えばボタンを押すことによって表示・非表示の切り替えを行う操作であってもよい。
S7においては、制御部2は、ユーザによる変更指示に応じて、記憶部3の設定データ3cの内容を変更するとともに、変更した設定データ3cの内容を編集部6へと出力する。編集部6では、設定データ3cの内容に応じてレイアウトを変更する。レイアウトを変更したデータが表示部4の表示パネル4bに表示される。
S8では、制御部2は、メモデータの編集を行うか否かについての選択を表示パネル4bに表示させる。操作部5にて、編集指示を検出した場合にはS9に進み、編集しないとの指示を検出した場合にはS10に進む。
なお、編集を行うか否かについてのユーザからの操作・指示は、例えばメモデータとして文字、画像などを追加する、あるいは削除するなどといった内容である。例えば、ユーザは、操作部5のマウス5dや入力ペン5cを用いて手書きの文字をコンテンツデータに追加する。
S9においては、S8におけるユーザからの編集操作・指示に応じて、編集部6がメモデータを編集する。内容が変更されたメモデータは、コンテンツデータとともに新たなレイアウトで表示パネル4bに表示される。
S10では、制御部2は、表示変更、編集処理を終了するか否かについての選択を表示パネル4bに表示させる。操作部5にて、終了するとの指示を検出した場合には処理を終了し、終了しないとの指示を検出した場合にはS6に進む。
以上の編集処理によって、メモデータを追加する際に、コンテンツデータの余白範囲を変更することができる。コンテンツデータの余白範囲を拡張することで、メモできる範囲が広がり、メモを十分に記録することが可能となる。
ここで、図18のS2に示すコンテンツデータ表示処理の詳細な一例について、図19に基づいて説明する。コンテンツデータ表示処理は、コンテンツのレイアウトに関するレイアウトデータを作成し、これに応じて表示パネル4bにコンテンツデータの内容を表示させる処理である。
まず、S2−1では、編集部6の編集制御部12が、記憶部3の設定データ3cの内容を取得して、表示パネル4bのレイアウト可能範囲を抽出する。または、編集制御部12が抽出する構成に限るものではなく、表示・出力先の装置によってレイアウト可能範囲が指定されたり、文書表示プログラムによって指定されたり、あるいは操作部5のキーボード5a、入力ペン5c、マウス5dなどを介したユーザの操作・指示によって指定されたりする構成であってもよい。
S2−2においては、編集部6の余白抽出部15が、コンテンツデータ3aおよび設定データ3cから、コンテンツデータをレイアウトするコンテンツレイアウト範囲を取得する。コンテンツレイアウト範囲は、S2−1にて取得したレイアウト可能範囲に基づいて取得する。すなわち、コンテンツレイアウト範囲は、レイアウト可能範囲と同じ範囲、またはレイアウト可能範囲より上下左右に余白を取った分だけ狭い範囲として取得される。ここでは、説明を簡単にするため、コンテンツレイアウト範囲はレイアウト可能範囲と一致するものとする。
S2−3では、編集部6のレイアウト部18が、コンテンツデータのレイアウトを取得する。なお、編集部6の比較部17は、図18のS1で取得したコンテンツデータに含まれる各コンテンツの位置、範囲が、図19のS2−2で取得したコンテンツレイアウト範囲に含まれるか否かを比較判別する。その上で、各コンテンツの位置、範囲をレイアウト部18へと出力する。レイアウト部18は、コンテンツデータに含まれる位置と大きさの情報から、レイアウト範囲に含まれるコンテンツデータを配置して、コンテンツレイアウトデータとする。
S2−4では、S2−3でレイアウト部18が取得したコンテンツレイアウトデータを、表示部4の表示制御部4aが表示パネル4bに表示する。すべてのコンテンツデータを表示すると処理を終了して、図18のS3に戻る。
以上に説明した処理により、コンテンツデータを表示することができる。
次に、図18のS5に示すメモデータ表示処理の詳細な一例について、図20に基づいて説明する。
S5−1では、編集部6において、余白抽出部15がコンテンツをレイアウトした後の余白範囲を抽出する。余白抽出部15は、設定データ3cにて設定された方式で、余白を抽出する。
S5−2では、編集部6のメモ領域抽出部16が、メモデータのレイアウト範囲を抽出する。
S5−3では、編集部6のレイアウト部18が、メモデータのレイアウトを生成する。メモデータのレイアウトは、メモデータに含まれる位置と大きさの情報から、レイアウト範囲にメモデータを配置したものである。より詳細には、S5−1で取得した余白範囲とS5−2で取得したメモレイアウト範囲とを比較部17にて比較し、メモレイアウト範囲が余白範囲中に収まるか否かを判別する。余白範囲中に収まる場合には、S5−2で取得したメモレイアウト範囲に基づき、レイアウト部18がメモレイアウトデータを生成する。一方、余白範囲中に収まらなかった場合には、このS5ー3において、レイアウト部18が例えばコンテンツデータのレイアウトを変更するなどして、メモレイアウト範囲が余白範囲中に収まるようにして、メモレイアウトデータを生成してもよい。ただし、S5−3において必ずしもレイアウトを変更する必要はなく、そのまま表示させてもよい。
なお、メモレイアウト範囲は、余白範囲と同じ範囲、または余白範囲より上下左右に余白を取った分だけ狭い範囲として取得される。ここでは、説明を簡単にするため、メモレイアウト範囲は、余白範囲と一致するものとする。
S5−4においては、S5−3にてレイアウト部18が生成したメモレイアウトデータを、表示部4の表示制御部4aが表示パネル4bに表示する。すべてのメモデータの表示が終了すると、処理を終了して図18のS6へ戻る。
以上で説明した処理により、メモデータが既に存在していた場合にメモデータを表示することができる。
次に、図18のS7に示す表示変更処理の一例の詳細について、図21に基づいて説明する。
S7−1においては、制御部2が、新たなコンテンツデータを表示するか否かについての選択を操作部5にて検出する。例えば、ページ移動などの操作を操作部5にて検出する。または、新たな別個のコンテンツデータの選択を検出する。操作部5にて表示するとの指示を検出した場合にはS7−2へと進む。また、操作部5にて、例えばコンテンツデータを非表示にして表示させないようにするとの指示を検出した場合には、S7ー4に進む。または、例えば所定時間にわたって表示するとの指示が検出されなかった場合にS7−4に進むようにしてもよい。
S7−2では、表示しているコンテンツデータのレイアウトに変更があるか否かを、レイアウト部18が判別する。レイアウトに変更がある場合には、再描画を行うためにS7−3に進む。一方、コンテンツデータのレイアウトに変更がない場合は、現在のレイアウトのままの表示としてよいので、S7−3の処理を省略し、S7−5に進む。
S7−3では、レイアウト部18が、コンテンツレイアウトデータを再生成する。再生成したデータを、制御部2が表示部4の表示パネル4bに表示する。なお、ここでのコンテンツデータを表示する処理は、S2におけるコンテンツコンテンツデータ表示処理と同様である。
また、S7−1においてコンテンツデータを表示しないと選択した場合のS7−4では、レイアウト部18が、表示するためのコンテンツレイアウトデータを消去する。このようにコンテンツレイアウトデータを消去すれば、表示部4にて表示するべきコンテンツデータの内容は無くなるため、コンテンツは非表示となる。
S7−5においては、制御部2が、メモデータを表示するか否かについての選択を操作部5にて検出する。操作部5にて、表示するとの指示を検出した場合にはS7−6へと進む。また、操作部5にて、例えばメモデータを非表示にするとの指示を検出した場合にはS7ー8に進む。
S7−6では、表示されているメモデータのレイアウトに変更があるかどうかを、レイアウト部18が判定する。メモデータのレイアウトに変更があると判断された場合は、再描画の必要があり、S7−7に進む。一方、メモデータのレイアウトに変更がない場合は、現在のレイアウトのままの表示としてよいので、S7−7の処理を省略して、すべての表示変更処理を終了して、図18のS8に戻る。
S7−7では、レイアウト部18がメモレイアウトデータを再生成する。再生成したデータを、制御部2が表示部4の表示パネル4bに表示し、その後、処理を終了して、図18に示すS8に戻る。なお、ここでのメモレイアウトデータを表示する処理は、図18のS5におけるメモデータ表示処理と同様である。
一方、S7−5においてメモデータを表示しないと選択した場合のS7−8では、レイアウト部18が、表示するためのメモレイアウトデータを消去する。このようにメモレイアウトデータを消去すれば、表示部4にて表示するべきメモデータの内容は無くなるため、メモデータは非表示となる。その後、処理を終了して、図18のS8に戻る。
以上で説明した処理により、表示装置1における表示状態を変更できる。
次に、図18のS9に示す編集処理の詳細な一例について、図22に基づいて説明する。
S9−1では、編集部6の編集制御部12が、編集されたメモデータを取得する。ここでは、ユーザの操作・指示に応じて操作部5から入力されるメモデータが制御部2により検出され、それを編集部6の編集制御部12が取得するものとする。なお、ユーザの操作・指示としては、例えば手書きデータやテキストデータを追加する操作がある。これに限るものではなく、例えば画像を追加する指示、あるいはメモデータを削除する指示であってもよい。
S9−2では、メモ領域抽出部16が、編集制御部12によりメモ部14に格納された新たなメモデータから、メモデータのメモレイアウト範囲を取得する。ここでのメモレイアウト範囲を取得する処理は、S5−2におけるメモレイアウト範囲の取得の処理と同様である。
次に、S9−3では、余白抽出部15が、設定データ3cから得られるレイアウト可能範囲、コンテンツデータから取得したコンテンツレイアウト範囲から、メモデータをレイアウト可能な余白範囲を抽出する。なお、余白範囲としては、コンテンツデータがレイアウトされていない領域を指すものとしているが、これに限るものではなく、コンテンツデータおよび既に書込みしたメモデータのいずれもレイアウトされていない領域を指すものとしてもよい。
S9−4では、比較部17が、S9−2で取得したメモレイアウト範囲とS9−3で取得した余白範囲との比較を行う。すなわち、メモレイアウト範囲が余白範囲に包含されるかどうかについて、例えば位置、大きさの比較を行う。
S9−5では、比較部17は、S9−4における比較結果に基づき、余白範囲の変更が必要であるか否かを判定する。すなわち、メモレイアウト範囲が余白範囲に包含される場合には、余白範囲の変更が不要であるのでS9−7に進む。一方、メモレイアウト範囲が余白範囲に包含されない場合には、S9−6に進む。
S9−6では、レイアウト部18が、余白範囲を変更する余白範囲変更処理を行って、S9−7に進む。なお、余白範囲変更処理の詳細については後述する。
S9−7においては、レイアウト部18がメモデータのレイアウトを新たに生成する。
S9−8において、レイアウトの設定されたメモデータを、表示部4の表示パネル4bに表示する。その後、処理を終了して、図18のS10に戻る。なお、ここでのメモデータ表示処理は、S5−4におけるメモデータの表示処理と同様である。
以上に説明した手順によって、編集操作に応じて画面表示を変更できる。
なお、上述の形態では、メモデータについて、以前から含まれていた箇所と今回追加のあった箇所とを区別せずに扱っている例について説明しているが、これに限るものではない。例えば、表示装置1の編集部6は、追加があった場合にのみ、その箇所の変更を行う構成であってもよい。また、表示させたメモデータの表示状態の要否についてユーザの指示を受けた(S6)後に、表示状態を変更する(S7)例について説明しているが、これに限るものではなく、所定の設定に応じて例えば自動的に最適な解像度に変更するなど、ユーザからの指示を待たずに表示状態を変更する構成であってもよい。
次に、図22のS9−6にて説明した、余白範囲変更処理の詳細な一例について、図23に基づいて説明する。ここでは、図12に示す余白範囲1702にメモデータ「→手書き、テキスト」を追加する場合を例にして説明する。
S9−6−11では、レイアウト部18は、図22のS9−5の処理において余白範囲の変更が必要であると判定した場合のメモレイアウト範囲を、余白変更範囲として取得する。
ここで、余白変更範囲とは、例えば図14に示すメモレイアウト範囲1901のように、余白範囲1902からはみ出している、はみ出し部分1903を含んでいるメモレイアウト範囲を意味するものとする。
ここで、メモレイアウト範囲1901は、2つの頂点の座標(Xm1、Ym1)、(Xm2、Ym2)で表される。ただし、(Xm1<Xm2、Ym1<Ym2)である。また、余白範囲1902は、2つの頂点の座標(Xs1、Ys1)、(Xs2、Ys2)で表される。ただし、(Xs1<Xs2、Ys1<Ys2)である。そこで、余白変更範囲としては、メモレイアウト範囲1901を選べばよい。この場合、余白変更範囲を、頂点の座標(Xm1,Ym1)、(Xm2,Ym2)で指定することができる。
また、余白変更範囲は、上述のようにはみ出しを含むメモレイアウト範囲を指す構成に限るものではない。余白変更範囲は、図14に示すようなはみ出し範囲1903を意味する構成であってもよい。この場合、余白変更範囲は、2つの頂点の座標(Xs2、Ym1)、(Xm2、Ym2)で表すことができる。
次に、S9−6−12では、レイアウト部18は、余白範囲と余白変更範囲とに基づいて、余白範囲を変更するための解像度を算出する。具体的には、例えば余白変更範囲全体が余白範囲に収まるように、余白範囲を拡大するように解像度を変更すればよい。
S9−6−13では、レイアウト部18は、S9−6−12において算出した解像度に基づいてレイアウトを再生成するために、コンテンツレイアウト範囲を取得する。
S9−6−14では、レイアウト部18は、解像度を変更した新たなコンテンツレイアウトデータを生成する。
S9−6−15では、S9−6−14でレイアウト部18が生成したコンテンツレイアウトデータを、表示部4の表示パネル4bに表示する。その後、処理を終了して、図22のS9−7に進む。
以上のように、解像度を変更することによって、余白範囲を変更することができる。
ここで、本実施形態の表示装置1における、メモデータを追加する編集処理の表示の一詳細例を図1に示す。図1は、図12に示す余白範囲1702に、メモデータ「→手書き、テキスト」を横書きで追加する場合を示すものである。
太線で囲まれる範囲2501はコンテンツレイアウト範囲である。範囲2502、範囲2503は、それぞれ、範囲2501、2502の余白に書込みを行った場合における、解像度拡大後のコンテンツレイアウト範囲である。また、破線で囲まれる範囲2504、範囲2505、範囲2506は、それぞれ、コンテンツレイアウト範囲2501、2502、2503における余白範囲である。対応するメモレイアウト範囲は図示していない。
コンテンツレイアウト範囲2501において、メモデータ「→手書き、」を追加するまでは、メモレイアウト範囲が余白範囲2504に包含されている。このため、コンテンツデータの表示に変更はない。
続けて、余白範囲2504に、メモデータとして「→手書き、テ」まで追加しようとすると、メモデータ「テ」の部分が余白範囲2504に包含されなくなる。このため、コンテンツデータの解像度を変更し、コンテンツレイアウト範囲2501をコンテンツレイアウト範囲2502に変更する。これにより、余白範囲2504が余白範囲2505に変更され、メモデータ「→手書き、テ」が余白範囲2505に包含される。
続けて、余白範囲2505に、メモデータとして「→手書き、テキ」まで追加しようとすると、メモデータ「キ」の部分が余白範囲2505に包含されなくなる。このため、さらにコンテンツデータの解像度を変更し、コンテンツレイアウト範囲2502からコンテンツレイアウト範囲2503に変更する。これにより、余白範囲2505が余白範囲2506に変更され、メモデータ「→手書き、テキスト」が余白範囲2506に包含される。
これらの処理を続けることによって、コンテンツの余白に十分な量のメモを記録することができ、記録する際の使い勝手のよい表示装置1が得られる。
ここで、図1に示す例では、メモデータがユーザによって横書きで追加されている。このため、メモレイアウト範囲がコンテンツレイアウト範囲からはみ出してしまうはみ出し範囲は、図1にYpで示すY方向ではなく、Y方向に直交するX方向にはみ出すことになる。このような場合には、図1において示すY方向の距離Ypを固定して、すなわち余白範囲のY方向の位置を固定すれば、メモデータの追加に応じて解像度を変更しても、メモデータを追加するY方向の位置は固定されたままとなる。このため、ユーザはX方向のみを意識してメモを追加することができる。したがって、連続してメモデータを追加する際の表示装置1の使い勝手をさらに向上できる。
なお、図1を参照して説明した上述の例においては、メモデータの追加に伴って余白範囲を拡大するために、コンテンツデータの解像度を高くする構成について説明したが、これに限るものではない。
例えば、表示装置1の編集部6は、メモデータを削除する編集処理を行う場合には、図1に示した範囲2501、2502、2503の順の処理ではなく、これとは逆に、範囲2503、2502、2501となるように処理する。すなわち、メモデータを削除した場合に、例えば余白範囲中に示すメモレイアウト範囲の割合が一定値よりも小さくなったと判定して、編集部6のレイアウト部18が余白範囲を変更する。これによって、メモデータを包含するために適したサイズの余白範囲となるように、コンテンツデータの解像度を低下させることによって、余白範囲を縮小する。
また、レイアウト部18が変更する解像度の倍率は、上述のように求めた倍率βのみに限らず、例えばこの計算値βに任意の値を加えたものであっても良い。例えば、解像度を高くする場合に、算出した値である計算値βに予め定めた値を加えて、算出した値よりも大きい値を解像度として設定することで、余裕のある大きな余白範囲とすることができる。同様に、解像度を低くする場合、算出された値より小さい値を解像度として設定することで、余裕のある大きな余白範囲とすることができる。
また、上述の構成に限るものではなく、表示装置1の編集部6は、設定データ3cの設定に応じて、例えばメモデータの追加に伴ってコンテンツデータの解像度を低くしてもよい。例えば解像度を高くしてメモデータを余白に収める解像度の倍率をβとしたとき、解像度の倍率を1/β倍してもよい。この場合、現在の解像度をRとすると、解像度をR/βに変更することになる。
メモデータの追加に伴って解像度を低くする一例について、図24に基づいて説明する。図24は、図12における余白範囲1702に、メモデータ「→手書き、テキスト」を横書きで追加する場合を示すものである。
図24に示す太線で囲まれる範囲2701は、コンテンツレイアウト範囲である。また、範囲2702、範囲2703は、余白への書込みに応じて解像度を低くした場合のコンテンツレイアウト範囲である。また、破線で囲まれる範囲2704、範囲2705、範囲2706は、それぞれ、コンテンツレイアウト範囲2701、2702、2703における余白範囲である。対応するメモレイアウト範囲は図示していない。
コンテンツレイアウト範囲2701において、メモデータ「→手書き、」を追加するまでは、メモレイアウト範囲が余白範囲2704に包含されている。このため、コンテンツデータの表示に変更はない。
続けて、余白範囲2704に、メモデータとして「→手書き、テ」まで追加しようとすると、メモデータ「テ」の部分が余白範囲2704に包含されなくなる。このため、コンテンツデータの解像度を低くして、コンテンツレイアウト範囲2701からコンテンツレイアウト範囲2702に変更する。これによって、コンテンツがレイアウト可能なコンテンツレイアウト範囲2701または2702において、実際にコンテンツが占める領域は小さくなる。一方、データをレイアウト可能なレイアウト範囲には変更はない。このため、このようにして解像度を低くすることによっても、余白範囲2704を余白範囲2705に変更して、余白領域の大きさを拡大することができる。これにより、メモデータ「→手書き、テ」は余白範囲2705に包含される。
続けて、余白範囲2705に、メモデータとして「→手書き、テキ」まで追加しようとすると、メモデータ「キ」の部分が余白範囲2705に包含されなくなる。このため、さらにコンテンツデータの解像度を変更し、コンテンツレイアウト範囲2702からコンテンツレイアウト範囲2703に変更する。これにより、余白範囲2705が余白範囲2706に変更され、メモデータ「→手書き、テキスト」が余白範囲2706に包含される。
これらの処理を続けることによって、コンテンツデータの余白範囲を変更して、コンテンツの余白に十分な量のメモを記録することができる。このため、記録する際の使い勝手のよい表示装置1が得られる。
以上の編集の処理においては、コンテンツデータは表示しているのみで、コンテンツデータの編集については説明しなかったが、本発明はこれに限るものではない。図18において、S8のメモデータの編集を行うか判定する処理の前に、コンテンツデータの編集を行うか判定する処理、および、コンテンツデータの編集処理を追加してもよい。コンテンツデータの編集処理は、一般に知られている編集方法などであってよい。
〔変形例1〕
上述の実施の形態においては、メモデータを適切に表示するためにコンテンツデータの解像度を変更する構成の表示装置1について説明したが、これに限るものではなく、例えばコンテンツデータのデータ要素間隔を変更する構成であってもよい。
この表示装置1の変形例について、図25ないし図30に基づいて説明する。なお、以下で説明する変形例では、上述の実施の形態における表示装置1と同様の機能を有する部材については同じ符号を付して説明は省略する。
本変形例においては、例えばコンテンツデータとしてテキスト(TEXT)データを扱うものとする。また、テキストの文字一つ一つを独立な要素(データ要素)として扱う。そして、各データ要素を配列する間隔を、後述するように調整する。
この場合のメモデータ3bの一例は、図25に示すように、変更情報の項目に、表示対象要素の間隔(LX、LY)へのポインタを含んでいるデータ構成である。これに応じて、各メモデータの表示対象要素701、702、703は、周囲のコンテンツデータを表示対象要素ごとに要素間隔(LX、LY)に従って配置した状態で、表示される。
このようにして周囲のコンテンツデータを適切な要素間隔で配置すれば、これに応じてコンテンツの余白範囲を適切な大きさとすることができ、例えばメモレイアウト範囲を適切に包含する大きさとすることができる。また、このようにしてコンテンツデータの表示対象要素における要素間隔を保持しておけば、メモデータの大きさとこれを包含する余白範囲の大きさの関係を保持できることになる。
なお、間隔LXはX方向の間隔を意味し、間隔LYはY方向の間隔を意味する。コンテンツデータが横書き表示される場合には、行間隔がY方向の間隔に相当し、隣同士の文字間隔がX方向の間隔に相当する。また、位置X、位置Y、幅W、高さHは、コンテンツデータの表示対象要素の間隔を変更する前の状態を基準とした情報であってもよいし、変更後の状態を基準とした情報であってもよい。
ここで、コンテンツデータを表示対象要素として扱う場合に、文字一つ一つを独立な要素として扱うと、コンテンツデータから得られる余白範囲の一例は図26に示すようなものとなる。図26は、全角仮名の表示対象要素で構成された横書きのコンテンツデータの表示対象要素の間の余白を示す図である。図26には、図8に示すコンテンツデータの2行目および3行目の一部を拡大して示す。破線で囲まれる斜線の範囲1101および範囲1102は、文字を表す表示対象要素の間の余白範囲(幅がLXに相当する。)、表示対象要素で表される行の間の余白範囲(幅がLYに相当する。)を示している。これらは、上述の実施の形態における矩形範囲の余白範囲の概念を拡張したことに相当する。
次に、メモデータの追加に伴ってコンテンツデータのレイアウトを変更する動作について、図27および図28に基づいて説明する。また、余白範囲を変更する表示対象要素の間隔の算出方法を説明する。
図27には、上述の図13に示す状態に対してさらに手書きデータを書き加えた状態を示す。破線で囲まれる余白範囲2302(図13における余白範囲1802に相当)において、メモデータ「→手書き、テ」を包含する矩形範囲のメモレイアウト範囲は、細線で囲まれる範囲2301のようになる。ここで、図27には、コンテンツデータの表示対象要素の間隔(LX)を、一例として表示対象要素「大」と「き」の間隔について、L1として示している。
このようにメモデータを追加することによって、図27に示すように、メモレイアウト範囲2301の内の斜線で示す範囲2303は、余白範囲2302からはみ出してしまっている。このため、表示装置1の編集部6が、メモデータの追加に伴い新たに修正されたメモレイアウト範囲について、対応する余白範囲との比較を行い、コンテンツデータのレイアウトを変更する。
図28には、図27のように書込みした状態からコンテンツデータのレイアウトを変更した後の状態を示す。図28には、レイアウト変更後のコンテンツデータの表示対象要素の各間隔を、表示対象要素「大」と「き」の間隔を例として、L2として示している。これによって、図27に示す余白範囲2302が、図28に示す余白範囲2402に変更される。細線で囲まれる範囲2401がメモレイアウト範囲であり、破線で示す余白範囲2402に収まるようにレイアウトされている。
ここで、図27において、余白範囲2302は、2つの頂点の座標(Xs1、Ys1)、(Xs2、Ys2)で指定される。ただし、(Xs1<Xs2、Ys1<Ys2)である。また、はみ出し範囲2303は、2つの頂点の座標(Xs2、Ym1)、(Xm2、Ym2)で指定される。ただし、(Xs1<Xm1<Xs2<Xm2、Ys1<Ym1<Ym2<Ys2)である。
そして、図28において、変更後の余白範囲2402は、2つの頂点の座標(Xs5、Ys5)、(Xs6、Ys6)で指定される。ただし、(Xs5<Xs6、Ys5<Ys6)である。
余白範囲を変更するための表示対象要素の間隔の変更量は、変更後の余白範囲2402がメモレイアウト範囲2401を包含することになるように、設定される。
まず、図27において、余白範囲2302とはみ出し範囲2303を包含する矩形範囲は、2つの頂点の座標(Xs1,Ys1)、(Xm2,Ys2)で示すことができる。この範囲を、以下では包含範囲と呼ぶ。
余白範囲2302の位置、大きさを変更することによって包含範囲を得るには、余白範囲2302の大きさをX方向に変更して、増加させればよい。包含範囲が、図28における変更後の余白範囲2402に一致する場合の条件は、X方向について包含範囲と変更後の余白範囲2402とを比較して、
(Xs6−Xs5)=(Xm2−Xs1) …式(7)
となればよい。
また、余白範囲2302の大きさをX方向に適切に増加させるためには、コンテンツデータの文字間隔L1を間隔γだけ増加させてL2とすればよい。すなわち、L2=L1+γである。ここで、間隔の増加分γは、表示対象要素ごとに、各間隔について等分で変更されるとすると、
(Xs6−Xs5)
=(Xs2−Xs1)+γ×(X方向の表示対象要素の間隔の個数) …式(8)
が成り立つ。
2つの式(7)(8)より、間隔γの値として、
γ=((Xm2−Xs1)−(Xs2−Xs1))/
(X方向の表示対象要素の間隔の個数) …式(9)
が得られる。このように求めた増加分γだけ、コンテンツデータの各表示対象要素の間隔を増加させれば、図28に示すように、メモレイアウト範囲2401を含むような適切なサイズの余白範囲2402にできる。また、L2=L1+γとして求めたL2の値を、図25に示すメモデータ3bの項目「LX」に格納する。
なお、変更するコンテンツデータの表示対象要素の間隔は、算出した値γに任意の値を加えた値だけ増加させてもよい。例えば、算出された値よりも大きい値を表示対象要素の間隔として設定することで、余裕のある大きな余白範囲とすることができる。
また、本変形例の表示装置1において、メモデータを追加する際の編集手順は、上述の実施の形態において図18〜図23に基づいて説明した手順とほぼ同様である。ただし、図23に基づいて説明した図22に示すS9−6の余白範囲変更処理が、以下で図30に基づいて説明する手順に置き換わる点が異なる。
図30には、図12に示す余白範囲1702にメモデータ「→手書き、テキスト」を追加する場合の例を示す。本変形例における余白範囲変更処理では、S9−6−21において、レイアウト部18が、図22のS9−5の処理で余白範囲の変更が必要と判定した範囲を余白変更範囲として取得する。ここでの余白変更範囲を取得する処理は、図22のS9−6−11における余白変更範囲を取得する処理と同様であるので説明は省略する。
次に、S9−6−22では、レイアウト部18は、余白範囲と余白変更範囲とに基づいて、余白範囲を変更するための表示対象要素の間隔を算出する。具体的には、例えば余白変更範囲全体が余白範囲に収まるように、余白範囲を拡大するように表示対象要素の間隔を変更すればよい。
S9−6−23では、レイアウト部18は、S9−6−22にて算出した表示対象要素の間隔に基づいてレイアウトを再生成するために、コンテンツレイアウト範囲を取得する。
S9−6−24では、レイアウト部18は、表示対象要素の間隔を変更した新たなコンテンツレイアウトデータを生成する。
S9−6−25では、S9−6−24でレイアウト部18が生成したコンテンツレイアウトデータを、表示部4の表示パネル4bに表示する。その後、処理を終了して、図22のS9−7に進む。
以上のように、表示対象要素の間隔を変更することによって、余白範囲を変更することができる。
次に、図27、図28および図30に基づいて説明した余白範囲変更処理の具体例について、図29に基づいて説明する。図29は、図12に示す余白範囲1702にメモデータ「→手書き、テキスト」を追加する場合の例である。
太線で囲まれる範囲2801はコンテンツレイアウト範囲である。範囲2802、範囲2803は、それぞれ、範囲2801、2802の余白に書込みを行った場合における、表示対象要素の間隔変更後のコンテンツレイアウト範囲である。また、破線で囲まれる範囲2804、範囲2805、範囲2806は、それぞれ、コンテンツレイアウト範囲2801、2802、2803における余白範囲である。なお、コンテンツデータの表示対象要素の間隔が分かるように、細線で囲まれる範囲2807、範囲2808を便宜上図示している。
コンテンツレイアウト範囲2801において、メモデータ「→手書き、」を追加するまでは、メモレイアウト範囲が余白範囲2804に包含されている。このため、コンテンツデータの表示に変更はない。
続けて、余白範囲2804に、メモデータとして「→手書き、テ」まで追加しようとすると、メモデータ「テ」の部分が余白範囲2804に包含されなくなる。このため、コンテンツデータの表示対象要素間の間隔を変更し、コンテンツレイアウト範囲2801のコンテンツが範囲2807にわたるようにして、コンテンツレイアウト範囲2801をコンテンツレイアウト範囲2802に変更する。これにより、余白範囲2804が余白範囲2805に変更され、メモデータ「→手書き、テ」が余白範囲2805に包含される。
続けて、余白範囲2805に、メモデータとして「→手書き、テキ」まで追加しようとすると、メモデータ「キ」の部分が余白範囲2805に包含されなくなる。このため、さらにコンテンツデータの表示対象要素間の間隔を変更し、範囲2807のコンテンツが範囲2808にわたるようにして、コンテンツレイアウト範囲2802をコンテンツレイアウト範囲2803に変更する。これにより、余白範囲2805が余白範囲2806に変更され、メモデータ「→手書き、テ」が余白範囲2806に包含される。
これらの処理を続けると、コンテンツレイアウト範囲2803において、メモデータ「→手書き、テキスト」が余白範囲2806に包含された状態となる。このとき、コンテンツデータの表示対象要素の各間隔は範囲2808に示すような間隔になる。
なお、図29においてメモデータは横書きで追加しているので、メモデータを追加することによって生ずるはみ出し範囲は、図にYpとして示すY方向には通常は存在せず、Y方向に直交したX方向に存在することになる。したがって、このような場合、図29のYpが示すように、Y方向についての余白範囲の位置が変更されることはない。
したがって、メモデータを連続して追加する場合であっても、追加するY方向についての位置がずれることがない。このため、ユーザはX方向のみを意識して追加することができ、連続してメモデータを追加できる。
〔変形例2〕
上述の実施の形態においては、コンテンツデータが和文の横書きである場合について説明したが、これに限るものではない。コンテンツデータは例えば縦書きであってもよく、または例えば英文であってもよい。
まず、縦書きのコンテンツデータを扱う表示装置1の変形例について、図31ないし図34に基づいて説明する。なお、以下で説明する変形例では、上述の実施の形態における表示装置1と同様の機能を有する部材については同じ符号を付して説明は省略する。
図31は、表示装置1の表示パネル4bに表示される、全角仮名の表示対象要素で構成された縦書きのコンテンツデータを示す図である。太線で囲まれる範囲3901が、コンテンツレイアウト範囲である。コンテンツレイアウト範囲3901に、コンテンツデータの表示対象要素「余白に限りがあるため・・・」が表示されている。
また、図32は、図31に示すコンテンツデータの周囲の余白範囲を示す図である。太線で囲まれる範囲4001がコンテンツレイアウト範囲であり、太線と破線とで囲まれる斜線の範囲4002が余白範囲4002である。余白範囲4002は、コンテンツレイアウト範囲4001とコンテンツデータの表示対象要素との間に配置されている。
また、図33は、図32に示す構成とは異なる余白範囲の選択を示す図である。図33は、図31の全角仮名の表示対象要素で構成された縦書きのコンテンツデータの矩形範囲の余白を示す。太線で囲まれる範囲4101がコンテンツレイアウト範囲であり、破線で囲まれる斜線の範囲4102、範囲4103、および範囲4104が余白範囲に相当する。
このように、例えば図31に示すコンテンツ範囲から図32または図33のように余白範囲を抽出する。このように抽出した余白範囲に対してメモデータの編集をする場合には、上述の実施の形態にて説明した手順によって、メモデータに適した余白範囲となるように、余白範囲内を変更することができる。
また、図34は、図31に示す表示対象要素について、縦書きのコンテンツデータの表示対象要素間の余白を示す図である。この図34は、図31における3行目、および4行目の一部を拡大した図である。図34において、破線で囲まれる斜線の範囲4201は文字を表す表示対象要素間の余白範囲を示し、範囲4202は表示対象要素で表される行の間の余白範囲を示している。
このように、例えば図31に示すコンテンツ範囲から図34のように余白範囲を抽出する。このように抽出した余白範囲に対してメモデータの編集をする場合には、上述の変形例にて説明した手順によって、メモデータに適した余白範囲となるように、余白範囲内を変更することができる。
以上のように、縦書きのデータを用いる場合であっても、図31ないし図34に示すように、上述した表示装置1の構成に基づいて、メモデータの編集に伴う余白範囲の変更を行って、操作性を向上できる。
次に、英文のコンテンツデータを扱う表示装置1の変形例について、図35ないし図38に基づいて説明する。
図35は、表示装置1の表示パネル4bに表示される、半角英数字の表示対象要素で構成されたコンテンツデータを示す図である。太線で囲まれる範囲1201が、コンテンツレイアウト範囲である。コンテンツレイアウト範囲1201に、コンテンツデータの表示対象要素「We cannot make・・・」が表示されている。
また、図36は、図35の半角英数字の表示対象要素で構成されたコンテンツデータの周囲の余白範囲を示す図である。太線で囲まれる範囲1301が、コンテンツレイアウト範囲1301である。太線と破線とで囲まれる斜線の範囲1302は、余白範囲を示している。
また、図37は、図35に示す半角英数字の表示対象要素で構成されたコンテンツデータの、図36とは異なる形式の余白範囲である。コンテンツレイアウト範囲1401の余白に、矩形の余白範囲1042を収めることができる。
このように、例えば図35に示すコンテンツ範囲から図36または図37のように余白範囲を抽出する。このように抽出した余白範囲に対してメモデータの編集をする場合には、上述の実施の形態にて説明した手順によって、メモデータに適した余白範囲となるように、余白範囲内を変更することができる。
また、図38には、図35に示す半角英数字の表示対象要素について、コンテンツデータの表示対象要素間の余白を示す。この図38は、図35における3行目、および4行目の一部を拡大した図である。破線で囲まれる斜線の範囲1501は、文字を表す表示対象要素間の余白範囲を示す。破線で囲まれる斜線の範囲1502は、表示対象要素で表される行の間の余白範囲を示す。
以上に説明した図35ないし図38の英文コンテンツの場合であっても、上述した表示装置1の構成に基づいて、メモデータの編集に伴う余白範囲の変更を行って、操作性を向上できる。
また、上述した編集処理を行う場合に、図8、図31、図35に示す例のように、表示対象要素であるコンテンツデータが、行、列に整然と配置されている必要はない。任意の位置に表示対象要素が配置されたコンテンツデータであっても、上述の例と同様に編集処理を行うことができる。
〔変形例3〕
上述の実施の形態においては、追加するメモデータが横書きである場合について説明しているが、これに限るものではなく、例えばメモデータは縦書きであってもよい。
縦書きのメモデータを扱う表示装置1の変形例について、図39ないし図42に基づいて説明する。なお、以下で説明する変形例では、上述の実施の形態における表示装置1と同様の機能を有する部材については同じ符号を付して説明は省略する。
本変形例の表示装置1は、図18ないし図22で説明した編集処理を実行する点は、上述の実施の形態と同様である。縦書きのメモデータの追加に伴う、図22のS9−6の余白範囲変更処理について、図39に基づいて説明する。
図39には、一例として、図12に示す余白範囲1702にメモデータ「→手書き」を縦書きで追加し、追加に応じてコンテンツデータの解像度を変更する場合を示す。
太線で囲まれる範囲2601がコンテンツレイアウト範囲である。範囲2602は、コンテンツレイアウト範囲2601の解像度を高くした場合のコンテンツレイアウト範囲を示す。範囲2603は、コンテンツレイアウト範囲2602の解像度を高くした場合のコンテンツレイアウト範囲を示す。また、破線で囲まれる範囲2604、範囲2605、範囲2606は、それぞれ、コンテンツレイアウト範囲2601、2602、2603における余白範囲である。
コンテンツレイアウト範囲2601は、メモデータ「→手」までが余白範囲2604に包含されている状態を示す。コンテンツレイアウト範囲2602は、メモデータ「→手書」までが余白範囲2605に包含されている状態を示す。また、コンテンツレイアウト範囲2603は、メモデータ「→手書き」が余白範囲2606に包含されている状態を示す。メモデータを横書きする場合と同様に、メモデータの追加に伴い、メモレイアウト領域を包含するように、コンテンツデータの解像度を高くすることによって余白範囲を増加させる。このような処理の流れはメモデータを横書きする場合と同じであるため、ここでは説明を省略する。
なお、図39に示す一例においては、メモデータを縦書き(Y方向)で追加しているため、メモデータの追加に伴いメモレイアウト領域はY方向に長くなる。このため、メモレイアウト領域が余白範囲からはみ出しているはみ出し範囲は、メモレイアウト領域からX方向の位置に存在することはなく、Y方向の位置に存在する。そこで、表示装置1の編集部6においては、解像度の変更に伴い変更される余白範囲のX方向の位置を、例えば図9にXpとして示すような固定した位置とする。このようにすれば、メモデータを追加する場合に、解像度変更に伴い余白範囲が変更されてもX方向の位置がずれることはない。このため、ユーザはY方向のみを意識して追加することができ、連続してメモデータを追加することが容易に可能となる。
次に、他の一例として、図40に基づいて、図12に示す余白範囲1702にメモデータ「→手書き」を縦書きで追加し、追加に応じてコンテンツデータの表示対象要素間の間隔を変更する場合について説明する。
太線で囲まれる範囲2901がコンテンツレイアウト範囲である。範囲2907は、コンテンツレイアウト範囲2901に対して表示対象要素の間隔を広くした場合の範囲を示すものであり、このうち範囲2902がこの場合のコンテンツレイアウト範囲である。範囲2908は、範囲2907に対して表示対象要素の間隔を広くした場合の範囲を示すものであり、このうち範囲2903がこの場合のコンテンツレイアウト範囲である。範囲2907、範囲2908は、コンテンツデータの表示対象要素の間隔が分かるように便宜上示している範囲である。また、破線で囲まれる範囲2904、範囲2905、範囲2906は、それぞれ、コンテンツレイアウト範囲2901、2902、2903における余白範囲である。
コンテンツレイアウト範囲2901は、メモデータ「→手」までが余白範囲2904に包含されている状態を示す。コンテンツレイアウト範囲2902は、メモデータ「→手書」までが余白範囲2905に包含されている状態を示す。また、コンテンツレイアウト範囲2903は、メモデータ「→手書き」までが余白範囲2906に包含されている状態を示す。メモデータを横書きする場合と同様に、メモデータの追加に伴い、メモレイアウト領域を包含するように、コンテンツデータの表示対象要素間の間隔を広げることによって余白範囲を増加させる。ここでは、特に、X方向の文字間隔は一定としたまま、Y方向の行間隔を広げている。
なお、図40においては、メモデータを縦書きで追加しているので、メモデータの追加に伴って生ずる、余白範囲からのメモレイアウト領域のはみ出し領域は、メモレイアウト領域からX方向の位置には存在せず、Y方向の位置に存在する。このため、メモデータの追加に伴って余白範囲を拡大する場合であっても、図40において位置Xpにて示すように、余白範囲のX方向の位置は変更する必要がない。したがって、メモデータを追加する場合に、表示装置1は余白範囲のX方向の位置をずらすことがないので、ユーザはY方向のみを意識して追加することができる。ユーザは、連続して容易にメモデータを追加することができる。
また、上述の実施の形態および変形例においては、図40を含めて、コンテンツデータの表示対象要素の各間隔を均等な間隔で変更する例について説明したが、本発明はこれに限るものではない。コンテンツデータの表示対象要素の各間隔を、均等な間隔ではなく、不均一に変更する構成であってもよい。この場合の表示装置1の変形例について、図41、図42に基づいてそれぞれ説明する。
図41は、図40のコンテンツレイアウト範囲2901にコンテンツデータ「→手書き」を縦書きに追加した場合を示す。ここで、図41においては、図40のコンテンツレイアウト範囲2902、2903とは異なった形式で、コンテンツデータの表示対象要素の間隔を変化させた。すなわち、コンテンツデータの表示対象要素の間隔を、余白範囲からの距離に応じて異なる量だけ変化させた。特に、余白範囲からの距離が近い程、間隔を変化させる量が大きくなるようにした。より具体的には、コンテンツデータの表示対象要素の間隔を、余白範囲に接する部分のみについて変化させた。さらに、間隔を変化させる部分に関しては、それぞれを均等な間隔で変更した。
図41において、太線で囲まれる範囲3001がコンテンツレイアウト範囲であり、破線で囲まれる範囲3002が余白範囲である。Y方向の長さがL3となった余白範囲3002について、この余白範囲3002に接する箇所(余白範囲3002の前後)の表示対象要素の間隔を、それぞれL4に変更した。それ以外の箇所では、間隔は、メモデータを追加する前の状態のままとした。
図42は、図40のコンテンツレイアウト範囲2901にコンテンツデータ「→手書き」を縦書きに追加した場合の他の一例を示す。この例においては、図41に示す一例とは異なり、表示対象要素の間隔のうち、余白範囲に接する箇所が複数ある場合に、それぞれを均等に変化させるのではなく、均等でない間隔で変更する。
図42において、太線で囲まれる範囲3101がコンテンツレイアウト範囲であり、破線で囲まれる範囲3102が余白範囲である。Y方向の長さがL5となった余白範囲3102について、この余白範囲3102に接する箇所のうち、前側の間隔は変更せず、後ろ側の間隔をL6に変更した。それ以外の箇所では、間隔はメモデータを追加する前の状態のままである。
以上のように、本発明は、メモの大きさを気にせず、連続して記録することができる編集方法、編集装置、編集プログラム及び編集プログラムを記録した記録媒体に関するものである。例えば、メモの大きさが余白範囲以上になると判断した場合に、自然とコンテンツの解像度を変更することにより、余白範囲を大きくし、メモを続けてできるようにする。または、コンテンツの文字の字間、行間の間隔を変更することにより余白の範囲を大きくし、メモを続けてできるようにする。また、メモデータのレイアウトを保ったまま、コンテンツデータのレイアウトを変更して、余白範囲を拡張・縮小する。これによって、メモの大きさを気にしなくてよくなり、連続して記録できる。また、結果として、余白の範囲が大きくなるので十分にメモを記録することができる。したがって、メモを十分に記録することができる編集方法、編集装置、編集プログラム及び編集プログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
なお、上述の実施の形態においては、コンテンツデータの余白範囲とメモデータのレイアウト範囲との相対的な大きさを変更するために、コンテンツデータの余白範囲を変更する場合についてのみ説明しているが、本発明はこれに限るものではない。例えば、メモデータの解像度を低くする場合などのように、メモデータのレイアウトを変更することによって、コンテンツデータの余白範囲とメモデータのレイアウト範囲との関係を変更する構成であってもよい。ただし、コンテンツデータの余白範囲を変更して、メモデータのレイアウト範囲を変更せずにそのままとすれば、メモデータの位置、大きさが変化しないので、メモデータの追加が容易となる。
また、表示装置1の編集部6を実現するためのプログラムを記録している記録媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカードなどを用いることができる。または、上記プログラムは、通信ネットワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータシステムから上記記録媒体、または前記記録媒体を含む外部記憶へとダウンロードされるものであってもよい。
また、上述したように編集部6だけでなく、制御部2についてもプログラムによって実現される。このため、例えば表示装置1上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)が、制御部2の処理だけでなく、編集部6における実際の処理の一部または全部を行う構成であってもよい。または、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される構成であってもよい。
また、上述の実施の形態においては、表示装置1の表示部4と編集部6とが一体となった構成について説明しているが、本発明はこれに限るものではない。出力装置としての表示装置1と、編集部6とは、別体であってもよい。編集部6を備えた編集装置が、例えば表示パネルを出力媒体として備えた、出力装置としての表示装置と接続可能である構成であってもよい。
上述の具体的な実施形態または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、本発明はそのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、変更した形態や、実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。