JP2005265251A - 太陽熱温水器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 太陽熱を吸収してそれ自身の温度を昇温する集熱体1と、加熱された温水HWを一次貯水する貯湯室3と、貯湯室3内で加熱された温水HWを抜き出す温水抜き出し部8と、抜き出した温水HWに相当する量の水を補給する水補給部7とを備え、貯湯室3内で集熱体1からの熱伝達により水補給部7からの補給水CWを加熱する太陽熱温水器を、単純な構造にし、太陽光を有効に吸収し、より効率的に温水を昇温するようにする。
【解決手段】 貯湯室3内に集熱体1を配置すると共に、貯湯室3の太陽光入射側を、断熱空間13を介して複数の硬質透明板体12を積層して形成した透明断熱パネル11で構成してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽熱により水を加熱する太陽熱温水器に関し、詳しくは、太陽熱を吸収してそれ自身の温度を昇温する集熱体と、加熱された温水を一次貯水する貯湯室と、前記貯湯室内で加熱された温水を抜き出す温水抜き出し部と、前記抜き出した温水に相当する量の水を補給する水補給部とを備え、前記貯湯室内で前記集熱体からの熱伝達により前記水補給部からの補給水を加熱する太陽熱温水器に関する。
上記従来の太陽熱温水器においては、例えば図17に示すように、家屋の屋根の勾配に沿って斜めに載置される集熱部22と、前記集熱部22で加温された温水HWを一次貯留する貯湯部23とを連接して構成してある。前記集熱部22は、金属製のほぼ密閉された容器で、上面には集熱材被覆1aを施して集熱金属体1Aを形成してある。この集熱部22は、内部が区画壁部9で受熱部4と水補給部7とに上下に区画されており、下端部で両者連通し、上端部も共に前記貯湯部23に開口している。前記区画壁部9は、前記貯湯部23内で反り上がって配置され、前記受熱部4は、幾分上方に向けて開口している。前記貯湯部23には、給湯管24と共に給水管28も接続されており、前記集熱部22よりも高い位置に配置されている。前記給水管28は、前記貯湯部23の底部23a付近に接続されている。前記給湯管24は、抽湯管25に接続されており、この抽湯管25は可撓性で、先端側をフロート26に懸垂索27で吊されており、先端部が常に前記貯湯部23の水面付近に位置するようにしてある。このように構成してあるから、給湯管24から給湯される温水HWは、常に水面付近から抽出されるから、密度差に基づく上下方向の温度差を活かして、最も高温の温水HWを前記給湯管24から給湯できるようにしてある。そして、前記給水管28にはボールタップ弁29を取り付けてあるから、前記貯湯部23内の水面が低下すると、前記給水管28から給水CWを供給して、前記貯湯部23内の水面を一定に維持できるようになっている。前記貯湯部23は、貯留する温水HWの温度低下を防ぐために、保温被覆材21を介して金属製のケーシング20で包囲してある。前記集熱部22も、上面を除き、保温被覆材21を介して金属製のケーシング20を施し、上面には、前記集熱部22の保護のための保護透明板材18として、硬質ガラス板材を被せてある。
尚、この様な従来技術に関しては、当業者の間で広く知られているものであるが、特に、具体的な構成要素に関して詳しく言及した特許文献などは見あたらないので、先行技術文献は示していない。
上記図17に示した従来構成の例においては、集熱部22の太陽光入射側に、集熱部22を構成する金属容器の一部として集熱金属体1Aを設けてあり、前記集熱金属体1Aが太陽光Bを受光し、太陽熱を吸収して昇温することで、間接的に温水HWを加温するように構成してある。そのため、前記集熱部22を保護する保護透明板材18は施してあるものの、この保護透明板材18と前記集熱金属体1Aとの間には、空気層Aが存在し、集熱体1である前記集熱金属体1Aから外気に向けて放散する熱損失は防ぎようもない。つまり、前記保護透明板材18と前記集熱金属体1Aとの間の空気の外部への流出を阻止していなければ、前記保護透明板材18と前記集熱金属体1Aとの間の空気が熱を保有したまま外気中に散逸することを防止できず、また、この空気及び前記保護透明板材18を通じての外気への熱伝導も防止できるものではなかった。この空気層Aにおいては、下方から前記集熱金属体1Aにより加熱され、上方では前記保護透明板材18との接触により冷却されるから、その空気層A内部の対流により下方から上方に熱が輸送される。従って、前記空気層Aを通じての放熱は一層加速されるのである。また、前記集熱金属体1Aが前記金属容器の一部に集熱材被覆1aを施して形成したものであるから、前記金属容器を通じての周囲への熱伝導による放熱も無視できない。従って、前記金属容器が冷却されることは、前記貯湯部23の保温被覆材21による保温被覆で抑制できるものの、太陽熱温水器に到達した太陽光Bの輻射熱量を有効に温水HWに吸収できるものではなかった。しかも、前記集熱金属体1Aが外気により冷却されることを防止できるものではなかった。しかも、姿勢の制約がある上に、抽湯管25を備える等の特殊な構造であり、構造も単純ではなかった。
そこで、本発明の目的は、単純な構造でありながら、太陽光を有効に吸収し、より効率的に温水を昇温する太陽熱温水器を提供する点にある。
〔本発明の特徴構成〕
請求項1に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、太陽熱を吸収してそれ自身の温度を昇温する集熱体と、加熱された温水を一次貯水する貯湯室と、前記貯湯室内で加熱された温水を抜き出す温水抜き出し部と、前記抜き出した温水に相当する量の水を補給する水補給部とを備え、前記貯湯室内で前記集熱体からの熱伝達により前記水補給部からの補給水を加熱する太陽熱温水器において、前記貯湯室内に前記集熱体を配置すると共に、前記貯湯室の太陽光入射側を、断熱空間を介して複数の硬質透明板体を積層して形成した透明断熱パネルで構成してある(第1特徴構成)点にある。これを図1に示す例により説明すると、貯湯室3内に前記集熱体1を配置すると共に、前記貯湯室3の太陽光入射側に、透明断熱パネル11を、断熱空間13としての真空層Vを介して複数の硬質透明板体12として二枚のガラス板体15を積層して形成した真空ガラスパネル14で構成して配置してある。尚、図示の例では、前記集熱体1が平板であり、前記貯湯室3の底部3aに配置され、且つ、フィン2を備えているが、前記集熱体1の位置並びに形状は任意である。要するに、前記集熱体1と前記硬質透明断熱パネル11との間に温水HWを収容する空間があればよい。
請求項2に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第1特徴構成における複数の硬質透明板体の少なくとも一部に、複数のガラス板体を用いてある(第2特徴構成)点にある。これを図1に示す例により説明すると、透明断熱パネル11を、複数の硬質透明板体12として二枚のガラス板体15を用い、それらの間に断熱空間13である真空層Vを形成して構成してある。尚、図示の例においては、前記真空ガラスパネル14の太陽光入射側に、封止材Sを介在させて保護透明板材18を配置してあるが、この構成に関しては必須ではない。
請求項3に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第1特徴構成又は第2特徴構成における集熱体を、透明断熱パネルに対向する貯湯室の底部に配置してある(第3特徴構成)点にある。これを図1に示す例により説明すると、太陽熱を吸収してそれ自身の温度を昇温する集熱体1を、温水HWを一時貯留する貯湯室3の太陽光入射側に配意してある透明断熱パネル11に対向する前記貯湯室3の底部3aに配置してある。尚、図示の例では、前記集熱体1が平板であり、且つ、フィン2を備えているが、前記フィン2は必須ではない。
請求項4に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第1特徴構成又は第2特徴構成における集熱体の他に、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する吸熱体を、貯湯室内に配置してある(第4特徴構成)点にある。これを図8に示す例により説明すると、太陽熱を吸収してそれ自身の温度を昇温する、貯湯室3内に配置された集熱体1の他に、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する吸熱体10を、前記貯湯室3内に配置してある。
請求項5に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第1特徴構成又は第2特徴構成における貯湯室の一方側に、水補給部と温水抜き出し部とを共に配置し、集熱体を、透明断熱パネル側の受熱部と前記透明断熱パネルから離れた側の予熱部とに分割する区画壁部として前記貯湯室内に設けると共に、前記受熱部を前記温水抜き出し部に連通し、前記予熱部に前記水補給部を連通して、他方側で前記受熱部と前記予熱部とを連通してある(第5特徴構成)点にある。これを図5に示す例により説明すると、貯湯室3の一方側に、水補給部7と温水抜き出し部8とを共に配置し、集熱体1を、前記貯湯室3の太陽光入射側に配置してある透明断熱パネル11側の受熱部4と前記透明断熱パネル11から離れた側の予熱部5とに分割する区画壁部9として前記貯湯室3内に設けると共に、前記受熱部4を前記温水抜き出し部8に連通し、前記予熱部5に前記水補給部7を連通して、他方側で前記受熱部4と前記予熱部5とを連通してある。尚、図示の例では、前記区画壁部9の両側にフィン2を備えているが、このフィン2は前記受熱部4側のみに形成してあってもよいが、前記フィン2の形成は必須ではない。
請求項6に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第5特徴構成における集熱体の他に、太陽光を吸収して昇温する吸熱体を、受熱部内に配置してある(第6特徴構成)点にある。これを図15に示す例により説明すると、貯湯室3内に配置された集熱体1の他に、前記貯湯室3の前記集熱体1で区画された太陽光入射側の受熱部4内に、太陽光を吸収して昇温する吸熱体10を配置してある。尚、図示の例においては、前記吸熱体10を繊維状吸熱体10Aで形成してあるが、前記吸熱体10は、粒状、棒状、管状等任意の形状のものを選択可能で、その吸熱体10の周囲に温水HWの流路空間が形成されておればよい。
請求項7に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第4特徴構成又は第6特徴構成における吸熱体として、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する繊維状吸熱体を、貯湯室内に配置してある(第7特徴構成)点にある。これを図8又は図15に示す例により説明すると、貯湯室3内に配置される吸熱体10として、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する繊維状吸熱体10Aを、前記貯湯室3内に配置してある。
請求項8に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第7特徴構成における繊維状吸熱体として、活性炭繊維を配置してある(第8特徴構成)点にある。これを図8又は図15に示す例により説明すると、貯湯室3内に配置され、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する繊維状吸熱体10Aとして、活性炭繊維を配置してある。
請求項9に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第3〜第7の何れかの特徴構成における集熱体に、透明断熱パネルの貯湯室側表面に接当するフィンを形成してある(第9特徴構成)点にある。これを図3に示す例により説明すると、集熱体1に、貯湯室3の太陽光入射側に配置してある透明断熱パネル11の温水側表面11aに接当するフィン2を形成してある。尚、図7に示すように、前記集熱体1に、前記貯湯室3の底部3aに接当する裏側フィン2Bをも備えるようにしてあってもよい。
請求項10に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第1〜第9の何れかの特徴構成における透明断熱パネルの太陽光入射側の硬質透明板体の太陽光入射側表面を、前記太陽光入射側に向けて凸出する凸曲面に形成してある(第10特徴構成)点にある。これを図10に示す例により説明すると、透明断熱パネル11の太陽光入射側の硬質透明板体12の大気側表面11bを、前記入射側に向けて凸出する凸曲面に形成してある。尚、図示の例においては、前記硬質透明板体12の周縁部を薄肉にしてあるが、この点に関しては任意であり、前記硬質透明板体12が、均一の肉厚に形成されたものであってもよい。
請求項11に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第10特徴構成における太陽光入射側の硬質透明板体の周縁部を薄肉にして、その硬質透明板体の太陽光入射側表面を、凸曲面に形成してある(第11特徴構成)点にある。これを図10に示す例により説明すると、貯湯室3に備える透明断熱パネル11の太陽光入射側の硬質透明板体12の周縁部を薄肉にして、その硬質透明板体12の大気側表面11bを、凸曲面に形成してある。尚、図示の例においては、前記太陽光入射側の硬質透明板体12の貯湯室3側の面を凹面に形成し、前記透明断熱パネル11の貯湯室3側の硬質透明板体12も上記太陽光入射側の硬質透明板体12と同様に形成してあるが、前記貯湯室3側の硬質透明板体12の形状は任意であって、例えば平板に形成されたものであってもよい。さらに、前記太陽光入射側の硬質透明板体12の貯湯室3側の面も平面に形成してあってもよい。
請求項12に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第10特徴構成又は第11特徴構成における貯湯室側の硬質透明板体の貯湯室側表面を、前記貯湯室に向けて凸出する凸曲面に形成してある(第12特徴構成)点にある。これを図12に示す例により説明すると、貯湯室3に備える透明断熱パネル11における前記貯湯室3側の硬質透明板体12の温水側表面11aを、前記貯湯室3に向けて凸出する凸曲面に形成してある。尚、図示の例においては、透明断熱パネル11の太陽光入射側の硬質透明板体12の大気側表面11bを、前記入射側に向けて凸出する凸曲面に形成してあるが、この太陽光入射側の硬質透明板体12の形状は任意であって、例えば平板状に形成されたものであってもよい。
請求項13に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第1〜第12の何れかの特徴構成における貯湯室の透明断熱パネルに接する領域の、温水抜き出し部へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部に向けて小さくしてある(第13特徴構成)点にある。これを図13に示す例により説明すると、貯湯室3の、前記貯湯室3内に配置した透明断熱パネル11に接する領域の、前記貯湯室3内で昇温した温水HWを抜き出す温水抜き出し部8へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部8に向けて小さくしてある。尚、図示の例においては、前記温水抜き出し部8に向けて透明断熱パネル11に近接するように傾斜させた前記貯湯室3の底部3aに集熱体1を配置してあるが、例えば図16に示すように、太陽光入射側の受熱部4と、前記底部3a側の予熱部5とに、前記貯湯室3を区画する集熱体1からなる区画壁部9を、前記温水抜き出し部8に向けて透明断熱パネル11に近接するように傾斜させて配置したものであってもよい。
請求項14に係わる本発明の太陽熱温水器の特徴構成は、上記第1〜第12の何れかの特徴構成における貯湯室の透明断熱パネルに接する領域の、温水抜き出し部へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部に向けて大きくしてある(第14特徴構成)点にある。これを図14に示す例により説明すると、貯湯室3の、前記貯湯室3内に配置した透明断熱パネル11に接する領域の、前記貯湯室3内で昇温した温水HWを抜き出す温水抜き出し部8へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部8に向けて大きくしてある。
尚、上記の本発明の課題を解決するための手段の特徴構成の説明において、図面を参照し、図面との対照を便利にするために符号を記したが、上記図面の参照及び符号の記入により本発明が参照図面他添付図面の構成に限定されるものではない。
〔特徴構成の作用及び効果〕
上記太陽熱温水器の第1特徴構成によれば、太陽熱温水器としての太陽光エネルギーの吸収効率を高めることができる。つまり、貯湯室内に集熱体を配置し、前記貯湯室の太陽光入射側を透明にしてあるから、太陽光は直接温水に入射し、水の吸収は長の光線を直接吸収するから、温水のエネルギー吸収効率を高めることができる。さらに、温水を透過した光線が前記集熱体に吸収されるから、前記集熱体は昇温し、熱伝導により温水を加温するようになる。しかも、透明断熱パネルの断熱空間により貯湯室からの大気中への熱伝導を阻止できるから、温水の保温性能を高められる。
上記太陽熱温水器の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成の作用効果を奏しながら、複層ガラスの空気層を真空にした断熱空間を備える真空ガラスパネルを透明断熱パネルとして用いて太陽熱温水器を構成できる。
上記太陽熱温水器の第3特徴構成によれば、上記第1特徴構成又は第2特徴構成の作用効果を奏する中で、太陽熱エネルギーの吸収効率を高めることができる。つまり、集熱体に至るまでの太陽光エネルギーを貯湯室内の温水に直接吸収させることができる。また、温水が熱吸収した後の透過太陽光を集熱体に吸収させることで集熱体を昇温させ、温水に熱伝達させるから、総合的な熱エネルギー吸収量量を増大できる。しかも、前記集熱体からの輻射熱を、温水が再度吸収できるから、熱吸収効率を高めることが可能になる。
上記太陽熱温水器の第4特徴構成によれば、上記第1特徴構成又は第2特徴構成の作用効果を奏する中で、太陽熱エネルギーの吸収効率を高めることができる。つまり、水よりも熱吸収能の高い吸熱体を温水中に配置することで、温水が吸収し得ない波長領域の太陽からの輻射熱を、前記吸熱体に吸収させる殊で、さらに温度上昇を図ることが可能になる。また、前記吸熱体をそれて通過する輻射熱は、集熱体に達してさらに吸収される。さらに、温水中に配置された吸熱体は、全周を温水と接することになるから、伝熱放出する熱は全て温水に吸収され、太陽熱温水器の集熱効率を一層向上できる。
上記太陽熱温水器の第5特徴構成によれば、上記第1特徴構成又は第2特徴構成における作用効果を奏する中で、太陽熱エネルギーの吸収効率を高めることができる。つまり、区画壁部によって温水の流路を区画することで、受熱部において温水に集中的に熱吸収させることができ、前記区画壁部の温度上昇により、予熱部においても給水を予熱できる。従って、集熱体で形成された区画壁部は、太陽からの輻射熱を吸収して自ら昇温し、表裏両方に伝達するから、貯湯室における熱吸収効率を高めることが可能になる。
上記太陽熱温水器の第6特徴構成によれば、上記第5特徴構成における作用効果における作用効果を奏する中で、太陽熱エネルギーの吸収効率を高めることができる。つまり、吸熱体及び集熱体で太陽からの輻射熱を吸収させて、受熱部での熱吸収効率を改善し、隔壁部背後の予熱部への熱輻射を抑制して、熱損失を低減できる。しかも、前記受熱部内で太陽及び集熱体からの熱輻射を前記吸熱体に吸収させることで、その吸熱体を昇温し、さらに給湯温度を上昇できるようになる。
上記太陽熱温水器の第7特徴構成によれば、上記第4特徴構成又は第6特徴構成における太陽熱エネルギーの吸収効率をさらに高めることができる。つまり、貯湯室に吸熱体として繊維状吸熱体を配置することで、吸熱体の温度上昇に関しては同様であっても、前記繊維状吸熱体は、前記貯湯室内で移動し難いものでありながら、比表面積が大きいから、輻射熱の吸収効率が高く、また、温水に対する伝熱面積も大きくなり、しかも、前記繊維状吸熱体は周囲を水に接しているから、伝熱放出する熱は全て水に吸収され、効率的に温水を加温することが可能になる。
上記太陽熱温水器の第8特徴構成によれば、上記第7特徴構成における作用効果に加えて、活性炭素繊維の吸着性能を利用して、温水の清浄化を図ることも可能になる。
上記太陽熱温水器の第9特徴構成によれば、上記第3〜第7の何れかの特徴構成にいて、夫々の作用効果を奏しながら、さらに温水の加熱効率を上昇し、しかも、組み立てを容易にする。つまり、フィンにより集熱体の伝熱面積増大し、前記集熱体から温水への熱伝達を改善できる。また、前記フィンにより、貯湯室内での温水の横方向の対流を抑制して前記フィンにより区画された区画内での対流を促進し、前記区画内の太陽光入射側に備える透明断熱パネル近傍の温度を高く維持できる。前記フィンを、前記透明断熱パネルと前記集熱体との間のスペーサとして機能させることができるから、前記集熱体及び前記透明断熱パネルの安定配置が可能になり、太陽熱温水器の組み立てが容易になる。
上記太陽熱温水器の第10特徴構成によれば、上記第1〜第9の何れかの特徴構成における夫々の作用効果を奏する中で、太陽熱温水器の集光能率を高めることができるようになる。つまり、透明断熱パネルの太陽光入射側の硬質透明板体における太陽光入射側表面を凸曲面に形成することで、直射太陽光以外の散乱光線も集光でき、温水器の熱収集効率を向上できる。例えば、太陽光入射側の硬質透明板体の裏面を前記凸曲面の曲率以下の曲率の凹曲面に形成すれば、断熱空間の中央部の間隔が拡がるから、両側の硬質透明板体の面間が近接するおそれがなく、スペーサを省略することも可能になる。
上記太陽熱温水器の第11特徴構成によれば、上記第10特徴構成における集光能率を、さらに高めることができるようになる。つまり、太陽光入射側表面を、太陽光入射側に向けて凸出する凸曲面に形成してある前記太陽光入射側の硬質透明板体の周縁部を薄肉に形成することで、凸レンズに近い、或いは凸レンズの作用を奏するようになり、集光能率を向上できるようになる。しかも、前記太陽光入射側の硬質透明板体の中央部が厚肉に形成されるから、撓みに対する抵抗が高まり、スペーサの数を減少でき、或いはスペーサを省略できるようになる。
上記太陽熱温水器の第12特徴構成によれば、上記第10特徴構成又は第11特徴構成における作用効果に加えて、太陽熱温水器の集熱効率をさらに高めることができるようになる。つまり、貯湯室側の硬質透明板体の貯湯室側表面を凸曲面に形成してあることで、前記貯湯室側の硬質透明板体を透過する太陽光を集光し、集熱体への集光量を増大することが可能になる。
上記太陽熱温水器の第13特徴構成によれば、上記第1〜第12の何れかの特徴構成における作用効果に加えて、少量ずつ抜き出す場合の温水の温度を高く維持できるようになる。つまり、温水の温度の高いものは上方の透明断熱パネル側に集まるから、例えば貯湯部の底部を次第に高くして温水抜き出し部側に向けて流路断面積を小さくしておき、前記透明断熱パネルの近傍から温水を抜き出すようにすれば、前記温水抜き出し部から前記温水の高温部分のみを抜き出すことができる、また、例えば前記温水抜き出し部側を高く配置しておけば、前記温水の高温部分が相対的に小容積の小断面積側に集まるから、少量宛温水を抜き出すときには、抜き出す温水の温度を高く維持できる。
上記太陽熱温水器の第14特徴構成によれば、上記第1〜第12の何れかの特徴構成における作用効果に加えて、集熱体から貯湯室内の温水への熱伝導を改善できるようになる。つまり、熱伝導は対数平均温度差に比例するから、出口側では前記集熱体から前記温水への熱流束が減少する。そこで、温水抜き出し部へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部に向けて大きくすることで、前記集熱体に対する温水の相対流速を低下させて、前記温水の前記集熱体に対する単位相対流動距離当たりの熱伝達量を増加することが可能になり、抜き出す温水の温度を高く維持することができるようになる。
以下、本発明に係わる太陽熱温水器について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る太陽熱温水器の第一の実施の形態を代表する例を示す側面視縦断面図であり、図2はその要部拡大図であり、図3はその正面視縦断面図であり、図4はその分解斜視図である。図5は本発明に係る太陽熱温水器の第二の実施の形態を代表する例を示す側面視縦断面図であり、図6はその要部拡大図であり、図7はその正面視縦断面図である。図8は本発明に係る太陽熱温水器の第三の実施の形態を代表する例を示す側面視要部縦断面図であり、図9はその正面視縦断面図である。図10は本発明に係る太陽熱温水器の第四の実施の形態を代表する例を示す側面視縦断面図であり、図11はその正面視縦断面図である。図12は本発明に係る太陽熱温水器の第五の実施の形態を代表する例を示す正面視縦断面図である。図13は本発明に係る太陽熱温水器の第四の実施の形態を代表する例を示す側面視縦断面図である。図14は本発明に係る太陽熱温水器の第七の実施の形態を代表する例を示す平面図である。尚、上記従来の技術に説明した要素と同一の要素乃至同様の機能を果たす要素については、先の図17に付した符号と同一の、或いは関連する符号を付し、詳細の説明の一部を省略する。
[第一の実施の形態]
本発明に係る太陽熱温水器の第一の例は、図1に示すように、屋根の勾配に合わせて傾斜して設置されることが可能なものである。図1乃至図4に示すように、この太陽熱温水器は、給水CWを太陽熱で加熱する貯湯室3を、プラスチック容器で形成してあり、その太陽光入射側を解放して、その解放部を、二枚のガラス板体15の間に断熱空間13としての真空層Vを形成してある真空ガラスパネル14で気密に覆って、前記真空ガラスパネル14の太陽光入射側は硬質ガラス板材からなる保護透明板材18を、封止材Sを介在させて気密に被せて押さえ板19で止め付け、前記真空ガラスパネル14の表側ガラス板体15Aと前記保護透明板材18との間を外気と遮断してある。そして、前記プラスチック容器の周囲に保温被覆材21を設けて、金属板で形成したケーシング20を施してある。
前記二枚のガラス板体15は、複数の硬質透明板体12の一例であり、前記真空ガラスパネル14は、透明断熱パネル11の一例である。そして、前記貯湯室3の底部3aに、太陽光Bを吸収して自ら昇温する集熱体1として、集熱材被覆1aを施したセラミック板製のセラミック集熱板体1Bを配置してあり、前記セラミック集熱板体1Bからの熱伝達により前記貯湯室3内の温水HWを加温するように構成してある。さらに、前記貯湯室3内で加熱された温水HWを抜き出す温水抜き出し部8を、前記貯湯室3の一方側に設け、前記抜き出した温水HWに相当する量の前記給水CWを補給する水補給部7を、前記貯湯室3の他方側に設けてある。尚、この太陽熱温水器は、陸屋根の上の場合でも、傾斜架台を設けることなく、屋上に平置することもできる。つまり、従来必要とした集熱体1の傾斜を必要とはしないのである。これは、全体が貯湯室3を構成しているからである。尚、前記集熱セラミック板体1Bには、前記集熱材被覆1aを施した太陽光入射側の面に、前記真空ガラスパネル14を構成する裏側ガラス板体15Bの温水側表面11aに接当するフィン2を形成してある。このフィン2により前記真空ガラスパネル14の位置決めが容易になり、簡単に組み立てられるようになる(図4参照)。
前記真空ガラスパネル14は、一方の前記表側ガラス板体15Aと他方の前記裏側ガラス板体15Bとを積層し、両ガラス板体15A,15Bの間に両者の対向面間にスペーサを介在させて前記両ガラス板体15A,15Bの対向面間に間隔を保持しながら、周縁部16に周辺シール部17を設け、前記周縁部16の気密を維持して、前記対向面間を減圧状態に維持してある。前記周辺シール部17は、前記両対向面の周縁部に夫々金属メッキ層を連続して形成し、両金属メッキ層の間を金属ロウ材で封止し、且つ、両ガラス板体15A,15B同士を一体に止め付けたものである。
また、前記貯湯室3の一方側には、前記貯湯室3から均等に温水HWを抜き出せるように、また、前記貯湯室3が前記フィン2により区画されていることもあり、前記貯湯室3の夫々の区画内に開口する複数の抜き出し口8bを設けて、前記貯湯室3からの温水HWを、極力均等に前記温水抜き出し部8から円滑に抜き出せるようにしてあり、これらの抜き出し口8bを連通する横連通部8aを設けて、前記各抜き出し口8bを前記温水抜き出し部8に連通させてある(図2参照)。また、前記貯湯室3の他方側には、前記貯湯室3に給水CWを均等に供給できるように、また、上述のように前記貯湯室3が前記フィン2により区画されていることもあり、前記貯湯室3の夫々の区画内に開口する複数の供給口7bを設けて、前記水補給部7からの給水CWが、極力均等に前記貯湯室3内に供給されるようにしてあり、これらの供給口7bを連通する横連通部7aを設けて、前記各供給口7bを前記水補給部7に連通させてある(図4参照)。
以上の構成において、集熱体1を、従来の構成とは異なり、セラミック板材で形成したが、これは、従来のように、集熱体1の集熱材被覆1aを施した面が温水に接しない構造ではなく、前記集熱材被覆1aを施した面が温水HWに対する伝熱面となる構成にできたからである。以上のように構成した結果、先ず貯湯室3の太陽光入射側を透明にし、透明断熱パネル11の一例である真空ガラスパネル14を用いて大気側との気密を保持してあるから、前記真空ガラスパネル14の真空層Vにより前記貯湯室3からの大気中への熱伝導を阻止できて、温水HWの保温性能を高めることができる。また、前記貯湯室3の太陽光入射側を透明にしてあることで、前記太陽光Bが直接前記貯湯室3内に入射するから、温水HWによる太陽光エネルギーの直接吸収ができる。しかも、集熱体1である集熱セラミック板体1Bが、前記貯湯室3の底部3aに配置されているから、前記集熱セラミック板体1Bに至るまでの太陽光Bの輻射熱エネルギーを、前記貯湯室3内の温水HW全体で直接吸収できる。従って、前記貯湯室3内での太陽熱吸収効率を高めることができる。さらに、前記集熱セラミック板体1Bは、前記温水HWの層で輻射熱の一部を吸収した後の透過光を吸収することで昇温し、前記温水HWとの温度差に基づき前記温水HWに熱伝達するから、前記温水HWへの熱伝達量を増大できる。しかも、集熱体1から貯湯室3を形成する容器への熱伝達を必要としないから、前記貯湯室3は金属容器で形成する必要もなく、前記集熱体1を伝熱抵抗が高い材料で形成できる結果、昇温した集熱体1からの前記容器への伝熱、従って、前記容器から外部への放熱による熱損失を低減できる。尚、前記集熱セラミック板体1Bから再び温水HW中に輻射される熱エネルギーの一部は、再び前記温水HWに吸収される。従って、集熱セラミック板体1Bからの輻射熱を温水HWの層で再度吸収できて、前記貯湯室3内での熱吸収効率をさらに高めることができる。
尚、前記集熱セラミック板体1Bには、前記真空ガラスパネル14の温水側表面11aに接当するフィン2を形成してあるから、そのフィン2により伝熱面積増大し、温水HWへの熱伝達が改善できる。また、前記フィン2により前記貯湯室3内での横方向の対流を阻止するから、前記真空ガラスパネル14近傍の温水HWの温度を高く維持できる。さらに、前記フィン2を前記集熱セラミック板体1Bと前記真空ガラスパネル14の温水側表面11aとの間の位置決め手段として機能させることで、集熱セラミック板体1B及び真空ガラスパネル14を安定配置できるようになる。
[第二の実施の形態]
本発明に係る太陽熱温水器の第二の例も、図1に示すしたと同様に、屋根の勾配に合わせて傾斜して設置されることが可能なものである。この太陽熱温水器は、図5乃至図7に示すように、給水CWを太陽熱で加熱する貯湯室3を、プラスチック容器で形成してあり、その太陽光入射側を解放して、その解放部を、二枚のガラス板体15の間に断熱空間13としての真空層Vを形成してある真空ガラスパネル14で気密に覆って、前記真空ガラスパネル14の太陽光入射側は硬質ガラス板材からなる保護透明板材18を、封止材Sを介在させて気密に被せ、前記真空ガラスパネル14の表側ガラス板体15Aと前記保護透明板材18との間を外気と遮断してある。前記二枚のガラス板体15は、複数の硬質透明板体12の一例であり、前記真空ガラスパネル14は、透明断熱パネル11の一例である。そして、前記貯湯室3の一方側に、前記貯湯室3内で加熱された温水HWを抜き出す温水抜き出し部8と、前記抜き出した温水HWに相当する量の前記給水CWを補給する水補給部7とを共に配置し、前記真空ガラスパネル14を透過して前記貯湯室3内に入射する太陽光Bを吸収して自ら昇温する集熱体1として、集熱材被覆1aを施したセラミック板製の集熱セラミック板体1Bを、前記真空ガラスパネル14側の受熱部4と前記真空ガラスパネル14から離れた側の予熱部5とに分割する区画壁部9として、前記貯湯室3内に設けてある。記受熱部4には、前記温水抜き出し部8に連通し、前記予熱部5には、前記水補給部7を連通して、前記区画壁部9の他方側では、前記受熱部4と前記予熱部5とを連通する連通部6を形成してある。このように形成したプラスチック容器の周囲には保温被覆材21を設けて、その周囲に金属板材からなるケーシング20を施してある。
尚、この太陽熱温水器は、陸屋根の上の場合でも、傾斜架台を設けることなく、屋上に平置することもできる。つまり、従来必要とした集熱体1の傾斜を必要とはしないのである。これは、全体が貯湯室3を構成しているからである。さらに、前記集熱セラミック板体1Bにはフィン2を設けてあり、このフィン2は、前記集熱セラミック板体1Bの、前記受熱部4側の表面9aには、前記真空ガラスパネル14を構成する裏側ガラス板体15Bの温水側表面11aに接当する表側フィン2Aとして形成し、前記予熱部5側の裏面9bには、前記貯湯室3の底部3aに接当する裏側フィン2Bとして形成してある。さらに、前記予熱部5には、前記貯湯室3の底部3aに、上面に集熱材被覆1aを施したセラミック板材からなる吸熱体10を配置してある。このようにして、前記集熱セラミック板体1Bから前記予熱部5側に放射される輻射熱を、前記吸熱体10で吸収し、その吸熱体10の昇温によって、給水CWをさらに予熱できるようにしてある。こうして、前記集熱セラミック板体1Bからの輻射熱も吸収するようにした構成により、前記貯湯室3の底部3a側からの熱損失を極力低減できるようにしてある。尚、前記予熱部5の底部3aに配置してある吸熱体10は省略可能である。
前記受熱部4の一方側には、前記貯湯室3から均等に温水HWを抜き出せるように、また、前記貯湯室3が前記フィン2により区画されていることもあり、前記貯湯室3の夫々の区画内に開口する複数の抜き出し口8bを設けて、前記貯湯室3からの温水HWを、極力均等に前記温水抜き出し部8から円滑に抜き出せるようにしてあり、これらの抜き出し口8bを連通する横連通部8aを設けて、前記各抜き出し口8bを前記温水抜き出し部8に連通させてある。また、前記予熱部5の一方側にも、前記貯湯室3に給水CWを均等に供給できるように、また、上述のように前記貯湯室3が前記フィン2により区画されていることもあり、前記貯湯室3の夫々の区画内に開口する複数の供給口7bを設けて、前記水補給部7からの給水CWが、極力均等に前記貯湯室3内に供給されるようにしてあり、これらの供給口7bを連通する横連通部7aを設けて、前記各供給口7bを前記水補給部7に連通させてある。また、前記連通部6は、前記区画壁部9を上下に貫通する流路として、前記集熱セラミック板体1Bの他端側に、前記温水HWの流通方向と交差する方向に沿って、複数の開口を設けて構成してある(図6参照)。
以上の構成において、集熱体1を、従来の構成とは異なり、セラミック板材で形成したが、これは、集熱体1の集熱材被覆1aを施した面が温水に接しない従来のような構造ではなく、前記集熱材被覆1aを施した面が温水HWに対する伝熱面となる構成にできたからである。以上のように構成した結果、上記第一の実施の形態と同様に、先ず貯湯室3の容器を伝わっての外部への放熱による熱損失を低減できる。さらに、前記貯湯室3を構成する受熱部4の太陽光入射側を透明にし、透明断熱パネル11の一例である真空ガラスパネル14を用いて大気側との気密を保持してあるから、前記真空ガラスパネル14の断熱空間13である真空層Vにより前記受熱部4からの大気中への熱伝導を阻止できて、温水HWの保温性能を高めることができる。また、前記受熱部4の太陽光入射側を透明にしてあることで、前記太陽光Bが直接前記受熱部4内に入射するから、その受熱部4内の温水HWによる太陽光エネルギーの直接吸収ができる。しかも、集熱体1である集熱セラミック板体1Bが、前記貯湯室3の区画壁部9を形成しているから、前記受熱部4における前記区画壁部9に至るまでの太陽光Bの輻射熱エネルギーを、前記貯湯室3内の温水HW全体で直接吸収でき、前記太陽光Bを吸収して昇温する区画壁部9の放出する熱を、前記受熱部4内の温水HWと、前記予熱部5内の給水CWとで吸収できる。従って、前記貯湯室3内での太陽熱吸収効率をさらに高めることができる。さらに、前記区画壁部9を構成する集熱セラミック板体1Bは、前記温水HWの層で輻射熱の一部を吸収した後の透過光を吸収することで昇温し、前記温水HWとの温度差に基づき前記温水HWに熱伝達するから、前記温水HWへの熱伝達量を増大できる。しかも、集熱体1から貯湯室3を形成する容器への熱伝達を必要としないから、前記貯湯室3は金属容器で形成する必要もなく、前記集熱体1を伝熱抵抗が高い材料で形成できる結果、昇温した集熱体1からの前記容器への伝熱を抑制し、従って、前述のように、前記容器から外部への放熱による熱損失を低減できる。尚、前記区画壁部9から再び温水HW並びに給水CW中に輻射される熱エネルギーの一部は、再び前記温水HW及び給水CWに吸収される。従って、区画壁部9からの輻射熱を温水HW及び給水CWの層で再度吸収できて、前記貯湯室3内での熱吸収効率をさらに高めることができる。
[第三の実施の形態]
本発明に係る太陽熱温水器の第三の例も、図1に示したように、屋根の勾配に合わせて傾斜して設置されることが可能なものである。この太陽熱温水器は、図8及び図9に示すように、基本的な構造は上記第一の実施の形態で、図1乃至図4に示したと同様である。そして、上記第一の実施形態に説明したと異なる特徴的な構成として、集熱体1の他に、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する吸熱体10を、貯湯室3内に配置してある。前記吸熱体10としては、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する繊維状吸熱体10Aを、前記貯湯室3内に配置した集熱セラミック板体1Bの上に充填する。尚、上記第一の実施の形態と重複する他の点に関する詳細な説明は省略する。
こうした構成により、水よりも熱吸収能の高い繊維状吸熱体10Aで温水HWの吸収し得ない太陽からの輻射熱を吸収することで、その繊維状吸熱体10A自身が前記温水HWの温度以上に昇温し、前記温水HWの温度をさらに上昇させることができる。また、前記吸熱体10を繊維状吸熱体10Aとすることで、周囲を全て水に囲まれた状態で、前記温水HW中に配置することができるから、前記繊維状吸熱体10Aから伝熱放出する熱は全て水に伝達され、太陽熱温水器の集熱効率を向上できる。尚、前記繊維状吸熱体10Aとして、例えば活性炭繊維を配置しておけば、活性炭素繊維の吸着性能を利用して、温水の清浄化を図ることもできる。また、前記貯湯室3の底部3aに集熱セラミック板体1Bを配置してあるから、前記繊維状吸熱体10Aから放射される輻射熱も、前記底部3a側では前記集熱セラミック板体1Bで吸収し、それ自身の昇温によって温水HWに熱伝達することで、前記底部3a側から保温被覆材21を経ての熱伝導を抑制し、底部側での熱損失を極力低減するようにしてある。
[第四の実施の形態]
本発明に係る太陽熱温水器の第四の例も、図1に示したと同様に、屋根の勾配に合わせて傾斜して設置されることが可能なものである。この太陽熱温水器は、図10及び図11に示すように、貯湯室の基本的な構造は上記第一の実施の形態で、図1乃至図4に示したと同様である。そして、上記第一の実施形態に説明したと異なる特徴的な構成として、透明断熱パネル11を構成する太陽光入射側の表側ガラス板体15Aの大気側表面11bを、前記入射側に向けて凸出する凸曲面に形成し、且つ、前記表側ガラス板体15Aの両横周縁部を薄肉にした周縁薄肉部12aを形成して、前記表側ガラス板体15Aを凸レンズ状に形成してある。さらに、前記透明断熱パネル11を構成する貯湯室3側の裏側ガラス板体15Bも、前記太陽光入射側に向けて凸曲させ、且つ、凸レンズ状に形成して、前記両ガラス板体15A,15Bの間に断熱性流体を封入し、周縁部16に周辺シール部17を形成して、断熱空間13の一例である断熱流体層Cを形成してある。これと共に、前記表側ガラス板体15Aの太陽光入射側を覆う保護透明板材18も全体に前記太陽光入射側に凸出させてある。尚、上記第一の実施の形態と重複する他の点に関する詳細な説明は省略する。
以上のように構成した結果、上記第一の実施の形態と同様の効果をもたらすと共に、前記大気側表面11bを凸曲面とすることで、太陽から直接入射する太陽光Bのみならず、周囲の反射光等の散乱光線も集光でき、温水器の熱収集効率を向上できる。さらに、前記表側ガラス板体15Aを凸レンズ状に形成することで、集光能率を向上できる。しかも、前記両ガラス板体15A,15Bの間に断熱流体層Cを形成してあるから、その内圧によりガラス板体15A,15Bが外圧により相互に近接することを防止できるから、スペーサを省略することも可能となる。前記両また、図示のように、表側ガラス板体15Aと裏側ガラス板体15Bとの間の断熱流体層Cの中央部の間隔を拡げれば、アーチ形状乃至はドーム形状になるから、外圧に対して歪みにくく、スペーサを省略できるようになる。さらに、前記裏側ガラス板体15Bの温水側表面11aが凹曲面に形成されていることから、集熱セラミック板体1B上の温水HWが凸レンズ状となり、前記集熱セラミック板体1Bへの集光能力を高めるようになる。尚、この構成は、透明断熱パネル11として、上記構成に代えて、前記表側ガラス板体15Aの大気側表面11aを凸曲させ、且つ、前記断熱空間13を減圧して真空層Vを形成した真空ガラスパネルを用いればさらに断熱性能を高めることができる。
[第五の実施の形態]
本発明に係る太陽熱温水器の第五の例も、図1に示したと同様に、屋根の勾配に合わせて傾斜して設置されることが可能なものである。この太陽熱温水器は、図12に示すように、貯湯室の基本的な構造は上記第一の実施の形態で、図1乃至図4に示したと同様である。そして、上記第一の実施形態に説明したと異なる特徴的な構成として、透明断熱パネル11の一例である真空ガラスパネル14を構成する太陽光入射側の表側ガラス板体15Aの大気側表面11bを、前記入射側に向けて凸出する凸曲面に形成し、且つ、前記表側ガラス板体15Aの両横周縁部を薄肉にした周縁薄肉部12aを形成して、前記表側ガラス板体15Aを凸レンズ状に形成し、前記表側ガラス板体15Aの太陽光入射側を覆う保護透明板材18も全体に前記太陽光入射側に凸出させてあると共に、この実施の形態のさらなる特徴として、前記真空ガラスパネル14を構成する貯湯室3側の裏側ガラス板体15Bの温水側表面11aも、前記貯湯室3に向けて凸出する凸曲面に形成してあり、前記裏側ガラス板体15Bの周縁部16にも周縁薄肉部12aを形成し、且つ、その太陽光入射側を、前記貯湯室3側に向けて凹入させて、前記裏側ガラス板体15Bも凸レンズ状に形成してあると共に、前記真空層Vの中央部の両ガラス板体15A,15Bの間隔をさらに拡げてある。尚、上記第一の実施の形態と重複する他の点に関する詳細な説明は省略する。
以上のように構成した結果、上記第一の実施の形態と同様の効果をもたらすと共に、上記第四の実施の形態と同様に構成した部分の効果は、上述した効果を奏するが、前記温水側表面11aを凸曲させることで、前記真空ガラスパネル14が外圧に対する強度を有するようになり、スペーサを省略することが可能になる。尚、この構成は、透明断熱パネル11として、前記真空ガラスパネル14に代えて、断熱空間13に断熱性のガスを封入して断熱流体層を形成した複層パネルを用いても十分な効果を発揮するものである。
[第六の実施の形態]
本発明に係る太陽熱温水器の第六の例も、図1に示したと同様に、屋根の勾配に合わせて傾斜して設置されることが可能なものである。この太陽熱温水器は、図13に示すように、透明断熱パネル及び集熱体の配置並びに水補給部及び温水抜き出し部の基本的な構成は、上記第一の実施の形態で図1乃至図4を参照して説明したと同様である。そして、上記第一の実施形態に説明したと異なる特徴的な構成として、貯湯室3の透明断熱パネル11に接する領域の、温水抜き出し部8へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部8に向けて小さくしてある。つまり、流路幅を変化させることなく、前記貯湯室3の深さを、水補給部7側から前記温水抜き出し部8側に向けて、次第に浅く形成してある。そして、集熱体1として、集熱セラミック板体1Bを、前記貯湯室3の傾斜させた底部3aに配置してある。尚、上記第一の実施の形態と重複する他の点に関する詳細な説明は省略する。
以上のように構成した結果、上記第一の実施の形態と同様の効果をもたらすと共に、太陽熱温水器を、例えば前記温水抜き出し部8側を高く配置しておくことで、温度の高い湯が小断面積側に集まるから、受熱部4の前記温水抜き出し部8側には、温度の高い温水HWが比重差により集まるから、少量宛湯を抜き出すときには、湯温を高く維持できるようになる。
[第七の実施の形態]
本発明に係る太陽熱温水器の第七の例も、図1に示したと同様に、屋根の勾配に合わせて傾斜して設置されることが可能なものである。この太陽熱温水器は、図14に示すように、透明断熱パネル及び集熱体の配置並びに水補給部及び温水抜き出し部の基本的な構成は、上記第一の実施の形態で、図1乃至図4に示したと同様である。そして、上記第一の実施形態に説明したと異なる特徴的な構成として、貯湯室3の前記透明断熱パネル11に接する領域の、温水抜き出し部8へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部8に向けて大きくしてある。つまり、貯湯室3の深さを変化させることなく、前記貯湯室3の幅を、水補給部7側から前記温水抜き出し部8側に向けて、次第に広く形成してある。そして、集熱体1として、集熱セラミック板体1Bを、前記貯湯室3の底部3aに配置してある。この集熱セラミック板体1Bに立設するフィン2も、その間隔を、前記水補給部7側から前記温水抜き出し部8側に向けて、次第に広く形成してある。尚、上記第一の実施の形態と重複する他の点に関する詳細な説明は省略する。
以上のように構成した結果、上記第一の実施の形態と同様の効果をもたらすと共に、前記集熱体1から前記貯湯室3内の温水HWへの熱伝導を改善できる。つまり、熱伝導は高温側物体と低温側物体との間の対数平均温度差に比例するから、前記温水抜き出し部8側では前記高温側物体としての集熱体1と前記低温側物体としての温水HWとの間の熱流束が減少する。そこで、前記貯湯室3内の温水HWの流路断面積を温水抜き出し部8側に向けて次第に大きくすることで、前記集熱体1に対する前記貯湯室3内の前記温水HWの相対流速を低下させ、前記温水HWへの前記集熱体1からの熱伝達量を増加させることができる。
〔別実施形態〕
〈1〉 上記第一乃至第三の実施の形態及び第五乃至第七の実施の形態においては、透明断熱パネル11を、複数の硬質透明板体12として二枚のガラス板体15を用いて、両ガラス板体15A,15Bの間に断熱空間13の一例である真空層Vを形成した真空ガラスパネル14で構成した例について説明したが、前記硬質透明板体12として、前記ガラス板体15以外の、例えばプラスチック板材等の透明板体を用いてもよい。さらに、前記真空層Vに代えて、前記断熱空間13に、断熱ガス、断熱液体等を封入して断熱流体層Cを形成してあってもよい。
〈2〉 上記第三の実施の形態においては、底部3aに集熱体1を配置した貯湯室3内に、吸熱体10として、繊維状吸熱体10Aを配置してある例について説明したが、前記吸熱体10の形状は繊維状のものに限られるものではなく、球状、粒状、環状、短管状、棒状、線状等、各種の形状のものを配置可能である。温水HWの流通空間を形成してあればよい。
〈3〉 上記第三の実施の形態においては、底部3aに集熱体1を配置した貯湯室3内に、吸熱体10として、繊維状吸熱体10Aを配置してある例について説明したが、例えば図15に示すように、先に第二の実施の形態において、図5乃至図7を参照して説明したように、前記貯湯室3の一方側に、前記貯湯室3内で加熱された温水HWを抜き出す温水抜き出し部8と、前記抜き出した温水HWに相当する量の給水CWを補給する水補給部7とを共に配置して前記貯湯室3を構成し、前記集熱体1を、透明断熱パネル11の一例である真空ガラスパネル14側の受熱部4と前記真空ガラスパネル14から離れた側の予熱部5とに分割する区画壁部9として前記貯湯室3内に設けて、前記吸熱体10として繊維状吸熱体10Aを、前記受熱部4内に配置してあってもよい。前記集熱体1として機能する区画壁部9は、上記第二の実施形態と同様に、集熱セラミック板体1Bで形成し、その集熱セラミック板体1Bには、前記受熱部4側の表面9aには、前記真空ガラスパネル14を構成する裏側ガラス板体15Bの温水側表面11aに接当する表側フィン2Aとして形成し、前記予熱部5側の裏面9bには、前記貯湯室3の底部3aに接当する裏側フィン2Bとして形成してあるフィン2を設ければよい(例えば図7参照)。尚、前記吸熱体10は、上記繊維状吸熱体10Aに限らず、他の形状の吸熱体10であってもよく、上記〈2〉にも説明したように、球状、粒状、環状、短管状、棒状、線状等、各種の形状のものであってもよい。このように構成すれば、上記第二の実施の形態と同様の作用効果を奏しながら、上記第三の実施の形態の作用効果も奏するようになり、前記受熱部4内で太陽及び前記集熱体1からの熱輻射を前記繊維状吸熱体10Aに吸収させることで、前記繊維状吸熱体10Aを昇温し、温水HWの温度をさらに上昇できる。従って、前記繊維状吸熱体10Aで輻射熱を吸収させて、前記受熱部4での熱吸収効率を改善しながら、前記区画壁部9背後の前記予熱部5への熱輻射を給水CWで吸収して、熱損失を低減できる。尚、前記繊維状吸熱体10Aとして、活性炭繊維を配置しておけば、活性炭素繊維の吸着性能を利用して、温水の清浄化を図ることも可能となる。
〈4〉 上記第四の実施の形態においては、図10及び図11を参照して、透明断熱パネル11の一例である真空ガラスパネル14を構成する太陽光入射側の表側ガラス板体15Aの大気側表面11bを、前記入射側に向けて凸出する凸曲面に形成し、前記真空ガラスパネル14の裏側ガラス板体15Bも、前記太陽光入射側に向けて凸曲させて、断熱空間13の一例である断熱流体層Cを形成し、熱伝導度の低い流体を封入して周縁部16に周辺シール部17を形成してある例について説明したが、前記断熱流体層Cに代えて真空層Vを形成すれば、前記両ガラス板体15A,15Bの間を減圧して、周縁部16に周辺シール部17を形成してあれば、さらに断熱性が高くなる。また、前記断熱流体層に例えば水のような、熱伝導度の低い、しかも、屈折率の高い流体を充填すれば、日射のある昼間においては断熱体として機能すると同時に、その断熱流体層もレンズの作用を奏し、集光性能をさらに改善できる。
〈5〉 上記第四の実施の形態においては、図10及び図11を参照して、透明断熱パネル11の一例である真空ガラスパネル14を構成する太陽光入射側の表側ガラス板体15Aの大気側表面11bを、前記入射側に向けて凸出する凸曲面に形成し、且つ、前記表側ガラス板体15Aの両横周縁部を薄肉にした周縁薄肉部12aを形成し、前記表側ガラス板体15Aを凸レンズ状に形成してある例について説明したが、前記表側ガラス板体15Aを凸レンズ状にすることなく、厚さの変化の少ないガラス板体15としてあってもよい。
〈6〉 上記第四の実施の形態においては、図10及び図11を参照して、透明断熱パネル11の一例である真空ガラスパネル14を構成する貯湯室3側の裏側ガラス板体15Bを、前記太陽光入射側に向けて凸曲させてある例について説明したが、前記裏側ガラス板体15Bは、前記太陽光入射側に凸曲させることなく平板ガラス板体で構成してあってもよい。
〈7〉 上記第五の実施の形態においては、図13を参照して、真空ガラスパネル14の裏側ガラス板体15Bの温水側表面11aを貯湯室3に向けて凸出する凸曲面に形成してあり、前記裏側ガラス板体15Bの周縁部16にも周縁薄肉部12aを形成し、且つ、その太陽光入射側を、前記貯湯室3側に向けて凹入させて凸レンズ状に形成してある例について説明したが、前記裏側ガラス板体15Bの太陽光入射側は平面であってもよく、また、前記太陽光入射側に向けて凸曲させてあってもよい。こうした構成により、前記裏側ガラス板体15Bを強化できると同時に、集光性能を向上できる。従って、透明断熱パネル11を透過する太陽光Bを、前記貯湯室3を形成する容器から外して、確実に集熱体1に集光できるようになる。
〈8〉 上記第四の実施の形態及び第五の実施の形態において、ガラス板体15を、一方の面が凸曲する凸レンズ状に形成する例について説明したが、上記凸レンズ状の形状は、集光を目的とするものであるから焦点を結ぶものである必要はなく、球面、非球面であるを問わず、前記一方の面が円柱面、楕円柱面その他の蒲鉾レンズ状であってもよい。
〈9〉 上記第六の実施の形態においては、図13を参照して、貯湯室3の透明断熱パネル11に接する領域の、温水抜き出し部8へ向かう流路断面積を、前記貯湯室3の深さを、水補給部7側から前記温水抜き出し部8側に向けて、次第に浅く形成して、前記温水抜き出し部8に向けて小さくし、集熱セラミック板体1Bを、集熱体1として前記貯湯室3の傾斜させた底部3aに配置してある例について説明したが、例えば図16に示すように、上記第二の実施の形態と同様に、前記貯湯室3の一方側に、前記温水抜き出し部8と、水補給部7とを共に配置し、集熱体1として前記集熱セラミック板体1Bを、前記透明断熱パネル11としての真空ガラスパネル14側の受熱部4と前記真空ガラスパネル14から離れた側の予熱部5とに分割する区画壁部9として設けて、前記区画壁部9と前記受熱部4側の前記真空ガラスパネル14との間の間隔を、前記温水抜き出し部8側を狭くするように配置してあってもよい。この構成によっても、上記第六の実施の形態と同様の作用効果がもたらされる。尚、図16に示した例においては、底部3aを傾斜させずに、上面に集熱体被覆1aを施したセラミック板材からなる区画壁部9を傾斜配置して、板状の吸熱体10を上面に集熱体被覆1aを施したセラミック板材からなる板状の吸熱体10を、その底部3aに配置して例を示したが、この吸熱体10の作用効果は、上記第六の実施の形態における説明と同様であり、省略することも可能である。この点は、上記第六の実施の形態においても同様である。また、前記底部3aを、前記区画壁部9と同様に傾斜させてあってもよい。尚、上記底部3aに配置した吸熱体10に代えて板状の集熱体1を配置し、前記区画壁部9を透明体で形成してあってもよい。このように構成すれば、予熱部5における給水CWの昇温を促進できる。
〈10〉上記第七の実施の形態においては、図14を参照して、貯湯室3の幅を、温水抜き出し部8側に向けて広く形成してある例について説明したが、前記第六の実施の形態とは逆に、前記貯湯室3を、幅を変化させることなく、水補給部7側から前記温水抜き出し部8側に向けて次第に深くなるように形成してあってもよい。この構成であれば、前記貯湯室3の受光面積を広くでき、殊に、前記水補給部7側での受熱量をより高めることが可能になる。
〈11〉上記第七の実施の形態においては、図14を参照して、貯湯室3の幅を、温水抜き出し部8側に向けて広く形成し、集熱体1として、その貯湯室3の底部3aに集熱セラミック板体1Bを配置し、その集熱セラミック板体1Bに、水補給部7側から前記温水抜き出し部8側に向けて、次第に間隔を広くしたフィン2を立設してある例について説明したが、上記第二の実施の形態と同様に、前記集熱体1を、前記貯湯室3を上下に分割する区画壁部9として形成してあってもよい。
本発明に係る太陽熱温水器の一例の側面視縦断面図 図1の要部拡大図 図1に示した太陽熱温水器の正面視縦断面図 図1に示した太陽熱温水器の分解斜視図 本発明に係る太陽熱温水器の他の例の側面視縦断面図 図5の要部拡大図 図5に示した太陽熱温水器の正面視縦断面図 本発明に係る太陽熱温水器の他の例の側面視要部縦断面図 図8に示した太陽熱温水器の正面視縦断面図 本発明に係る太陽熱温水器の他の例の側面視縦断面図 図10に示した太陽熱温水器の正面視縦断面図 本発明に係る太陽熱温水器の他の例の正面視縦断面図 本発明に係る太陽熱温水器の他の例の側面視縦断面図 本発明に係る太陽熱温水器の他の例の平面図 本発明に係る太陽熱温水器の他の例の側面視要部縦断面図 本発明に係る太陽熱温水器の他の例の側面視縦断面図 従来の太陽熱温水器の一例の側面視縦断面図
符号の説明
1 集熱体
2 フィン
3 貯湯室
3a 貯湯室の底部
4 受熱部
5 予熱部
7 水補給部
8 温水抜き出し部
9 区画壁部
10 吸熱体
10A 繊維状吸熱体
11 透明断熱パネル
11a 温水側表面
11b 大気側表面
12 硬質透明板体
13 断熱空間
15 ガラス板体

Claims (14)

  1. 太陽熱を吸収してそれ自身の温度を昇温する集熱体と、加熱された温水を一次貯水する貯湯室と、前記貯湯室内で加熱された温水を抜き出す温水抜き出し部と、前記抜き出した温水に相当する量の水を補給する水補給部とを備え、前記貯湯室内で前記集熱体からの熱伝達により前記水補給部からの補給水を加熱する太陽熱温水器であって、
    前記貯湯室内に前記集熱体を配置すると共に、前記貯湯室の太陽光入射側を、断熱空間を介して複数の硬質透明板体を積層して形成した透明断熱パネルで構成してある太陽熱温水器。
  2. 前記複数の硬質透明板体の少なくとも一部に、複数のガラス板体を用いてある請求項1記載の太陽熱温水器。
  3. 前記集熱体を、前記透明断熱パネルに対向する前記貯湯室の底部に配置してある請求項1又は2に記載の太陽熱温水器。
  4. 前記集熱体の他に、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する吸熱体を、前記貯湯室内に配置してある請求項1又は2に記載の太陽熱温水器。
  5. 前記貯湯室の一方側に、前記水補給部と前記温水抜き出し部とを共に配置し、前記集熱体を、前記透明断熱パネル側の受熱部と前記透明断熱パネルから離れた側の予熱部とに分割する区画壁部として前記貯湯室内に設けると共に、前記受熱部を前記温水抜き出し部に連通し、前記予熱部に前記水補給部を連通して、他方側で前記受熱部と前記予熱部とを連通してある請求項1又は2に記載の太陽熱温水器。
  6. 前記集熱体の他に、太陽光を吸収して昇温する吸熱体を、前記受熱部内に配置してある請求項5記載の太陽熱温水器。
  7. 前記吸熱体として、太陽からの輻射熱を吸収して昇温する繊維状吸熱体を、前記貯湯室内に配置してある請求項4又は6に記載の太陽熱温水器。
  8. 前記繊維状吸熱体として、活性炭繊維を配置してある請求項7記載の太陽熱温水器。
  9. 前記集熱体に、前記透明断熱パネルの貯湯室側表面に接当するフィンを形成してある請求項3〜7の何れか1項に記載の太陽熱温水器。
  10. 前記透明断熱パネルの太陽光入射側の硬質透明板体の太陽光入射側表面を、前記入射側に向けて凸出する凸曲面に形成してある請求項1〜9の何れか1項に記載の太陽熱温水器。
  11. 前記太陽光入射側の硬質透明板体の周縁部を薄肉にして、その硬質透明板体の太陽光入射側表面を、凸曲面に形成してある請求項10記載の太陽熱温水器。
  12. 前記貯湯室側の硬質透明板体の貯湯室側表面を、前記貯湯室に向けて凸出する凸曲面に形成してある請求項10又は11に記載の太陽熱温水器。
  13. 前記貯湯室の前記透明断熱パネルに接する領域の、前記温水抜き出し部へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部に向けて小さくしてある請求項1〜12の何れか1項に記載の太陽熱温水器。
  14. 前記貯湯室の前記透明断熱パネルに接する領域の、前記温水抜き出し部へ向かう流路断面積を、前記温水抜き出し部に向けて大きくしてある請求項1〜12の何れか1項に記載の太陽熱温水器。
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