JP2009264670A - 太陽熱集熱器および太陽熱集熱システム - Google Patents

太陽熱集熱器および太陽熱集熱システム Download PDF

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Abstract

【課題】太陽熱集熱器の受光面の面積を増大させることなく、曇天時の集熱量を増大させることができる太陽熱集熱器を提供する。
【解決手段】受光面6を形成するガラス部材を、前側に位置する第1のガラス部材4と後側に位置する第2のガラス部材5とによって構成する。これらの第1、第2のガラス部材4,5を、前方の全方位からの光を集光するレンズ11とする。これらの第1、第2のガラス部材4,5の間に断熱部17(隙間S)を形成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽光を利用して温水等を得る太陽熱集熱器およびこの太陽熱集熱器を用いた太陽熱集熱システムに関するものである。
近年、人間活動に伴う二酸化炭素の排出量が増加し、その結果、地球温暖化の問題が生じている。この問題を解決するためには、太陽光の熱(以下、単に太陽熱という)を有効に利用し、化石燃料の使用を可及的少なく抑えることが重要である。従来、太陽熱を利用して省エネルギーを図るものとして太陽熱集熱器がある。
従来の一般的な太陽熱集熱器は、受光面が太陽を指向するような状態で住宅などの屋根の上に設置され、太陽光の熱によって水や熱媒を加温する構成が採られている。この種の太陽熱集熱器としては、いわゆる熱箱の内部に水を貯留させて太陽熱で昇温させる汲み置き式のものや、前記熱箱内に設けた集熱部材の液体通路を地上の貯湯槽に接続し、前記集熱部材と貯湯槽との間で水や熱媒を循環させる循環式のものなどがある。前記熱媒を使用する場合は、貯留槽内に熱交換器を設け、この熱交換器によって熱媒の熱で水を加温している。このように太陽光によって加温された水(湯)は、給湯または床暖房などに使用されている。
従来の太陽熱集熱器に用いられている多くの前記熱箱は、上方に向けて開口する筐体と、この筐体の開口部分を閉塞する板ガラスとを備えている。前記熱箱の内部には、太陽熱を熱媒に効率よく伝達することができるように、いわゆる真空二重ガラス管構造の集熱部材が設けられることもある。このような「太陽熱の利用技術」については、非特許文献1に詳細に記載されている。
一方、断熱性が高い従来のガラス板としては、非特許文献2に記載されている真空断熱ガラスがあり、断熱材としては、後述する真空断熱材がある。
非特許文献2に記載されている真空断熱ガラスは、近年の省エネルギーや地球温暖化の対策を図るために住宅の断熱性を高くするという要請に応えて製造されたものである。
住宅においては、特に窓ガラスからの熱伝導が大きいことが知られており、この真空断熱ガラスを用いることによって、窓ガラス部分における断熱性能が向上する。
この真空断熱ガラスは、二枚の板ガラスをこれら両ガラス間にマイクロスペーサを介在させて隙間が形成されるように重ね、周囲を封止して前記隙間内を高真空状態としたものである。
真空断熱材は、冷蔵庫や電気ポットなどに使用されているものが知られている。この種の真空断熱材は、多孔質の粉末やグラスウールなどの心材をラミネートフィルムで被覆してその内部を真空減圧して封止したものである。
ところで、写真カメラ用のレンズとして、たとえば非特許文献3に記載されている魚眼レンズがある。魚眼レンズは、半球の物体面を平面に写像する特殊なレンズである。従来の魚眼レンズのうち、正射影魚眼レンズ、等立体角射影魚眼レンズ、等距離射影魚眼レンズなどは、カメラ用などに一般に販売されている。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/map/kikai12/frame.htm 皆合哲夫「真空ガラス」セラミックス Vol.42(2007)No.9,pp.646-649. 中川治平著「レンズ設計工学」東海大学出版会(1986) pp.123-128.
太陽熱集熱器によって太陽熱を集熱してエネルギーを得るに当たっては、日射量が多いことが重要である。夏期の晴天時は1000W/m2 を越える直達日射量が得られる一方、冬の曇天時には、30W/m2 程度の散乱日射量しか得ることができない。このように、夏の晴天時の日射量は、冬の曇天時の日射量の30倍以上である。
このような不安定なエネルギー源である太陽熱を太陽熱集熱器によって集めて有効に利用するためには、曇天日に全天の雲下面から地上に届く散乱日射を効率よく収集できるようにすることが必要である。
しかし、従来の太陽熱集熱器は、直達日射光の収集のみを考慮した設計になっているものが多く、曇天日に効率よく集熱することはできないという問題があった。
また、従来の太陽熱集熱器は、住宅の屋根に載せるという設置上の制約を受けることから、受光面を面積が4〜6m2 程度になるように狭く形成しなければならない。このような狭い受光面では、冬期の曇天日には水を十分に昇温させることはできない。水の温度(湯温)がたとえば給湯に必要な温度に達しない場合は、補助熱源によって水を加熱しなければならない。この補助熱源は、化石燃料を燃焼させた熱や電気ヒータの熱によって水を加熱するものであるから、この補助熱源を使用するということは、化石燃料の使用を抑制するという本来の目的とは相反することになる。なお、太陽集熱器の集熱量を増大させるに当たって、受光面の面積を大きくすることは、コストアップになるために避けなければならない。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、太陽熱集熱器の受光面の面積を増大させることなく、曇天時の集熱量を増大させることができる太陽熱集熱器および太陽熱集熱システムを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る太陽熱集熱器は、受光面を形成するガラス部材と、前記ガラス部材の後側に設けられ、水または熱媒を流す流路が形成された集熱部材と、前記集熱部材を収容する筐体とを備えた太陽熱集熱器において、前記ガラス部材を、前側に位置する第1のガラス部材と後側に位置する第2のガラス部材とによって構成し、これらの第1、第2のガラス部材を、前方の全方位からの光を集光するレンズとし、これらの第1、第2のガラス部材の間に断熱部を形成したものである。
本発明は、前記発明において、前記レンズを魚眼レンズとしたものである。
本発明は、前記発明において、第1のガラス部材と第2のガラス部材とに、配列状に並ぶ多数の魚眼レンズを形成したものである。
本発明は、前記発明において、前記レンズを、前記受光面と平行な第1の方向から見て断面形状が魚眼レンズ状であって、かつ前記受光面と平行な方向であって前記第1の方向とは直交する第2の方向から見て直線状にシリンドリカルレンズ状を呈するように形成し、前記第1のガラス部材と第2のガラス部材とに、複数の前記シリンドリカルレンズ状のレンズを前記第2の方向に並べて形成したものである。
本発明は、前記発明において、前記断熱部を、前記第1のガラス部材と前記第2のガラス部材との間に形成された減圧空間によって構成したものである。
本発明は、前記発明において、前記断熱部を、前記第1のガラス部材と前記第2のガラス部材との間に充填されたシリカエアロゲルによって構成したものである。
本発明は、前記発明に係る太陽熱集熱器を備えた太陽熱集熱システムであって、前記太陽熱集熱器によって加熱された水または熱媒を貯留する貯湯槽と、この貯湯槽にポンプを介して接続され、貯湯槽との間で水または熱媒が循環する放熱器と、前記貯湯槽内の水または熱媒の温度が所定温度を上回ったときに前記ポンプを作動させて水または熱媒を前記貯湯槽と前記放熱器との間で循環させる制御装置とを備えているものである。
本発明によれば、曇天日の雲下面からの散乱日射光を第1、第2のガラス部材からなるレンズによって集めて集熱部材に導くことができる。また、第1のガラス部材と第2のガラス部材との間に断熱部が形成されているから、集熱部材の熱が受光面から大気中に放散することを防ぐことができる。
したがって、本発明によれば、受光面の面積を増大させずにコスト増加を抑えながら、曇天時の集熱量が増大する太陽熱集熱器を提供することができる。この結果、本発明に係る太陽熱集熱器を使用することにより、冬期の集熱量不足が解消されるから、年間を通じてより有効に太陽エネルギーを活用し、化石燃料の使用量をより一層減少させることが可能になる。
第1、第2のガラス部材によって構成されるレンズを魚眼レンズとした他の発明によれば、本発明に係る太陽熱集熱器を魚眼レンズが真上を指向するようにたとえば家屋の屋根に取付けることによって、散乱日射光を天頂角2π以内で集光することができる。したがって、この発明によれば、魚眼レンズによって散乱日射光を効率よく集光し、曇天時の集熱量が増大する太陽熱集熱器を提供することができる。
第1のガラス部材と第2のガラス部材とに配列状に多数の魚眼レンズを形成した他の発明によれば、散乱日射光が魚眼レンズ毎に集光されるから、筐体内の広い範囲において集熱部材に太陽熱を吸収させることができる。したがって、この発明によれば、魚眼レンズによって集光した散乱日射光を効率よく集熱部材に吸収させることができるから、曇天時の集熱量がより一層増大する太陽熱集熱器を提供することができる。
複数のシリンドリカル状のレンズを備えた他の発明によれば、シリンドリカル状のレンズ毎に散乱日射光が集光されるから、筐体内の広い範囲において集熱部材に太陽熱を吸収させることができる。したがって、この発明によれば、シリンドリカル状のレンズによって集光した散乱日射光を効率よく集熱部材に吸収させることができるから、曇天時の集熱量がより一層増大する太陽熱集熱器を提供することができる。
減圧空間によって断熱部が構成された他の発明によれば、断熱部によって太陽光が遮られることはないから、太陽光を集熱部材に効率よく当てることができる。したがって、散乱日射光の熱を無駄なく集熱部材に当てて集熱することが可能な太陽熱集熱器を提供することができる。
シリカエアロゲルによって断熱部が構成された他の発明によれば、減圧空間によって断熱部を構成する場合に較べて第1、第2のガラス部材間を減圧する必要がない。したがって、この発明によれば、断熱部を容易に実現することが可能な太陽熱集熱器を提供することができる。
太陽熱集熱器、貯湯槽および放熱器を備えた発明によれば、たとえば夏期に直達日射光を多く受光した場合など、貯湯槽内の水または熱媒の温度が過度に上昇すると、水または熱媒が放熱器を流れることにより冷却される。このため、冬期の曇天日に十分な集熱量が得られるように太陽熱集熱器を形成しているにもかかわらず、夏期などで集熱量が過度に多くなったとしても水または熱媒の温度を所定の温度に保つことができる。
したがって、年間を通じて水または熱媒の温度が安定する太陽熱集熱システムを提供することができる。
本発明に係る太陽熱集熱器の基本的な構成を図1および図2によって説明する。
図1に示す太陽熱集熱器1は、住宅(図示せず)等の屋根上に設置して水や熱媒を太陽熱によって昇温させるためのもので、図示していない貯湯槽やその他の給湯設備などに接続して使用する。
この太陽熱集熱器1は、図1に示すように、上方(前方)に向けて開口する箱状に形成された筐体2と、この筐体2内に設けられた集熱部材3と、前記筐体2の開口部分を閉塞する第1、第2のガラス部材4,5などによって構成されている。
本発明は、太陽熱集熱器1における太陽光が入射される受光面6の構造に関するものであるから、後述する筐体2や集熱部材3などの部材は、図示した形状、構造に限定されるものではない。また、本明細書においては、太陽熱集熱器1の受光面6が指向する方向(上方)を便宜上前方といい、また、太陽熱集熱器1の上部を便宜上前部という。
前記筐体2は、4枚の側壁2aと底壁2bとによって箱状に形成されている。これらの壁2a,2bは、ステンレス鋼などの金属板によって二重壁構造となるように形成されている。この二重壁部分の内部には、真空断熱材7が封入されている。
この真空断熱材7は、従来、冷蔵庫や電気ポットなどに用いられているものと同じものである。この真空断熱材7は、多孔質の粉末やグラスウールなどの心材をラミネートフィルムで被覆し、その内部を真空減圧して封止することによって形成されている。
前記集熱部材3は、太陽熱を水や熱媒に伝達するためのもので、内部を流体通路8とした銅パイプによって形成されている。この集熱部材3は、前記筐体2に図示していない支持用ステーなどを介して支持されている。
この集熱部材3内に形成されている流体通路8は、筐体2を貫通するパイプ(図示せず)によって、貯湯槽や他の給湯設備に接続されている。
集熱部材3は、図1に示したように銅パイプによって形成する他に、図示してはいないが、集熱用プレートによって構成することができる。この集熱用プレートは、2枚の通路形成用の銅板をこれら両者間に流体通路8が形成されるように重ね合わせ、その周辺部分を溶接によりシールすることによって形成されている。
集熱部材3の表面のうち少なくとも前面には、たとえば特許第3194064号公報に記載されている「太陽熱吸収体」と同じめっきが施されている。このため、集熱部材3の前面に太陽光が当たることによって、集熱部材3が太陽熱によって昇温される。
前記第1のガラス部材4と第2のガラス部材5とは、前方の全方位からの光を集光可能なレンズ11を構成するように形成されているとともに、非特許文献2に記載されている真空ガラスと同等の製造過程を経て一つの板ガラスとなるように形成されている。これらの第1のガラス部材4と第2のガラス部材5とは、筐体2の内側と外側とが隔絶されるように、筐体2の前端部にたとえば接着剤によって接着されたり、ゴム系のシール材などによって固着されている。
前記レンズ11としては、図1に図示したように、断面形状が魚眼レンズと同等の形状のレンズのことをいう。このため、前記レンズ11としては、魚眼レンズそのものによって形成する他に、図1に示す断面形状で図1の紙面と直交する方向に直線状に延在するような、外観形状がシリンドリカルレンズに似た形状のレンズ(以下、このレンズを単にシリンドリカル状魚眼レンズという)によって形成することができる。
太陽熱集熱器1に用いる前記レンズ11を魚眼レンズによって構成する場合は、非特許文献3に記載されている魚眼レンズや、一般によく知られた写真カメラ用魚眼レンズ(図2参照)などに用いられているものと同じ形状に形成することが望ましい。すなわち、第1のガラス部材4を、図2に示す写真カメラ用の魚眼レンズ12において、最も写体側に位置する第1レンズ13と同じ構成となるように形成し、第2のガラス部材5を、前記第1レンズ13に隣接する第2レンズ14と同じ構成となるように形成する。
魚眼レンズとしては、正射影魚眼レンズ、等立体角射影魚眼レンズ、等距離射影魚眼レンズ、立体射影魚眼レンズなどが一般に製造されている。本発明に係る太陽熱集熱器1は、これらの全ての種類の魚眼レンズを用いることができる。
前記第1のガラス部材4と前記第2のガラス部材5とは、これら両者の間に隙間Sが形成されるように、マイクロスペーサ15を介して重ね合わされている。このマイクロスペーサ15は、非特許文献2に記載されている真空断熱ガラスに用いられているものと同等のものである。図1に示す実施例においては、魚眼レンズの頂部および周縁部にマイクロスペーサ15が位置付けられている。
第1のガラス部材4と第2のガラス部材5の周囲は、これらのガラス部材4,5を上述したようにマイクロスペーサ15を介して重ねた状態において、低融点ガラスからなるシール材16によって気密になるように封止されている。
第1のガラス部材4と第2のガラス部材5とのうち一方には、前記隙間S内に開口する封止管(図示せず)設けられている。第1のガラス部材4と第2のガラス部材5との間の隙間S内は、前記封止管から空気が吸引され、真空となるように減圧されている。図1に示す実施例においては、前記隙間Sからなる減圧空間によって本発明でいう断熱部17が構成されている。
このように第1のガラス部材4と第2のガラス部材5との間に断熱部17が形成されていることにより、集熱部材3の熱が第1、第2のガラス部材4,5(受光面6)から大気中に放散することを防ぐことができる。
断熱部17としては、図3に示すように、前記隙間S内にシリカエアロゲル18を充填することによって構成することができる。シリカエアロゲル18は、90%以上の空隙率を有する透明な発泡スチロール状の物質で、樹枝状に凝集した数十nmの微細なシリカ粒子によって構成されている。
このシリカエアロゲル18によって断熱部17を構成することにより、前記減圧空間によって断熱部を構成する場合に較べて第1、第2のガラス部材4,5間を減圧する必要がなくなる。
魚眼レンズを使用した太陽熱集熱器1の集光効率(集光特性)は、下記の数式(1)〜(4)によって求めることができる。これらの数式は、非特許文献3に記載されている魚眼レンズの種類別の特性を示す数式に基づくものである。
集光効率は、魚眼レンズを用いる場合と、受光面6が平板状のガラスである場合との両方について求めた。また、魚眼レンズを用いる場合として、正射影魚眼レンズと、等立体角射影魚眼レンズと、前記シリンドリカル状魚眼レンズとの3種類のレンズを用いる場合についてそれぞれ集光効率を求めた。
平面受光の場合(平板状ガラスを用いた場合):
Figure 2009264670
正射影魚眼レンズ(y=fsinφ)受光の場合:
Figure 2009264670
等立体角射影魚眼レンズ(y=2fsinφ/2)の場合:
Figure 2009264670
シリンドリカル状魚眼レンズ受光の場合:
Figure 2009264670
上記数式(1)〜(4)に記載の記号の意味は次の通りである。
E : 太陽熱パネル(太陽熱集熱器)の受光エネルギー(W)
ds : 雲下面の微小面積(m2)
dF: dsから入射瞳を臨む立体角内の光束
B : 雲下面の散乱日射光の一様輝度(W/m2)
a : 魚眼レンズの入射瞳面積(m2
D : 魚眼レンズの口径
f : 魚眼レンズの焦点距離
D/f : レンズF値(無次元数)
φ : 太陽熱パネルから雲下面を臨む天頂角
l : 太陽熱パネルから雲下面までの距離(m)
α : 魚眼レンズの受光可能天頂角
(隣のレンズ凸部によって蹴られる角度を表す)
上記数式(1)〜(4)による計算結果を下記の表1に示す。
Figure 2009264670
表1に示すように、魚眼レンズによって受光する場合の集光効率は、雲下面からの散乱日射光を平ガラスで受光する場合を100%とすると127%〜139%となり、平ガラスを使う場合に較べて効率よく集光できることが分かる。
次に、本発明に係る太陽熱集熱器1の具体的な実施例を図4〜図11によって詳細に説明する。後述する各実施例に用いる魚眼レンズとしては、上述した正射影魚眼レンズ、等立体角射影魚眼レンズ、等距離射影魚眼レンズ、立体射影魚眼レンズなどのうちいずれか一つを採用することができる。
(第1の実施例)
図4に示す太陽熱集熱器1の第1のガラス部材4と第2のガラス部材5とは、単眼魚眼レンズ21を構成するように形成されている。
図4において、前記図1〜図3によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図4に実施例による筐体2は、前方に向けて開口する有底円筒状に形成されている。前記第1のガラス部材4は、筐体2の前端部に支持され、前記第2のガラス部材5は、第1のガラス部材4から後方に離間するように位置付けられており、筐体2における前後方向の中間部分に支持されている。このため、この実施例においては、図1に示したマイクロスペーサ15は使用していない。
この実施例においては、第1、第2のガラス部材4,5と筐体2とによって囲まれた空間22が本発明でいう断熱部17を構成する減圧空間になっている。
この実施例による集熱部材3の前面には、光熱変換シート23が貼着されている。この光熱変換シート23は、光が入射することによって発熱するもので、金属製シートにサーメットコーティングを施すことによって形成されたものを使用することができる。この光熱変換シート23を集熱部材3に貼着することによって、集熱部材3に特許第3194064号公報に記載されている表面処理を施さなくても効率的に太陽熱を集熱することができるようになる。
この実施例に示す単眼魚眼レンズ21の場合、その入射瞳面が魚眼レンズ21の後方の一箇所に位置することになる。このため、前記集熱部材3は、前記入射瞳面を含めてその周囲近傍に水または熱媒が流れるように形成されている。
この実施例に示す太陽熱集熱器1は、図5に示すように、家屋24の屋根25上に載置、固定して使用する。
このように単眼魚眼レンズ21によって受光面6が構成された太陽熱集熱器1によれば、図5に示すように、単眼魚眼レンズ21が真上を指向するように家屋24の屋根25に取付けることによって、散乱日射光を天頂角2π以内で集光することができる。したがって、この実施例によれば、単眼魚眼レンズ21によって散乱日射光を効率よく集光し、曇天時の集熱量が増大する太陽熱集熱器1を提供することができる。
(第2の実施例)
図6〜図8に示す太陽熱集熱器1の第1のガラス部材4と第2のガラス部材5とには、アレイ(配列)状に並ぶ多数の魚眼レンズ31,31…が形成されている。図6〜図8において、前記図1〜図5によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図6〜図8に示す魚眼レンズ31は、筐体2の前端部の限られたスペース内に高い密度で配置することができるように、平面視において六方稠密格子状に配置されている。
この実施例による第1、第2のガラス部材4,5は、前記多数の魚眼レンズ31と、これらの魚眼レンズ31を支持する平ガラス部分32(図6参照)とから構成されている。これらの魚眼レンズ31と平ガラス部分32とは、この実施例においては一体成型により一体に形成されている。すなわち、この実施例による第1のガラス部材4と第2のガラス部材5とは、それぞれ型ガラス板状のパネルとなるように形成されている。なお、第1、第2のガラス部材4,5を形成する方法は、上述した一体成形に限定されることはなく、図示してはいないが、個々の魚眼レンズを平ガラスの円形穴に挿入して接合させる方法を採ることもできる。
この実施例による第1のガラス部材4と第2のガラス部材5とは、前記2枚の型ガラス板状のパネルを各魚眼レンズ部分の位置が一致するとともに、マイクロスペーサ15を介して互いに離間するように重ねられている。これらのガラス部材4,5の端縁どうしは、シール材16によって封止されている。この実施例においても、図1に示した実施例と同様に両ガラス部材4,5どうしの間の隙間Sが断熱部17を構成するように減圧されている。
この実施例による太陽熱集熱器1においては、魚眼レンズ31の入射瞳面が各魚眼レンズ31の下方に平面視においてアレイ状に配置されることになる。このため、この実施例による集熱部材3は、前記魚眼レンズ31毎の入射瞳面を繋ぐような経路を水または熱媒が流れるように形成されている。図7に示す集熱部材3は、集熱用プレート33によって構成されている。
この集熱用プレート33は、前側に位置する通路形成用の銅板33aと、後側に位置する通路形成用の銅板33bとによって形成されている。これらの銅板33a,33bは、互いに重ねた状態で内部に流体通路8が形成される形状に成形されている。これらの銅板33a,33bは、互いに重ね合わせた状態で周縁部部分を溶接によりシールすることによって、一体化されている。なお、集熱部材3としては、このように集熱用プレート33によって構成する他に、パイプによって構成することもできる。
この実施例に示すように多数の魚眼レンズ31をアレイ(配列)状に並べることによっても、図1に示した例と同様に散乱日射光を天頂角2π以内で集光することができる(図7参照)。多数の魚眼レンズ31のうち、配列の内側に位置する魚眼レンズ31においては、水平線の近くから魚眼レンズ31に達する日射光、言い換えれば、図7に示す断面において、水平方向に対して約15°以下となる方向から魚眼レンズ31に達するような光は、隣接する魚眼レンズ31によって蹴られ(遮られ)るために、受光することが難しい。
しかし、この実施例で示した太陽熱集熱器1によれば、図7中に矢印で示したように、散乱日射光が魚眼レンズ31毎に集光されるから、筐体2内の広い範囲において集熱部材3に太陽熱を吸収させることができる。したがって、この実施例によれば、魚眼レンズによって集光した散乱日射光を効率よく集熱部材3に吸収させることができるから、曇天時の集熱量がより一層増大する太陽熱集熱器1を提供することができる。
この実施例による太陽熱集熱器1の集光効率は、魚眼レンズ31として正射影魚眼レンズや等立体角射影魚眼レンズを使用することによって、平ガラスを使用する場合を100%とすると、前記表1に示したように139%になる。この結果、この太陽熱集熱器1によれば、散乱日射光を効率よく集光することができる。
(第3の実施例)
図9および図10に示す太陽熱集熱器1は、複数のシリンドリカル状魚眼レンズ41を備えている。図9および図10において、前記図1〜図8よって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
前記シリンドリカル状魚眼レンズ41は、図9に示すように、太陽熱集熱器1の受光面6(前面)と平行な第1の方向から見て断面形状が魚眼レンズ状であって、かつ前記受光面6と平行な方向であって前記第1の方向とは直交する第2の方向(図9の左右方向)から見て直線状に形成されている。
この実施例においては、複数のシリンドリカル状魚眼レンズ41が第1のガラス部材4と第2のガラス部材5とに前記第2の方向に並べて形成されている。
この実施例においても、第1のガラス部材4と第2のガラス部材5との間の隙間Sからなる減圧空間によって本発明でいう断熱部17が構成されている。
この実施例による複数のシリンドリカル状魚眼レンズ41の入射瞳面は、各シリンドリカル状魚眼レンズ41の後方に縞模様状に配置される。このため、この実施例による集熱部材3(集熱用プレート33)は、前記縞に沿って水または熱媒が流れるように形成されている。
このようにシリンドリカル状魚眼レンズ41を使用した太陽熱集熱器1の集光効率は、前記表1に示したように、平ガラスを使用する場合を100%とすると127〜131%になる。
したがって、この実施例による太陽熱集熱器1においても、散乱日射光を効率よく集光することができる。
(第4の実施例)
本発明に係る太陽熱集熱システムの一実施例を図11によって詳細に説明する。図11において、前記図1〜図10によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図11に示す太陽熱集熱システム51は、前記図6〜図8に示した太陽熱集熱器1、すなわちアレイ状に並ぶ多数の魚眼レンズ31を備えた太陽熱集熱器1と、この太陽熱集熱器1によって加熱された湯を貯留するための貯湯槽52と、この貯湯槽52から湯を取り出すための出湯管53に設けられた補助熱源54と、前記貯湯槽52に放熱用ポンプ55を介して接続された放熱器56(ラジエータ)と、前記放熱用ポンプ55に給電するための太陽電池57と、前記放熱用ポンプ55の動作を制御するための制御装置58などによって構成されている。
前記太陽熱集熱器1と太陽電池57とは、住宅(図示せず)の屋根上に設置され、貯湯槽52や放熱器56および放熱用ポンプ55は地上に設置される。
この実施例による太陽熱集熱システム51は、図示していない循環用ポンプによって貯湯槽52と太陽熱集熱器1との間で水を循環させ、温度が相対的に低い水を貯湯槽52から太陽熱集熱器1に供給し、太陽熱集熱器1によって加熱された湯を貯湯槽52に戻す構成が採られている。貯湯槽52に貯留された湯は、浴槽59に送られたり、その他の給湯設備(図示せず)に送られる。前記補助熱源54は、冬期などで湯温が上昇しないときに湯を加熱するためのものである。
前記放熱器56は、貯湯槽52内の湯を冷却するためのもので、放熱用ポンプ55の作動により貯湯槽52内の湯が流入し、この湯の温度を大気中への放熱により低下させる。この湯は、放熱器56によって冷却された後に貯湯槽52に戻される。
前記制御装置58は、前記貯湯槽52内の湯の温度が所定温度を上回ったときに前記放熱用ポンプ55を作動させて湯を貯湯槽52と前記放熱器56との間で循環させる。また、この制御装置58は、前記太陽電池57から供給される電力によって放熱用ポンプ55を作動させる。
このように構成された太陽熱集熱システム51によれば、夏期などで太陽からの直達日射光が強く、貯湯槽52内の湯の温度が所定の温度を越えて過度に上昇した場合、制御装置が太陽電池57からの電力によって放熱用ポンプ55を作動させる。放熱用ポンプ55が作動することにより、貯湯槽52内の湯が放熱器56と貯湯槽52との間で循環し、湯の温度が低下する。制御装置58は、湯の温度が所定の冷却終了温度に達したときに放熱用ポンプ55を停止させる。
このため、入浴等の給湯に必要となる以上の熱については、放熱器56の周辺の大気中に放散させることができる。したがって、冬期の曇天日にも十分な集熱量が得られる太陽熱集熱器1を使用しているもかかわらず、夏期などで集熱量が過度に多くなったとしても湯温の過度の上昇を防止し、湯温を所定の温度に保つことができる。
この結果、夏期の過剰な熱によって太陽熱集熱器1や貯湯槽52などが故障したり破損することがない太陽熱集熱システム51を提供することができる。
放熱器56によって熱を大気中に放散させるに当たって消費したエネルギー、熱量については、本来太陽熱であり、コストを伴うものではなく、かつ元来住宅周辺に降り注いだ太陽熱が経路を変えて大気中に戻るだけであるから、大気が汚染されることはなく、地球環境にとって問題を起こすようなものではない。
本発明に係る太陽熱集熱装置の効果について、図12に示すモデルによってシミュレーション計算を行った。図12は、太陽熱集熱器1、貯湯槽52およびこれら両者間で水または熱媒を送水するための配管60とからなる最も単純な構成の太陽熱集熱装置のモデルである。
このシミュレーションにおいては、太陽熱集熱器1の上面(面積SL、厚さτL、熱伝導率CL)から太陽エネルギーEin=WSLを受光(受熱)し、貯湯槽52内の水(質量m、比熱c)が昇温Δθするものとする。また、この間に太陽熱集熱器1の表面、裏面ならびに貯湯槽52表面、送水配管60の表面(合計面積ST、厚さτT、熱伝導率CT) から外気温との温度差Δθによって放熱するものとした。
このシミュレーションは、下記の数式(5)によって実施した。
Figure 2009264670
図12と数式(5)中に記載した記号の意味は下記の通りである。
L:太陽熱集熱器の太陽光受光面面積(m2
L:太陽熱集熱器の熱伝導率(W/mK)
τL:太陽熱集熱器の断熱材厚さ(m)
T:太陽熱集熱器裏面+送水配管表面積+貯湯槽表面積(m2
T:断熱材の熱伝導率(W/mK)
τT:断熱材厚さ(m)
in:SLに入射する散乱日射光(W)
out:SL+STからの放熱量(W)
m:貯湯槽の水の質量(kg)
C:水の比熱=0.00117(Wh/gK)
W:散乱日射強度(W/m2s)
Δθ:昇温量(℃、K)
正射影魚眼レンズを用いた場合の上記シミュレーションの計算結果を図13に示す。計算条件は、冬期曇天日を想定し、平均散乱日射量100W/m2 秒の光が午前8時から午後4時まで約8時間得られた場合について示してある。太陽熱集熱器1の受光面6の面積は13m2 、貯湯槽52の容量は350Lとした。貯湯槽52や、太陽熱集熱器1の裏面・側面や、太陽熱集熱器1と貯湯槽52との間の配管60などには、真空断熱材7{熱伝導率0.0025W/mK=熱貫流率0.25W/m2K(厚さ10mm)}などが利用できると考えられるために、この真空断熱材7の数値を用いた。
図13においては、魚眼レンズを用いた場合の昇温量の変化を実線で示し、魚眼レンズの代わりに平面ガラスを用いた場合の昇温量の変化を破線で示す。
図13に示したように、平面ガラスでは断熱性能が十分(断熱材の熱貫流率が0W/m2 Kに近い場合)であっても25℃程度の昇温しか得られないが、魚眼レンズによって139%の集光量を得ることができれば、35℃を越えて昇温させることができる。
また、一枚ガラスによる熱貫流率が30W/m2 Kの場合には、魚眼レンズで集光したとしても20℃程度の昇温であるが、本発明の真空断熱層を有する太陽熱集熱器1によれば、33℃程度に昇温させることができる。
ところで、冬の曇天日に合わせてシステム設計を行うと、夏期には過剰な熱が収集され、利用できずに問題になる。しかし、この点については、上記第4の実施例で示したように、太陽電池57の電力で動作するポンプ55を用いて放熱器56に湯を循環させ、湯の熱を大気中に放散させることによって簡単に解決することができる。このような余剰の熱は、吸収式冷凍機やデシカント空調用の熱源として利用することができる。
本願発明に記載の太陽熱集熱器1は、太陽熱集熱装置、太陽熱利用給湯器に利用できる。日本国内の太陽熱集熱面積は、770万m2 2005年)、世界の太陽熱集熱面積は、13900万m2 (2005年)に達しているが、本願発明のような自然エネルギーである太陽エネルギーを利用する技術は、今後も温暖化対策、地球環境問題対策等々として積極的に利用されていくものと考えられる。
太陽熱集熱装置については、これまでは、夏の集熱量が過分にならないように設計製作されてきた傾向があるが、今後は、冬期の化石燃料等の消費をより積極的に抑制することを考えて、集熱面積の増加が進められるものと思われる。その中で、経済性の観点から単に集熱面積(パネル面積)を増やすのみでなく、散乱日射光を集めることができる本願発明に記載の集熱方法も積極的に利用することが望ましいものと考えられる。
本発明に係る太陽熱集熱器の主要部の構成を示す断面図である。 写真カメラ用の魚眼レンズの構成を示す断面図である。 断熱部の他の実施例を示す断面図である。 単眼魚眼レンズを用いた太陽熱集熱器の構成を示す断面図である。 単眼魚眼レンズを有する太陽熱集熱器を屋根上に設置した状態を示す斜視図である。 配列状に並ぶ多数の魚眼レンズを有する太陽熱集熱器の平面図である。 配列状に並ぶ多数の魚眼レンズを有する太陽熱集熱器の構成を示す断面図である。 配列状に並ぶ多数の魚眼レンズを有する太陽熱集熱器の構成を示す斜視図である。 シリンドリカル状魚眼レンズを備えた太陽熱集熱器の構成を示す断面図である。 シリンドリカル状魚眼レンズを備えた太陽熱集熱器の構成を示す斜視図である。 本発明に係る太陽熱集熱システムの構成を示す斜視図である。 本発明に係る太陽熱集熱器の動作をシミュレーションするためのモデルを示す図である。 本発明に係る太陽熱集熱器の動作シミュレーションの結果を示すグラフである。
符号の説明
1…太陽熱集熱器、2…筐体、3…集熱部材、4…第1のガラス部材、5…第2のガラス部材、7…真空断熱材、15…マイクロスペーサ、18…シリカエアロゲル、21,31…魚眼レンズ 52…貯湯槽、56…放熱器、S…隙間。

Claims (7)

  1. 受光面を形成するガラス部材と、
    前記ガラス部材の後側に設けられ、水または熱媒を流す流路が形成された集熱部材と、
    前記集熱部材を収容する筐体とを備えた太陽熱集熱器において、
    前記ガラス部材は、前側に位置する第1のガラス部材と後側に位置する第2のガラス部材とによって構成され、
    これらの第1、第2のガラス部材は、前方の全方位からの光を集光するレンズを構成し、
    これらの第1、第2のガラス部材の間には断熱部が形成されていることを特徴とする太陽熱集熱器。
  2. 請求項1記載の太陽熱集熱器において、前記レンズは魚眼レンズであることを特徴とする太陽熱集熱器。
  3. 請求項2記載の太陽熱集熱器において、第1のガラス部材と第2のガラス部材とには、配列状に並ぶ多数の魚眼レンズが形成されていることを特徴とする太陽熱集熱器。
  4. 請求項1記載の太陽熱集熱器において、前記レンズは、前記受光面と平行な第1の方向から見て断面形状が魚眼レンズ状に形成され、かつ前記受光面と平行な方向であって前記第1の方向とは直交する方向から見て直線状に形成されたシリンドリカルレンズ状を呈し、
    前記第1のガラス部材と第2のガラス部材とには、複数の前記シリンドリカルレンズ状のレンズが前記第2の方向に並べて形成されていることを特徴とする太陽熱集熱器。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちいずれか一つの太陽熱集熱器において、前記断熱部は、前記第1のガラス部材と前記第2のガラス部材との間に形成された減圧空間によって構成されていることを特徴とする太陽熱集熱器。
  6. 請求項1ないし請求項4のうちいずれか一つの太陽熱集熱器において、前記断熱部は、前記第1のガラス部材と前記第2のガラス部材との間に充填されたシリカエアロゲルによって構成されていることを特徴とする太陽熱集熱器。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちいずれか一つの太陽熱集熱器を備えた太陽熱集熱システムであって、前記太陽熱集熱器によって加熱された水または熱媒を貯留する貯湯槽と、
    この貯湯槽にポンプを介して接続され、貯湯槽との間で水または熱媒が循環する放熱器と、
    前記貯湯槽内の水または熱媒の温度が所定温度を上回ったときに前記ポンプを作動させて水または熱媒を前記貯湯槽と前記放熱器との間で循環させる制御装置とを備えていることを特徴とする太陽熱集熱システム。
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