JP2005261159A - 磁石式発電機のステータ - Google Patents

Abstract

【課題】外部リード線が短くて済み、かつ、外部リード線及び巻線をターミナルに接続する作業を容易化すること。
【解決手段】ステータ１は、磁石式発電機における単相中間タップ式のステータである。ステータ１は、巻始めポール２Ａから中間タップ巻終りポール２Ｋまで、第１巻線３を１ポール飛ばしの各ポール２Ａ，２Ｃ，２Ｅ，２Ｇ，２Ｉ，２Ｋに同一巻回方向で巻回するとともに、巻始めポール２Ａの隣に位置する中間タップ巻始めポール２Ｂから中間タップ巻終りポール２Ｋと巻始めポール２Ａとで挟まれた巻終りポール２Ｌまで、第２巻線４を１ポール飛ばしの各ポール２Ｂ，２Ｄ，２Ｆ，２Ｈ，２Ｊ，２Ｌに第１巻線巻回方向とは逆の巻回方向で巻回して構成される。
【選択図】図１

Description

本発明は、磁石式発電機におけるステータであって、巻線方法に工夫をしたステータに関する。

本発明者は、オートバイ（自動二輪車）などに搭載され、バッテリを充電するとともにイグナイタ、前照灯など電気負荷に電力を供給する磁石式発電機のステータとして、図２に示すような巻線方法を採用したステータを知っている。

図２に示すステータ１は、単相中間タップ方式のステータであり、その巻線方法は、巻始めポール２Ａから中間タップ巻終りポール２Ｆまでの各ポール２Ａ，２Ｂ，２Ｃ，２Ｄ，２Ｅ，２Ｆに対し、右巻き、左巻きを交互に繰り返しながら第１巻線３を巻回し、さらに、中間タップ巻始めポール２Ｇから巻終りポール２Ｌまでの各ポール２Ｆ，２Ｈ，２Ｉ，２Ｊ，２Ｋ，２Ｌに対し、上記と同様に右巻き、左巻きを交互に繰り返しながら第２巻線４を巻回して構成される。そして、巻始めポール２Ａの第１巻線３の巻始め端３ａは第１ターミナル５に接続され、巻終りポール２Ｌの第２巻線４の巻終り端４ｂは第２ターミナル６に接続され、中間タップ巻終りポール２Ｆの第１巻線３の巻終り端３ｂ及び中間タップ巻始めポール２Ｇの第２巻線４の巻始め端４ａはそれぞれ中間ターミナル７に接続される。

しかし、上記のような従来のステータ１によると、上記ターミナル５，６，７の位置が互いに遠いため、外部リード線つまりステータの起電力をバッテリや前照灯など電気負荷へ供給するための外部リード線（図示せず）を、図示しないロータとの干渉を生じさせないよう各ターミナル５，６，７に接続するためには、外部リード線をステータ１の多数のポールに這い回して接続することが必要とされ、このため、長い外部リード線が必要になるとともに作業性が悪くなる。また、各ターミナル５，６，７を互いに近い位置に配置しても、巻線３，４の引出位置と各ターミナル５，６，７との距離が長くなるため、巻線３，４を図示しないロータとの干渉を生じさせないよう各ターミナル５，６，７に接続するためには、巻線３，４をステータ１の多数のポールに這い回して接続することが必要とされ、作業性が悪くなる。

本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、外部リード線が短くて済み、かつ、外部リード線及び巻線をターミナルに接続する作業を容易化することができる磁石式発電機のステータを提供することを目的とする。

本発明に係る磁石式発電機のステータは、磁石式発電機における単相中間タップ式のステータであって、巻始めポールから中間タップ巻終りポールまで、第１巻線を１ポール飛ばしの各ポールに同一巻回方向で巻回するとともに、前記巻始めポールの隣に位置する中間タップ巻始めポールから前記中間タップ巻終りポールと前記巻始めポールとで挟まれた巻終りポールまで、第２巻線を１ポール飛ばしの各ポールに前記第１巻線巻回方向とは逆の巻回方向で巻回して構成されることを特徴とする。

本発明によると、上記のように第１巻線及び第２巻線をそれぞれ１ポール飛ばしで巻回することにより、中間タップ巻終りポールの隣に巻終りポールが位置し、巻終りポールの隣に巻始めポールが位置し、巻始めポールの隣に中間タップ巻始めポールが位置するようになる。このため、巻始めポールの第１巻線の巻始め端が接続される第１ターミナルと、巻終りポールの第２巻線の巻終り端が接続される第２ターミナルと、中間タップ巻終りポールの第１巻線の巻終り端及び中間タップ巻始めポールの第２巻線の巻始め端がそれぞれ接続される中間ターミナルとを、中間タップ巻終りポール、巻終りポール、巻始めポール及び中間タップ巻始めポールの近傍に配置することができ、このような配置によると、外部リード線が短くて済み、また、外部リード線及び巻線をターミナルに接続する作業が容易になる。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

図１は、本発明の一実施形態に係る磁石式発電機のステータの巻線説明図を示す。

図１において、ステータは、図示しないが、エンジンのクランクシャフトに連結されたロータの内周面に対向して配置される。

ステータ１は、単相中間タップ式のステータであり、ステータ１の複数のポール２Ａ，２Ｂ，２Ｃ，２Ｄ，２Ｅ，２Ｆ，２Ｇ，２Ｈ，２Ｉ，２Ｊ，２Ｋ，２Ｌには第１巻線３及び第２巻線４が次のように巻回される。つまり、巻始めポール２Ａから中間タップ巻終りポール２Ｋまで、第１巻線３を１ポール飛ばしの各ポール２Ａ，２Ｃ，２Ｅ，２Ｇ，２Ｉ，２Ｋに同一巻回方向（図１の場合、右巻き）で巻回する。また、巻始めポール２Ａの隣に位置する中間タップ巻始めポール２Ｂから中間タップ巻終りポール２Ｋと巻始めポール２Ａとで挟まれた巻終りポール２Ｌまで、第２巻線４を１ポール飛ばしの各ポール２Ｂ，２Ｄ，２Ｆ，２Ｈ，２Ｊ，２Ｌに第１巻線巻回方向とは逆の巻回方向（図１の場合、左巻き）で巻回する。従って、中間タップ巻終りポール２Ｋの隣に巻終りポール２Ｌが位置し、巻終りポール２Ｌの隣に巻始めポール２Ａが位置し、巻始めポール２Ａの隣に中間タップ巻始めポール２Ｂが位置する。

ステータ１の側面には、中間タップ巻終りポール２Ｋ、巻終りポール２Ｌ、巻始めポール２Ａ及び中間タップ巻始めポール２Ｂの近傍に、第１ターミナル５、第２ターミナル６及び中間ターミナル７が配設されている。第１ターミナル５には、巻始めポール２Ａの第１巻線３の巻始め端３ａが接続されるとともに外部リード線（図示せず）が接続される。第２ターミナル６には、巻終りポール２Ｌの第２巻線４の巻終り端４ｂが接続されるとともに外部リード線（図示せず）が接続される。中間ターミナル７には、中間タップ巻終りポール２Ｋの第１巻線３の巻終り端３ｂ及び中間タップ巻始めポール２Ｂの第２巻線４の巻始め端４ａがそれぞれ接続されるとともに外部リード線（図示せず）が接続される。

以上のように、本実施形態のステータ１によると、第１巻線３及び第２巻線４をそれぞれ１ポール飛ばしで巻回することにより、中間タップ巻終りポール２Ｋの隣に巻終りポール２Ｌが位置し、巻終りポール２Ｌの隣に巻始めポール２Ａが位置し、巻始めポール２Ａの隣に中間タップ巻始めポール２Ｂが位置するようになるため、巻始めポール２Ａの第１巻線３の巻始め端３ａが接続される第１ターミナル５と、巻終りポール２Ｌの第２巻線４の巻終り端４ｂが接続される第２ターミナル６と、中間タップ巻終りポール２Ｋの第１巻線３の巻終り端３ｂ及び中間タップ巻始めポール２Ｂの第２巻線４の巻始め端４ａがそれぞれ接続される中間ターミナル７とを、中間タップ巻終りポール２Ｋ、巻終りポール２Ｌ、巻始めポール２Ａ及び中間タップ巻始めポール２Ｂの近傍に配置することができる。このような配置によると、外部リード線が短くて済み、また、外部リード線及び巻線を複雑に這い回さなくてもターミナル５，６，７に接続できるため接続作業がきわめて容易になる。

本発明の一実施形態に係るステータの巻線説明図である。 従来のステータの巻線説明図である。

符号の説明

１ ステータ
２Ａ 巻始めポール
２Ｂ 中間タップ巻始めポール
２Ｋ 中間タップ巻終りポール
２Ｌ 巻終りポール
３ 第１巻線
４ 第２巻線
５ 第１ターミナル
６ 第２ターミナル
７ 中間ターミナル

Claims (2)

1. 磁石式発電機における単相中間タップ式のステータであって、
   巻始めポールから中間タップ巻終りポールまで、第１巻線を１ポール飛ばしの各ポールに同一巻回方向で巻回するとともに、前記巻始めポールの隣に位置する中間タップ巻始めポールから前記中間タップ巻終りポールと前記巻始めポールとで挟まれた巻終りポールまで、第２巻線を１ポール飛ばしの各ポールに前記第１巻線巻回方向とは逆の巻回方向で巻回して構成されることを特徴とする磁石式発電機のステータ。
2. 前記巻始めポールの第１巻線の巻始め端が接続される第１ターミナルと、前記巻終りポールの第２巻線の巻終り端が接続される第２ターミナルと、前記中間タップ巻終りポールの第１巻線の巻終り端及び前記中間タップ巻始めポールの第２巻線の巻始め端がそれぞれ接続される中間ターミナルとを、前記中間タップ巻終りポール、前記巻終りポール、前記巻始めポール及び前記中間タップ巻始めポールの近傍に配置して構成されることを特徴とする請求項１記載の磁石式発電機のステータ。

Images