JP2005260942A - トレーニング方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】標準方式と大きく異なることなく、標準方式を採用するハードウェアに対して、ソフトウェアを一部変更することでTCM Cross-talk対策を行うことが可能となる加入者線伝送システムを提供する。
【解決手段】ADSL装置のTEQ(Time domain Equalizer) およびFEQ(Frequency domain Equalizer) の係数のトレーニングを行うトレーニング方法において、NEXT区間におけるTEQ およびFEQ の係数更新用ステップサイズを0 、または非常に小さい値にすることにより、FEXT区間およびNEXT区間問わず、連続してトレーニングを行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、既設の電話回線を高速データ通信回線として利用するディジタル加入者線伝送システムに関し、特に上記伝送システムに供される伝送装置の変復調方式の改良に関する。
近年、インターネット等のマルチメディア型サービスが一般家庭を含めて社会全体へと広く普及してきており、このようなサービスを利用するための経済的で信頼性の高いディジタル加入者線伝送システムの早期提供が強く求められている。
[1]ADSL技術の説明
既設の電話回線を高速データ通信回線として利用するディジタル加入者線伝送システムを提供する技術としては、xDSL(Digital Subscriber Line)が知られている。xDSLは電話回線を利用した伝送方式で、かつ、変復調技術の一つである。このxDSLは、大きく分けて加入者宅(以下、加入者側と呼ぶ。)から収容局(以下、局側と呼ぶ)への上り伝送速度と、局側から加入者側への下り伝送速度が対称のものと、非対称のものに分けられる。
非対称型のxDSLにはADSL(Asymmetric DSL) があり、下り伝送速度が6Mビット/秒程度のG.DMTと1.5Mビット/秒程度のG.liteがあるが、どちらも変調方式としてDMT(Discrete Multiple Tone) 変調方式を採
用している。
[2]DMT変調方式の説明
DMT変調方式をG.liteを例にとり、図11を用いて説明する。また、本説明および説明図は局から加入者への下り方向の変復調についてのみ記す。
まず、装置に送信データが入力されSerial to Parallel Buffer 10に1シンボル時間(1/4kHz)分ストアされる。ストアされたデータは送信ビットマップ60(後述)で前もって決められたキャリア当たりの伝送ビット数毎に分割して、Encoder 20に出力する。Encoder 20では入力されたビット列をそれぞれ直交振幅変調するための信号点に変換してIFFT30に出力する。IFFT30は逆高速フーリエ変換を行うことでそれぞれの信号点について直交振幅変調を行い、Parallel to Serial Buffer 40に出力する。ここで、IFFT出力の240〜255ポイントの16ポイントをCyclic Prefix としてDMTシンボルの先頭に加える。Parallel to Serial Buffer 40からD/A Converter 50へ1.104MHzのサンプリング周波数でアナログ信号に変換され、メタリック回線100を経由して加入者側に伝送される。
加入者側では、A/D Converter 110により、1.104MHzのディジタル信号に変換され、Serial to Parallel Buffer 120に1DMTシンボル分ストアされる。同BufferでCyclic Prefix が除去され、FFT 130に出力される。FFT 130では高速フーリエ変換を行い、信号点を発生(復調)する。復調した信号点はDecoder 140により送信ビットマップ60と同じ値を保持している受信ビットマップ160に従ってデコードする。デコードしたデータはParallel to Serial Buffer 150にストアされ、ビット列として受信データとなる。
[3]ビットマップの詳細説明
DMT変調方式で記したビットマップについて、図12を用いて、より詳細に説明する。
局側の装置と加入者側の装置は、通信を行うためのトレーニング時に回線の変調信号とノイズの比(以下、S/Nと呼ぶ。)を測定し、各変調キャリアで伝送するビット数を決定する。図12に示すように、S/Nが大きいキャリアでは伝送ビット数を多く割り当て、S/Nが小さいところでは伝送ビット数を少なく割り当てる。
これにより、受信側では測定したS/Nから、キャリア番号に対応した伝送ビット数を示すビットマップが作成される。
受信側ではこのビットマップをトレーニング中に送信側に通知することで、定常のデータ通信時に送受信側とも同じビットマップを用いて変復調を行うことが可能となる。
[4]ISDNピンポン伝送からの漏話対策
ISDNピンポン伝送からの漏話(以下、TCM Cross-talkと呼ぶ。)がある場合に、ADSLでは前述のビットマップを2個使用することで伝送特性を向上しようとしていた。このビットマップを2個使用する方法を図13を用いて説明する。
ISDNピンポン伝送では、図13に示す400Hzに同期して、局側が400Hzの前半のサイクルで下りデータを送信し、加入者側は下りデータ受信後、上りデータを送信する。このため、局側のADSLでは400Hzの前半のサイクルでISDNからの近端漏話(以下、NEXTと呼ぶ。)の影響を受け、後半のサイクルで加入者側ISDNの上りデータからの遠端漏話(以下、FEXTと呼ぶ。)の影響を受ける。
加入者側ADSLでは、局側とは逆に400Hzの前半でFEXTの影響を受け、後半のサイクルでNEXTの影響を受ける。
局と加入者の間のメタリックケーブルが長くなると、受信信号とNEXTとのS/Nが小さくなり、場合によっては受信信号よりもNEXTのほうが大きくなる。
この場合でもFEXTの影響はあまりないことから、従来はNEXT区間受信用のビットマップ(DMTシンボルA)と、FEXT区間受信用のビットマップ(DMTシンボルB)を2個用意して、NEXT区間では伝送ビット数を小さくして、S/N耐力を向上し、FEXT区間で伝送ビット数を大きくして、伝送容量を大きくする手法を採っていた。
また、このとき、400HzのTCM Cross-talkの周期に合わせるため、本来なら16ポイントのCyclic Prefix で1DMTシンボル当たり246μSであるのに対し、Cyclic Prefix を20ポイントとして、1DMTシンボル当たり250μSとし、TCM Cross-talkの1周期とDMTシンボル10個分の時間を合わせてTCM Cross-talkに同期していた。
[5] FEXT およびNEXT
図1にADSLがTCM-ISDNから受けるクロストークについてのタイミングチャートを示す。
TCM-ISDNは400Hzの周波数で動作し、その周期は2.5 msである。TCM-ISDN1周期のうち、前半の半周期はCO側が送信し、後半の半周期はRT側が送信する。
したがって、TCM-ISDN1周期のうち、前半の半周期において、局側ADSL装置(ATU-C) はTCM-ISDNから近端漏話(以下、NEXT : near end cross-talk) の影響を受け、後半の半周期において、TCM-ISDNから遠端漏話( 以下、FEXT : far end cross-talk)の影響を受ける。一方では、TCM-ISDN1周期のうち、前半の半周期において、加入者側ADSL装置(ATU-R) はTCM-ISDNからFEXTの影響を受け、後半の半周期において、TCM-ISDNからNEXTの影響を受ける。本明細書では、このようなNEXT, FEXTの影響を受ける時間領域をそれぞれNEXT区間, FEXT区間と呼ぶ。
局側ADSL装置(ATU-C) は加入者側ADSL装置(ATU-R) におけるFEXT区間およびNEXT区間を推定(define)することができる。また、加入者側ADSL装置(ATU-R) も同様に局側ADSL装置(ATU-C) におけるFEXT区間およびNEXT区間を推定することができる。そして、それぞれの区間を以下のように定義する。
FEXTR : ATU-C が推定したATU-R におけるFEXT区間
NEXTR : ATU-C が推定したATU-R におけるNEXT区間
FEXTC : ATU-R が推定したATU-C におけるFEXT区間
NEXTC : ATU-R が推定したATU-C におけるNEXT区間
なお、上記定義には伝送遅延も考慮されている。
[6]スライディング・ウインドウ
上記したようなTCM-ISDNからのクロストーク環境のもとで、ADSL信号を良好に伝送し得るディジタル加入者線伝送システムを提供することを目的に、本出願人は先に特願平10−144913号によって「スライディング・ウィンドウ」の導入を提案した。
上記特願平10−144913号によれば、局側ADSL装置(ATU-C) から加入者側ADSL装置(ATU-R) へとADSL信号を送信する下り方向の場合、TCM-ISDNからのクロストーク環境のもとで局側ADSL装置(ATU-C) が送信するADSL信号の状態を以下のように定めるものである。
すなわち、図2に示すように、送信シンボルが完全にFEXTR 区間内に含まれる場合、スライディング・ウインドウにより、局側ADSL装置(ATU-C) はそのシンボルをインサイド・シンボルとして送信する。また、送信シンボルが一部でもNEXTR 区間に含まれる場合、局側ADSL装置(ATU-C) はそのシンボルをアウトサイド・シンボルとして送信する。
また、局側ADSL装置(ATU-C) はFEXTR 区間用ビットマップであるビットマップAを用いてインサイド・シンボルを送信し、NEXTR 区間用ビットマップであるビットマップBを用いてアウトサイド・シンボルを送信する(Dual Bitmap )。
下りと同様に、上りにおいて、加入者側ADSL装置(ATU-R) はFEXTC 区間用ビットマップであるビットマップAを用いてインサイド・シンボルを送信し、NEXTC 区間用ビットマップであるビットマップBを用いてアウトサイド・シンボルを送信する。
ここで、局側ADSL装置(ATU-C) はビットマップBを用いない場合がある(Single Bitmap )。このとき、局側ADSL装置(ATU-C) はスライディング・ウインドウの外側において、パイロット・トーンのみを送信する。同様に加入者側ADSL装置(ATU-R) もビットマップBを用いない場合があり、加入者側ADSL装置(ATU-R) はスライディング・ウインドウの外側では何も送信しない。
「TCM−ISDNからの漏話に適したADSLの一検討」1998電子情報通信学会総合大会 欧州特許出願公開第841771号 特開平8−331018号 特表平10−502511号 特願平10−304125号(特開2000−32096号)
以上説明したように、TCM-ISDNからのノイズ環境下における有効なADSLの伝送技術については、例えば本出願人によってなされた上記特願平10−144913号によって提供されるものであるが、このような伝送技術を採用するに当たってのADSLトランシーバにおける具体的なトレーニング方法、あるいはそのようなトレーニング方法を実施する手段といった点については、未だ検討の余地が残されている。
本発明は、上記のような点についての新たな知見と考察に基づいてなされたものであり、TCM-ISDNからのノイズ環境下におけるADSL信号の有効な伝送技術を採用するに当たっての、ADSLトランシーバにおける具体的なトレーニング方法、あるいはそのようなトレーニング方法を実施する手段を備えたディジタル加入者線伝送システム及びこれに用いられる通信装置を提供することを目的とするものである。
以上詳述したように、本発明によれば、TCM-ISDNからのノイズ環境下におけるADSL信号の有効な伝送技術を採用するに当たっての、ADSLトランシーバにおける具体的なトレーニング方法、あるいはそのようなトレーニング方法を実施する手段を備えたディジタル加入者線伝送システム及びこれに用いられる通信装置が提供されるものである。
本発明によれば、ADSL装置のTEQ(Time domain Equalizer) およびFEQ(Frequency domain Equalizer) の係数のトレーニングを行うトレーニング方法において、NEXT区間におけるTEQ およびFEQ の係数更新用ステップサイズを0 、または非常に小さい値にすることにより、FEXT区間およびNEXT区間問わず、連続してトレーニングを行うトレーニング方法が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施態様を詳述する。
[1]イニシャライゼーション
図3にADSLトランシーバのイニシャライゼーションにおけるタイミングチャートの概要を示す。ADSLのトレーニング時では、上り、下りともTCM-ISDNへの影響を考慮し、TCM-ISDNへのNEXTノイズとならない区間にのみ、ADSLの信号を送出することが重要となる。そのため、図3に示されているように、トランシーバ・トレーニング(Transceiver training)およびエクスチェンジ(Exchange)ではシングルビットマップ(Single Bitmap) でイニシャライゼーションを行う。チャネル・アナリシス(Channel analysis)についてもC メドレ(C-MEDLEY)およびR メドレ(R-MEDLEY)以外のシーケンスにおいては、シングルビットマップ(Single Bitmap) でイニシャライゼーションを行うが、C メドレ(C-MEDLEY)およびR メドレ(R-MEDLEY)のみにおいては、デュアルビットマップ(Dual Bitmap) 時はインサイド・シンボル、アウトサイド・シンボルの両方で、シングルビットマップ(Single Bitmap) 時はインサイド・シンボルのみで回線品質の調査(S/N の測定)を行う。
[2]イニシャライズカウンタ
図4に本発明のイニシャライズカウンタの実施態様を示す。
ADSLでは局側ADSL装置(ATU-C) 、加入者側ADSL装置(ATU-R) それぞれ独立したカウンタを持つ。ハイパーフレームカウンタ(501) はDMTシンボルクロック(519) を連続して所定回数( 例えば345 回) カウントすることでDMT シンボルの数をカウントする機能を持ち、そのカウンタ値を用いてスライディングウィンドウDEC(503)によりスライディング・ウィンドウのFEXTR 、NEXTR 、FEXTC 、NEXTCの区間の特定を行う(523) 。
また局側ADSL装置(ATU-C) ではC-REVEILLE、C-RATES1の開始を、加入者側ADSL装置(ATU-R) ではR-REBERB3 の開始を400Hz の位相に合わせるため、400Hz 信号(517) をシーケンスの遷移条件とすること(507) と、そのときにハイパーフレームカウンタ(501) をクリアすることで、これを実現する。シンボル数カウンタ(505) は、DMT シンボルクロック(519) をカウントすることでDMT シンボルの数をカウントし、カウント値DEC(513)の値と一致したこと(509) をシーケンスの遷移条件とすること(507) とで各イニシャライズ信号の長さを決定する。また外部からの受信信号検出信号やCRC 演算結果などのシーケンス遷移情報(521) を遷移条件論理(507) とし、シーケンスカウンタ(511) のイネーブル信号とすることで、シーケンスカウンタ(511) のカウント値がイニシャライズシーケンスの状態を表すコード値となり、シーケンスカウンタ(511) のカウント値を用いてイニシャライズDEC により、送信するイニシャライズ信号(C-REVEILLE 、C-PILOT1、C-REVERB1 など) を決定するイニシャライズ情報(525) を作成する。
この方法はハードでの実現を意識したものであるが、ソフトにおいても同様な構成で実現できる。
また、C-PILOT1において、TCM-ISDN400 Hzの位相を局側ADSL装置(ATU-C) から加入者側ADSL装置(ATU-R) に通知し、加入者側ADSL装置(ATU-R) ではこれを検出し400Hz 信号(517) とする。この方法の詳細は後述するが、これにより、加入者側ADSL装置(ATU-R) においてTCM-ISDN等の周期的なクロストーク検出が可能になる。
[3]トランシーバトレーニング(Transceiver training)
トランシーバトレーニング(Transceiver training)にはTEQ, FEQ, AGC,タイミング再生, フレーム同期のトレーニングシーケンスが含まれている。これらについては、ADSLトランシーバが例えばシンクロナイゼーションシンボル(S) といった疑似確率信号を繰り返し送出しているときにのみ、トレーニングが行われる。
一方、トランシーバトレーニング(Transceiver training)ではシングルビットマップ(Single Bitmap) でイニシャライゼーションを行うため、これらのトレーニングは必然的にFEXT区間のみで行われることになる。
ただし、トランシーバトレーニング(Transceiver training)において、デュアルビットマップ(Dual Bitmap) でイニシャライゼーションを行うことがあれば、FEXT区間でのみトレーニングを行うこともある。
TEQ およびFEQ トレーニングにおいては、FEXT区間およびNEXT区間を問わず、連続してトレーニングを行うことも可能である。このとき、NEXT区間においては、TEQ およびFEQ の係数更新用ステップサイズを0 、または非常に小さい値にする。
[4]Inverse Synchronization Symbol
図8、9に示すように、1つのハイパー・フレーム中に1つの インバースシンクロナイゼーションシンボル(I)があるが、各トレーニングおいては、同期速度向上のため、この インバースシンクロナイゼーションシンボル(I)も以下のようにしてシンクロナイゼーションシンボル(S) と併せて使用する。
受信側で インバースシンクロナイゼーションシンボル(I)が受信されたら、図12に示されているFFT(130)の後でパイロット・トーンを除く各キャリアの位相を180 度回転させる。これにより、シンクロナイゼーションシンボル(S) を受信したときと同じ状態し、その後、受信側で生成したシンクロナイゼーションシンボル(S) を用いてトレーニングを行う。
フレーム同期のための位相検出においては、シンクロナイゼーションシンボル(S) を用いて位相検出を行った場合、次のインバースシンクロナイゼーションシンボル(I)で確認を行う。また、インバースシンクロナイゼーションシンボルル(I) を用いて位相検出を行った場合、次のシンクロナイゼーションシンボル(S) で確認を行う。
[5]TCM-ISDN 400 Hzの位相を局側ADSL装置(ATU-C) から加入者側ADSL装置(ATU-R) に通知する方法
以下にTCM-ISDN 400Hzの位相を局側ADSL装置(ATU-C) から加入者側ADSL装置(ATU-R) に通知する方法の詳細を示す。
C-PILOT1ではパイロット・トーンの他に、TCM-ISDNからのクロストークの少ない周波数帯に属する74番目(319.125 kHz) のキャリアを送信する。局側ADSL装置(ATU-C) から加入者側ADSL装置(ATU-R) にTCM-ISDN 400Hzの位相の通知を、この74番目のキャリアで2ビットを使用して以下のように行う。なお、この様子は図10に示されている。
Figure 2005260942

加入者側ADSL装置(ATU-R) は、局側ADSL装置(ATU-C) から送信された74番目のキャリアを受信し、以下の2種類の方法により、TCM-ISDN 400Hzの位相を認識する。
(1)FFT を行うことで、TCM-ISDN 400Hz の位相を認識する方法
加入者側ADSL装置(ATU-R) では、74番目のキャリアを受信してから、図12に示されているFFT(130)を実行する。そして、そのFFT 出力の位相により、FEXTR 区間あるいはNEXTR 区間を認識する。そして、その情報を用いてTCM-ISDN 400 Hzの位相を認識する。
しかし、この方法では256 ポイントごとの比較的粗い精度のみでしか加入者側ADSL装置(ATU-R) はTCM-ISDN 400 Hzの位相を認識することができない。そこで、より良い精度を得るためには次の方法が有効である。
(2)QPSK復調を行うことで、TCM-ISDN 400Hzの位相を認識する方法
加入者側ADSL装置(ATU-R) では、74番目のキャリアを受信してから、図5に示すようにQPSK復調を行う。そして、その結果により、FEXTR 区間あるいはNEXTR区間を認識する。そして、その情報を用いてTCM-ISDN 400Hzの位相を認識する。
本方式では、1 ポイントごとの高い精度で加入者側ADSL装置(ATU-R) はTCM-ISDN 400Hzの位相を認識することが可能となる。
[6]TCM-ISDN 400 Hz burst clock のPLL 構成法
図6にATU-C 送信器リファレンスモデルを示す。図6に示されているように、局側ADSL装置(ATU-C) 装置には外部からNTR (Network Timing Reference)と呼ばれる8kHzの信号が常に入力される。また、TCM-ISDN 400Hzの信号も外部から入力される場合がある。TCM-ISDN 400Hzの信号は、外部から入力されずに局側ADSL装置(ATU-C) 装置内部で生成される場合もある(例えば、特願平10-115223号を参照のこと)。このとき、TCM-ISDN 400HzとNTR 8kHzは、周波数同期が取れている。
図7に示す局側ADSL装置(ATU-C) 装置において、装置内で400Hzを認識するために、外部からTCM-ISDN 400 Hz(702)が入力された場合、そのTCM-ISDN 400Hzを局側ADSL装置(ATU-C) 内部の発振器(VCXO)(704) に入力して、APLL(703) で同期をとるのではなく、外部からのNTR 8 kHz(701)信号(TCM-ISDN 400 HzとNTR 8kHzは、周波数同期が取れている)をVCXOに入力して局側ADSL装置(ATU-C)の発振周波数(704) と同期を取り、それを分周した400 Hz (709)を生成することを特徴とする。
まず、通常は、局側ADSL装置(ATU-C) 内部のPLL にTCM-ISDN 400Hz (702) を入力し、そのTCM-ISDN 400 Hz と内部のVCXO(704) の周波数と同期をとる。
通常局側ADSL装置(ATU-C) のVCXOの発振周波数は、17.664 MHz程度であり、その場合は、TCM-ISDN 400 Hz との同期をかける場合は、44160(17.664M/400)に1回の位相比較情報により、PLL 同期動作を行うこととなる。通常、位相比較回数が多いほど、位相ジッターや、周波数誤差は、小さくなる。しかし、17.664MHzのクロックにおいて、44160 回に1回の位相比較では、通常位相ジッターや周波数誤差が非常に大きくなる。
これを避けるため、TCM-ISDN 400Hzに同期したNTR 8 kHz (701) が局側ADSL装置(ATU-C) には必ず外部から供給されているので、このNTR 8kHzにより局側ADSL装置(ATU-C) 内部のVCXOをPLL 同期動作を行えば、位相比較回数がTCM-ISDN 400 Hzの時より20倍増加し、2208に1回の位相比較情報が得られ、位相ジッターや周波数誤差が低減可能となる。
なお、上記の態様は本発明を実施するに当たっての一態様に過ぎず、他に幾多の変形が考慮されるが、いずれの場合においても本発明の効果が変わらないことは言うまでもない。
TCM−ISDNクロストークのタイミングチャートである。 スライディング・ウィンドウを示す図である。 イニシャライゼーションにおけるタイミングチャートの概要を示す図である。 本発明のイニシャライズカウンタの実施態様を示す図である。 QPSK復調を示す図である。 ATU−C送信機リファレンスモデルを示す図である。 ATU−Cタイミング再生アルゴリズムを示す図である。 SWB方式の局側伝送パターンを示す図である。 SWB方式の加入者側伝送パターンを示す図である。 DMTシンボル毎の送信パターンを示す図である。 ビットマップを2個使用する場合のSWB方式を示す図である。 DMT変調方式による加入者伝送システムの機能ブロックを示す図である。 ビットマップの定義を示す図である。 従来例を示す図である。
符号の説明
501 … ハイパーフレームカウンタ
503 … スライディングウィンドウDEC
505 … シンボル数カウンタ
507 … 遷移条件論理
511 … シーケンスカウンタ
517 … 400Hz 信号
519 … DMTシンボルクロック
521 … シーケンス遷移情報
525 … イニシャライズ情報

Claims (1)

  1. ADSL装置のTEQ(Time domain Equalizer) およびFEQ(Frequency domain Equalizer) の係数のトレーニングを行うトレーニング方法において、
    NEXT区間におけるTEQ およびFEQ の係数更新用ステップサイズを0 、または非常に小さい値にすることにより、FEXT区間およびNEXT区間問わず、連続してトレーニングを行うことを特徴とするトレーニング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010141759A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Softbank Mobile Corp 基準信号生成装置及びこれを用いた機器

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