JP3698145B2 - ディジタル加入者線伝送方法、xDSL装置及びxDSLシステム - Google Patents

ディジタル加入者線伝送方法、xDSL装置及びxDSLシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設の電話回線を高速データ通信回線として利用するディジタル加入者線伝送システムに関し、特に上記伝送システムに供される伝送装置の変復調方式の改良に関する。
【0002】
近年、インターネット等のマルチメディア型サービスが一般家庭を含めて社会全体へと広く普及してきており、このようなサービスを利用するための経済的で信頼性の高いディジタル加入者線伝送システムの早期提供が強く求められている

【従来の技術】
[1]ADSL技術の説明
既設の電話回線を高速データ通信回線として利用する加入者線伝送システムを提供する技術としては、xDSL(Digital Subscriber Line)が知られている。xDSLは電話回線を利用した伝送方式で、かつ、変復調技術の一つである。このxDSLは、大きく分けて加入者宅(以下、加入者側と呼ぶ。)から収容局(以下、局側と呼ぶ)への上り伝送速度と、局側から加入者側への下り伝送速度が対称のものと、非対称のものに分けられる。
【0003】
非対称型のxDSLにはADSL(Asymmetric DSL) があり、下り伝送速度が6Mビット/秒程度のG.DMTと1.5Mビット/秒程度のG.liteがあるが、どちらも変調方式としてDMT(Discrete Multiple Tone) 変調方式を採用している。
[2]DMT変調方式の説明
DMT変調方式をG.liteを例にとり、図12を用いて説明する。また、本説明および説明図は局から加入者への下り方向の変復調についてのみ記す。
【0004】
まず、装置に送信データが入力されSerial to Parallel Buffer 10に1シンボル時間(1/4kHz)分ストアされる。ストアされたデータは送信ビットマップ60(後述)で前もって決められたキャリア当たりの伝送ビット数毎に分割して、Encoder 20に出力する。Encoder 20では入力されたビット列をそれぞれ直交振幅変調するための信号点に変換してIFFT30に出力する。IFFT30は逆高速フーリエ変換を行うことでそれぞれの信号点について直交振幅変調を行い、Parallel to Serial Buffer 40に出力する。ここで、IFFT出力の240〜255ポイントの16ポイントをCyclic Prefix としてDMTシンボルの先頭に加える。Parallel to Serial Buffer 40からD/A Converter 50へ1.104MHzのサンプリング周波数でアナログ信号に変換され、メタリック回線100を経由して加入者側に伝送される。
【0005】
加入者側では、A/D Converter 110により、1.104MHzのディジタル信号に変換され、Serial to Parallel Buffer 120に1DMTシンボル分ストアされる。同BufferでCyclic Prefix が除去され、FFT 130に出力される。FFT 130では高速フーリエ変換を行い、信号点を発生(復調)する。復調した信号点はDecoder 140により送信ビットマップ60と同じ値を保持している受信ビットマップ160に従ってデコードする。デコードしたデータはParallel to Serial Buffer 150にストアされ、ビット列として受信データとなる。
[3]ビットマップの詳細説明
DMT変調方式で記したビットマップについて、図13を用いて、より詳細に説明する。
【0006】
局側の装置と加入者側の装置は、通信を行うためのトレーニング時に回線の変調信号とノイズの比(以下、S/Nと呼ぶ。)を測定し、各変調キャリアで伝送するビット数を決定する。図12に示すように、S/Nが大きいキャリアでは伝送ビット数を多く割り当て、S/Nが小さいところでは伝送ビット数を少なく割り当てる。
【0007】
これにより、受信側では測定したS/Nから、キャリア番号に対応した伝送ビット数を示すビットマップが作成される。
【0008】
受信側ではこのビットマップをトレーニング中に送信側に通知することで、定常のデータ通信時に送受信側とも同じビットマップを用いて変復調を行うことが可能となる。
[4]ISDNピンポン伝送からの漏話対策
ISDNピンポン伝送からの漏話(以下、TCM Cross-talkと呼ぶ。)がある場合に、ADSLでは前述のビットマップを2個使用することで伝送特性を向上しようとしていた。このビットマップを2個使用する方法を図13を用いて説明する。 ISDNピンポン伝送では、図14に示す400Hzに同期して、局側が400Hzの前半のサイクルで下りデータを送信し、加入者側は下りデータ受信後、上りデータを送信する。このため、局側のADSLでは400Hzの前半のサイクルでISDNからの近端漏話(以下、NEXTと呼ぶ。)の影響を受け、後半のサイクルで加入者側ISDNの上りデータからの遠端漏話(以下、FEXTと呼ぶ。)の影響を受ける。
【0009】
加入者側ADSLでは、局側とは逆に400Hzの前半でFEXTの影響を受け、後半のサイクルでNEXTの影響を受ける。
【0010】
局と加入者の間のメタリックケーブルが長くなると、受信信号とNEXTとのS/Nが小さくなり、場合によっては受信信号よりもNEXTのほうが大きくなる。
【0011】
この場合でもFEXTの影響はあまりないことから、従来はNEXT区間受信用のビットマップ(DMTシンボルA)と、FEXT区間受信用のビットマップ(DMTシンボルB)を2個用意して、NEXT区間では伝送ビット数を小さくして、S/N耐力を向上し、FEXT区間で伝送ビット数を大きくして、伝送容量を大きくする手法を採っていた。
【0012】
また、このとき、400HzのTCM Cross-talkの周期に合わせるため、本来なら16ポイントのCyclic Prefix で1DMTシンボル当たり246μSであるのに対し、Cyclic Prefix を20ポイントとして、1DMTシンボル当たり250μSとし、TCM Cross-talkの1周期とDMTシンボル10個分の時間を合わせてTCM Cross-talkに同期していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のビットマップを使う方法では標準方式である1個のビットマップを使う方法と大きく異なる。ビットマップを2個使うことにより、トレーニングで受信側がS/Nから求めたビットマップを送信側に通知するシーケンスを変更しなければならず、加えて、通知時間も2倍となりトレーニング時間の増大を招く。
【0014】
装置を作る上でもビットマップを記憶するためのメモリ容量が大きくなり、コスト上問題である。
【0015】
また、Cyclic Prefix 長を変更することも標準方式と大きく異なり、標準方式を採用する装置のハードウェアで上述のTCM Cross-talk対策を行うことは不可能である。
【0016】
したがって、本発明は標準方式と大きく異なることなく、標準方式を採用するハードウェアに対して、ソフトウェアを一部変更することでTCM Cross-talk対策を行うことが可能となる加入者線伝送システムを提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明の別の目的は、TCM Cross-talkがあるなしに依らず最適な伝送速度で通信可能な加入者線伝送システムを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用
いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者線伝送方法において、
スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を相手側へ通知するシンボルとして、そのシンボルの4値QAM信号点が90°異なるシンボルを伝送する。
また、本発明では、電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者伝送方法において、相手側からの前記DMTシンボルを復調し、90°異なる位相差を持つ2種
類の信号点を用いて、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を検出する。
また、本発明では、電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者線伝送方法において、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、特定の周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つ
の信号点を変調して伝送する。
また、本発明では、電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者線伝送方法において、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、TCMクロストークが少ない周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送する。
さらに、本発明では、電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者線伝送方法において、受信したDMTシンボルを復調し、90°異なる位相差を持つ2種類の信号点を用いて、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を識別する。
また、本発明では、xDSL装置において、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、特定の周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送する手段を有する。
また、本発明では、xDSL装置において、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、TCMクロストークが少ない周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送する手段を有する。
また、本発明では、xDSL装置において、受信したDMTシンボルを復調し、90°異なる位相差を持つ2種類の信号点を用いて、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を識別する手段を有する。
また、本発明では、xDSLシステムにおいて、送信側に、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、4QAM信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調したシンボルを伝送する手段を有し、受信側に、受信したシンボルを復調し、90°の位相差を持つ2種類の信号点でスライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を識別する手段を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
【0020】
図1は、初期トレーニング時に、TCM 400Hzに同期したNEXT区間とFEXT区間を通知するシンボルを示している。この400Hzの通知は、局側から加入者側に対して行い、TCM Cross-talkが少ない周波数のキャリアを選択して、4値QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送する。
【0021】
加入者側は初期トレーニング時、DMTシンボル境界が分からないため、復調するためのFFT区間を正しくDMTシンボル区間に合わせることができない。このため、復調後の信号点が正しい位相(象限)に現れないが、90°異なる信号を用いることにより、復調した信号点の位相は誤りがあっても、復調した2種類の信号点が90°の位相差を持つことによりNEXT区間FEXT区間を識別することが可能となる。
【0022】
図2は、前述の400Hz情報を伝送する際の、NEXT区間とFEXT区間を定義している。
【0023】
局側ADSLは1度400Hzの位相を検出した後、サンプル単位でカウントするDMTシンボルカウンターとNEXT/FEXT区間を識別するカウンターを動作させることにより、DMTシンボルを400Hzに合わせることなくDMTシンボルがNEXT/FEXTのどちらの区間に該当するかを識別できる。
【0024】
図2では、NEXT区間、FEXT区間の定義で、NEXT/FEXT区間を識別するカウンターの値を定義しており、この値はISDN ピンポン伝送の伝達遅延により発生するラウンドトリップディレイも考慮する値とする。
【0025】
1 シンボル目のDMT シンボルが400Hz の先頭に同期している場合,n個目のシンボルが加入者側で何れの区間となるかは次式で与えられる。
【0026】
S = (256 * (n-1)) mod 2760
としたとき
if { ( S < (a-256)) or (S > (a+b))} then FEXT区間
if { (a-256)≦ S≦ (a+b)} then NEXT 区間
図3は、トレーニングシーケンスの切り換えを示す信号を送信するタイミングを示している。
【0027】
ADSLでは、トレーニングシーケンスを切り換えるタイミングを相手側へ通知するためにシーケンス切り換えシンボルを送信することにより行っている。このとき、シーケンス切り換えシンボルの先頭を受信側が認識できないと、トレーニングを正常に行うことが不可能となる。このため、シーケンスの切り換えを相手側へ確実に通知するために、受信側がFEXT区間にシーケンス切り換えシンボルの先頭を受信できるようなタイミングで送信する。
【0028】
図3では局側から加入者側へ通知する場合を示している。
【0029】
ADSLでは、また、トレーニング中に受信信号から各変調キャリア毎のS/Nを測定して各変調キャリア毎に伝送するビット数を決定する。TCM Cross-talk環境下では、このS/Nの測定もNEXT、FEXTの影響を考慮して、NEXT区間、FEXT区間毎にS/Nを測定しなければならない。
【0030】
図4では、このS/N測定用のNEXT区間、FEXT区間を定義している。NEXT区間で測定したS/Nから算出した伝送ビット数は、NEXT区間で、前もって決められたビットエラーレート(以下、BERと呼ぶ。)を保証できる値でなくてはならない。このため、図4に示すように、NEXT区間でS/Nを測定するDMTシンボルは、そのシンボル全てがNEXT区間に入っているもののみを用いる。FEXT区間でのS/Nの測定も同様にそのシンボル全てがFEXT区間に入っているもののみを用いる。また、NEXT区間もしくは、FEXT区間に完全に入らないDMTシンボルは、伝送ビット数を決定するための情報としては意味を持たないため、S/N計算の対象外とする。
【0031】
1 シンボル目のDMT シンボルが受信400Hz の先頭に同期している場合,n個目のシンボルを何れの区間としてS/N 計算を行うかは次式で与えられる。
【0032】
S = (272 * (n-1)) mod 2760としたとき
if { ( S < (a-272)) or (S > (a+d+e+f))} then FEXT 区間(B区間用S/N 測定)
if { (a+d) < S < (a+d+e-272)} then NEXT区間 (A 区間用S/N 測定)
何れの条件も満たさない受信シンボル→ S/N測定対象外
なお, d+e+f は図2,図10のb に等しい。
【0033】
図5に加入者側ADSLでS/Nを測定する形態を示す。
【0034】
受信データが復調器210に入り復調データとして各キャリア毎の信号点を出力する。また、リファレンス220からは本来受信すべきキャリア毎の信号点が出力される。このリファレンスからの信号点と復調した信号点の差をERRORとし各キャリア毎のERRORをセレクタ260に入力する。
【0035】
また、装置内クロック230を分周器240で400Hzに分周して、位相判定器250に入力する。ここで、400Hzは復調器から局側で伝送された400Hzの情報により、位相が前もって局側の400Hzと合わされている。位相判定器250では入力された400Hzにより、受信したDMTシンボルがFEXT区間かNEXT区間かそれ以外かを判定し、セレクタ260に入力する。セレクタ260では、前述の入力されたERRORを判定器から入力された情報によりNEXT区間S/N測定器270もしくはFEXT区間S/N測定器280へ出力する。各S/N測定器はERRORを積分してS/Nを算出して、それぞれ、各キャリア毎に伝送bit数換算器290に出力する。伝送bit数換算器290では、入力された各キャリア毎のS/Nから各キャリア毎に伝送するビット数(ビットマップ)を算出し、NEXT区間用のビットマップb−NEXTとFEXT区間用のビットマップのb−FEXTを出力する。
【0036】
受信側ADSLは、伝送速度を、このb−NEXTとb−FEXTから算出する。つまり、b−FEXT区間の値はFEXT区間のみ受信可能な伝送ビット数であること、b−NEXTは全ての区間で受信可能な伝送ビット数であることから、
伝送速度1 = (b−FEXTのトータルビット数)×α×変調速度
伝送速度2 = (b−NEXTのトータルビット数)×1.0×変調速度
の2つの値を求めて、大きいほうの伝送速度で通信することを決める。
【0037】
ここで、ビットマップb−NEXTを用いて全区間でデータ伝送する方式を標準方式と呼び、ビットマップb−FEXTを用いてFEXT区間のみ伝送する方法をスライディング・ウィンドウ・ビットマップ(以下、SWBと呼ぶ。)方式と呼ぶ。
【0038】
ここで、標準方式とSWB方式の伝送速度を図6のグラフに示す。
【0039】
図6ではTCM Cross-talkがある環境下では、標準方式は、回線が長くなるとNEXTの影響が大きくなり、伝送容量が極端に減っていくが、SWB方式では、回線の距離が短い場合は伝送速度が大きくないものの、距離が長くなっても伝送容量が落ちないことを示している。
【0040】
図7に標準方式とSWB方式の送信ビットマップを示す。
【0041】
図7では、前述のb−NEXTをビットマップA、b−FEXTをビットマップBとして送信ビットマップを示している。SWB方式では図に示すように、送信側はNEXT区間のみ、つまり受信側がFEXT区間であるときに、伝送ビットを各キャリアに割りつけるようにウィンドウをスライドさせ、受信側ではFEXT区間に受信データを復調するようにウインドウをスライドする。
【0042】
また、SWB方式でのスライディング・ウィンドウの外側のDMTシンボルの送信波形はタイミング同期用のパイロット・トーンを送信することとし、それ以外のキャリアは任意とする。
【0043】
図8にSWB方式の局側伝送パターンを示す。
【0044】
ADSLでは、DMTシンボル69個を1つのSuper Frameとして、69番目にはSuper Frame境界を示す、ユーザーデータを含まないSync Symbolを伝送している。
【0045】
SWB方式では、このSuper Frame5個を1つの単位とし、400Hz(2.5mS)の整数倍に合わせて、局側と加入者側のスライディング・ウィンドウを同期させる。また、このSuper Frame5個の境界を加入者側に送信するために、5個あるSync Symbolのうち、4番目のSync SymbolをInverse Sync Symbolとして、SyncSymbolの180°信号点を回転したものを送信する。4番目に送信することで、加入者側はFEXT区間にこのSymbolを受信でき、確実に加入者側が局のSWBに同期することが可能となる。
【0046】
同様に図9にSWB方式の加入者側伝送パターンを示す。
【0047】
加入者側の伝送パターンは前述の局側伝送パターンと対をなしており、局側がFEXT区間に受信できるようにスライデイング・ウィンドウを合わせる。また、局側と同様にSuper Frame5個を1つの単位とするが、境界を局側へ通知するために、5個あるSync Symbolのうち、1番目のSync
SymbolをInverse Sync Symbolとして、Sync
Symbolの180°信号点を回転したものを送信する。1番目に送信することで、局側はFEXT区間にこのSymbolを受信でき、局側は加入者側が正しくSWBを同期していることを検出することが可能となる。
【0048】
図10は、通信状態における送信シンボルの雑音区間を定義している。
【0049】
通信状態ではDMTシンボル内のCyclic Prefixを除いた部分が全てFEXT区間に入る場合をFEXT区間のDMTシンボルと定義し、それ以外をNEXT区間のDMTシンボルとして定義している。
【0050】
また、ここでの区間定義は前述のラウンドトリップディレイを考慮し、かつシステムマージンを考慮した値とする。
【0051】
1 シンボル目のDMT シンボルが400Hz の先頭に同期している場合,n個目のシンボルが加入者側で何れの区間となるかはcyclic prefix を除いたDMT シンボルがNEXT区間に入るかどうかで決定されるため, 次式で表現される。
【0052】
S = (272 * (n-1)) mod 2760としたとき
if { ( S < (a-272)) or (S+16 > (a+b)) } then FEXT 区間 (B 区間)
if { ((a-272) ≦ S) and (S+16 ≦ (a+b)) } then NEXT区間 (A 区間)
図11にスライディング・ウィンドウ外も伝送ビットをマッピングする方法を示す。
スライデイング・ウインドウの外側も伝送ビットを割りつける場合、図11に示すようにビットマップを2個使い、NEXT区間受信用ビットマップとFEXT区間受信用ビットマップを使用して、データ伝送を行う。
【0053】
【発明の効果】
本発明は標準方式と大きく異なることなく、標準方式を採用するハードウェアに対して、ソフトウェアを一部変更することでTCM Cross-talk対策を行うことが可能となる効果がある。
【0054】
また、本発明は、TCM Cross-talkがあるなしに依らず最適な伝送速度で通信可能な加入者線伝送システムを提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】同期信号の送信方法を示す図である。
【図2】初期トレーニング時の雑音区間通知のためのシンボルパターン定義を示す図である。
【図3】シーケンス切り換えシンボルの送出タイミングを示す図である。
【図4】S/N 測定時における受信シンボルの雑音区間定義を示す図である。
【図5】NEXT/FEXT 区間毎にS/N を測定する形態を示す図である。
【図6】伝送容量比較を示す図である。
【図7】標準方式/SWB方式の選択による送信ビットマップを示す図である。
【図8】SWB 方式の局側伝送パターンを示す図である。
【図9】SWB 方式の加入者側伝送パターンを示す図である。
【図10】通信状態時における送信シンボルの雑音区間定義を示す図である。
【図11】ビットマップを2 個使用する場合のSWB 方式を示す図である。
【図12】DMT 変調方式による加入者伝送システムの機能ブロックを示す図である。
【図13】ビットマップの定義を示す図である。
【図14】従来例を示す図である。
【図15】DMT シンボル毎の送信パターンを示す図
【符号の説明】
210…復調器
220…リファレンス
260…セレクタ
230…装置内クロック
240…分周器
250…位相判定器
260…セレクタ
270…NEXT区間S/N測定器
280…FEXT区間S/N測定器
290…伝送bit数換算器

Claims (9)

  1. 電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者線伝送方法において、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を相手側へ通知するシンボルとして、そのシンボルの4値QAM信号点が90°異なるシンボルを伝送することを特徴とするディジタル加入者線伝送方法。
  2. 電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者伝送方法において、相手側からの前記DMTシンボルを復調し、90°異なる位相差を持つ2種類の信号点を用いて、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を検出することを特徴とするディジタル加入者線伝送方法。
  3. 電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者線伝送方法において、
    スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、特定の周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送することを特徴とするディジタル加入者線伝送方法。
  4. 電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者線伝送方法において、
    スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、TCMクロストークが少ない周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送することを特徴とするディジタル加入者線伝送方法。
  5. 電話回線を高速データ通信回線として利用してDMTシンボルを用いて通信するためのトレーニングを行うディジタル加入者線伝送方法において、
    受信したDMTシンボルを復調し、90°異なる位相差を持つ2種類の信号点を用いて、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を識別することを特徴とするディジタル加入者線伝送方法。
  6. xDSL装置において、
    スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、特定の周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送する手段を有することを特徴とするxDSL装置。
  7. xDSL装置において、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、TCMクロストークが少ない周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送する手段を有することを特徴とするxDSL装置。
  8. xDSL装置において、
    受信したDMTシンボルを復調し、90°異なる位相差を持つ2種類の信号点を用いて、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を識別する手段を有することを特徴とするxDSL装置。
  9. xDSLシステムにおいて、
    送信側に、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を通知するDMTシンボルとして、特定の周波数キャリアを選択して、4QAMの信号点のうち、位相を90°ずらした2つの信号点を変調して伝送する手段を有し、
    受信側に、受信したシンボルを復調し、90°の位相差を持つ2種類の信号点を用いて、スライディングウィンドウのNEXT区間とFEXT区間を識別する手段を有することを特徴とするxDSLシステム。
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