JP2005259989A - ガス整流部材およびドライプロセス装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 反応性ガスを用いたドライプロセスにおいて、基板面内での表面処理(エッチングなど)のばらつきを低減する。
【解決手段】 ガス整流部材は、基板の面の上方に反応性ガスGを滞留させる整流壁10を少なくとも備える。整流壁10は、複数の側壁部からなり、前記複数の側壁部を前記基板の周縁に沿って並べることにより前記基板の面の上方における空間領域を囲む。前記側壁部の長さは、周方向に隣接する前記側壁部の間のうち少なくとも1つに隙間が生じるように設定される。前記空間領域から前記隙間を通るガスGは抵抗を受けるように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エッチングや成膜、アッシング、スパッタリングなどのドライプロセスに用いられる反応性ガスを基板の面の上方に滞留させるガス整流部材に関する。また本発明は、本発明のガス整流部材を備えたドライプロセス装置に関する。
液晶表示パネルなどの表示パネルの製造工程においては、被処理基板であるガラス基板に対してエッチングや成膜などのドライプロセスを行うために、プラズマエッチング装置やプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition )成膜装置などのプラズマ処理装置が用いられる(例えば特許文献1や特許文献2を参照)。
例えばプラズマエッチング装置では、所定の真空度に保たれた真空容器内に、エッチングされる基板を導入した後、基板の面上に反応性ガスを供給するとともにプラズマを発生させている。プラズマによりガス中にラジカル種が生成され、これによりエッチングが進行する。より具体的に説明すると、典型的には、真空容器の天井面からガスを供給するとともに、真空容器の床面でガスの排気を行う。基板は、天井面と床面との間に位置するように設置されている。天井面からガスが供給されると、基板の周縁では新鮮なガスが常に供給されることになるが、基板の中央付近ではガスの流れが悪い。したがって、基板の周縁と中央付近とでエッチング速度に差が生じるので、基板面内でエッチングのばらつきが発生する。
この問題に対処するために、基板の周縁に沿って側壁が設置されている。この側壁は、いわば蓋のない箱型のガス整流壁であり、基板の周縁でのガスの流れを塞き止める。したがって、基板の全面においてガス密度が略均一となるので、基板面内でのエッチングのばらつきを抑えることができる。
一方、近年の表示パネルの大型化に伴って、被処理基板であるガラス基板も大型化してきている。したがって、プラズマエッチング装置に用いられるガス整流壁をガラス基板に対応させて大型化する必要がある。
しかし、プラズマ処理によってガス整流壁にプラズマ副生成物が付着し、堆積するので、クリーニングなどのメンテナンス作業が必要となる。またガス整流壁は耐プラズマ特性を有するセラミック材料などから形成されているので、耐衝撃性が低い。したがって、クリーニングなどのメンテナンス作業が容易となるように、ガス整流壁が複数の部品に分割されることがある。
特開2001-244253 号公報 特開2003-115476 号公報
図15は従来のガス整流壁を模式的に示す斜視図である。図15に示すガス整流壁100は、8つの側壁部10a〜10hに分割され、分割された側壁部10a〜10hが基板枠11上に設けられている。ガス整流壁100を複数の側壁部10に分割する場合、組立てを容易にするために、周方向に隣接する2つの側壁部10の間に隙間が生じるように、各側壁部10の大きさが設定される。図16は、図15中の丸で囲まれた部分の拡大図であり、周方向に隣接する2つの側壁部10a,10bの間を拡大して示す図である。図16に示すように、周方向に隣接する2つの側壁部10a,10bの間には、隙間が生じる。したがって、隙間からガスが漏れるので、基板面内でエッチングにばらつきが生じるおそれがある。また作業者の熟練度などによって、組み立てられたガス整流壁100に生じる複数の隙間は、大きさにばらつきが生じる。あるいは複数の隙間を均一にするためには、隙間の調整に時間を要することになるので、製造効率が低下するおそれがある。
さらに、側壁部10が設けられる基板枠11も、ガス整流壁100と同様の理由により、複数のベース部に分割されることがある。この場合、組立て後の基板枠11が若干歪んだ形状となる。基板枠11が若干歪んだ場合でも、基板枠11上に側壁部10を並べることが可能となるように、周方向に隣接する2つの側壁部10の隙間をさらに大きく設定する必要がある。したがって、基板枠11が複数のベース部に分割された場合には、基板面内でのエッチングのばらつきや製造効率の低下がより深刻となる。
本発明の目的の1つは、反応性ガスを用いたドライプロセスにおいて、基板面内での表面処理(エッチングなど)のばらつきを低減することである。
本発明のガス整流部材は、基板の面の上方に反応性ガスを滞留させる整流壁を少なくとも備える。前記整流壁は、複数の側壁部からなり、前記複数の側壁部を前記基板の周縁に沿って並べることにより前記基板の面の上方における空間領域を囲む。前記側壁部の長さは、周方向に隣接する前記側壁部の間のうち少なくとも1つに隙間が生じるように設定される。前記空間領域から前記隙間を通る前記ガスが抵抗を受けることによって、本発明の目的の1つが達成される。
本明細書において「複数の側壁部を基板の周縁に沿って並べる」とは、基板の周縁上(基板面内)に複数の側壁部が配置される場合や、基板の周縁よりも外側に、基板の周縁に沿って複数の側壁部が配置される場合を包含する。すなわち、平面視において、基板と側壁部とが重畳する場合や重畳しない場合を包含する。また「反応性ガス」は、1種または複数種の化合物または元素ガスを包含する。
本発明のガス整流部材によれば、整流壁を構成する側壁部に囲まれた空間領域に反応性ガスを滞留させることが可能となる。前記側壁部は、基板の面の上方における空間領域を囲むように基板の周縁に沿って並べられ、側壁部の長さは、周方向に隣接する前記側壁部の間のうち少なくとも1つに隙間が生じるように設定されている。また空間領域から前記隙間を通るガスが抵抗を受けることにより、隙間からのガス漏れを抑えることができる。したがって、例えばプラズマエッチングでは、基板面内でのエッチングのばらつきを抑えることができる。また整流壁に生じる複数の隙間を調整する必要がないで、調整による製造効率の低下を抑えることができる。
本発明のガス整流部材の第1の態様では、前記基板の面に平行な面で切断された前記整流壁の断面において、前記隙間は屈曲している。隙間が屈曲することにより、隙間を通るガスが抵抗を受けるので、隙間からのガス漏れを抑えることができる。
本発明のガス整流部材の第2の態様では、周方向に隣接する2つの前記側壁部のうち一方の側壁部の長手方向端部は、隣接する他方の側壁部の外側面の一部を覆うように延出している。一方の側壁部の延出した長手方向端部が隙間を塞ぐので、隙間からのガス漏れを抑えることができる。
本発明のガス整流部材の第3の態様では、周方向に隣接する2つの前記側壁部の外側面に接することにより前記隙間を塞ぐ本体部と、前記本体部の上端から内側へ延出して前記側壁部に係合する係合部とを有するガス流出抑制部材をさらに備える。ガス流出抑制部材の本体部が隙間を塞ぐので、隙間からのガス漏れを抑えることができる。
本発明のガス整流部材の第4の態様では、前記基板を囲む基板枠と、前記基板枠上に設けられた前記側壁部を前記基板枠に固定する固定具とをさらに備える。前記基板枠は、複数のベース部からなり、前記複数のベース部を前記基板の周縁に沿って並べることにより前記基板を囲む。前記固定具は周方向に隣接する2つの前記側壁部の外側面に接することにより前記隙間を塞ぐ。これにより、隙間からのガス漏れを抑えることができる。なお、本明細書において「基板を囲む」とは、基板面の全部または一部を囲むことを指す。
本発明のドライプロセス装置は、反応性ガスを用いて基板の面をドライプロセスに付するためのドライプロセス装置であって、真空容器と、前記真空容器の内部に前記ガスを導入するためのガス導入口と、前記ガス導入口から供給された前記ガスを前記真空容器の外部へ排出するための排出口と、前記基板の面の上方に前記ガスを滞留させる本発明のガス整流部材とを備える。
本発明の半導体基板の製造方法は、基板上に少なくとも半導体層が形成された半導体基板を製造する方法であって、本発明のガス整流部材を用いて、反応性ガスを前記基板の面の上方に滞留させる工程と、前記基板の面をドライプロセスに付する工程とを含む。
本発明の表示パネルの製造方法は、本発明のガス整流部材を用いて、反応性ガスを基板の面の上方に滞留させる工程と、前記基板の面をドライプロセスに付する工程とを含む。
本発明によれば、反応性ガスを用いたドライプロセスにおいて、基板面内での表面処理(エッチングなど)のばらつきを低減することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、プラズマエッチング装置を例として説明する。しかし、本発明のドライプロセス装置は、光(レーザーや紫外線)、プラズマまたは熱などにより励起状態となった反応性ガスを用いてドライプロセスを行うための様々な装置に適用することができる。ドライプロセスとしては、例えば、エッチング、CVD、アッシング、スパッタリングが挙げられる。
本実施形態のプラズマエッチング装置は、プラズマ源として容量結合型プラズマを用いているが、他のプラズマ源を用いても良い。例えば、電子サイクロトン共鳴プラズマ、ヘリコン波励起プラズマ、誘導結合型プラズマ、マイクロ波励起表面波プラズマなどが挙げられる。
なお、本明細書で用いる参照符号において、同族的な構成要素を総括的に表すために、英字を省略して数字のみを表記することがある。例えば、側壁部10a〜10hを総括的に側壁部10と表記することがある。また複数の構成要素を組み合わせた構成物と、各構成要素とに同じ参照符号を付すことがある。例えば、整流壁とこれを構成する側壁部に対して参照符号10を付すことがある。
(プラズマエッチング装置)
図1はプラズマエッチング装置の真空容器内を模式的に示す断面図であり、図2は真空容器内を模式的に示す平面図である。プラズマエッチング装置1は、真空容器2、基板設置台3、上部電極4および整流壁10を有する。
真空容器2は、図1に示すように、略直方体状の外形形状を有し、真空容器2の上壁2aおよび底面2bには、それぞれガス導入口21および排気口22が形成されている。ガス導入口21はガス供給源(不図示)に接続されており、例えばドライエッチングを進行させるためのプロセスガスGがガス導入口21を通って真空容器2内に導入される。なお、ドライエッチングさせるためのガスGとして、例えばフッ素ガスや塩素ガス等が利用される。ガス導入口21および排気口22の形成位置は、上記の場合に限定されず、ガス導入口21が基板Sよりも上方に形成され、排気口22が基板Sよりも下方に形成されていれば良い。例えば、ガス導入口21が真空容器2の側壁に形成されていても良い。
真空容器2と排気口22との間には真空ポンプ23が介在している。真空ポンプ23を駆動させることにより、真空容器2の内部に存在する空気あるいはガス導入口21を通じて供給されたガスGが排気口22から排気され、真空容器2の内部が所望の真空度に維持される。
基板設置台3は、プラズマエッチングされる基板Sを載置するための基板設置面3aを有しており、ガス導入口21から供給されたガスGが基板Sの面に効率的に送られるようにするために、基板設置面3aの高さを調節可能とする機構を有する。なお、基板設置台3は、接地電位に保持されており、後述する上部電極4に対する下部電極を構成する。
上部電極4は、基板設置台3に対向する位置に設けられており、高周波電源(不図示)に接続されている。高周波電源により、上部電極4と基板設置台3との間には、所定の電圧が印加され、プラズマが発生する。
矩形状の基板Sの周縁上には、基板Sを囲む矩形枠状の基板枠11が設けられている。基板枠11は8つのベース部11a〜11hから構成され、8つのベース部11a〜11hが基板Sの周縁に沿って並べられている。基板枠11の内周縁には整流壁10が設けられている。整流壁10は8つの側壁部10a〜10hから構成され、8つの側壁部10a〜10hは基板Sの周縁に沿って並べられている。整流壁10は、基板Sの面に対して略垂直であり、基板Sの面の上方における空間領域を囲む。さらに基板枠11上には、側壁部10a〜10hを固定する固定具12が設けられている。なお、固定具12は、分割された8つのベース部11a〜11hを連結させる機能も有する。
図3は図2中のIII −III 線断面図である。側壁部10aの下端部には段差部110が形成され、ベース部11aの内周縁には段差部110と係合する凸部111が形成されている。基板枠11および整流壁10の組立ては、例えば以下の手順により行うことができる。8つのベース部11a〜11hを矩形の枠状に配置する。ベース部11の内周縁に形成された凸部111と、側壁部10の下端部に形成された段差部110とを係合させて、8つの側壁部10a〜10hを基板Sの周縁に沿って並べる。側壁部10を側面から押圧するように固定具12を配置し、ねじ13を用いて固定具12をベース部11に固定する。これにより、側壁部10の下端部がベース部11の凸部111と固定具12に挟まれるので、側壁部10が固定される。以上の構成を有するガス整流部材により、基板Sの面をプラズマエッチングするためのガスを基板Sの面の上方に滞留させることができる。なお、側壁部10の高さは5〜15cm程度であり、側壁部10の厚みは5mm程度である。側壁部10やベース部11はセラミック材料などの耐プラズマ特性を有する材料から形成されている。
側壁部10を組み立てる際に、整流壁10の四隅角部に隙間が生じないように、8つの側壁部10a〜10hを配置する。この場合、周方向に隣接する側壁部10a〜10hの間のうち四隅角部以外の箇所に隙間が生じる。例えば図2では、10aと10bとの間、10cと10dとの間、10eと10fとの間、10gと10hとの間に、それぞれ隙間が生じる。しかし、本発明では、空間領域から隙間を通るガスGが抵抗を受けるので、隙間からのガス漏れを抑えることができる。以下、空間領域から隙間を通るガスGが抵抗を受けるようにするためのいくつかの具体的な態様について説明する。
(第1の態様)
図4は第1の態様を示す図であり、周方向に隣接する2つの側壁部10a,10bを基板Sの面に平行な面で切断した断面図である。一方の側壁部10aの長手方向端面には、他方の側壁部10b側へ突出する楔状の凸部112が形成されている。また側壁部10bの長手方向端面(一方の側壁部10aの端面に対向する端面)には、側壁部10aの凸部112に対応する凹部113が形成されている。これにより、基板Sの面に平行な面で切断された前記整流壁の断面において、両側壁部10a,10bの隙間は屈曲する。図4においては、略V字状に隙間が屈曲している。空間領域中のガスGは、側壁部10の内面に対して略直交する方向に流れるので、側壁部10a,10bの長手方向端面が平坦な場合に比して、空間領域から隙間を通るガスGが受ける抵抗は大きい。
(第2の態様)
図5は第2の態様を示す図であり、周方向に隣接する2つの側壁部10a,10bを基板Sの面に平行な面で切断した断面図である。一方の側壁部10aの長手方向端部は、隣接する他方の側壁部10bの外側面の一部を覆うように延出している。言い換えれば、一方の側壁部10aの長手方向端部には、他方の側壁部10bの外側面の一部を覆うように延出する延出部114が接続されている。これにより、空間領域から隙間を通るガスGは、延出部114の内側面に衝突するので、側壁部10a,10bの長手方向端面が平坦な場合に比して、空間領域から隙間を通るガスGが受ける抵抗は大きい。なお、図5では、延出部114と側壁部10bとの間には隙間があるが、延出部114の内側面と側壁部10bの外側面が接していても良い。これにより隙間が塞がれるので、隙間からのガス漏れをより確実に抑えることができる。
(第3の態様)
図6は第3の態様に用いられるガス流出抑制部材の斜視図であり、図7はガス流出抑制部材の縦断面図である。ガス流出抑制部材20は、周方向に隣接する2つの側壁部10の外側面に接することにより隙間を塞ぐ本体部201と、本体部201の上端から内側(空間領域側)へ延出し、側壁部10に係合する係合部202とを有する。本体部201は、側壁部10の外側面に対して略平行な平板である。係合部202の下面には、側壁部10の厚みに略等しい幅を有する溝203が形成されている。この溝203に側壁部10の上端が嵌まることにより、係合部202が側壁部10に係合する。言い換えれば、係合部202の垂下片204と本体部201とにより、側壁部10の上端が厚み方向に挟まれる。
なお、本体部201には、ねじ穴205が形成されていても良い。ねじを用いて本体部201を側壁部10に固定することにより、ガス流出抑制部材20の水平方向のがたつきを防止することができる。
図8はガス流出抑制部材20を整流壁10に装着した状態を模式的に示す斜視図である。図9は図8中の丸で囲まれた部分の拡大図であり、隣接する2つの側壁部10a,10bの間を拡大して示す図である。図8および図9に示すように、ガス流出抑制部材20は固定具12の上に配置され、本体部201が側壁部10の外側面に接している。また係合部202に形成された溝203に側壁部10の上端が嵌まっている。言い換えれば、ガス流出抑制部材20の係合部202が側壁部10に係合している。これにより、ガス流出抑制部材20の本体部201は、側壁部10の外側面に密着するので、周方向に隣接する2つの側壁部10a,10bの隙間を塞ぐことができる。したがって、隙間からのガス漏れを抑えることができる。
整流壁10の四隅角部のうち少なくとも1つの角部に隙間が生じる場合には、例えば図10に示すガス流出抑制部材を用いて、角部の隙間を塞ぐことができる。図10は、整流壁10の角部に用いられるガス流出抑制部材30の斜視図である。ガス流出抑制部材30は、平面視において略L字状の本体部301と、本体部301の上端から内側(空間領域側)へ延出し、側壁部10に係合する係合部302とを有する。本体部301の内側面は、略直交する2つの側壁部10により形成された角部の外側面に接する。係合部302の下面には、側壁部10の厚みに略等しい幅を有する略L字状の溝303が形成されている。角部における側壁部10が略L字状の溝303に嵌まることにより、係合部302が側壁部10に係合する。なお、図6および図7に示すガス流出抑制部材20と同様に、本体部301には、ねじ穴(不図示)が形成されていても良い。
(第4の態様)
図11は第4の態様を示す図であり、固定具40を基板枠11上に固定した状態を示す平面図である。図12は図11中のXII −XII 線断面図である。図11および図12に示す固定具40は、基台部401と基台部401の端部から直立する直立部402とを有する。基台部401は、周方向に隣接する2つのベース部11a,11bの境界を跨いで配置され、ねじ13により2つのベース部11a,11bに固定されている。これにより、周方向に隣接する2つのベース部11a,11bが連結される。直立部402は、側壁部10と略同じ高さを有する平板であり、周方向に隣接する2つの側壁部10a,10bの外側面に接することによって、両側壁部10a,10bの隙間を塞ぐ。
一方の側壁部10aの長手方向端部には、固定具40の基台部401を挟む挟持部115が形成されている。ねじ116を用いて、挟持部115の外側の片を基台部401に固定することにより、基板枠11上に設けられた一方の側壁部10aが基板枠11に固定される。なお、図11では、他方の側壁部10bには挟持部が形成されていないが、他方の側壁部10bの長手方向端部に、固定具40の基台部401を挟む挟持部が形成されていても良い。
整流壁10の四隅角部のうち少なくとも1つの角部に隙間が生じる場合には、例えば図13に示す固定具50を用いて、角部の隙間を塞ぐことができる。図13は、固定具50を基板枠11上に固定した状態を示す平面図である。図11および図12に示す固定具40と同様に、固定具50は、基台部501と直立部502とを有する。基台部501は、ねじ13により基板枠11に固定されている。直立部502は、一方の側壁部10hの内側面と他方の側壁部10aの長手方向端面とに接している。これにより、一方の側壁部10hと、これに隣接する他方の側壁部10aとの隙間が直立部502により塞がれる。また角部で隣接する2つの側壁部10a,10bの長手方向端部には、固定具50の基台部501を挟む挟持部115がそれぞれ形成されている。
上記の第1および第2の態様で説明した側壁部10だけでなく、第3の態様で説明したガス流出抑制部材20,30および第4の態様で説明した固定具40,50は、いずれもセラミック材料などの耐プラズマ特性を有する材料から形成されている。上記の各部材10,20,30,40,50は、常套の加工、接合または成形方法により作製することができる。
(プラズマエッチング装置の動作)
図1を参照しながら、プラズマエッチング装置1の動作について説明する。真空容器2内の基板設置台3上に基板Sを設置する。基板Sの周縁上に、整流壁10が設けられた基板枠11を載置する。真空ポンプ23を作動させ、排気口22を通じて真空容器2の内部の空気を排気する。真空容器2内の真空度を例えば1.33×10-4Pa程度とする。真空容器2内の排気を続けながら、図示しないガス供給源からガスGを供給し、ガス導入口21を通じて、真空容器2内にガスGを導入する。
高周波電源(不図示)により、上部電極4と基板設置台(下部電極)3との間に所定の電圧を印加することで、基板S上にプラズマが生成される。プラズマの生成により、ガス導入口21を通じて真空容器2の内部に導入されたガスGの中にラジカル種が生成され、基板Sの面に対するエッチングが開始される。
次に、真空容器2内におけるガスGの流れについて説明する。ガス導入口21の出口付近から真空容器2内部に供給されたガスGは、真空容器2の下方、すなわち基板Sの面へ向けて流れる。これは、真空ポンプ23および排気口22による排気が続行されていることによる。基板Sの面に至ったガスGは、基板S上を漂いながら基板Sの周縁に至る。本実施形態のプラズマエッチング装置は、基板Sの面の上方における空間領域から整流壁10の隙間を通るガスGが抵抗を受けるように構成されているので、整流壁10の隙間からのガスGの漏れが抑制される。基板Sの周縁に至ったガスGは、整流壁10を越え、排気口22を通じて真空容器2の外部へ排出される。したがって、本実施形態のプラズマエッチング装置によれば、基板Sの面内でのガスGの密度を略均一にすることができるので、基板Sの面内でのエッチングのばらつきを低減することができる。
(半導体基板)
本発明において、ドライプロセスに付される基板の材質は、特に制限されない。例えばガラス基板、石英基板、シリコン基板、セラミック基板、表面に絶縁層を備えた導体基板等の無機基板のみならず、PET(テレフタル酸ポリエチレン)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、PC(ポリカーボネート)等の有機基板(またはフィルム)を使用することができる。
本発明によれば、単結晶シリコン、非晶質シリコンまたは多結晶シリコンからなる半導体層をこれら基板上に形成することができる。またシリコンに限らず、例えばゲルマニウム(Ge)単独、ガリウム(Ga)とヒ素(As)との化合物、ガリウムと窒素(N)との化合物またはガリウムとインジウム(In)との化合物などからなる半導体層を形成することができる。
本発明において半導体基板は、これら半導体層を用いて形成された各種の素子を有していても良い。例えば、TFT(Thin Film Transistor)やMOS−FET(Metal Oxide
Semiconductor - Field Effect Transistor )などのスイッチ素子、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor ),CCD(Charge Coupled Device )あるいは太陽電池などの受光素子、発光素子、集積回路素子などの素子が挙げられる。これらの素子もまたドライプロセスを用いて形成することができる。
(表示パネル)
本発明における表示パネルは、液晶表示パネル、プラズマ表示パネル、無機または有機エレクトロルミネッセント(EL)表示パネル、エレクトロクロミック表示パネル、発光ダイオード表示パネル、蛍光表示管、電界放出型表示パネル、電気泳動表示パネルなどの各種の表示パネルを包含する。
典型的には、表示パネルは、表示媒体層を挟む一対の電極を有する。本明細書において「表示媒体層」とは、印加される電圧あるいは供給される電流に応じて光量を調整できる層であり、光源からの光や外光(周囲光)の光透過率(または光反射率)を変調させる層や自発光型の層が含まれる。具体的な表示媒体層は、例えば液晶層、無機または有機EL層、発光ガス層、電気泳動層、エレクトロクロミック層などである。図14を参照しながら、表示パネルの例として液晶表示パネル(LCD)の構成について簡単に説明する。
図14は、透過型LCDの構造を模式的に示す斜視図である。透過型LCDは、アクティブマトリクス基板520と、これに対向する対向基板530と、両基板520,530に挟持された液晶層540とを有する。アクティブマトリクス基板520は、ガラス基板511上に、一方向に延びる複数のゲートライン510と、ゲートライン510に略直交する複数のソースライン524と、ゲートライン510およびソースライン524の交差部近傍に形成され、両ライン510,524に電気的に接続されたTFTと、TFTに電気的に接続され、マトリックス状に配列された透明画素電極526を有する。ガラス基板511の外側面には、偏光板528が積層されている。
対向基板530は、ガラス基板531上に、カラーフィルタ層532と、対向電極533とを有する。ガラス基板531の外側面には、偏光板534が積層されている。また、両基板520,530の液晶層540側には、配向層529,535がそれぞれ形成されている。
表示パネルは、典型的には、CVD法やフォトリソグラフィ法を用いて形成されるので、成膜やエッチング、アッシングなどが頻繁に行われる。本発明によれば、これらの表面処理の基板面内でのばらつきを抑えることができるので、製造歩留りの向上が期待できる。
なお、液晶表示パネルは、反射表示を行う反射型LCD、反射表示と透過表示を行う反射透過両用型LCDであっても良い。また図14に示す透過型LCDでは、スイッチ素子として三端子素子のTFTが用いられているが、MIM(Metal Insulator Metal)などの二端子素子を用いても良い。あるいはスイッチ素子を備えないパッシブ型LCDであっても良い。
本発明のガス整流部材は各種のドライプロセス装置に利用することができる。ドライプロセス装置としては、プラズマエッチング装置、反応性イオンエッチング装置、プラズマCVD装置、熱CVD装置、プラズマアッシング装置、光励起アッシング装置、反応性スパッタリング装置が例示される。
プラズマエッチング装置の真空容器内を模式的に示す断面図である。 真空容器内を模式的に示す平面図である。 図2中のIII −III 線断面図である。 第1の態様を示す水平断面図である。 第2の態様を示す水平断面図である。 第3の態様に用いられるガス流出抑制部材の斜視図である。 ガス流出抑制部材の縦断面図である。 ガス流出抑制部材20を整流壁10に装着した状態を模式的に示す斜視図である。 図8中の丸で囲まれた部分の拡大図である。 整流壁10の角部に用いられるガス流出抑制部材30の斜視図である。 第4の態様を示す平面図である。 図11中のXII −XII 線断面図である。 固定具500を基板枠11上に固定した状態を示す平面図である。 透過型LCDの構造を模式的に示す斜視図である。 従来のガス整流壁を模式的に示す斜視図である。 図15中の丸で囲まれた部分の拡大図である。
符号の説明
G 反応性ガス
1 プラズマエッチング装置
2 真空容器
3 基板設置台
4 上部電極
10 整流壁(側壁部)
11 基板枠(ベース部)
12 固定具
20 ガス流出抑制部材
21 ガス導入口
22 排気口
23 真空ポンプ
30 ガス流出抑制部材
201,301 本体部
202,302 係合部
40,50 固定具
401,501 基台部
402,502 直立部

Claims (8)

  1. 基板の面の上方に反応性ガスを滞留させる整流壁を少なくとも備えたガス整流部材であって、
    前記整流壁は、複数の側壁部からなり、前記複数の側壁部を前記基板の周縁に沿って並べることにより前記基板の面の上方における空間領域を囲み、
    前記側壁部の長さは、周方向に隣接する前記側壁部の間のうち少なくとも1つに隙間が生じるように設定され、
    前記空間領域から前記隙間を通る前記ガスは抵抗を受けるガス整流部材。
  2. 前記基板の面に平行な面で切断された前記整流壁の断面において、前記隙間は屈曲している、請求項1に記載のガス整流部材。
  3. 周方向に隣接する2つの前記側壁部のうち一方の側壁部の長手方向端部は、隣接する他方の側壁部の外側面の一部を覆うように延出している、請求項1に記載のガス整流部材。
  4. 周方向に隣接する2つの前記側壁部の外側面に接することにより前記隙間を塞ぐ本体部と、前記本体部の上端から内側へ延出して前記側壁部に係合する係合部とを有するガス流出抑制部材をさらに備える、請求項1に記載のガス整流部材。
  5. 前記基板を囲む基板枠と、前記基板枠上に設けられた前記側壁部を前記基板枠に固定する固定具とをさらに備え、
    前記基板枠は、複数のベース部からなり、前記複数のベース部を前記基板の周縁に沿って並べることにより前記基板を囲み、
    前記固定具は、周方向に隣接する2つの前記側壁部の外側面に接することにより前記隙間を塞ぐ、請求項1に記載のガス整流部材。
  6. 反応性ガスを用いて基板の面をドライプロセスに付するためのドライプロセス装置であって、真空容器と、前記真空容器の内部に前記ガスを導入するためのガス導入口と、前記ガス導入口から供給された前記ガスを前記真空容器の外部へ排出するための排出口と、前記基板の面の上方に前記ガスを滞留させる、請求項1から5のいずれか1項に記載のガス整流部材とを備えるドライプロセス装置。
  7. 基板上に少なくとも半導体層が形成された半導体基板を製造する方法であって、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のガス整流部材を用いて、反応性ガスを前記基板の面の上方に滞留させる工程と、
    前記基板の面をドライプロセスに付する工程とを含む、半導体基板の製造方法。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載のガス整流部材を用いて、反応性ガスを基板の面の上方に滞留させる工程と、
    前記基板の面をドライプロセスに付する工程とを含む、表示パネルの製造方法。
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JP2010010304A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Tokyo Electron Ltd 処理装置

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