JP2005258813A - 情報処理装置及び情報処理方法並びにプログラム - Google Patents

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茂樹 松谷
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仁 織田
Masahiro Okuda
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Abstract

【課題】 境界要素法では難しい界面の変化を安定に取り扱うことができるとともに、有限要素法で必要とされる要素分割の数を大幅に減らすことができ、その結果として計算コストを大幅に低減することができる情報処理装置及び情報処理方法並びにプログラムを提供する。
【解決手段】 メモリ62上に、数値解析の対象となる領域を設定し、当該領域内に同一次元の部分領域を設定する。次に、部分領域を要素分割して離散化された基準点を設定する。次に、外部ポテンシャルが与えられたときの基準点上の近似した外部ポテンシャルと物理量を設定し、それらから定義されるエネルギー関数を最小にするときの物理量を算出する。そして、算出された部分領域内の物理量を領域に対して積分することにより、領域のポテンシャルφを算出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、微分方程式の数値解法において要素分割を用いて近似解を求める情報処理技術に関する。
微分方程式を数値的に解く手法の中心技術として、有限要素法(FEM)や境界要素法(BEM)が良く知られている。
FEMは、考察領域全体を有限要素に分割し、重み付け残差法等を用いて、微分方程式を有限要素式に変換する。次に、当該有限要素式の中の未知数を形状関数と離散化された関数で近似し、要素節点での関数値に関する連立一次方程式を得る。そして、この連立一次方程式を解くことによって、領域内節点での値を求めることができる(例えば、非特許文献1参照)。
一方、BEMは、支配微分方程式をこれと等価な境界積分方程式に変換した後、考察領域の境界表面を要素分割することで離散化し、FEMと同様に連立一次方程式に帰着させて解く(例えば、非特許文献2参照)。
上記FEMは、与えられた汎関数に対する「変分=0」の形の原理である変分原理による汎関数の最小化条件から定式化される。汎関数は、各要素内で定義される要素汎関数の和として与えられる。このため、FEMは、領域全体の場の平均を扱うことで、非常にロバストで強力な数値解法となっている。また、FEMは、区分的近似関数を採用するため、近接相互作用のみを考慮すればよい。その結果、連立一次方程式の係数行列はきわめて「疎な状態」となり、その性質を有効に用いた数値解析法が計算機上で実現されている。
O.C.ツィエンキーヴィッツ著、吉識雅夫・山田嘉昭 監訳 "マトリックス有限要素法"、培風館 C.A.ブレビア著、神谷紀生・田中正隆・田中喜久昭 共訳、"境界要素法入門"、培風館
しかしながら、FEMは、領域全体を有限要素に分割する必要があるため、データ数が膨大となり、入力データを作成するための計算コストがかかるという問題がある。また、取り扱う方程式の元数も大きなものとなるため、特に3次元問題や非線形問題では、より少ない元数の方程式を扱うことが計算機資源の面からみて望ましいと考えられている。
一方、BEMは、境界表面だけを要素分割し、各節点にデータを入力すればよいので、計算の前処理が容易である。また、FEMと比較して、次元を一つ下げて取り扱うことができるため、方程式の元数を少なくすることができ、計算コストを下げることができる可能性がある。
しかし、BEMは、境界という太さ(幅)のない(測度零の)領域での積分を扱うことになるので、特異点の問題等が発生し、数値計算上ロバストではない場合がある。また、境界積分方程式に変換するために遠距離相互作用を取り入れねばならず、離散化して得られる連立一次方程式の係数行列は「密な状態」となる。その結果、BEMは、元数は少なくて済む一方で、一般にフルマトリックスを取り扱う必要があり、数値計算上のネックと考えられている。
さらに、BEMには次のような問題点が存在する。例えば、図11は、界面の変形により要素の大きさが変化する例を説明するための図である。すなわち、図11に示すように、粒子が成長して界面の形状が変化するような問題である。この場合、境界表面に節点を置くため、粒子が成長すると最初に設定した節点間の長さが変化し、要素の大きさが変化してしまう。その結果、計算の実行に従って、解析精度が変化してしまうことになる。この問題を避けるためには、要素の大きさが一定になるように、節点の数と配置を計算の実行に合わせて調整する必要があり、そのためには新たな節点へのデータの受け渡しや要素数の変化に対応した行列要素の再計算等をする必要が生じてしまう。
また、図12は、界面の融合により節点の数が変化する例を説明するための図である。すなわち、図12に示すように、2つの領域がぶつかって一つの領域に合体するような現象を解析しようとすると、融合した近傍で節点を消滅させたり、新たに発生させたりしなければならない。このように、領域の大きさが変化したり、複数の領域が合体したりするような界面の変化を伴う現象を連続して計算しようとする場合、BEMでは特有の計算手法が必要となり、あまり適当であるとはいえない。
そこで、上述したFEMやBEMのそれぞれの問題を回避するために、FEMとBEMをハイブリッドに利用するアルゴリズムがこれまでにも提案・研究されている。しかしながら、それらの方法には、特異性の問題等の様々な問題を含んでいる。例えば、Qiya Hu and Dehao Yu, "Solving singularity problems in unbounded domains by coupling of natural BEM and composite grid FEM", Applied Numerical Mathematics 37(2001)127等がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、境界要素法では難しい界面の変化を安定に取り扱うことができるとともに、有限要素法で必要とされる要素分割の数を大幅に減らすことができ、その結果として計算コストを大幅に低減することができる情報処理装置及び情報処理方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、領域を要素分割して数値解析を行う情報処理装置であって、
前記数値解析の対象となる領域をメモリ上に設定する第1の設定手段と、
前記領域内に該領域と同一次元の部分領域を前記メモリ上に設定する第2の設定手段と、
前記部分領域を要素分割して離散化された基準点を前記メモリ上に設定する第3の設定手段と、
前記部分領域内の前記基準点に対して、前記領域に与えられる外部ポテンシャルに基づく物理量Q及び外部ポテンシャルVを設定する第4の設定手段と、
前記基準点に設定された外部ポテンシャルVと物理量Qと密で正則な行列Kとで定義されるエネルギー関数E(V,Q,K)を最小にする最小化手段と、
前記最小化手段によって最小のエネルギー関数E(V,Q,K)が得られたときの物理量Qを算出する第1の算出手段と
前記物理量Qを前記領域に対して積分することにより、前記領域内における物理量を算出する第2の算出手段と、
前記第2の算出手段による算出結果を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする。
また、本発明は、コンピュータに領域を要素分割して数値解析を行わせる情報処理方法であって、
前記数値解析の対象となる領域をメモリ上に設定する第1の設定工程と、
前記領域内に該領域と同一次元の部分領域を前記メモリ上に設定する第2の設定工程と、
前記部分領域を要素分割して離散化された基準点を前記メモリ上に設定する第3の設定工程と、
前記部分領域内の前記基準点に対して、前記領域に与えられる外部ポテンシャルに基づく物理量Q及び外部ポテンシャルVを設定する第4の設定工程と、
前記基準点に設定された外部ポテンシャルVと物理量Qと密で正則な行列Kとで定義されるエネルギー関数E(V,Q,K)を最小にする最小化工程と、
前記最小化手段によって最小のエネルギー関数E(V,Q,K)が得られたときの物理量Qを算出する第1の算出工程と
前記物理量Qを前記領域に対して積分することにより、前記領域内における物理量を算出する第2の算出工程と、
前記第2の算出手段による算出結果を出力する出力工程と
を有することを特徴とする。
さらに、本発明は、コンピュータに、領域を要素分割して数値解析を行わせるためのプログラムであって、
前記数値解析の対象となる領域をメモリ上に設定する第1の設定手順と、
前記領域内に該領域と同一次元の部分領域を前記メモリ上に設定する第2の設定手順と、
前記部分領域を要素分割して離散化された基準点を前記メモリ上に設定する第3の設定手順と、
前記部分領域内の前記基準点に対して、前記領域に与えられる外部ポテンシャルに基づく物理量Q及び外部ポテンシャルVを設定する第4の設定手順と、
前記基準点に設定された外部ポテンシャルVと物理量Qと密で正則な行列Kとで定義されるエネルギー関数E(V,Q,K)を最小にする最小化手順と、
前記最小化手段によって最小のエネルギー関数E(V,Q,K)が得られたときの物理量Qを算出する第1の算出手順と
前記物理量Qを前記領域に対して積分することにより、前記領域内における物理量を算出する第2の算出手順と、
前記第2の算出手段による算出結果を出力する出力手順と
を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、境界要素法では難しい界面の変化を安定に取り扱うことができるとともに、有限要素法で必要とされる要素分割の数を大幅に減らすことができ、その結果として計算コストを大幅に低減することができる。
<本発明の概要>
本発明は、幅の無い(すなわち、測度零の)領域での数値解析である境界要素法的手法に、人為的に幅(太さ)を導入することで、問題をエネルギー最小問題として捉えて定式化し、安定で効率的な数値解法を与えるものである。
以下、本発明の概要について具体的に説明する。
図13は、領域R中に与えられた外部ポテンシャルv(x)の様子を示す図である。図13に示すように、領域R内に外部ポテンシャルv(x)が与えられる場合、その電荷分布をq(x)、その電荷分布によって作られるポテンシャルをφ(x)とすると、エネルギーE1は式(1)に示すようなエネルギー積分の和によって表すことができる。
Figure 2005258813
そして、式(1)のエネルギー積分の和が最小となるところで、正しいポテンシャル分布φ(x)が得られることが知られている。ここで、右辺第1項は静電エネルギー、第2項はポテンシャルエネルギーである(最小作用の原理)。
式(1)に示すエネルギーE1が最小値をとる場合、外部ポテンシャル分布φ(x)や電荷分布q(x)を微小に変化させてもエネルギーEの変分が零という条件より、次の2式を得る。
Figure 2005258813
Figure 2005258813
ここで、Δは、線形偏微分作用素であるラプラス演算子を表す。また、式(2)はポアソン方程式であり、式(3)はつりあいの式である。上記2式より、外部ポテンシャルv(x)を与えることで、ポテンシャル分布φ(x)及び電荷分布q(x)を求めることができる。
一方、領域R上で定義された線形偏微分作用素Lと2点デルタ関数δ(x−y)からなる式(4)で示される方程式は、基本解として2点関数u*(x,y)を持つことが知られている。
Figure 2005258813
ここで、x及びyは、領域R内の座標を表す。
この基本解を用いた場合であって、領域R上で定義される物理量φ(x)及びq(x)を支配する偏微分方程式が式(5)で与えられる場合、物理量φ(x)は、u*(x,y)を積分核として式(6)に示すように表すことができることが知られている。
Figure 2005258813
Figure 2005258813
尚、線形偏微分作用素Lとしてはラプラス型、ヘルムホルツ型がよく知られているが、本実施形態ではこれらに限られるものではない。ラプラス型及びヘルムホルツ型には、それぞれに対応して基本解u*(x,y)が求められている。尚、基本解については前出の非特許文献1にその詳細が記されている。
線形偏微分作用素Lをラプラス演算子としたとき、式(1)で与えられるエネルギーE1は、上記基本解u*(x,y)を積分核として、式(7)で示すようなエネルギーE2のように別表現されることが知られている(例えば、V.N.Popov著、"Functional integrals and collective excitations" 、ケンブリッジ大学出版、59頁参照)。
Figure 2005258813
上記エネルギーE2の電荷分布q(x)の微小変化に対する変分が零という条件(最小作用の原理)から式(8)が得られる。
Figure 2005258813
ここで、式(6)を用いると、式(8)は式(9)に示すようになる。
Figure 2005258813
また、式(5)の線形偏微分作用素Lがラプラス演算子Δであることから、式(10)を得る。
Figure 2005258813
すなわち、式(10)及び式(9)は、それぞれ式(2)及び式(3)と同じものとなる。
以上説明したように、式(1)で表されるエネルギーE1の最小値を求める問題は、式(7)で表されるエネルギーE2の最小化問題と等価であることが示された。そこで、本発明では、以下に示す実施形態においてより具体的に、式(7)で表されるエネルギーE2を離散化して、計算機上で安定で効率的な数値解析手法を与えることとする。
<第1の実施形態>
[情報処理装置の構成]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置及び当該装置を用いた情報処理方法についてより具体的に説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る微分方程式の数値解法において要素分割を用いて近似解を求める情報処理装置の構成を示すブロック図である。図6に示すように、本実施形態に係る情報処理装置は、各種演算を実行するCPU61やメモリ62等から構成される演算処理部1、ハードディスク63やフレキシブルディスク64からなる記憶部2、キーボード65やマウス66等からなる入力部3、そしてディスプレイ67等からなる出力表示部4からで構成されている。
[情報処理装置の基本的動作]
図2は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置では、メモリ62上に図2に示したフローチャートに沿って設計、コード化されたプログラムをロードし、必要な計算領域を確保し、適当な方法で入力された領域形状や格子点座標及び物理量に基づいて所定の演算処理を行う。そして、その結果得られた領域上での物理量の値をハードディスク63等に書き込んで記憶させたり、ディスプレイ67上に表示させる。
まず、図1に示すようにポテンシャルφを演算する対象となる領域Aを設定する(ステップS1)。図1は、本発明の第1の実施形態を説明するための領域Aとその部分領域aとを説明するための概念図である。尚、本実施形態に係る領域Aの次元は2次元としているが、本発明の適用は2次元に限られるものではなく、3次元であってもよい。
次に、領域Aの部分領域aを設定する(ステップS2)。ここで、部分領域aは、領域Aと同一次元の領域である。前述したように、FEMを用いて領域Aの物理量を計算する場合は、通常、領域A内の全格子点を未知数として計算しなければならない。また、BEMを用いて領域Aの物理量を計算する場合は、部分領域aに相当するものは次元が一つ少ないものを用いる。しかし、本実施形態では、領域Aが2次元の場合は部分領域aは2次元(面)であり、領域Aが3次元((立体)の場合は部分領域aも立体であるとする。また、部分領域aの形状は任意である。
次に、部分領域a上で、式(7)に示すエネルギー積分を離散化するため、部分領域a上に離散化された格子点を設定する(ステップS3)。また、各格子点には番号を付け、それらをi=1,2,…,Nとする。ここで、Nは、領域A上に設定された格子点の総数である。
次に、物理量qを近似表現した格子点上の値Qi (i=1,2,…,N)及び外部ポテンシャルvを近似表現した格子点上の値Vi(i=1,2,…,N)を設定する(ステップS4)。尚、本実施形態は、便宜上格子点を用いるが、離散点は格子点だけに限られるものではなく、格子辺上で定義してもよいし、また格子胞上等で定義してもよい。
上記の定義を用いることで、式(7)に示されるエネルギー積分は、式(11)に示すような格子上で定義される物理量の和の形に書き換えることができる(ステップS5)。
Figure 2005258813
ここで、密で正則なマトリックスKij (i,j=1,2,…,N)を基本解u*(x,y)を積分核として、式(12)に示すように定義する。
Figure 2005258813
また、同様に、物理量q及び外部ポテンシャルvの格子点上の値Qi及びViを、それぞれ式(13)、(14)に示すように定義する。
Figure 2005258813
Figure 2005258813
ここで、fi(x)及びgj(y)は、それぞれ部分領域a上に定義された非零の領域(すなわち、境界)が、格子点i又はjの周りに局在した関数であり、積分は部分領域a上で計算される。また、上記の積分は、解析的又は数値的に行ってもよく、数値積分を実行する際は、fi(x)及びgj(y)を適当な内挿関数とする。尚、このマトリックスKijは、その大部分の要素(例えば、90パーセント以上の要素)が非零の値を持つ行列要素からなることを特徴とする。
以上の定式化より、部分領域a内のN個の格子上での値{Vi}を与えることにより、式(11)で与えられたエネルギーE2を最小にするような電荷分布qの近似値の組{Qi}を求めることができる(ステップS6)。
このようにして求められた部分領域a上の格子上での値Qiから、部分領域aの領域Aでの補集合上で、座標xPを有する任意の点P上でのポテンシャルφ(xP)は、式(15)に示すように近似される。
Figure 2005258813
Figure 2005258813
尚、和は部分領域aのN個の格子点にわたってとるものとする。尚、式(16)において、gj(y)は前述した関数であり、積分は部分領域a上で行うものとする。
以上の手順により、領域Aの部分領域aの離散化された格子点に設定された外部ポテンシャル値Viから、部分領域aの領域Aでの補集合上の任意の点におけるポテンシャルφを求めることができる(ステップS7)。
<第2の実施形態>
次に、上述した第1の実施形態に係る情報処理装置を用いて、例えば、電磁場のような物理場のポテンシャルを求めるプログラムの流れについて説明する。図7は、本発明の第2の実施形態において計算対象となる領域B及びその部分領域bを説明するための図である。本実施形態では、図7に示すように、領域Bを2次元で正方な領域とし、部分領域bを同心円で囲まれた領域とした。尚、領域B及び部分領域bの形状は、これだけに限定されることはなく、任意の次元の領域を設定することが可能である。尚、本実施形態における情報処理装置は、前述した第1の実施形態における情報処理装置と同一であり、その処理手順を示すフローチャートは、前述した第1の実施形態で用いられた図2のフローチャートと同一である。すなわち、ステップS1、S2において、図7に示す領域B及びその部分領域Bが設定される。
まず、正方領域BをM×Mの等間隔に分割し、メモリ62上に(M+1)×(M+1)点分の格納スペースを作り、そこに各格子点の座標を収納する。また、vやqの離散版であるUやQを(M+1)×(M+1)ベクトルとしてメモリ62上にとる。次に、各格子点についてその座標が部分領域b上に存在するかどうかの判定を行い、存在する場合のみ選択して、新たなメモリ領域に登録する。その結果、部分領域b上に存在するN個の格子点座標xiからなる、メモリ空間で連続したベクトルXを得ることができる。上記処理は、前述のステップS3に相当する。尚、正方領域ではない領域を分割する場合は、当該領域をM×Nに分割し、VやQを(M+1)×(N+1)ベクトルとしてメモリ上にとればよい。
次に、メモリ空間にN個のデータを格納するリストベクトルL(i)を用意し、リストベクトルL(i)が(M+1)×(M+1)格子内における部分領域bのN個のデータを指すようにする。以下、簡単のために、V(L(i))をUi、Q(L(i))をQiと記す。但し、i=1,2,…,Nである。また同様に、行列要素Kijを格納するためのマトリックスKをメモリ62上に用意する。
図8は、第2の実施形態において部分領域bの格子点上に設定した値Viを示す鳥瞰図である。図8では、図を見やすくするために、部分領域b外に対しては一定の値が表示されているが、実際に値は設定されていない。すなわち、この物理量の設定は前述のステップS4に相当する。
次に、線形微分作用素Lとして2次元ラプラス演算子を選択すると、式(4)から基本解として、次式が得られる。
Figure 2005258813
次に、マトリックKの成分を求めるため、式(12)における関数fi(x)及びgj(y)を次式のようにおく。
Figure 2005258813
Figure 2005258813
尚、本実施形態では、関数fi(x)及びgj(y)をδ関数としているが、これに限られるものではなく、部分領域bで定義された非零の関数であれば良い。上式において、xi及びyjは、それぞれ部分領域b上のi番目及びj番目の格子点座標である。また、式(17)、式(18)及び式(19)より式(12)を用いて、Kijを次のように計算する。
Figure 2005258813
すなわち、このKijの計算は、前述のステップS5に相当する。上記計算をするために、ベクトルXのi番目とj番目を参照して格子点座標を取り出し、計算された行列要素をマトリックスKの(i,j)番地に格納する。
次に、ベクトルV、マトリックスKに対して、式(11)のエネルギーE2を最小化するようなQiの組を最急勾配法により求めた。エネルギー最小化問題は、良く知られているように、初期値に依存して局所最小値(極小値)に落ち着く場合もある。本実施形態における最小もこの意味で用いられる。図9は、第2の実施形態で計算された部分領域b上で定義された値Qiを示す鳥瞰図である。図9においても、図8と同様に、部分領域b外に対しては一定の値を入れ、図を見やすくしている。すなわち、このベクトルQの演算は、前述したステップS6に相当する。
次に、部分領域b上の各格子点に対して求められたQiを用いて、式(15)及び式(16)から、部分領域bの領域Bでの補集合上の座標xPを有する任意の点Pに対してポテンシャルφ(xP)を求め、それを最初に設定した領域b上の格子点上での値Viと合わせて表示する。図10は、第2の実施形態において領域B上で計算されるポテンシャルφを表す鳥瞰図である。すなわち、ポテンシャルφの取得が、前述したステップS7の処理に相当する。
以上のように、計算機上のメモリ空間に設定したベクトルやマトリックスを演算することで、部分領域b上の格子点上の値Viから領域B上のポテンシャルφを近似的に求めることができる。
<第3の実施形態>
図3は、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置による処理内容を説明するための図である。本実施形態における情報処理装置の構成及びその動作は前述したものと同様である。図3において、領域Cの部分領域cは2つの分離された領域からなる。
本実施形態においても、前述した第2の実施形態と同様に部分領域c上で離散化された格子点を設定する。そして、設定された格子点数をNとして、各格子点上に物理量を設定することにより、第2の実施形態と同様の処理手順に従って、領域C上の任意の点におけるポテンシャルφを求めることができる。
尚、部分領域cが3つ以上の分離された領域からなる場合であっても、上記手順が同様に成り立つことは明らかである。
<第4の実施形態>
図4は、本発明の第4の実施形態に係る情報処理装置による処理内容を説明するための図である。本実施形態における情報処理装置の構成及びその動作は前述したものと同様である。図4に示すように、本実施形態では、領域Dは、その部分領域dの境界の一部が一致している。
本実施形態においても、前述した第2の実施形態と同様に、まず、部分領域d上で離散化された格子点を設定する。そして、設定された格子点数をNとして、各格子点上に物理量を設定することにより、第2の実施形態と同様の処理手順に従って、領域D上の任意の点におけるポテンシャルφを求めることができる。
尚、部分領域dの境界が領域Dの境界全部と一致している場合でも、上記手順が同様に成り立つことは明らかである。
<第5の実施形態>
図5は、本発明の第5の実施形態に係る情報処理装置による処理内容を説明するための図である。本実施形態における情報処理装置の構成及びその動作は前述したものと同様である。図5に示すように、本実施形態では、部分領域e上に非正方格子状に格子点を設定した場合を示す。この場合も、前述した第2の実施形態と同様に、まず、部分領域e上の適当な位置にN個の離散化された格子点を設定する。そして、このときの各格子点上に物理量を設定することにより、第2の実施形態と同様の処理手順に従って、領域E上の任意の点におけるポテンシャルφを求めることができる。
また、格子点の離散化を正方格子ではなく、三角格子や任意の非正方規則格子を用いて行っても同様に処理することができる。さらに、適当な擬似乱数を用いて格子点位置を設定した場合であっても、上記手順が同様に成り立つことは明らかである。
<第6の実施形態>
前述した第1の実施形態では、図2に示すように、まず領域Aを設定し(ステップS1)、次に領域Aと同一次元の部分領域aを設定した(ステップS2)。本実施形態では、幅のない(すなわち、測度零の)境界Γでの数値解解析である境界要素法的手法に対して、人為的に幅(太さ)を導入することで、問題をエネルギー最小問題として捉えて定式化する手法に関した本発明に対し、さらに、導入する外部ポテンシャルv(x)を決めるために、境界Γからの距離関数を用いることで、安定で効率的な数値解法を与えるものである。
以下、本実施形態について具体的に説明する。
図14は、本発明の第6の実施形態を説明するための領域Gとその部分領域g及び幅のない境界Γを説明するための概念図である。本実施形態では、図14に示すような幅のない(測度零の)境界Γからの距離関数φをレベルセット法により定義する。レベルセット法は、ある曲面を空間の座標(x)の関数がゼロを持つ点の集合と見なし、そこからの距離が一定の等高面を計算する方法である(例えば、Level Set Methods and First Marching Methods, J.A.Sethian, Cambridge, 1999を参照)。レベルセット法では、上記距離関数φ(x)を、次式で示す微分方程式の定常解として与える。
Figure 2005258813
ここで、f0は、境界Γで零の値、境界Γの内側で負の値、境界Γの外側で正の値をとる関数である。また、φ(x) が与えられた時、領域G内での外部ポテンシャルv(x)を次式に示すように与える。
Figure 2005258813
このように、領域F内で外部ポテンシャルv(x)を与えることにより、測度零の領域Γから、等距離の位置に同電位の外部ポテンシャルが形成されることになる。
そして、以下では、<本発明の概要>において説明した手順に従って、上記外部ポテンシャルが与えられた時の電荷分布をq(x)、その電荷分布によって作られるポテンシャルをφ(x)としたときの式(3)で与えられるエネルギー積分E1に基づいて、最小値を求める問題を式(9)で表されるエネルギー積分E2の最小化問題と等価であるとして、エネルギー積分E2を離散化して、計算機上で安定で効率的な数値解析手法を与えることができる。
尚、本実施形態における情報処理装置の構成及びその動作は第1の実施形態で用いられた情報処理装置と同様である。また、図15は、本発明の第6の実施形態に係る情報処理装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。ここで、領域Gの設定(ステップS21)は第1の実施形態でのステップS1の処理と同様である。
本実施形態では、領域Gの部分領域中に測度零の領域、つまり、領域Gの次元より一次元低い境界Γを設定する(ステップS22)。一般に、境界Γは、解く問題が複数の領域によって構成されている場合、これらの領域の境界に一致させることが望ましい。すなわち、例えば、真空中に置かれた金属におけるポテンシャル問題の場合、金属と真空の境界に境界Γを一致させることが望ましいが、これに限るものではない。
次に、領域Gの部分領域であるgを設定する(ステップS23)。尚、部分領域gは、第1の実施形態と同様に領域Gと同一次元の領域である。
また、第1の実施形態と同様に、部分領域g上でのエネルギー式を離散化するため、部分領域g上に離散化された格子点を設定する(ステップS4)。そして、各格子点には番号を付ける(i=1,2,…,N)。ここで、Nは部分領域f上に設定された格子点の総数である。
次に、境界Γを、空間の座標(x)の関数が、ゼロを持つ点の集合と見なし、そこからの距離が一定の等高面を表す距離関数φを前記のレベルセット法により計算する。このためには、領域F内で、境界Γの内側の格子点では負、境界Γの外側の格子点では正となるように、前述のf0を近似表現した格子点上の値f0i 、(但し、i=1,2,…,M。尚、Mは,領域F内の格子点の総数。)、及び、φi(i=1,2,…,M)を設定し(ステップS25)、式(21)を数値的に解く。
次に、上記数値解φiを用いて、部分領域f内の格子点に対して、外部ポテンシャルvを与え、式(22)によって、Vi(i=1,2,…,N)を設定する(ステップS26)。式(22)におけるfの具体形としては、問題によって種々の関数を用いることができる。
次に、物理量qを近似表現した部分領域f内の格子点上の値Qi(i=1,2,…,N)を設定する。以上の説明では、格子点上に値を設定した例を示したが、これらは、格子点に限られるものではなく、格子辺上で定義してもよいし、また格子胞上等で定義してもよい。
上記の定義を用いることで、エネルギーの積分は、前述した式(11)で示されるような格子上で定義される物理量の和の形に書き換えることができる(ステップS27)。以下、前述した手順に従って、式(11)で示されるエネルギーを最小にするような電荷分布の近似値の組{Qi}を求める(ステップS28)。そして、同様にして、部分領域gの領域Gでの補集合上の任意の点におけるポテンシャルφを求める(ステップS29)。
<第7の実施形態>
図16は、本発明の第7の実施形態で用いられる領域Hと境界Γ及び部分領域hを説明するための図である。本実施形態では、領域Hは2次元で正方の領域であり、部分領域hは同心円で囲まれた領域とする。尚、前述と同様に、領域等の形状は図16に示す形状の限りではなく、任意の次元の領域を設定することが可能である。
まず、正方領域HをM×Mの等間隔に分割し、計算機メモリ上に(M+1)×(M+1)点分の格納スペースを作り、そこに各格子点の座標を収納する。次に、F0及びφを(M+1)×(M+1)ベクトルとしてメモリ62上に取る。その後、境界Γよりも内側で負、外側で正となるようにF0を設定し、式(21)をこの離散化したF0及びφについて解くことにより、各格子点でのレベルセット関数φの値を数値的に求めることができる。尚、本実施形態では、式(21)は風上差分法を用いて解くことにより定常解を求める。
以下、前述した第2の実施形態と同様に、領域H上の物理量と部分領域h上の物理量との関係を定義する偏微分方程式を基本解を用いて離散化する。但し、本実施形態では、さらに、レベルセット関数φから式(22)によって、部分領域h内の格子点上にViを決定する。尚、本実施形態では、式(22)における関数fとして次式を用いる。
Figure 2005258813
尚、aは定数であり、格子間隔や、問題に応じて任意に決定することができる。前述した図8は、上記Viを3次元表示したものでもある。
そして、以下では同様に、ベクトルV、マトリックスKに対して、式(11)で示すエネルギーE2を最小化するようなQiの組を最急降下法を用いて求め、図9に示すような結果を得る。さらに、部分領域g上の各格子点に対して求められたQiを用いて、式(15)及び式(16)から、部分領域hの領域Hでの補集合上の座標xPを有する任意の点Pに対してポテンシャルφ(xP)を求め、それを最初に設定した領域g上の格子点上での値Viと合わせて表示し、図10に示すポテンシャルφを得ることができる。
以上のように、界面からの距離関数を求めて、当該距離関数よりポテンシャルを定義してエネルギー関数の最小化問題を解くことによって、界面が複雑な形状を持つ場合においても、部分領域b上の格子点上の値Viから領域B上のポテンシャルφを近似的に、効率的に求めることができる。
<その他の実施形態>
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
本発明の第1の実施形態を説明するための領域Aとその部分領域aとを説明するための概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置による処理内容を説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係る情報処理装置による処理内容を説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係る情報処理装置による処理内容を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る微分方程式の数値解法において要素分割を用いて近似解を求める情報処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態において計算対象となる領域B及びその部分領域bを説明するための図である。 第2の実施形態において部分領域bの格子点上に設定した値Viを示す鳥瞰図である。 第2の実施形態で計算された部分領域b上で定義された値Qiを示す鳥瞰図である。 第2の実施形態において領域B上で計算されるポテンシャルφを表す鳥瞰図である。 界面の変形により要素の大きさが変化する例を説明するための図である。 界面の融合により節点の数が変化する例を説明するための図である。 領域R中に与えられた外部ポテンシャルv(x)の様子を示す図である。 本発明の第6の実施形態を説明するための領域Gとその部分領域g及び幅のない境界Γを説明するための概念図である。 本発明の第6の実施形態に係る情報処理装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の第7の実施形態で用いられる領域Hと境界Γ及び部分領域hを説明するための図である。
符号の説明
1 演算処理部
2 記憶部
3 入力部
4 出力表示部
61 CPU
62 メモリ
63 ハードディスク
64 フレキシブルディスク
65 キーボード
66 マウス
67 ディスプレイ

Claims (15)

  1. 領域を要素分割して数値解析を行う情報処理装置であって、
    前記数値解析の対象となる領域をメモリ上に設定する第1の設定手段と、
    前記領域内に該領域と同一次元の部分領域を前記メモリ上に設定する第2の設定手段と、
    前記部分領域を要素分割して離散化された基準点を前記メモリ上に設定する第3の設定手段と、
    前記部分領域内の前記基準点に対して、前記領域に与えられる外部ポテンシャルに基づく物理量Q及び外部ポテンシャルVを設定する第4の設定手段と、
    前記基準点に設定された外部ポテンシャルVと物理量Qと密で正則な行列Kとで定義されるエネルギー関数E(V,Q,K)を最小にする最小化手段と、
    前記最小化手段によって最小のエネルギー関数E(V,Q,K)が得られたときの物理量Qを算出する第1の算出手段と
    前記物理量Qを前記領域に対して積分することにより、前記領域内における物理量を算出する第2の算出手段と、
    前記第2の算出手段による算出結果を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記物理量Qが、2次元又は3次元のベクトル量であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第3の設定手段が、
    前記領域をM×Nに分割する分割手段と、
    前記領域内における(M+1)×(N+1)点分の格子点のうち、前記部分領域に属する格子点を前記基準点として選択する選択手段と
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記密で正則な行列Kは、線形偏微分作用素Lと、前記部分領域内の2点であるx及びyから成るデルタ関数δ(x−y)とを用いて、
    L・u*+δ(x−y)=0
    を満足する2点関数u*を積分核として前記部分領域上で積分することにより、該部分領域内の前記基準点上で定められることを特徴とする請求項1から3までに記載のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記エネルギー関数Eは、
    E=QTKQ+QT
    で与えられることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記密で正則な行列Kが、前記部分領域上の関数の集合fi(x)及びgj(y)を用いて、
    ij=∫u*(x,y)fi(x)gj(y)dxdy
    で定義されることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記密で正則な行列Kは、大部分の要素が零でない値を有する行列要素からなることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記線形偏微分作用素Lが、ラプラス演算子Δであることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  9. 前記部分領域内に属する前記格子点に通し番号を付与する番号付与手段をさらに備え、
    前記第1の算出手段は、前記通し番号が付与された前記部分領域内に属する格子点上の物理量の近似解を算出する
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  10. 前記分割手段が、前記領域をM×Nの正方格子に分割することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  11. 前記領域内に測度零の境界Γを設定する境界設定手段をさらに備え、
    前記第2の設定手段は、前記境界Γを内包するように前記部分領域を設定し、
    前記第4の設定手段は、前記測度零の境界Γからの距離関数を用いて前記外部ポテンシャルVを設定する
    ことを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  12. 前記距離関数は、前記測度零の境界Γ上で零、該境界Γよりも内側で負、該境界Γよりも外側で正の値をとる関数f0を用いて、
    ∂φ/∂τ=sign(f0)(1−|∇φ(τ)|)
    の定常解として与えられるφに基づいて計算されることを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
  13. コンピュータに領域を要素分割して数値解析を行わせる情報処理方法であって、
    前記数値解析の対象となる領域をメモリ上に設定する第1の設定工程と、
    前記領域内に該領域と同一次元の部分領域を前記メモリ上に設定する第2の設定工程と、
    前記部分領域を要素分割して離散化された基準点を前記メモリ上に設定する第3の設定工程と、
    前記部分領域内の前記基準点に対して、前記領域に与えられる外部ポテンシャルに基づく物理量Q及び外部ポテンシャルVを設定する第4の設定工程と、
    前記基準点に設定された外部ポテンシャルVと物理量Qと密で正則な行列Kとで定義されるエネルギー関数E(V,Q,K)を最小にする最小化工程と、
    前記最小化手段によって最小のエネルギー関数E(V,Q,K)が得られたときの物理量Qを算出する第1の算出工程と
    前記物理量Qを前記領域に対して積分することにより、前記領域内における物理量を算出する第2の算出工程と、
    前記第2の算出手段による算出結果を出力する出力工程と
    を有することを特徴とする情報処理方法。
  14. コンピュータに、領域を要素分割して数値解析を行わせるためのプログラムであって、
    前記数値解析の対象となる領域をメモリ上に設定する第1の設定手順と、
    前記領域内に該領域と同一次元の部分領域を前記メモリ上に設定する第2の設定手順と、
    前記部分領域を要素分割して離散化された基準点を前記メモリ上に設定する第3の設定手順と、
    前記部分領域内の前記基準点に対して、前記領域に与えられる外部ポテンシャルに基づく物理量Q及び外部ポテンシャルVを設定する第4の設定手順と、
    前記基準点に設定された外部ポテンシャルVと物理量Qと密で正則な行列Kとで定義されるエネルギー関数E(V,Q,K)を最小にする最小化手順と、
    前記最小化手段によって最小のエネルギー関数E(V,Q,K)が得られたときの物理量Qを算出する第1の算出手順と
    前記物理量Qを前記領域に対して積分することにより、前記領域内における物理量を算出する第2の算出手順と、
    前記第2の算出手段による算出結果を出力する出力手順と
    を実行させるためのプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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