JP2005258032A - ブレーズド格子の作製方法および光学シート - Google Patents

ブレーズド格子の作製方法および光学シート Download PDF

Info

Publication number
JP2005258032A
JP2005258032A JP2004068965A JP2004068965A JP2005258032A JP 2005258032 A JP2005258032 A JP 2005258032A JP 2004068965 A JP2004068965 A JP 2004068965A JP 2004068965 A JP2004068965 A JP 2004068965A JP 2005258032 A JP2005258032 A JP 2005258032A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blazed grating
predetermined
grating
scanning line
irradiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004068965A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Nagano
彰 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2004068965A priority Critical patent/JP2005258032A/ja
Publication of JP2005258032A publication Critical patent/JP2005258032A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Abstract

【課題】マイクロ文字や細線等の微小なパターンであっても高精度に表現することが可能なブレーズド格子を作製すること。
【解決手段】格子線方向20に沿って設けられた各走査線S〜Sに対する照射エネルギーを、各走査線毎に段階的に変化させながら各走査線毎に所定の照射エネルギーで荷電粒子ビームを照射することによってブレーズド格子を作製する方法であって、各走査線S〜Sにおける各照射開始位置S(s)〜S(s)が予め定めた第1の曲線38上に存在するか、または各走査線における各照射終了位置S(e)〜S(e)が予め定めた第2の曲線40上に存在するか、または各走査線における各照射開始位置が予め定めた第1の曲線38上に存在し、且つ各走査線における各照射終了位置が予め定めた第2の曲線40上に存在するようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般に、ブレーズド格子の作製方法および光学シートに関し、更に詳しくは、高解像度のパターンを表示するのに好適なブレーズド格子を作製する方法、およびこの方法によって作製されたブレーズド格子が載置されて形成されてなる光学シートに関するものである。
従来、回折格子を基板表面上に構成した光学シートは、光の回折機能を利用して光の射出方向を任意に制御することができるためディスプレイの用途や偽造防止を目的としたセキュリティ用途、電子表示機器の光制御フィルム等に広く用いられている。
このような回折格子による光学シートに用いられるバイナリ格子は、図5(a)および図5(b)に示すようにその断面が矩形状もしくは正弦波状であり、典型的な格子ピッチは0.5〜2μm程度、格子深さは0.1〜1μm程度である。矩形状の断面形状を有するバイナリ格子10、および正弦波状の断面形状を有するバイナリ格子12に対してそれぞれ垂直方向から入射光14を入射した場合、その回折光は、+n(nは1以上の整数)次の方向、および−n次の方向にほぼ均等に分布し、±1次回折光の光量が最も多く、次数が増えるにしたがって光量は減少する。
これまで、回折格子による光学シートとしてはこのバイナリ格子を用いたものが一般的であったが、バイナリ格子では、原理上、十分な回折効率が得られないことや、多くの回折光が様々な方向に射出されてしまうことが欠点である。
一方、図6(a)のようにブレーズド格子16は、典型的な格子ピッチや格子深さはバイナリ格子と同等であるが、その断面形状が鋸歯状であり、垂直方向からの入射光14に対し回折角度と傾斜面による光の反射角とが一致した場合、その方向に理論上回折効率が100%である回折光が生じ、それ以外の角度には光が射出されないという光学作用がある。すなわち、ブレーズド格子16は、バイナリ格子と比較して非常に高い回折効率を得ることができ、また光の進行角度を厳密に制御できるという特徴をもっている。
ブレーズド格子16のパラメータとして、
(1)回折格子の空間周波数(格子線の格子間隔(ピッチ))、
(2)回折格子の方向(格子線の方向)、
(3)回折格子の傾斜角、
の3つがあり、
(1)に応じて、定点に対してその回折格子が光って見える色が変化し、
(2)に応じて、その回折格子が光って見える方向が変化し、
(3)に応じて、その回折格子が光って見える角度が変化する。
また、図6(b)のように断面形状が片側のみ階段状となっている階段状回折格子18でも鋸歯状の断面形状をもつブレーズド格子16よりは光の利用効率はやや劣るが、同様に高い回折効率を有する回折光を得ることができる。
ブレーズド格子を利用した発明としては、基板表面をマトリクス状に分割し、予め用意された画素の集合により絵柄や文字を表現したピクセルデータ等の情報をもとに、各小領域毎に空間周波数および/または方向を様々に変化させたブレーズド格子を配置したディプレイが提案されている(例えば特許文献1参照)。
ブレーズド格子の作製方法としては、電子線描画装置等の荷電粒子ビームを備えた露光装置を用い、且つ、コンピュータ制御により、ステージ上に載置された平面状の基板にブレーズド格子の形状を形成していく方法が知られている。例えば、ポジ型の感光材料(例えば電子線レジスト)が塗布された基板に荷電粒子ビームを照射し、現像処理を行うと露光部分が凹んだ形状が得られるが、荷電粒子ビームの照射時間を長くしたり、強度を高めたりすることでより深い加工ができ、反対に荷電粒子ビームの照射時間を短くしたり、強度を下げたりすることで浅い加工ができる。
このような方法を用い、図7(a)に示すように、格子線方向20に沿って設けられた各走査線S〜Sに沿って電子線等の荷電粒子ビームを走査させる。この場合、照射エネルギーは、同一走査線では一定とするが、隣接する走査線毎に段階的に少しずつ変化させることによってブレーズド格子16の鋸歯形状が得られている。
つまり、走査線Sに対しては、照射開始位置S(s)から照射終了位置S(e)まで照射エネルギーEで荷電粒子ビームを照射しながら走査させる。これによって、走査線Sに沿ってレジスト22が露光される。次に、走査線Sに隣接する走査線Sに対して、照射開始位置S(s)から照射終了位置S(e)まで照射エネルギーEよりも高い照射エネルギーEで荷電粒子ビームを照射しながら走査させる。これによって、走査線Sに沿ってレジスト22が走査線Sよりも強く露光され、ブレーズド格子16の鋸歯形状の傾斜の一部が形成される。同様に、走査線Sから走査線Sに対しても、各走査線毎に段階的に照射エネルギーEを増やしながら荷電粒子ビームを照射させて行くことによって、1つの鋸歯形状が形成される。図7(b)は、照射開始位置S(s)から照射終了位置S(e)まで走査線Sに沿って荷電粒子ビームVを照射しながら走査して行く状態を示している概念図である。
なお、走査線S毎の照射エネルギーEは、走査線SからSに行くにしたがって走査速度を遅く、すなわち照射時間を長くすることによって段階的に強くすることができる。また、走査時間は変えないまま走査回数を増やすことによっても段階的に強くすることができる。例えば、走査線Sに対しては、照射開始位置S(s)から照射終了位置S(e)まで一回のみ走査するのに対し、走査線Sに対しては、照射開始位置S(s)から照射終了位置S(e)まで二回、走査線Sに対しては、照射開始位置S(s)から照射終了位置S(e)まで三回というようにすることによって、照射エネルギーを段階的に強くしてゆき、鋸歯形状が形成される。
このような方法により作製されるブレーズド格子16の断面形状は、原理的には図7(c)に示すように階段状となるが、走査線間のピッチを十分に細かく設定することで、荷電粒子ビームがレジスト22内で散乱し、周辺部を感光する近接効果が生じ、また、現像条件を最適化することによっても、滑らかな斜面を有し、高い回折効率が得られるブレーズド格子16が作製される。
なお、図7において、レジスト22はポジ型であり、このレジスト22は、荷電粒子ビームが照射されたことでブレーズド格子16の形状が得られているように描かれているが、これは荷電粒子ビームによるブレーズド格子16の作製方法を概念的に示したものであり、厳密には、荷電粒子ビームの照射後に適切な現像工程を実施することでブレーズド格子16の形状を得ることができる。
また、予め複数枚のマスクパターンを作製し、それらを用いて感光材料(レジスト)やガラス等をエッチングする方法が知られている。図8(a)、図8(b)、および図8(c)は、マスクパターンを用いた階段状回折格子18の作製工程の一例を断面図として示したものであり、3枚のマスク24,26,28により8段構造から成る階段状の階段状回折格子18を形成している。図8に示すように、基板30に塗布されたレジスト22上に、開口部の大きさが異なるマスク24,26,28を密着して載置し、エッチング液21によりエッチングすることで、階段形状の階段状回折格子18が得られる。一般には、n枚のマスクによりn回のエッチングを繰り返すことにより2のn乗段の階段が形成される。n=1,2,3,4の時の回折効率は理論上それぞれ約41,81,95,99%となる。nの数を十分に増やすことで、斜面が滑らかなブレーズド格子を得ることができる。
なお、前述したような荷電粒子ビームを用いた方法や、イオンビームエッチングによる方法などにより形成されるブレーズド格子は、そこから複数回の使用に耐えうる金属版等を複製時の原版であるスタンパとして作製し、熱可塑性樹脂や紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂等の成型用材料を、スタンパに密着し硬化させることで量産することができる。
特開2000−39508号公報
前述したような荷電粒子ビームにより、走査線S毎の走査回数や走査速度を変化させる方法を用いてブレーズド格子16を作製する場合、各走査線S毎の照射開始位置S(s)および照射終了位置S(e)は、ブレーズド格子16が配置される領域の外形(アウトライン)上に位置している。
また、基板30の表面上の領域がマトリクス状に配置された微小な矩形状のセルから構成され、各セル毎にブレーズド格子16の特性を示す空間周波数や方向等のパラメータが異なっている場合、図7(a)および図7(b)に示すように、矩形のセルを構成する何れか一辺上の点を走査線の照射開始位置S(s)とし、照射終了位置S(e)を、走査が終了する他の一辺上に位置する。
図9は、このようなブレーズド格子16が載置されてなる光学シート32の一例を示す斜視図である。この光学シート32は、基板30上に大小様々な面積からなる複数の各矩形セル34内に、それぞれ複数のブレーズド格子16が配置されて形成されている。各矩形セル34に配置されているブレーズド格子16は、それぞれ空間周波数や方向等といった固有のパラメータを持つ。ブレーズド格子16は熱可塑性樹脂や紫外線硬化樹脂等を成型用材料とし、このような光学シート32として複製することができる。光学シート32はディスプレイの用途や偽造防止を目的としたセキュリティ媒体、電子表示機器の光制御フィルム等に幅広く用いることができる。
図10は照射時の荷電粒子ビームの走査の様子を基板30の正面側から見た図である。図9のように各セル34内に配置されたブレーズド格子は、図10に示すように、セルの外形33により直線状に分断される。このようなセル34内にブレーズド格子16を荷電粒子ビームにより形成する場合、各走査線S毎の照射開始位置S(s)および照射終了位置S(e)は、セル34の外形33である直線状の線分上に位置している。
このような微小なセル34の集合によりディスプレイを表示した場合、その解像度(絵柄の細かさ)は、セル34の大きさに依存する。セル34の大きさは通常10μm〜数百μm程度であるので、目視した際には、一見、滑らかな外形をもつ絵柄と知覚される場合もあるが、光学顕微鏡等により拡大観察した場合、セル形状によりでこぼこした絵柄になっていることが認識されてしまう。特に、拡大観察を前提としたマイクロ文字や細線等の微細なパターンを記録する場合、文字や絵柄、細線の外形がセル34の矩形形状によりでこぼこになってしまい、元となるデータの文字や絵柄の品質が損なわれてしまったり、ある程度より小さいパターンの記録が不可能になったりしてしまう。
したがって、このようなブレーズド格子16が載置された光学シート32をセキュリティ用途に用いる場合、偽造防止のために、より複雑なパターンを表現することや、より微細なパターンを用いることが要求されるため、従来の技術では自ずと限界がある。
一方、ブレーズド格子16が載置された光学シート32を、光制御シート等の光学部材用途に用いる場合でも、光の制御を厳密に行うためには元のデータの形状を正確に反映できることが望ましく、矩形のセルを配置する方法では複雑な形状に対応できない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、マイクロ文字や細線等の微小なパターンであっても高精度に表現することが可能なブレーズド格子を作製する方法を提供することにある。
また、その第2の目的は、このようなブレーズド格子を載置することによって、光の制御を厳密に行い、もって、複雑な形状を有する絵柄や文字といった対象物であっても、その形状を忠実かつ高精度に表現することが可能な光学シートを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち、請求項1の発明は、格子線方向に沿って設けられた各走査線に対する照射エネルギーを、各走査線毎に段階的に変化させながら各走査線毎に所定の照射エネルギーで荷電粒子ビームを照射することによってブレーズド格子を作製する方法であって、各走査線における各照射開始位置が予め定めた第1の曲線上に存在するか、または各走査線における各照射終了位置が予め定めた第2の曲線上に存在するか、または各走査線における各照射開始位置が予め定めた第1の曲線上に存在し、且つ各走査線における各照射終了位置が予め定めた第2の曲線上に存在するようにしている。
請求項2の発明は、請求項1の発明の作製方法において、第1および第2の曲線は、所定の絵柄または所定の文字の外形の一部である。
請求項3の発明は、請求項1の発明の作製方法において、第1および第2の曲線は、所定の絵柄または所定の文字のドローデータにおける所定の絵柄または所定の文字の外形に対応する部位の一部である。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1項の発明のブレーズド格子の作製方法によって作製されたブレーズド格子が載置されてなる光学シートである。
セル毎にブレーズド格子を作製する従来の方法では、ブレーズド格子はセルの外形により直線状に分断されるため、表示パターンの解像度は、格子線ではなく、セルの大きさに依存する。ここで、ブレーズド格子を作製する際に走査線S毎において、段階的に荷電粒子ビームの照射エネルギー量を制御する方式においては、照射開始位置S(s)と照射終了位置S(e)とを決定することができる。
本発明のブレーズド格子の製作方法では、以上のような手段を講じることによって、滑らかな外形を有する文字や絵柄等を表現する場合に、セル単位にパターンを分割するのではなく、滑らかな外形に応じて照射開始位置S(s)と照射終了位置S(e)とを決定することができるので、高解像度なパターンを表現することができるブレーズド格子を作製することが可能となる。
また、本発明の光学シートは、このようにして作製されたブレーズド格子が載置されてなるので、光の制御を厳密に行うことができ、複雑な形状を有する絵柄や文字といった対象物であっても、その形状を忠実かつ高精度に表現することが可能となる。
本発明によれば、マイクロ文字や細線等の微小なパターンであっても高精度に表現することが可能なブレーズド格子を作製する方法を実現することができる。
また、このようなブレーズド格子を載置することによって、光の制御を厳密に行い、もって、複雑な形状を有する絵柄や文字といった対象物であっても、その形状を忠実かつ高精度に表現することが可能な光学シートを実現することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図1から図4を参照しながら説明する。
なお、以下の形態の説明に用いる図中の符号は、図5乃至図10と同一部分については同一符号を付して示すことにする。
図1は、図10と同様に、照射時の荷電粒子ビームの走査の様子を基板30の正面側から見た図である。
すなわち、本実施の形態に係るブレーズド格子の作製方法では、図1に示すように、予め任意の曲線38,40を定義し、格子線方向20に沿った各走査線S、S、S、・・・S毎の照射開始位置S(s)、S(s)、S(s)、・・・、S(s)を曲線38上に、照射終了位置S(e)、S(e)、S(e)、・・・、S(e)を曲線上にそれぞれ位置させる。この曲線38,40は、例えば図3に示すように、図2に示すような所定の絵柄または所定の文字(図2の場合「あ」という文字)の外形の一部または全部である。図2に示すような絵柄や文字の元データを、コンピュータ等の手段によって作製された詳細なドローデータとするようにしても良い。ドローデータは、所定の文字や絵柄等の画像を数式で記録したデータであるので、拡大、縮小、回転等の変換を行っても画像情報の欠落が生じず、表現したい画像の滑らかさが損なわれない。そのため、一度作成したドローデータは、いかなる大きさで用いてもその品質が損なわれず、本実施の形態に係る光学シートで表現する画像の元データとして有効である。
このように決定された照射開始位置S(s)から照射終了位置S(e)まで、各走査線S毎に荷電粒子ビームを照射して行くことによって、解像度の高いパターンを描画し、ブレーズド格子の鋸歯形状を形成してゆく。
すなわち、例えば図2に示すような滑らかな外形を有する文字や絵柄等を表現する場合に、従来技術のようにセル単位にパターンを分割するのではなく、滑らかな外形に応じて照射開始位置S(s)と照射終了位置S(e)とを決定しているので、複雑な形状の外形を有する文字や絵柄等であっても、それを忠実に反映した高解像度なパターンを表現する。
そして、各走査線S〜Sに沿って電子線等の荷電粒子ビームを走査させる。この場合、従来技術と同様に、照射エネルギーは、同一走査線では一定とするが、隣接する走査線毎に段階的に少しずつ変化させることによってブレーズド格子16の鋸歯形状を得る。
ブレーズド格子16のピッチは0.5〜2μm程度であり、精度の高い鋸歯形状を作製するためには、走査線間のピッチをその1/8以下(つまり、階段数を8段以上)となるよう、すなわち0.0625〜0.25μm程度に加工することが望ましい。その場合回折効率は理論上約95%が見込まれる。
本実施の形態に係るブレーズド格子の作製方法では、走査線間のピッチを、0.25μm以下、場合によっては0.01μmで走査できるので、これによって作製されたブレーズド格子16を光学顕微鏡等を用いて拡大観察した場合であっても、滑らかな外形を有するマイクロ文字等を高品質に表現できる高解像度のパターン表示を可能としている。
もちろん、同様の方法により、図4のように、文字の内部のブレーズド格子16aのみならず、文字の外部のブレーズド格子16bを配置することも可能としている。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係るブレーズド格子の作製方法および光学シートの作用について説明する。
すなわち、本実施の形態に係るブレーズド格子16の作製方法では、光学シート32上に表現した文字や絵柄の外形に対応する曲線38,40上に、各走査線Sの照射開始位置S(s)と照射終了位置S(e)とを位置させる。そして、各走査線S毎に段階的に照射エネルギーを変化させながら、対応する照射開始位置S(s)から照射終了位置S(e)まで荷電粒子ビームを照射しながら走査することによってブレーズド格子16の鋸歯形状を形成することができる。
したがって、この作製方法で作製されたブレーズド格子16が載置された光学シート32では、光の制御を厳密に行うことが可能となる。したがって、複雑な形状の外形を有する文字や絵柄等を表現する場合であっても、でこぼこが非常に少なく、形状を忠実に反映した滑らかな外形を表現することが可能となる。
また、走査線間のピッチは、0.25μm以下、場合によっては0.01μmとすることができる。これによって走査線間のピッチを、ブレーズド格子16のピッチの1/8以下とすることができるので、作製されたブレーズド格子16を光学顕微鏡等を用いて拡大観察した場合であっても、滑らかな外形を有するマイクロ文字等を高品質に表現できる高解像度のパターンを表示することが可能となる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、直線状の走査線を例に示したが、直線状のみならず、曲線状の走査線であっても同様にブレーズド格子を作製することが可能であり、同様の作用効果を奏することができる。
荷電粒子ビームの走査線の一例を示す概念図。 「あ」という文字が表現された光学シートの一例を示す平面図。 ブレーズド格子によって「あ」という文字が表現された光学シートの一例を示す図。 ブレーズド格子によって「あ」という文字が表現された光学シートの一例を示す図。 バイナリ格子の回折の様子を示す模式図。 ブレーズド格子の回折の様子を示す模式図。 荷電粒子ビームを用いてブレーズド格子を形成する工程を説明するための模式図およびブレーズド格子の断面図。 エッチング法によりブレーズド格子を形成する工程を説明するための模式図。 セル毎に構成されたブレーズド格子によって形成された光学シートの一例を示す概念図。 従来技術による荷電粒子ビームの走査線の一例を示す概念図。
符号の説明
S…走査線、S(s)…照射開始位置、S(e)…照射終了位置、V…荷電粒子ビーム、10,12…バイナリ格子、14…入射光、16…ブレーズド格子、18…階段状回折格子、20…格子線方向、21…エッチング液、22…レジスト、24,26,28…マスク、30…基板、32…光学シート、33…外形、34…セル、38,40…曲線

Claims (4)

  1. 格子線方向に沿って設けられた各走査線に対する照射エネルギーを、前記各走査線毎に段階的に変化させながら前記各走査線毎に所定の照射エネルギーで荷電粒子ビームを照射することによってブレーズド格子を作製する方法であって、
    前記各走査線における各照射開始位置が予め定めた第1の曲線上に存在するか、または前記各走査線における各照射終了位置が予め定めた第2の曲線上に存在するか、または前記各走査線における各照射開始位置が予め定めた第1の曲線上に存在し、且つ前記各走査線における各照射終了位置が予め定めた第2の曲線上に存在するようにしたブレーズド格子の作製方法。
  2. 請求項1に記載の作製方法において、
    前記第1および第2の曲線は、所定の絵柄または所定の文字の外形の一部であるブレーズド格子の作製方法。
  3. 請求項1に記載の作製方法において、
    前記第1および第2の曲線は、所定の絵柄または所定の文字のドローデータにおける前記所定の絵柄または所定の文字の外形に対応する部位の一部であるブレーズド格子の作製方法。
  4. 請求項1乃至3のうち何れか1項に記載のブレーズド格子の作製方法によって作製されたブレーズド格子が載置されてなる光学シート。
JP2004068965A 2004-03-11 2004-03-11 ブレーズド格子の作製方法および光学シート Pending JP2005258032A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004068965A JP2005258032A (ja) 2004-03-11 2004-03-11 ブレーズド格子の作製方法および光学シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004068965A JP2005258032A (ja) 2004-03-11 2004-03-11 ブレーズド格子の作製方法および光学シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005258032A true JP2005258032A (ja) 2005-09-22

Family

ID=35083809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004068965A Pending JP2005258032A (ja) 2004-03-11 2004-03-11 ブレーズド格子の作製方法および光学シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005258032A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020237430A1 (en) * 2019-05-24 2020-12-03 Boe Technology Group Co., Ltd. Display panel, fabricating method thereof, and display apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020237430A1 (en) * 2019-05-24 2020-12-03 Boe Technology Group Co., Ltd. Display panel, fabricating method thereof, and display apparatus
US11616100B2 (en) 2019-05-24 2023-03-28 Boe Technology Group Co., Ltd. Display panel, fabricating method thereof, and display apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101052921B (zh) 在样品上生成周期性和/或准周期性图形的系统和方法
US20130052373A1 (en) Optical authentication component and method of fabricating said component
JP2006030954A (ja) 回折光学素子及びこれを利用した光学ローパスフィルター
KR20110036875A (ko) 광학 소자
EP2144117A1 (en) Process and system for fabrication of patterns on a surface
EP3757628B1 (en) Diffusion plate
JP2003177507A (ja) フォトマスク、微細構造体、フォトマスクの製造方法及び露光装置
JP2014238465A (ja) 微細凹凸回折構造を有する表示体
US20220128742A1 (en) Diffuser plate
CN116438070A (zh) 光学膜以及光学膜的制造方法
JP4940858B2 (ja) ディスプレイ
US10105982B2 (en) Security element having a lenticular image
JP2004085831A (ja) 微細格子およびその製造方法
JP2007309960A (ja) ディスプレイ及びその製造方法
CN1142267A (zh) 衍射表面及其制作方法
JP2005258032A (ja) ブレーズド格子の作製方法および光学シート
JPH06201907A (ja) ブレーズ格子製造方法
JP2016109714A (ja) 表示体
JP2000039508A (ja) 回折格子パターンとその製造方法
JP6113990B2 (ja) 微細構造体の製造方法
JP4396320B2 (ja) ブレーズド型回折格子の作製方法及びブレーズド型回折格子と光学シート
JP3925035B2 (ja) 回折格子パターンの作製方法
JP2017142357A (ja) 三次元形状物の製造方法と階調露光用マスクおよびモールド
JP2005059469A (ja) 防眩性フィルム及び防眩性フィルムの製造方法
JP2009008885A (ja) 濃度分布マスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070223

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090611

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090821

A02 Decision of refusal

Effective date: 20090929

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02