JP2005256796A - リニア圧縮機およびスターリング冷凍機 - Google Patents

リニア圧縮機およびスターリング冷凍機 Download PDF

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

Abstract

【課題】 装置の大型化および高コスト化を回避しつつ、精度よく安定的にピストンの位置検出を行なう。
【解決手段】 スターリング冷凍機1Aは、シリンダ2内を往復動するピストン3と、シリンダ2の外側に設けられたインナーヨーク22aと、インナーヨーク22aの外側に配置されたアウターヨーク22bと、これらヨーク22a,22bの間に配置された可動マグネット部21と、アウターヨーク22bをケーシングに固定するエンドブラケット25と、ピストン2と可動マグネット部21とを連結するマグネットホルダ19と、マグネットホルダ19に取付けらたピストン位置検出用マグネット30と、ピストン位置検出用マグネット30と対向する部分のエンドブラケット25に配置され、ピストン位置検出用マグネット30との距離に応じた信号を出力する磁気センサ40と、この磁気センサ40から出力される信号に基づいてピストン3の動作を制御する制御手段とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、リニア圧縮機およびスターリング冷凍機に関する。
従来、リニアモータを組み込んだリニア圧縮機が知られている。リニア圧縮機は、作動ガスが充填されたシリンダ内に嵌装されたピストンをリニアモータによって駆動し、ピストンをシリンダ内にて往復動させることよって作動ガスを膨張・圧縮させるものである。リニア圧縮機を効率よく作動させるためには、時々刻々と変化するピストンの位置を検出し、その検出結果に基づいてピストンの動作を最適化することが重要である。しかしながら、作動ガスが封入されたケーシング内に設置されるシリンダ内を往復動するピストンの位置検出を精度よく行なうことは、装置構成上の観点から非常に困難であるという問題があった。
また、スターリング冷凍機は、作動媒体である冷媒ガスをピストンを用いて圧縮・膨張する圧縮機と、圧縮機から吐出された冷媒ガスをディスプレーサを用いて圧縮・膨張させる膨張機とを組合わせたものである。このスターリング冷凍機においては、多くの場合、圧縮機として上述のリニア圧縮機が利用される。このため、スターリング冷凍機を高効率で作動させるためには、上述のリニア圧縮機と同様に、ピストンの位置検出を行ない、この検出結果に基づいてピストンの動作を最適化することが重要である。
従来のスターリング冷凍機においては、圧縮機と膨張機とが別々に構成されたものが一般的であった。しかしながら、近年においては、ピストンとディスプレーサを同軸上に配置することによりシリンダを共有化したスターリング冷凍機が一般化しつつある。また、ディスプレーサを直接駆動することなく、ピストンの往復動によって生じる冷媒ガスの圧力変化を受けてディスプレーサがピストンと共振するように構成された、いわゆるフリーピストン型のスターリング冷凍機が一般化しつつある。
このフリーピストン型スターリング冷凍機にあっては、ピストンおよびディスプレーサが一のシリンダ内に同軸上に嵌装されるため、ピストンおよびディスプレーサの衝突回避の観点からもピストン位置を検出することが必要である。以下においては、この点についてより詳細に説明する。
フリーピストン型スターリング冷凍機においては、ディスプレーサの往復動が作動ガスの圧力変化によって決定されるため、何らかの原因によって作動ガスのガスバランスが崩れた場合には、ピストンおよびディスプレーサが衝突する危険がある。ピストンおよびディスプレーサが衝突した場合には、内部構成部品が破損することによってスターリング冷凍機が動作しなくなったり、動作したとしても大幅に熱効率が低下したりするおそれがあり、スターリング冷凍機の故障の原因となる。
なお、作動ガスのガスバランスが崩れるおそれのある場合としては、たとえば、スターリング冷凍機の運転開始直後等において、急速冷凍を実現するためにピストンを駆動するリニアモータに過大な入力が与えられた場合や、リニアモータに供給される電源の電圧値に変動が生じた場合、スターリング冷凍機の周囲温度に急激な変化が生じた場合などが挙げられる。また、ピストンおよびディスプレーサが衝突する場合としては、ピストンとディスプレーサとが衝突する場合やディスプレーサがシリンダの閉塞端に衝突する場合などが考えられる。
ピストンおよびディスプレーサの衝突を回避しつつ最大出力運転を可能ならしめるためには、スターリング冷凍機の運転中にピストンの位置を検出することが有効である。ピストンの位置が検出できれば、振幅や周期といったピストンの動作状態を特定することが可能になるため、これら情報に基づいて効率的にピストンの動作を制御することが可能になる。
ピストン位置を検出するピストンの位置検出機構としては、コイル中を磁石が通過するように構成し、コイルに生じる誘導起電力からピストン位置を間接的に検出するものや、レーザー変位計を用いてピストン位置を直接検出するもの、ホール素子等の磁気センサを用いてピストン位置を直接検出するものなどが知られている。
コイルと磁石を用いたピストンの位置検出機構を搭載した装置としては、たとえば特開2002−213831号公報(特許文献1)に開示のスターリング冷凍機がある。この特許文献1に開示のスターリング冷凍機は、ピストンを駆動するピストン駆動用コイルの両側であって、ピストンと同期して駆動する環状永久磁石の可動範囲外に配置されたピストン位置検出用コイルに誘起される誘導起電力を常時監視し、誘導起電力が基準値以上となった場合に直ちにリニアモータへの入力電圧を降圧するように構成したものである。
しかしながら、上記特許文献1に開示のスターリング冷凍機は、直接ピストンの位置を検出するものではなく、作動ガスのガスバランスが崩れたことを間接的に検知するものであるため、応答性の点で問題が残る。すなわち、作動ガスのガスバランスが崩れたことをピストン位置検出用コイルに誘起される誘導起電力によって検知し、直ちにリニアモータへの入力電圧を降圧させたとしても、急激なガスバランスの崩れには対応しきれず、ピストンおよびディスプレーサの衝突を回避することができないおそれがある。また、上記特許文献1に開示のスターリング冷凍機においては、作動ガスのガスバランスが崩れたと判断するための誘導起電力の閾値の設定が困難であり、条件の設定の仕方によっては衝突を回避できなかったり、熱効率が大幅に低下してしまうおそれもある。
レーザー変位計を用いたピストンの位置検出機構を搭載した装置としては、たとえば特開2000−146339号公報(特許文献2)に開示のガス圧縮膨張機がある。この特許文献2に開示のガス圧縮膨張機においては、駆動手段によってシリンダ内を往復動するピストンの位置をレーザー変位計にて測定するために、内部に封入された作動ガスを密閉するケーシングの外殻の一部にレーザー光を透過する透明の耐圧ガラスを配置し、この耐圧ガラスを介してレーザー光をピストンに照射するように構成している。このように構成することにより、ピストンの位置を直接監視することが可能になるため、応答性よくピストンの動作状態を検出することが可能になる。
しかしながら、上記特許文献2に開示のガス圧縮膨張機においては、ケーシングの一部を耐圧ガラスで形成する必要があり、ケーシングの構造が複雑化する問題がある。また、ピストンの往復動方向端部に位置する放熱部にレーザー変位計を設置する必要があるため、放熱性能が低下し、熱効率が大幅に低下するおそれもある。
磁気センサを用いたピストンの位置検出機構を搭載した装置としては、たとえば特開2002−70734号公報(特許文献3)に開示のリニアコンプレッサがある。この特許文献3に開示のリニアコンプレッサは、リニアコンプレッサのピストンシャフトが貫通する磁気遮蔽部をケーシング内部に構成し、磁気遮蔽部内に収容された部分のピストンシャフト表面に永久磁石を取付けるとともに磁気遮蔽部の内壁面に磁気センサを取付けてこの磁気センサによって永久磁石の位置を検知し、ピストンの位置を検出するものである。このように構成することにより、ピストンの位置を直接監視することが可能になるため、応答性よくピストンの動作状態を検出することが可能になる。また、レーザー変位計を位置検出手段として採用する場合よりも装置構成が簡略化される利点もある。
特開2002−213831号公報 特開2000−146339号公報 特開2002−70734号公報
以上において説明したように、リニア圧縮機やスターリング冷凍機に適用されるピストン位置検出機構としては、応答性および装置構成上の観点から、磁気センサを用いた位置検出機構を採用することが好ましい。
しかしながら、上記特許文献3に開示のリニアコンプレッサにおいては、リニアモータのモータユニット内部に磁気遮蔽部を設ける構成であるため、装置の大型化は免れない。また、磁気遮蔽部を構成するためにはミューメタルやパーマロイといった高透磁率の磁気シールド材を使用する必要があるが、これら磁気シールド材は非常に高価であり、製造コストを圧迫することにもなる。
したがって、本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、装置が大型化することなくかつ安価に製作することが可能であるとともに、精度よく安定的にピストンの位置検出が行えるリニア圧縮機およびスターリング冷凍機を提供することを目的とする。また、ピストンの衝突を回避しつつ最大出力運転が実現可能なリニア圧縮機およびスターリング冷凍機を提供することを目的とする。
また、上記特許文献3においては、磁気センサと永久磁石とをどのように配置し、磁気センサから得られる信号をどのように利用してピストンの位置検出を行なうか、あるいは検出されたピストンの位置情報をどのようにピストンの動作制御に活用するかが具体的に記載されておらず、未だ検討の余地がある。また、通常、リニア圧縮機やスターリング冷凍機の運転中においては、ケーシング内部の温度変化が著しいため、安定して精度よくピストンの位置を検出することが困難となる。したがって、磁気センサを用いたピストンの位置検出機構を採用する場合には、磁気センサの温度依存性を考慮することが必要となる。しかしながら、これらの点についても上記特許文献3には記載されておらず、検討することが必要がある。
したがって、本発明においては、上記検討を行なうことにより、磁気センサを用いたピストンの位置検出機構を備えたリニア圧縮機およびスターリング冷凍機において、磁気センサおよびピストン位置検出用マグネットの配置位置の最適化およびピストンの動作制御の最適化を図ることをあわせて目的としている。
本発明の第1の局面に基づくリニア圧縮機は、作動媒体が封入されたケーシング内に設置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動するピストンと、上記シリンダの外側に設けられたインナーヨークと、上記インナーヨークの外側に配置されたアウターヨークと、上記インナーヨークと上記アウターヨークとの間に配置された可動マグネット部およびピストン駆動用コイルと、上記ピストンと上記可動マグネット部とを連結するマグネットホルダと、上記マグネットホルダに取付けらたピストン位置検出用マグネットと、上記ピストン位置検出用マグネットの軌道と重複しない位置でかつ上記ピストン位置検出用マグネットと対向する位置に配置され、上記ピストン位置検出用マグネットとの距離に応じた信号を出力する磁気センサと、上記磁気センサから出力される上記信号に基づいて上記ピストンの動作を制御する制御手段とを備えている。
上記本発明の第1の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記アウターヨークを上記ケーシングに固定するエンドブラケットをさらに備え、このエンドブラケットに上記磁気センサが配置されていることが好ましい。
上記本発明の第1の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記ピストンが振動中心位置にある状態にて上記磁気センサから出力される上記信号の絶対値が最大とならないように、上記磁気センサが上記ピストン位置検出用マグネットの振幅中心位置に対して上記ピストンの往復動方向と平行な方向にずらして配置されていることが好ましい。
上記本発明の第1の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記ピストンが許容可能な最大の振幅で上記シリンダ内を往復動する最大出力運転時において、往復動する上記ピストンの振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて上記磁気センサから出力される上記信号の絶対値が最大となるように、上記磁気センサを位置決めして配置するとともに、上記磁気センサから出力される上記信号の絶対値が予め定められた限界値を超えないように、上記制御手段にて上記ピストンの動作を制御するように構成されていることが好ましい。
上記本発明の第1の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記ピストンが許容可能な最大の振幅で上記シリンダ内を往復動する最大出力運転時において、往復動する上記ピストンの振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて上記磁気センサから出力される上記信号の絶対値が最大とならないように、上記磁気センサを位置決めして配置するとともに、上記ピストンが上記シリンダ内を往復動する単位周期当たりに上記磁気センサによって出力される上記信号の絶対値の2つの最大値の時間間隔を算出し、この時間間隔に基づいて上記制御手段にて上記ピストンの動作を制御するように構成されていることが好ましい。
上記本発明の第1の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記ピストンの往復動方向において軌道が互いに一部重複しかつSN極性が互いに逆向きとなるように上記ピストン位置検出用マグネットを2つ位置決めして配置するとともに、上記磁気センサから出力される上記信号に基づいて上記制御手段にて上記ピストンの動作を制御するように構成されていることが好ましい。
上記本発明の第1の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記磁気センサを2つ具備し、上記ピストンが振動中心位置にある状態にて、上記2つの磁気センサのうちの一方の磁気センサの出力信号の絶対値が最大となるように上記一方の磁気センサを配置するとともに、上記ピストンが許容可能な最大の振幅で上記シリンダ内を往復動する最大出力運転時において、往復動する上記ピストンの振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて上記2つの磁気センサのうちの他方の磁気センサの出力信号の絶対値が最大となるように上記他方の磁気センサを位置決めして配置し、これら磁気センサから出力される出力信号の比信号を算出し、この比信号に基づいて上記制御手段にて上記ピストンの動作を制御するように構成されていることが好ましい。
本発明の第2の局面に基づくリニア圧縮機は、作動媒体が封入されたケーシング内に設置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動するピストンと、上記シリンダの外側に設けられたインナーヨークと、上記インナーヨークの外側に配置されたアウターヨークと、上記インナーヨークと上記アウターヨークとの間に配置された可動マグネット部およびピストン駆動用コイルと、上記ピストンと上記可動マグネット部とを連結するマグネットホルダと、上記マグネットホルダに取付けらたピストン位置検出用マグネットと、上記ピストン位置検出用マグネットの軌道と重複しない位置でかつ上記ピストン位置検出用マグネットと対向する位置にアレイ状に配置され、上記ピストン位置検出用マグネットとの距離が所定の範囲内にある場合に各々が独立して信号を導出するように構成された複数の磁気センサからなる磁気センサ群と、上記磁気センサ群から出力される上記信号に基づいて上記ピストンの動作を制御する制御手段とを備えている。
上記本発明の第2の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記アウターヨークを上記ケーシングに固定するエンドブラケットをさらに備え、このエンドブラケットに上記磁気センサ群が配置されていることが好ましい。
上記本発明の第1および第2の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記インナーヨークと上記アウターヨークとの間に、上記ピストン駆動用コイルとは電気的に絶縁された磁気センサ駆動用コイルをさらに備え、この磁気センサ駆動用コイル内に生じる誘導起電力を直流電力に変換し、得られた直流電力を上記磁気センサの駆動源として利用するように構成されていることが好ましい。
上記本発明の第1および第2の局面に基づくリニア圧縮機にあっては、上記インナーヨークと上記アウターヨークとの間に、上記ピストン駆動用コイルとは電気的に絶縁された増幅回路駆動用コイルをさらに備え、この増幅回路駆動用コイル内に生じる誘導起電力を直流電力に変換し、得られた直流電力を上記磁気センサの出力増幅回路の駆動源として利用するように構成されていることが好ましい。
本発明に基づくスターリング冷凍機は、上述のいずれかのリニア圧縮機を備えることを特徴としている。
本発明によれば、精度よく安定的にピストンの位置検出が行えるリニア圧縮機およびスターリング冷凍機を装置を大型化することなくかつ安価に製作することが可能になる。また、ピストンの衝突を回避しつつ最大出力運転が実現可能なリニア圧縮機およびスターリング冷凍機とすることが可能になる。
また、本発明によれば、磁気センサを用いたピストン位置検出機構を備えたリニア圧縮機およびスターリング冷凍機において、磁気センサおよびピストン位置検出用マグネットの配置位置の最適化およびピストンの動作制御の最適化が図られるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態は、いずれもリニア圧縮機を搭載したスターリング冷凍機に本発明を適用した場合を示すものである。ここで、以下に示す実施の形態におけるスターリング冷凍機は、いずれもフリーピストン型スターリング冷凍機である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるスターリング冷凍機の模式断面図である。また、図2は、図1に示す領域IIの拡大断面図である。
(スターリング冷凍機の構成)
まず、図1を参照して本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Aの構成について説明する。図1に示すように、スターリング冷凍機1Aは、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動ガスが作動媒体として内部に充填されたケーシングを有している。ここで言うスターリング冷凍機のケーシングは、作動ガスを内部に密閉するすべての部材を含むものであり、後述する圧縮室や膨張室、背圧室、さらにはこれらを連通する流路からなる作動空間を覆う部材のすべてを言う。すなわち、図1に示すスターリング冷凍機1Aのケーシングは、ベッセル10のみならず、後述する放熱部(ウォームヘッド)8や吸熱部(コールドヘッド)9などを含むものである。なお、ケーシングの内部には、作動ガスが充填されたシリンダ2が配置されている。
シリンダ2内には、ピストン3およびディスプレーサ4が同軸上に嵌装されて配置されている。これらピストン3およびディスプレーサ4によってシリンダ2内の作動空間が圧縮室6と膨張室7とに区画されている。圧縮室6は、放熱部8によって覆われている。一方、膨張室7は、吸熱部9によって覆われている。なお、ピストン3から見てディスプレーサ4とは反対側の空間には、ベッセル10によって囲まれた背圧室15が位置している。
シリンダ2の外側に位置する背圧室15には、リニアモータ20が配置されている。リニアモータ20は、ピストン3に取付けられたマグネットホルダ19の先端に位置する可動マグネット部21と、この可動マグネット部21を挟み込むように位置するインナーヨーク22aおよびアウターヨーク22bと、同じくインナーヨークと22aとアウターヨーク22bの間に位置し、交流電源100に接続されたピストン駆動用コイル23とから構成される。このピストン駆動用コイル23に外部の電源から電力が供給されることにより、リニアモータ20が作動し、シリンダ2内の軸方向にピストン3が駆動することになる。なお、上記可動マグネット部21は、たとえばマグネットホルダ19の先端に永久磁石が埋設されることによって構成される。
ピストン3は、板バネ12を介してエンドブラケット25に固定されている。ディスプレーサ4は、ピストン3を貫通するディスプレーサロッド14および板バネ13を介してエンドブラケット25に固定されている。ここで、エンドブラケット25とは、ケーシングにアウターヨーク22bを固定するための支持部材であり、ケーシングの内部の背圧室15に面した位置に設けられている。
圧縮室6と膨張室7との間には再生器5が配設されており、この再生器5を介してこれら両室が連通することにより、スターリング冷凍機1A内に閉回路が構成されている。この閉回路内に封入された作動ガスが、ピストン3およびディスプレーサ4の動作に合わせて流動することにより、逆スターリングサイクルが実現する。
(スターリング冷凍機の動作)
次に、上記構成のスターリング冷凍機1Aの動作について説明する。リニアモータ20のピストン駆動用コイル23に交流電流を供給すると、内側ヨーク22aと外側ヨーク22bとの間に可動マグネット部21を貫通する磁界が発生し、可動マグネット21がシリンダ2の軸方向に駆動されて往復動するようになる。
これに伴い、ピストン3もシリンダ2内を軸方向に往復動する。ピストン系(ピストン3、マグネットホルダ19、可動マグネット部21および板バネ12)の総質量と板バネ12のバネ定数とにより定まる共振周波数に一致する周波数の交流電力をリニアモータ20に供給することにより、ピストン系は滑らかな正弦波状の往復動を開始する。また、ディスプレーサ系(ディスプレーサ4、ディスプレーサロッド14および板バネ13)においては、ディスプレーサ系の総質量と板バネ13のバネ定数とにより定まる共振周波数をピストン3の駆動周波数に共振するように設定することにより、ピストン系が往復動する力を受けてディスプレーサ系も滑らかに正弦波状の往復動を開始する。
圧縮室6内の作動空間においては、ピストン3の往復動に伴って作動ガスの圧縮・膨張が繰り返される。この圧力変化に伴い、ディスプレーサ4も往復動を開始する。このとき、圧縮室6と膨張室7との間の流動抵抗等により、ピストン3とディスプレーサ4との間には位相差が生じる。以上のようにフリーピストン型スターリング冷凍機においては、定常運転時においてディスプレーサ4がピストン3と所定の位相差と振幅比をもって同期的に振動する。
このようなスターリング冷凍機1Aの動作により、圧縮室6内と膨張室7内との間において逆スターリングサイクルが実現する。圧縮室6内においては等温圧縮変化に基づいて作動ガスの温度が上昇し、膨張室7内においては等温膨張変化に基づいて作動ガスの温度が低下する。
運転中において圧縮室6と膨張室7との間を往復動する作動ガスは、内部熱交換器を通過する際に熱を内部熱交換器を通じて放熱部8および吸熱部9に伝熱する。圧縮室6から再生器5に流れ込む作動ガスは高温であるため、放熱部8は加熱される。これに対し、膨張室7から再生器5に流れ込む作動ガスは低温であるため、吸熱部9は冷却される。以上により、特定の空間から吸熱部9を介して熱を奪い、その熱を放熱部8を介して大気に放散することにより、スターリング冷凍機1Aが冷凍機関として機能することになる。ここで、再生器5は、圧縮室6と膨張室7との間を流動する作動ガスの熱を相互に伝えることなく、作動ガスをそれぞれの空間に移動させる、いわゆる蓄熱装置としての機能を発揮する。
(ピストンの位置検出機構)
次に、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Aのピストンの位置検出機構について説明する。図1および図2に示すように、ピストン3と可動マグネット部21とを連結するマグネットホルダ19の所定位置には、ピストン位置検出用マグネット30が配置されている。具体的には、シリンダ2の外側に位置し、シリンダ2の軸方向と平行な方向に延びる部分のマグネットホルダ19の外周面側にピストン位置検出用マグネット30が取付けられている。なお、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Aにおいては、マグネットホルダ19の運動を阻害することがないように、ピストン位置検出用マグネット30がマグネットホルダ19に埋設されている。このピストン位置検出用マグネット30としては、たとえば、フェライト系、Sm−Co系、Nd−Fe−B系、Sm−F−N系、アルニコ系等の永久磁石を利用することが可能である。
ケーシング内部に位置するエンドブラケット25の所定位置には、磁気センサ40が配置されている。具体的には、ピストン位置検出用マグネット30の軌道と重複しない位置でかつピストン位置検出用マグネット30と対向する位置であるエンドブラケット25の内周面に磁気センサ40が取付けられいる。なお、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1においては、マグネットホルダ19の運動が阻害されないように、磁気センサ40がエンドブラケット25に埋設されている。この磁気センサ40は、上述のピストン位置検出用マグネット30との間の距離を検知するものであり、たとえば磁束密度を検知することによってピストン位置検出用マグネット30との距離を検出するものである。この磁束密度を検知する磁気センサ40としては、たとえば、電磁誘導を利用するもの、磁気抵抗効果を利用するもの、ホール効果を利用するもの等が使用可能である。なかでもホール効果を利用するホール素子は小型かつ安価であり、さらには温度依存性が比較的小さいという利点を有しているため、本実施の形態の如くのスターリング冷凍機1Aに適用するのに非常に好適である。
マグネットホルダ19は、通常、リニアモータ20を構成する永久磁石を予め金型に位置決めした状態で配置し、溶融した樹脂材料を金型に流し込むことによって一体成形(インサート成形)される。このとき、ピストン位置検出用マグネット30も予め金型に位置決めして配置しておくことにより、リニアモータ20を構成する永久磁石と同様にピストン位置検出用マグネット30もマグネットホルダ19内に埋設することが可能になる。なお、本成形方法を採用した場合には、ピストン位置検出用マグネット30を0.1mm以下の精度でマグネットホルダ19に埋設させることが可能である。
同様に、エンドブラケット25も通常は樹脂成形にて形成される。このため、磁気センサ40を予め金型に位置決めした状態で配置し、溶融した樹脂材料を金型に流し込むことによってエンドブラケット25と磁気センサ40とを一体成形することが可能である。本成形方法を採用した場合には、磁気センサ40を0.1mm以下の精度でエンドブラケット25に埋設させることが可能である。また、磁気センサ40が成形時の高温に耐えられない場合には、エンドブラケット25の成形時に磁気センサ40を取付ける凹部を設けておくことにより、精度よく磁気センサ40をエンドブラケット25に取付けることが可能になる。
マグネットホルダ19に設けられたピストン位置検出用マグネット30と、エンドブラケット25に設けられた磁気センサ40とは、図2に示すように、距離dだけ離れたクリアランスをもって対向配置される。このクリアランスは、可能な限り小さいことが検出精度を向上させる観点から望ましく、好ましくは1mm程度とする。
このように、ピストン位置検出用マグネット30をマグネットホルダ19に設け、磁気センサ40をエンドブラケット25に設けることにより、磁気センサ40がリニアモータ20の磁気回路から漏洩する磁束の影響を受けることが大幅に低減されるようになり、精度よくピストン位置を検出することが可能になる。なお、リニアモータ20の磁気回路の影響を受け難くするためには、磁気センサ40を可能な限りリニアモータ20から遠ざけた位置に配置することが好ましく、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Aにおいては、磁気センサ40をリニアモータ20の外部に設けている。
(ピストンの動作制御機構)
次に、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Aのピストンの動作制御機構について説明する。図3は、本実施の形態におけるスターリング冷凍機の動作制御機構を示すブロック図である。図3に示すように、磁気センサ40から出力された信号は、信号増幅回路54によって増幅され、演算回路55に出力される。演算回路55においては、入力されたセンサ出力に基づいて各種の演算が行なわれ、その時点におけるピストン3の最適な駆動電圧が算出される。演算回路55は、算出結果を制御手段としての電源電圧制御回路56に対して出力する。電源電圧制御回路56は、演算回路55からの出力に基づいて交流電源100の電圧制御を行なう。これにより、リニアモータ20への電源電圧の入力が最適化される。
本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Aにおいては、交流電源100から供給される交流電力の一部が、交流電力を直流電力に変換する整流回路51および変換された直流電力の平滑化を行なう平滑回路52を経て、定電圧回路53に供給される。定電圧回路53は、磁気センサ40、信号増幅回路54および演算回路55を作動させるための駆動源であり、これによって磁気センサ40、信号増幅回路54および演算回路55が作動する。
(磁気センサの設置位置および磁気センサによるピストンの位置検出)
本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Aにおいては、ピストン3が振動中心位置にある状態(図2に示す状態)にて磁気センサ40から出力される信号の絶対値が最大とならないように、磁気センサ40がピストン位置検出用マグネット30の振動中心位置に対してピストン3の往復動方向と平行な方向にずらして配置されている。より詳細には、ピストン3が許容可能な最大の振幅2Amでシリンダ2内を往復動する最大出力運転時において、往復動するピストン3の振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて磁気センサ40から出力される信号の絶対値が最大となるように、磁気センサ40が位置決めして配置されている。すなわち、シリンダ2の軸方向と平行な方向における磁気センサ40とピストン位置検出用マグネット30との距離が、最大出力運転時におけるピストン3の片振り幅Amと同じになるように、磁気センサ40が位置決めされて配置されている。
このような位置に磁気センサ40を設置した場合に得られる磁気センサ40のピストン3の単位周期当たりの出力グラフを図4に示す。なお、図4においては、縦軸に磁気センサ40の出力Sをとり、横軸に時間tをとっている。また、図4は、ピストン3が許容可能な最大の振幅2Amで動作している最大出力運転時を示すものである。
図4に示すように、図2に示す位置に磁気センサ40を設置した場合には、磁気センサ40から出力される信号は、ピストン3の振動中心位置からの変位量をDとすると、1/(D2+d2)に比例した関数で表わされる。具体的には、図4に示すように、ピストン3の往復動方向においてピストン3の振動中心位置からみて圧縮室6側を+側とし、その反対側を−側とした場合に、ピストン3の振動中心位置からの変位量が+側に最大になる時刻t1において磁気センサ40の出力Sが最大出力Smaxとなり、ピストン3の振動中心位置からの変位量が−側に最大になる時刻t3において磁気センサ40の出力Sが最小出力Sminとなる。上述のように、磁気センサ40から出力される信号は1/(D2+d2)に比例した関数で表わされるため、ピストン3の振動中心位置からの変位量Aが最大となった瞬間の磁気センサ40の出力が(1/d2)に比例した値となったことを検出した場合にピストン3へ入力する電圧を降圧させることにより、ピストン3およびディスプレーサ4の衝突を未然に防止することが可能になる。
(制御フロー)
次に、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Aの制御フローについて説明する。図5は、本実施の形態におけるスターリング冷凍機の制御フローを示す図である。図5に示すように、ステップ101(S101)において、交流電源100からリニアモータ20へ入力される交流電力の電圧Vを所定量δ1だけ昇圧する。次に、ステップ102(S102)において、センサ出力Sを検出する。次に、ステップ103(S103)において、センサ出力Sが上述の(1/d2)に比例した値となっているかどうか判断する。もし、センサ出力Sが(1/d2)に比例した値となっていない場合にはステップ101に戻る。一方、センサ出力Sが(1/d2)に比例した値となっている場合にはステップ104(S104)に進み、交流電源100からリニアモータ20へ入力される電力の電圧VEを所定量δ2だけ降圧し、ステップ102に戻る。
ここで、昇圧または降圧する電圧δ1およびδ2を小さく(たとえば、数十mVから数V程度)とすることにより、ピストンとディスプレーサが衝突しない衝突回避範囲内において徐々にリニアモータへの入力を増加させることが可能になるため、衝突回避範囲内における最大出力運転が可能になる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2におけるスターリング冷凍機の位置検出機構を含む部分の部分拡大断面図である。なお、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Bは、上述の実施の形態1におけるスターリング冷凍機1Aと、磁気センサの配置位置が異なる点およびこれに基づいてピストンの動作制御が異なる点以外は実質的に同一である。このため、上述の実施の形態1と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
(磁気センサの設置位置および磁気センサによるピストンの位置検出)
本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Bにおいては、ピストン3が振動中心位置にある状態(図6に示す状態)にて磁気センサ40から出力される信号の絶対値が最大とならないように、磁気センサ40がピストン位置検出用マグネット30の振動中心位置に対してピストン3の往復動方向と平行な方向にずらして配置されている。より詳細には、ピストン3が許容可能な最大の振幅2Amでシリンダ2内を往復動する最大出力運転時において、往復動するピストン3の振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて磁気センサ40から出力される信号の絶対値が最大とならないように、磁気センサ40が位置決めして配置されている。すなわち、シリンダ2の軸方向と平行な方向における磁気センサ40とピストン位置検出用マグネット30との距離が、最大出力運転時におけるピストン3の片振り幅Amよりも小さい距離A1となるように、磁気センサ40が位置決めされて配置されている。
このような位置に磁気センサ40を設置した場合に得られる磁気センサ40のピストン3の単位周期当たりの出力グラフを図7に示す。なお、図7においては、縦軸に磁気センサ40の出力Sをとり、横軸に時間tをとっている。また、図7は、ピストン3が許容可能な最大の振幅2Amで動作している最大出力運転時を示すものである。
図7に示すように、図6に示す位置に磁気センサ40を設置した場合には、磁気センサ40から出力される信号は、ピストン3の往復動方向においてピストンの振動中心位置からみて圧縮室6側を+側とし、その反対側を−側とした場合に、ピストン3の振動中心位置からの変位量が+側にD1となる時刻tm1および時刻tm2において最大出力Smaxとなり、ピストン3の振動中心位置からの変位量が−側に最大になる時刻t3において最小出力Sminとなる。このように、本実施の形態の如くの位置に磁気センサ40を配置することにより、ピストン3の単位周期当たりに磁気センサ40の出力Sが最大出力Smaxとなるポイントが2箇所存在するようになる。
ここで、ピストン3の往復動の周波数をfとし、振幅をAとし、ピストン3の振動中止位置からの変位量をDとした場合に、ピストン3の往路で磁気センサ40の出力が最大となる時刻tm1と、ピストン3の復路で磁気センサ40の出力が最大となる時刻tm2との時間差Δtは、次式(1)で表わされる。
Figure 2005256796
このため、式(1)に時刻tm1と時刻tm2との時間差であるΔtを代入することにより、振幅Aが算出される。したがって、この算出結果に基づいてピストン3へ入力する電圧を制御することにより、ピストン3およびディスプレーサ4の衝突を未然に防止することが可能になる。
また、本実施の形態の如くの配置とすることにより、磁気センサ40の出力値を直接用いないでピストン3の振幅を算出することが可能になるため、磁気センサ40の温度依存性による測定精度の低下や、ピストン位置検出用マグネット30の磁力劣化による測定精度の低下の影響を受けなくなる。このため、別途、温度補償回路等を設ける必要がなく、コストダウンと高い信頼性の両立が図られることになる。
(制御フロー)
次に、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Bの制御フローについて説明する。図8は、本実施の形態におけるスターリング冷凍機の制御フローを示す図である。図8に示すように、ステップ201(S201)において、交流電源100からリニアモータ20へ入力される交流電力の電圧Vを所定量δ1だけ昇圧する。次に、ステップ202(S202)において、検知されたセンサ出力Sに基づいて時間差Δtを検出する。次に、ステップS203(S203)において、時間差Δtに基づいてピストン3の振幅Aを算出する。次に、ステップ204(S204)において、振幅Aが許容される最大振幅2Am以下であるかどうかを判断する。もし、振幅Aが許容される最大振幅2Am以下である場合にはステップ201に戻る。一方、振幅Aが許容される最大振幅2Amよりも大きい場合にはステップ205(S205)に進み、交流電源100からリニアモータ20へ入力される電力の電圧VEを所定量δ2だけ降圧し、ステップ202に戻る。
ここで、昇圧または降圧する電圧δ1およびδ2を小さく(たとえば、数十mVから数V程度)とすることにより、ピストンとディスプレーサが衝突しない衝突回避範囲内において徐々にリニアモータへの入力を増加させることが可能になるため、衝突回避範囲内における最大出力運転が可能になる。
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3におけるスターリング冷凍機の位置検出機構を含む部分の部分拡大断面図である。なお、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Cは、上述の実施の形態1におけるスターリング冷凍機1Aと、ピストン位置検出用マグネットの数および磁気センサの配置位置が異なる点およびこれに基づいてピストンの動作制御が異なる点以外は実質的に同一である。このため、上述の実施の形態1と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
(磁気センサの設置位置および磁気センサによるピストンの位置検出)
本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Cにおいては、ピストン3が振動中心位置にある状態(図9に示す状態)にて磁気センサ40から出力される信号の絶対値が最大とならないように、磁気センサ40が2つのピストン位置検出用マグネット30a,30bの振動中心位置に対してピストン3の往復動方向と平行な方向にずらして配置されている。また、ピストン3の往復動方向において軌道が互いに一部重複しかつSN極性が互いに逆向きとなるようにピストン位置検出用マグネット30a,30bを位置決めして配置している。なお、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Cにおいては、ピストン3が許容可能な最大の振幅2Amでシリンダ2内を往復動する最大出力運転時において、往復動するピストン3の振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて磁気センサ40から出力される信号の絶対値が最大となるように、磁気センサ40に対して2つのピストン位置検出用マグネット30a,30bが位置決めして配置されている。すなわち、シリンダ2の軸方向と平行な方向における磁気センサ40とピストン位置検出用マグネット30a,30bとの距離が、それぞれ最大出力運転時におけるピストン3の片振り幅Amと同じになるように、磁気センサ40およびピストン位置検出用マグネット30a,30bが位置決めされて配置されている。
このような位置にピストン位置検出用マグネット30a,30bおよび磁気センサ40を設置した場合に得られる磁気センサ40のピストン3の単位周期当たりの出力グラフを図10に示す。なお、図10においては、縦軸に磁気センサ40の出力Sをとり、横軸に時間tをとっている。また、図10は、ピストン3が許容可能な最大の振幅2Amで動作している最大出力運転時を示すものである。
図10に示すように、図9に示す位置に磁気センサ40を設置した場合には、磁気センサ40から出力される信号は、ピストン3の往復動方向においてピストンの振動中心位置からみて圧縮室6側を+側とし、その反対側を−側とした場合に、ピストン3の振動中心位置からの変位量が+側に最大になる時刻t1において最大出力Smaxとなり、ピストン3の振動中心位置からの変位量が−側に最大になる時刻t3において最小出力Sminとなる。ここで、最大出力Smaxは正の値をとり、最小出力Sminは負の値をとる。
このように、2つのピストン位置検出用マグネット30a,30bの磁気センサ40に対する面のSN極性を異ならせることにより、得られる磁気センサ40の出力値もピストン3の振動中心位置を挟んで正負の値に変化するため、より正確なピストン位置の検出が可能になる。このため、より精緻にピストン3の動作を制御することが可能になる。
(制御フロー)
次に、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Cの制御フローについて説明する。図11は、本実施の形態におけるスターリング冷凍機の制御フローを示す図である。図11に示すように、ステップ301(S301)において、交流電源100からリニアモータ20へ入力される交流電力の電圧Vを所定量δ1だけ昇圧する。次に、ステップ302(S302)において、センサ出力Sを検出する。次に、ステップ303(S303)において、センサ出力Sが(1/d2)に比例した値となっているかどうか判断する。もし、センサ出力Sが(1/d2)に比例した値となっていない場合にはステップ301に戻る。一方、センサ出力Sが(1/d2)に比例した値となっている場合にはステップ304(S304)に進み、交流電源100からリニアモータ20へ入力される電力の電圧VEを所定量δ2だけ降圧し、ステップ302に戻る。
ここで、昇圧または降圧する電圧δ1およびδ2を小さく(たとえば、数十mVから数V程度)とすることにより、ピストンとディスプレーサが衝突しない衝突回避範囲内において徐々にリニアモータへの入力を増加させることが可能になるため、衝突回避範囲内における最大出力運転が可能になる。
(実施の形態4)
図12は、本発明の実施の形態4におけるスターリング冷凍機の位置検出機構を含む部分の部分拡大断面図である。なお、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Dは、上述の実施の形態1におけるスターリング冷凍機1Dと、磁気センサ40の数ならびに配置位置が異なる点およびこれに基づいてピストン3の動作制御が異なる点以外は実質的に同一である。このため、上述の実施の形態1と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
(磁気センサの設置位置および磁気センサによるピストンの位置検出)
本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Dは、2つの磁気センサ40a,40bを備えている。本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Dにおいては、ピストン3が許容可能な最大の振幅2Amでシリンダ2内を往復動する最大出力運転時において、往復動するピストン3の振動中心位置に磁気センサ40aを配置し、ピストン3の振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて磁気センサ40から出力される信号の絶対値が最大となるように、磁気センサ40bが位置決めして配置されている。
このような位置に2つの磁気センサ40a,40bを設置した場合に得られる磁気センサ40a,40bのピストン3の単位周期当たりの出力グラフを図13に示す。なお、図13においては、縦軸に磁気センサ40a,40bの出力Sをとり、横軸に時間tをとっている。また、図13は、ピストン3が許容可能な最大の振幅2Amで動作している最大出力運転時を示すものである。
図13に示すように、図12に示す位置に2つの磁気センサ40a,40bを設置した場合には、磁気センサ40aから出力される第1センサ出力S1は、ピストン3の往復動方向においてピストンの振動中心位置からみて圧縮室6側を+側とし、その反対側を−側とした場合に、ピストン3の振動中心位置になる時刻t2において最大出力S1maxとなる。一方、磁気センサ40bから出力される第2センサ出力S2は、ピストン3の振動中心位置からの変位量が+側に最大になる時刻t1において最大出力S2maxとなり、ピストン3の振動中心位置からの変位量が−側に最大になる時刻t3において最小出力S2minとなる。
このとき、以下に示す式(2)の如くの演算を行なった結果得られるSttのピストン3の単位周期当たりのグラフを図14に示す。
Figure 2005256796
図14に示すように、上記式(2)によって算出される、磁気センサ40aの出力の最大値に対する磁気センサ40bの出力の比であるSttは、ピストン3の衝突回避範囲内の運転動作時において、ピストン3の位置に応じて0から1までの間の値をとる。従って、磁気センサ40aと40bによって規格化された値Sttをモニタすることにより、周囲温度が変化してもピストンの振幅を正確に検出できることになる。
このように、2つの磁気センサ40aおよび40bの比信号をモニタすることにより、ピストン3の振幅を算出することが可能になる。また、磁気センサ40aの出力の最大値と磁気センサ40bの出力との比をモニタすることにより、信号に含まれる周囲温度上昇による磁気センサ40a,40bの温度依存性もキャンセルされるため、別途温度補償回路を設ける必要がなく、コストダウンと高い信頼性の両立が図られることになる。
(制御フロー)
次に、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Dの制御フローについて説明する。図15は、本実施の形態におけるスターリング冷凍機の制御フローを示す図である。図15に示すように、ステップ401(S401)において、交流電源100からリニアモータ20へ入力される交流電力の電圧Vを所定量δ1だけ昇圧する。次に、ステップ402(S402)において、2つの磁気センサ40a,40bのセンサ出力S1とS2を検出する。次に、ステップ403(S403)において、出力S1の最大値に対するS2の信号比であるSt0tを算出する。次に、ステップ404(S404)において、St0tを判断する。もし、St0tが1より小さい場合にはステップ401に戻る。一方、St0tが1以上である場合にはステップ405(S405)に進み、交流電源100からリニアモータ20へ入力される電力の電圧VEを所定量δ2だけ降圧し、ステップ402に戻る。
ここで、昇圧または降圧する電圧δ1およびδ2を小さく(たとえば、数十mVから数V程度)とすることにより、ピストンとディスプレーサが衝突しない衝突回避範囲内において徐々にリニアモータへの入力を増加させることが可能になるため、衝突回避範囲内における最大出力運転が可能になる。
(実施例)
次に、本実施の形態に基づいた実施例について説明する。たとえば、出力200Wのスターリング冷凍機をピストンの許容可能な最大振幅が8mmとなるような運転条件にて動作させる場合を考える。図12において、ピストン位置検出用マグネット30をNd−Fe−B系の永久磁石とし、磁気センサ40a,40bをGaAsやInSb等の化合物半導体を用いたホール素子とする。ピストン位置検出用マグネット30の外形は、直径が3mmで厚さが1mmである。磁気センサ40a,40bは、ピストンの許容可能な最大振幅に合わせて8mmとする。なお、マグネットホルダ19とエンドブラケット25との間のクリアランスd(すなわち、ピストン位置検出用マグネット30が磁気センサ40aまたは40bのいずれかに最近接した場合の間の距離)は、1mmとする。
このように構成した場合には、ピストン3が+側最大位置にある状態において、磁気センサ40aのセンシング面における磁束密度は200mT程度であり、磁気センサ40bのセンシング面における磁束密度は3mT程度である。一方、ピストン3が−側最大位置にある状態において、磁気センサ40aのセンシング面における磁束密度は3mT程度であり、磁気センサ40bのセンシング面における磁束密度は200mT程度である。これら3mT〜200mT程度の磁束密度は、上述のホール素子によって検出するのに十分な大きさの磁束密度であり、十分にピストン位置の検出が可能である。
(実施の形態5)
図16は、本発明の実施の形態5におけるスターリング冷凍機の位置検出機構を含む部分の部分拡大断面図である。なお、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Eは、上述の実施の形態1におけるスターリング冷凍機1Aと、磁気センサの構成が異なる点およびこれに基づいてピストンの動作制御が異なる点以外は実質的に同一である。このため、上述の実施の形態1と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
(磁気センサの構成ならびに設置位置および磁気センサによるピストンの位置検出)
図16に示すように、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Eにおいては、ピストン位置検出用マグネット30の軌道と重複しない位置でかつピストン位置検出用マグネット30と対向する位置にアレイ状に配置され、ピストン位置検出用マグネット30との距離が所定の範囲内にある場合に各々が独立して信号を導出するように構成された複数の磁気センサ42からなる磁気センサ群41を備えている。磁気センサ群41の各々の磁気センサ42は、ピストン位置検出用マグネット30が埋設されたマグネットホルダ19に対向するエンドブラケット25の内周面にシリンダ2の軸方向に等間隔に直線上に埋設されている。
図17は、本実施の形態におけるスターリング冷凍機において、磁気センサ群によってピストン位置が検出される様子を示す図である。たとえば、ピストンの許容可能な最大振幅が6mmであるスターリング冷凍機を考える。図17においてピストン位置検出用マグネット30を残留磁束密度800mTのSm−Co系の永久磁石とし、磁気センサ42を全長6mmにわたって等間隔に7個配置することにより、磁気センサ群41を構成する。磁気センサ42の各々は、デジタル方式(たとえば、0Vか5Vかで出力されるデジタル回路の場合、ある閾値以上の磁束密度を検出した場合(この場合をONとする)に5Vを出力し、それ以外の場合(この場合をOFFとする)には0Vを出力する方式)の磁気センサ素子からなる。
この場合、個々の磁気センサのどのチャンネルにON信号が検出されたかをモニタすることにより、ピストン3の位置を特定することが可能になる。たとえば、図17(a)は、ピストン3が振動中心位置にある場合の個々の磁気センサ42の信号出力を示した図であり、図17(b)は、ピストン3が+側最大位置にある場合の個々の磁気センサ42の信号出力を示した図である。
このように、デジタル方式の磁気センサをアレイ状に配置した磁気センサ群によってピストン位置を検出するように構成することにより、外部擾乱ノイズに弱いアナログ方式の磁気センサにてピストン位置を検出するように構成した場合に比べ、信頼性の高い位置情報を得ることが可能になる。
(実施の形態6)
図18は、本発明の実施の形態6におけるスターリング冷凍機の位置検出機構を含む部分の部分拡大断面図である。なお、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Fは、上述の実施の形態1におけるスターリング冷凍機1Aとほぼ同様の構成を有しているが、磁気センサおよび増幅回路駆動用コイルを備えている点において上述の実施の形態1におけるスターリング冷凍機1Aと相違する。このため、上述の実施の形態1と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
(磁気センサおよび増幅回路駆動用コイル)
図18に示すように、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1Fは、リニアモータ20のインナーヨーク22aとアウターヨーク22bとの間に磁気センサおよび増幅回路駆動用コイル28を備えている。この磁気センサおよび増幅回路駆動用回路コイル28は、同じくリニアモータ20のインナーヨーク22aとアウターヨーク22bとの間に位置するピストン駆動用コイル23と電気的に絶縁されており、コイル内に生じる誘導起電力を磁気センサおよび増幅回路に出力するための駆動源となるものである。
スターリング冷凍機においては、密閉ケーシング内に高圧の作動ガスが充填されるため、電源をスターリング冷凍機内に供給するためには耐圧構造を有する絶縁端子をケーシングに溶接してその絶縁端子を経由して電源の供給が行なわれるのが一般的である。しかしながら、ケーシング内に絶縁端子を設けたり、絶縁端子からリード線を這い回したりすることは、スターリング冷凍機内部の構成部品の運動を妨げることになり、コストの面および信頼性の面で不利となっていた。一方、磁気センサおよび増幅回路を駆動するのに必要となる電力は、高々数十mW程度に過ぎない。そこで、本実施の形態においては、ピストン駆動用コイルが巻き付けられるボビンにピストン駆動用コイルとは電気的に絶縁された磁気センサおよび増幅回路駆動用コイルを巻き付け、可動マグネット部が往復動することによってコイル内に生じる誘導起電力を、磁気センサおよび増幅回路の駆動に利用している。
図19は、本実施の形態におけるスターリング冷凍機の動作制御機構を示すブロック図である。図19に示すように、磁気センサおよび増幅回路駆動用コイル28に生じた誘導起電力は、交流電力を直流電力に変換する整流回路51および変換された直流電力の平滑化を行なう平滑回路52を経て、定電圧回路53に供給される。定電圧回路53は、磁気センサ40、信号増幅回路54および演算回路55を駆動する。磁気センサ40から出力された信号は、信号増幅回路54によって増幅され、演算回路55に出力される。演算回路55においては、入力されたセンサ出力に基づいて各種の演算が行なわれ、その時点におけるピストン3の最適な駆動電圧が算出される。演算回路55は、算出結果を電源電圧制御回路56に対して出力する。電源電圧制御回路56は、演算回路55からの出力に基づいて交流電源100の電圧制御を行なう。これにより、リニアモータ20への電源電圧の入力が最適化される。
このように構成することにより、スターリング冷凍機内部の構成部品の運動を妨げることなく、磁気センサおよび増幅回路の電源を準備することが可能になる。また、本実施の形態におけるスターリング冷凍機においては、信号増幅回路を設け、この信号増幅回路に対しても電源を供給する構成としているため、スターリング冷凍機のケーシング外部に磁気センサ出力を取り出す場合の伝送損失の低減も図られている。
(実施例)
次に、本実施の形態に基づいた実施例について説明する。たとえば、出力200Wのスターリング冷凍機をピストンの許容可能な最大振幅が8mmとなるような運転条件にて動作させる場合を考える。ここで、磁気センサおよび増幅回路用駆動コイルをボビンに50ターン巻き付けた。リニアモータを駆動することによって磁気センサおよび増幅回路用駆動コイルに生じる誘導起電力は、ピストンの振幅が2mmの場合に概ね6Vとなり、ピストンの振幅が8mmである場合に概ね24Vとなる。これら誘導起電力を整流回路であるAC−DCコンバータによって電力変換した結果得られるDC電力は、ピストンの振幅が2mmの場合に概ね8Vとなり、ピストンの振幅が8mmである場合に概ね32Vとなる。こらら8V〜32V程度のDC電力は、磁気センサ、信号増幅回路および演算回路を駆動するのに十分な電力である。
以上において説明した上記各実施の形態においては、磁気センサによって検出されたピストンの位置情報に基づき、ピストンの振幅を特定してピストンの動作を制御する構成とした場合を例示して説明を行なったが、ピストンの位置情報は必ずしもピストンの動作制御のみに役立つものではない。磁気センサによって検出されたピストンの位置情報には、様々な利用方法が考えられる。したがって、本発明は、ピストンの位置情報を検出するための構成のみにおいても特徴を有しているものであり、この意味において本発明は動作制御を含めたものに限定されるものではない。
また、上述の各実施の形態においては、本発明をフリーピストン型スターリング冷凍機に適用した場合を例示して説明を行なったが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、フリーピストン型以外のスターリング冷凍機や発電機としてのスターリング機関、その他冷熱機関に利用されるリニア圧縮機等、様々なものに適用が可能である。
このように、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の実施の形態1におけるスターリング冷凍機の模式断面図である。 図1に示す領域IIの拡大断面図である。 本発明の実施の形態1におけるスターリング冷凍機の制御ブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるスターリング冷凍機において、磁気センサから出力される信号を示すグラフである。 本発明の実施の形態1におけるスターリング冷凍機の制御フローを示す図である。 本発明の実施の形態2におけるスターリング冷凍機の部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態2におけるスターリング冷凍機において、磁気センサから出力される信号を示すグラフである。 本発明の実施の形態2におけるスターリング冷凍機の制御フローを示す図である。 本発明の実施の形態3におけるスターリング冷凍機の部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態3におけるスターリング冷凍機において、磁気センサから出力される信号を示すグラフである。 本発明の実施の形態3におけるスターリング冷凍機の制御フローを示す図である。 本発明の実施の形態4におけるスターリング冷凍機の部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態4におけるスターリング冷凍機において、磁気センサから出力される信号を示すグラフである。 本発明の実施の形態4におけるスターリング冷凍機において、磁気センサから出力される信号を演算した結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態4におけるスターリング冷凍機の制御フローを示す図である。 本発明の実施の形態5におけるスターリング冷凍機の部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態5におけるスターリング冷凍機において、磁気センサ群によってピストン位置が検出される様子を示す図である。 本発明の実施の形態6におけるスターリング冷凍機の部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態6におけるスターリング冷凍機の制御ブロック図である。
符号の説明
1A〜1F スターリング冷凍機、2 シリンダ、3 ピストン、4 ディスプレーサ、5 再生器、6 圧縮室、7 膨張室、8 放熱部、9 吸熱部、10 ベッセル、12,13 板バネ、14 ディスプレーサロッド、15 背圧室、19 マグネットホルダ、20 リニアモータ、21 可動マグネット部、22a インナーヨーク、22b アウターヨーク、23 ピストン駆動用コイル、25 エンドブラケット、28 磁気センサおよび増幅回路駆動用コイル、30,30a,30b ピストン位置検出用マグネット、40,40a,40b,42 磁気センサ、41 磁気センサ群、51 整流回路、52 平滑回路、53 定電圧回路、54 信号増幅回路、55 演算回路、56 電源電圧制御回路、100 交流電源。

Claims (12)

  1. 作動媒体が封入されたケーシング内に設置されたシリンダと、
    前記シリンダ内を往復動するピストンと、
    前記シリンダの外側に設けられたインナーヨークと、
    前記インナーヨークの外側に配置されたアウターヨークと、
    前記インナーヨークと前記アウターヨークとの間に配置された可動マグネット部およびピストン駆動用コイルと、
    前記ピストンと前記可動マグネット部とを連結するマグネットホルダと、
    前記マグネットホルダに取付けらたピストン位置検出用マグネットと、
    前記ピストン位置検出用マグネットの軌道と重複しない位置でかつ前記ピストン位置検出用マグネットと対向する位置に配置され、前記ピストン位置検出用マグネットとの距離に応じた信号を出力する磁気センサと、
    前記磁気センサから出力される前記信号に基づいて前記ピストンの動作を制御する制御手段とを備える、リニア圧縮機。
  2. 前記アウターヨークを前記ケーシングに固定するエンドブラケットをさらに備え、
    前記エンドブラケットに前記磁気センサが配置されている、請求項1に記載のリニア圧縮機。
  3. 前記ピストンが振動中心位置にある状態にて前記磁気センサから出力される前記信号の絶対値が最大とならないように、前記磁気センサが前記ピストン位置検出用マグネットの振動中心位置に対して前記ピストンの往復動方向と平行な方向にずらして配置されている、請求項1または2に記載のリニア圧縮機。
  4. 前記ピストンが許容可能な最大の振幅で前記シリンダ内を往復動する最大出力運転時において、往復動する前記ピストンの振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて前記磁気センサから出力される前記信号の絶対値が最大となるように、前記磁気センサを位置決めして配置するとともに、前記磁気センサから出力される前記信号の絶対値が予め定められた限界値を超えないように、前記制御手段にて前記ピストンの動作を制御することを特徴とする、請求項1または2に記載のリニア圧縮機。
  5. 前記ピストンが許容可能な最大の振幅で前記シリンダ内を往復動する最大出力運転時において、往復動する前記ピストンの振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて前記磁気センサから出力される前記信号の絶対値が最大とならないように、前記磁気センサを位置決めして配置するとともに、前記ピストンが前記シリンダ内を往復動する単位周期当たりに前記磁気センサによって出力される前記信号の絶対値の2つの最大値の時間間隔を算出し、この時間間隔に基づいて前記制御手段にて前記ピストンの動作を制御することを特徴とする、請求項1または2に記載のリニア圧縮機。
  6. 前記ピストンの往復動方向において軌道が互いに一部重複しかつSN極性が互いに逆向きとなるように前記ピストン位置検出用マグネットを2つ位置決めして配置するとともに、前記磁気センサから出力される前記信号に基づいて前記制御手段にて前記ピストンの動作を制御することを特徴とする、請求項1または2に記載のリニア圧縮機。
  7. 前記磁気センサを2つ具備し、
    前記ピストンが振動中心位置にある状態にて、前記2つの磁気センサのうちの一方の磁気センサの出力信号の絶対値が最大となるように前記一方の磁気センサを配置するとともに、前記ピストンが許容可能な最大の振幅で前記シリンダ内を往復動する最大出力運転時において、往復動する前記ピストンの振動中心位置からの変位量が最大となった状態にて前記2つの磁気センサのうちの他方の磁気センサの出力信号の絶対値が最大となるように前記他方の磁気センサを位置決めして配置し、これら磁気センサから出力される出力信号の比信号を算出し、この比信号に基づいて前記制御手段にて前記ピストンの動作を制御することを特徴とする、請求項1または2に記載のリニア圧縮機。
  8. 作動媒体が封入されたケーシング内に設置されたシリンダと、
    前記シリンダ内を往復動するピストンと、
    前記シリンダの外側に設けられたインナーヨークと、
    前記インナーヨークの外側に配置されたアウターヨークと、
    前記インナーヨークと前記アウターヨークとの間に配置された可動マグネット部およびピストン駆動用コイルと、
    前記ピストンと前記可動マグネット部とを連結するマグネットホルダと、
    前記マグネットホルダに取付けらたピストン位置検出用マグネットと、
    前記ピストン位置検出用マグネットの軌道と重複しない位置でかつ前記ピストン位置検出用マグネットと対向する位置にアレイ状に配置され、前記ピストン位置検出用マグネットとの距離が所定の範囲内にある場合に各々が独立して信号を導出するように構成された複数の磁気センサからなる磁気センサ群と、
    前記磁気センサ群の各々の磁気センサから導出される前記信号に基づいて前記ピストンの動作を制御する制御手段とを備える、リニア圧縮機。
  9. 前記アウターヨークを前記ケーシングに固定するエンドブラケットをさらに備え、
    前記エンドブラケットに前記磁気センサ群が配置されている、請求項8に記載のリニア圧縮機。
  10. 前記インナーヨークと前記アウターヨークとの間に、前記ピストン駆動用コイルとは電気的に絶縁された磁気センサ駆動用コイルをさらに備え、
    前記磁気センサ駆動用コイル内に生じる誘導起電力を直流電力に変換し、得られた直流電力を前記磁気センサの駆動源として利用することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載のリニア圧縮機。
  11. 前記インナーヨークと前記アウターヨークとの間に、前記ピストン駆動用コイルとは電気的に絶縁された増幅回路駆動用コイルをさらに備え、
    前記増幅回路駆動用コイル内に生じる誘導起電力を直流電力に変換し、得られた直流電力を前記磁気センサの出力増幅回路の駆動源として利用することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載のリニア圧縮機。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載のリニア圧縮機を備えた、スターリング冷凍機。
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