JP2005255972A - 汚染、疲弊土壌の浄化改質材及び浄化改質方法 - Google Patents

汚染、疲弊土壌の浄化改質材及び浄化改質方法 Download PDF

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Abstract

【課題】汚染土壌若しくは疲弊土壌表面に散布し混和させるのみで、汚染物質を吸着固定若しくは吸着分解して不溶化或いは浄化し、更には有用土壌菌の活性化と団粒化を図り地力回復を可能とする汚染、疲弊土壌の浄化改質材及び浄化改質方法を提供する。
【解決手段】アクチノプラナス属放線菌10を栄養材11とともに増殖発酵並びに完熟発酵させた増殖アクチノプラナス属放線菌13が30乃至70%重量割合と、その平均粒径が100μm以下で比表面積が120m/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体14が22乃至67%重量割合と、未発酵魚粉を主成分とする二次増殖発酵栄養材15が3乃至8%重量割合の組成からなる汚染、疲弊土壌の浄化改質材1、及び該浄化改質材1を汚染土壌若しくは疲弊土壌表面に、その土壌重量に対し2乃至12%重量割合で散布し且混和させる汚染、疲弊土壌の浄化改質方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は化学物質や化学ガス物質等により汚染された汚染土壌の浄化、或いは化学肥料や農薬の過剰残留による塩害や地力低下及び病害発生の招来される疲弊土壌の地力回復を可能とする汚染、疲弊土壌の浄化改質材及び浄化改質方法に関するものである。
我が国は過去の著しい経済発展とともに産業規模も拡大化されてきたものであるが、この経済発展の裏面には化学工業の発展による多量の化学品の生産とその使用がなされてきたものの、他方において該化学品の膨大量に亘る排出や廃棄或いは漏出がなされ続けられてきており、これにより土地や水或いは空気に亘る環境全体が汚染され且破壊されるに至っている。
而して水や空気は一方において排出や廃棄の削減を図ることにより、他方においては自然の浄化作用が機能するため長期に亘って自然浄化がなされるものの、土壌汚染においては自然の浄化作用が機能せぬため、排出され若しくは廃棄され或いは漏出された化学物質が長期に亘って蓄積され続けられて来ており、而もこの蓄積された化学物質が地下水に混入拡散され既に各地で健康被害を惹起しており、特に土壌汚染に対しては緊急且優先した浄化対策を講ぜねばならない実情にある。
更に我が国では経済発展とともに、農業も管理栽培による促成化と且多量生産を図る必要上から、自然条件を隔絶させるためのハウスやトンネル施設を構築し、人工的管理とともに速効性に優れる化学肥料を多量に施肥してきた結果、該化学肥料の過剰残留による塩害発生と土壌の単粒化により地力が著しく低下し、これにより疲弱な育苗と罹病が頻発する結果多量の農薬使用を余儀なくされ、これによる生産農産物の安全性が損われて流通に供しえぬ結果となること等、農業経営事態も重大な岐路に立たされている。
加えて土地の利用に際しては、その土地の汚染調査をなし汚染された土地については浄化若しくは不溶化措置を売主若しくは買主に課す立法化がなされるに至ったものの、従来から提案されてなる客土手段所謂汚染された土壌を掘削搬出し未汚染土壌で埋戻し、若しくは汚染された土壌を一旦搬出したうえ加熱浄化し或いは化学薬剤で洗浄浄化したうえ再び埋戻す手段は、埋戻しとともに隣接若しくは近隣の汚染土壌の汚染物質が地下水で移動し短時に再汚染が招来されて実質的浄化が図れず、更に凝固剤の注入により汚染物質を凝固固定する手段も、土壌自体を変化させるばかりか再利用が著しく制限される問題が内在し、或いはボーリングによる井戸を掘削し減圧により土壌中に混在する化学ガス状汚染物を活性炭の如き吸着材に吸着させ除去させる減圧吸着手段も化学ガス状物質のみの浄化に制限され、また多数の電極を埋入し加電による吸着除去手段も一部の汚染物質に限定される等汚染土壌の浄化には有効なものが無く、且これら浄化手段の実施には多大な費用と高度の浄化技術及び機械装置の操作技術も要請されること等とが相俟って未だ実用化されるには至っていない。
かかる状況に鑑み発明者等の関係するグループが、近年に至って商業生産された人工ゼオライトの多孔性に係る膨大な吸着容量とその保持する触媒作用に強い塩基置換性を付与せしめて、汚染物質の吸着固定による不溶化並びに吸着分解とにより汚染土壌に対して高い浄化機能が発揮されることを究明し、既に原位置における簡便且安価な汚染土壌の浄化や不溶化の実現に向け実用化試験を継続している。
しかしながら土壌汚染に関する環境基準で対象とする汚染物質は36種にも亘り仮令吸着固定や吸着分解性に優れる人工ゼオライトの使用でも全ての汚染物質を効果的に浄化し若しくは不溶化するには未だ十分でない事実が判明した。
特願2003−167168
他方農業土壌においては前述の如く自然条件を隔絶させるハウスやトンネル内で人工管理を施し促成化や多量の栽培生産を図ってきたものの、ハウスやトンネル内では直射日光や風の直接作用或いは雨の洗脱作用も無く、而も速効性の高い化学肥料を繰返し施肥させていた結果、カリ分の過剰による窒素分の吸収阻害や過剰化学肥料の蓄積に伴う土壌内部の塩害と単粒化が増長され、通水性や通気性の阻害による土壌の疲弊所謂地力低下が著しく進行し、結果として育苗の罹病や病害虫による食害も多発するため多量の農薬使用を余儀なくされている。
かかる実情に対して近年においては農業土壌中に生息し農作物の育成に有用とされる好気性細菌の複数種を増殖させた有機肥料を施肥し、地力の回復と防病を図ることが各地で試みられているものの、農作物の栽培される農地は温度や水分率、pH値、土壌成分、或いは土壌組成もそれぞれ異なるものであるから、有用な好気性細菌をバランス良く組合せたものであっても、実用使用に際してはこれら好気性細菌の増殖挙動が著しく異なり、十分な健苗育成がなされぬばかりか、過剰な化学肥料の蓄積により招来された塩害特には単粒化された土壌の改良には全く至らず、依然として疲弱な育苗による病害虫の発生が頻発しており且農薬依存からも脱却できぬ状況にある。
比嘉照夫著「EM産業革命」 綜合ユニコム 1995年
発明者等はかかる状況に鑑み鋭意研究を重ねた結果、アクチノプラナス属放線菌は耐熱性に優れるとともに牛糞や豚糞、鶏糞若しくは米糠を栄養材として用いることにより著しい増殖発酵をなし、且この増殖発酵に伴い多量の環状ペプチドを初めネプラノシン、キャンディプラネシン、6−チオグアニン等の抗生物質や、アミラーゼ阻害物質、或いはイソヘマチン酸及び土壌菌類に対する抑制物質若しくは活性物質等の代謝物質を分泌生産するため、疲弊土壌に混和させることにより病菌類の抑制と且土壌有用菌の活性化による地力回復が容易になしえること、及び汚染土壌に混和させることにより汚染物質を包着して不溶化若しくは分解により浄化の促進も可能なこと、或いは完熟発酵を施すことにより該増殖アクチノプラナス属放線菌が胞子嚢を形成し休眠態様となるため、長期に保存でき且各種素材との混合も容易になしえること等を究明し本発明に想到した。
本発明は化学物質や化学ガス状物質等により汚染された汚染土壌或いは農業の疲弊土壌表面に所要量を散布し、且汚染土壌や疲弊土壌と混和させるのみで汚染物質の吸着固定や吸着分解により不溶化若しくは浄化をなし、或いは土壌菌の活性化と土壌の団粒化により疲弊土壌の地力回復を可能となす汚染、疲弊土壌の浄化改質材及び浄化改質方法を提供することにある。
上述の課題を解決するため本発明においては牛糞や豚糞、鶏糞或いは米糠よりなる有機物を増殖の栄養材として増殖発酵を促進せしめ、且増殖発酵に際し土壌病害菌や防害虫を防除しえる抗生物質やアミラーゼ阻害物質、根圏の有害菌の抑制並びに有用菌の活性化物質、或いは汚染物質に対する包着若しくは分解を促進する包着物質や分解菌促進物質等を分泌生産しえ、而も増殖発酵及び完熟発酵後に胞子嚢を形成し休眠し、且栄養分の存在下に二次増殖発酵のなしえる菌種としてアクチノプラナス属放線菌を増殖発酵させ且完熟発酵させて増殖アクチノプラナス属放線菌となす。
そしてこの増殖アクチノプラナス属放線菌を全体重量に対して30乃至70%重量割合と、汚染物質を積極的に吸着せしめ且土壌間隙内に侵入し易いようその平均粒径が100μm以下で、且多量の汚染物質を十分に吸着できる吸着容量と吸着した汚染物質を強固に吸着固定或いは吸着分解させるうえから、その比表面積が120m/g以上で且塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が22乃至67%重量割合で混合され、更に汚染土壌や疲弊土壌表面に散布され混和された場合に、増殖アクチノプラナス属放線菌の二次増殖発酵をなすため、一段と増殖発酵性に優れる未発酵魚粉を主成分とする二次増殖発酵栄養材が3乃至8%重量割合で混合された組成からなる汚染、疲弊土壌の浄化改質材に存する。
更にはアクチノプラナス属放線菌の増殖発酵に際して牛糞や豚糞、鶏糞若しくは米糠からなる栄養材と、人工ゼオライト粉体とを予め混合のうえ増殖発酵をなし且完熟発酵をなすことにより、増殖アクチノプラナス属放線菌が人工ゼオライト粉体に担持されてなる汚染、疲弊土壌の浄化改質材に存する。
加えて汚染土壌若しくは疲弊土壌表面に、その土壌重量に対して2乃至12%重量割合で浄化改質材を散布し且その土壌を掘削させて混和させたうえ浄化改質材の増殖アクチノプラナス属放線菌を二次増殖発酵せしめて有機肥料分の補給と、汚染物質の包着並びに吸着固定若しくは吸着分解により土壌の不溶化や浄化を図り、しかも有用土壌菌の活性化を図り地力の回復と、人工ゼオライト粉体の混和並びに土壌内部への侵入により通気性や通水性を保持せしめる汚染、疲弊土壌の浄化改質方法に存し、更には混合された増殖アクチノプラナス属放線菌の二次増殖発酵を促進させるため、混和された土壌全体の水分率が30乃至80%となるよう散水させる汚染、疲弊土壌の浄化改質方法に存する。
本発明浄化改質材は上述の如き手段からなるもので、アクチノプラナス属放線菌は土壌菌類から分離培養されてなるため使用安全性が高く、且該アクチノプラナス属放線菌は牛糞を初め豚糞、鶏糞或いは米糠等の栄養材で著しく増殖発酵が促進されるため短期間に多量の増殖アクチノプラナス属放線菌が増殖できるとともに、該増殖アクチノプラナス属放線菌を更に完熟発酵させることにより胞子嚢を形成し休眠するため、長期に亘る保存が可能となるばかりか混合使用等の取扱い性が極めて良好となる。
そして該増殖アクチノプラナス属放線菌には、増殖に際して分泌生産される多量の環状ペプチドを初めネプラノシン、キャンディプラネシン、6−チオグアニン等の抗生物質や、アミラーゼ阻害物質やイソヘマチン酸、或いはキチナーゼ、ラミナリナーゼ等根圏菌類の有害菌の抑制と且有用菌の活性化物質が混在しており、而も二次増殖発酵時にもこれら物質が分泌生産されるとともに、該増殖アクチノプラナス属放線菌が全体重量に対して30乃至70%重量割合と、且汚染物質を積極的に吸着しえる吸着表面積率が極めて大きく且土壌間隙内に容易に侵入しえるようその平均粒径が100μm以下で、多量の汚染物質を吸着しえる膨大な吸着容量及び吸着した汚染物質を強固に吸着固定若しくは吸着分解しえるよう、その比表面積が120m/g以上で且塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が22乃至67%重量割合で混合されてなるため、汚染土壌に所要量を散布し混和させることにより、汚染物質が増殖アクチノプラナス属放線菌の代謝分泌生産物質により包着されて不溶化され若しくは土壌分解菌の活性化に伴い分解されるばかりか、特には人工ゼオライト粉体の積極的な吸着に伴い吸着固定されて不溶化され或いは吸着分解による浄化が汚染土壌の原位置により実現できる。
加えて疲弊した農業土壌に散布され且混和がなされることにより、増殖アクチノプラナス属放線菌の代謝分泌生産物たる抗生物質により土壌病害菌や病害虫が防除され無農薬栽培が可能となるばかりか、土壌有害菌の抑制と且有用菌の活性化が図られ而も土壌菌類の分解による無機肥料化の容易な有機肥料分の補給がなされるとともに、人工ゼオライト粉体の優れた吸着性と吸着固定若しくは吸着分解性とにより、残留農薬や塩害も吸着固定若しくは吸着分解がなされ、且単粒化された土壌の団粒化も物理的にも促進されて疲弊土壌の地力が著しく回復可能となる。
そして本発明ではかかる浄化改質材を汚染土壌若しくは疲弊土壌表面に所要重量割合で散布させ且混和させるのみで、浄化改質材に3乃至8%重量割合で混合されてなる二次増殖栄養材により増殖アクチノプラナス属放線菌が増殖し、汚染物質を包着或いは分解を促進する代謝物質が分泌生産され、更に混和された土壌全体の水分率が30乃至80%となるよう散水させるのみで、増殖アクチノプラナス属放線菌の増殖が一段と促進されて浄化改質が図れる等極めて優れた特長を具備する汚染、疲弊土壌の浄化改質材及び浄化改質方法といえる。
アクチノプラナス属放線菌を牛糞、豚糞、鶏糞若しくは米糠からなる栄養材で増殖発酵させ且完熟発酵させてなる増殖アクチノプラナス属放線菌が30乃至70%重量割合と、平均粒径が100μm以下で比表面積が120m/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が22乃至67%重量割合、及び魚粉を主成分とする二次増殖発酵栄養材が3乃至8%重量割合で混合された組成で浄化改質材が形成され、この浄化改質材を汚染土壌若しくは疲弊土壌表面に、これら土壌重量に対して2乃至12%重量割合で散布し且混和させ、或いは更にこの混和された土壌全体の水分率を30乃至80%となるよう散水させる汚染、疲弊土壌の浄化改質方法。
以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明すれば、図1は本発明汚染、疲弊土壌の浄化改質材1の製造工程説明図であって、使用するアクチノプラナス属放線菌10は、農業における疲弊土壌の浄化改質にも使用するうえからも使用安全性が高く、且化学物質や化学ガス状物質或いは農薬等の汚染物質を包着不溶化させる包着物質や、土壌分解菌を活性化させ汚染物質を分解させるための活性化物質を初め、土壌有害菌や病害虫の抑制並びに土壌有用菌の活性化による地力回復を図るため、その増殖発酵に際して環状ペプチドを初めとする抗生物質や、アミラーゼ阻害物質、イソヘマチン酸やキチナーゼ、ラミナリナーゼ等の土壌有害菌の抑制及び土壌有用菌への活性化物質を分泌生産しえる菌として、アクチノプラナス属放線菌10が選択される。
而して本発明では汚染土壌の浄化改質をも図るものでもあるから、分泌生産される代謝物質もそれぞれの使用目的に適合するものが望まれる。これがためにはアクチノプラナス属放線菌の具体的菌種として環状ペプチドを利用する場合にはアクチノプラナス アワジネンシスが、抗生物質が要請される場合にはアクチノプラナス SP MC1−2320やアクチノプラナス レギュラリス Subspが、土壌有害菌の抑制及び土壌有用菌の活性化にはアクチノプラナス フィリピネンシス SANK61681やアクチノプラナス Sp ストレイン MB−SE50が挙げられる。
かくしてアクチノプラナス属放線菌10は、有機物質特には牛糞や豚糞、鶏糞或いは米糠からなる栄養材11を栄養分として活発な増殖発酵をなすもので、増殖度合は栄養材11や増殖条件等によっても異なるが概ねアクチノプラナス属放線菌10の重量に対し、栄養材11は略10乃至100倍重量割合が目途となる。
当然に増殖発酵は温度や水分率、pH値等の条件によっても異なるが一般的な温度条件としては略20℃乃至60℃程度、水分率としては略50乃至70%程度となるよう加水12が施され、且pH値としては略5.0乃至8.5程度が望まれるもので、アクチノプラナス属放線菌10、栄養材11及び加水12は混合槽区10Aにおいて行われる。
混合槽区10Aで栄養材11及び加水12されたアクチノプラナス属放線菌10は、該混合槽区10A内で増殖発酵させても良いが、多量に生産をなす場合にはバッチ方式によることが好都合であるから、ある程度の増殖発酵段階で発酵槽区10Bに撹拌しつつ移送させて増殖発酵させれば良い。
そして増殖発酵が定常状態に至った場合には、更に内部の未増殖発酵部分や増殖発酵むらをなくすため、完熟槽区10Cに移送させ完熟発酵させることにより増殖アクチノプラナス属放線菌13が形成される。加えてこの完熟発酵により形成された増殖アクチノプラナス属放線菌13は長期保存性と取扱性を保持させるうえから、胞子嚢の形成による休眠をなさしむる必要上自然乾燥10D若しくは風乾燥が施される。
かくして自然乾燥10Dが施され胞子嚢の形成がなされた増殖アクチノプラナス属放線菌13は、全体重量に対して30乃至70%重量割合で混合使用されるが、この増殖アクチノプラナス属放線菌13の混合使用割合は、農業疲弊土壌の浄化改質により地力回復をなす場合には有機肥料分の補給とともに病害菌や病害虫の防除や農薬排除のための抗生物質或いは有害土壌菌の抑制物質と有用土壌菌の活性化物質を必要とするものでは、該増殖アクチノプラナス属放線菌13の代謝物質の分泌生産の多いものが好適であるから、かかる目的に使用の場合には略50乃至70%重量割合が望まれる。
反面過剰な化学肥料の蓄積による塩害や農薬蓄積による汚染防止を図る場合や、汚染土壌の浄化を図る場合等では膨大な吸着性と吸着固定による不溶化或いは吸着分解による浄化が求められ、更には単粒化した土壌の団粒化への改質が求められることから、該増殖アクチノプラナス属放線菌13に更に全体重量に対して22乃至67%重量割合の人工ゼオライト粉体14が混合される。
この人工ゼオライト粉体14は疲弊土壌において化学肥料の過剰蓄種による塩害や農薬の過剰蓄種による汚染を効率良く吸着させ分解させ、更には土壌間隙内に容易に侵入させて単粒化土壌の団粒化土壌に改質させるうえからも、その平均粒径が100μm以下望ましくは1乃至30μmのものが使用され、且汚染物質等を効率的に吸着させ且効果的に吸着不溶化若しくは吸着分解させるには、膨大な吸着容量所謂比表面積において少なくとも120m/g以上、望ましくは150乃至180m/gで且本質的に保持する触媒作用に加え強い塩基置換性が要請されるため、その塩基置換容量(meq/100g)においては少なくとも200mg以上望ましくは250乃至350mgのものが使用される。従って汚染土壌の浄化の如く汚染物質の吸着不溶化や吸着分解の目的においては、該人工ゼオライト粉体14はその汚染状態によっても異なるが、概ね40乃至67%重量割合で使用される。
増殖アクチノプラナス属放線菌13が30乃至70%重量割合に人工ゼイライト粉体14が22乃至67%重量割合で混合されてなる浄化改質材1には、該浄化改質材1が汚染土壌や疲弊土壌にその土壌重量に対して2乃至12%重量割合で散布され、且混和された場合に、更に該増殖アクチノプラナス属放線菌13に栄養分を与えて再増殖発酵を促進させるため、未発酵魚粉を主成分とする二次増殖発酵栄養材15が3乃至8%重量割合で混合されて図2の如く浄化改質材1が形成されている。
かかる場合に二次増殖発酵栄養材15に未発酵魚粉を主成分とするものを使用する所以は、未発酵の動物性蛋白特にはキチン質を栄養分として著しい増殖をなす理由からによる。更に該二次増殖発酵栄養材15の混合量は増殖アクチノプラナス属放線菌13の混合量に関連するもので、増殖アクチノプラナス属放線菌13が30乃至50%重量割合では略3乃至5%重量割合で、増殖アクチノプラナス属放線菌13が50乃至70%重量割合の場合には略5乃至8%重量割合が目安となる。
そして増殖アクチノプラナス属放線菌13並びに人工ゼオライト粉体14及び二次増殖発酵栄養材15の混合は、適宜のブレンダーやミキサー等の配合機10Eを用いれば良い。
本発明浄化改質材1はかかるように、アクチノプラナス属放線菌10を増殖発酵並びに完熟発酵させて一旦増殖アクチノプラナス属放線菌13となしたるうえ、人工ゼオライト粉体14及び二次増殖発酵栄養材15を所要重量割合で混合させたものであるが、該浄化改質材1を用いて散布し且混和させて浄化改質を図る場合には、増殖アクチノプラナス属放線菌13の浄化改質作用と人工ゼオライト粉体14の浄化改質作用とが遊離しシナジー効果が発揮されぬ危険も内在する。そこでこの対処手段として、予め所要重量割合でアクチノプラナス属放線菌10と栄養材11並びに人工ゼオライト粉体14を混合し且加水12して増殖発酵並びに完熟発酵を施すことにより、増殖アクチノプラナス属放線菌13が人工ゼオライト粉体14を担体として強固に担持された図3に示す如き増殖アクチノプラナス属放線菌13が担持された担持体13Aが形成され、而して二次増殖発酵栄養材15を混合させた担持による浄化改質材1Aの使用が好適である。
かくしてなる浄化改質材1若しくは担持による浄化改質材1Aを用いて、汚染土壌や疲弊土壌2の浄化改質をなす方法は、図4に示すように汚染土壌や疲弊土壌2の表面に、その汚染度合や疲弊度合に合せて且その汚染土壌若しくは疲弊土壌重量に対して2乃至12%重量割合で散布し、且所要の深さに亘って掘削のうえなるべく均質に而も十分通気がなされるよう混和3をなしてやれば良い。
かかる場合に、掘削や混和3に際して農業の疲弊土壌2ではその汚染や疲弊深度もせいぜい1乃至2m程度と浅く、従って本発明の浄化改質方法の実施においては既存の農業機械類が容易に利用できるもので、疲弊土壌2表面への散布にはライムソワーやロータリーソワー等の播種用若しくは施肥用機械が使用でき、更に掘削にはロータリーカルチャーやロータリーサブソイラー或いはディスクロータリー等の耕起用や管理作業用機械が使用できる。
更に本発明浄化改質材1若しくは担持による浄化改質材1Aを散布し且混和3させ、混合されてなる増殖アクチノプラナス属放線菌13を増殖発酵させるうえからは適度の水分が要請される。これがため汚染土壌や疲弊土壌2が乾燥している場合には、浄化改質材1若しくは担持による浄化改質材1Aが散布され混和3された土壌全体の水分率が少なくとも30%以上で且最大80%程度となるよう散水させることが、早期に増殖発酵がなされて汚染土壌或いは疲弊土壌2の浄化改質がなされる。
実験例
以下に本発明浄化改質材1を用いて汚染土壌の浄化改質実験結果を述べれば、使用した浄化改質材1はアクチノプラナス属放線菌としてアクチノプラナス フィリピネンシスSANK61681菌種を用い、該菌種20kgに豚糞1000kgを混合し且水分率60%に加水して9日間増殖発酵させたうえ更に14日間完熟発酵をなし、而して20日間自然乾燥させて増殖アクチノプラナス属放線菌を形成した。そしてこの増殖アクチノプラナス属放線菌が38%重量に、平均粒径30μmで比表面積120m/g及び塩基置換容量(meq/100g)が250mgの人工ゼオライト粉体を58%重量、及び未発酵魚粉からなる二次増殖発酵栄養材4%の組成からなるものを使用した。
浄化改質実験は、神奈川県横浜市都筑区川和町地先資材置場敷地90坪を3区画に分け、第一区画30坪は未浄化の対照区とし、第二区画30坪は本発明浄化改質材に使用した人工ゼオライト粉体のみを土壌重量に対して10%重量割合で散布且混和させて実験区1とし、更に第三区画30坪には本発明浄化改質材を土壌重量に対して10%重量割合で散布且混和させて実験区2とした。
浄化改質測定は、人工ゼオライト粉体及び浄化改質材を散布且混和させたうえ10日間放置したうえ、所定期間毎に対照区、実験区1、実験区2より土壌サンプルを採取のうえ、簡便パックテストにより残留濃度を測定し浄化改質度合を判断したもので、汚染物質はヒ素、リン酸、塩素及び塩化物について行い、結果は表1の如く本発明浄化改質材は期間経過とともに優れた浄化改質効果が発揮される。
Figure 2005255972
浄化改質材の製造工程説明図である。 浄化改質材の説明図である。 担持された浄化改質材の拡大説明図である。 浄化改質方法の説明図である。
符号の説明
1 浄化改質材
1A 担持による浄化改質材
2 汚染土壌若しくは疲弊土壌
3 混和
10 アクチノプラナス属放線菌
10A 混合槽区
10B 発酵槽区
10C 完熟槽区
10D 自然乾燥
10E 配合機
11 栄養材
12 加水
13 増殖アクチノプラナス属放線菌
14 人工ゼオライト粉体
15 二次増殖発酵栄養材

Claims (4)

  1. アクチノプラナス属放線菌を牛糞、豚糞、鶏糞若しくは米糠からなる栄養材で増殖発酵させ且完熟発酵させてなる増殖アクチノプラナス属放線菌が30乃至70%重量割合、並びに平均粒径が100μm以下でその比表面積が120m/g以上で塩基置換容量(meq/100g)が200mg以上の人工ゼオライト粉体が22乃至67%重量割合、及び未発酵の魚粉を主成分とする二次増殖発酵栄養材が3乃至8%重量割合の組成からなることを特徴とする汚染、疲弊土壌の浄化改質材。
  2. アクチノプラナス属放線菌を牛糞、豚糞、鶏糞若しくは米糠からなる栄養材と、人工ゼオライト粉体とを混合のうえ増殖発酵及び完熟発酵せしめた増殖アクチノプラナス属放線菌が人工ゼオライト粉体に担持されてなる請求項1記載の汚染、疲弊土壌の浄化改質材。
  3. 汚染土壌若しくは疲弊土壌表面に、該汚染土壌若しくは疲弊土壌重量に対し2乃至12%重量割合の浄化改質材を散布したうえ、所要の深さを以って掘削させ且混和せしめ、浄化改質材の増殖アクチノプラナス属放線菌を二次増殖発酵させ、有機肥料分の補給と汚染物質の包着や吸着固定若しくは吸着分解、並びに有用土壌菌の活性化及び通気性通水性を保持せしめることを特徴とする汚染、疲弊土壌の浄化改質方法。
  4. 汚染土壌若しくは疲弊土壌の表面に所要重量割合で浄化改質材を散布し、且所要の深さを以って掘削させて混和せしめたうえ、その全体の水分率が30乃至80%となるよう散水させる請求項3記載の汚染、疲弊土壌の浄化改質方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015231351A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 アクアサービス株式会社 硫黄細菌を担持させた袋状微生物製剤およびそれを用いた環境浄化方法
CN106118682A (zh) * 2016-06-30 2016-11-16 山东胜伟园林科技有限公司 一种含益母草提取物的抗盐碱组合物及其制备方法
CN108541660A (zh) * 2018-04-24 2018-09-18 上海动物园 动物饲养方法、动物饲养装置及其发酵床
CN112167004A (zh) * 2020-10-14 2021-01-05 中国石油化工股份有限公司 一种页岩气水基钻屑土壤化的制作方法

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