JP2005253628A - 放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法 - Google Patents

放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】過度の画像のボケやシェーディング等の弊害を抑制しつつ、アーチファクトを緩和することが可能な放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法である。
【解決手段】放射線画像診断装置1は、放射線を発生させる放射線発生手段2と、放射線発生手段2からの放射線を検出する放射線検出手段3と、放射線検出手段3の放射線検出値に対して対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成する放射線検出値対数変換処理手段9と、前記投影データに対して対数逆変換に相当する変換を施すことにより中間変数を生成する中間変数生成手段11と、前記中間変数に対して平滑化処理を施す中間変数平滑化処理手段12と、平滑化処理後の前記中間変数に対して対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成する中間変数対数変換処理手段13とを有する。
【選択図】 図5

Description

本発明はX線等の放射線を被検体に照射して被検体内部の様子を可視化する放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法に関する。
従来、被検体内部の断層画像を撮影する装置として放射線画像診断装置がある。その代表例がX線CT(computer tomography)である。X線CTではX線管から被検体にX線が照射され、被検体を透過したX線がX線検出器やデータ収集システム(DAS:data acquisition system)において検出される。さらに、X線検出器やDASからなる検出系のX線検出値に対して対数変換処理を伴う処理が施されて投影データが得られる。
このようなX線計測系においては、運用条件により、X線検出器に到達するX線フォトン数が極少となり、検出器やDASなどの計測系出力において平均信号レベルが雑音揺らぎに較べて十分大きくないことが起きる。この状況を以下超低線量と呼ぶ。超低線量域では、放射線計測に伴う雑音の影響でX線CT画像上に強大なストリーク状アーチファクトが生み出され、画像診断に支障を及ぼす画質となるという問題がある。
特に被写体が被検体である人体のように平たい場合には、横方向のX線パスが長いために横方向の検出X線フォトン数の減弱が著しくなる。例えば、比較的大きい被検体の肩部や骨盤部のスキャンでは、横方向の投影データにおいて検出X線フォトン数が不足する超低線量域が形成される。このため、診断に有用なX線CT画像を得るために薄いスライスの撮影を断念し、最大線量でスキャンせざるを得ない状況となっている。
さらに、検出X線フォトン数の不足が著しい場合には、診断目的を達成するために必要な画質のX線CT画像を得ることができない場合もある。
また、大型の被検体のみならず、腕を上げられずに体側に腕を置いてスキャンせざるを得ない場合にも、同様に検出X線フォトン数不足による画質低下の問題が生じる。
図8(a)(b)は、従来の放射線画像診断装置によりそれぞれ異なる照射線量150mAs、25mAsの条件で得られたX線CT画像である。図8(a)(b)において横方向の投影データの信号雑音比が著しく低いため、画像上にも横方向に激しく雑音が走っている。一方、縦方向の投影データは、被写体が扁平であるため検出X線の減弱は横方向に比べて小さく、雑音の影響による画質の低下の軽微であることが分かる。
X線CT画像が図8(a)(b)のような画質となるのは、X線CT画像再構成の際のコンボリューション処理において、変化分強調の特性により横方向の投影データの雑音が振幅強調されて横方向に逆投影されるため、鋭くかつ振幅の大きなストリーク状アーチファクトとなってX線CT画像に現れるためである。
そこで従来、検出X線フォトン数不足によるX線CT画像の画質低下を回避するために、対数変換処理後の投影データの雑音成分を平滑化処理する機能を備えた放射線画像診断装置が提案される(例えば非特許文献1および非特許文献2参照)。
この放射線画像診断装置では、投影データのうち高雑音と推定されるデータを抽出して近傍データとの間で平滑化処理した値に置換する。この際、平滑化処理の強弱の程度は条件に応じて調整される。例えば、あるスレッショールドを超えるデータに対しては軽い平滑化処理を行う一方、別のスレッショールドを超えるデータに対しては強力な平滑化処理を行う。
すなわち、投影データの値をpi,j、iをビュー番号のインデックス、jをレイ番号のインデックスとし、値が小さい側から例えば3種のスレッショールドT1 , T2 , T3を設定する。さらに、平滑化フィルタを(2N+1)×(2N+1)の広がりを持つコンボリューションカーネルとする。
そして、各スレッショールドT1 , T2 , T3を投影データの値pi,jがそれぞれ超えた場合の各フィルタ係数をw(weak)、m(medium)、s(strong)として式(1)により平滑化処理が投影データに対して実行され、投影データの値pi,jが近傍の投影データの値pi+k,j+lとの間で平滑化された値p'i,jに置換される。ここで、Nが大きいほど強力な平滑化フィルタであるが、例えばwのNは3,mのNは5,sのNは7である。
Figure 2005253628
尚、大きい値の投影データに対して、より強力な平滑化を施すのは、値が大きい投影データはX線減弱が大きく信号雑音比が悪いことを意味しているからである。すなわち、高雑音と推定される劣悪なデータほど、より強力な平滑化処理で雑音揺らぎが低減される。
この際、平滑化処理の対象となるストリーク状アーチファクト部分の投影データは全体のごく一部であるため、X線CT画像の空間分解能に与える影響は大きくない。しかし、この方法でも、図8(a)(b)にそれぞれ平滑化処理を施すと、図9(a)(b)に示すようにストリーク状アーチファクトがある程度は軽減されたX線CT画像を得ることができるが、十分な画質が得られるには至っていない。
このCT画像は、投影データの値や投影データの品質の善し悪しに応じて平滑化処理の度合いを変えるというアダプティブフィルタを用いた処理法で得られたものと言える。
一方、検出X線フォトン数不足によるX線CT画像の画質低下を回避するために、X線検出値に対数変換処理を伴う各種処理を施して投影データを生成する際、非常にX線検出値の低いデータについては対数曲線を用いず別の関数で変換するlog-tweakという技術を用いた放射線画像診断装置が提案される(例えば非特許文献3および特許文献1参照)。
この放射線画像診断装置では、式(2)に示すようにオフセット補正処理やクリッピング等の各種前処理後におけるDASのX線検出値xが所定のスレッショールドレベルt以上の場合には通常の対数変換により投影データpが求められる一方、X線検出値xがスレッショールドレベルt以下である場合には、スレッショールドレベルtにおける対数変換曲線の接線を変換曲線として投影データpが求められる。
尚、式(2)においてCは補正定数であり、Ksは一般的に対数変換の際に用いられるスケーリング定数である。
Figure 2005253628
しかし、一般には単にlog-tweakにより得られた投影データでは、十分に画質低下が抑制されないため、さらに先述の平滑化処理が施されてX線CT画像が再構成される。この結果、図10に示すようなX線CT画像が得られる。尚、図10(a)は照射線量が150mAsの場合にスレッショールドレベルtを60としたときのX線CT画像であり、(b)は、照射線量が25mAsの場合にスレッショールドレベルtを20としたときのX線CT画像である。
特開2003−310600号公報 Adaptive streak artifact reduction in computed tomography resulting from excessive x-ray photon noise. Med. Phys. 25 (11): 2139-2147, 1998 Kachelriess M, Watzke O, Kalender W: Generalized multi-dimensional adaptive filtering for conventional and spiral single-slice, multi-slice, and cone-beam CT. Med. Phys. 28(4): 475-490, 2001 Mori I, Kazama M: Method for Suppressing Streak Artifacts in CT Resulting from Excessive Noise. Medical Imaging Technology, 21(4):272-276, 2003
従来のlog-tweak技術と投影データの平滑化処理を組み合わせた放射線画像診断装置では、照射線量が150mAsの場合にスレッショールドレベルtを60とすれば十分な画質であるものの、スレッショールドレベルtを10または20程度とすると、log-tweak技術による処理と投影データの平滑化処理を実施する前の画質と同等となってしまう。
同様に、照射線量が25mAsの場合にスレッショールドレベルtを10とすると、ストリークアーチファクトが十分に消えない。さらに、照射線量が25mAsの場合にスレッショールドレベルtを20とすると、図10(b)に示すようにストリークアーチファクトが消えるものの脊椎を横切って値が低下している領域が現れ、かつ脊椎の上端部を横切る領域の値が正側にシフトするという弊害が生じているのが分かる。
つまり、図10(a)(b)に示すように照射線量が150mAsの場合には、スレッショールドレベルtを比較的大きな60としてとすることにより、画質低下の抑制効果を得ることができる一方、照射線量が25mAsの場合には、スレッショールドレベルtを比較的大きな60とすると逆に弊害が生じることが分かる。
このため、画質低下を十分に抑制するためには、スレッショールドレベルtをX線の照射条件に応じて調整する必要があり、あらゆる条件において画質の低下が十分に抑制されるようなスレッショールドレベルtの最適値を一律に設定するようにすることが困難である。換言すれば、ストリークアーチファクトを十分に消滅させるためには、シェーディングの弊害が発生する恐れを回避させることが困難である。
このような背景から現実には、スレッショールドレベルtを小さく設定して照射線量が25mAs程度と低い場合であってもlog-tweakによる弊害が回避されるようにする一方、照射線量が150mAs程度と高い場合には、残存するストリークアーチファクトを甘受する方法や、逆にスレッショールドレベルtを大きく設定して照射線量が150mAs程度と高い場合にストリークアーチファクトが十分に消滅されるようにする一方、照射線量が25mAs程度と低い場合には、log-tweakによる弊害を甘受する方法がとられる。
一方、平滑化処理においてNを大きく設定することにより平滑化フィルタをより大きくすればストリークアーチファクトを緩和させることができる。しかし、これにより画像が著しくぼけるといった問題や、照射線量が25mAs程度と低い場合には、鋭いストリークアーチファクトは消滅できても太いストリークアーチファクトは消滅できないといった問題が生じる。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、過度の画像のボケやシェーディング等の弊害を抑制しつつ、アーチファクトを緩和することが可能な放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る放射線画像診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、放射線を発生させる放射線発生手段と、前記放射線発生手段からの放射線を検出する放射線検出手段と、前記放射線検出手段の放射線検出値に対して平滑化処理を施す放射線検出値平滑化処理手段と、平滑化処理後の放射線検出値に対して対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成する放射線検出値対数変換処理手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る放射線画像診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、放射線を発生させる放射線発生手段と、前記放射線発生手段からの放射線を検出する放射線検出手段と、前記放射線検出手段の放射線検出値に対して対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成する放射線検出値対数変換処理手段と、前記投影データに対して対数逆変換に相当する変換を施すことにより中間変数を生成する中間変数生成手段と、前記中間変数に対して平滑化処理を施す中間変数平滑化処理手段と、平滑化処理後の前記中間変数に対して対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成する中間変数対数変換処理手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る放射線画像診断装置のデータ処理方法は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、放射線検出値に平滑化処理を施した後、対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成することを特徴とする方法である。
また、本発明に係る放射線画像診断装置のデータ処理方法は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、投影データに対して対数逆変換に相当する変換を施すことにより中間変数を生成し、前記中間変数に対して平滑化処理を施した後、対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成することを特徴とする方法である。
本発明に係る放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法においては、過度の画像のボケやシェーディング等の弊害を抑制しつつ、アーチファクトを緩和することができる。
本発明に係る放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る放射線画像診断装置の第1の実施形態を示す機能ブロック図である。
放射線画像診断装置1は、放射線発生手段としてのX線管2、放射線検出手段としてのX線検出器3およびデータ収集システム(DAS:data acquisition system)4を備える。DAS4は、データ伝送部5を介して制御部6と接続される。制御部6は、コンピュータにプログラムが読み込まれることにより、あるいは所要の回路により構成されて前処理手段7、放射線検出値平滑化処理手段8、放射線検出値対数変換処理手段9、画像再構成手段10として機能する。また、X線管2とX線検出器3との間には、被検体Pがセットされる。
X線管2は、図示しない高電圧電源と接続され、被検体Pに向けて放射線であるX線を照射できるように配置される。
X線検出器3は、被検体Pを透過したX線を検出して電気信号に変換し、その電気信号をDAS4に与える機能を有する。
DAS4は、X線検出器3から受けた電気信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号を制御部6に与える機能を有する。
ここでX線検出値の言葉について説明する。DAS4の出力のデジタル信号は、X線検出器3へのX線入射フォトン数に比例する信号sと、X線入射フォトン数がゼロのときのオフセットoと、雑音nとの和である。正確にはさらにX線検出器3やDAS4の感度定数等も関与するが、それらは本発明の主旨と無関係なので省略する。前処理手段7は、このオフセットoを差し引いた値、すなわちs+nを得る機能を有している。この処理をオフセット処理ないしオフセット補正という。s+nがX線検出値である。なお、オフセット補正で得たX線検出値に対しさらに若干の処理を施して得たデータの場合も、それが対数変換の前の段階であれば本発明ではX線検出値と呼んでいる。
放射線検出値平滑化処理手段8は、前処理手段7からX線検出値を受けて所要の平滑化条件に従って平滑化処理を施す機能と、平滑化処理後のX線検出値を放射線検出値対数変換処理手段9に与える機能とを有する。ただし、平滑化処理の対象となるX線検出値は、前処理やその他の必要な処理の有無に関わらず対数変換前のX線検出値に相当するデータであればよい。
放射線検出値対数変換処理手段9は、放射線検出値平滑化処理手段8から平滑化処理後のX線検出値を受けて対数変換処理を伴う通常行われる各種処理を施すことにより投影データを生成する機能を有する。
画像再構成手段10は、放射線検出値対数変換処理手段9から投影データを受けて画像再構成処理を施すことによりX線CT画像を生成する機能を有する。この際、画像再構成手段10は、必要に応じて投影データに対して画像再構成処理のための更なる前処理を施す。また、画像再構成手段10により生成されたX線CT画像は図示しない表示装置に与えられて表示されるように構成される。
次に、放射線画像診断装置1の作用について説明する。
図2は、図1に示す放射線画像診断装置1により、X線CT画像を再構成させる際の手順を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まずステップS1において、X線管2からX線が被検体Pに照射されて、X線検出器3においてX線が検出される。X線検出器3は検出したX線の線量をX線検出値としてDAS4およびデータ伝送部5を介して前処理手段7に与える。前処理手段7は、X線検出値に対して各種前処理を施した後、X線検出値を放射線検出値平滑化処理手段8に与える。
次にステップS2において、放射線検出値平滑化処理手段8は、式(3)に示すように前処理手段7から受けたX線検出値の全範囲あるいは一部、例えば予め定められたスレッショールドよりも小さいX線検出値データに対して平滑化処理を施す。この際、平滑化処理の度合いは任意数、例えば3段階に設定される。
すなわち、各ビューiおよびレイjのX線検出値をxi,jとし、スレッショールドを小さい順にX、X、X(X<X<X)とする。そして、X線検出値xi,jが各スレッショールドX、X、Xよりも小さいか否かを基準として平滑化処理の強弱の度合いの異なるフィルタsi,jあるいはmi,jあるいはwi,jを適用する。
つまり、X線検出値xi,jが小さい程、高いX線減弱状況下における劣悪な信号雑音比で検出されたことを示す。そこで、より値が小さいX線検出値xi,jは信号雑音比が低く、データ品質の悪いデータとみなして、より強力なフィルタ、たとえばsi,jで平滑化処理が施される。
尚、ここでX線検出値xi,jのデータ品質の良し悪しとは、ビームハードニングや散乱線のようなシステマチックな誤差要因ではなく、X線フォトンノイズやX線検出器3ないしDAS4系の雑音のようなランダムな雑音による揺らぎの大小を言う。
ここで、平滑化フィルタは例えば従来例と同様の(2N+1)×(2N+1)の任意サイズの広がりを持つコンボリューションカーネルである。
そして、式(3)により設定された平滑化条件に従って一番大きいスレッショールドよりも小さいX線検出値xi,jに対して平滑化処理が実行され、X線検出値xi,jが近傍のX線検出値xi+k,j+lとの間で平滑化されたX線検出値x’i,jに置換される。
Figure 2005253628
そして、放射線検出値平滑化処理手段8は、平滑化処理後のX線検出値x’i,jを放射線検出値対数変換処理手段9に与える。
次にステップS3において、放射線検出値対数変換処理手段9は、放射線検出値平滑化処理手段8から受けた平滑化処理後のX線検出値x’i,jに対して式(4)により対数変換を伴う処理を施し、さらにその他の必要な各種処理を実施して投影データを得るが、それらその他の処理は本発明の主旨と無関係なので省略する。そして第1の実施形態における図1に示す放射線画像診断装置1では、式(4)の処理結果を投影データpi,jと称する。
Figure 2005253628
尚、第1の実施形態における図1に示す放射線画像診断装置1に限らず共通のことであるが、式(4)において、Ci,jは補正定数であり、Ksは一般的に対数変換の際に用いられる正値のスケーリング定数である。すなわち、X線検出値x’i,jの対数変換の結果に対し符号反転とともに適切なスケーリング定数Ksを乗じることにより、投影データpi,jの値が扱いやすい値の範囲に収まるようにスケーリングされる。
また、第1の実施形態における図1に示す放射線画像診断装置1に限らず共通のことであるが、一般にX線検出器3ないしDAS4等の検出系には感度のばらつきが存在する。さらに、ビューやレイによっても検出系の感度は変動する。そこで、検出系の感度のばらつきが投影データpi,jに影響を与えぬように、補正定数Ci,jにより補正するものである。
図3は、分布データに対数変換処理を施した後に平滑化処理を行う場合と平滑化処理を施した後に対数変換処理を行う場合とを比較した図である。
図3(a)は、分布データに対数変換処理を施した後に平滑化処理を行う場合における各分布データを示す図である。(a)のグラフにおいて横軸は、対数変換の入力側のデータ値を示し、縦軸は対数変換の出力側のデータ値を示す。またグラフ内の実線の曲線は対数関数D0である。
さらに、横軸方向の分布データは、X線検出値に相当する分布データD1であり、縦軸方向の分布データは分布データD1の対数変換出力を示す分布データD2および分布データD2の平滑化処理後の分布データD3を示す。
すなわち、分布データD1に対して対数関数D0を用いて対数変換処理E1が施されることにより分布データD2が得られ、得られた対数変換処理E1後の分布データD2に平滑化処理E2が施されて平滑化処理E2後の分布データD3が得られる。従来技術のアダプティブフィルタは対数変換後のデータに対してなされるものであるから、符号反転やスケーリングその他の瑣末なファクタを棄却すれば、分布データD3は従来技術のアダプティブフィルタ処理による投影データの分布を表すものである。
一方、図3(b)は、分布データに平滑化処理を施した後に対数変換処理を行う場合における各分布データを示す図である。(b)において横軸は、対数変換の入力側のデータ値を示し、縦軸は対数変換の出力側のデータ値を示す。またグラフ内の実線の曲線は対数関数D0である。
さらに、横軸方向の分布データは、図の下端からX線検出値に相当する分布データD4および分布データD4の平滑化処理E2後の分布データD5を示し、縦軸方向の分布データは分布データD5の対数変換出力を示す分布データD6を示す。
すなわち、分布データD4に対して平滑化処理E2が施されて平滑化処理E2後の分布データD5が得られ、得られた分布データD5に対数関数D0を用いて対数変換処理E1が施されることにより分布データD6が得られる。図1に示す放射線画像診断装置1のアダプティブフィルタは対数変換前のデータに対してなされるものであるから、符号反転やスケーリングその他の瑣末なファクタを棄却すれば、分布データD6は図1に示す放射線画像診断装置1のアダプティブフィルタ処理による投影データの分布を表すものである。
ここで、分布データD2を得るにあたり、対数変換処理E1の非線形性のために、雑音が平均信号レベルより十分に小さくない限り、分布データD1に重畳した雑音の増幅現象が生じている。すなわち(a)のように左右対称にばらつきを有する分布の入力側の分布データD1を対数変換処理E1して得られる分布データD2は、雑音の増幅現象により一方に偏った分布となる。この結果、平滑化処理E2後の分布データD3の分布幅aも広く偏った分布となる。
つまり、従来の放射線画像診断装置による投影データの生成手順では、対数変換処理E1の非線形性によりアーチファクトが増強されてしまうのが避けられていないことが分かる。
さらに、対数変換処理E1では非線形性のために、入力側の分布の平均値(または期待値)の対数変換出力と出力側の分布の平均値との間には、ずれが生じる性質がある。これは、投影データの平均値は真値からシフトしていることを意味する。
このため、分布データD3の生成手順のように、対数変換処理E1の入力側の分布データD1が平滑化処理E2前でばらつきが大きい場合には、対数変換処理E1後における分布データD2の平均値の真値からのシフト量aが大きくなる。この分布データD2の平均値の真値からのシフトaは、平滑化処理E2によっては低減させることができない。この結果、分布データD3の平均値のシフトは、X線CT画像上ではシェーディングや太いストリーク状アーチファクトとなって表れる。
一方、図1に示す放射線画像診断装置1により投影データを得る手順に相当する分布データD6を得る手順では、対数変換処理E1前に分布データD4の平滑化処理E2が実施されて雑音が低減されるため、対数変換処理E1における雑音の増幅現象が小さく、対数変換処理E1後の分布データD6の分布における偏りや分布幅aも小さい。さらに、平滑化処理E2後の雑音の少ない分布データD5を入力側として対数変換処理E1が施されるため、出力側の分布データD6の平均値のシフト量aを低減させることができる。
すなわち、図1に示す放射線画像診断装置1の投影データに相当する分布データD6の生成手順では、従来の放射線画像診断装置の投影データに相当する分布データD3の生成手順に比べて、対数変換処理E1の非線形性の影響による雑音の増幅量や平均値のシフト量aを低減させることができる。このため、特に分布データD4が超低線量域である場合には、対数変換処理E1の非線形性の影響が大きいため、対数変換処理E1前に平滑化処理E2を実施する分布データD6の生成手順が有効であると言える。
そして、このようにして生成されたデータは、その後の符号反転やスケーリング、Ci,jによる補正その他の処理を経た投影データとして画像再構成手段10に与えられる。
次に、ステップS4において、画像再構成手段10は放射線検出値対数変換処理手段9から投影データを受けて必要な前処理および画像再構成処理を施すことによりX線CT画像を生成する。この結果、よりアーチファクトを緩和したX線CT画像を得ることができる。
以上のような放射線画像診断装置1によれば、過度の画像のボケやシェーディング等の弊害を抑制しつつ、アーチファクトを緩和することができる。
さらに、放射線画像診断装置1によれば、X線検出値が超低線量域である場合におけるクリッピングを回避させることができる。つまりX線検出値の超低線量域では、検出X線フォトン数が殆どゼロに近いような場合があり、クリッピングが起こりうる。
すなわち、X線検出値xは雑音nを含んでおり、雑音nは正負不定の値であるから、信号出力sが雑音nに対して十分に小さい場合には、X線検出値xが負値となる場合がありうる。X線検出値xが負値の場合には、対数変換が実行できず対数変換そのものに物理的な意味がない。このような場合には、一般にX線検出値xの値は、放射線画像診断装置1に限らずX線CT一般において、取り扱いえるX線検出値xの最小値である1にクリップされる。
図4は、X線検出値が超低線量域である場合に生じるクリッピング現象の概念を説明する図である。
図4のグラフにおいて横軸は、対数変換の入力側のデータ値を示し、縦軸は対数変換の出力側のデータ値を示す。またグラフ内の実線の曲線は対数関数D0である。さらに、横軸方向の分布データは、入力側であるX線検出値を示す分布データD7であり、縦軸方向の分布データは分布データD7の対数変換出力を示す分布データD8である。
分布データD7の分布において、D7aのうち値が負の部分は対数変換できないし、0であっても1以下の値はシステムが扱える最小単位以下であるため、これらの値は全て1にかさ上げされる。このかさ上げをクリップという。このため、対数変換後の分布データD8の分布は著しく歪み、分布データD8の平均値D9は分布データD7の平均値の対数D10からかさ上げされてしまう。このクリッピング現象の結果、投影データの平均値は真の平均値から低値方向へシフトしてしまう。
つまり、投影データの値は、X線検出値を対数変換した後、スケーリング定数を乗じて符号反転されて求められるため、クリッピングが甚だしく起きる条件下では、投影データの平均値は雑音がない場合の投影データの平均値よりも過小評価されることとなる。投影データの値がより大きい成分は、より大きなX線減弱を受けたことを意味し、投影データの値がより小さい成分は、より小さなX線減弱を受けたことを意味する。そして、このような投影データを用いて再構成処理により得られた画像では、大きなX線減弱を受けた部分のCT値がシフトしてシェーディングされることとなる。
一方、放射線画像診断装置1によれば、X線検出値が超低線量域であり雑音の影響で負値となったとしても、平滑化処理によりそれらデータの多くは1以上の値となるため、クリッピングをこうむるデータの数は激減する。
この結果、放射線画像診断装置1では、クリッピングの発生を抑制させることができる。
図5は本発明に係る放射線画像診断装置の第2の実施形態を示す構成図である。
図5に示された、放射線画像診断装置1Aでは、制御部6の機能が図1に示す放射線画像診断装置1と相違する。他の構成および作用については図1に示す放射線画像診断装置1と実質的に異ならないため同一の構成については同符号を付して説明を省略する。
放射線画像診断装置1Aの制御部6は、前処理手段7、放射線検出値対数変換処理手段9、中間変数生成手段11、中間変数平滑化処理手段12、中間変数対数変換処理手段13、画像再構成手段10として機能し、磁気ディスク等の記憶手段14を備える。
放射線検出値対数変換処理手段9は、X線検出器3からDAS4や前処理手段7を介してX線検出値を受けて対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データあるいは投影データと同等とみなせる対数変換処理後のデータを生成する機能を有する。以下、放射線検出値対数変換処理手段9により生成される対数変換処理後のデータを単に投影データと称する。
また、放射線検出値対数変換処理手段9は、生成した投影データを記憶手段14に書き込む機能を有する。
中間変数生成手段11は、記憶手段14に格納された投影データを読み込んで、投影データに対して、対数逆変換に相当する変換、例えば指数関数や級数を用いた変換を施すことにより中間変数を生成する機能と、得られた中間変数を中間変数平滑化処理手段12に与える機能とを有する。つまり、中間変数生成手段11は、投影データをX線検出値とほぼ比例的な関係にある中間変数に変換する機能を有する。ただし、中間変数を生成するための投影データは、前述のように対数逆変換に相当する変換が施されていないデータであり投影データと同等とみなせるデータであれば、各種処理が施されたデータであってもよい。
中間変数平滑化処理手段12は、中間変数生成手段11から受けた中間変数に対して所要の平滑化条件に従って平滑化処理を施す機能と、平滑化処理後の中間変数を中間変数対数変換処理手段13に与える機能とを有する。
中間変数対数変換処理手段13は、中間変数平滑化処理手段12から受けた平滑化処理後の中間変数に対して対数変換処理を施すことにより平滑化投影データを生成する機能を有する。
画像再構成手段10は、中間変数対数変換処理手段13から平滑化投影データを受けて前処理および画像再構成処理を施すことによりX線CT画像を生成する機能を有する。
次に、放射線画像診断装置1Aの作用について説明する。
図6は、図5に示す放射線画像診断装置1Aにより、X線CT画像を再構成させる際の手順を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。また、図2と同等なステップには同符号を付してある。
まずステップS1において、X線管2からX線が被検体Pに照射されて、X線検出器3においてX線が検出され、X線検出値がDAS4、データ伝送部5、前処理手段7を経由して放射線検出値対数変換処理手段9に与えられる。
次にステップS10において、放射線検出値対数変換処理手段9は、式(5)によりX線検出器3から受けたX線検出値xi,jに対して対数変換を伴う処理を施すことにより投影データpi,jを生成する。
Figure 2005253628
さらに、放射線検出値対数変換処理手段9は、投影データpi,jを一旦、磁気ディスク等の記憶手段14に書き込む。
次にステップS11において、中間変数生成手段11は記憶手段14に保存された投影データpi,jを読み込んで式(6)により中間変数yi,jを生成する。
Figure 2005253628
式(6)において、Ks’は中間変数yi,jの生成の際における係数である。係数Ks’は正数であれば任意に設定することができるが、ここでは対数変換の際におけるスケーリング定数Ksとおく。
さらに、中間変数生成手段11は、中間変数yi,jを中間変数平滑化処理手段12に与える。
次にステップS12において、中間変数平滑化処理手段12は、中間変数生成手段11から受けた中間変数yi,jに対して式(7)により平滑化処理を施す。
Figure 2005253628
ここで、中間変数yi,jの平滑化処理は、図1の放射線画像診断装置1により実施されるX線検出値に対する平滑化処理と同様に行われる。中間変数yi,jの平滑化処理におけるフィルタ係数の数は任意であるが、例えば3段階に設定される。すなわち、各ビューiおよびレイjの投影データpi,jに対するスレッショールドが小さい順にT、T、T(T<T<T)として設定され、対応するフィルタ係数si,j、mi,j、wi,jが設定される。
さらに、中間変数平滑化処理手段12は、平滑化処理後の中間変数zi,jを中間変数対数変換処理手段13に与える。
次にステップS13において、中間変数対数変換処理手段13は、式(8)により中間変数yi,jが平滑化処理の対象となった投影データpi,j(≧T)については、平滑化処理後の中間変数zi,jに対数変換を施すことにより平滑化投影データp’i,jを求める一方、中間変数yi,jが平滑化処理の対象となった投影データpi,j(<T)については、投影データpi,jをそのまま平滑化投影データp’i,jとする。
Figure 2005253628
そして、中間変数対数変換処理手段13は、平滑化投影データp’i,jを画像再構成手段10に与える。
次にステップS4において、画像再構成手段10は、放射線検出値対数変換処理手段9から平滑化投影データp’i,jを受けて前処理および画像再構成処理を施すことによりX線CT画像を生成する。この結果、雑音の影響が低減された平滑化投影データp’i,jによりX線CT画像を再構成させることができる。
図7は、図5に示す放射線画像診断装置1Aにより撮影されたX線CT画像の一例を示す図である。
図7(a)は、放射線画像診断装置1Aにおいて、照射線量を150mAsとして得られた被検体P断面のX線CT画像であり、(b)は、放射線画像診断装置1Aにおいて、照射線量を25mAsとして得られた被検体P断面のX線CT画像である。
図7(a)(b)によれば、過度の画像のボケやシェーディング等の弊害を抑制しつつ、アーチファクトを緩和できていることが確認できる。
尚、図1に示す放射線画像診断装置1により得られるX線CT画像も放射線画像診断装置1Aにより得られるX線CT画像と同等となる。
つまり、放射線画像診断装置1Aは、投影データを対数変換前のX線検出値に類似する性質を有する中間変数に一旦戻して平滑化処理した後、再び対数変換して平滑化投影データを求めるものである。
このため、放射線画像診断装置1Aによれば、図1に示す放射線画像診断装置1と同等な効果を得ることができる。その理由は、中間変数yi,jとX線検出値xi,jとの間には式(9)の関係があるためである。
Figure 2005253628
式(9)において、X線検出値xi,jは、X線検出器3の各検出素子に入射するX線量Nに比例する値である一方、補正係数Ci,jは、i,jが少々変化してもX線量Nの変化に比べて変化量が小さい。このため、中間変数yi,jはX線検出値xi,jに対しほぼ線形な関係となる。従って、中間変数yi,jの平滑化処理は、X線検出値xi,jの平滑化処理と同等な効果を得ることができる。
さらに、補正係数Ci,jはX線検出器3ないしDAS4等の検出系の感度のばらつきや各ビューiにおけるX線量のばらつきを補正するファクタである。従って、中間変数yi,jは、補正係数Ci,jによる補正済みの感度のばらつきのない検出系によりX線量のばらつきのないX線透過データを計測した値に比例することになる。
つまり中間変数yi,jはX線が理想計測系で検出された場合のX線検出値xi,jに相当する値であるといえる。この理想計測系で検出されたX線検出値xi,jに対して平滑化処理を施すということは、対数変換の非線形性による弊害を回避できるという点においては、図1に示す放射線画像診断装置1と同様である。そして、平滑化処理後の中間変数zi,jを対数変換すれば、改めて補正係数Ci,jにより補正をすることなく、i,jに依存するようなシステマチックな個性が消去された平滑化投影データp’i,jを得ることができる。
以上より放射線画像診断装置1Aによれば、図1に示す放射線画像診断装置1と同等な効果が得られることが分かる。
加えて、放射線画像診断装置1Aによれば、X線検出値に対して対数変換した後、すなわちX線検出器3ないしDAS4等の検出系の感度補正のための補正定数Ci,jによる補正後の中間変数に対して平滑化処理を実施するため、感度ばらつきの過補正による新たなアーチファクトをX線CT画像に発生させる恐れを回避することができる。つまり、図1に示す放射線画像診断装置1では、補正定数Ci,jによる補正前のデータを平滑化するため、i,jへの依存性も平滑化され、その後補正定数Ci,jで補正するとi,jへの依存性は過補正になってしまうという問題があるのに対し、放射線画像診断装置1Aではそのような問題を回避させることができる。
さらに、放射線画像診断装置1Aによれば、磁気ディスク等の記憶手段14に格納された投影データpi,jを処理の対象としているため、投影データが保存されている限り何度でも任意にパラメータを設定して処理を実施することができる。すなわち、放射線画像診断装置1Aでは、投影データから生成された中間変数に対して平滑化処理が施されて平滑化投影データが得られるため、投影データを基礎として再び平滑化処理を施すことができる。一般に、臨床目的によっては、X線CT画像に多少のアーチファクトが存在しても甘受して診断に用いることが望まれる場合がある一方、よりアーチファクトを緩和したX線CT画像が望まれる場合もある。しかし、通常投影データは保存されるが投影データ生成のための中間的なデータは容量低減のためにも消去される場合が多い。放射線画像診断装置1Aでは、このような場合であっても、目的に応じたX線CT画像を生成することができる。
さらに、放射線画像診断装置1Aによれば、スキャン終了後の投影データに対して処理を行うものであるため、処理に要する時間の影響をスキャン時間に与えることがなく、スキャンをより容易に実施することができる。
次に各実施形態における放射線画像診断装置1、1Aの平滑化処理の際における平滑化条件の設定方法の変形例について説明する。
まずスレッショールドの値設定の変形について述べる。これまでは、条件によらずいつも同じスレッショールドを使うと仮定して説明した。放射線画像診断装置1ではX線検出値xi,jをスレッショールドX1,X2,X3と比較し、放射線画像診断装置1Aでは投影データの値pi,jをスレッショールドX1,X2,X3と比較していたが、これらスレッショールドは運用条件により変更することも可能であり、かつそれは望ましいことである。
つまり、X線検出値xi,jや投影データpi,jのデータ品質がX線検出値xi,jや投影データpi,jの値以外の要素にも依存する場合があり、そのような場合にはそのような要素をデータ品質に反映させることが望ましい。例えばスライスが非常に薄い場合には、信号雑音比が低下するが、投影データpi,jの値は、原則的にスライス厚と無関係である。また、X線検出器3やDAS4等の検出系の感度をスキャン条件毎に変更して撮影する場合には、X線検出値xi,jが同じ値であっても、固有雑音レベルが変化しX線検出値xi,jのデータ品質は異なる。
このような場合には、スライスの厚さや検出系の感度設定等のスキャン条件により、スレッショールドX、X、XやT、T、Tを調整して設定することが望ましい。
次に、放射線画像診断装置1Aにおいて投影データpi,jの個々の値でスレッショールディングする例で述べてきたが、個々の値でなく、近傍領域との比較でスレッショールディングする変形について述べる。つまり、より適切にX線検出値xi,jや投影データpi,jのデータ品質の劣悪を判定して平滑化処理の対象とすべき領域を抽出することが望まれるのである。
つまり、投影データpi,jの値そのものがデータ品質を反映すると前提するスレッショールディングには、二つの改良余地がある。一つは、前述のように値を左右しないけれどもデータ品質を左右するようなファクタについてはスレッショールドを変更して対応することが望ましいわけだが、あらゆる条件に対してスレッショールドのバラエティを完備するのは必ずしも簡単なことではない。もう一つは、偶発的に適切ではないスレッショールディングが為されてしまう可能性も残ることである。例えば、著しく雑音の乗った投影データpi,jはその値そのものが雑音で大きく揺れているから、平均的に妥当であるスレッショールドを偶発的に下回ったりあるいは偶発的に一つ上のスレッショールドを超えたりし、この結果、投影データpi,jが誤って平滑化処理されない場合や適正でない度合いで平滑化処理される場合が生じる可能性がある。
そこで、それ自身の値のみに依存するデータ品質判定ではなく、より適切なデータ品質判定が望まれる。
そのような投影データpi,jのより適切なデータ品質判定について述べる。投影データpi,jのデータ品質を判定する場合には、例えば、着目する投影データpi,jとその周辺の投影データpi,jから構成される小データ集団の標準偏差に基づいてデータ品質の劣悪を判定することもできる。すなわち、小データ集団内の標準偏差が大きくなる場合には、着目する投影データpi,jのデータ品質が悪いと判定して平滑化処理の対象とすることができる。あるいは、個々の投影データに着目せず、pi,jを小データ集団に区切り小データ集団ごとに標準偏差の大小によりデータ品質を判定してもよい。そして、標準偏差が大きいほど、そのデータあるいはその小データ集団はより強力な平滑化に処される。当該データ個々の値がデータ品質を反映すると前提するスレッショールディングに較べて、より直接的にデータ品質を調べて平滑化に付するのであるから、これはより進歩した方法である。
しかし、この場合でもまださらに多少改善の余地はある。この場合、平滑化した値で着目する当該データを置換するのと、小集団ごとにまとめてデータが平滑化値で置換されるのと、二方法があるわけだが、それぞれについて改善余地は異なっている。着目する当該データのみ平滑化される場合については、データ一つ一つについて周辺データとの比較をしていくわけであるから、都度小領集団を設定し標準偏差を調べねばならず非効率的である。小集団ごとにまとめてデータが平滑化値で置換される場合には、効率的ではあるが、小集団のブロックごとに平滑化度合いが異なると、ブロックごとに投影データのボケ程度が異なるわけで、このような特性の段差を含む投影データでは画像に新たに微妙なアーチファクトを産む懸念も払拭しきれない。
そこで、次のような手段で信号品質マップを作る。投影データpi,jをi,j方向に微分し、微分マップを絶対値化処理し、さらに平滑化処理をしたものを投影データpi,jの信号品質マップとするものである。最初の微分処理は、例えば投影データpi,jを二次元配列したサイノグラムの全領域あるいは一部に対して一次元または二次元ラプラシアンフィルタで処理することで為される。微分マップは周辺データとの乖離の度合いを表す。十分稠密なサンプリングが実施されているため、この微分マップは被検体Pに由来するものではなく殆どが雑音に由来するものである。信号品質が十分でない場合には、微分マップの値はほぼ全てが雑音由来と考えて良い。そして周辺に対してpi,jが急変するならそのi,jの微分マップの値は正か負か不定であるが大きな値を持つ。これを絶対値化処理で正の値にする。最後に平滑化したものを信号品質マップとするのは、平滑化が無いと、信号品質が悪いにもかかわらず偶発的に微分値が0付近であることも生じるからであり、また、狭いi,jの範囲で信号品質マップの値が急変して平滑化の度合いが急変すると画像上にかすかではあるが新たなアーチファクトを産むことがあり、これらを回避するためである。
このようにしてi,jとともにゆるやかに変化する大局的な信号品質マップを得、これを参照してスレッショールディングを行う。信号品質マップに対するスレッショールドはもちろんこれまで例示したT1,T2,T3とは異なる値であるが、信号品質の程度に応じていくつかのスレッショールドを設定するという点では同じである。信号品質マップの大きな値はその場所での信号品質が悪いことを示しているのであるから、あるi,jにおいて信号品質マップの値があるスレッショールドを超えた場合にはある強さの平滑化を施し、さらに高いスレッショールドを超えた場合にはさらに強い平滑化を施す、という点でもこれまで放射線画像診断装置1Aの説明で例示した通りである。すなわち式(6)や(8)でのスレッショールドのあり方が異なるだけである。
次に、放射線画像診断装置1においてX線検出値xi,jの個々の値でスレッショールディングする例で述べてきたが、個々の値でなく、近傍領域との比較でスレッショールディングする変形について述べる。
この場合、xi,jを含む小領域の標準偏差を調べても信号品質は判定できないし、xi,jの微分マップからでも信号品質マップは得られない。その理由の第一は、信号品質とは信号と雑音の比で決まるものであり、xi,jの揺らぎを見ても信号レベルを知ることができないからである。その理由の第二は、X線フォトン情報に本来的に付随するフォトンノイズのために、検出器に入射するフォトン数が大きいほど即ち高品質のデータであるほど、xi,jの揺らぎは大きいという特殊事情が存在するためである。
従って、X線検出値xi,jのデータ品質を判定する場合には、例えば、着目するX線検出値xi,jとその周辺のxi,jから構成される小データ集団の標準偏差と平均値に基づいてデータ品質の劣悪を判定することもできる。すなわち、その小データ集団内の標準偏差をその小集団内の平均値で除し、その値が大きい場合には、着目する投影データxi,jのデータ品質が悪いと判定して平滑化処理の対象とすることができる。あるいは、個々のxi,jに着目せず、xi,jを小データ集団に区切り小データ集団ごとに(標準偏差/平均値)の値の大小によりデータ品質を判定してもよい。そして、この値が大きいほど、そのデータあるいはその小データ集団はより強力な平滑化に処される。当該データ個々の値がデータ品質を反映すると前提するスレッショールディングに較べて、より直接的にデータ品質を調べて平滑化に付するのであるから、これはより進歩した方法である。
しかし、この場合でもまださらに多少改善の余地はあるのは、投影データpi,jのデータ品質を直接的に判定する変形法の場合に述べたのと同様である。
そこで、次のようないずれかの手段で信号品質マップを作る。その一は、X線検出値xi,jに一旦対数変換処理を施し、その値を、pi,jから微分あるいはラプラシアンフィルタで微分マップを作り絶対値化と平滑化を施して信号品質マップを作った前述例におけるpi,jに相当するものとして用いるのである。その二は、xi,jから微分あるいはラプラシアンフィルタで微分マップを作り絶対値化と平滑化で雑音マップを作り、別途xi,jを同じ平滑化フィルタで平滑化して信号マップを作り、雑音マップを信号マップで除して信号品質マップとするものである。どちらも、得られた信号品質マップの特徴はpi,jから得た信号品質マップの特徴と同じである。
そして、この信号品質マップに対して所望のいくつかのスレッショールドを設定し、それぞれのスレッショールドをあるi,jの信号品質マップの値が超えたらそれぞれの強度での平滑化をxi,jに対して施す。すなわちこれまで放射線画像診断装置1の説明で例示した式(3)において、スレッショールドのあり方がこれまでと異なるだけである。
次に、平滑化強度の制御法の変形例について補足する。
放射線画像診断装置1、1Aでは、3つのスレッショールドを用いて強弱3段階の平滑化を行うように例示したが、このような段階的な平滑化強度法である必要は全くない。平滑化フィルタは例えば5×5のフィルタに固定しても、フィルタ形状、即ち5×5=25点の値の重み配分を変えることで平滑化効果を変えられることは周知である。そして、データ品質を何らかの手段で、例えば前述信号品質マップの値で、数値的に把握すれば、その数値で前記重み配分を変えることができる。このようにすれば、段階的にではなく連続的な平滑化フィルタ強度でデータを処理することができる。
次に、平滑化の具体的方法の変形例について補足する。
平滑化処理のフィルタ係数、すなわち式(3)、式(7)におけるフィルタ係数は、対象となるデータの近隣データに対する急峻な相違が低減されれば線形フィルタのみならずTrimmed meanフィルタや、メディアンフィルタ等の非線形フィルタとなるようにしてもよい。
また、レイ(j)方向のみの一次元フィルタでもよい。逆に放射線画像診断装置1、1AがマルチスライスCTである場合において、特にX線検出器3やDAS4が16列以上の多列機のような場合には、隣接する列のX線検出器3やDAS4のX線検出値や投影データを利用して実質的に平滑化処理のフィルタサイズを大きくすることもできる。
例えば7(ビュー方向)×7(レイ方向)の二次元フィルタに代えて7(ビュー方向)×7(レイ方向)×3(列方向)の三次元フィルタを平滑化処理のフィルタとすることもできる。
また、平滑化処理は、平滑化すべき小領域を抽出して2D−FFTあるいは1D−FFTして高周波域を抑制した後、再び逆FFTすることにより実施してもよく、平滑化すべき小領域にウェーブレット変換処理を施して高周波分を抑制した後、逆ウェーブレット変換することにより実施してもよい。
次に、平滑化の対象データ範囲の変形例について補足する。
平滑化処理の対象とするX線検出値xi,jや投影データpi,jの領域は、一部の局所領域とする方法に限らず、データ品質が殆ど全面的に悪いような場合は、全ての領域としてもよい。
スライスが非常に薄く(0.5mm程度)信号雑音比が低下する場合、管電圧や管電流が非常に低い場合、被検体Pが非常に大きい場合には、殆ど全領域のX線検出値xi,jや投影データpi,jが対数変換の非線形性の影響を受けることがあり得る。
例えば、管電圧80kV、スライス厚0.5mm、スキャン視野寸法500mmの撮影条件の場合において、補正係数Ci,jを求めるために500mm直径の水ファントムや樹脂ファントムをスキャンすると、X線検出器3ないしDAS4のX線検出値xi,jはi,jに依らず極めて小さな値となり、雑音レベルに較べて十分大きくならずにほぼ全領域に亘って対数変換の非線形性の影響を受ける。
このため、補正係数Ci,jの雑音による揺らぎの発生の他に平均値がシフトし、仮に被検体Pのスキャンにおいてデータ品質のよいX線検出値xi,jが得られたとしても、揺らぎの発生や平均値のシフトを伴った補正係数Ci,jで補正して得られた投影データpi,jのデータ品質は劣悪なものとなる恐れがあり、得られるX線CT画像には、アーチファクトの発生やCT値の信頼性の低下といった問題が起こり得る。
そこで、上記のような撮影条件で補正係数Ci,jを求めるような場合には、全ての領域を平滑化処理の対象とすることも有効である。さらに、補正係数Ci,jを求めるような場合に限らず、スライス厚、管電圧、スキャン視野寸法等の撮影条件が好ましくない条件である場合には、X線検出値xi,jや投影データpi,jの個々のデータ品質に依らず、全領域のX線検出値xi,jや投影データpi,jに対して平滑化処理を適宜施すことが有効である。
最後に、以上のような各実施形態における放射線画像診断装置1、1Aを組み合わせて構成する例について述べる。
すなわち、平滑化処理後のX線検出値に対して対数変換を施すことにより投影データを一旦生成し、投影データから対数逆変換に相当する変換により中間変数を生成して平滑化処理および対数変換処理を再度実施してもよい。
放射線画像診断装置1、1Aを組み合わせる場合には、放射線画像診断装置1における処理の対象を極端に値が低いX線検出値xi,jとすること、つまりごく少数のデータだけが処理対象となるようなスレッショールドとするとすることが望ましい。そして、放射線画像診断装置1の処理の際におけるX線検出値xi,jよりも多数の投影データpi,jが、つまりデータ品質がやや良い投影データpi,jが、その後の放射線画像診断装置1Aにおける処理の対象となるようなスレッショールドとするとすることが望ましい。
これは仮に、放射線画像診断装置1において、極端に多数のデータを処理してしまうと、品質の悪いデータ以外についてはその後の補正係数Ci,jの減算によるi,j依存ファクタの過補正が問題となり得るためである。
つまり、非常にデータ品質が悪いデータについては、放射線画像診断装置1の処理により補正係数Ci,jによる過補正の問題を被ることとなるが、そもそも補正係数Ci,jによる過補正の問題を問うようなデータ品質ではないため、問題とならない。しかし、データ品質が悪いが、過補正の問題を問うに値するデータ品質である場合には、放射線画像診断装置1の対象となるべきではなく放射線画像診断装置1Aのみの処理対象とすべきである。
このように放射線画像診断装置1、1Aを組み合わせて構成すれば、クリッピングの問題に対応しつつ、X線検出器3やDAS4等の検出系の感度ばらつきの過補正という問題にも対処可能となり、放射線画像診断装置1、1Aの双方の効果を兼ね備えることができる。
本発明に係る放射線画像診断装置の第1の実施形態を示す機能ブロック図。 図1に示す放射線画像診断装置により、X線CT画像を再構成させる際の手順を示すフローチャート。 分布データに平滑化処理を施した後に対数変換処理を行う場合と、対数変換処理を施した後に平滑化処理を行う場合とを比較した図。 X線検出値が超低線量域である場合に生じるクリッピング現象の概念を説明する図。 本発明に係る放射線画像診断装置の第2の実施形態を示す構成図。 図5に示す放射線画像診断装置Aにより、X線CT画像を再構成させる際の手順を示すフローチャート。 図5に示す放射線画像診断装置Aにより撮影されたX線CT画像の一例を示す図。 従来の放射線画像診断装置により撮影されたX線CT画像の一例を示す図。 従来の投影データを平滑化処理する機能を備えた放射線画像診断装置により撮影されたX線CT画像の一例を示す図。 従来のlog-tweak技術と投影データの平滑化処理を併用した放射線画像診断装置により撮影されたX線CT画像の一例を示す図。
符号の説明
1、1A 放射線画像診断装置
2 X線管
3 X線検出器
4 データ収集システム(DAS)
5 データ伝送部
6 制御部
7 前処理手段
8 放射線検出値平滑化処理手段
9 放射線検出値対数変換処理手段
10 画像再構成手段
11 中間変数生成手段
12 中間変数平滑化処理手段
13 中間変数対数変換処理手段
14 記憶手段
P 被検体

Claims (11)

  1. 放射線を発生させる放射線発生手段と、前記放射線発生手段からの放射線を検出する放射線検出手段と、前記放射線検出手段の放射線検出値に対して平滑化処理を施す放射線検出値平滑化処理手段と、平滑化処理後の放射線検出値に対して対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成する放射線検出値対数変換処理手段とを有することを特徴とする放射線画像診断装置。
  2. 放射線を発生させる放射線発生手段と、前記放射線発生手段からの放射線を検出する放射線検出手段と、前記放射線検出手段の放射線検出値に対して対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成する放射線検出値対数変換処理手段と、前記投影データに対して対数逆変換に相当する変換を施すことにより中間変数を生成する中間変数生成手段と、前記中間変数に対して平滑化処理を施す中間変数平滑化処理手段と、平滑化処理後の前記中間変数に対して対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成する中間変数対数変換処理手段とを有することを特徴とする放射線画像診断装置。
  3. 前記平滑化処理の対象となるデータのデータ品質が閾値以下である場合に前記平滑化処理を実施するように条件設定したことを特徴とする請求項1または2記載の放射線画像診断装置。
  4. 前記平滑化処理の対象となるデータのデータ品質に基づいて前記平滑化処理の度合いを設定したことを特徴とする請求項1または2記載の放射線画像診断装置。
  5. 前記平滑化処理の対象となるデータの値に応じて前記平滑化処理の対象となるデータのデータ品質を評価し、前記データ品質が閾値以下である場合に平滑化処理を実施するように条件設定したことを特徴とする請求項1または2記載の放射線画像診断装置。
  6. 前記平滑化処理の対象となるデータを対数変換した後、微分処理を伴う処理を施して作成された信号品質情報を用いて前記平滑化処理の対象となるデータのデータ品質を評価し、前記データ品質が閾値以下である場合に平滑化処理を実施するように条件設定したことを特徴とする請求項1記載の放射線画像診断装置。
  7. 前記平滑化処理の対象となるデータを対数変換した後、微分処理を伴う処理を施して作成された信号品質情報を用いて前記平滑化処理の対象となるデータのデータ品質を評価し、前記データ品質が閾値以下である場合に前記データ品質に基づいて設定された平滑化処理の度合いで平滑化処理を実施するように条件設定したことを特徴とする請求項1記載の放射線画像診断装置。
  8. 前記平滑化処理の対象となるデータに対して微分処理を伴う処理を施すことにより作成された信号品質情報を用いて前記データ品質を評価し、前記データ品質が閾値以下である場合に平滑化処理を実施するように条件設定したことを特徴とする請求項2記載の放射線画像診断装置。
  9. 前記平滑化処理の対象となるデータに対して微分処理を伴う処理を施すことにより作成された信号品質情報を用いて前記データ品質を評価し、前記データ品質が閾値以下である場合に前記データ品質に基づいて設定された平滑化処理の度合いで平滑化処理を実施するように条件設定したことを特徴とする請求項2記載の放射線画像診断装置。
  10. 放射線検出値に平滑化処理を施した後、対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成することを特徴とする放射線画像診断装置のデータ処理方法。
  11. 投影データに対して対数逆変換に相当する変換を施すことにより中間変数を生成し、前記中間変数に対して平滑化処理を施した後、対数変換処理を伴う処理を施すことにより投影データを生成することを特徴とする放射線画像診断装置のデータ処理方法。
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