JP2005253449A - 鮮度に優れた刻み野菜及びその加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 野菜食材を所要の形状及び大きさに切断した刻み野菜でも、長時に亘り鮮度が保持でき且安価で安全性の高い鮮度に優れた刻み野菜及びその加工方法を提供する。
【解決手段】
野菜食材を流水洗浄のうえ脱水し、所要の形状及び大きさに切断して刻み野菜となしたうえ、絶縁区画内でそのマイナスイオン密度が少なくとも30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中に3分間以上晒して強い還元作用を付与せしめ、且不透水性包装袋に封入させる、鮮度に優れた刻み野菜及びその加工方法の構成。
【選択図】 図1

Description

本発明はレストラン、ファーストフード店、給食センター或いは病院、介護施設等における食事や給食等の献立調理に用いられる、新鮮で安全性が高く且簡便に調理のなしえる鮮度に優れた刻み野菜及びその加工方法に関する。
近年では食生活の外食化や中食化が著しく進んでおり、これとともにレストランを初めファーストフード店や弁当業者等の相互には美味さとともに多様な献立並びに価格面での熾烈な競争が展開されるに至っており、更には高齢化社会の到来とともに医療施設における加療者や介護施設における要介護者も激増の一途を辿っており、これにより医療施設の加療者や介護施設の要介護者への食事や給食も膨大量に昇り、当然に該食事や給食にも美味しさとともに低コストで新鮮な食材が要求されるに至っている。
これがためには食事や給食の献立調理に際して可能な限り高鮮度で栄養価を漏出させず且洗浄や切断等の前処理を省略できる食材が不可欠とされている。
ところで我が国の食生活における栄養摂取は、古くから野菜類や穀類並びにイモ類等の炭水化物が主体であったものの、経済成長とともに蓄肉蛋白や脂質分の摂取が提唱され、これにより蓄肉蛋白や脂質の摂取が著しく増大化したものの、カロリー過多による各多の疾病が惹起される結果ともなり、今日においては再び野菜類や炭水化物を主体とする栄養摂取に見直され、且特には医療施設や介護施設の食事や給食には、その摂取のし易さとも相俟って野菜食材は極めて重要な食材として認識されるに至っている。
而して食事や給食に供される食材は野菜類や果実類、穀類、イモ類等の炭水化物や、魚介類、蓄肉類、鶏肉若しくは鶏卵等の動物蛋白質、ラドーやバター、食用油等の脂肪質等多種に亘るものであるが、これら食材の美味しさや栄養価を損わずに調理摂取するうえからは、その鮮度が長時に亘って保持されることにある。
そして蓄肉類や魚介類等においては、急速冷凍技術の進歩により長期に亘って鮮度を保持することが可能となり、且穀類やイモ類等の炭水化物自体も長期に亘る鮮度保持機能所謂貯蔵性を有するため美味さも長期に保持される。
反面野菜類は収穫後も呼吸作用を有し且水分率も極めて高いため、時間経過とともに排出されるエチレンガスによる酵素の活性化に伴う過熟化や水分蒸散による委凋或いは酸化や細菌類の増殖等により褐変や軟弱化若しくは腐敗が短時に招来され、鮮度低下はもとより製品価値すら滅失される結果ともなる。
とりわけ近年の如く外食化や中食化が進んでいる状況においては野菜類の食材も洗浄や剥皮、切断等前処理工程を要せず直接摂取でき、若しくは簡便に煮沸や炒め等の調理がなしえるよう且新鮮な刻み野菜の要請が急速に増大化している。
これがため現状においては野菜類からなる食材を洗浄したうえ、次亜塩素酸ソーダ水溶液で殺菌処理並びにアルカリ処理を施したうえ、カッティング機により所要の形状及び大きさに切断し、更に次亜塩素酸ソーダ水溶液で殺菌洗浄したうえ、ブランチングによる酵素失活をなし、若しくはブランチングをせずに乳化剤やデキストリン或いはオリゴ糖を浸漬付着せしめて離水防止性や抗菌性あるいは酸化防止を図り且脱水をなしたるうえ適宜包装袋に封入のうえ保存し、而して需要者の要求に応じ配送提供をしている。
然るにかかる現状の刻み野菜は極めて有害な次亜塩素酸ソーダを再々に使用するため、確実な洗浄除去がなされぬと著しく危険であるばかりか、処理工程が多段に亘ってなされるためコスト的にも割高となり、特に水分率が高く且刻み野菜の体積に対して切断面積割合の大きな大根やキュウリ、ジャガイモ或いは組織が軟弱で且水分蒸散孔や呼吸孔を多数有する白菜やレタス等では、仮令冷蔵状態で保存した場合にも短時に水分蒸散や離水等による委凋や変形を初め、酸化や排出エチレンガスによる過熟等による褐変や組織の軟弱化等が現出し鮮度の低下が著しく発生し、而もかかる鮮度低下を抑制するため氷温近まで冷蔵温度を下げた場合には却って低温障害が発生する等鮮度保持がなしえず、且常温下におかれた場合には一段と激しい鮮度低下を来たし、レストランやファーストフード店、給食センター等需要者側の満足を得るには至っていない。
発明者等はかかる問題に鑑み研究並びに実験を重ねた結果、野菜類を所要の形状及び大きさに切断してなる刻み野菜を少なくともそのマイナスイオン密度が30万個/cc以上の高密度のマイナスイオン雰囲気において3分間以上強い還元作用を付与せしめることにより、組織膨潤化と組織内水分の粘性増加による蒸散及び離水の抑制を初め抗菌性や酸化の抑制及び酵素活性の抑制が可能なることを究明し本発明に至った。
本発明は葉菜類や根菜類若しくは果菜類からなる野菜食材を所要の形状及び大きさに切断して刻み野菜となしても、長時に亘って鮮度が保持でき且極めて安価に而も安全性の高い鮮度に優れた刻み野菜及びその加工方法を提供することにある。
上述の課題を解決するため本発明鮮度に優れる刻み野菜は、葉菜類や根菜類若しくは果菜類からなる野菜食材を流水洗浄により汚れの除去や毛根等の剥除をなし且脱水のうえ、所要の形状及び大きさに切断して刻み野菜となしたうえ、そのマイナスイオン密度が30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中に3分間以上晒し強い還元作用を付与させたる後、不透水性包装袋に封入させた鮮度保持に優れる刻み野菜、並びに不透水性包装袋に封入させたうえ、その温度が0℃乃至10℃の冷蔵温度で保管させる構成に存する。
更には保管時における酵素失活によるエチレンガスの排出の抑制と、組織の硬い野菜食材の軟化を図るため、刻み野菜に一旦ブランチングを施し而してマイナスイオン密度が30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中で3分間以上晒し強い還元作用を付与せしめ、或いは不透水性包装袋に封入させる場合に呼吸作用を抑制させるため、該包装袋内容量に対し2乃至10%容量割合で炭酸ガスを封入させる構成に存する。
加えて本発明鮮度に優れた刻み野菜の加工方法は、葉菜類や根菜類若しくは果菜類からなる野菜食材の付着汚損物を洗浄し且毛根等の剥除をなす流水洗浄工程と、この流水洗浄された野菜食材に付着含浸する水分を除去するための脱水工程と、脱水された野菜食材を所要の形状及び大きさに切断させて刻み野菜となす切断工程と、この刻み野菜の酵素を失活させてエチレンガスの排出抑制による過熟を防止し、或いは組織の硬い野菜食材の軟化を図るためのブランチング工程と、前記刻み野菜のままの状態若しくはこのブランチングが施された刻み野菜を、絶縁区画内で且そのマイナスイオン密度が少なくとも30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中で3分間以上晒して強い還元作用を付与せしめるマイナスイオン処理工程と、このマイナスイオン処理された刻み野菜を不透水性包装袋で包装する包装工程からなる構成に存する。
更に包装工程により包装袋に包装された刻み野菜のそれぞれの野菜食材の適正な冷蔵温度特性に適合させて一段と長時に亘る鮮度の保持を図るため、その温度が0℃乃至10℃の冷蔵温度で保管する冷蔵工程を用いる構成、及び包装工程において包装袋内容量に対して2乃至10%容量割合で炭酸ガスが封入される構成に存する。
本発明は以上の如き構成からなるもので、葉菜類や根菜類或いは果菜類が流水洗浄によりその汚損物質が洗浄剥落され且毛根等も剥除されるため、以後の加工作業に簡便になしえるとともに野菜食材の利用率も著しく高まる。
そしてこの流水洗浄がなされ脱水させてから所要の形状及び大きさに切断されて刻み野菜が形成されるため、切断面からの栄養分の溶出が抑制されるとともに、この刻み野菜を絶縁区画内において且そのマイナスイオン密度が少なくとも30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中で3分間以上に亘り晒すことにより、該刻み野菜の全面に亘って強い還元作用が働き野菜食材の組織にアルカリ処理効果が付与され、切断時に付加される切断圧で縮合された組織の膨潤化が図られ、且栄養分やミネラル分を含む組織内水分の増粘性が高められるため、切断面や葉面或いは外皮の蒸散孔等からの水分蒸散や漏出が抑制されて長時に亘って委凋の防止がなされる。
更に強い還元作用の働きにより酸化防止はもとより酵素活性も著しく抑制され、且細菌類に対する優れた滅菌作用が発揮されること等により長時に亘って褐変や組織の軟弱腐敗化も防止されて優れた鮮度保持効果が発揮されるばかりか、本発明においては次亜塩素酸ソーダの如き危険なアルカリ化並びに殺菌剤の使用並びに乳化剤を初めデキストリンやオリゴ糖等の離水防止剤の使用も無いため、加工工程が著しく簡便化され極めて低コストで加工がなされるとともに、加工された刻み野菜は安全性が高く且野菜食材本来の風味を損うことも防止される。
加えて本発明における加工方法においては脱水された刻み野菜を絶縁区画内においてそのマイナスイオン密度が30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中で、且3分間以上に亘り強い還元作用を付与せしむるため、発生させた高密度のマイナスイオンが漏洩滅失されることなく刻み野菜の全面に亘って効果的に働き、而も該マイナスイオン処理のなされた刻み野菜は不透水性包装袋に封入されるため該包装袋内の湿度が保持され、刻み野菜からの過剰な蒸散が抑制されるとともに、保管時における呼吸作用で多量の排出ガスが発生した場合にも適宜に該排出ガスが包装袋外に透気されて過熟による鮮度低下が防止される。
更に該刻み野菜が包装袋に封入されたうえ、その野菜食材の特性に合せて0℃乃至10℃の冷蔵温度範囲で保管されることにより、呼吸作用や酵素の活性が著しく抑制され極めて長時に亘り鮮度保持がなされた保管がなされ、加えて包装袋への刻み野菜の封入に際し、包装袋内容量の2乃至10%の炭酸ガスが封入されることにより呼吸作用が一段と抑制されて鮮度保持が高められること等が相俟って、加工コストはもとより物流コストの大幅な削減効果も発揮される等、極めて多くの優れた特長を具備する鮮度に優れた刻み野菜及びその加工方法といえる。
野菜食材を活水洗浄のうえ脱水したうえ、所要の形状及び大きさに切断して刻み野菜となし、この刻み野菜を絶縁区画内で且そのマイナスイオン密度が少なくとも30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中で3分間以上晒して強い還元作用を付与せしめマイナスイオン処理を施し、或いは刻み野菜をブランチングを施したうえマイナスイオン処理を施したうえ不透水性包装袋に封入し、この封入された刻み野菜を0℃乃至10℃の冷蔵温度範囲で冷蔵保管し、或いは包装袋内に刻み野菜を封入する際包装袋内容量に対し2乃至10%容量割合で炭酸ガスを封入する鮮度に優れる刻み野菜及びその加工方法。
以下に本発明実施例を加工方法に基づく図面により詳細に説明すれば、図1は本発明鮮度に優れる刻み野菜の加工方法10の工程概略図であって、該加工方法10は鮮度に優れる刻み野菜1を加工形成するものであるから、使用する野菜食材10Aは主にハクサイ、キャベツ、レタス、小松菜、ホーレン草、ミツバ、春菊等の葉菜類やダイコン、ニンジン、カブ、ジャガイモ、サトイモ、サツマイモ、ゴボウ、レンコン等の根菜類或いはキュウリ、ナス、カボチャ、ニガウリ、トウガン、イチゴ、スイカ等の果菜類が用いられる。
かくしてなる野菜食材10A中より選ばれる具体的野菜食材10Aは、流水洗浄工程11Aにおいて該野菜食材10Aに付着し汚損している泥土や汚損成分としての農薬や肥料或いは細菌類や害虫等の洗浄除去並びに毛根等の不用部分の剥除を図るもので、具体的な流水洗浄にはその野菜食材10Aに適合した流水洗浄装置が用いられるが、一般的には図示する如く所要収納容量のケーシング11Bの適宜位置の一方側には洗浄水を供給するための給水管11Cと、流水洗浄後の汚濁水を排出するための排水管11Dが設けられ、且ケーシング11Bの中央には収納された野菜食材10Aと洗浄水とを撹拌させて、付着汚土や汚損物質の洗浄剥落或いは毛根等の不用部分を剥除させるために回転しえる洗浄ローター11Eが設けられた構成のものが挙げられる。かかる場合に野菜食材10Aの組織が脆弱な葉菜類では洗浄ローター11Eを使用せず、給水管11Cからの強い水流による洗浄も提案される。
流水洗浄工程11Aで洗浄がなされた野菜食材10Aは余剰な付着水分や含浸水分を除去するために、脱水工程12Aにおいて脱水がなされる。この脱水工程12Aにおける脱水に際しても、通常においては脱水装置が用いられるものであるが具体的には特段の制約はなく図示する如きものが提案されるものであって、外部ケーシング12Bの下方に脱水排出管12Cが設けられ、且この外部ケーシング12B内には所要の収納容量を有し而も透水ネット材からなる高速回転可能な脱水ローター12Dが設けられた構成のもので、流水洗浄された野菜食材10Aは該脱水ローター12D内に収納のうえ高速回転させることで付着し若しくは含浸されてなる水分の脱水がなされる。
脱水工程12Aにより脱水された野菜食材10Aは、所要の形状及び大きさに切断し刻み野菜10Bとなすため切断工程13Aにおいて切断がなされる。
この切断される刻み野菜10Bの形状や大きさは、使用する野菜食材10Aの種類と且その使用目的によって具体的に決定されるが、通常においても短冊切りや柏子木切り、小口切り或いは線切り等多種多様に亘るもので、一般的には適宜の切断機が用いられるものであるが、特に短冊切りや柏子木切り等では野菜食材10Aを経方向の切断と緯方向の切断が要請されるため、図示するように所要の幅を以って植設された切断刃13Bを有する経切断ロール13Cで経方向の切断をなし、引続いて配設される緯方向に所要の幅で植設された切断刃13Bを有する緯切断ロール13Dを設けた構成のものが挙げられる。
かかる如くして切断形成された刻み野菜10Bはマイナスイオン処理工程14Aにおいてマイナスイオン処理が施される。即ち本発明は鮮度に優れる刻み野菜1を加工形成することにあるが、他方において素材として用いられる野菜食材10は含有水分率が高く、且組織が比較的軟弱であるばかりか収穫後も呼吸作用を保持し水分蒸散による委凋や炭酸ガス並びにエチレンガスの排出もなされ、而も刻みに係る切断ストレスの付加に伴い酵素の分泌による組織の劣化、更には酸化や細菌繁殖による褐変や腐敗等の促進に伴い短時に鮮度低下が招来される。
そこで刻み野菜10Bにアルカリ処理を施し切断加工により縮合された組織の膨潤化と、強い還元作用を付与せしめることで栄養分やミネラル分を含有する組織内水分の結合促進による増粘性を高めて、蒸散孔や切断面からの水分蒸散や漏出を抑制させること、並びに酵素の変性による活性の低下を図りエチレンガスの排出の抑制及び過熟の防止、更には酸化防止と細菌類の滅菌による褐変や組織の軟弱化及び腐敗の防止機能を発揮しえるものとしてマイナスイオンによる強い還元作用を付与せしむる。
このマイナスイオンの生成は現在コロナ放電による方法を初めプラズマ手段や紫外線手段による多様な手段が公知されてなるが、前記刻み野菜10Bに強い還元作用を付与せしめて所望の機能を発揮させるためにはマイナスイオン密度とマイナスイオン処理時間及び処理方法が極めて重要な技術要素となる。
即ちマイナスイオン密度においては、刻み野菜10Bに還元作用に伴う機能変化をもたらすためには、そのマイナスイオン密度において少なくとも30万個/cc以上望ましくは60万個/cc乃至100万個/ccのマイナスイオン密度の雰囲気が必要となる。
加えて該マイナスイオン雰囲気中に晒され強い還元作用が付与される刻み野菜10Bはその形状や大きさも広範囲に亘るため体積も大きく異なり当然に還元作用の付与効果も異なってくる。
これがため各多の実験の結果からは、その形状が短冊状で且幅15mm長さ20mm厚さ2.0mmの比較的体積の大きなものでも、少なくとも3分間以上望ましくは5乃至10分程度の晒し時間が望まれる。
更に重要なことはマイナスイオン自体高電位を保持するため、刻み野菜10Bを該マイナスイオン雰囲気中に晒す場合においては、該刻み野菜10Bの余剰水分を脱水せしむるとともに、絶縁区画内においてマイナスイオンが導電性機材等から漏洩されぬよう配慮することにある。
従ってマイナスイオン処理工程14Aとしては、図示するよう絶縁性フィルム材等により絶縁区画14Bを形成し、且その絶縁区画14B内に絶縁素材を用いた所要収納容量で通気性網目を有し而も回転自在なマイナスイオン処理篭14Cを設け、更には該絶縁区画14Bの適宜位置にマイナスイオン発生器14Dを装備させ、マイナスイオン処理篭14C内に刻み野菜10Bを収納させたうえ回転せしめて、刻み野菜10Bの全面にマイナスイオンによる還元作用を付与せしめる手段が提案される。
そしてこのマイナスイオン処理工程14Aにおいてマイナスイオン処理をなす場合に、切断工程13Aにおいて形成された刻み野菜10Bを、一旦その酵素の失活を図り若しくは組織の硬い野菜食材10の軟化を図る場合にはブランチング工程16Aでブランチングを施すことがなされる。
このブランチング工程16Aによるブランチングは特段なものはなく、熱湯により若しくは加熱蒸気による方法とが挙げられるもので、図2は加熱蒸気によるブランチングの装置が示されてなり、開閉自在な蓋部16Bと収納部16Cとにより所要収納容量を有し、且収納部16Cの底面には加熱蒸気を供給する給気管16Dが更に蓋部16Bには給気された加熱蒸気を排気する排気管16Eが設けられた構成からなり、収納部16C内に所要量の刻み野菜10Bを収納のうえ、所要温度及び所要時間を以って加熱蒸気を給気させることによりブランチングがなされる。
マイナスイオン処理工程14Aによりマイナスイオン処理がなされた刻み野菜10Bは、保管並びに流通に際して取扱いを容易となすうえから包装工程15Aにおいて、不透水性包装袋15Bに所要重量で封入される。
かかる場合において該包装工程15Aに用いる包装機については特段の制約はなく、図示する如く所要重量の刻み野菜10Bが収納充填しえるような折幅の不透水性包装袋15Bを供給ロール15Cにより開閉口フレーム15D及び一対組の挟持開放移送ロール15D、15Eと該挟持開放移送ロール15D及び15Eの中間に配備されるカッター15F並びに挟持開放移送ロール15Eの下方に配備されるシーラー15Gと、該不透水性包装袋15Bがカッター15Fによりカットされ開口されている状態において、所要重量の刻み野菜10Bが可動自在なフィーダー15Hより断続的に供給充填される構成のものが挙げられる。
そして肝要なことは、該包装袋15B内に封入された刻み野菜10Bは依然として呼吸作用とともに酵素の活動もなされるため、一方においては鮮度低下を増長する排出エチレンガス等の透出と、他方においては該包装袋15B内の湿度を好ましくは略80乃至90%程度に維持させることが委凋防止のうえから望まれるため、該包装袋15Bは不透水性素材が好適であって、具体的にはポリエチレンやポリプロピレン素材からなるパーフォレーションフィルム所謂有孔フィルムの使用が挙げられる。
かかる如くして図3に示すように包装袋に封入された本発明の鮮度に優れる刻み野菜1が加工形成されるもので、且その使用目的に合せて切断され加工形成された鮮度に優れる刻み野菜1の具体的形状は図4の如き態様のものとなる。
本発明鮮度に優れる刻み野菜1はこの状態において十分に流通に供しえるものであるが、野菜食材10は収穫期が不可避的に到着すること、及び刻み野菜1の需要はその野菜食材10毎の需要量も日毎に著しく変動するものであるから、これに対処するための流通在庫も不可欠となり且この流通在庫時にはその呼吸作用を抑制して鮮度保持の手段を講ずる必要がある。
これがためには包装工程15Aにおいて不透水性包装袋15Bに封入されてなる鮮度に優れる刻み野菜1を冷蔵工程(図示せず)において冷蔵保管が要請される。
この冷蔵保管に係る保管方法には特別なことはないが、鮮度に優れる刻み野菜1に用いられる野菜食材10は、前述の如く葉菜類や根菜類或いは果菜類等に亘り多種多様なものが用いられるものであり、且これら多種多様の野菜食材10それぞれの呼吸作用抑制のための温度領域も異なり、概ね葉菜類では0℃乃至4℃程度、根菜類に属するジャガイモやサツマイモでは略4℃乃至10℃が、更に水分率の多い果菜類に属するキュウリ、トマト、ナス或いはカボチャ等では略6℃乃至10℃が適温とされることから、冷蔵工程における冷蔵温度としては0℃乃至10℃の範囲の冷蔵温度の保管がなされることとなる。
加えて留意すべきは野菜食材10の呼吸作用の抑制は、一般的には低温度程抑制効果は大きいが、前述のように根菜類に属するジャガイモやサツマイモ或いは水分率の高いキュウリ、トマト、ナス或いはカボチャ等では0℃近くで低温障害が発生し鮮度低下ばかりか製品価値を著しく低下させることにある。
更に流通在庫に際して鮮度保持を図るための呼吸作用の抑制手段として、冷蔵温度に加えて酸素量の低減手段、即ち包装工程15Aにおける刻み野菜10Bを不透水性包装袋15B内に封入する場合に、炭酸ガスを該不透水性包装袋15Bの内容量に対して2乃至10%容量割合で封入させ、相対的に酸素量の割合を低下させる手段も前述の冷蔵温度による呼吸作用の抑制と併せて使用することができ、鮮度保持効果が一段と高められることから望まれる。
以下に本発明による刻み野菜の鮮度保持試験結果を述べれば試験に供した刻み野菜に用いた野菜食材は葉菜類としてレタスおよび小松菜を、根菜類としてニンジン及びダイコンを、更に果菜類としてキュウリを用いた。
試験のための試料は、それぞれの野菜食材を水道水において十分に流水洗浄のうえ脱水し、葉菜類及び果菜類は小口切り、根菜類は短冊切りとし、いずれもその平均的大きさをタテ15mmヨコ15mm厚さ1mm程度に切断したうえ、絶縁区画内においてそのマイナスイオン密度が平均46万個/ccのマイナスイオン雰囲気中で3分間、それぞれの全面に還元作用が付与されるよう晒し、而してその100g重量を厚さ0.06mmのポリエチレン包装袋内に封入させたうえ、常温保管と2℃の冷蔵温度で冷蔵保管したものを試料とし、更に同様の野菜食材を流水洗浄のうえ脱水し且試料と同様に切断したうえ、マイナスイオン処理を施さず、その100g重量を厚さ0.06mmのポリエチレン包装袋内に封入し、常温下及び2℃の冷蔵保管したものを対照とした。
即ちマイナスイオン処理したレタスを試料1、小松菜を試料2としマイナスイオン未処理のレタスを対照1、小松菜を対照2とした。更にマイナスイオン処理したニンジンを試料3、ダイコンを試料4、キュウリを試料5とし、マイナスイオン未処理のニンジンを対照3、ダイコンを対照4、キュウリを対照5に区分した。
鮮度保持性の判定のための試験は、試料及び対照について常温下と冷蔵保管における時間経過毎に大腸菌群数を測定して抗菌性の判定と、更に外形変化度合の判定とを総合して判定したもので、抗菌性については表1に示すように冷蔵保管はもとより常温保管においても優れた抗菌性を有することが確認される。
Figure 2005253449
更に外形変化度合の判定は、刻み野菜の変形湾曲度合、切断面の変色劣化度合、外表面の亀裂発生度合、低温障害発生度合について経過時間毎に試料及び対照の刻み野菜片各10枚について目視判断基準に照らして判定した結果は表2の通りであって、抗菌性の判定結果と併せて本発明鮮度に優れる刻み野菜は極めて優れた鮮度保持性を保持することが確認される。
本発明は野菜食材はもとより果実や青果物食材全般に亘って利用することが可能である。
鮮度に優れる刻み野菜の加工方法の工程概略図である。 ブランチング装置の説明図である。 不透水性包装袋に封入された鮮度に優れる刻み野菜の説明図である。 鮮度に優れる刻み野菜の態様図である。
符号の説明
1 鮮度に優れる刻み野菜
10 鮮度に優れる刻み野菜の加工方法
10A 野菜食材
10B 切断された刻み野菜
11A 流水洗浄工程
11B ケーシング
11C 給水管
11D 排水管
11E 洗浄ローター
12A 脱水工程
12B 外部ケーシング
12C 脱水排水管
12D 脱水ローター
13A 切断工程
13B 切断刃
13C 経切断ロール
13D 緯切断ロール
14A マイナスイオン処理工程
14B 絶縁区画
14C マイナスイオン処理篭
14D マイナスイオン発電器
15A 包装工程
15B 不透水性包装袋
15C 供給ロール
15D 挟持開放移送ロール
15E 挟持開放移送ロール
15F カッター
15G シーラー
15H フィーダー
16A ブランチング工程
16B 蓋部
16C 収納部
16D 給気管
16E 排気管
Figure 2005253449

Claims (7)

  1. 葉菜類、根菜類若しくは果菜類からなる野菜食材を流水洗浄のうえ脱水し、且所要の形状及び大きさに切断し刻み野菜となしたるうえ、少なくともそのマイナスイオン密度が30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中で3分間以上晒したうえ、不透水性包装袋に封入されてなることを特徴とする鮮度に優れた刻み野菜。
  2. マイナスイオン雰囲気中で3分間以上晒され且不透水性包装袋に封入されたうえ、その温度が0℃乃至10℃の冷蔵温度で保管される請求項1記載の鮮度に優れた刻み野菜。
  3. 所要の形状及び大きさに切断された刻み野菜にブランチングを施したうえ脱水させ、而して少なくともそのマイナスイオン密度が30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中で3分間以上晒す、請求項1若しくは請求項2記載の鮮度に優れた刻み野菜。
  4. 不透水性包装袋の内容量に対し2乃至10%容量割合で炭酸ガスが封入された、請求項1乃至請求項3記載の鮮度に優れた刻み野菜。
  5. 葉菜類、根菜類若しくは果菜類からなる野菜食材の付着汚損物の洗浄及び毛根等を剥除させる流水洗浄工程と、この流水洗浄工程で付着含浸された水分を除去するための脱水工程、脱水された野菜食材を所要の形状及び大きさに切断して刻み野菜となす切断工程と、刻み野菜の酵素失活若しくは野菜組織の軟化のためのブランチング工程と、刻み野菜のまま若しくはブランチングされた刻み野菜を絶縁区画内で且そのマイナスイオン密度が30万個/cc以上のマイナスイオン雰囲気中で少なくとも3分間以上晒すマイナスイオン処理工程と、マイナスイオン処理された刻み野菜を不透水性包装袋で包装する包装工程とからなる鮮度に優れた刻み野菜の加工方法。
  6. 包装工程により包装された刻み野菜をその温度が0℃乃至10℃の冷蔵温度で保管する冷蔵工程よりなる請求項5に記載した鮮度に優れた刻み野菜の加工方法。
  7. 包装工程においてその包装袋の内容量に対し2乃至10%容量割合の炭酸ガスを封入する請求項5もしくは請求項6に記載の鮮度に優れた刻み野菜の加工方法。
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