JP2005253434A - 2型糖尿病の診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 サンプリングが容易な組織における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病を診断できる(特に2型糖尿病の発症前において、将来2型糖尿病を発症する可能性があるか否かを診断でき、2型糖尿病の早期発見を可能とする)、2型糖尿病の診断方法を提供する。
【解決手段】 被験者の血液から採取された白血球における所定遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う際、所定遺伝子として下記(a-1)〜(a-4)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子を利用する。
(a-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする遺伝子
(a-2) カテプシンBをコードする遺伝子
(a-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(a-4) 補体第2成分をコードする遺伝子
【選択図】 なし

Description

本発明は、2型糖尿病の診断方法及び2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法、並びに、上記診断方法及びスクリーニング方法に利用できるオリゴ/ポリヌクレオチドアレイ及びキットに関する。
糖尿病の患者数は、世界規模で増加の一途をたどっており、2010年度には2億人を越えると予想されている。糖尿病はその病因に基づいて大きく1型と2型とに分類されるが、糖尿病の患者のほとんどが2型糖尿病の患者によって占められており、その克服は人類の大きな課題の一つといえる。
1型糖尿病は、膵臓ランゲルハンス島が炎症を起こしてβ細胞によるインスリン分泌能が著しく低下するもので、インスリンを補充しなくては生存できないインスリン依存型の病像を呈する。
2型糖尿病は、それ以外の原因でインスリンの作用不足が現れて高血糖になるもので、肥満、過食、運動不足、ストレス等の環境因子の関与が大きく、中年以降の比較的高齢の肥満者に発症しやすい。2型糖尿病では、一般的にはインスリン非依存型の病像を呈し、食事療法と運動療法が治療の基本となる。食事療法、運動療法の次の段階として薬物療法が行われ、それでも治療が困難な場合にはインスリン療法が行われる。
糖尿病の初発時期には、多飲、多尿、夜尿等の症状が見られるが、これらの初発症状を自覚する患者は少なく、患者の多くは、合併症に伴う症状が現れるまで自覚できないため、糖尿病がいつの間にか発症していて、それを発見した時には合併症が出現しており、治療が極めて困難となる場合が多い。したがって、糖尿病の克服には、早期発見・早期治療が極めて重要であるが、1型糖尿病に比べて2型糖尿病の発症過程は未だ不明な点が多いため、早期発見・早期治療が困難となる場合がある。
そこで、2型糖尿病の発症過程を明らかにするために、様々な遺伝学的アプローチが行われており、最近、糖尿病患者におけるSNPs解析やハプロタイプ解析によって遺伝子に先天的な塩基配列の異常が存在することが明らかになりつつある。例えば、塩基配列の異常により、糖尿病罹患率の変動(Altshuler,D.ら, Nat Genet, 2000. 26(1) p.76-80 ; Yen,C.J.ら, Biochem Biophys Res Commun, 1997. 241(2) p.270-4)、膵臓β細胞の機能低下(Maechler,P. and C.B.Wollheim, Nature, 2001. 414(6865) p.807-12 ; Bell, G.I. and K.S. Polonsky, Nature, 2001. 414(6865) p.788-91)、さらには薬剤感受性の変化(Umekawa,T.ら, Diabetes, 1999. 48(1) p.117-20 ; Hoffstedt,J.ら, Diabetes, 1999. 48(1) p.203-5)等をきたすことが報告されている。しかし、2型糖尿病の原因となる遺伝子は完全には同定されておらず、2型糖尿病の発症過程には未だ不明な点が多い。
その他の遺伝学的なアプローチとして、遺伝子の発現解析が行われている。遺伝子の発現解析は、遺伝子の発現状態(表現型)を解析するものであり、遺伝子の先天的な異常(遺伝子型)を解析するSNPs解析等と本質的に異なるものであって、遺伝因子及び環境因子を加味した患者の現状を把握できる点で有利である。
しかしながら、これまでの遺伝子の発現解析は、肝臓、骨格筋、脂肪、膵臓等、インスリンの主要標的臓器における糖代謝、脂質代謝等に関連する遺伝子の発現の変化を調べるために行われてきたため、これを臨床応用して2型糖尿病の診断を行うことは困難である。すなわち、インスリンの主要標的臓器を対象とする場合には、検体のサンプリングが困難であるため、遺伝子の発現解析に基づいて2型糖尿病の診断を行うことは困難である。
そこで、本発明は、第一に、サンプリングが容易な組織における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病を診断できる(特に2型糖尿病の発症前において、将来2型糖尿病を発症する可能性があるか否かを診断でき、2型糖尿病の早期発見を可能とする)、2型糖尿病の診断方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、第二に、サンプリングが容易な組織における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病予防・治療効果を有する物質をスクリーニングすることができる、2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、第三に、上記診断方法及びスクリーニング方法に利用することができるオリゴ/ポリヌクレオチドアレイ及びキットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の診断方法、スクリーニング方法、オリゴ/ポリヌクレオチド及びキットを提供する。
(1)被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、前記遺伝子が、下記(a-1)〜(a-4)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
(a-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする遺伝子
(a-2) カテプシンBをコードする遺伝子
(a-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(a-4) 補体第2成分をコードする遺伝子
(2)前記(a-1)〜(a-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(1)記載の診断方法。
(3)前記(a-4)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(1)記載の診断方法。
(4)インスリン負荷状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、前記遺伝子が、下記(b-1)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
(b-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする遺伝子
(b-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする遺伝子
(b-3) R kappa Bをコードする遺伝子
(b-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする遺伝子
(b-5) サイクリンBをコードする遺伝子
(b-6) リボソームタンパク質S6をコードする遺伝子
(b-7) トランスフェリン受容体をコードする遺伝子
(b-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする遺伝子
(b-9) スタニオカルシンをコードする遺伝子
(b-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする遺伝子
(b-11) CHUKをコードする遺伝子
(b-12) インスリン分解酵素をコードする遺伝子
(b-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする遺伝子
(b-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする遺伝子
(b-15) PIN1をコードする遺伝子
(b-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする遺伝子
(b-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする遺伝子
(b-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする遺伝子
(b-19) γチューブリンをコードする遺伝子
(b-20) CRMP−1をコードする遺伝子
(b-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
(5)前記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(4)記載の診断方法。
(6)前記(b-3)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(4)記載の診断方法。
(7)グルコース負荷状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、前記遺伝子が、下記(c-1)〜(c-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
(c-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする遺伝子
(c-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする遺伝子
(c-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする遺伝子
(c-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする遺伝子
(c-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする遺伝子
(c-6) α−フェトタンパク質をコードする遺伝子
(c-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする遺伝子
(c-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする遺伝子
(c-9) RNAヘリカーゼをコードする遺伝子
(c-10) アクアポリン−5をコードする遺伝子
(c-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(c-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする遺伝子
(8)前記(c-1)〜(c-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(7)記載の診断方法。
(9)絶食状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、前記遺伝子が、下記(d-1)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
(d-1) 膵臓アミラーゼをコードする遺伝子
(d-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする遺伝子
(d-3) FK506結合タンパク質をコードする遺伝子
(d-4) XMPをコードする遺伝子
(d-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする遺伝子
(d-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする遺伝子
(d-7) TBX2をコードする遺伝子
(d-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする遺伝子
(d-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする遺伝子
(d-10) γチューブリンをコードする遺伝子
(d-11) CRMP−1をコードする遺伝子
(d-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
(10)前記(d-1)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(9)記載の診断方法。
(11)前記(d-2)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(9)記載の診断方法。
(12)2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、前記遺伝子が、下記(a-1)〜(a-4)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
(a-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする遺伝子
(a-2) カテプシンBをコードする遺伝子
(a-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(a-4) 補体第2成分をコードする遺伝子
(13)前記遺伝子が前記(a-1)〜(a-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(12)記載のスクリーニング方法。
(14)前記遺伝子が前記(a-4)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(12)記載のスクリーニング方法。
(15)インスリン負荷状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、前記遺伝子が、下記(b-1)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
(b-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする遺伝子
(b-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする遺伝子
(b-3) R kappa Bをコードする遺伝子
(b-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする遺伝子
(b-5) サイクリンBをコードする遺伝子
(b-6) リボソームタンパク質S6をコードする遺伝子
(b-7) トランスフェリン受容体をコードする遺伝子
(b-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする遺伝子
(b-9) スタニオカルシンをコードする遺伝子
(b-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする遺伝子
(b-11) CHUKをコードする遺伝子
(b-12) インスリン分解酵素をコードする遺伝子
(b-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする遺伝子
(b-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする遺伝子
(b-15) PIN1をコードする遺伝子
(b-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする遺伝子
(b-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする遺伝子
(b-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする遺伝子
(b-19) γチューブリンをコードする遺伝子
(b-20) CRMP−1をコードする遺伝子
(b-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
(16)前記遺伝子が前記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(15)記載のスクリーニング方法。
(17)前記遺伝子が前記(b-3)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(15)記載のスクリーニング方法。
(18)グルコース負荷状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、前記遺伝子が、下記(c-1)〜(c-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
(c-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする遺伝子
(c-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする遺伝子
(c-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする遺伝子
(c-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする遺伝子
(c-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする遺伝子
(c-6) α−フェトタンパク質をコードする遺伝子
(c-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする遺伝子
(c-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする遺伝子
(c-9) RNAヘリカーゼをコードする遺伝子
(c-10) アクアポリン−5をコードする遺伝子
(c-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(c-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする遺伝子
(19)前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(18)記載のスクリーニング方法。
(20)絶食状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、前記遺伝子が下記(d-1)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
(d-1) 膵臓アミラーゼをコードする遺伝子
(d-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする遺伝子
(d-3) FK506結合タンパク質をコードする遺伝子
(d-4) XMPをコードする遺伝子
(d-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする遺伝子
(d-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする遺伝子
(d-7) TBX2をコードする遺伝子
(d-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする遺伝子
(d-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする遺伝子
(d-10) γチューブリンをコードする遺伝子
(d-11) CRMP−1をコードする遺伝子
(d-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
(21)前記遺伝子が前記(d-1)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(20)記載のスクリーニング方法。
(22)前記遺伝子が前記(d-2)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(20)記載のスクリーニング方法。
(23)支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(e-1)〜(e-4)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
(e-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-2) カテプシンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-4) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(24)支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(f-1)〜(f-21)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
(f-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-3) R kappa Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-5) サイクリンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-6) リボソームタンパク質S6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-7) トランスフェリン受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-9) スタニオカルシンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-11) CHUKをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-12) インスリン分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-15) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-19) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-20) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(25)支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(g-1)〜(g-12)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
(g-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-6) α−フェトタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-9) RNAヘリカーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-10) アクアポリン−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(26)支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(h-1)〜(h-12)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
(h-1) 膵臓アミラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-3) FK506結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-4) XMPをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-7) TBX2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-10) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-11) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(27)下記(e-1)〜(e-4)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
(e-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-2) カテプシンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-4) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(28)下記(f-1)〜(f-21)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
(f-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-3) R kappa Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-5) サイクリンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-6) リボソームタンパク質S6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-7) トランスフェリン受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-9) スタニオカルシンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-11) CHUKをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-12) インスリン分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-15) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-19) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-20) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(29)下記(g-1)〜(g-12)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
(g-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-6) α−フェトタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-9) RNAヘリカーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-10) アクアポリン−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(30)下記(h-1)〜(h-12)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
(h-1) 膵臓アミラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-3) FK506結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-4) XMPをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-7) TBX2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-10) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-11) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(31)下記(i-1)〜(i-4)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
(i-1) カルボキシペプチダーゼBに反応し得る抗体又はその断片
(i-2) カテプシンBに反応し得る抗体又はその断片
(i-3) チロシンアミノトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(i-4) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
(32)下記(j-1)〜(j-21)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
(j-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133に反応し得る抗体又はその断片
(j-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼに反応し得る抗体又はその断片
(j-3) R kappa Bに反応し得る抗体又はその断片
(j-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)に反応し得る抗体又はその断片
(j-5) サイクリンBに反応し得る抗体又はその断片
(j-6) リボソームタンパク質S6に反応し得る抗体又はその断片
(j-7) トランスフェリン受容体に反応し得る抗体又はその断片
(j-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)に反応し得る抗体又はその断片
(j-9) スタニオカルシンに反応し得る抗体又はその断片
(j-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)に反応し得る抗体又はその断片
(j-11) CHUKに反応し得る抗体又はその断片
(j-12) インスリン分解酵素に反応し得る抗体又はその断片
(j-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素に反応し得る抗体又はその断片
(j-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70に反応し得る抗体又はその断片
(j-15) PIN1に反応し得る抗体又はその断片
(j-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)に反応し得る抗体又はその断片
(j-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素に反応し得る抗体又はその断片
(j-18) 翻訳開始因子eIF−2に反応し得る抗体又はその断片
(j-19) γチューブリンに反応し得る抗体又はその断片
(j-20) CRMP−1に反応し得る抗体又はその断片
(j-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)に反応し得る抗体又はその断片
(33)下記(k-1)〜(k-12)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
(k-1) ジンクフィンガータンパク質Br140に反応し得る抗体又はその断片
(k-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1に反応し得る抗体又はその断片
(k-3) D−アミノ酸オキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
(k-4) 微小管結合タンパク質1Bに反応し得る抗体又はその断片
(k-5) タンパク質チロシンホスファターゼに反応し得る抗体又はその断片
(k-6) α−フェトタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(k-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)に反応し得る抗体又はその断片
(k-8) 26Sプロテアーゼサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
(k-9) RNAヘリカーゼに反応し得る抗体又はその断片
(k-10) アクアポリン−5に反応し得る抗体又はその断片
(k-11) ガラクトシルトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(k-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)に反応し得る抗体又はその断片
(34)下記(l-1)〜(l-12)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
(l-1) 膵臓アミラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(l-2) ハンチンチン相互作用タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(l-3) FK506結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(l-4) XMPに反応し得る抗体又はその断片
(l-5) DNAポリメラーゼαサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
(l-6) サイクリン依存性キナーゼ4に反応し得る抗体又はその断片
(l-7) TBX2に反応し得る抗体又はその断片
(l-8) β2−キマイリン(chimaerin)に反応し得る抗体又はその断片
(l-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
(l-10) γチューブリンに反応し得る抗体又はその断片
(l-11) CRMP−1に反応し得る抗体又はその断片
(l-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)に反応し得る抗体又はその断片
本発明によれば、第一に、サンプリングが容易な組織における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病を診断することができる(特に2型糖尿病の発症前において、将来2型糖尿病を発症する可能性があるか否かを診断でき、2型糖尿病の早期発見を可能とする)、2型糖尿病の診断方法が提供される。
また、本発明によれば、第二に、サンプリングが容易な組織における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病予防・治療効果を有する物質をスクリーニングすることができる、2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法が提供される。
さらに、本発明によれば、第三に、上記診断方法及びスクリーニング方法に利用することができる(特に2種類以上の遺伝子の発現解析を同時に並列して行うことができ、診断精度又はスクリーニング精度の向上を図ることができる)、オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ及びキットが提供される。
本発明の2型糖尿病の診断方法では、将来2型糖尿病を発症する可能性がある場合に、白血球における所定遺伝子の発現レベルが正常な発現レベルと異なる変化を示すことを利用し、被験者の血液から採取された白血球における所定遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う。診断の際、被験者からのサンプリングが必要となる組織は血液であり、血液は他の組織に比べてサンプリングが容易であるので、本発明の2型糖尿病の診断方法によれば、2型糖尿病の診断を簡易に行うことができる。
本発明の2型糖尿病の診断方法において指標とする遺伝子は、下記a群〜d群のいずれかの群から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である。下記a群〜d群のいずれかの群から選択された2種類以上の遺伝子を指標とする場合には、診断精度の向上を図ることができる。
a群
(a-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする遺伝子
(a-2) カテプシンBをコードする遺伝子
(a-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(a-4) 補体第2成分をコードする遺伝子
b群
(b-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする遺伝子
(b-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする遺伝子
(b-3) R kappa Bをコードする遺伝子
(b-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする遺伝子
(b-5) サイクリンBをコードする遺伝子
(b-6) リボソームタンパク質S6をコードする遺伝子
(b-7) トランスフェリン受容体をコードする遺伝子
(b-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする遺伝子
(b-9) スタニオカルシンをコードする遺伝子
(b-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする遺伝子
(b-11) CHUKをコードする遺伝子
(b-12) インスリン分解酵素をコードする遺伝子
(b-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする遺伝子
(b-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする遺伝子
(b-15) PIN1をコードする遺伝子
(b-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする遺伝子
(b-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする遺伝子
(b-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする遺伝子
(b-19) γチューブリンをコードする遺伝子
(b-20) CRMP−1をコードする遺伝子
(b-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
c群
(c-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする遺伝子
(c-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする遺伝子
(c-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする遺伝子
(c-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする遺伝子
(c-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする遺伝子
(c-6) α−フェトタンパク質をコードする遺伝子
(c-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする遺伝子
(c-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする遺伝子
(c-9) RNAヘリカーゼをコードする遺伝子
(c-10) アクアポリン−5をコードする遺伝子
(c-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(c-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする遺伝子
d群
(d-1) 膵臓アミラーゼをコードする遺伝子
(d-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする遺伝子
(d-3) FK506結合タンパク質をコードする遺伝子
(d-4) XMPをコードする遺伝子
(d-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする遺伝子
(d-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする遺伝子
(d-7) TBX2をコードする遺伝子
(d-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする遺伝子
(d-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする遺伝子
(d-10) γチューブリンをコードする遺伝子
(d-11) CRMP−1をコードする遺伝子
(d-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
なお、「R kappa B」は、インターロイキン2受容体α鎖κB部位を認識するDNA結合タンパク質であり、「CHUK」は、セリン−スレオニンキナーゼドメインを有するヘリックス−ループ−ヘリックスタンパク質であり、「PIN1」は、カルボキシ末端触媒ドメインとWWWドメイン(アミノ末端タンパク質−タンパク質相互作用領域)とを有し、有糸分裂の開始及び進行を調節する、プロリルイソメラーゼ類のパーブリンファミリーに属する核タンパク質であり、「β2−キマイリン」はGTPase活性化タンパク質であり、「CRMP」は、神経細胞ネットワーク構成に関連するコラプシン応答媒介タンパク質(collapsin response mediator protein)であり、「STAT6」は、インターロイキン4、13等のシグナル伝達経路に関与する転写因子であり、「YY1」は、転写因子であり、「フォリスタチン関連タンパク質」は、ガンに関連するタンパク質であり、「FK506」はタクロリムスであり、「XMP」はガンに関連する膜タンパク質であり、「TBX」は、DNA(T−box)結合タンパク質である。
上記a〜d群に属する各遺伝子及び各遺伝子にコードされるタンパク質はヒトにおいて公知となっている。上記a〜d群に属する各遺伝子(ヒト由来cDNA又はヒト由来ゲノムDNA)の塩基配列及び各遺伝子がコードするヒト由来タンパク質のアミノ酸配列を配列表に示す。遺伝子/タンパク質の塩基配列/アミノ酸配列と配列番号との対応関係は図23及び図24に示すとおりである。但し、各遺伝子の塩基配列は配列表に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、所定のタンパク質をコードする限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じた塩基配列であってもよい。同様に、各タンパク質のアミノ酸配列は配列表に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、各タンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者の白血球において、上記a群に属する遺伝子の発現レベルは、血糖値及び血中インスリン濃度の高低に関わらず、正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記a群に属する遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、いかなる状態にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行ってもよく、例えば、絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)、インスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)又はグルコース負荷状態(高血糖及び高インスリン状態)にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行うことができる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者の白血球において、上記(a-1)〜(a-3)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している一方、上記(a-4)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している。したがって、上記(a-1)〜(a-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。一方、上記(a-4)の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記b群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記b群に属する遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、インスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行うことができる。なお、上記b群に属する遺伝子のうち(b-18)〜(b-21)の遺伝子の発現レベルは、上記被験者が絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にあるときにも正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記(b-18)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行うこともできる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記(b-1)及び(b-2)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している一方、上記(b-3)〜(b-21)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している。したがって、上記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。一方、上記(b-3)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者がグルコース負荷状態(高血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記c群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記c群に属する遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、グルコース負荷状態(高血糖及び高インスリン状態)にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行うことができる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者がグルコース負荷状態(高血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記(c-1)〜(c-12)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している。したがって、上記(c-1)〜(c-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者が絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記d群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記d群に属する遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行うことができる。なお、上記d群に属する遺伝子のうち(d-9)〜(d-12)の遺伝子の発現レベルは、上記被験者がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるときにも正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記(d-9)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、インスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行うこともできる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者が絶食状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記(d-1)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している一方、上記(d-2)〜(d-12)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している。したがって、上記(d-1)の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。一方、上記(d-2)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。
被験者と健常者との間で、白血球における遺伝子の発現レベルを比較する際には、複数の健常者(健常者群)の発現レベルを測定し、その値の分布から正常範囲を設定して、被験者の発現レベルが正常範囲以上になるか正常範囲以下になるかを判別することが好ましい。健常者群は、複数の健常者を任意に選別して構成することができるが、被験者と同年齢又は同世代である健常者から構成することが好ましい。年齢差が遺伝子の発現レベルに与える影響をできるだけ排除するためである。
被験者の血液から白血球を採取する方法は特に限定されるものではなく、例えば、血液中の赤血球を選択的に溶解させた後、遠心分離することによって白血球を採取できる。白血球には、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球及び単球のいずれもが含まれ、検体として用いる白血球は、これらのうちの1種類であってもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
公知のインスリン負荷試験(insuline torelance test:ITT)に準じて被験者にインスリンを投与することにより、被験者をインスリン負荷状態にすることができる。被験者へのインスリンの投与は、一定期間(例えば一晩)の絶食の後に行うことが好ましい。被験者にインスリンを投与する方法は特に限定されるものではないが、一般的には静脈内投与又は皮下投与が採用される。被験者に投与するインスリンとしては、インスリン製剤を使用することができる。インスリン製剤としては、速効型インスリン製剤を使用することが好ましい。速効型インスリン製剤によれば、被験者を速やかにインスリン負荷状態にすることができる。インスリン製剤の剤形は、投与方法に応じて適宜選択することができる。具体的には、一晩絶食とした後、0.1 U/kgの速効型インスリンを静注することにより被験者をインスリン負荷状態にすることができる。インスリン製剤の投与量は、被験者の年齢、性別、体重、投与経路等の条件に応じて適宜調節することができる。被験者からの採血は、被験者がインスリン負荷状態となった後に行う。速効型インスリン製剤を使用する場合、被験者からの採血は、インスリン投与6〜15分後、好ましくはインスリン投与15分後に行うことができる。採血後、被験者にグルコース(ブドウ糖)を投与して、診断後の低血糖を防止することが好ましい。
公知のグルコース負荷試験(glucose torelance test:GTT)に準じて被験者にグルコースを投与することにより、被験者をグルコース負荷状態にすることができる。被験者へのグルコースの投与は、一定期間(例えば一晩)の絶食の後に行うことが好ましい。被験者にグルコースを投与する方法は特に限定されるものではないが、一般的には経口投与又は腹腔内投与が採用される。被験者に投与するグルコースとしては、グルコース製剤を使用することができる。グルコース製剤の剤形は、投与方法に応じて適宜選択することができる。グルコース製剤の投与量は、被験者の年齢、性別、体重、投与経路等の条件に応じて適宜調節することができる。具体的には、一晩絶食とした後、75gのグルコース(ブドウ糖シロップ)を経口投与することにより被験者をグルコース負荷状態にすることができる。被験者からの採血は、被験者がグルコース負荷状態となった後に行う。被験者からの採血は、通常グルコース投与30〜180分後、好ましくはグルコース投与120分後に行うことができる。被験者をグルコース負荷状態にする際、体内で分解されてグルコースを生じる糖類を経口投与してもよい。
本発明において「遺伝子の発現レベル」には、遺伝子のmRNAへの転写レベル及びタンパク質への翻訳レベルが含まれる。したがって、遺伝子の発現レベルは、検体におけるmRNA又はタンパク質の存在量に基づいて測定することができる。
mRNAの存在量の測定にあたっては、公知の遺伝子解析技術、例えば、ハイブリダイゼーション技術(例えば、ノーザンハイブリダイゼーション法、ドットブロット法、DNAマイクロアレイ法等)、遺伝子増幅技術(例えば、RT−PCR等)等を利用することができる。
ハイブリダイゼーション技術又は遺伝子増幅技術を利用してmRNAの存在量を測定する場合、上記(a-1)〜(a-4)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(e-1)〜(e-4)のオリゴ/ポリヌクレオチドを、上記(b-1)〜(b-21)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(f-1)〜(f-21)のオリゴ/ポリヌクレオチドを、上記(c-1)〜(c-12)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(g-1)〜(g-12)のオリゴ/ポリヌクレオチドを、上記(d-1)〜(d-12)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(h-1)〜(h-12)のオリゴ/ポリヌクレオチドをプローブ又はプライマーとして利用することができる。
e群
(e-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-2) カテプシンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(e-4) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
f群
(f-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-3) R kappa Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-5) サイクリンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-6) リボソームタンパク質S6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-7) トランスフェリン受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-9) スタニオカルシンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-11) CHUKをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-12) インスリン分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-15) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-19) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-20) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(f-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
g群
(g-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-6) α−フェトタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-9) RNAヘリカーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-10) アクアポリン−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(g-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
h群
(h-1) 膵臓アミラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-3) FK506結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-4) XMPをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-7) TBX2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-10) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-11) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(h-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
所定のタンパク質をコードする「核酸」にはDNA及びRNAの両者が含まれ、例えば、mRNA、cDNA、cRNA等が含まれる。オリゴ/ポリヌクレオチドを構成するヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド及び非天然型ヌクレオチドのいずれであってもよい。オリゴヌクレオチドの塩基長は通常15〜100塩基、好ましくは18〜40塩基であり、ポリヌクレオチドの塩基長は通常200〜3000塩基、好ましくは500〜1000塩基である。
上記e〜h群に属する各オリゴ/ポリヌクレオチドの塩基配列は、各オリゴ/ポリヌクレオチドがハイブリダイズし得る核酸の塩基配列に基づいて設計することができる。例えば、上記a〜d群に属する各遺伝子からコード領域(CDS)を選択し、当該領域にハイブリダイズするように、オリゴ/ポリヌクレオチドの塩基配列を設計することができる。また、コード領域の5'末端側又は3'末端側に隣接する領域にハイブリダイズし得るように、あるいは、コード領域からその5'末端側又は3'末端側に隣接する領域にわたる領域にハイブリダイズし得るように設計することもできる。配列表に記載された各遺伝子の塩基配列のうち、コード領域の位置を図23及び図24に示す。設計したオリゴ/ポリヌクレオチドについては、実際にプライマーやプローブとして利用して、所定の核酸にハイブリダイズするか否かを確認することが好ましい。上記e〜h群に属する各オリゴ/ポリヌクレオチドには、制限酵素認識配列;タグ;蛍光色素、ラジオアイソトープ等の標識を付加することができる。
mRNAの存在量の具体的測定方法について、RT−PCRを利用する場合を例にして説明する。被験者の血液から採取した白血球から全RNAを抽出し、抽出した全RNAからcDNAを合成した後、合成したcDNAを鋳型とし、当該cDNAにハイブリダイズし得るプライマーセットを用いてPCRを行い、PCR増幅断片を定量することによってmRNAの存在量を測定する。この際、PCRは、PCR増幅断片生成量が初期鋳型cDNA量を反映するような条件(例えば、PCR増幅断片が指数関数的に増加するPCRサイクル数)で行う。
PCR増幅断片の定量方法は特に限定されるものではなく、PCR増幅断片の定量には、例えば、ラジオアイソトープ(RI)を用いた定量方法、蛍光色素を用いた定量方法等を利用することができる。
RIを用いた定量方法としては、例えば、(i) 反応液にRI標識したヌクレオチド(例えば32P標識されたdCTP等)を基質として加えておき、PCR増幅断片に取り込ませてPCR増幅断片をRI標識し、PCR増幅断片を電気泳動等で分離した後、放射活性を測定してPCR増幅断片を定量する方法、(ii) RI標識したプライマーを用いることによりPCR増幅断片をRI標識し、PCR増幅断片を電気泳動等で分離した後、放射活性を測定してPCR増幅断片を定量する方法、(iii) PCR増幅断片を電気泳動した後、メンブランにブロッティングし、RI標識したプローブをハイブリダイズさせ、放射活性を測定してPCR増幅断片を定量する方法等が挙げられる。放射活性は、例えば、液体シンチレーションカウンター、X線フィルム、イメージングプレート等を用いて測定することができる。
蛍光色素を用いた定量方法としては、(i) 二本鎖DNAにインターカレートする蛍光色素(例えば、エチジウムブロマイド(EtBr)、SYBR GreenI、PicoGreen等)を用いてPCR増幅断片を染色し、励起光の照射によって発せられる蛍光強度を測定してPCR増幅断片を定量する方法、(ii) 蛍光色素で標識したプライマーを用いることによりPCR増幅断片を蛍光色素で標識し、PCR増幅断片を電気泳動等で分離した後、蛍光強度を測定してPCR増幅断片を定量する方法等が挙げられる。蛍光強度は、例えば、CCDカメラ、蛍光スキャナー、分光蛍光光度計等を用いて測定することができる。
RT−PCRを利用する場合には、例えばABI PRISM 7700(Applied Biosystems社)等の市販の装置を利用して、遺伝子増幅過程をリアルタイムでモニターリングすることにより、PCR増幅断片のより定量的な解析を行うことができる。
遺伝子の発現レベルの測定値は、発現レベルが大きく変動しない遺伝子(例えば、β−アクチン遺伝子、GAPDH遺伝子等のハウスキーピング遺伝子)の発現レベルの測定値に基づいて補正することが好ましい。
タンパク質の存在量の測定にあたっては、公知のタンパク質解析技術、例えば、抗体又はその断片を利用したウェスタンブロッティング法、免疫沈降法、ELISA等を利用することができる。この際、上記(a-1)〜(a-4)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(i-1)〜(i-4)の抗体又はその断片を、上記(b-1)〜(b-21)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(j-1)〜(j-21)の抗体又はその断片を、上記(c-1)〜(c-12)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(k-1)〜(k-12)の抗体又はその断片を、上記(d-1)〜(d-12)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(l-1)〜(l-12)の抗体又はその断片を利用することができる。
i群
(i-1) カルボキシペプチダーゼBに反応し得る抗体又はその断片
(i-2) カテプシンBに反応し得る抗体又はその断片
(i-3) チロシンアミノトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(i-4) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
j群
(j-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133に反応し得る抗体又はその断片
(j-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼに反応し得る抗体又はその断片
(j-3) R kappa Bに反応し得る抗体又はその断片
(j-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)に反応し得る抗体又はその断片
(j-5) サイクリンBに反応し得る抗体又はその断片
(j-6) リボソームタンパク質S6に反応し得る抗体又はその断片
(j-7) トランスフェリン受容体に反応し得る抗体又はその断片
(j-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)に反応し得る抗体又はその断片
(j-9) スタニオカルシンに反応し得る抗体又はその断片
(j-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)に反応し得る抗体又はその断片
(j-11) CHUKに反応し得る抗体又はその断片
(j-12) インスリン分解酵素に反応し得る抗体又はその断片
(j-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素に反応し得る抗体又はその断片
(j-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70に反応し得る抗体又はその断片
(j-15) PIN1に反応し得る抗体又はその断片
(j-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)に反応し得る抗体又はその断片
(j-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素に反応し得る抗体又はその断片
(j-18) 翻訳開始因子eIF−2に反応し得る抗体又はその断片
(j-19) γチューブリンに反応し得る抗体又はその断片
(j-20) CRMP−1に反応し得る抗体又はその断片
(j-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)に反応し得る抗体又はその断片
k群
(k-1) ジンクフィンガータンパク質Br140に反応し得る抗体又はその断片
(k-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1に反応し得る抗体又はその断片
(k-3) D−アミノ酸オキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
(k-4) 微小管結合タンパク質1Bに反応し得る抗体又はその断片
(k-5) タンパク質チロシンホスファターゼに反応し得る抗体又はその断片
(k-6) α−フェトタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(k-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)に反応し得る抗体又はその断片
(k-8) 26Sプロテアーゼサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
(k-9) RNAヘリカーゼに反応し得る抗体又はその断片
(k-10) アクアポリン−5に反応し得る抗体又はその断片
(k-11) ガラクトシルトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(k-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)に反応し得る抗体又はその断片
l群
(l-1) 膵臓アミラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(l-2) ハンチンチン相互作用タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(l-3) FK506結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(l-4) XMPに反応し得る抗体又はその断片
(l-5) DNAポリメラーゼαサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
(l-6) サイクリン依存性キナーゼ4に反応し得る抗体又はその断片
(l-7) TBX2に反応し得る抗体又はその断片
(l-8) β2−キマイリン(chimaerin)に反応し得る抗体又はその断片
(l-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
(l-10) γチューブリンに反応し得る抗体又はその断片
(l-11) CRMP−1に反応し得る抗体又はその断片
(l-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)に反応し得る抗体又はその断片
「抗体」には、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体のいずれもが含まれ、「抗体の断片」には、所定のタンパク質に反応し得る限り、いかなる断片も含まれる。抗体の断片としては、例えば、Fab断片、F(ab)'2断片、単鎖抗体(scFv)等が挙げられる。「反応し得る」には、所定のタンパク質のいずれの部分と反応する場合も含まれる。抗体又はその断片は、所定のタンパク質には反応するが、白血球に含まれる他のタンパク質には反応しないことが好ましい。
上記i〜l群に属する各抗体は、例えば、次のようにして得ることができる。
免疫用抗原としては、所定のタンパク質の一部又は全部を利用することができる。免疫用抗原としては、例えば、(i) 所定のタンパク質を発現している細胞又は組織の破砕物又はその精製物、(ii) DNA組換え技術を用いて、所定のタンパク質をコードするcDNAを大腸菌、昆虫細胞又は動物細胞等の宿主に導入して発現させた組換えタンパク質、(iii) 化学合成したペプチド等を利用することができる。
ポリクローナル抗体の作製に当たっては、まず、免疫用抗原を用いてラット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ウマ、ウシ等の哺乳動物を免疫する。免疫の際には、抗体産生誘導する為に、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIA)等の免疫助剤を用いてエマルジョン化した後、複数回の免疫することが好ましい。インスリンシグナル伝達制御タンパク質に対する抗体力価を測定し、抗体力価が上昇した後に採血し、抗血清を得る。
モノクローナル抗体の作製に当たっては、ポリクローナル抗体の場合と同様に免疫用抗原を用いて哺乳動物を免疫した後、抗体産生細胞を採取する。抗体産生細胞としては、例えば、脾臓細胞、リンパ節細胞、胸腺細胞、末梢血細胞等が挙げられるが、脾臓細胞が一般的に利用される。次いで、ハイブリドーマを得るために、抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合を行う。細胞融合処理後、選択培地を用いて培養し、目的とするハイブリドーマを選別する。次いで、増殖したハイブリドーマの培養上清中に、目的とする抗体が存在するか否かをスクリーニングする。次いで、限界希釈法、軟寒天法、フィブリンゲル法、蛍光励起セルソーター法等によりハイブリドーマのクローニングを行い、最終的にモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを取得する。取得したハイブリドーマからモノクローナル抗体を採取する方法としては、通常の細胞培養法等を利用できる。また、ハイブリドーマをマウス等の腹腔内に移植した後、腹水を採取し、当該腹水からモノクローナル抗体を取得することもできる。
ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体の精製が必要とされる場合には、硫酸アンモニウムによる塩析、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等の方法を適宜選択して又はこれらを組み合わせて利用することができる。
抗体又はその断片を用いてタンパク質の発現量を定量する際には、例えば、放射能免疫測定法(RIA)、酵素免疫測定法(EIA)、化学発光測定法(CLIA)、蛍光免疫測定法(FIA)等を利用できる。具体的には、物理吸着や化学結合等により抗体を結合させた固相担体(例えば、イムノプレート、ラテックス粒子等)を用いて、検体中の所定タンパク質を捕捉した後、捕捉された所定タンパク質を、固相担体に固定化した抗体とは所定タンパク質に対する抗原認識部位が異なる標識化抗体(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ等の酵素、フロレッセンス、ウンベリフェロン等の蛍光物質等で標識した抗体)を用いて定量することができる。
タンパク質の存在量の測定は、タンパク質の活性を測定することによって行うこともできる。タンパク質の活性は、例えば、当該タンパク質に反応し得る抗体又はその断片を利用したウェスタンブロッティング法、ELISA法等の公知の方法によって測定することができる。
本発明の2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法では、所定状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取した白血球における所定遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する。判定の際、2型糖尿病モデル動物からのサンプリングが必要となる組織は血液であり、血液は他の組織に比べてサンプリングが容易であるので、本発明のスクリーニングによれば、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有するか否かを簡易に判定し、2型糖尿病予防・治療効果を有する物質を迅速にスクリーニングすることができる。
本発明のスクリーニング方法において指標とする遺伝子は、上記a群〜d群のいずれかの群から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である。上記a群〜d群のいずれかの群から選択された2種類以上の遺伝子を指標とする場合には、スクリーニング精度の向上を図ることができる。
2型糖尿病モデル動物の白血球において、上記a群に属する遺伝子の発現レベルは、血糖値及び血中インスリン濃度の高低に関わらず、正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記a群に属する遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、いかなる状態にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用してもよく、例えば、絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)、インスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)又はグルコース負荷状態(高血糖及び高インスリン状態)にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用することができる。
2型糖尿病モデル動物の白血球において、上記(a-1)〜(a-3)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している一方、上記(a-4)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している。したがって、上記(a-1)〜(a-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって増加し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。一方、上記(a-4)の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって低下し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。なお、正常な発現レベルは、複数の健常動物の発現レベルを測定し、その値の分布から決定することが好ましい。
2型糖尿病モデル動物がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記b群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記b群に属する遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、インスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用することができる。なお、上記b群に属する遺伝子のうち(b-18)〜(b-21)の遺伝子の発現レベルは、上記2型糖尿病モデル動物が絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にあるときにも正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記(b-18)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用することもできる。
2型糖尿病モデル動物がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記(b-1)及び(b-2)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している一方、上記(b-3)〜(b-21)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している。したがって、上記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与よって増加し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。一方、上記(b-3)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって低下し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。
2型糖尿病モデル動物がグルコース負荷状態(高血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記c群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記c群に属する遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、グルコース負荷状態(高血糖及び高インスリン状態)にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用することができる。
2型糖尿病モデル動物がグルコース負荷状態(高血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記(c-1)〜(c-12)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している。したがって、上記(c-1)〜(c-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって低下し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。
2型糖尿病モデル動物が絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記d群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記d群に属する遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用することができる。なお、上記d群に属する遺伝子のうち(d-9)〜(d-12)の遺伝子の発現レベルは、2型糖尿病モデル動物がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるときにも正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記(d-9)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、インスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用することもできる。
2型糖尿病モデル動物が絶食状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記(d-1)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している一方、上記(d-2)〜(d-12)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している。したがって、上記(d-1)の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって増加し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。一方、上記(d-2)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって低下し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。
試験物質の種類は特に限定されるものではなく、例えば、高分子化合物、低分子化合物、抗体、タンパク質、ペプチド、核酸、糖質、無機塩類、金属錯体、これらの複合体等が挙げられる。なお、「核酸」には、DNA、RNA及びこれらの類似体又は誘導体(例えば、ペプチド核酸(PNA)、ホスホロチオエートDNA等)が含まれる。
2型糖尿病モデル動物としては、白血球における所定遺伝子の発現レベルが正常な発現レベルよりも減少している動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ等)が使用される。このような動物は、将来2型糖尿病を発症する可能性がある動物である。
試験物質を投与するモデル動物としては、所定遺伝子の発現レベルを人為的に変化(増加又は低下)させたトランスジェニック動物を利用することもできる。なお、トランスジェニック動物における所定遺伝子の発現レベルの低下には、所定遺伝子の発現レベルが低下している状態の他、所定遺伝子の発現によって生成されたタンパク質の分解が亢進された状態が含まれる。
公知のインスリン負荷試験(insuline torelance test:ITT)に準じて2型糖尿病モデル動物にインスリンを投与することにより、2型糖尿病モデル動物をインスリン負荷状態にすることができる。また、公知のグルコース負荷試験(glucose torelance test:GTT)に準じて2型糖尿病モデル動物にグルコースを投与することにより、2型糖尿病モデル動物をグルコース負荷状態にすることができる。
本発明のオリゴ/ポリヌクレオチドアレイにおいて、支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドには上記e〜h群のいずれかの群に属する2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドが含まれる。したがって、本発明のオリゴ/ポリヌクレオチドアレイを利用すれば、上記a〜d群のいずれかの群に属する2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とした診断又はスクリーニングを同時に並行して行うことができ、診断精度又はスクリーニング精度の向上を図ることができる。
支持体の材質は、オリゴ/ポリヌクレオチドアレイを使用した測定で使用される各種液体に対して不溶性である限り特に限定されるものではなく、例えば、プラスチック;鉄、銅、アルミニウム等の金属;ガラス;セラミックス;これらの複合材料等が挙げられる。支持体の形状は特に限定されるものではなく、例えば、平板状等が挙げられる。支持体は多孔質であってもよいし無孔質であってもよいが、多孔質である場合には、支持体の表面積が増加するので、支持体の表面により多くのオリゴ/ポリヌクレオチドを固定することができる。
オリゴ/ポリヌクレオチドは、その種類を支持体上の位置に基づいて識別できるように、支持体上に固定することが好ましい。支持体に固定されるオリゴ/ポリヌクレオチドの量は、所定遺伝子の発現レベルを測定できる限り特に限定されるものではなく、例えば、PCR増幅断片を利用して、過剰量のオリゴ/ポリヌクレオチドを支持体に固定することができる。支持体には上記e〜h群に属するオリゴ/ポリヌクレオチド以外のオリゴ/ポリヌクレオチドが固定されていてもよい。
オリゴ/ポリヌクレオチドは、例えば、静電結合、共有結合、タンパク質−タンパク質相互作用、タンパク質−低分子相互作用等を利用して支持体の表面に固定することができ、このような固定化が可能となるように、公知の技術を用いて支持体の表面又はオリゴ/ポリヌクレオチドに適当な化学修飾を施すことができる。
静電結合を利用する場合には、例えば、支持体の表面をポリカチオン性物質でコーティングする。「カチオン性物質」とは、分子中にカチオン性基を有する物質を意味し、カチオン性物質は静電的相互作用により核酸と複合体を形成することができる。カチオン性基としては、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;イミノ基;グアニジノ基等が挙げられ、カチオン性物質としては、例えば、カチオン性基を有する高分子;ポリリジン、ポリアルギニン、リジンとアルギニンの共重合体等の塩基性アミノ酸の単独重合体若しくは共重合体又はこれらの誘導体;ポリエチレンイミン等のポリカチオン性ポリマー等が挙げられる。
共有結合を利用する場合には、例えば、支持体の表面又はプローブに存在する官能基を利用して共有結合を形成させる。共有結合を形成し得る官能基の具体例として、カルボキシル基、アミノ基、水酸基等が挙げられる。支持体の表面にカルボキシル基が存在する場合には、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)等のカルボジイミド類でカルボキシル基を活性化させた後、プローブに存在するアミノ基と反応させることにより、支持体とオリゴ/ポリヌクレオチドとをアミド結合させることができる。また、支持体の表面にアミノ基が存在する場合には、無水コハク酸等の環状酸無水物を用いてアミノ基をカルボキシル基に変換した後、オリゴ/ポリヌクレオチドに存在するアミノ基と反応させることにより、支持体とオリゴ/ポリヌクレオチドとをアミド結合させることができる。
この他、ストレプトアビジン又はアビジン/ビオチン、マルトース結合タンパク質/マルトース、ポリヒスチジンペプチド/ニッケルやコバルト等の金属イオン、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ/グルタチオン、カルモジュリン/カルモジュリン結合ペプチド、ATP結合タンパク質/ATP、核酸/相補的核酸、受容体タンパク質/リガンド、酵素/基質、抗体/抗原、IgG/プロテインA等の特異的相互作用を利用して、オリゴ/ポリヌクレオチドを支持体に固定することができる。
本発明のキットは、白血球における遺伝子の発現レベルを測定するための試薬として、上記e〜h群のいずれかの群に属する2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチド、又は上記i〜l群のいずれかの群に属する2種類以上の抗体又はその断片を含む。したがって、本発明のキットを利用すれば、上記a〜d群のいずれかの群に属する2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とした診断又はスクリーニングを同時に並列して行うことができ、診断精度又はスクリーニング精度の向上を図ることができる。
本発明のキットは、上記e〜h群のいずれかの群に属する2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチド、又は上記i〜l群のいずれかの群に属する2種類以上の抗体又はその断片を含む限り、いかなる形態であってもよく、任意の試薬、器具等を含むことができる。
本発明のキットが、上記e〜h群のいずれかの群に属する2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む場合には、PCRに必要な試薬(例えばHO、バッファー、MgCl、dNTPミックス、Taqポリメラーゼ等)、PCR増幅断片の定量に必要な試薬(例えばRI、蛍光色素等)、DNAマイクロアレイ、DNAチップ等の1種類又は2種類以上を含むことができる。
本発明のキットが、上記i〜l群のいずれかの群に属する2種類以上の抗体又はその断片を含む場合には、抗体又はその断片を固定化するための固相担体(例えば、イムノプレート、ラテックス粒子等)、抗γ−グログリン抗体(二次抗体)、抗体(二次抗体を含む)又はその断片の標識(例えば、酵素、蛍光物質等)、各種試薬(例えば、酵素基質、緩衝液、希釈液等)等の1種類又は2種類以上を含むことができる。
以下に実施例を示し、本発明について具体的に説明する。
1. OLETFラットにおける糖尿病発症過程
1.1 実験材料及び実験方法
1.1.1 使用動物
実験動物として、大塚製薬(株)徳島研究所で系統維持されている、雄性のOLETF(Otsuka-Long-Evans-Tokushima-Fatty)ラット及びLETO(Long-Evans-Tokushima-Otsuka)ラットを使用した。OLETFラットは、2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)に類似した症状を示す自然発症糖尿病モデル動物であり(Kawano,K.ら, Diabetes Res Clin Pract, 1994. 24 Suppl p.S317-20)、LETOラットは、糖尿病を発症しないコントロール動物である。OLETFラット及びLETOラットは、4週齢で大塚製薬(株)徳島研究所より供与された。ラットは、人工照明による明暗環境下(明期7:00〜21:00、暗期21:00〜7:00)、一定温度(22℃±0.5℃)、相対湿度(58%)の動物実験室内で飼育し、固形飼料及び水を自由に摂取させた。
1.1.2 実験手順
OLETFラット及びLETOラット(n=5〜6)において、6週齢から32週齢までの糖尿病発症過程を解析した。
1.1.3 糖尿病発症過程の解析
1.1.3.1 糖負荷試験(Glucose Tolerance Test;GTT)
糖負荷試験は、Hottaらの方法(Hotta,K.ら, Biochem Biophys Acta, 1996. 1289(1) p.145-9)を使用した。すなわち、OLETFラット及びLETOラットの糖耐能の変化をみるために、5週齢、8週齢、11週齢、17週齢、23週齢及び31週齢の時点で、ラットに21:00より12時間(一晩)絶食させ、1g/kg Bwのグルコース生理食塩水溶液を、27Gシリンジを使用して腹腔内投与した。1時間後、尾静脈より採取し、遠心して血清を得た。血糖値は下記方法により測定した。
1.1.3.2 血糖値の測定
血糖値は、グルコースBテストワコーを使用して、グルコースオキシダーゼ法により測定した(Trinder, P., J Clin Pathol, 1969. 22(2) p.158-61)。すなわち、尾静脈よりサンプリングした血液を、氷上に15〜20分間静置した後、4℃の条件下、9000rpmで2分間遠心分離した。遠心上清を生理食塩水で3倍に希釈した後、20μLをグルコースBテストワコーの発色試験液1mLと混合した。37℃で1時間インキュベートした後、505nmの吸光度を測定した。
1.1.3.3 血清インスリン濃度の測定
血清インスリン濃度はレビスInsulin- Rat T ELISA(シバヤギ)キットを用いて測定した。
1.1.3.4 統計学的処理及び検定法
群間の比較は、Student t-testによる両側検定を行い、有意差を検定した。p<0.05の値を統計学的に有意であるとみなし、p<0.05を1個の黒星で、p<0.01を2個の黒星で示した。
1.2 結果
糖負荷試験における血糖値(mM)の測定結果を図1Aに示し、血清インスリン濃度(pg/mL)の測定結果を図1Bに示し、空腹時血糖値(mM)の測定結果を図1Cに示す。なお、図中、■はOLETFラットの結果を示し、□はLETOラットの結果を示す。
体重当たり一定量(1g/kg Bw)のグルコース負荷を与え1時間後の血糖値を指標としてOLETFラット及びLETOラットの耐糖能を経時的に測定したところ、OLETFラットでは11週齢以降に顕著な耐糖能の悪化が認められた。糖負荷試験では、11mM以上の値を示す検体が糖尿病と判断されるが(Hotta,K.ら, Biochem Biophys Acta, 1996. 1289(1) p.145-9)、11週齢以降のOLETFラットは全て11mM以上の血糖値を示した。一方、31週齢以前のLETOラットは全て11mM以下の血糖値を示した。11週齢以降のOLETFラットでは顕著な耐糖能の悪化が確認された。
OLETFラットにおいては、耐糖能の悪化に伴って高インスリン血症を呈すことが知られている(Kawano, K., et al., Diabetes Res Clin Pract, 1994. 24 Suppl: p. S317-20;Kawano, K., et al., Diabetes, 1992. 41(11): p. 1422-8.)。
血清インスリン濃度は、6週齢のLETOラット及びOLETFラットではいずれも0.8 pg/mL前後でほとんど差がなかったが、両ラットともに18週齢及び24週齢をピークに週齢を経るに従って上昇していく傾向が観察された。24週齢まで概してOLETFラットで高い傾向が観察されたが、ピークを過ぎた32週齢になるとOLETFラットで有意な低下が観察された。
6週齢、24週齢及び32週齢については空腹時血糖値(mM)を測定したところ、6週齢においてはLETOラット(5.3mM)及びOLETFラット(5.1mM)間でほとんど差がなかったが、24週齢においてはLETOラット(5.2mM)及びOLETFラット(7.1mM)間で有意な差(OLETFラットでの有意な上昇)が観察され、32週齢においてもLETOラット(5.1mM)及びOLETFラット(5.9mM)間で有意な差(OLETFラットでの有意な上昇)が観察された。但し、24週齢での顕著な差は32週齢では少なくなった。なお、麻酔下で測定した場合には血糖値が顕著に上昇したため、麻酔下で測定した9週齢、12週齢及び18週齢の血糖値は非麻酔下で測定した血糖値と大きく値が異なってしまい、データが得られなかった(図中「N.D」)。
上記結果より、OLETFラットが週齢を経るに従い、顕著にLETOラットと異なる発育を示し、糖尿病を発症することが確認された。また、上記結果より、OLETFラットに関し、6週齢以前を糖尿病発症前と判断し、24週齢以降を糖尿病発症後ラットと判断した。
2.OLETFラットにおける糖尿病関連遺伝子の発現解析
2.1 実験材料及び実験方法
2.1.1 使用動物
前章と同様に飼育した6週齢(非糖尿病状態)のOLETFラット及びLETOラットを使用した。
2.1.2 実験手順
6週齢のOLETFラット及びLETOラットに、
(i) 絶食(低血糖,低インスリン状態)
(ii) 絶食後インスリン投与(低血糖,高インスリン状態)
(iii) 絶食後グルコース投与(高血糖,高インスリン状態)
の負荷をかけ、3群(絶食群,インスリン負荷群,グルコース負荷群)を作製した。各群のラットの白血球よりRNAを抽出し、各群におけるOLETFラット及びLETOラット間の遺伝子発現レベルの差をcDNAマイクロアレイにより網羅的に解析した。cDNAマイクロアレイにより発現レベルの差が確認された一部の遺伝子については、リアルタイムPCRにより遺伝子発現レベルの差を解析した。また、経口糖尿病治療薬投与の遺伝子発現レベルに対する影響も検討した。
2.1.3 血液及び肝臓サンプリング
〔絶食群〕
一晩絶食させたラットから、血液及び肝臓をサンプリングした。
〔インスリン負荷群〕
一晩絶食させたラットに、27Gシリングを用いて、ブタ膵臓由来インスリン(SIGMA)5U/kg Bwを腹腔内投与した。投与量はラットにおけるインスリントレランステスト(Cefalu, W.T., et al., J Nutr, 2002. 132(6): p. 1107-14.)に基づき決定した。インスリンは希塩酸を加えながら生理食塩水に溶解させたものを用いた。投与1時間後、血液及び肝臓をサンプリングした。
〔グルコース負荷群〕
一晩絶食させたラットに、27Gシリンジを用いて、グルコース2g/kg Bwを腹腔内投与した。投与2時間後、血液及び肝臓をサンプリングした。投与量及びその後のサンプリング時間は、グルコーストレランステスト(Kawano, K., et al., Diabetes Res Clin Pract, 1994. 24 Suppl: p. S317-20.;Hotta, K., et al., Biochim Biophys Acta, 1996. 1289(1): p. 145-9.)に基づき決定した。
〔メトホルミン負荷群〕
8週齢以降、0.15%メトホルミン含有飼料を与えた。メトホルミンはSIGMAより購入し、飼料作成は日本農産(株)に依頼した。コントロール群のラットには、メトホルミン以外の成分は全く同じ飼料を与えた。メトホルミン含有量は、文献値(Kosegawa, I., et al., Hypertens Res, 1996. 19(1): p. 37-41.;Kosegawa, I., et al., Clin Exp Hypertens, 1999. 21(3): p. 199-211.)に基づき、ラットの摂取量が100mg/kg/day程度になるように、ラットの飼料消費量を踏まえて計算し、0.15%に設定した。
〔ピオグリタゾン負荷群〕
8週齢以降、0.01%ピオグリタゾン含有飼料を与えた。コントロール群のラットには、ピオグリタゾン以外の成分は全く同じ飼料を与えた。ピオグリタゾン含有量は、武田薬品工業(株)より推奨された3mg/kg/day程度になるように、ラットの飼料消費量を踏まえて計算し、0.01%に設定した。
2.1.4 サンプリング手順
6週齢において絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群の3群からサンプリングし、24週齢において絶食群、インスリン負荷群、グルコース負荷群、メトホルミン負荷群、ピオグリタゾン負荷群及びコントロール群の5群からサンプリングした。なお、メトホルミン負荷群、ピオグリタゾン負荷群及びコントロール群はインスリン負荷(5 U/kg)を与えてから1時間後にサンプリングした。
断頭した後、血液をヘパリン(4000 U) 500μLでぬらした6cmシャーレに受けて採血を行った。前章において麻酔下で採血すると血糖値が上昇することが判明したので、本章では非麻酔下で採血した。
採血後、血液2.5mLをパクスジーンRNA真空採血管(医療用具許可番号 13Y6353)に直ちに移し、室温で2時間静置し赤血球を溶血させた。また、直ちに肝臓を摘出し、液体窒素中で凍結させ、-80℃で保存した。
2.1.5 RNA抽出
パクスジーンRNA真空採血管中でインキュベートした血液サンプル(白血球)からのRNA抽出は、PAXgene Blood RNA Kit(QIAGEN)を用いて行った。
RNase-Free DNase Digest Set(QIAGEN)を併用して、DNAを除去し、RNAを精製した。核酸濃度及び純度を測定し、-80℃下で保存した。
2.1.6 cDNAマイクロアレイ
2.1.6.1 ラベル化cDNAの調製及びハイブリダイゼーション
ラベル化cDNAの調製及びハイブリダイゼーションは、Agilent Technologiesで推奨されているプロトコールに従い行った。2.1.5で調製したLETOラット及びOLETFラットの総RNAを5μgずつ6匹分プールし、合計30μgとして用いた。オリゴ(dT)プライマー(Invitrogen)を用いて逆転写し、cDNAを調製した。反応は、50μM dATP/dGTP/dTTP、25μM dCTP、25μM cyanine 3 (Cy3)-dCTP (LETOラット用)、cyanine 5 (Cy5)-dCTP (OLETFラット用)及び400 unit MMLV逆転写酵素を含む溶液中、42℃で1時間インキュベーションさせることにより行った。反応溶液を70℃で10分間処理し、ラベル化反応を停止した後、RNaseIA 0.05μgを加え、37℃で30分間インキュベーションし、鋳型RNAを分解した。分解したRNA及び未反応dNTPsをQIAquick PCR Purification Kit (Invitrogen)を用いて除去し、ラベル化cDNAを精製した。ラベル化cDNAを混合し、方位マーカーとしてDeposition Control(Invitrogen)及びmouse Cot-1 cDNA(Invitrogen)を加えたハイブリダイゼーション溶液を調製し、65℃で17時間ハイブリダイゼーションを行った。0.5×SSC及び0.01%SDS、室温の条件下で、スライドガラスを5分間洗浄した後、さらに0.06×SSCの条件下で2分間洗浄した。洗浄液を遠心して除去した後、遮光ケースに保管した。
2.1.6.2 cDNAマイクロアレイのスキャン及びデータ解析
スライドガラスをGenePix4000B (Axon Instruments)を用いてスキャンした。Cy3の測定には532nm、Cy5の測定には635nmのレーザーを使用した。作製した16 bit TIFF画像をGenePix3.0(Axon Instruments)を用いて解析した。各スポットのシグナル強度の平均値からバックグラウンド強度の中央値を差し引き、Unigene及びGenBankのaccession番号とともにマイクロソフトExcelデータとして入力した。“Agilent Blank”、“Incyte Blank”及び“Buffer”と表示されたスポットを排除した後、検出された全ての遺伝子について、OLETFラット及びLETOラット間でglobal normalizationを行い、個々の遺伝子の相対的発現レベルを算出した。
2.1.7 mRNA発現レベルの測定
2.1.7.1 一本鎖cDNAの合成
逆転写反応は、SuperSpriptII RNase Reverse Transcriptase(Invitrogen)を用いて添付の試薬及び推奨されるプロトコールに従い行った。総RNA 0.5μgにオリゴ(dT)12-18プライマー(500μg/mL)を0.2μg加えた後、RNase free water (Invitrogen)を加えて11.5μLとし、70℃で10分間熱変性した後、氷中に静置した。その後、First-Strand Buffer [50 mM tris-HCl (pH 8.3), 75mM KCl, 3 mM MgCl2]、10mM DTT、dNTPs(各0.5 mM)、RNase inhibitor(Invitrogen)(20U)及びSuperSpriptII RNase Reverse Transcriptase (100U)を加え、全量を20μLとし、42℃で60分間反応させた。その後、94℃で5分間インキュベートして反応を停止させ、cDNAサンプルを調製した。cDNA試料は、使用するまで-20℃で保存した。
2.1.7.2 プライマーの設定
GenBankより、カテプシンB(Accession number:M23952)、補体第2成分(Accession number:AY149994)及びβ−アクチン(Accession number:M17701)のラットcDNA配列を抽出し、PrimerExpress 1.0を用いてリアルタイムPCR解析用に最適化したプライマーを設計した。オリゴヌクレオチドはシグマジェノシスに合成を委託した.
カテプシンB用プライマー(PCR産物:190bp)
forwadプライマー(Nucleotide number:456-475)
5'-tggctatccctctggagcat-3'
reverseプライマー(Nucleotide number:624-645)
5'-gtagccagcctcacacatcttg-3'
β−アクチン用プライマー(PCR産物:101bp)
forwadプライマー(Nucleotide number:334-353)
5'-cctaaggccaaccgtgaaaa-3
reverseプライマー(Nucleotide number:415-434)
5'-gaggcatacagggacaacaca-3'
補体第2成分用プライマー(PCR産物:174bp)
forwadプライマー(Nucleotide number:1705-1724)
5'-gacattgccctgctgaagct-3'
reverseプライマー(Nucleotide number:1859-1878)
5'-tacgaaatgcgcaggaacct-3'
2.1.7.3 PCR
cDNA試料1μLに10×Taq beffer(500 mM KCl, 100 mM Tris pH 8.0, 15 mM MgCl2) 2μL、dNTPs (4nM)、forwardプライマー及びreverseプライマー(6pM)及びrTaqポリメラーゼ(Takara)(0.5U)を加え、滅菌精製水で総量を20μLとした。Takara PCR Thermal cyclerを用いてPCRを行った。反応温度及び時間は次のように統一した。95℃で1分間熱変性を行い、それ以後は、95℃で1分間、58℃で1分間及び72℃で1分間からなるサイクルを任意のサイクル数繰り返し、最後に、伸張反応として72℃で10分間反応させた。得られたPCR産物は2%アガロースゲルで電気泳動し、エチジウムブロミド(EtBr)染色して解析した。
2.1.7.4 リアルタイム定量的PCR
リアルタイムPCRはSYBR Green PCR法により行った。反応液は最終容量を25μLとし、SYBR Green Master Mix (ABI) 25μL、プライマー1μL(10mM)、滅菌水19μL、cDNA 4μLで調製した。ABI PRISM 7700を用いて次のサイクルでPCRを行った。95℃で10分間熱変性を行い、それ以後は、95℃で10秒間、60℃で1分間のサイクルを40サイクル繰り返した。全てのデータは標準曲線法を用いて標準cDNAサンプルとの相対値を算出し、各遺伝子の発現レベルをβ−アクチン遺伝子の発現レベルに対する相対値として算出した。
2.1.8 使用試薬
特に断らない限り市販特級品を用いた。
2.1.9 統計学的処理及び検定法
測定値は全て平均値±標準偏差で示した.群間の比較は、student t-testによる両側検定を行い、p<0.05の値を統計学的に有意な差があるとみなし、p<0.05を1個の黒星で、p<0.01を2個の黒星で示した。
2. 2 結果
2.2.1 経口糖尿病治療薬の体重及び血糖値への影響
8週齢から24週齢までの16週間、薬物含有飼料を与え、体重及び常時血糖値を測定した。結果を表1に示す。なお、表中、「Con」はコントロール群、「Met」はメトホルミン負荷群、「Pgz」はピオグリタゾン負荷群、「Con(L)」はコントロール群のLETOラット、「Con(O)」はコントロール群のOLETFラット、「Met(L)」はメトホルミン負荷群のLETOラット、「Met(O)」はメトホルミン負荷群のOLETFラット、「Pgz(L)」はピオグリタゾン負荷群のLETOラット、「Pgz(O)」はピオグリタゾン負荷群のOLETFラットを表す。
Figure 2005253434
メトホルミン含有飼料(Met)の投与によりOLETFラットの体重増加が抑制され、コントロール群(Con)のLETOラットの体重とほぼ同じであった。一方、ピオグリタゾン含有飼料(Pgz)の投与によりOLETFラットの体重は増加する傾向があった。LETOラットの体重に対して薬物含有飼料の影響はほとんどなかった。
LETOラットの常時血糖値に対して薬物含有飼料の影響はほとんどなかった。メトホルミン含有飼料(Met)の投与によりOLETFラットの常時血糖値の上昇は若干抑制される傾向があったが、ピオグリタゾン含有飼料(Pgz)の投与ではコントロール群のOLETFラットの常時血糖値とほとんど差がなかった。
2.2.2 6週齢白血球の網羅的遺伝子発現解析
絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群のOLETFラット及びLETOラットから採取された白血球における遺伝子発現レベルを、cDNAマイクロアレイを用いて網羅的に解析した。
絶食群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を図2及び3に示し、インスリン負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を図4〜8に示し、グルコース負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を図9及び10に示す。各図中、各遺伝子を「OLETFラットで発現レベルが低い遺伝子」及び「OLETFラットで発現レベルが高い遺伝子」に分類して記載する。※を付記した数値は、OLETFラットにおける発現レベルを1としたときのLETOラットにおける発現レベルであり、※を付記していない数値は、LETOラットにおける発現レベルを1としたときのOLETFラットにおける発現レベルである。これらの遺伝子のうち、絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群の3群全てにおいて発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を図11に示し、インスリン負荷群において発現レベルの差が3倍以上であり、他群において発現レベルの差が2倍以下である遺伝子を図12及び13に示し、グルコース負荷群において発現レベルの差が3倍以上であり、他群において発現レベルの差が2倍以下である遺伝子を図14〜16に示す。また、インスリンシグナル系、エネルギー代謝等、糖尿病に関与する可能性がある代表的な遺伝子のうち、絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群のいずれかの群においてLETOラット及びOLETFラット間の発現レベルの差が2倍以上である遺伝子を図17〜20に示す。なお、図17〜20中、「−」を付記した数値は、OLETFラットにおける発現レベルを1としたときのLETOラットにおける発現レベルであり(OLETFラットで発現レベルが低い遺伝子)、「−」を付記していない数値は、LETOラットにおける発現レベルを1としたときのOLETFラットにおける発現レベルである(OLETFラットで発現レベルが高い遺伝子)。
2.2.3 白血球におけるカテプシンBの発現レベル
cDNAマイクロアレイの解析結果の再現性を確認するために、絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群の3群全てにおいて、OLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が同程度(3〜4倍)であったカテプシンB遺伝子について、白血球における本遺伝子の発現レベルをリアルタイムPCR法により測定した。結果を図21Aに示す。図中、「6w.f」は絶食群の6週齢ラット、「6w.i」はインスリン負荷群の6週齢ラット、「6w.g」はグルコース負荷群の6週齢ラット、「24w.f」は絶食群の24週齢ラット、「24w.i」はインスリン負荷群の24週齢ラット、□はLETOラット、■はOLETFラットの結果を示し、各値は絶食群の6週齢LETOラットに対する相対値を表す。
絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群の3群全ての6週齢ラットにおいて、cDNAマイクロアレイと同程度の発現レベルの差(3〜4倍)が確認された。さらに、糖尿病発症後の24週齢においても絶食群及びインスリン負荷群の2群を作製し、本遺伝子の発現レベルを解析したところ、両群ともにOLETFラットで発現レベルが低い傾向にあったが、OLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差は6週齢時に比べると少なかった。また、週齢を経るに従い、LETOラットにおける発現レベルの低下が顕著となった。
また、薬物投与群における本遺伝子の発現レベルも解析した。結果を図21Bに示す。図中、「24w.c」はコントロール群の24週齢ラット、「24w.M」はメトホルミン負荷群の24週齢ラット、「24w.p」はピオグリタゾン負荷群の24週齢ラット、□はLETOラット、■はOLETFラットの結果を示す。16週間薬物含有飼料を与えた結果、LETOラット及びOLETFラット間の有意な差は維持されていたが、ピオグリタゾン群のLETOラットではコントロール群のLETOラットに比して有意な発現レベルの低下が観察された。
2.2.4 白血球における補体第2成分の発現レベル
肝臓における遺伝子発現レベルを、cDNAマイクロアレイを用いて網羅的に解析した結果、OLETFラット及びLETOラット間で発現レベルの差が見出された補体第2成分遺伝子について、白血球における発現レベルをリアルタイムPCR法により測定した。結果を図22に示す。図中、「6w.fast」は絶食群の6週齢ラット、「6w.ins」はインスリン負荷群の6週齢ラット、「6w.glu」はグルコース負荷群の6週齢ラット、□はLETOラット、■はOLETFラットの結果を示し、各値は絶食群の6週齢LETOラットに対する相対値を表す。絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群の3群全てにおいて、本遺伝子の発現レベルはOLETFラットで顕著に高かった。
2. 3 考察
本章では糖尿病発症前の白血球における遺伝子の発現レベルを、cDNAマイクロアレイを用いて網羅的に解析し、様々な負荷状態下においてLETOラット及びOLETFラット間で発現レベルに差がある遺伝子を探索した。血液中のグルコースやインスリンが白血球における遺伝子の発現レベルに影響を与えることを仮定し、絶食(低血糖,低インスリン状態)、インスリン負荷(低血糖,高インスリン状態)及びグルコース負荷(高血糖,高インスリン状態)を採用した。
3倍以上の発現レベルの差が観察された遺伝子数はインスリン負荷群、グルコース負荷群、絶食群の順に多かった。すなわち、絶食状態では観察されなかった発現レベルの変化が、インスリン負荷又はグルコース負荷を与えることにより観察されたということである。
白血球におけるインスリンシグナルの存在を明確に示した報告はないが、IR、SHIP2等のインスリンシグナル分子個々の白血球における存在は報告されている(Shibasaki, Y., et al., Biochem J, 1988. 249(3): p. 715-9.;Bruyns, C., et al., Biol Chem, 1999. 380(7-8): p. 969-74.)。白血球においてもこれらのシグナル系が存在し、ゆえに白血球における遺伝子発現レベルがインスリン又はグルコースにより影響を受ける(感受性がある)ことが推定され、その効果はインスリン、グルコースの順に大きいと考えられる。
絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群の3群全てにおいて、OLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上である遺伝子は、インスリン負荷又はグルコース負荷を与えても、LETOラット及びOLETFラット間の発現レベルの差が影響(変動)を受けない遺伝子である。すなわち、LETOラット及びOLETFラット間で発現レベルの差が保存されている遺伝子として、両ラット間の発現パターンの違いを表すマーカー遺伝子 (Conserved gene)であると考えられる。
これに対して、インスリン負荷又はグルコース負荷により発現レベルの差が変動している遺伝子は、各負荷に対する細胞の反応性の違いが発現レベルの差を生みだしていると考えられる。すなわち、インスリン又はグルコース感受性を測定する候補遺伝子(Insulin or Glucose responsive gene)であることが示唆される。
絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群の3群全てにおいて、LETOラット及びOLETFラット間で発現レベルの差が観察された遺伝子のうち、翻訳タンパクが明確に分かっているものとして、カルボキシペプチダーゼB(Carboxypeptidase B)、カテプシンB(Cathepsin B)、チロシンアミノトランスフェラーゼ(tyrosine aminotransferase)、Ly6-A等が挙げられる。
カテプシンBはリソソームに局在しているシステインプロテアーゼである(Eeckhout, Y. and G. Vaes, Biochem J, 1977. 166(1): p. 21-31.)。興味深いことに類似の働きを持つとされるカルボキシペプチダーゼB(Ortego, F., et al., Arch Insect Biochem Physiol, 2000. 43(3): p. 116-24.)も同様に、OLETFラットで発現レベルの低下が観察された。この2つの遺伝子の発現レベルの低下は3群全てにおいて観察された。すなわち、OLETFラットの白血球のリソソームにおいて、これらの酵素の発現(活性)が恒常的に抑制されている可能性が考えられる。STZで誘導された1型糖尿病状態のラットの腎糸球体におけるカテプシンBの活性低下が報告されており(Reckelhoff, J.F., et al., Diabetes, 1993. 42(10): p. 1425-32.)、本遺伝子の発現レベルの低下は、LETOと比較してOLETFラットが高血糖であることと関係があるかもしれない。
カテプシンBの発現レベルは24週齢の方が6週齢よりも低く、特にLETOラットにおいては加齢による発現レベルの低下が顕著であった。また、経口糖尿病治療薬投与による発現レベルの影響を調べたところ、インスリン抵抗性改善薬であるピオグリタゾンを投与したLETOラットで発現レベルの低下が観察された。発現解析のみからは推論の域を出ないが、加齢やピオグリタゾン投与により発現レベルの変化が観察されたことは、カテプシンBが、加齢に伴う白血球細胞でのインスリン抵抗性の発症に関与する分子、又はピオグリタゾンにより影響を受ける白血球インスリンシグナルに関与する分子である可能性が考えられる。加齢の影響がOLETFラットで少ない理由は、OLETFラットでは遺伝的に本遺伝子の発現レベルが固定されている可能性が考えられる。また、ピオグリタゾン投与により発現レベルの変化が観察されたが、メトホルミン投与によりこのような変化が観察されなかった理由として、ピオグリタゾンの作用点は白血球で高発現しているPPARγである(Otto, C., M. Lehrke, and B. Goke, Pharmacogenomics, 2002. 3(1): p. 99-116.)一方、メトホルミンの作用点は主に肝臓に存在するAMPKである(Zhou, G., et al., J Clin Invest, 2001. 108(8): p. 1167-74.)ことが考えられる。
チロシンアミノトランスフェラーゼは、チロシン代謝(分解)経路の第一段階の酵素であり、2−オキソグルタル酸にアミノ基を転移させグルタミン酸を生成する。肝臓においてはPEPCK等と同様にインスリンによって発現制御され、糖尿病モデルdb/db mouseの肝臓では発現亢進している報告がある(Friedman, J.E., et al., J Biol Chem, 1997. 272(50): p. 31475-81.)。すなわち、今回のOLETFラットにおける発現低下とは逆の結果であり興味深い。
Ly6は主にT細胞の表現するLy抗原系分子の一つである(Frost, P., R.S. Kerbel, and R. Tartamella-Biondo, Invasion Metastasis, 1981. 1(1): p. 22-33.
)。糖尿病との関連は不明であるが、LETOラット及びOLETFラットのそれぞれのT細胞の機能が違うことが推測される。
インスリン負荷群における発現レベルの差が3倍以上であるが、他の2群における発現レベルの差が2倍以下である遺伝子のうち、興味深い遺伝子としてインスリン分解酵素(insulin-degrading enzyme (IDE))がある。IDEはIRを介してエンドサイトーシスにより取り込まれたインスリンのエンドゾームにおける分解に関与するとされる(Hamel, F.G., M.J. Mahoney, and W.C. Duckworth, Diabetes, 1991. 40(4): p. 436-43.)。発現と活性の違いはあるが、糖尿病患者の赤血球におけるIDE活性の亢進が報告されており(Standl, E. and H.J. Kolb, Diabetologia, 1984. 27(1): p. 17-22.)、今回の白血球における発現亢進と関連があるかもしれない。
グルコースはGLUTにより取り込まれた後、様々な代謝系に移行すると考えられる。グルコース負荷群における発現レベルの差が3倍以上であるが、他の2群における発現レベルの差が2倍以下である遺伝子のうち、3-hydroxy 3-methylglutaryl CoA synthase、20 alpha-hydroxysteroid dehydrogenaseはステロイド生合成に関わる酵素である。グルコースからアセチルCoAを経てステロイド生合成へ代謝される過程においてLETOラット及びOLETFラット間に何らかの違いがあるのかもしれない。
LETOラット及びOLETFラット間で発現レベルの差が2倍以上あり、糖尿病(インスリン抵抗性)との関わりが報告されている又は示唆される遺伝子のうち、いくつかのカテゴリーはマイクロアレイ解析を行っている他の報告(Sreekumar, R., et al., Diabetes, 2002. 51(6): p. 1913-20.;Rome, S., et al., J Biol Chem, 2003. 278(20): p. 18063-8.)を参考にした。
IRS-3はインスリンシグナルの上流に位置するとされるが、同じIRS分子であるIRS-4と相互作用することが報告されているCrkl(Koval, A.P., et al., J Biol Chem, 1998. 273(24): p. 14780-7.)が同じ傾向を示していることは興味深い。IRS-1の発現レベルがOLETFラットで低下していることから、OLETFラットにおけるIRS-3の発現亢進はIRS-1発現低下の補償をしている可能性が考えられる。
シグナル伝達に関与する分子では、OLETFラットにおけるphosphodiesterase分子群(M26715, L01695, AF120639, AF067806)の発現亢進が観察された。さらに、脱リン酸化活性によりシグナル伝達を抑制する分子であるprotein tyrosine phosphatase群も、OLETFラットで発現亢進が観察された。protein tyrosine phosphatase群が細胞内シグナル伝達に対して負の制御をきたすのに対して、正の制御をきたすPI3K 110 kDa (U03279)やProtien kinase C (M18331)もOLETFラットで発現亢進しており、実際に細胞内シグナルが正,負どちらの方向に傾いているのかは判定が難しい。
細胞内代謝異常は糖尿病(インスリン抵抗性)発症の一因とされる。様々な代謝に関与する分子の発現変動が糖尿病発症前の白血球で起きていることが明らかとなった。糖質代謝、脂質代謝、アミノ酸及び核酸代謝、エネルギー代謝その他のカテゴリーで発現変動遺伝子が見いだされたが、それぞれの発現パターンは3群で一貫性のないものが多く、明確な解釈をすることが難しい。特徴的な発現変化として、farnesyltransferase beta及びtyrosine aminotransferaseがOLETFラットで3群全てにおいて低下している。farnesyltransferaseはコレステロールやトリテルペンの前駆体であるスクアレンの合成を触媒する酵素である。スクアレンがエポキシ化されるとコレステロール生成系に進むが、この反応を触媒するsqualene epoxidaseはOLETFラットで逆に亢進していることは興味深い。
インスリンその他のシグナル分子の細胞内経路と、代謝関連分子の間には複雑なクロストークがあると推測される。これらの分子の発現変動の和が将来的に白血球細胞におけるインスリン抵抗性を惹起する一因となりうると推定される。これまで白血球においてインスリン抵抗性を測定した報告はないが、糖尿病発症時の白血球における発現プロファイルが白血球のインスリン抵抗性の発症を特徴づける可能性はあると思われる。
今回使用したマイクロアレイにスポットされている遺伝子は肝毒性又はガン関連分子等が多いため糖尿病診断に最適化されたものではない。今回見いだされた遺伝子は糖尿病遺伝子発現診断用により最適化されたマイクロアレイを構築するための候補遺伝子として使用することができると考えられる。
臨床において、糖尿病は空腹時血糖値又はグルコース負荷後の血糖値(グルコーストレランステスト)によって診断されるが、本章の結果は遺伝子発現パターンに基づいた糖尿病診断又はグルコース(インスリン)トレランステストの可能性を示唆する。血糖値を用いた診断は糖尿病発症後に行なわれるが、白血球の遺伝子発現パターンに基づいた診断では先天的(発症前)に変動をきたしている遺伝子を検出することにより将来の糖尿病発症を予測できるという点に魅力がある。
Aは、糖負荷試験におけるOLETFラット及びLETOラットの血糖値を示す図であり、Bは、OLETFラット及びLETOラットの血清インスリン濃度を示す図であり、Cは、OLETFラット及びLETOラットの空腹時血糖値を示す図である。 絶食群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である。 絶食群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である(図2の続き)。 インスリン負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である。 インスリン負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である(図4の続き)。 インスリン負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である(図5の続き)。 インスリン負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である(図6の続き)。 インスリン負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である(図7の続き)。 グルコース負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である。 グルコース負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である(図9の続き)。 絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群の3群全てにおいてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であった遺伝子を示す図である。 インスリン負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であり、他群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が2倍以下である遺伝子を示す図である。 インスリン負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であり、他群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が2倍以下である遺伝子を示す図である(図12の続き)。 グルコース負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であり、他群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が2倍以下である遺伝子を示す図である。 グルコース負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であり、他群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が2倍以下である遺伝子を示す図である(図14の続き)。 グルコース負荷群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が3倍以上であり、他群においてOLETFラット及びLETOラット間の発現レベルの差が2倍以下である遺伝子を示す図である(図15の続き)。 インスリンシグナル系、エネルギー代謝等、糖尿病に関与する可能性がある代表的な遺伝子のうち、絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群のいずれかの群においてLETOラット及びOLETFラット間の発現レベルの差が2倍以上である遺伝子を示す図である。 インスリンシグナル系、エネルギー代謝等、糖尿病に関与する可能性がある代表的な遺伝子のうち、絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群のいずれかの群においてLETOラット及びOLETFラット間の発現レベルの差が2倍以上である遺伝子を示す図である(図17の続き)。 インスリンシグナル系、エネルギー代謝等、糖尿病に関与する可能性がある代表的な遺伝子のうち、絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群のいずれかの群においてLETOラット及びOLETFラット間の発現レベルの差が2倍以上である遺伝子を示す図である(図18の続き)。 インスリンシグナル系、エネルギー代謝等、糖尿病に関与する可能性がある代表的な遺伝子のうち、絶食群、インスリン負荷群及びグルコース負荷群のいずれかの群においてLETOラット及びOLETFラット間の発現レベルの差が2倍以上である遺伝子を示す図である(図19の続き)。 白血球におけるカテプシンB遺伝子の発現レベルをリアルタイムPCRにより測定した結果を示す図である。 白血球における補体第2成分遺伝子の発現レベルをリアルタイムPCRにより測定した結果を示す図である。 遺伝子/タンパク質の塩基配列/アミノ酸配列と配列番号との対応関係及びコード領域の位置を示す図である。 遺伝子/タンパク質の塩基配列/アミノ酸配列と配列番号との対応関係及びコード領域の位置を示す図である(図23の続き)。

Claims (34)

  1. 被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、
    前記遺伝子が、下記(a-1)〜(a-4)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
    (a-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする遺伝子
    (a-2) カテプシンBをコードする遺伝子
    (a-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする遺伝子
    (a-4) 補体第2成分をコードする遺伝子
  2. 前記(a-1)〜(a-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項1記載の診断方法。
  3. 前記(a-4)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項1記載の診断方法。
  4. インスリン負荷状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、
    前記遺伝子が、下記(b-1)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
    (b-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする遺伝子
    (b-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする遺伝子
    (b-3) R kappa Bをコードする遺伝子
    (b-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする遺伝子
    (b-5) サイクリンBをコードする遺伝子
    (b-6) リボソームタンパク質S6をコードする遺伝子
    (b-7) トランスフェリン受容体をコードする遺伝子
    (b-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする遺伝子
    (b-9) スタニオカルシンをコードする遺伝子
    (b-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする遺伝子
    (b-11) CHUKをコードする遺伝子
    (b-12) インスリン分解酵素をコードする遺伝子
    (b-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする遺伝子
    (b-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする遺伝子
    (b-15) PIN1をコードする遺伝子
    (b-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする遺伝子
    (b-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする遺伝子
    (b-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする遺伝子
    (b-19) γチューブリンをコードする遺伝子
    (b-20) CRMP−1をコードする遺伝子
    (b-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
  5. 前記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項4記載の診断方法。
  6. 前記(b-3)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項4記載の診断方法。
  7. グルコース負荷状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、
    前記遺伝子が、下記(c-1)〜(c-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
    (c-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする遺伝子
    (c-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする遺伝子
    (c-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする遺伝子
    (c-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする遺伝子
    (c-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする遺伝子
    (c-6) α−フェトタンパク質をコードする遺伝子
    (c-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする遺伝子
    (c-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする遺伝子
    (c-9) RNAヘリカーゼをコードする遺伝子
    (c-10) アクアポリン−5をコードする遺伝子
    (c-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
    (c-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする遺伝子
  8. 前記(c-1)〜(c-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項7記載の診断方法。
  9. 絶食状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、
    前記遺伝子が、下記(d-1)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
    (d-1) 膵臓アミラーゼをコードする遺伝子
    (d-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする遺伝子
    (d-3) FK506結合タンパク質をコードする遺伝子
    (d-4) XMPをコードする遺伝子
    (d-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする遺伝子
    (d-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする遺伝子
    (d-7) TBX2をコードする遺伝子
    (d-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする遺伝子
    (d-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする遺伝子
    (d-10) γチューブリンをコードする遺伝子
    (d-11) CRMP−1をコードする遺伝子
    (d-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
  10. 前記(d-1)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項9記載の診断方法。
  11. 前記(d-2)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項9記載の診断方法。
  12. 2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、
    前記遺伝子が、下記(a-1)〜(a-4)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
    (a-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする遺伝子
    (a-2) カテプシンBをコードする遺伝子
    (a-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする遺伝子
    (a-4) 補体第2成分をコードする遺伝子
  13. 前記遺伝子が前記(a-1)〜(a-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項12記載のスクリーニング方法。
  14. 前記遺伝子が前記(a-4)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項12記載のスクリーニング方法。
  15. インスリン負荷状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、
    前記遺伝子が、下記(b-1)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
    (b-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする遺伝子
    (b-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする遺伝子
    (b-3) R kappa Bをコードする遺伝子
    (b-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする遺伝子
    (b-5) サイクリンBをコードする遺伝子
    (b-6) リボソームタンパク質S6をコードする遺伝子
    (b-7) トランスフェリン受容体をコードする遺伝子
    (b-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする遺伝子
    (b-9) スタニオカルシンをコードする遺伝子
    (b-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする遺伝子
    (b-11) CHUKをコードする遺伝子
    (b-12) インスリン分解酵素をコードする遺伝子
    (b-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする遺伝子
    (b-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする遺伝子
    (b-15) PIN1をコードする遺伝子
    (b-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする遺伝子
    (b-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする遺伝子
    (b-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする遺伝子
    (b-19) γチューブリンをコードする遺伝子
    (b-20) CRMP−1をコードする遺伝子
    (b-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
  16. 前記遺伝子が前記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項15記載のスクリーニング方法。
  17. 前記遺伝子が前記(b-3)〜(b-21)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項15記載のスクリーニング方法。
  18. グルコース負荷状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、
    前記遺伝子が、下記(c-1)〜(c-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
    (c-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする遺伝子
    (c-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする遺伝子
    (c-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする遺伝子
    (c-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする遺伝子
    (c-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする遺伝子
    (c-6) α−フェトタンパク質をコードする遺伝子
    (c-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする遺伝子
    (c-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする遺伝子
    (c-9) RNAヘリカーゼをコードする遺伝子
    (c-10) アクアポリン−5をコードする遺伝子
    (c-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
    (c-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする遺伝子
  19. 前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項18記載のスクリーニング方法。
  20. 絶食状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、
    前記遺伝子が下記(d-1)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
    (d-1) 膵臓アミラーゼをコードする遺伝子
    (d-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする遺伝子
    (d-3) FK506結合タンパク質をコードする遺伝子
    (d-4) XMPをコードする遺伝子
    (d-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする遺伝子
    (d-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする遺伝子
    (d-7) TBX2をコードする遺伝子
    (d-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする遺伝子
    (d-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする遺伝子
    (d-10) γチューブリンをコードする遺伝子
    (d-11) CRMP−1をコードする遺伝子
    (d-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする遺伝子
  21. 前記遺伝子が前記(d-1)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項20記載のスクリーニング方法。
  22. 前記遺伝子が前記(d-2)〜(d-12)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項20記載のスクリーニング方法。
  23. 支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、
    前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(e-1)〜(e-4)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
    (e-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (e-2) カテプシンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (e-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (e-4) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  24. 支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、
    前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(f-1)〜(f-21)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
    (f-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-3) R kappa Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-5) サイクリンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-6) リボソームタンパク質S6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-7) トランスフェリン受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-9) スタニオカルシンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-11) CHUKをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-12) インスリン分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-15) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-19) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-20) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  25. 支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、
    前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(g-1)〜(g-12)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
    (g-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-6) α−フェトタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-9) RNAヘリカーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-10) アクアポリン−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  26. 支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、
    前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(h-1)〜(h-12)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
    (h-1) 膵臓アミラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-3) FK506結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-4) XMPをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-7) TBX2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-10) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-11) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  27. 下記(e-1)〜(e-4)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
    (e-1) カルボキシペプチダーゼBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (e-2) カテプシンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (e-3) チロシンアミノトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (e-4) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  28. 下記(f-1)〜(f-21)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
    (f-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-3) R kappa Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-5) サイクリンBをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-6) リボソームタンパク質S6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-7) トランスフェリン受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-9) スタニオカルシンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-11) CHUKをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-12) インスリン分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-15) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-18) 翻訳開始因子eIF−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-19) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-20) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (f-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  29. 下記(g-1)〜(g-12)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
    (g-1) ジンクフィンガータンパク質Br140をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-3) D−アミノ酸オキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-4) 微小管結合タンパク質1Bをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-5) タンパク質チロシンホスファターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-6) α−フェトタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-8) 26Sプロテアーゼサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-9) RNAヘリカーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-10) アクアポリン−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-11) ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (g-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  30. 下記(h-1)〜(h-12)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
    (h-1) 膵臓アミラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-2) ハンチンチン相互作用タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-3) FK506結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-4) XMPをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-5) DNAポリメラーゼαサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-6) サイクリン依存性キナーゼ4をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-7) TBX2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-8) β2−キマイリン(chimaerin)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-10) γチューブリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-11) CRMP−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (h-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  31. 下記(i-1)〜(i-4)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
    (i-1) カルボキシペプチダーゼBに反応し得る抗体又はその断片
    (i-2) カテプシンBに反応し得る抗体又はその断片
    (i-3) チロシンアミノトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (i-4) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
  32. 下記(j-1)〜(j-21)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
    (j-1) ジンクフィンガータンパク質ZNF133に反応し得る抗体又はその断片
    (j-2) 2'−5'オリゴアデニル酸シンセターゼに反応し得る抗体又はその断片
    (j-3) R kappa Bに反応し得る抗体又はその断片
    (j-4) 転写伸長因子SII(TFIIS)に反応し得る抗体又はその断片
    (j-5) サイクリンBに反応し得る抗体又はその断片
    (j-6) リボソームタンパク質S6に反応し得る抗体又はその断片
    (j-7) トランスフェリン受容体に反応し得る抗体又はその断片
    (j-8) 補体活性化因子RaRF由来P100セリンプロテアーゼ(P100 serine protease of Ra-reactive factor)に反応し得る抗体又はその断片
    (j-9) スタニオカルシンに反応し得る抗体又はその断片
    (j-10) ペルオキシソーム2,4−ジエノイル−CoAレダクターゼ(DCR−AKL)に反応し得る抗体又はその断片
    (j-11) CHUKに反応し得る抗体又はその断片
    (j-12) インスリン分解酵素に反応し得る抗体又はその断片
    (j-13) NAD又はNADP依存性リンゴ酸酵素に反応し得る抗体又はその断片
    (j-14) ペルオキシソーム膜タンパク質PMP70に反応し得る抗体又はその断片
    (j-15) PIN1に反応し得る抗体又はその断片
    (j-16) アリール炭化水素受容体核移行因子1(Arnt1)に反応し得る抗体又はその断片
    (j-17) 脂肪酸アミド加水分解酵素に反応し得る抗体又はその断片
    (j-18) 翻訳開始因子eIF−2に反応し得る抗体又はその断片
    (j-19) γチューブリンに反応し得る抗体又はその断片
    (j-20) CRMP−1に反応し得る抗体又はその断片
    (j-21) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)に反応し得る抗体又はその断片
  33. 下記(k-1)〜(k-12)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
    (k-1) ジンクフィンガータンパク質Br140に反応し得る抗体又はその断片
    (k-2) セリン/スレオニンホスファターゼ調節サブユニット1に反応し得る抗体又はその断片
    (k-3) D−アミノ酸オキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (k-4) 微小管結合タンパク質1Bに反応し得る抗体又はその断片
    (k-5) タンパク質チロシンホスファターゼに反応し得る抗体又はその断片
    (k-6) α−フェトタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (k-7) YY1結合因子2(YY1-associated factor 2)に反応し得る抗体又はその断片
    (k-8) 26Sプロテアーゼサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
    (k-9) RNAヘリカーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (k-10) アクアポリン−5に反応し得る抗体又はその断片
    (k-11) ガラクトシルトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (k-12) フォリスタチン関連タンパク質(follistatin related protein)に反応し得る抗体又はその断片
  34. 下記(l-1)〜(l-12)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
    (l-1) 膵臓アミラーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (l-2) ハンチンチン相互作用タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (l-3) FK506結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (l-4) XMPに反応し得る抗体又はその断片
    (l-5) DNAポリメラーゼαサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
    (l-6) サイクリン依存性キナーゼ4に反応し得る抗体又はその断片
    (l-7) TBX2に反応し得る抗体又はその断片
    (l-8) β2−キマイリン(chimaerin)に反応し得る抗体又はその断片
    (l-9) 翻訳開始因子eIF−2αサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
    (l-10) γチューブリンに反応し得る抗体又はその断片
    (l-11) CRMP−1に反応し得る抗体又はその断片
    (l-12) STAT6(signal transducers and activators of transcription 6)に反応し得る抗体又はその断片
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