JP2007082458A - 2型糖尿病の診断方法 - Google Patents

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Shinya Iida
慎也 飯田
Yoshinobu Baba
嘉信 馬場
Hiroyuki Kamiya
浩之 紙谷
Hideyoshi Harashima
秀吉 原島
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Abstract

【課題】 サンプリングが容易な組織における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病を診断できる(特に2型糖尿病の発症前において、将来2型糖尿病を発症する可能性があるか否かを診断でき、2型糖尿病の早期発見を可能とする)、2型糖尿病の診断方法を提供する。
【解決手段】 インスリン負荷状態又は絶食状態の被験者の血液から採取された白血球における所定遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う際、所定遺伝子から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子を利用する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、2型糖尿病の診断方法及び2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法、並びに、上記診断方法及びスクリーニング方法に利用できるオリゴ/ポリヌクレオチドアレイ及びキットに関する。
糖尿病の患者数は、世界規模で増加の一途をたどっており、2010年度には2億人を越えると予想されている。糖尿病はその病因に基づいて大きく1型と2型とに分類されるが、糖尿病の患者のほとんどが2型糖尿病の患者によって占められており、その克服は人類の大きな課題の一つといえる。
1型糖尿病は、膵臓ランゲルハンス島が炎症を起こしてβ細胞によるインスリン分泌能が著しく低下するもので、インスリンを補充しなくては生存できないインスリン依存型の病像を呈する。
2型糖尿病は、それ以外の原因でインスリンの作用不足が現れて高血糖になるもので、肥満、過食、運動不足、ストレス等の環境因子の関与が大きく、中年以降の比較的高齢の肥満者に発症しやすい。2型糖尿病では、一般的にはインスリン非依存型の病像を呈し、食事療法と運動療法が治療の基本となる。食事療法、運動療法の次の段階として薬物療法が行われ、それでも治療が困難な場合にはインスリン療法が行われる。
糖尿病の初発時期には、多飲、多尿、夜尿等の症状が見られるが、これらの初発症状を自覚する患者は少なく、患者の多くは、合併症に伴う症状が現れるまで自覚できないため、糖尿病がいつの間にか発症していて、それを発見した時には合併症が出現しており、治療が極めて困難となる場合が多い。したがって、糖尿病の克服には、早期発見・早期治療が極めて重要であるが、1型糖尿病に比べて2型糖尿病の発症過程は未だ不明な点が多いため、早期発見・早期治療が困難となる場合がある。
そこで、2型糖尿病の発症過程を明らかにするために、様々な遺伝学的アプローチが行われており、最近、糖尿病患者におけるSNPs解析やハプロタイプ解析によって遺伝子に先天的な塩基配列の異常が存在することが明らかになりつつある。例えば、塩基配列の異常により、糖尿病罹患率の変動(非特許文献1、非特許文献2)、膵臓β細胞の機能低下(非特許文献3、非特許文献4)、さらには薬剤感受性の変化(非特許文献5、非特許文献6)等をきたすことが報告されている。しかし、2型糖尿病の原因となる遺伝子は完全には同定されておらず、2型糖尿病の発症過程には未だ不明な点が多い。
その他の遺伝学的なアプローチとして、遺伝子の発現解析が行われている。遺伝子の発現解析は、遺伝子の発現状態(表現型)を解析するものであり、遺伝子の先天的な異常(遺伝子型)を解析するSNPs解析等と本質的に異なるものであって、遺伝因子及び環境因子を加味した患者の現状を把握できる点で有利である。
Altshuler,D.ら, Nat Genet, 2000. 26(1) p.76-80 Yen,C.J.ら, Biochem Biophys Res Commun, 1997. 241(2) p.270-4 Maechler,P. and C.B.Wollheim, Nature, 2001. 414(6865) p.807-12 Bell, G.I. and K.S. Polonsky, Nature, 2001. 414(6865) p.788-91 Umekawa,T.ら, Diabetes, 1999. 48(1) p.117-20 Hoffstedt,J.ら, Diabetes, 1999. 48(1) p.203-5
しかしながら、これまでの遺伝子の発現解析は、肝臓、骨格筋、脂肪、膵臓等、インスリンの主要標的臓器における糖代謝、脂質代謝等に関連する遺伝子の発現の変化を調べるために行われてきたため、これを臨床応用して2型糖尿病の診断を行うことは困難である。すなわち、インスリンの主要標的臓器を対象とする場合には、検体のサンプリングが困難であるため、遺伝子の発現解析に基づいて2型糖尿病の診断を行うことは困難である。
そこで、本発明は、第一に、サンプリングが容易な組織における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病を診断できる(特に2型糖尿病の発症前において、将来2型糖尿病を発症する可能性があるか否かを診断でき、2型糖尿病の早期発見を可能とする)、2型糖尿病の診断方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、第二に、サンプリングが容易な組織における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病予防・治療効果を有する物質をスクリーニングすることができる、2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、第三に、上記診断方法及びスクリーニング方法に利用することができるオリゴ/ポリヌクレオチドアレイ及びキットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の診断方法、スクリーニング方法、オリゴ/ポリヌクレオチド及びキットを提供する。
(1)インスリン負荷状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、前記遺伝子が、下記(a-1)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
(a-1) AgX−1抗原をコードする遺伝子
(a-2) DNb−5をコードする遺伝子
(a-3) DOC1をコードする遺伝子
(a-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする遺伝子
(a-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする遺伝子
(a-6) Int−3をコードする遺伝子
(a-7) DNAポリメラーゼλをコードする遺伝子
(a-8) Munc18−1をコードする遺伝子
(a-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする遺伝子
(a-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする遺伝子
(a-11) rpS6をコードする遺伝子
(a-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする遺伝子
(a-13) ミオチューブラリンをコードする遺伝子
(a-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(a-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする遺伝子
(a-16) ペルオキシダーゼをコードする遺伝子
(a-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする遺伝子
(a-18) Dvl−2をコードする遺伝子
(a-19) PIN1をコードする遺伝子
(a-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする遺伝子
(a-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする遺伝子
(a-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする遺伝子
(a-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする遺伝子
(a-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする遺伝子
(a-25) シトクロームP450をコードする遺伝子
(a-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする遺伝子
(a-27) グルタチオンシンテターゼをコードする遺伝子
(a-28) 上皮P2X受容体をコードする遺伝子
(a-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする遺伝子
(a-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする遺伝子
(a-31) THTR−1をコードする遺伝子
(a-32) 補体第2成分をコードする遺伝子
(a-33) チミジンキナーゼをコードする遺伝子
(a-34) HSPC202をコードする遺伝子
(a-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
(a-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする遺伝子
(a-37) ハプトグロビンをコードする遺伝子
(a-38) MALタンパク質をコードする遺伝子
(a-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする遺伝子
(a-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする遺伝子
(2)前記(a-1)〜(a-32)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(1)記載の診断方法。
(3)前記(a-33)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(1)記載の診断方法。
(4)絶食状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、前記遺伝子が、下記(b-1)〜(b-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
(b-1) BRG1関連因子250aをコードする遺伝子
(b-2) 補体第2成分をコードする遺伝子
(b-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
(5)前記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(4)記載の診断方法。
(6)前記(b-3)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する前記(4)記載の診断方法。
(7)インスリン負荷状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、前記遺伝子が、下記(a-1)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
(a-1) AgX−1抗原をコードする遺伝子
(a-2) DNb−5をコードする遺伝子
(a-3) DOC1をコードする遺伝子
(a-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする遺伝子
(a-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする遺伝子
(a-6) Int−3をコードする遺伝子
(a-7) DNAポリメラーゼλをコードする遺伝子
(a-8) Munc18−1をコードする遺伝子
(a-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする遺伝子
(a-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする遺伝子
(a-11) rpS6をコードする遺伝子
(a-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする遺伝子
(a-13) ミオチューブラリンをコードする遺伝子
(a-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(a-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする遺伝子
(a-16) ペルオキシダーゼをコードする遺伝子
(a-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする遺伝子
(a-18) Dvl−2をコードする遺伝子
(a-19) PIN1をコードする遺伝子
(a-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする遺伝子
(a-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする遺伝子
(a-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする遺伝子
(a-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする遺伝子
(a-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする遺伝子
(a-25) シトクロームP450をコードする遺伝子
(a-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする遺伝子
(a-27) グルタチオンシンテターゼをコードする遺伝子
(a-28) 上皮P2X受容体をコードする遺伝子
(a-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする遺伝子
(a-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする遺伝子
(a-31) THTR−1をコードする遺伝子
(a-32) 補体第2成分をコードする遺伝子
(a-33) チミジンキナーゼをコードする遺伝子
(a-34) HSPC202をコードする遺伝子
(a-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
(a-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする遺伝子
(a-37) ハプトグロビンをコードする遺伝子
(a-38) MALタンパク質をコードする遺伝子
(a-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする遺伝子
(a-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする遺伝子
(8)前記遺伝子が前記(a-1)〜(a-32)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(7)記載のスクリーニング方法。
(9)前記遺伝子が前記(a-33)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(7)記載のスクリーニング方法。
(10)絶食状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、前記遺伝子が下記(b-1)〜(b-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
(b-1) BRG1関連因子250aをコードする遺伝子
(b-2) 補体第2成分をコードする遺伝子
(b-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
(11)前記遺伝子が前記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(10)記載のスクリーニング方法。
(12)前記遺伝子が前記(b-3)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する前記(10)記載のスクリーニング方法。
(13)支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(c-1)〜(c-40)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
(c-1) AgX−1抗原をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-2) DNb−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-3) DOC1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-6) Int−3をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-7) DNAポリメラーゼλをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-8) Munc18−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-11) rpS6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-13) ミオチューブラリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-16) ペルオキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-18) Dvl−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-19) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-25) シトクロームP450をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-27) グルタチオンシンテターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-28) 上皮P2X受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-31) THTR−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-32) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-33) チミジンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-34) HSPC202をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-37) ハプトグロビンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-38) MALタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(14)支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(d-1)〜(d-3)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
(d-1) BRG1関連因子250aをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(d-2) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(d-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(15)下記(c-1)〜(c-40)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
(c-1) AgX−1抗原をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-2) DNb−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-3) DOC1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-6) Int−3をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-7) DNAポリメラーゼλをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-8) Munc18−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-11) rpS6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-13) ミオチューブラリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-16) ペルオキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-18) Dvl−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-19) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-25) シトクロームP450をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-27) グルタチオンシンテターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-28) 上皮P2X受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-31) THTR−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-32) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-33) チミジンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-34) HSPC202をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-37) ハプトグロビンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-38) MALタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(16)下記(d-1)〜(d-3)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(d-1)〜(d-3)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
(d-1) BRG1関連因子250aをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(d-2) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(d-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(17)下記(e-1)〜(e-40)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
(e-1) AgX−1抗原に反応し得る抗体又はその断片
(e-2) DNb−5に反応し得る抗体又はその断片
(e-3) DOC1に反応し得る抗体又はその断片
(e-4) アタキシン2結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-5) ATP結合カセットタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-6) Int−3に反応し得る抗体又はその断片
(e-7) DNAポリメラーゼλに反応し得る抗体又はその断片
(e-8) Munc18−1に反応し得る抗体又はその断片
(e-9) ロイシンリッチリピートタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-11) rpS6に反応し得る抗体又はその断片
(e-12) スフィンゴシンキナーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-13) ミオチューブラリンに反応し得る抗体又はその断片
(e-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-16) ペルオキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)に反応し得る抗体又はその断片
(e-18) Dvl−2に反応し得る抗体又はその断片
(e-19) PIN1に反応し得る抗体又はその断片
(e-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-22) アデニルシクラーゼタイプVIに反応し得る抗体又はその断片
(e-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-25) シトクロームP450に反応し得る抗体又はその断片
(e-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)に反応し得る抗体又はその断片
(e-27) グルタチオンシンテターゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-28) 上皮P2X受容体に反応し得る抗体又はその断片
(e-29) スクアレンエポキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-30) ミエリンベーシックタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-31) THTR−1に反応し得る抗体又はその断片
(e-32) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
(e-33) チミジンキナーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-34) HSPC202に反応し得る抗体又はその断片
(e-35) ATF(Activating Transcription. Factor)に反応し得る抗体又はその断片
(e-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーに反応し得る抗体又はその断片
(e-37) ハプトグロビンに反応し得る抗体又はその断片
(e-38) MALタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
(e-40) アルデヒドデヒロゲナーゼに反応し得る抗体又はその断片
(18)下記(f-1)〜(f-3)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
(f-1) BRG1関連因子250aに反応し得る抗体又はその断片
(f-2) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
(f-3) ATF(Activating Transcription. Factor)に反応し得る抗体又はその断片
本発明によれば、第一に、サンプリングが容易な白血球における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病を診断することができる(特に2型糖尿病の発症前において、将来2型糖尿病を発症する可能性があるか否かを診断でき、2型糖尿病の早期発見を可能とする)、2型糖尿病の診断方法が提供される。本発明において指標とする遺伝子の発現レベルは、将来2型糖尿病を発症する可能性がある場合に、白血球だけでなく肝臓においても正常な発現レベルと異なる変化を示すので、本発明の2型糖尿病の診断方法における診断精度は高い。
また、本発明によれば、第二に、サンプリングが容易な白血球における遺伝子の発現解析によって2型糖尿病予防・治療効果を有する物質をスクリーニングすることができる、2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法が提供される。本発明において指標とする遺伝子の発現レベルは、将来2型糖尿病を発症する可能性がある場合に、白血球だけでなく肝臓においても正常な発現レベルと異なる変化を示すので、本発明のスクリーニング方法におけるスクリーニング精度は高い。
さらに、本発明によれば、第三に、上記診断方法及びスクリーニング方法に利用することができる(特に2種類以上の遺伝子の発現解析を同時に並列して行うことができ、診断精度又はスクリーニング精度の向上を図ることができる)、オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ及びキットが提供される。
本発明の2型糖尿病の診断方法では、将来2型糖尿病を発症する可能性がある場合に、白血球における所定遺伝子の発現レベルが正常な発現レベルと異なる変化を示すことを利用し、被験者の血液から採取された白血球における所定遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う。診断の際、被験者からのサンプリングが必要となる組織は血液であり、血液は他の組織に比べてサンプリングが容易であるので、本発明の2型糖尿病の診断方法によれば、2型糖尿病の診断を簡易に行うことができる。
本発明の2型糖尿病の診断方法において指標とする遺伝子は、下記a群又はb群の遺伝子である。下記a群又はb群から選択された2種類以上の遺伝子を指標とする場合には、診断精度の向上を図ることができる。
a群
(a-1) AgX−1抗原をコードする遺伝子
(a-2) DNb−5をコードする遺伝子
(a-3) DOC1をコードする遺伝子
(a-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする遺伝子
(a-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする遺伝子
(a-6) Int−3をコードする遺伝子
(a-7) DNAポリメラーゼλをコードする遺伝子
(a-8) Munc18−1をコードする遺伝子
(a-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする遺伝子
(a-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする遺伝子
(a-11) rpS6をコードする遺伝子
(a-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする遺伝子
(a-13) ミオチューブラリンをコードする遺伝子
(a-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
(a-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする遺伝子
(a-16) ペルオキシダーゼをコードする遺伝子
(a-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする遺伝子
(a-18) Dvl−2をコードする遺伝子
(a-19) PIN1をコードする遺伝子
(a-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする遺伝子
(a-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする遺伝子
(a-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする遺伝子
(a-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする遺伝子
(a-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする遺伝子
(a-25) シトクロームP450をコードする遺伝子
(a-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする遺伝子
(a-27) グルタチオンシンテターゼをコードする遺伝子
(a-28) 上皮P2X受容体をコードする遺伝子
(a-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする遺伝子
(a-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする遺伝子
(a-31) THTR−1をコードする遺伝子
(a-32) 補体第2成分をコードする遺伝子
(a-33) チミジンキナーゼをコードする遺伝子
(a-34) HSPC202をコードする遺伝子
(a-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
(a-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする遺伝子
(a-37) ハプトグロビンをコードする遺伝子
(a-38) MALタンパク質をコードする遺伝子
(a-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする遺伝子
(a-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする遺伝子
b群
(b-1) BRG1関連因子250aをコードする遺伝子
(b-2) 補体第2成分をコードする遺伝子
(b-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
AgX−1抗原は転写因子等の機能を有しており、ヒト由来のAgX−1及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Biol Reprod. 1994 May ; 50(5) : 1087-93)。ヒト由来のAgX−1抗原のアミノ酸配列を配列番号38に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号37に示す。AgX−1抗原をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号37に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、AgX−1抗原をコードする限り特に限定されるものではない。AgX−1のアミノ酸配列は配列番号38に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、AgX−1抗原の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号38に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、AgX−1抗原の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜150個、好ましくは1〜100個、さらに好ましくは1〜50個である。AgX−1抗原には、配列番号38に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
DNb−5(Deleted in neuroblastoma-5)はヒト神経芽細胞腫でクローニングされ、いくつかの神経芽細胞腫の細胞株で共通して発現が確認されており、ヒト由来のDNb−5及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Genomics. 2000 Mar 1 ; 64(2) : 195-202.)。ヒト由来のDNb−5のアミノ酸配列を配列番号68に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号67に示す。DNb−5をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号67に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、DNb−5をコードする限り特に限定されるものではない。DNb−5のアミノ酸配列は配列番号68に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、DNb−5の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号68に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、DNb−5の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜160個、好ましくは1〜105個、さらに好ましくは1〜50個である。DNb−5には、配列番号68に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
DOC1はタンパク質(特に染色体分裂制御に関与するタンパク質)のポリユビキチン化等の機能を有しており、ヒト由来のDOC1及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Gynecol Oncol. 1994 Feb ; 52(2) : 247-52.)。ヒト由来のDOC1のアミノ酸配列を配列番号18に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号17に示す。DOC1をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号17に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、DOC1をコードする限り特に限定されるものではない。DOC1のアミノ酸配列は配列番号18に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、DOC1の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号18に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、DOC1の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜225個、好ましくは1〜150個、さらに好ましくは1〜75個である。DOC1には、配列番号18に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
アタキシン2結合タンパク質はアタキシン(ataxin)2に対する結合活性等の機能を有しており、ヒト由来のアタキシン2結合タンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Mol Biol. 2005 Feb 11 ; 346(1) : 203-14. Epub 2004 Dec 10.)。マウス由来のアタキシン2結合タンパク質のアミノ酸配列を配列番号6に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号5に示す。アタキシン2結合タンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号5に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、アタキシン2結合タンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。アタキシン2結合タンパク質のアミノ酸配列は配列番号6に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、アタキシン2結合タンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号6に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、アタキシン2結合タンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜110個、好ましくは1〜75個、さらに好ましくは1〜35個である。アタキシン2結合タンパク質には、配列番号6に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ATP結合カセットタンパク質はP−糖タンパク質であり、ATPに対する結合活性等の機能を有しており、ヒト由来のATP結合カセットタンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Biochem Biophys Res Commun. 2002 Oct 18;298(1) : 41-5.)。マウス由来のATP結合カセットタンパク質のアミノ酸配列を配列番号12に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号11に示す。ATP結合カセットタンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号11に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ATP結合カセットタンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。ATP結合カセットタンパク質のアミノ酸配列は配列番号12に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ATP結合カセットタンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号12に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ATP結合カセットタンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜55個、好ましくは1〜35個、さらに好ましくは1〜15個である。ATP結合カセットタンパク質には、配列番号12に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
Int−3は発生制御に関与するノッチ受容体ファミリーに属しており(Notch 4)、ヒト由来のInt−3及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Leukemia. 2004 Apr ; 18(4) : 777-87)。マウス由来のInt−3のアミノ酸配列を配列番号48に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号47に示す。Int−3をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号47に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、Int−3をコードする限り特に限定されるものではない。Int−3のアミノ酸配列は配列番号48に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、Int−3の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号48に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、Int−3の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜585個、好ましくは1〜390個、さらに好ましくは1〜195個である。Int−3には、配列番号48に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
DNAポリメラーゼλはDNAポリメラーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のDNAポリメラーゼλ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Biol Chem. 2005 Jan 21 ; 280(3) : 1971-81. Epub 2004 Nov 10.)。マウス由来のDNAポリメラーゼλのアミノ酸配列を配列番号16に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号15に示す。DNAポリメラーゼλをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号15に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、DNAポリメラーゼλをコードする限り特に限定されるものではない。DNAポリメラーゼλのアミノ酸配列は配列番号16に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、DNAポリメラーゼλの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号16に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、DNAポリメラーゼλの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜170個、好ましくは1〜110個、さらに好ましくは1〜55個である。DNAポリメラーゼλには、配列番号16に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
Munc18−1はエキソサイトーシス調節因子等の機能を有しており、ヒト由来のMunc18−1及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Biol Chem. 1998 Aug 21 ; 273(34) : 21642-7)。マウス由来のMunc18−1のアミノ酸配列を配列番号80に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号79に示す。Munc18−1をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号79に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、Munc18−1をコードする限り特に限定されるものではない。Munc18−1のアミノ酸配列は配列番号80に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、Munc18−1の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号80に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、Munc18−1の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜175個、好ましくは1〜115個、さらに好ましくは1〜55個である。Munc18−1には、配列番号80に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ロイシンリッチリピートタンパク質は転写因子等の機能を有しており、ヒト由来のロイシンリッチリピートタンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Proc Natl Acad Sci U S A. 2005 Feb 8 ; 102(6) : 1927-32. Epub 2005 Jan 26.)。マウス由来のロイシンリッチリピートタンパク質のアミノ酸配列を配列番号26に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号25に示す。ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号25に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。ロイシンリッチリピートタンパク質のアミノ酸配列は配列番号26に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ロイシンリッチリピートタンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号26に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ロイシンリッチリピートタンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜210個、好ましくは1〜140個、さらに好ましくは1〜70個である。ロイシンリッチリピートタンパク質には、配列番号26に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
PDZドメインアクチン結合タンパク質は膜貫通型タンパク質であり、アクチンに対する結合活性等の機能を有しており、ヒト由来のPDZドメインアクチン結合タンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Cell Biol. 1997 Oct 20 ; 139(2) : 517-28.)。マウス由来のPDZドメインアクチン結合タンパク質のアミノ酸配列を配列番号10に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号9に示す。PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号9に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。PDZドメインアクチン結合タンパク質のアミノ酸配列は配列番号10に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、PDZドメインアクチン結合タンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号10に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、PDZドメインアクチン結合タンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜595個、好ましくは1〜395個、さらに好ましくは1〜195個である。PDZドメインアクチン結合タンパク質には、配列番号10に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
rpS6は膜貫通型タンパク質であり、翻訳活性化因子等の機能を有しており、ヒト由来のrpS6及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Mol Cell Biol. 2001 Dec ; 21(24) : 8671-83.)。マウス由来のrpS6のアミノ酸配列を配列番号66に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号65に示す。rpS6をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号65に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、rpS6をコードする限り特に限定されるものではない。rpS6のアミノ酸配列は配列番号66に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、rpS6の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号66に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、rpS6の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜70個、好ましくは1〜45個、さらに好ましくは1〜20個である。rpS6には、配列番号66に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
スフィンゴシンキナーゼはスフィンゴシンキナーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のスフィンゴシンキナーゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Biol Chem. 1998 Sep 11 ; 273(37) : 23722-8.)。マウス由来のスフィンゴシンキナーゼのアミノ酸配列を配列番号78に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号77に示す。スフィンゴシンキナーゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号77に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、スフィンゴシンキナーゼをコードする限り特に限定されるものではない。スフィンゴシンキナーゼのアミノ酸配列は配列番号78に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、スフィンゴシンキナーゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号78に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、スフィンゴシンキナーゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜150個、好ましくは1〜100個、さらに好ましくは1〜50個である。スフィンゴシンキナーゼには、配列番号78に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ミオチューブラリンはホスファターゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のミオチューブラリン及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Mol Cell Biol. 2005 May ; 25(9) : 3630-8.)。ヒト由来のミオチューブラリンのアミノ酸配列を配列番号8に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号7に示す。ミオチューブラリンをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号7に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ミオチューブラリンをコードする限り特に限定されるものではない。ミオチューブラリンのアミノ酸配列は配列番号8に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ミオチューブラリンの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号8に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ミオチューブラリンの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜180個、好ましくは1〜120個、さらに好ましくは1〜60個である。ミオチューブラリンには、配列番号8に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼはジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Autoimmun. 1998 Apr ; 11(2) : 151-61.)。ラット由来のジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼのアミノ酸配列を配列番号22に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号21に示す。ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号21に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする限り特に限定されるものではない。ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼのアミノ酸配列は配列番号22に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号22に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜160個、好ましくは1〜105個、さらに好ましくは1〜50個である。ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼには、配列番号22に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質はcAMP依存性プロテインキナーゼ阻害活性等の機能を有しており、ヒト由来のcAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Biol Chem. 1993 Apr 5 ; 268(10) : 6843-6.)。ラット由来のcAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質のアミノ酸配列を配列番号46に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号45に示す。cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号45に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質のアミノ酸配列は配列番号46に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号46に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜20個、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個である。cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質には、配列番号46に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ペルオキシダーゼはペルオキシダーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のペルオキシダーゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Agric Food Chem. 2005 May 4 ; 53(9) : 3265-72.)。ヒト由来のペルオキシダーゼのアミノ酸配列を配列番号60に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号59に示す。ペルオキシダーゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号59に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ペルオキシダーゼをコードする限り特に限定されるものではない。ペルオキシダーゼのアミノ酸配列は配列番号60に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ペルオキシダーゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号60に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ペルオキシダーゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜210個、好ましくは1〜140個、さらに好ましくは1〜70個である。ペルオキシダーゼには、配列番号60に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
切断促進因子(cleavage stimulation factor)はポリアデニル化活性等の機能を有しており、ヒト由来の切断促進因子及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Mol Biol. 2005 Apr 8 ; 347(4) : 719-33.)。ヒト由来の切断促進因子のアミノ酸配列を配列番号2に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号1に示す。切断促進因子をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号1に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、切断促進因子をコードする限り特に限定されるものではない。切断促進因子のアミノ酸配列は配列番号2に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、切断促進因子の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、切断促進因子の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜125個、好ましくは1〜85個、さらに好ましくは1〜40個である。切断促進因子には、配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
Dvl−2はグリコーゲン合成モジュレータ等の機能を有しており、ヒト由来のDvl−2及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Schizophr Res. 2002 Nov 1 ; 58(1) : 63-7.)。マウス由来のDvl−2のアミノ酸配列を配列番号52に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号51に示す。Dvl−2をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号51に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、Dvl−2をコードする限り特に限定されるものではない。Dvl−2のアミノ酸配列は配列番号52に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、Dvl−2の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号52に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、Dvl−2の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜220個、好ましくは1〜145個、さらに好ましくは1〜70個である。Dvl−2には、配列番号52に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
PIN1はカルボキシ末端触媒ドメインとW−Wドメイン(アミノ末端タンパク質−タンパク質相互作用領域)とを有し、有糸分裂の開始及び進行を調節する、プロリルイソメラーゼ類のパーブリンファミリーに属する核タンパク質であり、ヒト由来のPIN1及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Biochem Biophys Res Commun. 1999 Nov 30 ; 265(3) : 658-63)。マウス由来のPIN1のアミノ酸配列を配列番号76に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号75に示す。PIN1をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号75に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、PIN1をコードする限り特に限定されるものではない。PIN1のアミノ酸配列は配列番号76に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、PIN1の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号76に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、PIN1の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜45個、好ましくは1〜30個、さらに好ましくは1〜15個である。PIN1には、配列番号76に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
srcホモロジーコラーゲンタンパク質はチロシンキナーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のsrcホモロジーコラーゲンタンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Biochem J. 2003 Nov 15 ; 376(Pt 1) : 199-207.)。マウス由来のsrcホモロジーコラーゲンタンパク質のアミノ酸配列を配列番号54に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号53に示す。srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号53に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。srcホモロジーコラーゲンタンパク質のアミノ酸配列は配列番号54に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、srcホモロジーコラーゲンタンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号54に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、srcホモロジーコラーゲンタンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜170個、好ましくは1〜115個、さらに好ましくは1〜55個である。srcホモロジーコラーゲンタンパク質には、配列番号54に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼは10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼ活性、細胞周期調節因子等の機能を有しており、ヒト由来の10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Biochem Mol Biol Int. 1999 Mar ; 47(3) : 407-15)。ラット由来の10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼのアミノ酸配列を配列番号44に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号43に示す。10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号43に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする限り特に限定されるものではない。10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼのアミノ酸配列は配列番号44に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号44に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜270個、好ましくは1〜180個、さらに好ましくは1〜90個である。10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼには、配列番号44に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
アデニルシクラーゼタイプVIはアデニルシクラーゼ活性、情報伝達因子等の機能を有しており、ヒト由来のアデニルシクラーゼタイプVI及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Clin Pharmacol Ther. 2005 Apr ; 77(4) : 271-8.)。ラット由来のアデニルシクラーゼタイプVIのアミノ酸配列を配列番号32に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号31に示す。アデニルシクラーゼタイプVIをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号31に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、アデニルシクラーゼタイプVIをコードする限り特に限定されるものではない。アデニルシクラーゼタイプVIのアミノ酸配列は配列番号32に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、アデニルシクラーゼタイプVIの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号32に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、アデニルシクラーゼタイプVIの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜345個、好ましくは1〜230個、さらに好ましくは1〜115個である。アデニルシクラーゼタイプVIには、配列番号32に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
Ca2+依存性アクチベータータンパク質はエキソサイトーシス調節因子等の機能を有しており、ヒト由来のCa2+依存性アクチベータータンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Genomics. 2003 Mar ; 81(3) : 279-91.)。ラット由来のCa2+依存性アクチベータータンパク質のアミノ酸配列を配列番号50に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号49に示す。Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号49に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。Ca2+依存性アクチベータータンパク質のアミノ酸配列は配列番号50に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、Ca2+依存性アクチベータータンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号50に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、Ca2+依存性アクチベータータンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜370個、好ましくは1〜245個、さらに好ましくは1〜120個である。Ca2+依存性アクチベータータンパク質には、配列番号50に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼはコレステロール7−α−ハイドロキシラーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のコレステロール7−α−ハイドロキシラーゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Biol Chem. 1994 May 20 ; 269(20) : 14681-9.)。ラット由来のコレステロール7−α−ハイドロキシラーゼのアミノ酸配列を配列番号28に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号27に示す。コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号27に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする限り特に限定されるものではない。コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼのアミノ酸配列は配列番号28に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号28に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜150個、好ましくは1〜100個、さらに好ましくは1〜50個である。コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼには、配列番号28に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
シトクロームP450は酸化還元酵素活性等の機能を有しており、ヒト由来のシトクロームP450及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Clin Pharmacol Ther. 2005 Apr ; 77(4) : 312-23.)。ラット由来のシトクロームP450のアミノ酸配列を配列番号40に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号39に示す。シトクロームP450をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号39に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、シトクロームP450をコードする限り特に限定されるものではない。シトクロームP450のアミノ酸配列は配列番号40に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、シトクロームP450の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号40に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、シトクロームP450の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜150個、好ましくは1〜100個、さらに好ましくは1〜50個である。シトクロームP450には、配列番号40に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)は転写因子であるNrf2の転写活性調節等の機能を有しており、ヒト由来のNrf2細胞質性インヒビター及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Biol Chem. 2003 Nov 7 ; 278(45) : 44675-82. Epub 2003 Aug 28.)。ラット由来のNrf2細胞質性インヒビターのアミノ酸配列を配列番号14に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号13に示す。Nrf2細胞質性インヒビターをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号13に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、Nrf2細胞質性インヒビターをコードする限り特に限定されるものではない。Nrf2細胞質性インヒビターのアミノ酸配列は配列番号14に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、Nrf2細胞質性インヒビターの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号14に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、Nrf2細胞質性インヒビターの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜185個、好ましくは1〜120個、さらに好ましくは1〜60個である。Nrf2細胞質性インヒビターには、配列番号14に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
グルタチオンシンテターゼはグルタチオンシンテターゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のグルタチオンシンテターゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Biol Chem. 2004 May 21 ; 279(21) : 22412-21. Epub 2004 Feb 27.)。ラット由来のグルタチオンシンテターゼのアミノ酸配列を配列番号34に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号33に示す。グルタチオンシンテターゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号33に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、グルタチオンシンテターゼをコードする限り特に限定されるものではない。グルタチオンシンテターゼのアミノ酸配列は配列番号34に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、グルタチオンシンテターゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号34に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、グルタチオンシンテターゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜140個、好ましくは1〜90個、さらに好ましくは1〜45個である。グルタチオンシンテターゼには、配列番号34に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
上皮P2X受容体はカチオンチャンネル等の機能を有しており、ヒト由来の上皮P2X受容体及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Biol Chem. 2003 Apr 11 ; 278(15) : 13398-408. Epub 2003 Feb 3)。ラット由来の上皮P2X受容体のアミノ酸配列を配列番号64に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号63に示す。上皮P2X受容体をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号63に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、上皮P2X受容体をコードする限り特に限定されるものではない。上皮P2X受容体のアミノ酸配列は配列番号64に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、上皮P2X受容体の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号64に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、上皮P2X受容体の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜115個、好ましくは1〜75個、さらに好ましくは1〜35個である。上皮P2X受容体には、配列番号64に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
スクアレンエポキシダーゼはスクアレンエポキシダーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のスクアレンエポキシダーゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Biochem Biophys Res Commun. 2002 Jul 5 ; 295(1) : 74-80.)。ラット由来のスクアレンエポキシダーゼのアミノ酸配列を配列番号24に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号23に示す。スクアレンエポキシダーゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号23に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、スクアレンエポキシダーゼをコードする限り特に限定されるものではない。スクアレンエポキシダーゼのアミノ酸配列は配列番号24に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、スクアレンエポキシダーゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号24に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、スクアレンエポキシダーゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜170個、好ましくは1〜110個、さらに好ましくは1〜55個である。スクアレンエポキシダーゼには、配列番号24に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ミエリンベーシックタンパク質はT細胞自己抗原等の機能を有しており、ヒト由来のミエリンベーシックタンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Med Chem. 2004 Oct 7 ; 47(21) : 4989-97.)。ヒト由来のミエリンベーシックタンパク質のアミノ酸配列を配列番号82に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号81に示す。ミエリンベーシックタンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号81に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ミエリンベーシックタンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。ミエリンベーシックタンパク質のアミノ酸配列は配列番号82に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ミエリンベーシックタンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号82に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ミエリンベーシックタンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜50個、好ましくは1〜30個、さらに好ましくは1〜15個である。ミエリンベーシックタンパク質には、配列番号82に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
THTR−1はチアミントランスポーター(Thyamine transporter)等の機能を有しており、ヒト由来のTHTR−1及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Am J Med Genet A. 2004 Mar 15 ; 125(3) : 299-305.)。ヒト由来のTHTR−1のアミノ酸配列を配列番号20に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号19に示す。THTR−1をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号19に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、THTR−1をコードする限り特に限定されるものではない。THTR−1のアミノ酸配列は配列番号20に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、THTR−1の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号20に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、THTR−1の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜145個、好ましくは1〜95個、さらに好ましくは1〜45個である。THTR−1には、配列番号20に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
チミジンキナーゼはチミジンキナーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のチミジンキナーゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(FEBS Lett. 2005 Feb 28 ; 579(6) : 1376-82)。ラット由来のチミジンキナーゼのアミノ酸配列を配列番号36に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号35に示す。チミジンキナーゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号35に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、チミジンキナーゼをコードする限り特に限定されるものではない。チミジンキナーゼのアミノ酸配列は配列番号36に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、チミジンキナーゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号36に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、チミジンキナーゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜35個、好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜10個である。チミジンキナーゼには、配列番号36に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
HSPC202について、ヒト由来のHSPC202及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Genome Res. 2000 Oct ; 10(10) : 1546-60.)。ヒト由来のHSPC202のアミノ酸配列を配列番号70に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号69に示す。HSPC202をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号69に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、HSPC202をコードする限り特に限定されるものではない。HSPC202のアミノ酸配列は配列番号70に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、HSPC202の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号70に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、HSPC202の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜45個、好ましくは1〜30個、さらに好ましくは1〜15個である。HSPC202には、配列番号70に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ATF(Activating Transcription. Factor)は転写因子等の機能を有しており、ヒト由来のATF及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(FEBS Lett. 1992 Mar 24 ; 299(1) : 36-8.)。マウス由来のATFのアミノ酸配列を配列番号4に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号3に示す。ATFをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号3に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ATFをコードする限り特に限定されるものではない。ATFのアミノ酸配列は配列番号4に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ATFの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号4に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ATFの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜25個、好ましくは1〜15個、さらに好ましくは1〜5個である。ATFには、配列番号4に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
グリオーマ腫瘍サプレッサーは癌抑制等に関与しており、ヒト由来のグリオーマ腫瘍サプレッサー及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Genomics. 2000 Feb 15 ; 64(1) : 44-50)。ヒト由来のグリオーマ腫瘍サプレッサーのアミノ酸配列を配列番号72に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号71に示す。グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号71に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする限り特に限定されるものではない。グリオーマ腫瘍サプレッサーのアミノ酸配列は配列番号72に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、グリオーマ腫瘍サプレッサーの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号72に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、グリオーマ腫瘍サプレッサーの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜140個、好ましくは1〜95個、さらに好ましくは1〜45個である。グリオーマ腫瘍サプレッサーには、配列番号72に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ハプトグロビンは抗酸化因子等の機能を有しており、ヒト由来のハプトグロビン及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Am J Clin Pathol. 2004 Jun ; 121 Suppl : S97-104.)。ラット由来のハプトグロビンのアミノ酸配列を配列番号30に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号29に示す。ハプトグロビンをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号29に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ハプトグロビンをコードする限り特に限定されるものではない。ハプトグロビンのアミノ酸配列は配列番号30に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ハプトグロビンの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号30に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ハプトグロビンの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜80個、好ましくは1〜50個、さらに好ましくは1〜25個である。ハプトグロビンには、配列番号30に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
MALタンパク質は細胞内小胞輸送等に関与しており、ヒト由来のMALタンパク質及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Cell Sci. 2004 Oct 15 ; 117(Pt 22) : 5343-51. Epub 2004 Oct 5)。ラット由来のMALタンパク質のアミノ酸配列を配列番号62に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号61に示す。MALタンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号61に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、MALタンパク質をコードする限り特に限定されるものではない。MALタンパク質のアミノ酸配列は配列番号62に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、MALタンパク質の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号62に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、MALタンパク質の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜45個、好ましくは1〜30個、さらに好ましくは1〜15個である。MALタンパク質には、配列番号62に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットはイオントランスポーター等の機能を有しており、ヒト由来のナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニット及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Indian Heart J. 2000 May-Jun ; 52(3) : 315-8.)。ラット由来のナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットのアミノ酸配列を配列番号58に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号57に示す。ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号57に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする限り特に限定されるものではない。ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットのアミノ酸配列は配列番号58に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号58に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜15個、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個である。ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットには、配列番号58に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
アルデヒドデヒロゲナーゼはアルデヒドデヒロゲナーゼ活性等の機能を有しており、ヒト由来のアルデヒドデヒロゲナーゼ及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Biochem Biophys Res Commun. 2002 Oct 25 ; 298(2) : 216-24.)。ラット由来のアルデヒドデヒロゲナーゼのアミノ酸配列を配列番号56に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号55に示す。アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号55に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする限り特に限定されるものではない。アルデヒドデヒロゲナーゼのアミノ酸配列は配列番号56に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、アルデヒドデヒロゲナーゼの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号56に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、アルデヒドデヒロゲナーゼの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜155個、好ましくは1〜100個、さらに好ましくは1〜50個である。アルデヒドデヒロゲナーゼには、配列番号56に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
BRG1関連因子250aは転写因子等の機能を有しており、ヒト由来のBRG1関連因子250a及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(Mol Cell Biol. 2000 Dec ; 20(23) : 8879-88)。ヒト由来のBRG1関連因子250aのアミノ酸配列を配列番号74に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号73に示す。BRG1関連因子250aをコードする遺伝子の塩基配列は配列番号73に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、BRG1関連因子250aをコードする限り特に限定されるものではない。BRG1関連因子250aのアミノ酸配列は配列番号74に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、BRG1関連因子250aの機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号74に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、BRG1関連因子250aの機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜685個、好ましくは1〜455個、さらに好ましくは1〜225個である。BRG1関連因子250aには、配列番号74に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
補体第2成分は補体因子等の機能を有しており、ヒト由来の補体第2成分及びそれをコードする遺伝子は公知となっている(J Immunol. 1997 Jun 15 ; 158(12) : 5868-73.)。マウス由来の補体第2成分のアミノ酸配列を配列番号42に、それをコードする遺伝子の塩基配列を配列番号41に示す。補体第2成分をコードする遺伝子の塩基配列は配列番号41に記載の塩基配列に限定されるわけではなく、補体第2成分をコードする限り特に限定されるものではない。補体第2成分のアミノ酸配列は配列番号42に記載のアミノ酸配列に限定されるわけではなく、補体第2成分の機能が保持される限り、多型、アイソフォーム等によって欠失、置換、付加等の変異が生じたアミノ酸配列であってもよい。配列番号42に記載のアミノ酸配列に対して欠失、置換又は付加されるアミノ酸の個数及び位置は、補体第2成分の機能が保持される限り特に限定されるものではなく、その個数は1又は複数個であり、その具体的な範囲は通常1〜225個、好ましくは1〜150個、さらに好ましくは1〜75個である。補体第2成分には、配列番号42に記載のアミノ酸配列に対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質の他、欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質や、それに対して人為的に欠失、置換、付加等の変異を導入したタンパク質も含まれる。欠失、置換、付加等の変異が導入された状態で天然に存在するタンパク質としては、例えば、ヒトを含む哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット等)由来のタンパク質(これらの哺乳動物において多型によって生じ得るタンパク質を含む。)が挙げられる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記a群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記b群に属する遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、インスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行うことができる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における(a-1)〜(a-32)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している一方、上記(a-33)〜(a-40)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している。したがって、上記(a-1)〜(a-32)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。一方、上記(a-33)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。なお、将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の肝臓における(a-1)〜(a-16)及び(a-33)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している一方、上記(a-17)〜(a-32)及び(a-34)〜(a-40)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者が絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記b群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記b群に属する遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にある被験者から採取された白血球を使用して診断を行うことができる。
将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者が絶食状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の白血球における上記(b-1)及び(b-2)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している一方、上記(b-3)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している。したがって、上記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。一方、上記(b-3)の遺伝子の発現レベルを指標とする場合には、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断することができる。なお、将来2型糖尿病を発症する可能性がある被験者が絶食状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該被験者の肝臓における上記(b-1)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している一方、上記(b-2)及び(b-3)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している。
被験者と健常者との間で、白血球における遺伝子の発現レベルを比較する際には、複数の健常者(健常者群)の発現レベルを測定し、その値の分布から正常範囲を設定して、被験者の発現レベルが正常範囲以上になるか正常範囲以下になるかを判別することが好ましい。健常者群は、複数の健常者を任意に選別して構成することができるが、被験者と同年齢又は同世代である健常者から構成することが好ましい。年齢差が遺伝子の発現レベルに与える影響をできるだけ排除するためである。
被験者の血液から白血球を採取する方法は特に限定されるものではなく、例えば、血液中の赤血球を選択的に溶解させた後、遠心分離することによって白血球を採取できる。白血球には、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球及び単球のいずれもが含まれ、検体として用いる白血球は、これらのうちの1種類であってもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
公知のインスリン負荷試験(insuline torelance test:ITT)に準じて被験者にインスリンを投与することにより、被験者をインスリン負荷状態にすることができる。被験者へのインスリンの投与は、一定期間(例えば一晩)の絶食の後に行うことが好ましい。被験者にインスリンを投与する方法は特に限定されるものではないが、一般的には静脈内投与又は皮下投与が採用される。被験者に投与するインスリンとしては、インスリン製剤を使用することができる。インスリン製剤としては、速効型インスリン製剤を使用することが好ましい。速効型インスリン製剤によれば、被験者を速やかにインスリン負荷状態にすることができる。インスリン製剤の剤形は、投与方法に応じて適宜選択することができる。具体的には、一晩絶食とした後、0.1 U/kgの速効型インスリンを静注することにより被験者をインスリン負荷状態にすることができる。インスリン製剤の投与量は、被験者の年齢、性別、体重、投与経路等の条件に応じて適宜調節することができる。被験者からの採血は、被験者がインスリン負荷状態となった後に行う。速効型インスリン製剤を使用する場合、被験者からの採血は、インスリン投与6〜15分後、好ましくはインスリン投与15分後に行うことができる。採血後、被験者にグルコース(ブドウ糖)を投与して、診断後の低血糖を防止することが好ましい。
本発明において「遺伝子の発現レベル」には、遺伝子のmRNAへの転写レベル及びタンパク質への翻訳レベルが含まれる。したがって、遺伝子の発現レベルは、検体におけるmRNA又はタンパク質の存在量に基づいて測定することができる。
mRNAの存在量の測定にあたっては、公知の遺伝子解析技術、例えば、ハイブリダイゼーション技術(例えば、ノーザンハイブリダイゼーション法、ドットブロット法、DNAマイクロアレイ法等)、遺伝子増幅技術(例えば、RT−PCR等)等を利用することができる。
ハイブリダイゼーション技術又は遺伝子増幅技術を利用してmRNAの存在量を測定する場合、上記(a-1)〜(a-40)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(c-1)〜(c-40)のオリゴ/ポリヌクレオチドを、上記(b-1)〜(b-3)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(d-1)〜(d-3)のオリゴ/ポリヌクレオチドをプローブ又はプライマーとして利用することができる。
c群
(c-1) AgX−1抗原をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-2) DNb−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-3) DOC1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-6) Int−3をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-7) DNAポリメラーゼλをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-8) Munc18−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-11) rpS6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-13) ミオチューブラリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-16) ペルオキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-18) Dvl−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-19) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-25) シトクロームP450をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-27) グルタチオンシンテターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-28) 上皮P2X受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-31) THTR−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-32) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-33) チミジンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-34) HSPC202をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-37) ハプトグロビンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-38) MALタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(c-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
d群
(d-1) BRG1関連因子250aをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(d-2) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
(d-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
所定のタンパク質をコードする「核酸」にはDNA及びRNAの両者が含まれ、例えば、mRNA、cDNA、cRNA等が含まれる。オリゴ/ポリヌクレオチドを構成するヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド及び非天然型ヌクレオチドのいずれであってもよい。オリゴヌクレオチドの塩基長は通常15〜100塩基、好ましくは18〜40塩基であり、ポリヌクレオチドの塩基長は通常200〜3000塩基、好ましくは500〜1000塩基である。
上記c及びd群に属する各オリゴ/ポリヌクレオチドの塩基配列は、各オリゴ/ポリヌクレオチドがハイブリダイズし得る核酸の塩基配列に基づいて設計することができる。例えば、上記a及びb群に属する各遺伝子からコード領域(CDS)を選択し、当該領域にハイブリダイズするように、オリゴ/ポリヌクレオチドの塩基配列を設計することができる。また、コード領域の5'末端側又は3'末端側に隣接する領域にハイブリダイズし得るように、あるいは、コード領域からその5'末端側又は3'末端側に隣接する領域にわたる領域にハイブリダイズし得るように設計することもできる。設計したオリゴ/ポリヌクレオチドについては、実際にプライマーやプローブとして利用して、所定の核酸にハイブリダイズするか否かを確認することが好ましい。上記c及びd群に属する各オリゴ/ポリヌクレオチドには、制限酵素認識配列;タグ;蛍光色素、ラジオアイソトープ等の標識を付加することができる。
mRNAの存在量の具体的測定方法について、RT−PCRを利用する場合を例にして説明する。被験者の血液から採取した白血球から全RNAを抽出し、抽出した全RNAからcDNAを合成した後、合成したcDNAを鋳型とし、当該cDNAにハイブリダイズし得るプライマーセットを用いてPCRを行い、PCR増幅断片を定量することによってmRNAの存在量を測定する。この際、PCRは、PCR増幅断片生成量が初期鋳型cDNA量を反映するような条件(例えば、PCR増幅断片が指数関数的に増加するPCRサイクル数)で行う。
PCR増幅断片の定量方法は特に限定されるものではなく、PCR増幅断片の定量には、例えば、ラジオアイソトープ(RI)を用いた定量方法、蛍光色素を用いた定量方法等を利用することができる。
RIを用いた定量方法としては、例えば、(i) 反応液にRI標識したヌクレオチド(例えば32P標識されたdCTP等)を基質として加えておき、PCR増幅断片に取り込ませてPCR増幅断片をRI標識し、PCR増幅断片を電気泳動等で分離した後、放射活性を測定してPCR増幅断片を定量する方法、(ii) RI標識したプライマーを用いることによりPCR増幅断片をRI標識し、PCR増幅断片を電気泳動等で分離した後、放射活性を測定してPCR増幅断片を定量する方法、(iii) PCR増幅断片を電気泳動した後、メンブランにブロッティングし、RI標識したプローブをハイブリダイズさせ、放射活性を測定してPCR増幅断片を定量する方法等が挙げられる。放射活性は、例えば、液体シンチレーションカウンター、X線フィルム、イメージングプレート等を用いて測定することができる。
蛍光色素を用いた定量方法としては、(i) 二本鎖DNAにインターカレートする蛍光色素(例えば、エチジウムブロマイド(EtBr)、SYBR GreenI、PicoGreen等)を用いてPCR増幅断片を染色し、励起光の照射によって発せられる蛍光強度を測定してPCR増幅断片を定量する方法、(ii) 蛍光色素で標識したプライマーを用いることによりPCR増幅断片を蛍光色素で標識し、PCR増幅断片を電気泳動等で分離した後、蛍光強度を測定してPCR増幅断片を定量する方法等が挙げられる。蛍光強度は、例えば、CCDカメラ、蛍光スキャナー、分光蛍光光度計等を用いて測定することができる。
RT−PCRを利用する場合には、例えばABI PRISM 7700(Applied Biosystems社)等の市販の装置を利用して、遺伝子増幅過程をリアルタイムでモニターリングすることにより、PCR増幅断片のより定量的な解析を行うことができる。
遺伝子の発現レベルの測定値は、発現レベルが大きく変動しない遺伝子(例えば、β−アクチン遺伝子、GAPDH遺伝子等のハウスキーピング遺伝子)の発現レベルの測定値に基づいて補正することが好ましい。
タンパク質の存在量の測定にあたっては、公知のタンパク質解析技術、例えば、抗体又はその断片を利用したウェスタンブロッティング法、免疫沈降法、ELISA等を利用することができる。この際、上記(a-1)〜(a-39)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(e-1)〜(e-40)の抗体又はその断片を、上記(b-1)〜(b-3)の遺伝子に対しては、それぞれ下記(f-1)〜(f-3)の抗体又はその断片を利用することができる。
e群
(e-1) AgX−1抗原に反応し得る抗体又はその断片
(e-2) DNb−5に反応し得る抗体又はその断片
(e-3) DOC1に反応し得る抗体又はその断片
(e-4) アタキシン2結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-5) ATP結合カセットタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-6) Int−3に反応し得る抗体又はその断片
(e-7) DNAポリメラーゼλに反応し得る抗体又はその断片
(e-8) Munc18−1に反応し得る抗体又はその断片
(e-9) ロイシンリッチリピートタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-11) rpS6に反応し得る抗体又はその断片
(e-12) スフィンゴシンキナーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-13) ミオチューブラリンに反応し得る抗体又はその断片
(e-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-16) ペルオキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)に反応し得る抗体又はその断片
(e-18) Dvl−2に反応し得る抗体又はその断片
(e-19) PIN1に反応し得る抗体又はその断片
(e-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-22) アデニルシクラーゼタイプVIに反応し得る抗体又はその断片
(e-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-25) シトクロームP450に反応し得る抗体又はその断片
(e-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)に反応し得る抗体又はその断片
(e-27) グルタチオンシンテターゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-28) 上皮P2X受容体に反応し得る抗体又はその断片
(e-29) スクアレンエポキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-30) ミエリンベーシックタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-31) THTR−1に反応し得る抗体又はその断片
(e-32) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
(e-33) チミジンキナーゼに反応し得る抗体又はその断片
(e-34) HSPC202に反応し得る抗体又はその断片
(e-35) ATF(Activating Transcription. Factor)に反応し得る抗体又はその断片
(e-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーに反応し得る抗体又はその断片
(e-37) ハプトグロビンに反応し得る抗体又はその断片
(e-38) MALタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
(e-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
(e-40) アルデヒドデヒロゲナーゼに反応し得る抗体又はその断片
f群
(f-1) BRG1関連因子250aに反応し得る抗体又はその断片
(f-2) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
(f-3) ATF(Activating Transcription. Factor)に反応し得る抗体又はその断片
「抗体」には、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体のいずれもが含まれ、「抗体の断片」には、所定のタンパク質に反応し得る限り、いかなる断片も含まれる。抗体の断片としては、例えば、Fab断片、F(ab)'2断片、単鎖抗体(scFv)等が挙げられる。「反応し得る」には、所定のタンパク質のいずれの部分と反応する場合も含まれる。抗体又はその断片は、所定のタンパク質には反応するが、白血球に含まれる他のタンパク質には反応しないことが好ましい。
上記e及びf群に属する各抗体は、例えば、次のようにして得ることができる。免疫用抗原としては、所定のタンパク質の一部又は全部を利用することができる。免疫用抗原としては、例えば、(i) 所定のタンパク質を発現している細胞又は組織の破砕物又はその精製物、(ii) DNA組換え技術を用いて、所定のタンパク質をコードするcDNAを大腸菌、昆虫細胞又は動物細胞等の宿主に導入して発現させた組換えタンパク質、(iii) 化学合成したペプチド等を利用することができる。
ポリクローナル抗体の作製に当たっては、まず、免疫用抗原を用いてラット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ウマ、ウシ等の哺乳動物を免疫する。免疫の際には、抗体産生誘導する為に、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIA)等の免疫助剤を用いてエマルジョン化した後、複数回の免疫することが好ましい。インスリンシグナル伝達制御タンパク質に対する抗体力価を測定し、抗体力価が上昇した後に採血し、抗血清を得る。
モノクローナル抗体の作製に当たっては、ポリクローナル抗体の場合と同様に免疫用抗原を用いて哺乳動物を免疫した後、抗体産生細胞を採取する。抗体産生細胞としては、例えば、脾臓細胞、リンパ節細胞、胸腺細胞、末梢血細胞等が挙げられるが、脾臓細胞が一般的に利用される。次いで、ハイブリドーマを得るために、抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合を行う。細胞融合処理後、選択培地を用いて培養し、目的とするハイブリドーマを選別する。次いで、増殖したハイブリドーマの培養上清中に、目的とする抗体が存在するか否かをスクリーニングする。次いで、限界希釈法、軟寒天法、フィブリンゲル法、蛍光励起セルソーター法等によりハイブリドーマのクローニングを行い、最終的にモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを取得する。取得したハイブリドーマからモノクローナル抗体を採取する方法としては、通常の細胞培養法等を利用できる。また、ハイブリドーマをマウス等の腹腔内に移植した後、腹水を採取し、当該腹水からモノクローナル抗体を取得することもできる。
ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体の精製が必要とされる場合には、硫酸アンモニウムによる塩析、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等の方法を適宜選択して又はこれらを組み合わせて利用することができる。
抗体又はその断片を用いてタンパク質の発現量を定量する際には、例えば、放射能免疫測定法(RIA)、酵素免疫測定法(EIA)、化学発光測定法(CLIA)、蛍光免疫測定法(FIA)等を利用できる。具体的には、物理吸着や化学結合等により抗体を結合させた固相担体(例えば、イムノプレート、ラテックス粒子等)を用いて、検体中の所定タンパク質を捕捉した後、捕捉された所定タンパク質を、固相担体に固定化した抗体とは所定タンパク質に対する抗原認識部位が異なる標識化抗体(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ等の酵素、フロレッセンス、ウンベリフェロン等の蛍光物質等で標識した抗体)を用いて定量することができる。
タンパク質の存在量の測定は、タンパク質の活性を測定することによって行うこともできる。タンパク質の活性は、例えば、当該タンパク質に反応し得る抗体又はその断片を利用したウェスタンブロッティング法、ELISA法等の公知の方法によって測定することができる。
本発明の2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法では、所定状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取した白血球における所定遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する。判定の際、2型糖尿病モデル動物からのサンプリングが必要となる組織は血液であり、血液は他の組織に比べてサンプリングが容易であるので、本発明のスクリーニングによれば、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有するか否かを簡易に判定し、2型糖尿病予防・治療効果を有する物質を迅速にスクリーニングすることができる。
本発明のスクリーニング方法において指標とする遺伝子は、上記a群又はb群から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である。上記a群又はb群から選択された2種類以上の遺伝子を指標とする場合には、スクリーニング精度の向上を図ることができる。
2型糖尿病モデル動物がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記a群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記a群に属する遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、インスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用することができる。
2型糖尿病モデル動物がインスリン負荷状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記(a-1)〜(a-32)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している一方、上記(a-33)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している。したがって、上記(a-1)〜(a-32)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与よって低下し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。一方、上記(a-33)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって増加し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。
2型糖尿病モデル動物が絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記d群に属する遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルと異なる変化を示す。したがって、上記b群に属する遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、絶食状態(低血糖及び低インスリン状態)にある2型糖尿病モデル動物から採取された白血球を使用することができる。
2型糖尿病モデル動物が絶食状態(低血糖及び高インスリン状態)にあるとき、当該2型糖尿病モデル動物の白血球における上記(b-1)及び/(b-2)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも増加している一方、上記(b-3)の遺伝子の発現レベルは正常な発現レベルよりも低下している。したがって、上記(b-1)及び/(b-2)の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって低下し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。一方、上記(b-3)の遺伝子の発現レベルの変化を指標とする場合には、白血球における発現レベルが試験物質の投与によって増加し、試験物質投与後の発現レベルが正常な発現レベル又はそれに近いレベルまで回復したときに、試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定することができる。
試験物質の種類は特に限定されるものではなく、例えば、高分子化合物、低分子化合物、抗体、タンパク質、ペプチド、核酸、糖質、無機塩類、金属錯体、これらの複合体等が挙げられる。なお、「核酸」には、DNA、RNA及びこれらの類似体又は誘導体(例えば、ペプチド核酸(PNA)、ホスホロチオエートDNA等)が含まれる。
2型糖尿病モデル動物としては、白血球における所定遺伝子の発現レベルが正常な発現レベルよりも減少している動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ等)が使用される。このような動物は、将来2型糖尿病を発症する可能性がある動物である。
試験物質を投与するモデル動物としては、所定遺伝子の発現レベルを人為的に変化(増加又は低下)させたトランスジェニック動物を利用することもできる。なお、トランスジェニック動物における所定遺伝子の発現レベルの低下には、所定遺伝子の発現レベルが低下している状態の他、所定遺伝子の発現によって生成されたタンパク質の分解が亢進された状態が含まれる。
公知のインスリン負荷試験(insuline torelance test:ITT)に準じて2型糖尿病モデル動物にインスリンを投与することにより、2型糖尿病モデル動物をインスリン負荷状態にすることができる。
本発明のオリゴ/ポリヌクレオチドアレイにおいて、支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドには上記c又はd群に属する2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドが含まれる。したがって、本発明のオリゴ/ポリヌクレオチドアレイを利用すれば、上記a又はb群に属する2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とした診断又はスクリーニングを同時に並行して行うことができ、診断精度又はスクリーニング精度の向上を図ることができる。
支持体の材質は、オリゴ/ポリヌクレオチドアレイを使用した測定で使用される各種液体に対して不溶性である限り特に限定されるものではなく、例えば、プラスチック;鉄、銅、アルミニウム等の金属;ガラス;セラミックス;これらの複合材料等が挙げられる。支持体の形状は特に限定されるものではなく、例えば、平板状等が挙げられる。支持体は多孔質であってもよいし無孔質であってもよいが、多孔質である場合には、支持体の表面積が増加するので、支持体の表面により多くのオリゴ/ポリヌクレオチドを固定することができる。
オリゴ/ポリヌクレオチドは、その種類を支持体上の位置に基づいて識別できるように、支持体上に固定することが好ましい。支持体に固定されるオリゴ/ポリヌクレオチドの量は、所定遺伝子の発現レベルを測定できる限り特に限定されるものではなく、例えば、PCR増幅断片を利用して、過剰量のオリゴ/ポリヌクレオチドを支持体に固定することができる。支持体には上記c又はd群に属するオリゴ/ポリヌクレオチド以外のオリゴ/ポリヌクレオチドが固定されていてもよい。
オリゴ/ポリヌクレオチドは、例えば、静電結合、共有結合、タンパク質−タンパク質相互作用、タンパク質−低分子相互作用等を利用して支持体の表面に固定することができ、このような固定化が可能となるように、公知の技術を用いて支持体の表面又はオリゴ/ポリヌクレオチドに適当な化学修飾を施すことができる。
静電結合を利用する場合には、例えば、支持体の表面をポリカチオン性物質でコーティングする。「カチオン性物質」とは、分子中にカチオン性基を有する物質を意味し、カチオン性物質は静電的相互作用により核酸と複合体を形成することができる。カチオン性基としては、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;イミノ基;グアニジノ基等が挙げられ、カチオン性物質としては、例えば、カチオン性基を有する高分子;ポリリジン、ポリアルギニン、リジンとアルギニンの共重合体等の塩基性アミノ酸の単独重合体若しくは共重合体又はこれらの誘導体;ポリエチレンイミン等のポリカチオン性ポリマー等が挙げられる。
共有結合を利用する場合には、例えば、支持体の表面又はプローブに存在する官能基を利用して共有結合を形成させる。共有結合を形成し得る官能基の具体例として、カルボキシル基、アミノ基、水酸基等が挙げられる。支持体の表面にカルボキシル基が存在する場合には、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)等のカルボジイミド類でカルボキシル基を活性化させた後、プローブに存在するアミノ基と反応させることにより、支持体とオリゴ/ポリヌクレオチドとをアミド結合させることができる。また、支持体の表面にアミノ基が存在する場合には、無水コハク酸等の環状酸無水物を用いてアミノ基をカルボキシル基に変換した後、オリゴ/ポリヌクレオチドに存在するアミノ基と反応させることにより、支持体とオリゴ/ポリヌクレオチドとをアミド結合させることができる。
この他、ストレプトアビジン又はアビジン/ビオチン、マルトース結合タンパク質/マルトース、ポリヒスチジンペプチド/ニッケルやコバルト等の金属イオン、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ/グルタチオン、カルモジュリン/カルモジュリン結合ペプチド、ATP結合タンパク質/ATP、核酸/相補的核酸、受容体タンパク質/リガンド、酵素/基質、抗体/抗原、IgG/プロテインA等の特異的相互作用を利用して、オリゴ/ポリヌクレオチドを支持体に固定することができる。
本発明のキットは、白血球における遺伝子の発現レベルを測定するための試薬として、上記c又はd群に属する2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチド、あるいは上記e又はf群に属する2種類以上の抗体又はその断片を含む。したがって、本発明のキットを利用すれば、上記a又はb群に属する2種類以上の遺伝子の発現レベルを指標とした診断又はスクリーニングを同時に並列して行うことができ、診断精度又はスクリーニング精度の向上を図ることができる。
本発明のキットは、上記c又はd群に属する2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチド、あるいは上記e又はf群に属する2種類以上の抗体又はその断片を含む限り、いかなる形態であってもよく、任意の試薬、器具等を含むことができる。
本発明のキットが、上記c又はd群に属する2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む場合には、PCRに必要な試薬(例えばHO、バッファー、MgCl、dNTPミックス、Taqポリメラーゼ等)、PCR増幅断片の定量に必要な試薬(例えばRI、蛍光色素等)、DNAマイクロアレイ、DNAチップ等の1種類又は2種類以上を含むことができる。
本発明のキットが、上記e又はf群に属する2種類以上の抗体又はその断片を含む場合には、抗体又はその断片を固定化するための固相担体(例えば、イムノプレート、ラテックス粒子等)、抗γ−グログリン抗体(二次抗体)、抗体(二次抗体を含む)又はその断片の標識(例えば、酵素、蛍光物質等)、各種試薬(例えば、酵素基質、緩衝液、希釈液等)等の1種類又は2種類以上を含むことができる。
以下に実施例を示し、本発明について具体的に説明する。
1.方法及び材料
(1)疾患モデルラット
2型糖尿病モデルラットとして、大塚製薬(株)徳島研究所で系統維持されている雄性のOLETF(Otsuka-Long-Evans-Tokushima-Fatty)ラットを使用し、対照群のラットとして、同研究所で系統維持されているLETO(Long-Evans-Tokushima-Otsuka)ラットを使用した。OLETFラットは、2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)に類似した症状を示す自然発症糖尿病モデル動物であり(Kawano,K.ら, Diabetes Res Clin Pract, 1994. 24 Suppl p.S317-20)、LETOラットは、糖尿病を発症しないコントロール動物である。OLETF及びLETOラットは、4週齢で大塚製薬(株)徳島研究所より供与された。ラットは、人工照明による明暗環境下(明期7:00〜21:00、暗期21:00〜7:00)、一定温度(22℃±0.5℃)、相対湿度(58%)の動物実験室内で飼育し、固形飼料及び水を自由に摂取させた。動物実験は北海道大学動物実験委員会の規定に沿って行った。
(2)発症チェック
5〜31週齢にわたり、各週齢のOLETF及びLETOラットの血糖値を腹腔内糖負荷試験(Intraperitoneal Glucose Tolerance Test, IPGTT)により測定した(n=6)。12時間絶食後、1g/kg Bwのグルコース生理食塩水溶液を腹腔内投与した。投与1時間後に尾静脈より採血した血液を氷上に30分間静置し、9000rpmで2分間、4℃で遠心分離して血清を得た。生理食塩水で3倍に希釈した血清20μLをサンプルとし、グルコースB-テストワコー(和光純薬)を用いて、グルコースオキシダーゼ法により血糖値を測定した。
(3)血液及び肝臓サンプルの採取条件
発症モニタリングの結果から、6週齢OLETFラットを発症前モデルとして用いた。絶食負荷群は12時間絶食後のラットから、インシュリン負荷群は12時間絶食後に豚膵臓由来インスリン(SIGMA)を5U/kg Bw腹腔内投与し、投与1時間後のラットから、全血と肝臓をサンプリングした(n=6)。麻酔による血糖値の上昇が観察されたため、サンプリングは非麻酔下で行った。ラットの頸椎脱臼後、断頭により全血をサンプリングし、その後、肝臓のサンプリングを行った。インシュリン投与量はラットのIPITTの情報をもとに決定した。
(4)白血球及び肝臓からのRNA抽出
全血2.5mlをパクスジーンRNA真空採血管(PreAnalytic)に採取後、室温で2時間静置して赤血球を溶血させた。その後、白血球からのRNA採取をPAXgene Blood RNA Kit (QIAGEN)を用いて行った。採取した肝臓は直ちに液体窒素中で凍結させ、実験に用いるまで-80℃保存した。保存した肝臓からTRIZOL Reagent (Invitrogen) を用いてRNAを採取し、QIAGEN RNeasy Mini Kit (QIAGEN)を用いて精製した。RNA精製ではQIAGEN RNase-Free DNase Digest Setを併用してゲノムDNAを除去した。方法はすべて推奨されている方法に従って行った。精製RNAは使用まで-80℃で保存した。
(5)プローブ作製とラベル化
アレイ実験において、ラット個体間の遺伝子発現変動差をノーマライズするために、同一採取条件のサンプルRNAを5μgずつ6匹分プールした。混合RNAを鋳型として逆転写反応を行い、ラベル化cDNAの調製をcDNAラベル化キット(Part No. G2557A, Agilent Technologies)を用いて行った。OLETFラットからのRNAサンプルをCyanine5-dCTP(Perkin-Elmer,NEN NEL577)で、LETOラットからのRNAサンプルをCyanine3-dCTP(Perkin-Elmer, NEN NEL576)を用いてラベルした。未反応dNTPsをQIAquick PCR Purification Kit (Invitrogen)を用いて除去したのち、cDNAマイクロアレイ実験に用いた。実験方法は推奨されるプロトコールに従って行った。
(6)プローブのcDNAマイクロアレイへのハイブリダイゼーション
実験にはRat cDNA Microarray Kit (Prt No. G4105A, Agilent Technologies)を用いた。OLETF及びLETOラットのそれぞれから調製したラベル化cDNAを混合し、方位マーカーとしてDeposition Control (Invitrogen)、mouse Cot-1 cDNA (Invitrogen)を加えてハイブリダイゼーション溶液を調製した。ハイブリダイゼーションは65℃で17時間行った。ハイブリダイゼーション終了後、0.5×SSC及び0.01% SDSを含む洗浄液でアレイスライドグラスを室温で5分間洗浄した。さらに2回目の洗浄は0.06×SSC中、室温で2分間行った。洗浄液を遠心して除去した後、スキャンまでの間遮光ケースに保管して、蛍光色素の退色を防止した。実験方法は推奨されるプロトコールに従って行った。
(7)マイクロアレイスキャン
スライドガラスをGenePix4000B (Axon Instruments, Inc)を用いてスキャンした。Cy3の測定には532nm,Cy5の測定には635nmのレーザーを使用した。作製した16 bit TIFF画像をGenePix3.0 (Axon Instruments) を用いて解析した。各スポットのシグナル強度の平均値からバックグラウンド強度の中央値を差し引き、Unigene及びGenBankのaccession番号と共にマイクロソフトExcelデータとして入力した。“Agilent Blank”、“Incyte Blank”及び“Buffer”と表示されたスポットを排除した後、検出された全ての遺伝子を用いて2サンプル間でglobal normalizationを行い、個々の遺伝子の相対的発現量を算出した。
(8)クラスタリング解析
ピアソンの積率相関係数によって、遺伝子の発現プロファイル間の類似度を定義して、UPGMA法によって階層的クラスタリングを行った。発現プロファイルは、絶食時及びインスリン投与時のmRNA発現量を肝臓及び白血球で計測したもので、合計で4つの値をもつ。計測値は、Log Ratioで表されている。Log Ratioの定義はCy5(OLETF)の値をCy3(LETO)の値で除した値のLog10値である。
(9)白血球と肝臓間の共通発現変動遺伝子の抽出
白血球及び肝臓に対し、絶食負荷及びインシュリン負荷をかけた際の合計4種類の遺伝子発現変動データを得た。各条件において、少なくとも1つの条件で発現変動が2倍以上の値を示す遺伝子を抽出した。次に、抽出した遺伝子の発現変動を白血球及び肝臓間で比較し、同一負荷条件において両臓器間で共に2倍以上の発現変動を示す遺伝子を共通発現変動遺伝子とした。
(10)統計処理
血糖測定値は平均値±標準偏差で示した。郡間の比較はStudent’s t-testを用いて両側検定をおこない、p<0.05を統計学的有意差とみなした。
2.結果
(1)血糖値モニタリング
一般的に2型糖尿病疾患モデルは生育環境により発症週齢が変化することが知られている。そこで、病態発症前週齢としてどの週齢が適当かを確認した。各週齢のOLETF及びLETOラットの腹腔へグルコース投与(1g/kg)を行い、投与1時間後の血糖値を測定した。一般にIPGTTより血糖値11mMが糖尿病発症の目安とされる。コントロールのLETOラットでは5〜31週齢まで平均して約8mMの血糖値で推移した。一方、OLETFラットでは段階的に血糖値が上昇し、11週齢以降で顕著な耐糖能の悪化を示した(図1)。以上の結果から、6週齢を発症前の週齢として適当と考え、以後の実験では6週齢ラットをサンプリングに用いた。
(2)白血球と肝臓における網羅的遺伝子発現解析
サンプリングでは、6週齢のOLETFとLETOラットに絶食負荷及びインシュリン負荷を与えた。負荷を与えることで糖尿病感受性遺伝子の発現変化を顕在化させることを目的にした。各6匹のOLETF及びLETOラットの白血球及び肝臓からTotal RNAを抽出し、プールする事で個体差を平均化した後、個々の臓器の遺伝子発現変動をcDNAマイクロアレイで解析した。OLETF及びLETOラット間で4種のサンプリング条件のうち、少なくとも1つの条件で2倍以上の発現差のある遺伝子を抽出したところ、合計1080遺伝子が抽出された。それらの遺伝子を発現変動パターンでクラスタリングしたところ大きく4つのクラスターに分類可能であった。
臓器間の変動の違いに着目すると、肝臓よりも白血球でより多くの遺伝子の発現が変化していた。肝臓が糖尿病主要組織であることを考えると、肝臓でより多くの遺伝子発現が変動することが予想されたが、今回のアレイ実験では逆の結果が得られた。血球細胞は体内環境変化に対する応答性が高いと考えられることから、白血球でより多くの遺伝子発現変動が観察された可能性がある。
次に、負荷の違いでは、絶食負荷時よりインシュリン負荷時に、より多くの遺伝子発現変動が確認された。この変化は肝臓でより顕著であり、肝臓でのインシュリン応答が見られる。一方、白血球では、肝臓と比較すると絶食時に発現変動遺伝子が多く見られる。インシュリン負荷時にも発現変動を示す遺伝子の総数は肝臓より多く、変動の程度もインシュリン刺激により増強されていた。白血球においてもインシュリン応答が起こっていると考えられる。しかし、絶食時と比較して、インシュリン負荷により新たに発現変動する遺伝子数が多いのは肝臓であった。これはインシュリン標的臓器である肝臓で白血球より大きなインシュリン応答が起ったためと考えられる。
発症前OLETFラットの白血球では、絶食下でLETOラットと比較して既に多くの遺伝子発現が変動していた。この遺伝子発現変動は発症と何らかの関連があるものを含むと考えられる。インシュリン負荷により両臓器にインシュリンシグナルが生じた結果、様々な遺伝子発現の変化が起こり、潜在化していた2型糖尿病感受性遺伝子の発現異常が観察された可能性が考えられる。
次に、臓器、負荷条件の違いにより様々な発現変動を示すこれら1080遺伝子の中から、白血球及び肝臓間で共通して発現変動を示している遺伝子の抽出を試みた。発現パターンによる各クラスターを見ると、クラスター1には一番多くの遺伝子が含まれる。しかし、これらの遺伝子は白血球での発現は亢進しているが、肝臓では発現変化を示していないものが多い。また、クラスター4ではクラスター1とは逆に、白血球での発現は低下しているが、肝臓では発現変化を示していない遺伝子が多く含まれる。クラスター3ではインシュリン負荷時の肝臓でのみ、発現低下を示す遺伝子が含まれる。このような発現パターンを示す遺伝子は同一負荷条件下の両臓器で同時に発現変動を示していないため、抽出対象遺伝子とはしなかった。クラスター2にはインシュリン負荷条件で、両臓器で共に発現が亢進している遺伝子が多く含まれる。クラスター2で示されるような発現変動パターンを示す遺伝子群が、診断用候補遺伝子としての可能性を持つと考えた。
(3)白血球と肝臓での共通発現変動遺伝子の抽出
1080遺伝子から絶食及びインシュリンのそれぞれの負荷条件時に両臓器間で共通して2倍以上の発現変動を示す遺伝子の抽出を行った。その結果、1080遺伝子のうち57遺伝子が抽出された。両臓器で共通発現変動を示す遺伝子のほとんどはインシュリン負荷条件で検出されている。また、絶食下の肝臓での発現変動はあまり見られない。インシュリン作用により肝臓での転写制御がダイナミックに変化していることを示唆する。また発現亢進している遺伝子が多く、負荷の種類に関わらず白血球で発現が亢進している遺伝子が大部分を占めている。これは発症前のOLETFラットの白血球では、肝臓と共通した遺伝子の発現が恒常的に亢進していることを示している。また、57遺伝子の約半数はインシュリン負荷時に白血球で発現が亢進し、肝臓では低下していた。この遺伝子群にも既知の2型糖尿病感受性遺伝子が複数含まれる。インシュリン刺激により肝臓で発現低下する遺伝子も存在することから、白血球との間で逆相関の関係を示す遺伝子群も診断用遺伝子として重要であることが示唆される。肝臓で絶食時に既に発現低下していた遺伝子群は、インシュリン負荷をかけても発現が亢進することはなかった。インシュリン負荷に反応せず、インシュリン応答性を失っているこれらの遺伝子群は遺伝子発現低下による2型糖尿病に関っている可能性が高く、既知の感受性遺伝子も実際に含まれている。インシュリン負荷をかけて肝臓の遺伝子発現を変化させることは、遺伝子抽出の際の条件の1つとして有用である事が示唆される。
両臓器間で共通変動を示した57遺伝子のAccession No.、遺伝子名、発現変動値、機能(2型糖尿病と関連する機能)に関する情報を表1及び2に示す。表1及び2中、発現変動値はlog ratioである。
Figure 2007082458
Figure 2007082458
絶食時に白血球と肝臓で共に発現が亢進しているものが1遺伝子、白血球で亢進し、肝臓で低下しているものが2遺伝子、両臓器で共に発現低下しているものが1遺伝子抽出された。なお、白血球で発現低下し、肝臓で亢進している遺伝子は確認されなかった。一方、インシュリン負荷時に白血球と肝臓で共に発現が亢進しているものが26遺伝子、白血球で亢進し、肝臓で低下しているものが21遺伝子、白血球で低下し、肝臓で亢進しているものが1遺伝子、両臓器で共に低下しているものが7遺伝子抽出された。これら57遺伝子中、32遺伝子は既知の2型糖尿病感受性遺伝子であった。今回の解析の結果では、これらの遺伝子の発現変動パターンに共通性は見られなかったが、遺伝子数は全体の約58%を占める。これは予想外に白血球において2型糖尿病感受性遺伝子の発現変動が生じていることを示している。同時に、それらの遺伝子は肝臓と共通変動を示していることから、病態を反映した発現変動である可能性が強く示唆される。白血球と肝臓で共通して発現変動を示す遺伝子の網羅的な抽出は本研究において初めて行われたものであり、今回の結果は我々の仮説を強く支持するものである。これらの遺伝子群が白血球で変動している生理学的意味は今回の結果からは明らかではないが、これら既知の2型糖尿病感受性遺伝子群を臨床検査で検出する事ができれば、2型糖尿病の発症前遺伝子診断が現実のものとなる。また、今のところ2型糖尿病との関連性が報告されていない機能未知の27遺伝子のなかに新規2型糖尿病診断用候補遺伝子の存在が示唆される。
3.考察
本研究ではcDNAマイクロアレイにより網羅的に遺伝子発現を調べることにより、遺伝子診断用候補遺伝子を探索した。SNPsは生来のDNA配列置換を検出する事で疾患遺伝子マーカーを探索する方法であるが、2型糖尿病のように遺伝因子と環境因子が発症に関わる場合、遺伝子配列の差異のみで発症予測を行うには不十分な点が多い。その点cDNAマイクロアレイにより網羅的にmRNA量の変動を調べる事は、環境因子などにより引き起こされるエピジェネティクスの影響を受けた生体内で起こるダイナミックな転写レベルの変化を検出する事が可能である。この点がSNPs解析と比較した際のcDNAマイクロアレイの利点である。
また、発症前遺伝子診断を行う際に、肝臓などの実質組織を使用するのは容易ではない。血液サンプルを用いることが可能であれば、採取が容易であるためヒトにおける発症前遺伝子診断に有用である。しかし、白血球で病態を反映した2型糖尿病感受性遺伝子の発現変動が検出できるかは不明であった。
そこで、本研究では、白血球と肝臓から抽出したtotal RNAを用いたcDNAマイクロアレイを行い、網羅的な遺伝子発現変動を調べることで2型糖尿病の遺伝子診断用遺伝子の探索を行い、より多くの診断用候補遺伝子の探索を行った。
実験の結果、絶食下及びインシュリン負荷条件で2倍以上の発現変動を示した遺伝子は白血球で1052遺伝子、肝臓で384遺伝子であった。絶食下の白血球で400遺伝子、肝臓で68遺伝子、インシュリン負荷条件下の白血球で652遺伝子、肝臓で316遺伝子の発現変動が検出された。驚いたことに、絶食及びインシュリン負荷といった糖や脂質の代謝に影響を与える条件で、肝臓よりも白血球においてその反応性が常に高かった。白血球では生体内の環境を反映したダイナミックな遺伝子発現変動が起こっている事が示唆された。
次に2倍以上の発現変動を示した遺伝子の中から、白血球及び肝臓間で共通発現変動を示す遺伝子を探索したところ、合計57遺伝子が抽出された。実際に両臓器で共通して発現変動している遺伝子の存在が示された。この事は我々の仮説を支持する新規な結果である。これらの遺伝子は白血球を用いた2型糖尿病遺伝子診断に用いることができる可能性のある候補遺伝子である。そのうち32遺伝子は既知の2型糖尿病感受性遺伝子であった。共通発現変動を示す遺伝子のうち約60%が既知の2型糖尿病感受性遺伝子である事実は、抽出された57遺伝子が単に両臓器での発現変化の共通性を示すのみでなく、白血球で2型糖尿病感受性遺伝子発現がよく反映されている可能性を示唆している。この結果は、白血球の診断ツールとしての有用性を強く支持している。抽出された57遺伝子の中には、糖尿病の主要な要因と考えられているインシュリン抵抗性、糖新生、脂質代謝に深く関わる遺伝子が含まれている。
グルコーストランスポーターを介した糖の取り込みにより活性化されるグリコーゲン合成に関与する遺伝子の中では、cAMP-dependent protein kinase inhibitor protein (protein kinase A inhibitor) 遺伝子が検出された。protein kinase A inhibitorは肝臓での脂肪酸合成、エネルギー消費を低下させ、肝臓への糖の取込みを低下させる可能性がある。また、Dvl遺伝子はグリコーゲン合成酵素をリン酸化するGlycogen synthase kinaseの活性化を通じて、肝臓でのグリコーゲン産生量を調節する。
インシュリンシグナル伝達因子であるsrc homology collagen遺伝子はRas複合体を形成するアダプター蛋白質であり、最近2型糖尿病患者の単核球、リンパ球で発現が亢進しているとの報告がなされた。本研究のように、2型糖尿病疾患モデルラットを用いる事で、発症前における遺伝子発現変動の検出が可能であり、疾患モデルを用いる利点がある。Mtm1遺伝子は、PI3-KやMAPKのリン酸化を通してシグナル伝達を制御し、インシュリン抵抗性を誘発する可能性が示唆される。また、rpS6遺伝子はインシュリンシグナルを受けて、DNAやタンパク質合成を制御する事で細胞の恒常性を調節する。
糖新生に関与する遺伝子として、グルコースのエクソサイトーシスに関与するMunc 18遺伝子が検出された。Munc18はGlucose transporter (GLUT)の細胞内コンパートメントから細胞膜への送達に関与する遺伝子である。
脂質代謝に関与する遺伝子としてdihydrolipoamide acetyltransferase遺伝子、squalene epoxidase遺伝子、cholesterol 7-alpha-hydroxylase (CYP7A)遺伝子が検出された。Dihydrolipoamide acetyltransferaseはピルビン酸からアセチルCoAを合成する過程で働く。またSqualene epoxidaseはSqualene epoxisideからRanosterolを合成する過程で働き、 CYP7はコレステロールから胆汁酸を合成する過程で働く。これら肝臓で脂質代謝に関わる酵素群の一部が、白血球においても発現変動を示している事は興味深い。
今回のクラスタリング解析の結果からは、既知の32遺伝子を含めた57遺伝子の発現パターンについて遺伝子機能との相関性は見いだせず、発症との関わりは明らかではない。近年の疾患ゲノム研究では、多様な種のゲノム配列情報と、大規模なトランスクリプトーム、プロテオーム、メタボローム解析の結果を統合したネットワークを構築する事で、原因遺伝子の探索が行われている。今後は、網羅的な遺伝子発現解析により得られた大量の遺伝子発現情報を、バイオインフォマティクスの手法を用いたパターン解析により認識し、分析する事が求められる。疾患診断にシステム生物医学の概念は今後必要不可欠になるであろう。
白血球を用いた2型糖尿病遺伝子診断システムの開発を行うためには、今後発現変動遺伝子の発症前後の比較、対象臓器を脂肪組織、筋肉に拡張する事が有用である。また種差を考慮したマウス、そしてヒトの検体を用いた解析を行い共通遺伝子の抽出を行うことが必要である。
糖負荷試験におけるOLETFラット及びLETOラットの血糖値を示す図である。

Claims (18)

  1. インスリン負荷状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、
    前記遺伝子が、下記(a-1)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
    (a-1) AgX−1抗原をコードする遺伝子
    (a-2) DNb−5をコードする遺伝子
    (a-3) DOC1をコードする遺伝子
    (a-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする遺伝子
    (a-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする遺伝子
    (a-6) Int−3をコードする遺伝子
    (a-7) DNAポリメラーゼλをコードする遺伝子
    (a-8) Munc18−1をコードする遺伝子
    (a-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする遺伝子
    (a-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする遺伝子
    (a-11) rpS6をコードする遺伝子
    (a-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする遺伝子
    (a-13) ミオチューブラリンをコードする遺伝子
    (a-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
    (a-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする遺伝子
    (a-16) ペルオキシダーゼをコードする遺伝子
    (a-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする遺伝子
    (a-18) Dvl−2をコードする遺伝子
    (a-19) PIN1をコードする遺伝子
    (a-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする遺伝子
    (a-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする遺伝子
    (a-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする遺伝子
    (a-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする遺伝子
    (a-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする遺伝子
    (a-25) シトクロームP450をコードする遺伝子
    (a-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする遺伝子
    (a-27) グルタチオンシンテターゼをコードする遺伝子
    (a-28) 上皮P2X受容体をコードする遺伝子
    (a-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする遺伝子
    (a-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする遺伝子
    (a-31) THTR−1をコードする遺伝子
    (a-32) 補体第2成分をコードする遺伝子
    (a-33) チミジンキナーゼをコードする遺伝子
    (a-34) HSPC202をコードする遺伝子
    (a-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
    (a-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする遺伝子
    (a-37) ハプトグロビンをコードする遺伝子
    (a-38) MALタンパク質をコードする遺伝子
    (a-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする遺伝子
    (a-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする遺伝子
  2. 前記(a-1)〜(a-32)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項1記載の診断方法。
  3. 前記(a-33)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項1記載の診断方法。
  4. 絶食状態の被験者の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルを指標として2型糖尿病の診断を行う2型糖尿病の診断方法であって、
    前記遺伝子が、下記(b-1)〜(b-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記診断方法。
    (b-1) BRG1関連因子250aをコードする遺伝子
    (b-2) 補体第2成分をコードする遺伝子
    (b-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
  5. 前記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも高いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項4記載の診断方法。
  6. 前記(b-3)の遺伝子について、被験者及び健常者の血液から採取された白血球における発現レベルを測定し、被験者の白血球における発現レベルが健常者の白血球における発現レベルよりも低いときに、被験者が将来2型糖尿病を発症する可能性があると診断する請求項4記載の診断方法。
  7. インスリン負荷状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、
    前記遺伝子が、下記(a-1)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
    (a-1) AgX−1抗原をコードする遺伝子
    (a-2) DNb−5をコードする遺伝子
    (a-3) DOC1をコードする遺伝子
    (a-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする遺伝子
    (a-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする遺伝子
    (a-6) Int−3をコードする遺伝子
    (a-7) DNAポリメラーゼλをコードする遺伝子
    (a-8) Munc18−1をコードする遺伝子
    (a-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする遺伝子
    (a-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする遺伝子
    (a-11) rpS6をコードする遺伝子
    (a-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする遺伝子
    (a-13) ミオチューブラリンをコードする遺伝子
    (a-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
    (a-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする遺伝子
    (a-16) ペルオキシダーゼをコードする遺伝子
    (a-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする遺伝子
    (a-18) Dvl−2をコードする遺伝子
    (a-19) PIN1をコードする遺伝子
    (a-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする遺伝子
    (a-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする遺伝子
    (a-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする遺伝子
    (a-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする遺伝子
    (a-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする遺伝子
    (a-25) シトクロームP450をコードする遺伝子
    (a-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする遺伝子
    (a-27) グルタチオンシンテターゼをコードする遺伝子
    (a-28) 上皮P2X受容体をコードする遺伝子
    (a-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする遺伝子
    (a-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする遺伝子
    (a-31) THTR−1をコードする遺伝子
    (a-32) 補体第2成分をコードする遺伝子
    (a-33) チミジンキナーゼをコードする遺伝子
    (a-34) HSPC202をコードする遺伝子
    (a-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
    (a-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする遺伝子
    (a-37) ハプトグロビンをコードする遺伝子
    (a-38) MALタンパク質をコードする遺伝子
    (a-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする遺伝子
    (a-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする遺伝子
  8. 前記遺伝子が前記(a-1)〜(a-32)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項7記載のスクリーニング方法。
  9. 前記遺伝子が前記(a-33)〜(a-40)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項7記載のスクリーニング方法。
  10. 絶食状態の2型糖尿病モデル動物に試験物質を投与した後、前記動物の血液から採取された白血球における遺伝子の発現レベルの変化を指標として、前記試験物質の2型糖尿病予防・治療効果を判定する2型糖尿病予防・治療効果を有する物質のスクリーニング方法であって、
    前記遺伝子が下記(b-1)〜(b-3)から選択された1種類又は2種類以上の遺伝子である前記スクリーニング方法。
    (b-1) BRG1関連因子250aをコードする遺伝子
    (b-2) 補体第2成分をコードする遺伝子
    (b-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする遺伝子
  11. 前記遺伝子が前記(b-1)及び/又は(b-2)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが低下したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項10記載のスクリーニング方法。
  12. 前記遺伝子が前記(b-3)の遺伝子であり、前記試験物質の投与後に前記発現レベルが増加したとき、前記試験物質が2型糖尿病予防・治療効果を有すると判定する請求項10記載のスクリーニング方法。
  13. 支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、
    前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(c-1)〜(c-40)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
    (c-1) AgX−1抗原をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-2) DNb−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-3) DOC1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-6) Int−3をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-7) DNAポリメラーゼλをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-8) Munc18−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-11) rpS6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-13) ミオチューブラリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-16) ペルオキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-18) Dvl−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-19) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-25) シトクロームP450をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-27) グルタチオンシンテターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-28) 上皮P2X受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-31) THTR−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-32) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-33) チミジンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-34) HSPC202をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-37) ハプトグロビンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-38) MALタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  14. 支持体と、前記支持体に固定されたオリゴ/ポリヌクレオチドとを備えたオリゴ/ポリヌクレオチドアレイであって、
    前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(d-1)〜(d-3)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
    (d-1) BRG1関連因子250aをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (d-2) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (d-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  15. 下記(c-1)〜(c-40)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
    (c-1) AgX−1抗原をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-2) DNb−5をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-3) DOC1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-4) アタキシン2結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-5) ATP結合カセットタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-6) Int−3をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-7) DNAポリメラーゼλをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-8) Munc18−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-9) ロイシンリッチリピートタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-11) rpS6をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-12) スフィンゴシンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-13) ミオチューブラリンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-16) ペルオキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-18) Dvl−2をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-19) PIN1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-22) アデニルシクラーゼタイプVIをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-25) シトクロームP450をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-27) グルタチオンシンテターゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-28) 上皮P2X受容体をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-29) スクアレンエポキシダーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-30) ミエリンベーシックタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-31) THTR−1をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-32) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-33) チミジンキナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-34) HSPC202をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-35) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-37) ハプトグロビンをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-38) MALタンパク質をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (c-40) アルデヒドデヒロゲナーゼをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  16. 下記(d-1)〜(d-3)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含むキット。
    前記オリゴ/ポリヌクレオチドが、下記(d-1)〜(d-3)から選択された2種類以上のオリゴ/ポリヌクレオチドを含む前記オリゴ/ポリヌクレオチドアレイ。
    (d-1) BRG1関連因子250aをコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (d-2) 補体第2成分をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
    (d-3) ATF(Activating Transcription. Factor)をコードする核酸にハイブリダイズし得るオリゴ/ポリヌクレオチド
  17. 下記(e-1)〜(e-40)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
    (e-1) AgX−1抗原に反応し得る抗体又はその断片
    (e-2) DNb−5に反応し得る抗体又はその断片
    (e-3) DOC1に反応し得る抗体又はその断片
    (e-4) アタキシン2結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-5) ATP結合カセットタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-6) Int−3に反応し得る抗体又はその断片
    (e-7) DNAポリメラーゼλに反応し得る抗体又はその断片
    (e-8) Munc18−1に反応し得る抗体又はその断片
    (e-9) ロイシンリッチリピートタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-10) PDZドメインアクチン結合タンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-11) rpS6に反応し得る抗体又はその断片
    (e-12) スフィンゴシンキナーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (e-13) ミオチューブラリンに反応し得る抗体又はその断片
    (e-14) ジハイドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (e-15) cAMP依存性プロテインキナーゼインヒビタータンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-16) ペルオキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (e-17) 切断促進因子(cleavage stimulation factor)に反応し得る抗体又はその断片
    (e-18) Dvl−2に反応し得る抗体又はその断片
    (e-19) PIN1に反応し得る抗体又はその断片
    (e-20) srcホモロジーコラーゲンタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-21) 10−ホルミルテトラハイドロフォレートデハイドロゲナーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (e-22) アデニルシクラーゼタイプVIに反応し得る抗体又はその断片
    (e-23) Ca2+依存性アクチベータータンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-24) コレステロール7−α−ハイドロキシラーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (e-25) シトクロームP450に反応し得る抗体又はその断片
    (e-26) Nrf2細胞質性インヒビター(Inrf2)に反応し得る抗体又はその断片
    (e-27) グルタチオンシンテターゼに反応し得る抗体又はその断片
    (e-28) 上皮P2X受容体に反応し得る抗体又はその断片
    (e-29) スクアレンエポキシダーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (e-30) ミエリンベーシックタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-31) THTR−1に反応し得る抗体又はその断片
    (e-32) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
    (e-33) チミジンキナーゼに反応し得る抗体又はその断片
    (e-34) HSPC202に反応し得る抗体又はその断片
    (e-35) ATF(Activating Transcription. Factor)に反応し得る抗体又はその断片
    (e-36) グリオーマ腫瘍サプレッサーに反応し得る抗体又はその断片
    (e-37) ハプトグロビンに反応し得る抗体又はその断片
    (e-38) MALタンパク質に反応し得る抗体又はその断片
    (e-39) ナトリウム・カリウムATPアーゼγサブユニットに反応し得る抗体又はその断片
    (e-40) アルデヒドデヒロゲナーゼに反応し得る抗体又はその断片
  18. 下記(f-1)〜(f-3)から選択された2種類以上の抗体又はその断片を含むキット。
    (f-1) BRG1関連因子250aに反応し得る抗体又はその断片
    (f-2) 補体第2成分に反応し得る抗体又はその断片
    (f-3) ATF(Activating Transcription. Factor)に反応し得る抗体又はその断片
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