JP2005252782A - スピーカ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スピーカボックスが球体形状のスピーカ装置において、滑らかな再生音とより豊かな低音が再生できるとともに、設置角度等が調節可能で例えば車両搭載用にも適する球形のスピーカ装置を提供する。
【解決手段】 スピーカボックス3の内壁面側を球面状に形成した構成を有するスピーカ装置1A、1Bにおいて、スピーカ装置1Aは前記スピーカユニット2の中心に対向するスピーカボックス3の壁面に対し、スピーカユニット2が動作した際に内部に発生する強い音圧を外部に逃がすためのスピーカーボックス3外部に連通する貫通孔32を設ける。そしてこの貫通孔32のスピーカボックス内壁面側に音響管4を連通させて設けたことを特徴とする。またスピーカ装置1Bは、貫通孔32に変えて、開放穴33を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はスピーカ装置に関するものである。
一般に流通されているスピーカー装置は角箱状ものが大半である。角箱状スピーカボックスでの、再生最低音周波数は、音速(s=340m)を、スピーカボックスの四辺の合計した長さで、割算したものが、その角箱状ボックスで再生できる最低音周波数であり、必然的に小型になると最低音周波数は高くなり、低音は再生困難となる。このため、実用的な小型の角箱状スピーカボックスにおいては、使用するスピーカユニットを工夫したり、空気力学的な発想により様々な工夫を行い、少しでも低い周波数を再生しようとしている。しかし確かに低い音は再生されてはいるが、人為的で低音が意識されすぎた不自然な物が多い。またスピーカボックスの個々の角から、不要音放射が発生し、音を混濁したり、スピーカユニットを固定する前面板(バッフルボード)に音が迷走付着して、音像が曖昧になることから、様々な加工を施したりして少しでも、音質改善をしてはいるが、万全ではない。
以上のことから角箱状のスピーカボックスで癖のない滑らかな低音を再生するには、スピーカボックスを大きなものとせざるを得ない。
ところでスピーカボックスの内容積がほぼ等しければ、球状のスピーカボックスが音響工学上、音楽再生を行うとき、一番重要な要素である周波数特性が最高であることが一般に知られている。しかしながら、今まで優秀な球体スピーカ装置がほとんど市場に出回っていないのは、一つに希望とする周波数に見合った球体ボックスのサイズを決定する計算式が存在しなかったためであるが、近年このサイズ決定する計算式を本発明者が導き出し、この問題点は解消されている。
また更に球体形状のスピーカボックスにおいては、スピーカボックスに対し、単にスピーカユニットを取り付けてしまうと、球体ボックスは閉鎖された状態になってしまい、コーン紙が内外の空気圧でスムーズに動作出来なくなり、歪んだ音になるという問題点があった。そこで本願発明者はスピーカボックス内に生じる音圧の逃げ効率を向上させ、より一層定在波による音の乱れを防止するとともに、低音再生を有利にするとともに再生音全帯域の音響上の効果を向上させた発明をなし、特許取得に至っている(先行文献1参照)。このスピーカ装置によれば上述したような従来問題点を解消し、比較的小さなスピーカボックスであっても癖のないより原音に近い滑らかな低音を再生することが可能となったが、本発明者は、この技術レベルに満足し留まることなく、球形のスピーカ装置における更なる高音質の追求や実用的な適用範囲の豊富化等に研究の視野を拡げている。
特許第2946412号公報
本発明はこのような背景からなされたものであって、スピーカボックスが球体形状のスピーカ装置において、滑らかな再生音とより豊かな低音が再生できるとともに、設置角度等が調節可能で例えば車両搭載用にも適する球形のスピーカ装置を実現しようとするものである。
すなわち請求項1記載のスピーカ装置は、音を出力するスピーカユニットと、このスピーカユニットを収納するスピーカボックスとを具えて成り、このスピーカボックスは前記スピーカユニットの前面側が外部に指向するスピーカ設置口を有すると共に、スピーカボックスの内壁面側を球面状に形成した構成を有するスピーカ装置において、前記スピーカユニットの中心に対向するスピーカボックスの壁面には、スピーカユニットが動作した際に内部に発生する強い音圧を外部に逃がすためのスピーカーボックス外部に連通する貫通孔を設けるとともに、この貫通孔のスピーカボックス内壁面側に音響管を連通させて設けたことを特徴として成るものである。
また請求項2記載のスピーカ装置は、音を出力するスピーカユニットと、このスピーカユニットを収納するスピーカボックスとを具えて成り、このスピーカボックスは前記スピーカユニットの前面側が外部に指向するスピーカ設置口を有すると共に、スピーカボックスの内壁面側を球面状に形成した構成を有するスピーカ装置において、このスピーカ装置は、車両の内装壁にスピーカー装置を取り付けるものであり、前記スピーカユニットの中心に対向するスピーカボックスの壁面には、車両の内装壁後方のボックス空間をスピーカーボックスの内容積として利用することが可能なほどの大きさの開放穴を開口していることを特徴として成るものである。
更に請求項3記載のスピーカ装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記スピーカユニットの動作時に、内部に生じる定在波を吸収消滅するための吸音材を前記スピーカボックスの中心に設けるものであり、この吸音材の直径は、前記スピーカユニットのコーン紙の直径以上に設定していることを特徴として成るものである。
更にまた請求項4記載のスピーカ装置は、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記スピーカボックスが嵌合する設置穴を有した二枚の支持板を用いて前記スピーカーボックスを前記設置穴内に嵌合した状態で前後から挟み、前記スピーカーボックスを回動自在に支持したことを特徴として成るものである。
更にまた請求項5記載のスピーカ装置は、前記請求項1、2、3または4記載の要件に加え、前記スピーカーボックスの貫通孔若しくは開放穴周辺に、前記スピーカユニットとバランスを取るためのカウンタバランサが設けられることを特徴として成るものである。
更にまた請求項6記載のスピーカ装置は、前記請求項1、3、4または5記載の要件に加え、前記音響管が前記スピーカユニットとバランスを取るような重量部材で形成されていることを特徴として成るものである。
更にまた請求項7記載のスピーカ装置は、前記請求項1、2、3、4、5または6記載の要件に加え、前記スピーカーボックスは、中空の略半球状のものを二個接合して形成されることを特徴として成るものである。
更にまた請求項8記載のスピーカ装置は、前記請求項1、2、3、4、5、6または7記載の要件に加え、車両の内装壁に対し、車外へ取り出して載置することもできるように着脱自在に設けられることを特徴として成るものである。
本発明のスピーカ装置は、上述した手段により以下のような効果を奏するものである。
すなわち請求項1記載のスピーカ装置によれば、スピーカユニットの中心に対向するスピーカボックスの壁面に対し、貫通孔を設けることによりスピーカボックス内の音圧を逃がしてスピーカユニットのコーン紙の振動をスムーズに行わせるとともに、音響管によって貫通孔からスピーカボックス内部に生じる音圧を過剰に逃がしすぎることをコントロールし、またバスフレックスの管共鳴動作の原理により、滑らかな再生音とより豊かな低音が再生できるようになる。そして音の情報量が豊かになることで、不必要にラジオ、カセットテープ、CD等の音響の音量を上げずに済み、例えば車両に搭載した場合には、自動車運転上必要とする車外からの安全運転につながる様々な情報が妨げられることが抑制され、車両運転の安全性が向上する。
また請求項2記載のスピーカ装置によれば、車両の内装壁後方のボックス空間をスピーカボックスの内容積として利用するため、スピーカ装置の見かけ上の大きさよりはるかに大きな音量と、より豊かな低音の再生が可能となる。
更に請求項3記載のスピーカ装置によれば、スピーカボックスの内壁面が球面状であると、音が中心に集まりやすいため、吸音材をスピーカボックスの中心に設けることにより、効率良くスピーカボックス内の定在波を吸収消滅することが可能である。
更にまた請求項4記載のスピーカ装置によれば、簡易な構造によりスピーカユニットの偏向角度を設定自在に支持することができる。
更にまた請求項5記載のスピーカ装置によれば、カウンタバランサが設けられるため、スピーカボックスの姿勢安定性が向上する。
更にまた請求項6記載のスピーカ装置によれば、音響管の他に、別途重り等のカウンタバランサを設ける必要がなくなる。
更にまた請求項7記載のスピーカ装置によれば、製造工程が比較的簡略化できるとともに、スピーカボックスとしての充分な強度も得られる。
更にまた請求項8記載のスピーカ装置によれば、車外オーディオとしても使用できるため、車外で音楽等を楽しみたい場合に、別途荷物となるラジオカセットテープレコーダー等を逐次持ち運ぶことを必要としなくなる。
本発明の最良の形態は、具体的には以下の実施例に述べるとおりである。
以下本発明を図示の実施の形態に基づき説明する。図中符号1A及び1Bで示すものが本発明のスピーカ装置であり、図1においては、まず一例として車両Cのドアの内装壁C1に対して本願請求項1に記載されるスピーカ装置1Aを装備したものと、後部のリヤトレイC10上に本願請求項2に記載されるスピーカ装置1Bを装備したものを併せ示す。これらスピーカ装置1Aとスピーカ装置1Bとの主たる相違は、スピーカ装置1Aにあっては、スピーカボックス3の後部に貫通孔32を設けるとともに、この貫通孔32のスピーカボックス内壁面側に音響管4を連通させて設けており、一方スピーカ装置1Bはスピーカボックス3の後部に開放穴33を開口している点にある。
なお本件特許請求の範囲及び明細書において内装壁C1とは、車両Cの内部のスピーカ装置1A、1Bを取り付けることのできるパネル部材の全てを指し、前記リヤトレイC10も内装壁C1に含まれる。
以下、各スピーカ装置1A、1Bについて詳細に説明する。
〔1〕スピーカ装置1Aについて
まずスピーカ装置1Aについて説明する。スピーカ装置1Aは、音を出力するスピーカユニット2と、このスピーカユニット2が設置されるスピーカ設置口31を有した球形状のスピーカボックス3とを具えて成る。
前記スピーカユニット2は、従来公知のまたは今後改良される種々のスピーカユニット2を使用することが可能であり、特に一般的に流通しているものと変わりはない。またスピーカユニット2の前面側には着脱自在な通音性のプロテクタ2aが設けられる。
次に本発明の特徴的部材であるスピーカボックス3について説明する。
このスピーカボックス3は、前述したように外形が球形であるとともに、内壁面も図4に示されるように球面状に形成される。また前述したようにスピーカボックス3の前面には前記スピーカユニット2を設置するための円形のスピーカ設置口31が設けられるとともに、このスピーカ設置口31の中心に対向するスピーカボックス3の壁面には、スピーカユニット2が動作した際に内部に発生する強い音圧を外部に逃がすためのスピーカボックス3外部に連通する貫通孔32が設けられている。
図1、2に示す実施例では、スピーカ装置1Aは車両Cのドアの内装壁C1に対し、ブラケット11を介して回動自在に支持し、設置向きを偏向自在に取り付けているが、その他スピーカ装置1Aは例えば図3に示されるようなスタンド9を用いて適宜の個所に設置向きを偏向自在に設置することが可能である。図3に示されるスタンド9は、具体的には前支持板91と、後支持板92と、底板93とから成る。前支持板91と後支持板92には、スピーカボックス3を嵌合する設置穴91a、92aが設けられており、これら前支持板91と後支持板92とによりスピーカボックス3を挟むようにして設置穴91a、92a内に収容し、前支持板91と後支持板92とをビスS等により固定する。このときスピーカボックス3は前支持板91と後支持板92の設置穴91a、92a内にて自由方向に回動させることが可能である。
一方前支持板91と後支持板92をビスS等により底板93に対し垂直に固定し、更にこの底板93を設置面にビスSにより固定している。もちろん両面粘着テープなどを用いて固定するよう改変することも可能である。
次にスピーカボックス3内に設けられる各部材について説明する。スピーカボックス3内壁面側のこの貫通孔32には、図1(b)や図4に示されるように音響管4を嵌挿して設けている。更にこの音響管4にスピーカユニット2と重量バランスを取るための円環状の重り5を適用したカウンタバランサBが外嵌めされて固定されている。またほぼ球形の吸音材6が、前記音響管4の先端に取り付けられた三本の支持ロッド7によって支持されてスピーカボックス3内のほぼ中心位置に設けられる。
なお吸音材6を支持する支持ロッド7は、三本の他、その他四本や二本等適宜の本数で支持することができるし、支持ロッド7は音響管4に取り付ける他、スピーカユニット2側に取り付け、この先端に吸音材6を取り付けスピーカボックス3内のほぼ中心位置に位置させるようにしてもよい。また吸音材6は、支持ロッド7で支持する他、図5(a)に示すような紐体70で支持するようにしてもよい。この紐体70としては合成ゴムのように伸縮する弾性部材を用いることも可能である。また更に吸音材6は、スピーカボックス3内のほぼ中心に位置させる他、例えば図5(b)に示されるように、スピーカボックス3の内壁面の上側半球面全体に貼着して設けることも可能である。吸音材60はこのように使用するスピーカユニット2の特性と希望とする音色に合わせて使うことが可能である。
また図5(c)はカウンタバランサBの他の実施例を示すものであり、カウンタバランサBは、上述したように円環状の重り5を用いる他に、図5(c)に示すように音響管4自体をスピーカユニット2と重量バランスの取れる材質のもので形成してもよい。
次に上記スピーカボックス3の製造工程を概略的に述べると、上記スピーカボックス3は、一例として図6(a)に示すように、集成木材Wからくり抜いて形成されるものである。具体的には図6(b)に示すように、複数の木板を貼り合わせて形成した集成木材Wのほぼ中心を半球状にくり抜き、くり抜かれた集成木材Wの穴Whの外周縁を、図6(c)に示すように、更に半球状にくり抜く。そして上述した手法によりボックス前部30Fとボックス後部30Bの二つを形成し、図6(d)に示すように、ボックス前部30Fの中心にはスピーカ設置口31を開口し、ボックス後部30Bの中心には貫通孔32を設ける。この貫通孔32へは、円形パイプ状の音響管4を内壁面側から嵌挿して設ける。そしてこの音響管4にスピーカユニット2と重量バランスを取るためのカウンタバランサBたる重り5が外嵌めされて固定される。また一例として前記音響管4の先端に吸音材6を支持するための支持ロッド7を取り付け、その先端に吸音材6を取り付けている。以上のようにして製作されたボックス前部30Fとボックス後部30Bとを嵌め合わせながら、適宜接着材等で接着して図6(e)に示すような球形に形成する。またスピーカ装置1Aの意匠性を高めるために、スピーカボックス3の外面には天然目を薄く(0.17mm〜0.4mm)突き剥ぎした突板シート8が貼着されている。
なおスピーカボックス3は、上述したように集成木材Wからくり抜いて形成する他、種々の素材を用い適宜の製造方法により製造することも可能である。例えば木質材の合板をプレス加工にて半球体に形成して、この半球体二個を接合し、球体のスピーカボックスを形成してもよい。更に金属板等をプレス加工やヘラ加工にて、半球体に形成して、この半球体二個を接合し、球体のスピーカボックスを形成してもよい。またアルミ、鉄、銅等の金属素材を鋳造方法にて球体に成形または半球体に成形したもの二つを接合し、球体のスピーカボックスを形成してもよい。またシリコンで出来た造形型に、アクリル樹脂等を流し込む、レジンキャスト法で、球体に成形または半球体に成形したもの二つを接合し、球体のスピーカボックスを成形してもよい。また合成樹脂板を真空成形法により球体に成形または半球体に成形したもの二つを接合し、球体のスピーカボックスを成形してもよい。
本発明のスピーカ装置1Aは以上のように構成されているものであって、このものを使用するにあたっては、まずこのものにおけるスピーカユニット2の向きを好みの角度位置に調整する。すなわちスピーカボックス3は球形であり、内装壁C1やスタンド9の設置穴91a、92a内に収容され、内部にカウンタバランサBたる重り5が設置されているため、自由方向に角度調節が可能であり、またその姿勢維持の安定性にも優れる。
スピーカ装置1Aから音を発生させると、スピーカボックス3が球体であるため、角箱状スピーカ装置のような特定の辺が存在しないため、辺の長さで制約が生じる最低音周波数での問題が無く、角箱状スピーカ装置のような角のあるスピーカボックス3では考えられないスピーカボックス3のサイズを超えた良好な低音域と、癖の少なく、滑らかな音を発する。またこのとき貫通孔32が設けられていないと、スピーカボックス3内は閉鎖された状態であるため、スピーカユニット2のコーン紙の前後に音を発生するスピーカボックス3内への音圧が封じ込められた状態となるため、これがスピーカユニット2のコーン紙のスムーズな振動を妨げるが、本実施例にあってはスピーカボックス3内の音響管4を通って貫通孔32から速やかに排除されるため、このようなスピーカユニット2のコーン紙の振動の妨害が生じない。しかしながら単に貫通孔32を開けたのみであると、スピーカボックス3内の音圧を過剰に排除してしまい、スピーカのコーン紙が自由運動し、コーン紙が過振動をしてしまい再生音が歪む原因となるが、貫通孔32には音響管4が設けられているため、コーン紙の過振動を抑え、バスフレックスの管共鳴動作の原理により、滑らかな再生音とより豊かな低音が再生できるようになる。
またスピーカ装置1Aから音を発生させると、スピーカボックス3の球体内面には本来平行面が存在しないので、平行面の間で生じる鳴き龍現象のフラッターエコーは無いはずであるが少なからずフラッターエコーが発生するため、これを吸音材6が吸収して消滅させるものである。
〔2〕スピーカ装置1Bについて
次に図1及び7においてセダンタイプの車両CのリヤトレイC10に埋設したスピーカ装置1Bについて説明する。スピーカ装置1Bは、前記スピーカスピーカ装置1Aと同様に、音を出力するスピーカユニット2と、このスピーカユニット2が設置されるスピーカ設置口31を有した球形状のスピーカボックス3とを具えて成る。そしてスピーカユニット2や球形状のスピーカボックス3が前記スピーカ装置1Aに示したように例えば集成木材Wをくり抜いて形成するなど特に変わりはないが、スピーカ装置1Bの特徴として、スピーカユニット2の中心に対向するスピーカボックス3の壁面には、車両Cの内装壁後方のボックス空間をスピーカーボックス3の内容積として利用することが可能なほどの大きさの開放穴33を開口している。なお本実施例では一例として開放穴33の大きさは、スピーカボックス3の直径の約70%程度の穴に形成されている。開放穴33の周縁には適宜の重り5のカウンタバランサBが設けられる。またスピーカボックス3内部には、スピーカ装置1Aと異なり、一例として吸音材6を設けていない。
以上のような構成を有したスピーカ装置1Bによれば、車両CのリヤトレイC10下方のトランクボックスをスピーカボックス3の内容積として利用するため、スピーカ装置1Bの見かけ上の大きさよりはるかに大きな音量と、より豊かな低音の再生が可能となる。なおスピーカ装置1Bはもちろん車両Cのドア等に設置することも可能である。
また図8はいわゆるSUV車(スポーツユーティリティービークル、いわゆるステーションワゴン、1BOXカー、ミニバン等)の内装壁C1にスピーカ装置1Bを設けた実施例である。
また図9に示すものは、車両Cの内装壁C1に設けたスピーカ装置1Aを着脱自在として、車外に載置して音楽等を楽しむことができるようにした実施例である。この実施例では一例としてスピーカ装置1Aを、ブラケット11により回動自在に取り付けた取付板10ごと車両Cの内装壁C1に着脱自在とした構成を採っている。
本発明の二種のスピーカ装置を、それぞれ車両のドアの内装壁とリヤトレイに設置した実施例を示す斜視図並びにスピーカ装置の分解斜視図である。 本発明のスピーカ装置をドアに取り付けた例を示す横断平面図である。 本発明のスピーカ装置をスタンドに取り付けた状態を示す側面図である。 本発明のスピーカ装置の縦断側面図である。 (a)は吸音材を紐体で支持する他の実施例を示す説明図であり、(b)は吸音材をスピーカボックスの内壁面に設けた他の実施例を示す縦断側面図であり、(c)はカウンタバランサの構成を変更した他の実施例を示す縦断側面図である。 スピーカボックスの製造の概略を示す説明図である。 開放穴を有したスピーカ装置により車両のトランクボックスをスピーカボックスの内容積として利用した実施例を示す縦断側面図である。 実施例2のスピーカ装置を車両の後部スペースの壁面に適用した設置例を示す車両内部の斜視図である。 スピーカ装置を着脱自在に構成した実施例3を示す車両背面から見た斜視図である。
符号の説明
1A スピーカ装置
1B スピーカ装置
2 スピーカユニット
2a プロテクタ
3 スピーカボックス
30F ボックス前部
30B ボックス後部
31 スピーカ設置口
32 貫通孔
33 開放穴
4 音響管
5 重り
6 吸音材
60 吸音材
7 支持ロッド
70 紐体
8 突板シート
9 スタンド
91 前支持板
91a 設置穴
92 後支持板
92a 設置穴
93 底板
10 取付板
11 ブラケット
B カウンタバランサ
C 車両
C1 内装壁
C10 リヤトレイ
S ビス
W 集成木材
Wh 穴

Claims (8)

  1. 音を出力するスピーカユニットと、このスピーカユニットを収納するスピーカボックスとを具えて成り、このスピーカボックスは前記スピーカユニットの前面側が外部に指向するスピーカ設置口を有すると共に、スピーカボックスの内壁面側を球面状に形成した構成を有するスピーカ装置において、
    前記スピーカユニットの中心に対向するスピーカボックスの壁面には、スピーカユニットが動作した際に内部に発生する強い音圧を外部に逃がすためのスピーカーボックス外部に連通する貫通孔を設けるとともに、この貫通孔のスピーカボックス内壁面側に音響管を連通させて設けたことを特徴とするスピーカ装置。
  2. 音を出力するスピーカユニットと、このスピーカユニットを収納するスピーカボックスとを具えて成り、このスピーカボックスは前記スピーカユニットの前面側が外部に指向するスピーカ設置口を有すると共に、スピーカボックスの内壁面側を球面状に形成した構成を有するスピーカ装置において、
    このスピーカ装置は、車両の内装壁にスピーカー装置を取り付けるものであり、前記スピーカユニットの中心に対向するスピーカボックスの壁面には、車両の内装壁後方のボックス空間をスピーカーボックスの内容積として利用することが可能なほどの大きさの開放穴を開口していることを特徴とするスピーカ装置。
  3. 前記スピーカユニットの動作時に、内部に生じる定在波を吸収消滅するための吸音材を前記スピーカボックスの中心に設けるものであり、この吸音材の直径は、前記スピーカユニットのコーン紙の直径以上に設定していることを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
  4. 前記スピーカボックスが嵌合する設置穴を有した二枚の支持板を用いて前記スピーカーボックスを前記設置穴内に嵌合した状態で前後から挟み、前記スピーカーボックスを回動自在に支持したことを特徴とする請求項1、2または3記載のスピーカ装置。
  5. 前記スピーカーボックスの貫通孔若しくは開放穴周辺に、前記スピーカユニットとバランスを取るためのカウンタバランサが設けられることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のスピーカ装置。
  6. 前記音響管が前記スピーカユニットとバランスを取るような重量部材で形成されていることを特徴とする請求項1、3、4または5記載のスピーカ装置。
  7. 前記スピーカーボックスは、中空の略半球状のものを二個接合して形成されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載のスピーカ装置。
  8. 車両の内装壁に対し、車外へ取り出して載置することもできるように着脱自在に設けられることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載のスピーカ装置。
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