JP2005252059A - 位置計測装置及び露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マークの計測精度を向上する。
【解決手段】 アライメントマークの位置情報を計測するために2つの撮像素子を備え、これらの撮像素子各々から得られる画像情報を用いて最終的な位置情報を決定する。一方の撮像素子は、その走査方向SC1がアライメントマークの計測方向D1と同じ方向に設定されており、他方の撮像素子は、その走査方向SC2がアライメントマークの計測方向D1に対して直交する方向に設定されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、半導体素子又は液晶表示素子等の製造工程において、ウエハ若しくはガラスプレート又はマスク若しくはレチクル等の物体に形成されたマークの位置情報を計測する位置計測装置、及び当該位置計測装置を用いて得られたマークの位置情報を用いて物体の位置合わせ(アライメント)を行い、マスク又はレチクルに形成されたパターンをウエハ又はガラスプレート上に露光転写する露光装置に関する。
露光装置を用いて半導体素子や液晶表示素子等のデバイスを製造する際には、微細なパターンが形成されたマスク又はレチクル(以下、これらを総称するときは、マスクという)と、ウエハ又はガラスプレート等の基板上に既に形成されているパターンとを高精度に位置合わせした状態で、マスクのパターンを基板上に転写する必要がある。マスク及び基板の精確な位置合わせを行うためには、これらの位置情報を高精度に計測した上で精密にマスク及び基板を位置決めしなければならない。このため、露光装置はアライメント装置を備えている。アライメント装置はマスク又は基板に形成されたアライメントマークの位置を検出するアライメントセンサと、このアライメントセンサによって検出されたアライメントマークの位置情報に基づいてマスク又は基板の位置合わせを行う制御系とから構成される。
アライメントセンサは、主なものとしてLSA(Laser Step Alignment)方式、FIA(Field Image Alignment)方式、LIA(Laser Interferometric Alignment)方式等がある。近年においては、アライメントマークの計測に要する時間を短縮する観点から、ハロゲンランプ等の波長帯域幅の広い光源を用いてアライメントマークを照明し、アライメントマークの像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像装置で撮像して得られる画像情報に対して画像処理を行って位置計測を行うFIA方式のものが用いられることが多くなってきている。
上記の撮像装置は複数の走査線を備えており、これらの走査線を順次走査しながら撮像素子の撮像面に結像したアライメントマークの像を撮像することによりアライメントマークの画像情報を得ている。アライメントマークは、例えば長手方向を有する矩形形状のマーク要素を、その長手方向をほぼ平行とし、長手方向に対して直交する方向に所定の間隔、例えば数μmの間隔をもって配列したものである。
従来は一般的に撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向(マーク要素の配列方向)に一致させた状態でアライメントマークを撮像し、得られた画像情報に対して画像処理を施してアライメントマークの位置情報を計測している。ここで、画像情報に対して行われる画像処理は、例えば撮像装置の走査線の各々から出力される画像情報を走査方向に直交する方向(非計測方向)に積算して一次元信号を得て、この一次元信号に対してエッジ検出処理又はテンプレートマッチング処理等の処理を行って、アライメントマークの形状に起因して生ずる画像情報の周期的な強度変化(計測方向の強度変化)が出現する位置を検出する処理等がある。
また、以下の特許文献1には、撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に直交する方向(非計測方向)に一致させた状態で、アライメントマークの位置情報を計測する技術が開示されている。
国際公開WO01/065591号パンフレット
ところで、従来のように撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に一致させた状態でアライメントマークの位置情報を計測すると、撮像装置から出力される画像情報を増幅する増幅回路の周波数特性に起因してアライメントマークがアライメントマークの計測方向に位置ずれした状態で計測されてしまう(オフセットが発生してしまう)という問題がある。このオフセットは、増幅回路の高周波成分に対する応答性の悪化に起因するものであるため、増幅回路で設定される増幅率(ゲイン)に応じて大きさが変化する。上記の特許文献1に開示された発明は、撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に直交する方向(非計測方向)に一致させた状態で計測することにより、オフセットの発生を防止している。
しかしながら、上記の特許文献1に開示された発明のように、撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に直交する方向(非計測方向)に一致させた状態で計測を行うと、オフセットの発生は防止できるものの、外部からの電気ノイズが画像情報に重畳された場合に計測誤差(計測情報のばらつき(分散))が発生してしまうという問題がある。つまり、アライメントマークは撮像装置の走査線の走査方向がアライメントマークをなすマーク要素の配列方向(計測方向)に直交する状態で撮像されるため、画像情報の計測方向の強度変化は複数の走査線から出力される画像情報を用いなければ得ることができない(計測方向における画像情報の1点1点の強度変化は、それぞれ1本1本の走査線からの情報のみで作られるため)。このため、各走査線から出力される画像情報に電気ノイズ(例えば、走査線数本分の走査時間を周期とする比較的低周波の電気ノイズ)が重畳されると、アライメントマークの形状に起因して生ずる画像情報の周期的な強度変化が電気ノイズに応じて変化してしまい(該電気ノイズの周期に合わせてダイレクトに変化してしまい)計測誤差が発生する。
これに対して、従来のように撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に一致させた状態でアライメントマークの位置情報を計測すると、前述した通り、撮像装置の走査線の各々から出力される画像情報を走査方向に直交する方向(非計測方向)に積算して一次元信号を得る処理が行われる。この処理による積算により、走査線の各々から出力される画像情報に同様の電気ノイズが重畳されても平均化されるため、外部からの電気ノイズの影響を受けにくい。
また、一般的に用いられる撮像装置(CCD)はアスペクト比が異なっており、走査線の走査方向に長く、走査線に直交する方向に短い。撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に一致させた場合には、有効な計測領域が撮像装置の走査線の走査方向の長さ程度となり、撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に直交する方向(非計測方向)に一致させた場合には、走査線に直交する方向の長さとなる。このため。特許文献1に開示された発明のように撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に直交する方向(非計測方向)に一致させた状態で計測を行うと有効な計測領域が狭くなるため、計測可能なアライメントマークの大きさが制限されるという問題がある。
このように、撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に一致させた状態でアライメントマークの位置情報を計測する場合、及び撮像装置の走査線の走査方向をアライメントマークの計測方向に直交する方向(非計測方向)に一致させた状態で計測する場合のそれぞれに長所及び短所がある。アライメントマークの計測精度を更に向上させるためには、各々の短所を抑えるとともに各々の長所を生かす必要がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、マークの計測精度を向上させることができる位置計測装置を提供するとともに、この位置計測装置によって計測された高い精度の位置情報に基づいて位置合わせを精度良く行って露光処理を行うことができる露光装置を提供することを目的とする。
以下、この項に示す説明では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものではない。
本発明の第1の観点によると、物体(W)上に形成されたマーク(AM)の所定方向(D1)における位置情報を計測する位置計測装置であって、前記マークに対して検知ビーム(IL2)を照射する照射装置(15、16、20、21、24〜27)と、前記検知ビームの照射により前記マークから発生したマークの像(Im)を、結像面(F1、F2)上に結像させる結像光学系(16、25〜31)と、前記所定方向に走査方向(SC1)が設定された走査線を走査しながら前記結像面上の前記マークの像を撮像して第1画像情報を生成する第1撮像装置(32)と、前記所定方向に直交する方向に走査方向(SC2)が設定された走査線を走査しながら前記結像面上の前記マークの像を撮像して第2画像情報を生成する第2撮像装置(33)と、前記第1、第2画像情報に基づいて、前記マークの前記所定方向における位置情報を求める演算装置(17)とを備える位置計測装置が提供される。
本発明では、マークに対する検知ビームの照射により発生したマークの像は、結像光学系を介して結像面に結像され、走査方向が互いに直交する方向に設定された第1、第2撮像装置により第1、第2画像情報が生成され、これら第1、第2の画像情報に基づいてマークの所定方向における位置情報を求めるようにしたので、何れか一方の画像情報にノイズが重畳され、又は画像情報を処理する電気回路の特性により本来の画像情報から変化が生じた場合であっても、計測誤差の発生を小さくすることができる。
また、計測するマークの形状に応じて、第1、第2撮像装置のアスペクト比が1:1以外である場合には、結像面に結像するマークの像と第1、第2撮像装置との配置関係に応じて第1、第2画像情報の何れか一方を用いて位置情報を求め、又は第1、第2画像信号各々から得られる位置情報に対して、必要に応じて重み付けを行った上で算術平均をとる等により最終的な位置情報を求めることができるため、計測可能なマークの大きさの制限を緩和することができる。
本発明の第2の観点によると、マスク(R)に形成されたパターンを基板(W)上に転写する露光装置であって、前記マスクに形成されたマーク及び前記基板に形成されたマークの少なくとも一方を前記物体に形成された前記マークとして計測する本発明の第1の観点に係る位置計測装置と、前記位置計測装置で計測された位置情報に基づいて、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方を位置合わせする位置合わせ装置(7、11、12)とを備える露光装置が提供される。
本発明の第1の観点に係る位置計測装置によりマスクに形成されたマーク及び基板に形成されたマークの少なくとも一方の位置情報が計測され、この計測結果に基づいてマーク及び基板の少なくとも一方が位置合わせされるので、高い精度で計測された位置情報に基づいてマスク及び基板の少なくとも一方が位置合わせされ、マスクの微細なパターンを高精度で基板上に転写することができる。
本発明によると、マークの計測精度を向上することができるという効果がある。また、計測可能なマークの大きさの制限を緩和することができる。さらに、マスクの微細なパターンを精度良く基板上に転写することができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。本実施形態においては、オフアクシス方式のアライメントセンサを備えるステップ・アンド・リピート方式の露光装置を例に挙げて説明する。
尚、以下の説明においては、図中に示したXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行となるよう設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。
図1において、照明光学系1は後述する主制御系12から露光光の射出を指示する制御信号が出力された場合に、ほぼ均一の照度を有する露光光ELを射出してレチクルRを照明する。露光光ELの光軸はZ方向に対して平行に設定されている。上記露光光ELとしては、例えばg線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、Fレーザ(波長157nm)等が用いられる。
レチクルRは、フォトレジストが塗布されたウエハ(基板)W上に転写するための微細なパターンを有し、レチクルステージ2上に保持される。レチクルステージ2はベース3上のXY平面内で移動及び微小回転ができるように支持されている。装置全体の動作を制御する主制御系12が、レチクルアライメント系(画像アライメントセンサ)18,19で、レチクル上に形成されたマークの位置を計測し、その計測値に基づいて、ベース3上の駆動装置4を介してレチクルステージ2の動作を制御して、レチクルRの位置を設定する。
露光光ELが照明光学系1から射出された場合には、レチクルRのパターン像が投影光学系PLを介してウエハW上のショット領域に投影される。投影光学系PLはレンズ等の複数の光学素子を有し、その光学素子の硝材としては露光光ELの波長に応じて石英、蛍石等の光学材料から選択される。ウエハWはウエハホルダ5を介してZステージ6に載置されている。Zステージ6は、ウエハWのZ方向の位置を微調整させるステージである。また、Zステージ6はXYステージ7上に載置されている。XYステージ7は、XY平面内にウエハWを移動させるステージである。尚、図示は省略しているが、ウエハWをXY平面内で微小回転させるステージ及びZ軸に対する角度を変化させてXY平面に対するウエハWの傾きを調整するステージを設けるのが好ましい。
ウエハホルダ5上の一端には、ベースライン計測等で使用する基準マークが形成された基準部材8が設けられている。ここで、ベースラインとは、例えばレチクルRに形成されたパターン像が投影される露光領域の中心と後述するアライメントセンサ13の計測視野中心との距離である。また、ウエハホルダ5の上面の一端にはL字型の移動鏡9が取り付けられ、移動鏡9の鏡面に対向した位置にレーザ干渉計10が配置されている。図1では図示を簡略化しているが、移動鏡9はX軸に垂直な鏡面を有する平面鏡及びY軸に垂直な鏡面を有する平面鏡から構成されている。また、レーザ干渉計10は、X軸に沿って移動鏡9にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡9にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成され、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、ウエハステージ7のX座標及びY座標が計測される。
また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差により、ウエハホルダ5のXY平面内における回転角が計測される。レーザ干渉計10により計測されたX座標、Y座標、及び回転角の情報はステージ駆動系11に供給される。これらの情報は位置情報としてステージ駆動系11から主制御系12へ出力される。主制御系12は、供給された位置情報をモニターしつつステージ駆動系11を介して、ウエハホルダ5の位置決め動作を制御する。尚、図1には示していないが、レチクルステージ2にもウエハホルダ5に設けられた移動鏡9及びレーザ干渉計10と同様のものが設けられており、レチクルステージ2のXYZ位置等の情報が主制御系12に入力される。
投影光学系PLの側方にはオフ・アクシス方式のアライメントセンサ13が設けられている。このアライメントセンサ13は、FIA(Field Image Alignment)方式の位置計測装置である。アライメントセンサ13には、ハロゲンランプ14から光ファイバ15を介してウエハWを照明するための照射光が入射される。ここで、照明光の光源としてハロゲンランプ14を用いるのは、ハロゲンランプ14の射出光の波長域は500〜800nmであり、ウエハW上面に塗布されたフォトレジストを感光しない波長域であるため、及び波長帯域が広く、ウエハW表面における反射率の波長特性の影響を軽減することができるためである。
アライメントセンサ13から射出された照明光はプリズムミラー16によって反射された後、ウエハW上面を照射する。アライメントセンサ13は、ウエハW上面の反射光をプリズムミラー16を介して取り入れ、検出結果を電気信号に変換して画像情報としてアライメント信号処理系17に出力する。また、アライメントセンサ13からアライメント信号処理系17へはアライメントセンサ13の焦点位置に対するウエハWの位置ずれ量(デフォーカス量)を示すデフォーカス信号も出力される。アライメント信号処理系17は、アライメントセンサ13からの画像情報及びデフォーカス信号に基づいて、アライメントマークAMのXY平面内における位置情報及びアライメントセンサ13の焦点位置に対するウエハWの位置ずれ量(デフォーカス量)を求め、これらをウエハ位置情報として主制御系12へ出力する。
主制御系12は、ステージ駆動系11から出力される位置情報及びアライメント信号処理系17から出力されるウエハ位置情報に基づき露光装置の全体動作を制御する。具体的に説明すると、主制御系12は、アライメント信号処理系17から出力されるウエハ位置情報に基づいてステージ駆動系11に対して駆動制御信号を出力する。ステージ駆動系11はこの駆動制御信号に基づき、XYステージ7やZステージ6をステッピング駆動する。
また、主制御系12はベースライン計測を行う。ベースライン計測を行うときには、主制御系12は、まずウエハホルダ5上に形成された、各アライメント系13,19に対応する各基準マーク8がアライメントセンサ13の計測視野内及びレチクルアライメント系19の計測視野内にそれぞれ配置されるようにステージ駆動系11に対して駆動制御信号を出力する。ステージ駆動系11がXYステージ7を駆動するとアライメントセンサ13から画像情報及びデフォーカス信号が、またレチクルアライメント系19から画像情報がアライメント信号処理系17へ出力される。これらの画像情報から、例えばアライメントセンサ13の計測視野中心とレチクルRの投影像の中心(投影光学系PLの光軸AX)とのずれ量であるベースライン量が計測される。
ウエハWに形成されたアライメントマークAMをアライメントセンサ13で計測して得られる位置情報に上記ベースライン量を加算して得た値に基づいて、主制御系12がステージ駆動系11を制御することにより、ウエハW上に設定された各ショット領域をそれぞれ精確に露光領域に合わせ込む。ショット領域を露光領域に合わせ込んだ後、主制御系12が照明光学系1に対して露光光ELを射出させる制御信号を出力することにより、露光光ELがレチクルR上に照射され、レチクルRに形成されたパターンが投影光学系PLを介して露光領域に合わせ込まれたショット領域に一括転写される。
次に、アライメントセンサ13について詳細に説明する。図2は、アライメントセンサ13の構成を示す図である。尚、図2においては図1に示した部材と同一の部材には同一の符号を付してある。図2に示す通り、アライメントセンサ13には光ファイバ15を介して図1中のハロゲンランプ14から波長域が500〜800nmの照明光IL1が導かれている。
この照明光IL1は、コンデンサーレンズ20を介して視野分割絞り21に入射する。視野分割絞り21は、ウエハWに照射する照明光IL2の像の形状を規定するものである。図3(a)は、視野分割絞り21の一例を示す図である。図3(a)に示す通り、視野分割絞り21には、その中央に幅広矩形状の開口よりなるマーク照明用絞り22と、マーク照明用絞り22を挟むように配置された一対の幅狭矩形状の開口よりなる焦点検出用スリット23a,23bとが形成されている。
照明光IL1は、視野分割絞り21によってウエハW上のアライメントマーク領域を照明するマーク照明用の第1光束と、アライメントに先立つ焦点検出用の第2光束とに分割される。このように視野分割された照明光IL2は、レンズ系24を透過し、ハーフミラー25及びミラー26で順次反射され、対物レンズ27を介してプリズムミラー16で反射され、図4に示すようにウエハW上のストリートラインSL内に形成されたアライメントマークAMを含むマーク領域とその近傍に照射される。図4は、アライメントセンサ13のウエハW上における照明領域を説明するための図である。
図4に示す通り、アライメントマークAMはデバイス部分DPの間に設けられたストリートライン(スクライブライン)SL上に形成されている。尚、本実施形態においては、アライメントマークとして図4に示したアライメントマークAMを想定している。つまりアライメントマークAMは図中Y方向に長手方向を有する矩形形状のマーク要素am,am,…を、図中X方向に配列したものである。このアライメントマークAMは、X方向の位置情報を計測するためのものである。アライメントマークAMが図4に示すものであって、図示のように配置されている場合には、図4中符号D1が付された方向、つまりX軸に平行な方向が計測方向となる。以下の説明では、図4に示すアライメントマークAMのX方向の位置情報を計測する場合について説明する。
アライメントセンサ13からの照明光IL2は図示の通りアライメントマークAM上に照明される。つまり、視野分割絞り21に形成されたマーク照明用絞り22によって整形されてなる第1光束は照明光IL3としてアライメントマークAMを照明し、焦点検出用スリット23a,23b各々によって整形されてなる照明光IL4,IL5はそれぞれデバイス部分DP上を照明する。
照明光IL2を照射したときのウエハWの表面での反射光は、プリズムミラー16で反射され、対物レンズ27を通過してミラー26で反射された後、ハーフミラー25を透過する。その後、レンズ系28を介してビームスプリッタ29に至り、2方向に分岐される。ビームスプリッタ29を透過した第1の分岐光は、指標板30上にアライメントマークAMの像を結像する。そして、この像及び指標板30上の指標マークからの光はビームスプリッタ31に入射して2方向に分岐される。ビームスプリッタ31を透過した光は二次元CCDよりなる撮像素子32に入射し、ビームスプリッタ31で反射された光は二次元CCDよりなる撮像素子33に入射する。撮像素子32,33各々の撮像面にはアライメントマークAM及び指標マークの像が結像される。
ここで、アライメントマークAMの像に対する撮像素子32,33の撮像面の配置について説明する。図5は、アライメントマークAMの像に対する撮像素子32,33の配置例を示す図であって、(a)は撮像素子32の配置例を示す図であり、(b)は撮像素子33の配置例を示す図である。図5(a)中の符号F1を付した矩形領域は撮像素子32の撮像面(撮像視野)を示しており、図5(b)中の符号F2を付した矩形領域は撮像素子33の撮像面(撮像視野)を示している。また、図5において、Imは撮像素子32,33の撮像面F1,F2にそれぞれ結像するアライメントマークAM及び指標マークの像を示している。図5(b)に示すように、指標板30上に形成されている指標マークの全て(2本×2本)が撮像素子33の撮像面F2には入りきらず、内側の左右1本ずつの指標マーク部分のみが撮像面F2内に入っている状態となる。
図5(a)に示す通り、撮像素子32の撮像面F1は、計測方向D1(X方向)に沿うように長辺が設定され、計測方向D1に直交する非計測方向(Y方向)に沿うように短辺が設定されており、そのアスペクト比(撮像面F1の長辺の長さと短辺の長さとの比)は例えば4:3である。撮像素子32は、その走査方向SC1が計測方向D1と同じ方向になるように配置されている。
また、図5(b)に示す通り、撮像素子33の撮像面F2は、非計測方向(Y方向)に沿うように長辺が設定され、計測方向D1に沿うように短辺が設定されており、そのアスペクト比(撮像面F2の長辺の長さと短辺の長さとの比)は撮像素子32の撮像面F1と同様に、例えば4:3である。撮像素子33は、その走査方向SC2が計測方向D1と直交する非計測方向と同じ方向になるように、つまり走査方向SC2が計測方向D1と直交するように配置されている。尚、以下の説明では、図5(a)に示す通り、走査方向と計測方向とが同じ方向に設定された状態で行われる位置情報の計測を「水平計測」といい、図5(b)に示す通り、走査方向と計測方向とが直交する状態で行われる位置情報の計測を「垂直計測」という。
図2において、ビームスプリッタ29で反射された第2の分岐光は、遮光板34に入射する。図3(b)は遮光板34の一例を示す図である。図3(b)に示した遮光板34は、符号34aが付された矩形領域に入射した光を遮光し、矩形領域34a以外の領域34bに入射した光を透過させる。よって、遮光板34は前述したマーク照明用の第1光束に対応する分岐光を遮光し、焦点検出用の第2光束に対応する分岐光を透過させる。遮光板34を透過した分岐光は、瞳分割ミラー35によりテレセントリック性が崩された状態で、一次元CCDよりなるラインセンサ36に入射し、ラインセンサ36の受光面に焦点検出用スリット23a,23bの像が結像される。
ここで、ウエハWと撮像素子32,33との間はテレセントリック性が確保されているため、ウエハWが照明光IL2及びその反射光の光軸に沿う方向に変位すると、撮像素子32,33の撮像面F1,F2上に結像されたアライメントマークAMの像Imは、撮像素子32,33の撮像面F1,F2上における位置が変化することなくデフォーカスされる。これに対して、ラインセンサ36に入射する反射光は、そのテレセントリック性が崩されているため、ウエハWが照明光IL2及びそその反射光の光軸に沿う方向に変位すると、ラインセンサ36の受光面上に結像された焦点検出用スリット23a,23bの像は第2の分岐光の光軸に対して交差する方向に位置ずれする。このような性質を利用して、ラインセンサ36上における像の基準位置に対するずれ量を計測すればウエハWの照明光IL2及びその反射光の光軸方向の位置(焦点位置)が検出される。撮像素子32,33で撮像された画像情報及びラインセンサ36で検出された検出信号は、図1のアライメント信号処理系17に出力される。
次に、アライメント信号処理系17の内部構成の概略について説明する。図6は、アライメント信号処理系17の内部構成の概略を示すブロック図である。図6に示す通り、アライメント信号処理系17は増幅器40a〜40c、アナログ・ディジタル変換器(以下、A/D変換器という)41a〜41c、画像メモリ42a,42b、位置情報算出部43a,43b、焦点位置検出部44、位置情報演算部45、更新部46、メモリ47、補正部48、及び制御部49を含んで構成される。
増幅器40a,40bは制御部49から出力される制御信号によって設定されるゲインで水平計測及び垂直計測によって得られた画像情報(撮像素子32,33から出力される画像情報)をそれぞれ増幅する。尚、本実施形態では、制御部49が増幅器40a,40bのゲインを設定する場合を例に挙げて説明するが、増幅器40a,40bにAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)回路を設け、AGCによって自動的に設定されたゲインを制御部49に通知する構成にしても良い。増幅器40cは必要に応じてラインセンサ36から出力される検出信号を所定のゲインで増幅する。A/D変換器41a,41bは、増幅器40a,40bで増幅された画像情報に対してそれぞれサンプリング処理及び量子化処理を行って画像情報をディジタル化する。A/D変換器41cは増幅器40cで増幅された検出信号をディジタル化する。画像メモリ42a,42bは、A/D変換器41a,41bでディジタル化された画像情報を一時的に記憶する。
位置情報算出部43aは、画像メモリ42aに一時的に記憶された画像情報に対して画像処理を行って、アライメントマークAMの位置情報を算出する。尚、以下の説明においては、位置情報算出部43aで算出される位置情報を、水平計測により得られる位置情報という。位置情報算出部43aで行われる画像処理は、撮像素子32の走査線の各々を走査して得られる画像情報を、走査方向に直交する方向に積算して一次元信号を得る処理、この一次元信号に対して所定のテンプレートを用いてマッチングを行うテンプレートマッチング処理又は折り返し自己相関処理、又は例えば特開平4−65603号公報で公知のエッジ位置計測処理(マークの輪郭を求める処理、得られた輪郭からマークをなすマーク要素各々のエッジ位置を検出する処理、検出したエッジ位置からマーク中心を求める処理)等がある。
一方、位置情報算出部43bは、画像メモリ42bに一時的に記憶された画像情報に対して画像処理を行って、アライメントマークAMの位置情報を算出する。尚、以下の説明においては、位置情報算出部43bで算出される位置情報を、垂直計測により得られる位置情報という。位置情報算出部43bで行われる画像処理は、上述と同様に折り返し自己相関処理、所定のテンプレートを用いたテンプレートマッチング処理又はエッジ位置計測処理等がある。
位置情報算出部43a,43bが画像処理を行うか否か、及び画像処理を行う場合の画像処理の種類(上記したもの)は制御部49から出力される制御信号によって制御される。焦点位置検出部44は、アライメントセンサ13に設けられたラインセンサ36から出力されるデフォーカス信号に基づいて、アライメントセンサ13の焦点位置に対するウエハWのデフォーカス量を検出する。
位置情報演算部45は、位置情報算出部43a,43bで算出されたアライメントマークAMの位置情報(水平計測及び垂直計測により得られる位置情報)各々に対して所定の演算処理を行い、最終的なアライメントマークAMの位置情報を求める。位置情報算出部45で行われる演算処理は、例えば水平計測により得られる位置情報と垂直計測により得られる位置情報とを平均化する演算処理(単純平均演算処理)、これらの位置情報に重み付けを行って平均化する演算処理(重み付け平均演算処理)、又は水平計測及び垂直計測により得られる位置情報のオフセットを補正する処理等である。また、制御部49の制御の下で補正部48から位置情報を補正するための誤差情報が出力された場合には、この誤差情報に応じて各々の位置情報のオフセットを補正し、又は各々の位置情報に対する重み付け(重みの度合い)を変更して平均化(重み付け平均演算処理)することにより最終的なアライメントマークAMの位置情報を求める。尚、誤差情報の詳細については後述する。
更新部46は、制御部49の制御の下で、位置情報演算部45から出力される画像情報(水平計測及び垂直計測により得られる位置情報)に基づき、メモリ47に記憶される誤差情報を自動学習により更新する。ここで用いる学習方法は、例えば遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm)を用いた学習方法又はニューラルネットワークを用いた学習方法等の学習方法を用いることができる。ここで、遺伝的アルゴリズムとは、集団及び環境との相互作用を通じて環境に適応する個体が生き残り、交配による世代間での優れた形質の継承及び突然変異による新しい形質の獲得を通じて進化してきた生物進化のメカニズムをシミュレートする人工的モデルをいい、自然システムや人工システムの環境への適応過程をシミュレートするモデルである。メモリ47は、増幅部40a,40bの各々に設定されたゲインと、これらゲインに応じて水平計測及び垂直計測により得られる位置情報の真値からのずれ量(計測誤差:オフセット)との関係を示す誤差情報を記憶する。
補正部48は、制御部49の制御の下で、増幅部40a,40bに設定されたゲインに応じた誤差情報をメモリ47から読み出して位置情報演算部45に出力する。制御部49は、増幅器40a,40bのゲイン、位置情報算出部43a,43bの動作、並びに更新部46及び補正部48の動作を制御するとともに、位置情報演算部45によって算出されたアライメントマークAMの位置情報と焦点位置検出部44によって検出されたデフォーカス量をウエハ位置情報として主制御系12に出力する。
ここで、水平計測及び垂直計測により得られる位置情報の特性及びメモリ47に記憶される誤差情報について説明する。まず、水平計測により得られる位置情報の特性について説明する。図7は、水平計測により得られる位置情報の特性を説明するための図である。図7(a)において、r11〜r20は撮像素子32の走査線の一部を示しており、水平計測の場合には、走査線r11〜r20の走査方向SC1はアライメントマークAMのマーク要素amの像Imの配列方向(計測方向D1)と同一に設定されている。このため、マーク要素amの像Imが結像した位置に配置されている走査線(図7(a)に示す例では、走査線r12〜r19)を走査して得られる画像情報には周期的な強度変化が現れる。
前述した通り、位置情報算出部43aでは、走査線の各々から出力される画像情報を走査方向に直交する方向に積算して一次元信号を得る処理が行われるため電気ノイズの影響を低減することができる。しかしながら、撮像素子32からの画像情報が増幅器40aで増幅されるときに増幅器の周波数特性に起因して画像情報(信号波形)が鈍るため、位置情報算出部43aで算出される位置情報は、実際の位置から走査方向SC1に平行な計測方向D1に位置ずれしたものとなる。図7(b)は水平計測を複数回行った場合の計測結果(X位置情報)とその個数(回数)との関係を示すヒストグラムであるが(横軸が計測値X位置で、縦軸が頻度を示す)、この図7(b)に示す通り、水平計測により得られる位置情報P1は、電気ノイズの影響の低減により計測毎のばらつき(分散)ΔXは小さいが、実際の位置を示す位置情報P0(真値)からずれてオフセットOFが発生したものになる。
次に、垂直計測により得られる位置情報の特性について説明する。図8は、垂直計測により得られる位置情報の特性を説明するための図である。図8(a)において、r21〜r30は撮像素子33の走査線の一部を示しており、垂直計測の場合には、走査線r21〜r30の走査方向SC2はアライメントマークAMのマーク要素amの像Imの配列方向(計測方向D1)と直交するように設定されている。このため、マーク要素amの像Imが結像した位置に配置されている走査線(図8(a)に示す例では、走査線r22,r23,r25,r26,r28,r29)を走査すると、各々の走査線から出力される画像情報はマーク要素amの像Imの長手方向の形状を示すものとなり、図7(a)を用いて説明したような周期的な強度変化は現れない。
位置情報算出部43bでは、各々の走査線から出力される画像情報を用いて、走査方向SC2に直交する方向の画像情報の強度変化を求めることによりアライメントマークAMの位置情報を算出している。このため、各走査線から出力される画像情報に全く電気ノイズが重畳されていない場合には、実際の位置を示す位置情報P0(真値)が得られるか、又は真値に近い位置情報が求められる。しかしながら、各走査線から出力される画像情報に電気ノイズが重畳されると、電気ノイズによる影響を受けやすく計測誤差が発生しやすくなる。図8(b)は垂直計測を複数回行った場合の各計測結果(X位置)とその頻度とを示すヒストグラムであるが、この図8(b)に示す通り、垂直計測により得られる位置情報P2は、オフセットOFの発生量は少ないが、電気ノイズの影響により計測毎のばらつき(分散)ΔXが大きくなる。
図7(b)及び図8(b)に示す通り、複数回に亘ってアライメントマークAMの計測を行うと、水平計測、垂直計測を行った場合の何れの場合においても、計測誤差の分布が現れる。図8(b)に示す垂直計測により得られる位置情報P2は同一のアライメントマークAMについて複数回位置計測を行えば実際の位置を示す位置情報P0(真値)に近い位置情報を求めることができる。しかしながら、図7(b)に示す水平計測により得られる位置情報P1は位置計測を複数回行ってもオフセットOFは発生したままであり、実際の位置を示す位置情報P0(真値)に近い位置情報を求めることはできない。このため、アライメントマークAMの位置情報を高精度に検出するためには、オフセットOFを解消することが重要になる。
オフセットOFは、増幅器40a,40bに設定されるゲインに依存して変化する。図9は、水平計測及び垂直計測により得られる位置情報に生ずるオフセットのゲイン依存性を説明するための図である。図9に示すグラフは横軸にゲインを取り、縦軸に計測誤差(オフセット)の大きさを取っている。図9において、符号E1を付した曲線は水平計測により得られる位置情報に生ずるオフセットのゲイン依存性を示す曲線であり、符号E2を付した曲線は垂直計測により得られる位置情報に生ずるオフセットのゲイン依存性を示す曲線である。図9を参照すると、曲線E1はゲインが高くなるにつれてオフセットが大きくなる変化を示し、曲線E2はゲインが高くなってもさほどオフセットが大きくならないことが分かる。本実施形態では、図9に示すゲインとオフセットとの間の関係を示す誤差情報(オフセット情報)を予め求めておき、得られた誤差情報をメモリ47に記憶させている。なお、メモリ47に記憶させる誤差情報としては、図9に示す関係を表す関数式の形であっても良いし、デーブルの形式であっても良い。
また、オフセットのゲイン依存性を示す曲線は、アライメントマークAMの見え方によっても変化する。図10は、アライメントマークAMの見え方に応じてオフセットのゲイン依存性を示す曲線が変化する様子を説明するための図である。尚、図10においては、水平計測により得られる位置情報に生ずるオフセットのゲイン依存性を一例として図示している。
図10(a)〜図10(c)はアライメントマークAMをなすマーク要素amの見え方の例を示す図である。なお、本実施形態の説明においては、アライメントマークAMの形態は位相差マーク(段差マーク)であるものとするが、アライメントマークとしては反射率マーク(周囲との反射率が異なるマークで特に段差の有無にこだわらないマーク)であっても良い。図10(a)に示す通り、マーク要素amとマーク要素amの周辺部との輝度(観察(撮像)輝度)が高く(両者間の輝度差が余り無い状態)、これらの境界の部分の輝度が低い場合には、いわばマーク要素amが縁取られたように見える(観察される)。この状態のマーク要素amを撮像素子32で撮像すると、マーク要素amの縁(エッジ)の部分のみ強度が低く、他の部分では強度が高い画像情報が得られる。
また、図10(b)に示す通り、マーク部分amの輝度(観察(撮像)輝度)が低く、マーク部分amの周辺部の輝度が高い場合(両者間の輝度差が所定値以上ある場合)にはマーク要素amの部分のみが暗く見える(観察される)。この状態のマーク要素amを撮像素子32で撮像すると、マーク要素amの部分で強度が低く、他の部分では強度が高い画像情報が得られる。反対に、図10(c)に示す通り、マーク部分amの輝度が高く、マーク部分amの周辺部の輝度が低い場合(両者間の輝度差が所定値以上ある場合)にはマーク要素amの部分のみが明るく見える(観察される)。この状態のマーク要素amを撮像素子32で撮像すると、マーク要素amの部分で強度が高く、他の部分では強度が低い画像情報が得られる。
図10(d)は、アライメントマークAMが図10(a)〜図10(c)に示した各々の見え方をしたときに、水平計測により得られる位置情報に生ずるオフセットのゲイン依存性を示す図である。図10(d)において、符号E11を付した曲線はアライメントマークAMが図10(a)に示す見え方をしたとき、符号E12を付した曲線はアライメントマークAMが図10(b)に示す見え方をしたとき、符号E13を付した曲線はアライメントマークAMが図10(c)に示す見え方をしたときのオフセットのゲイン依存性を示す曲線である。
図10(d)に示す通り、曲線E11〜E13の各々は、ゲインの変化に伴って、それぞれ異なった変化を示す。このような変化の相違は、位置情報算出部43a,43bで画像情報に対して行われる画像処理の種類が一因となっている。アライメントマークAMの見え方は、アライメントセンサ13からウエハW上に照射される照明光IL2の照明条件及びウエハWの表面状態に応じて変化する。前述した通り、メモリ47にはゲインとオフセットとの関係を示す誤差情報(オフセット情報)が予め記憶されるが、この誤差情報(オフセット情報)はアライメントマークAMの見え方毎、換言すればアライメントマークの種類やタイプ毎に予め求められ、アライメントマークAMの見え方毎の誤差情報がメモリ47に記憶される。
また、アライメントセンサ13は、ウエハWの位置情報を計測するときにはアライメントマークAMの位置情報を計測し、ベースライン計測のときには基準部材8に形成された基準マークの位置情報を計測する。ウエハWに形成されるアライメントマーク(プロセスマーク)AMと基準部材8に形成される基準マーク(フィデューシャルマーク)の形状は必ずしも同一ではなく、また照明光IL2に対する各マーク間の反射率も異なることがあり、発生するオフセットの量が異なることがある。このため、アライメントマークAMに関する誤差情報(オフセット情報)とは別に、基準マークに関する誤差情報(オフセット情報)を予め求めてメモリ47に記憶させておくことが好ましい。
次に、メモリ47に記憶させる誤差情報の求め方について説明する。アライメントマークAMに関する誤差情報はウエハWのアライメントに先立って行われ、基準マークに関する誤差情報はベースライン計測に先立って行われる。アライメントマークAMに関する誤差情報と基準マークに関する誤差情報は同様の求め方により求められるため、ここではアライメントマークAMに関する誤差情報の求め方を例に挙げて説明する。図11は、アライメントマークAMに関する誤差情報の求め方を示すフローチャートである。
計測処理が開始すると、主制御系12はステージ駆動系11を介してXYステージ7を駆動し、ウエハW上に形成されたアライメントマークAMの何れか1つをアライメントセンサ13の計測視野内に配置する(ステップS11)。アライメントマークAMの配置が完了すると、主制御系12はアライメント信号処理系17の制御部49に対して制御信号を出力して増幅器40a,40bのゲインを0に設定させる(ステップS12)。以上の処理が終了すると、主制御系12はハロゲンランプ14に対して制御信号を出力して照明光IL1を射出させる。ハロゲンランプ14から射出された照明光IL1は光ファイバ15を介してアライメントセンサ13内に導かれ、コンデンサーレンズ20を通過して視野分割絞り21によって整形されて照明光IL2となる。照明光IL2はレンズ系24を透過し、ハーフミラー25及びミラー26で反射された後、対物レンズ27を通過してプリズムミラー16で反射され、ウエハW上を落射照明する(ステップS13)。
照明光IL2による反射光はプリズムミラー16を介してアライメントセンサ13内に入射し、対物レンズ27を透過する。対物レンズ27を通過した反射光はミラー26で反射され、ハーフミラー25を透過した後、レンズ系28を介してビームスプリッタ29へ至る。ビームスプリッタ29へ至った反射光の内、ビームスプリッタ29を透過した反射光は指標板30を照明する。ビームスプリッタ29で反射された反射光は遮光板34を透過した後、瞳分割ミラー35によってテレセントリック性が崩された状態でラインセンサ36に入射し、ラインセンサ36の受光面に焦点検出用スリット23a,23bの像を結像する。
指標板30を介した光はビームスプリッタ31で分割され、一方の光に含まれるアライメントマークAMの像Imは図5(a)に示す状態で撮像素子32の撮像面に結像し、他方の光に含まれるアライメントマークAMの像Imは図5(b)に示す状態で撮像素子33の撮像面に結像する。撮像素子32,33は各々の走査線を走査しながら各々の撮像面に結像したアライメントマークAMの像Imを撮像する(ステップS14)。アライメントマークAMの像Imが撮像素子32,33に撮像されると、像Imに応じた画像情報が撮像素子32,33から出力される。
これらの画像情報は、アライメント信号処理系17が備える増幅器40a,40bにそれぞれ入力される。ここで、増幅器40a,40bのゲインが0に設定されているため、増幅器40a,40bに入力した画像情報は増幅されずに増幅器40a,40bの各々から出力されてA/D変換器41a,41bでディジタル化され、画像メモリ42a,42bに一時的に記憶される。次に、位置情報算出部43a,43bは画像メモリ42a,42bに一時的に記憶された画像情報に対し、制御部49から出力される制御信号で設定される画像処理(前述したエッジ計測処理等)を行って位置情報を算出する(ステップS15)。これにより、水平計測及び垂直計測により得られる位置情報が求められる。
水平計測及び垂直計測により得られる位置情報は、それぞれ位置情報演算部45に出力され、各々に対する差分を算出する処理が行われる(ステップS16)。ここで、「算出される差分」は、増幅器40a,40bのゲインが0に設定されたときに得られる位置情報に対する差分(オフセット)であるため、ここでは各々の画像情報に対する差分として0が算出される。尚、位置情報演算部45は、増幅器40a,40bのゲインが0に設定されたときに得られる位置情報を一時的に記憶する。
算出された差分は更新部46へ出力される。制御部49は更新部46に対して制御信号を出力し、更新部46による自動学習を実行させずに、得られた差分を増幅器40a,40bに設定されたゲインに対応させてメモリ47に記憶させる(ステップS17)。尚、増幅器40a,40bに設定されたゲインは制御部49から更新部46へ出力される。ゲインと差分とを対応付けた誤差情報をメモリ47に記憶させると、制御部49は増幅器40a,40bのゲインの可変範囲に亘って計測が終了したか否かを判断する(ステップS18)。
ここでは、増幅器40a,40bのゲインの可変範囲に亘る計測が終了していないため、ステップS18の判断結果は「NO」となり、処理はステップS19へ進んで制御部49が増幅器40a,40bのゲインを所定量だけ変化させる。増幅器40a,40bのゲイン設定が終了すると、処理はステップS14へ戻り、再度撮像素子32,33でアライメントマークAMの像Imが撮像されて画像情報が出力される(ステップS14)。これらの画像情報は増幅器40a,40bに設定されたゲインに応じて増幅されてディジタルされた後、位置情報算出部43,43bで位置情報(水平計測及び水平計測により得られる位置情報)が算出され(ステップS15)、算出された位置情報が位置情報演算部45へ出力される。
位置情報演算部45は位置情報算出部43,43bから出力された位置情報と増幅器40a,40bのゲインが0に設定されたときに得られた位置情報との差分を算出して更新部46に出力する(ステップS16)。差分が入力されると、更新部46は制御部49の制御の下で増幅器40a,40bに設定されたゲインと差分とを対応付けた誤差情報をメモリ47に記憶させる(ステップS17)。次に、制御部49は増幅器40a,40bのゲインの可変範囲に亘って計測が終了したか否かを判断し(ステップS17)、判断結果が「NO」の場合には再度ステップS19において増幅器40a,40bのゲインを所定量だけ変化させた後で、ステップS14の処理を行う。
以上説明した処理を順次行って、制御部49は、増幅器40a,40bに設定されたゲインと位置情報の差分とを対応付けた誤差情報をメモリ47に順次記憶させる。ステップS18の判断結果が「YES」になると、制御部49は主制御系12に対して計測処理が終了した旨の制御信号を出力する。この制御信号が出力されると、主制御系12はハロゲンランプ14に対して制御信号を出力して照明光IL1の射出を停止させることで、照明光IL2によるアライメントマークAMの照明を停止させ、一連の計測処理が終了する。
尚、図11に示す一連の処理においては、アライメントセンサ13に設けられたラインセンサ36の検出結果に基づいて、アライメントセンサ13の焦点位置に対するウエハWのデフォーカス量が焦点位置検出部44で常時検出されている。このデフォーカス量に基づいて主制御系12がステージ駆動系11を介してZステージ6を駆動しているため、アライメントマークAMはアライメントセンサ13の焦点位置に常時配置された状態で計測される。以上、ウエハW上に形成されたアライメントマークAMに関する誤差情報の求め方について説明したが、基準マークに関する誤差情報も基準部材8をアライメントセンサ13の計測視野内に配置し、増幅器40a,40bのゲインを変化させつつ基準マークの位置情報の差分を算出することで同様に求められる。
次に、本実施形態の露光装置が備えるアライメントセンサ13を用いてアライメントマークAMの位置情報を計測する際の動作について説明する。尚、以下の説明においては、簡単化のために、アライメント信号処理系17に設けられる増幅器40a,40bのゲインが最初に設定されて計測中はゲインが一定であるとし、位置情報算出部43a,43bで行われる画像処理の種類も予め設定されているとする。また、アライメントマークAMの計測は、実際にはウエハWの大まかな位置(回転やオフセット)を計測するためのラフアライメント計測(サーチアライメント計測)と、アライメントマークAMの位置情報を高い精度(高倍率)で計測するファインアライメント計測とに大別されるが、以下ではラフアライメント計測が終了しており、ファインアライメント計測を行う場合の位置計測動作について説明する。更に、計測対象のアライメントマークAMはアライメントセンサ13の焦点位置に配置された状態で計測が行われるとする。
図12は、ウエハWに形成されたアライメントマークAMの位置情報を計測する動作の一例の概略を示すフローチャートである。計測が開始すると、まず、主制御系12からアライメント信号処理系17へアライメント開始を示す制御信号が出力される。この制御信号に基づいて、アライメント信号処理系17の制御部49は、増幅器40a,40bのゲインを所定の値に設定する(ステップS21)。ゲインの設定が終了すると、主制御系12はステージ駆動系11を介してXYステージ7を駆動し、ウエハW上に形成されたアライメントマークAMの内の計測対象となっているアライメントマークAM(3〜9個)の1つをアライメントセンサ13の計測視野内に配置する(ステップS22)。配置が完了すると、主制御系12はハロゲンランプ14に制御信号を出力して照明光IL1の射出を開始させ、アライメントセンサ13の視野内に配置されたアライメントマークAMの像Imを撮像素子32,33で撮像する(ステップS23)。
撮像素子32,33から出力される画像情報は、増幅器40a,40bにおいて設定されたゲインに応じてそれぞれ増幅され、A/D変換器41a,41bの各々でディジタル化された後、画像メモリ42a,42bに一時的に記憶される。位置情報算出部43a,43bは画像メモリ42a,42bに記憶された画像情報に対してそれぞれ予め設定された画像処理を行い、位置情報(水平計測及び垂直計測により得られる位置情報)をそれぞれ算出する(ステップS24)。これらの水平計測及び垂直計測により得られる位置情報は位置情報演算部45へ出力され、所定の演算が行われて最終的な位置情報が決定される(ステップS25)。
ここで、ステップS25の各サブルーチンで行われる所定の演算について説明する。
〔第1演算例〕
図13は、位置情報演算部45で行われる第1演算例を示すフローチャートである。図13に示す第1演算例では、位置情報算出部43aで算出される位置情報(水平計測により得られる位置情報)と位置情報算出部43bで算出される位置情報(垂直計測により得られる位置情報)とを平均化する演算処理が行われ、この演算処理によって得られた位置情報が最終的な位置情報となる。具体的には、水平計測により得られる位置情報をX1とし、水平計測により得られる位置情報をX2とすると、位置情報演算部45は以下の(1)式に示す演算を行う。
(X1+X2)/2 ……(1)
水平計測により得られる位置情報と垂直計測により得られる位置情報とを平均化(単純平均化)すると、電気ノイズに起因する位置情報の再現性の悪化を1/√2に低減することことができる。また、図7,図8を用いて説明した通り、水平計測により得られる位置情報はオフセットが生じ易く、垂直計測により得られる位置情報はオフセットが生じ難いものであるが、これらの位置情報を平均化することで、オフセットを1/2に軽減することができる。また、アライメントセンサ13内において撮像素子32,33の撮像面の位置ずれが生ずると、その位置ずれが計測誤差になるが、水平計測により得られる位置情報と垂直計測により得られる位置情報とを共に用いて最終的な位置情報を決定することで、位置ずれによる計測誤差を軽減することができる。
〔第2演算例〕
図14は、位置情報演算部45で行われる第2演算例を示すフローチャートである。図14に示す第2演算例では、まず制御部49から補正部48に対して増幅器40a,40bで設定されたゲインを示す情報が出力される。補正部48はメモリ47から、この情報で示されるゲインに応じた誤差情報(オフセット情報:ゲインに対応付けられている差分(オフセット))を読み出す。尚、ここでは、水平計測により得られる位置情報に関する誤差情報(オフセット情報)と垂直計測により得られる位置情報に関する誤差情報(オフセット情報)との両方が読み出される(ステップS31)。
補正部48により読み出された誤差情報の各々は位置情報演算部45へ出力され、位置情報算出部45は水平計測により得られる位置情報X1と垂直計測により得られる位置情報X2との各々に対して以下の(2)式に示す重み付けを行って平均化することにより、最終的な位置情報を決定する(ステップS32)。
(w1・X1+w2・X2)/2 ……(2)
上記(2)式において、w1は水平計測により得られる位置情報に関する誤差情報(オフセット情報)の大きさに反比例する重み付けを示し、w2は垂直計測により得られる位置情報に関する誤差情報(オフセット情報)の大きさに反比例する重み付けを示す。図9を用いて説明した通り、水平計測により得られる位置情報に生ずるオフセットはゲインが高くなるにつれて大きくなる変化を示し、垂直計測により得られる位置情報に生ずるオフセットはゲインが高くなってもさほど変化しない。このため、ゲインが高いときには水平計測により得られる位置情報X1に対する重み付けw1の値は相対的に小さくなり、垂直計測により得られる位置情報X2に対する重み付けw2の値は相対的に大きくなるため、計測精度の向上を図ることができる。尚、本例においても、上記第1演算例を行って位置情報を決定したときのように、位置情報の再現性の悪化を低減させることができるとともに、撮像素子32,33の位置ずれによる計測誤差を軽減することができる。
〔第3演算例〕
図15は、位置情報演算部45で行われる第3演算例を示すフローチャートである。図13に示す第3演算例では、まず制御部49から補正部48に対して増幅器40aで設定されたゲインを示す情報が出力される。補正部48はメモリ47から、この情報で示されるゲインに応じた誤差情報(ゲインに対応付けられている差分(オフセット))を読み出す。尚、ここでは、水平計測により得られる位置情報に関する誤差情報のみが読み出される(ステップS36)。
補正部48により読み出された誤差情報は位置情報演算部45へ出力される。位置情報算出部45は、補正部48からの誤差情報に基づいて水平計測により得られる位置情報X1に生じているオフセットを補正し(ステップS37)、次にこのオフセットが補正された位置情報と垂直計測により得られる位置情報X2とを平均化して最終的な位置情報を決定する(ステップS38)。ステップS37,S38で行われる処理は以下の(3)式で表される。尚、以下の(3)式中のofは補正部48からの誤差情報に含まれる差分(オフセット)である。
((X1−of)+X2)/2 ……(3)
この演算を行うことで、水平計測により得られる位置情報に生ずるオフセット(ゲインが高くなるにつれて大きくなる特性を有するオフセット)を効果的に補正することができるため、計測精度の向上を図ることができる。尚、本例においても、上記第1演算例を行って位置情報を決定したときのように、位置情報の再現性の悪化を低減させることができるとともに、撮像素子32,33の位置ずれによる計測誤差を軽減することができる。更に、本例においては、水平計測により得られる位置情報X1に生じているオフセットを補正した後に、第2演算例のように、オフセットが補正された位置情報と垂直計測により得られる位置情報X2とに対して重み付けを行って平均化することもできる。
図12に戻り、ステップS25において位置情報演算部45で決定された位置情報は主制御系12へ出力される。次に、主制御系12は、計測対象となっている所定数のアライメントマークAMの全てに対して計測終了したか否かを判断する(ステップS26)。この判断結果が「NO」である場合には、XYステージ7を駆動してウエハWを移動させ、次の計測対象となっているアライメントマークAMをアライメントセンサ13の計測視野内に配置して同様の計測処理を行う。一方、ステップS26の判断結果が「YES」の場合には一連の計測動作が終了する。このようにして、計測対象となっているアライメントマークAM全ての位置情報を計測する。尚、本実施形態では、計測方向D1がX方向に設定されたアライメントマークAMを計測する場合について説明しているが、計測方向がY方向に設定されたアライメントマーク(図示省略)の計測も同様に行う。
以上の計測が終了すると、主制御系12はアライメントマークAMの計測結果と、ウエハW上に設定されたショット領域の設計上の位置情報とに基づいてEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)演算を行い、ウエハW上に設定された全てのショット領域の配列の規則性を統計的な手法で決定する。以上の処理が終了すると露光処理が開始される。露光処理を行う際には、まず主制御系12はEGA演算により求められた配列情報に対して前述したベースライン量を加算して補正を行う。そして、主制御系12はステージ駆動系11を介してベースライン補正されたウエハWのX座標及びY座標に基づいて、各ショット領域の中心と投影光学系PLの光軸AXとが一致するようにXYステージ7を駆動させる。これにより、ウエハWの各ショット領域の正確な露光領域への合わせ込み、即ちウエハWの正確な位置合わせが行われる。この状態で照明光学系1からの露光光ELをレチクルRに照射し、レチクルRに形成されたパターンを投影光学系PLを介して露光領域に配置されたショット領域へ転写する。
以上、アライメント時における計測動作について説明したが、ベースライン計測のときもアライメントセンサ13の計測視野内に基準部材8に形成された基準マークが配置された状態で同様の計測処理が行われる。
尚、以上の説明においては、説明の簡単化のために計測中において増幅器40a,40bのゲインが変化しない場合を例に挙げて説明したが、計測中に増幅器40a,40bのゲインを変化させる場合、例えばAGC(オートゲインコントロール)がかけられるようになっている場合には、制御部49が補正部48を制御することにより、変化させたゲインに応じた誤差情報(オフセット情報)が読み出されることになる。
また、上記実施形態では位置情報算出部43a,43bで行われる画像処理の種類が予め設定されているとしたが、位置情報算出部43a,43bでは、例えばアライメントマークAMの見え方毎に異なる画像処理が行われる。図10(d)に示した通り、アライメントマークAMの見え方毎に応じて誤差情報は異なる。このため、例えば画像処理としてテンプレートマッチングを行う場合には、画像情報の特徴的な変化を検出するためのテンプレートを複数用意しておき、位置情報算出部43a,43bにおいて、これらのテンプレートと得られた画像情報とを比較してアライメントマークAMがどのように見えているかを調べることが好ましい。そして、この結果に基づいて補正部48がアライメントマークAMの見え方に応じた誤差情報をメモリ47から読み出し、この誤差情報を用いて位置情報算出部45が前述した第2、第3演算例に示した演算を行うようにしても良い。
以上説明した実施形態では、予め誤差情報を計測してメモリ47に記憶させておき、位置情報演算部45がメモリ47に記憶された誤差情報を用いて前述した第2,第3演算例に示した演算を行う場合を例に挙げて示した。しかしながら、予め誤差情報の計測は行わずに、アライメント時又はベースライン計測時において、水平計測及び垂直計測により得られる位置情報と、そのとき増幅器40a,40bに設定されたゲインとの関係を更新部46において逐次自動学習し、その学習結果をメモリ47に記憶するようにしても良い。
また、上記実施形態ではアライメントマークAMの像Imの大きさが撮像素子32,33の撮像面F1,F2内に収まる大きさであったが、アライメントマークAMの大きさ又はアライメントセンサ13が備える光学系の倍率によっては、像Imの全てが撮像面F1,F2内に収まらない場合がある。図16は、撮像素子32,33の撮像面F1,F2に対して相対的に大きなアライメントマークAMの像が結像する様子の一例を示す図である。図16(a)を参照すると、水平計測を行う撮像素子32の撮像面F1に結像した像ImにはアライメントマークAMを構成する全てのマーク要素の像が含まれている。これに対し、図16(b)を参照すると、垂直計測を行う撮像素子33の撮像面F2に結像した像ImにはアライメントマークAMを構成する全てのマーク要素の像の全てが含まれず、一部の像のみが含まれている。
このような状況が生ずるのは、撮像素子32,33の撮像面F1,F2のアスペクト比が1:1ではなく、例えば4:3に設定されているためである。計測方向D1に延びるアライメントマークAMの位置情報を計測する場合には、走査方向SC1が計測方向D1と直交する方向に設定された撮像素子33よりも、走査方向SC1が計測方向D1と同じ方向に設定された撮像素子32の方が実質的に広い領域を計測に利用することができる。図16(b)に示すように、アライメントマークAMの一部のみが撮像面F2に結像した状態で計測された位置情報を用いて最終的な位置情報を決定すると、誤った計測結果が得られ、又は計測精度の低下を招いてしまう。
このため、大きなアライメントマークAMの位置情報を計測するときには、アライメント信号処理系17に設けられる制御部49が位置情報演算部45に対して制御信号を出力し、位置情報算出部43a,43bで算出される位置情報の何れか一方のみを用いて最終的な位置情報を決定することが好ましい。位置情報算出部43a,43bで算出される位置情報の内の何れの位置情報を用いるかは、撮像素子32,33の撮像面F1,F2に結像する像Imに含まれるマーク要素の像の配列方向が撮像面F1,F2の長辺に沿う方向であるか否かによって判断する。また、位置情報算出部43a,43bで算出される位置情報の両方を用いる場合には、上記の判断結果に応じて各々の位置情報に対する重み付けを変えて(一方の重みを非常に軽くして)平均化し、最終的な位置情報を決定するようにしても良い。
更に、上記の実施形態では水平計測により得られる位置情報と垂直計測により得られる位置情報の双方を用いてファインアライメント計測時の位置情報を決定するようにしていた。しかしながら、例えば撮像素子32,33の何れか一方をラフアライメント計測用に使用し、他方をファインアライメント計測用に使用するといった具合に、用途(計測用途)に応じて撮像素子32,33を使い分けても良い。また、撮像素子32,33を用途に応じて使い分けるのではなく、撮像素子32,33の両方を用いて計測を行い、用途に応じて位置情報算出部43a,43bで算出される位置情報に対する重み付けを変えても良い。
また、前述した通り、撮像素子32,33の撮像面F1,F2はアスペクト比が1:1ではないため、計測に利用することができる領域(計測領域)の広狭がある。この計測領域は計測対象としてのアライメントマークAMの形状及びXY平面内における計測範囲D1の方向に応じて変わる。例えば、図16に示す通り、アライメントマークAMの計測方向D1がX方向に設定されている場合には、撮像素子33よりも撮像素子32の方が計測領域は広くなる。しかしながら、アライメントマークAMの計測方向D1がY方向に設定された場合には、この関係は逆になる。よって、撮像素子32,33の内のアライメントマークAMに対する計測領域が広い方をアライメントマークAMの認識に用い、他方の計測範囲が狭い方の計測結果を位置情報の計測用に用いるといった使い分けができる。尚、ここでいう認識とは、アライメントセンサ13の計測視野に対してアライメントマークAMがどのような位置関係にあるかを調査することである。
ところで、上記実施形態で説明したアライメントマークAMは、計測方向D1がX方向に設定されておりXY平面内におけるX方向のみの位置情報を計測する一次元計測用のものであった。尚、このアライメントマークAMの計測方向D1をY方向に設定すると、Y方向のみの位置情報を計測することができる。前述した実施形態では、一次元計測用のアライメントマークAM以外に、一度の計測でX方向の位置情報とY方向の位置情報を計測する二次元計測用のアライメントマークを用いることもできる。図17(a),(b)は、二次元計測用のアライメントマークの一例を示す図である。図17(a)に示す通り、二次元計測用のアライメントマークAM1は、X方向の位置情報を計測するマーク要素AM,AMとY方向の位置情報を計測するマーク要素AMとを備える。マーク要素AM,AMの計測方向は図8中の符号D2を付した方向であり、マーク要素AMの計測方向は図8中の符号D3を付した方向である。一方の二次元計測用のアライメントマークAM2も、図17(b)に示す通り、上記マークAM1と同様の機能をもつマーク要素AM,AMとを備える。
一例としてアライメントマークAM1の位置情報をアライメントセンサ13で計測するときに得られるアライメントマークAM1の像は、撮像素子32,33の撮像面F1,F2に対して図18に示す状態で結像する。図18は、二次元計測用のアライメントマークAM1の像が撮像素子32,33の撮像面F1,F2に結像する状態を示す図であって、(a)は撮像素子32の撮像面F1に結像する状態を示す図であり、(b)は撮像素子33の撮像面F2に結像する状態を示す図である。
図18(a)に示す通り、アライメントマークAM1の像Im1は、計測方向D2が走査方向SC1と同じ方向になり、計測方向D3が走査方向SC1に対して直交するように撮像素子32の撮像面F1に結像する。従って、撮像素子32の走査方向SC1は、マーク要素AMの像Imに対しては走査方向SC1がその計測方向D2と同じ方向になり、マーク要素AMの像Imに対しては走査方向SC1がその計測方向D3と直交する。このため、撮像素子32は、マーク要素AMの像Imに対しては、図5(a)に示す水平計測と同様の計測を行い、マーク要素AMの像Imに対しては、図5(b)に示す垂直計測と同様の計測を行うことができる。
また、図18(b)に示す通り、アライメントマークAM1の像Im1は、計測方向D2が走査方向SC2と直交し、計測方向D3が走査方向SC2と同じ方向になるように撮像素子33の撮像面F2に結像する。従って、撮像素子33の走査方向SC2は、マーク要素AMの像Imに対しては走査方向SC2がその計測方向D2と直交し、マーク要素AMの像Imに対しては走査方向SC2がその計測方向D3と同じ方向になる。このため、撮像素子33は、マーク要素AMの像Imに対しては、図5(b)に示す垂直計測と同様の計測を行い、マーク要素AMの像Imに対しては、図5(a)に示す水平計測と同様の計測を行うことができる。
このように、撮像素子32,33の各々において、マーク要素AMの像Im及びマーク要素AMの像Imのそれぞれに対して、水平計測と同様の計測又は垂直計測と同様の計測が行われる。このため、撮像素子32の画像情報及び撮像素子33の画像情報の各々から水平計測により得られる位置情報と垂直計測により得られる位置情報とを共に算出することができる。従って、これらの位置情報から前述した第1〜第3演算例に示した演算を行って最終的な位置情報を決定することにより、計測精度の向上等を図ることができる。
更に、上記実施形態では、ウエハWに形成されたアライメントマークAMの位置情報を計測するアライメントセンサ13について説明したが、本発明の位置計測装置はレチクルRに形成されたレチクルマークを、画素が2次元配列された撮像素子を用いて計測するレチクルアライメントセンサにも適用することができる。更に、これら以外に、物体上に形成されたマークの位置情報を上述の撮像素子を用いて計測する種々の位置計測装置に適用が可能である。
尚、前述した本発明の実施形態に係る露光装置(図1)は、ウエハWを精度よく高速に位置制御することができ、スループットを向上しつつ高い露光精度で露光が可能となるように、照明光学系1、レチクルステージ2、ベース3、及び駆動装置4を含むレチクルアライメント系、ウエハホルダ5、Zステージ6、XYステージ7、移動鏡9、及びレーザ干渉計10を含むウエハアライメント系、投影光学系PL等の図1に示された各要素が電気的、機械的、又は光学的に連結して組み上げられた後、総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造される。尚、露光装置の製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
次に、本発明の実施形態の露光装置を使用したデバイスの製造について説明する。図19は、本発明の実施形態に係る露光装置を用いたデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生産のフローチャートである。図19に示されるように、まず、ステップS40(設計ステップ)において、デバイスの機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS41(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップS42(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS43(ウエハプロセスステップ)において、ステップS40〜ステップS42で用意したマスクとウエハを使用して、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS44(組立ステップ)において、ステップS43において処理されたウエハを用いてチップ化する。このステップS44には、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程が含まれる。最後に、ステップS45(検査ステップ)において、ステップS45で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
尚、本実施形態の露光装置として、マスクと基板とを同期移動してマスクのパターンを露光転写する走査型の露光装置(USP5,473,410)にも適用することができる。更に、本実施形態の露光装置として、投影光学系を用いることなくマスクと基板とを密接させてマスクのパターンを露光するプロキシミティ露光装置にも適用することができる。また、露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光転写する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適当できる。本実施形態の露光装置の光源は、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、Fレーザ(波長157nm)のみならず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB)、タンタル(Ta)を用いることができる。
投影光学系は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。投影光学系としては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、FレーザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし(レチクルも反射型タイプのものを用いる)、また、電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いる。なお、電子線が通過する光路は真空状態にすることはいうまでもない。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る位置計測装置が備えるアライメントセンサの構成を示す図である。 視野分割絞り及び遮光板の一例を示す図である。 アライメントセンサのウエハW上における照明領域を説明するための図である。 アライメントマークの像に対する撮像素子の配置例を示す図である。 アライメント信号処理系の内部構成の概略を示すブロック図である。 水平計測により得られる位置情報の特性を説明するための図である。 垂直計測により得られる位置情報の特性を説明するための図である。 水平計測及び垂直計測により得られる位置情報に生ずるオフセットのゲイン依存性を説明するための図である。 アライメントマークの見え方に応じてオフセットのゲイン依存性を示す曲線が変化する様子を説明するための図である。 アライメントマークに関する誤差情報の求め方を示すフローチャートである。 ウエハに形成されたアライメントマークの位置情報を計測する動作の一例の概略を示すフローチャートである。 位置情報演算部で行われる第1演算例を示すフローチャートである。 位置情報演算部で行われる第2演算例を示すフローチャートである。 位置情報演算部で行われる第3演算例を示すフローチャートである。 撮像素子の撮像面に対して相対的に大きなアライメントマークの像が結像する様子の一例を示す図である。 二次元計測用のアライメントマークの一例を示す図である。 二次元計測用のアライメントマークの像が撮像素子の撮像面に結像する状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光装置を用いたデバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
7…XYステージ
11…ステージ駆動系
12…主制御系
15…光ファイバ
16…プリズムミラー
17…アライメント信号処理系
20…コンデンサーレンズ
21…視野分割絞り
24…レンズ系
25…ハーフミラー
26…ミラー
27…対物レンズ
28…レンズ系
29…ビームスプリッタ
30…指標板
31…ビームスプリッタ
32…撮像素子
33…撮像素子
40a…増幅器
40b…増幅器
43a…位置情報算出部
43b…位置情報算出部
45…位置情報演算部
46…更新部
47…メモリ
48…補正部
AM…アライメントマーク
D1…計測方向
F1…撮像面
F2…撮像面
IL2…照明光
Im…マークの像
R…レチクル)
SC1…走査方向
SC2…走査方向
W…ウエハ

Claims (12)

  1. 物体上に形成されたマークの所定方向における位置情報を計測する位置計測装置であって、
    前記マークに対して検知ビームを照射する照射装置と、
    前記検知ビームの照射により前記マークから発生したマークの像を、結像面上に結像させる結像光学系と、
    前記所定方向に走査方向が設定された走査線を走査しながら前記結像面上の前記マークの像を撮像して第1画像情報を生成する第1撮像装置と、
    前記所定方向に直交する方向に走査方向が設定された走査線を走査しながら前記結像面上の前記マークの像を撮像して第2画像情報を生成する第2撮像装置と、
    前記第1、第2画像情報に基づいて、前記マークの前記所定方向における位置情報を求める演算装置と
    を備えることを特徴とする位置計測装置。
  2. 前記演算装置は、前記第1画像情報から前記所定方向における前記マークの第1位置情報を求める第1算出部と、
    前記第2画像情報から前記所定方向における前記マークの第2位置情報を求める第2算出部と、
    前記第1、第2位置情報に対して所定の演算を行って前記所定方向における前記マークの位置情報を求める演算部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の位置計測装置。
  3. 前記演算部は、前記マークの大きさに応じて前記第1、第2位置情報に対して行う前記所定の演算を変えて前記所定方向における前記マークの位置情報を求めることを特徴とする請求項2に記載の位置計測装置。
  4. 前記演算部は、必要となる前記マークの位置情報の精度に応じて前記第1、第2画像情報に対して行う前記所定の演算を変えて前記所定方向における前記マークの位置情報を求めることを特徴とする請求項2に記載の位置計測装置。
  5. 前記演算装置は、前記第1画像情報に対して所定の第1処理を施す第1処理部と、
    前記第2画像情報に対して所定の第2処理を施す第2処理部と、
    前記第1処理部で施される前記所定の第1処理と、前記所定の第1処理を施した際に生ずる前記マークの前記第1位置情報の誤差との関係を示す第1誤差情報を記憶する第1記憶部と、
    前記第2処理部で施される前記所定の第2処理と、前記所定の第2処理を施した際に生ずる前記マークの前記第2位置情報の誤差との関係を示す第2誤差情報を記憶する第2記憶部と
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の位置計測装置。
  6. 前記第1、第2誤差情報は、予め前記第1、第2処理の内容を変更しつつ所定の基準マークを前記物体上に形成された前記マークとして計測したときに生じる前記第1、第2位置情報の誤差から求められることを特徴とする請求項5に記載の位置計測装置。
  7. 前記演算装置は、前記物体に形成された前記マークを計測したときに、前記第1、第2算出部の各々で算出される前記第1、第2位置情報の算出結果に基づいて、前記第1、第2記憶部に記憶される前記第1、第2誤差情報の各々を自動学習により更新する更新部を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の位置計測装置。
  8. 前記演算装置は、前記第1記憶部に記憶された前記第1誤差情報に基づいて、前記第1処理部で施された前記所定の第1処理に応じて前記第1算出部で算出される前記第1位置情報を補正する第1補正部と、
    前記第2記憶部に記憶された前記第2誤差情報に基づいて、前記第2処理部で施された前記所定の第2処理に応じて前記第2算出部で算出される前記第2位置情報を補正する第2補正部と
    を備えることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載の位置計測装置。
  9. 前記演算装置は、前記マークの大きさに応じて前記第1、第2画像情報の何れか一方を用いて前記マークの所定方向における位置情報を求めることを特徴とする請求項1に記載の位置計測装置。
  10. 前記演算装置は、必要となる前記マークの位置情報の精度に応じて前記第1、第2画像情報の何れか一方を用いて前記マークの所定方向における位置情報を求めることを特徴とする請求項1に記載の位置計測装置。
  11. 前記演算装置は、前記第1、第2画像情報の何れか一方を用いて前記マークの認識を行い、他方を用いて前記マークの前記所定方向における位置情報を求めることを特徴とする請求項1に記載の位置計測装置。
  12. マスクに形成されたパターンを基板上に転写する露光装置であって、
    前記マスクに形成されたマーク及び前記基板に形成されたマークの少なくとも一方を前記物体に形成された前記マークとして計測する請求項1〜11の何れか一項に記載の位置計測装置と、
    前記位置計測装置で計測された位置情報に基づいて、前記マスク及び前記基板の少なくとも一方を位置合わせする位置合わせ装置と
    を備えることを特徴とする露光装置。
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