JP2005251743A - 大電流密度イオン源 - Google Patents

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Abstract

【課題】目的は消費電力の低い(50ワット以下)大電流密度イオンビームを供することであり、このイオンビームは初期段階において運動エネルギーとエネルギー拡散率が低く、ビームに含まれるイオンの温度も室温より僅かに高い程度(略27℃)であることを特徴とする。ビーム源には、磁場閉じ込め及び水冷を行う必要がない。
【解決手段】ビーム源は、1)プラズマガス源中のプラズマを励起する2.45GHzのマイクロ波源、2)プラズマガス源中に電子なだれ増倍を発生させるDC電源、3)イオン衝撃により二次電子を供する陰極電極、4)プラズマガス源外部の圧力を略10−4mbar又はそれ以下にする真空装置を備えている。
【選択図】図4

Description

発明の詳細な説明
〔発明の目的〕
本発明の目的は、消費電力が低く(50ワット以下)、初期段階においてイオン流束の運動エネルギー及びエネルギー拡散が低く抑えられた、大電流密度イオンビームを提供することである。このビーム源は磁場閉じ込め及び水冷を行う必要がなく、1)ガス中のプラズマ(イオン及び電子)を励起する2.45GHzのマイクロ波源、2)上記ガス中に電子なだれ増倍(avalanche multiplication)を誘起、維持するDC電源、3)イオン電流の到達により二次電子を発生させる陰極電極、4)プラズマガス源外部を10−4mbarオーダー又はそれ以下にする真空装置により構成される。
大電流密度イオン流束の生産には、プラズマチャンバー(内部圧10−1±1mbar)及びそれを囲む真空チャンバー(10−4mbar)との間の圧力勾配が利用される。陰極側の空間電荷層(dE/dx≠0など、電界と距離との相関勾配が0でない場所)に位置するイオンは、電界だけでなく、高圧力のプラズマチャンバーと、微小な穴を通してつながった低圧力の真空チャンバーとの圧力差により、音速に近い速度で移動する。初期運動エネルギーが50電子ボルト(eV)以下であり、エネルギー拡散もわずかである良質なイオンビームでは、その電流密度は数アンペア/平方センチメートル(A/cm)である。
〔技術分野〕
本発明は、プラズマの物理的性質に関する。
〔背景技術〕
従来のDCイオン源はかねてより半導体製造に用いられてきた。一般的なイオン源は、好ましいイオンを発生させるプラズマシステム、及び高電圧によりプラズマからイオンビームを引き出す引出/集束システムにより構成される。そのときイオンビームを集束して平行ビームにさせる必要がある。プラズマチャンバー内のガスをDC又はRF高電界下でイオン化させることで、チャンバー内にプラズマが発生する。プラズマ中のイオンはDC高電界により、引出システムから集束システムへと引き出される。
通常、エッチングやイオン注入及び加速度技術に、大電流密度イオン源が必要とされる。大電流密度イオンビームを得るには、高密度伝導荷電担体(電子及びイオン)を得る為に十分な高密度のガスが必要である。通常、RF外部電界によりガスをイオン化することによりプラズマが生成される。つまり、高密度のプラズマを得るには、高出力の外部RF源が必要となる。しかしながらRF外部電界の増加とは関係なく、次第にプラズマの密度は飽和状態に達してしまう。
また、イオン化を行い高密度のプラズマを生成する外部電界は、システム内部に熱を発生させる。システムの温度が上昇すると、そのシステムの効率が低下する。したがって、従来技術では冷却システム(水冷又は空冷)が必要とされる。また、大部分の大電流密度イオン源は、プラズマの励起及び維持に磁界を用いているが、当該磁界の主要目的はプラズマの流れをシステム内部に閉じ込め、プラズマがプラズマチャンバーの内壁に衝突することを防止することである。この磁界は、プラズマ中の伝導荷電担体(電子及びイオン)を回転軌道に乗せ、プラズマチャンバー内壁へ衝突するプラズマを減少させてシステムの発熱を抑え、さらに衝突によるプラズマの汚染(contamination)を抑止している。しかしながら、プラズマ自身の温度は実際には上昇する結果となる。
従来の大電流密度イオン源に関しては、1)ガスのイオン化及びプラズマの閉じ込めに、外部電界エネルギー(RF)及び磁界が使用されること、2)システム温度を放散させる冷却システム、3)高出力DC電界よりなり、プラズマよりイオンを引き出し、イオンビームを生成させる引出システム、といった特徴を備えるものが一般的である。ガスをイオン化させる外部高電界からの高エネルギーだけでなく、プラズマ内部のイオンは高エネルギーの引出電界からもエネルギーを得る。また、磁界が伝導荷電担体を磁界線に沿ってらせん状に回転させる。そのため、ビーム中のイオンは、上述の電界による高運動エネルギー拡散及び磁界による流れに直角な速度成分への拡散が起こる為、本質的に集束させることが困難である。上述のような従来技術のイオン源の例として、電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance)(ECR)イオン源を図1に示す。マイクロ波周波数と電子サイクロトロン波長の共振状態を維持(fullfill)する為、ECRイオン源には高出力の磁界を用いる必要がある。マイクロ波の力は円筒状波動ガイド(cylindrical wave-guide)及びセラミック窓(ceramic window)を通り空洞(cavity)へと入り、ガスをイオン化する。マイクロ波は、標準的な2.45GHzが使用され、プラズマを閉じ込めるため必要な0.0875テスラの磁界強度へ誘導される。これに加え、高出力DC電位がイオンビームを引き出す場合に使用される。従ってイオンビームのエネルギー拡散は大きい。さらに、ECRを用いる方法でプラズマを発生させるには、長い衝突平均自由行程が必要となるために、プラズマチャンバー内の圧力を<10−3mbarに制限する必要がある。減圧環境下においては立方センチメートル(cm)あたりのガス原子数が制限されるため、当然のことながらイオン電流密度も制限されることとなる。したがって、磁力による閉じ込め、及びECR型のイオン源を用いて、高密度のイオンビームを発生させることは不可能である。
参考文献2は、米国特許公開20020000779A1であり、低エネルギーのイオン及び電子が直線上に並んだプラズマ流束を生産し、基板表面に結晶状の原子薄層を合成する方法を示したものである。参考文献2にあるプラズマ光線は、高密度のプラズマ源を必要としない、広い切断面沈着処理(large cross section area deposition process)に適したものである。
〔参考文献〕
1. W. Tantraporn’s Technology Development Office Research Note Book, No 1-011, pp97-113, February 9 - March 17, 1998, “A new design concept for high current, high brightness and scanable ion beam,” 及び当該文献が参考とする文献
2. Andre Anders, US Patent Application Publication No. 20020000779 A1, Jan. 3, 2002
3. Rev. Sci. Instrum. 67 (3), March 1996 P 905-907
以下に本発明の詳細について説明する。図1は、電子サイクロトロン共鳴 (ECR)イオン源の構造を示している。
図2は、高圧力のプラズマチャンバーから微小な穴を通して低圧力のチャンバーへと移動する小断面(small cross section)イオンビームを利用する、マイクロ波により励起される大電流密度イオン源の技術的提案を示している。
図3(a)は、2.45GHzのマイクロ波により励起される大電流密度イオン源の構造を示している。
図3(b)は、2.45GHzのマイクロ波により励起される大電流密度イオン源の断面を示す概略図である。
図4は、大電流密度マイクロ波励起イオン源の電子なだれ増倍のメカニズムを示している。
図5は、高密度マイクロ波励起プラズマ源における電圧と電流の理論的関係を示している。
図6は、大電流密度マイクロ波励起イオン源に30ワット、40ワット、50ワットの電力のマイクロ波を加えたときの電圧と電流の実験に基づく関係を示している。
図7は、大電流密度マイクロ波励起イオン源に30ワット、40ワット、50ワットの電力のマイクロ波を加えたときのイオン電流密度と陽極−陰極電圧の実験に基づく関係を示している。
発散及びエネルギー拡散が低い、高品質の大電流密度イオンビームを生産する際、イオンビームの質を左右する要素はプラズマ源と引出システムである。本発明は、マイクロ波を励起エネルギー源とし、空間内に均一に広がり、かつ高輝度であるプラズマを生成するDCイオン源である。本発明により、集束が容易であり、物質を所望されるパターンに高速にエッチング及びイオン注入を行うことができる大電流密度イオンビームを発生させることができる。本発明は、参考文献1に示された方法及び原理に基づいて成されたものである。
参考文献1に記載の技法を、以下に示す。プラズマチャンバー36と真空チャンバー43との間に備えられた、本発明ではプラズマ電極と呼ばれる電極21を図2に示す。電極21には、イオン出射穴と呼ばれる微小な穴22があり、この穴22はプラズマ源42からのプラズマビーム44が真空チャンバー43へと出射する通り道の役割を果たす。イオン出射穴22は、プラズマチャンバー36と真空チャンバー43との間に圧力勾配を生み出す役割も果たす。イオン出射穴の直径をより小さくすることで、より大きな圧力勾配を生じさせることができる。プラズマチャンバーにはアルゴンなど所望されるガスがゆっくりと供給され、プラズマチャンバー内部の圧力を略10−1mbarに保ち、ガス密度は1014〜1015cm−3となっている。真空チャンバー43及びプラズマチャンバー36の内部圧力は、小さなイオン出射穴22を通過するガスの流れを平衡状態にすることで制御することができる。
どのような方法によりプラズマのイオン化を行っても、0.1mbarにおいて、プラズマチャンバー36の内部でプラズマ源42からプラズマが生成され、そのプラズマ密度は1014〜1015cm−3オーダーとなる。プラズマは圧力差により、流体力学的な流線型の流れの流体として、イオン出射穴22を通って移動する。引出電界を用いることなく、プラズマビームの出射速度は、音速に近い略10cm/秒とすることができる。引出電界を用いずにイオンビームを得る場合、このイオンビームは低エネルギーイオンビームであり、容易に加速、集束、走査を行うことができる。
参考文献3に記載の、真空チャンバーとプラズマチャンバーの圧力差を利用して高密度プラズマ源を生成する方法と同様に、参考文献1の発明におけるプラズマは、十分な強度のマイクロ波電界(2.45GHz)を使用してガス分子のイオン化を行い、中性分子群中に電子とイオンが存在する状態とすることで励起される。しかしながら、ここではマイクロ波の役割はプラズマを励起することであると強調せねばならない。本発明においては、プラズマを励起後にDC電子なだれを調節することによりプラズマが維持され、本発明の対象であるイオンビームを供するものである。
図3A及び図3Bに示されるように、プラズマチャンバー36は円筒状のチューブであり、高温の操作に耐えられるために石英から作られる。さらに、プラズマは石英チャンバー内部にて生産されるが、当該石英チャンバーの壁面に吸着した電荷が、同種の他の電荷が接近することを妨げ、軸方向電位分布(axial potential distribution)により、プラズマ自身を閉じ込める働きをする。
本発明の例においては、プラズマチャンバー36は空洞の幅に沿ってマイクロ波共振空洞33の内部へと備えられる。プラズマチャンバーの両端には、陽極電極34及び陰極電極37が備えられる。陽極電極はDC電源38の正極に接続され、陰極電極はシステムの基準電位であり、アース44へと接続される。プラズマチャンバーと陽極電極及び陰極電極との間には、ガス漏れを防ぐためにOリング35が備えられる。ポート31は、ガス注入口である。エッチング用途のイオンビームを発生させるには、スパッター効率が高いことからアルゴン(Ar)ガスを用いてイオンビームを発生させる。プラズマ源42からのプラズマは、電界ベクトルがマイクロ波共振空洞33の幅に調節されたマイクロ波電界32により、円筒状プラズマチューブ36(ある実施例においては長さ2cm、内部直径0.8cm)内部で生成される。
プラズマチャンバー36の内部において、マイクロ波で励起されたプラズマ源42に由来するプラズマは、中性原子、イオン、及び電子を含んでいる。マイクロ波電界のみが印加される状況下では、イオンの運動は電子の運動と比較するとごく僅かである。マイクロ波周波数における電子の運動は、マイクロ波加速により十分な運動エネルギーを得ることができ、その結果、電子が中性原子と衝突してイオン化を生じさせる。しかしながら、同じマイクロ波電界下において、電子の数千倍の質量を持つ陽イオンは、中性分子のイオン化の誘起に十分な運動エネルギーを慣性的に得ることができない。したがって、「電荷担体生成」又はマイクロ波励起によるプラズマ生成は、主として電子の中性原子への衝突により引き起こされる。電子がイオンと衝突すると、放射線及び熱を発生する「再結合」が起こり、プラズマ密度が低下する。
参考文献1記載の大電流密度マイクロ波励起イオン源における電子なだれ増倍のメカニズムを図4に示す。マイクロ波励起及びDCバイアスにより、陰極電極37へと向かうDC電界と同じ方向で陽イオン47は流れ、電子44は陽極電極34へと流れる。電子及びイオン流はそれぞれ反対方向へと流れるため、負に帯電した担体の大部分が陽極電極へと、また正に帯電した担体の大部分が陰極電極へと集まり、空間電荷層を形成し、中心部付近の中性プラズマ領域(非空間電荷)を狭小化する結果となる。このような空間電荷分布は、電界41と反対の勾配を生じ、両電極に強い電界を発生させる。しかしながら、電子の移動度と比較してイオンの移動度は極めて低いため、イオン空間電荷における電圧は電子空間のものと比較して非常に大きくなり、陰極からの電子放出を引き起こす。このようにして発生した電子は、DC電界によって再びプラズマの中へ運ばれ、さらなるガスのイオン化を引き起こす。このサイクルは、定常状態に達するまで繰り返される。この付加的なプロセスは「電子なだれ増倍」として知られる。電子なだれ増倍は、陽イオン47が陰極物質39の表面に衝突し、そして、陽イオンがそのエネルギーを原子価電子へと伝達することにより陰極物質の仕事関数を超えて陰極物質から離れること又は陰極表面に存在するイオンが仕事関数を低下させ、陰極から電子をトンネル(量子力学的に)させることよって生じる。従って、イオンによって誘導された二次電子放出は、陰極表面のDC電界が十分な強度である場合に、プラズマ中により大きな誘導電荷密度を生成させる。この二次電子放出は、電子なだれ増倍において、重要な「フィードバック」の役割を果たす。
ここで、参考文献1による本発明は、十分な電子なだれ増倍が発生した後にマイクロ波電源をオフにできるという点で、参考文献2の発明とは違う発明であるということを強調しなければならない。
十分な量の二次電子を放出する陰極電極と、衝撃イオン化を誘発し空間電荷層のイオン数増大に資するDC電界とを用いることで、イオンビームの電流密度を増大させることができる。このことは、図4に示されるガス(例えば41)中に種々の電界分布を発生させることで、どのように電流密度が増大、制限、制御されるかを示すコンピューターシュミレーションから理解することができる。
要約すると、電子なだれ増倍の制御因子は
1)二次電子を生じるために、陰極表面付近の空間電荷層にあるイオンの運動エネルギーが、陰極物質の仕事関数よりも高くなるように、陰極電極37表面付近の電界41が十分な強度でなければならない。そして/又は
2)陰極表面は、二次電子の発生させるために仕事関数(work function)の低い物質よりなることが好ましく、またイオン衝撃に耐えうるものでなければならない。
3)電子の中性分子への衝突による衝突イオン化を他の場所で発生させるため、電界分布41も十分な強度を有していなければならない。
である。
本発明の陰極電極37はステンレス鋼304よりなっており、またある実施例においてはステンレス鋼の内側表面にアルミニウム薄板39が備えられる。なお、上記アルミニウムには酸化膜を形成することができる。この酸化膜は、より多くの二次電子の放出を起こさせるためにアルミニウムを適切な仕事関数にし、イオン衝撃による損傷を最小化させる。同様に電子が陽極電極に衝突する場合、電子44は陽極へと移動し、二次電子が放出される可能性がある。しかしながら、このような二次電子は電界の流れにより陽極へと引き戻されるために、その影響は極めて小さい。
図5には、電流46と高密度マイクロ波励起プラズマ源の電位38との間の理論的な関係が示されている。電源38から小バイアス電位が陰極−陽極電極へと加えられる通常モード(normal mode)において、イオン及び電子は適切な方向へと移動する。正及び負の電荷の空間電荷層が、陰極及び陽極電極の表面にそれぞれ形成される。プラズマの誘導性を決定する要素である、空間電荷層におけるイオン及び電子の密度は、電位の大きさと相関がある。0−V1ボルト域では、I∝Vのように、電流53は電圧の二乗に比例している。一方で、(ECR型のイオン源のような)<10−4mbarといった高真空下で作動する従来のプラズマ源においては、Langmuir−Child則に従って、電流と電圧との関係はI∝V3/2となる。電子なだれ増倍が起こらない場合、プラズマ中のイオン密度は制限され、電流は飽和(図5中の51)の値に近づく。しかし、陰極が二次電子を放出することができる場合、DC及びマイクロ波電界から電子なだれ増倍が発生し、グラフ52に示されるように、特定の電圧値V2において電流値はIoからIへと急上昇する。電子なだれ増倍は重要なメカニズムであり、このメカニズムを本発明に用いることで、より多くの誘導電荷担体及び、その結果として生ずる大密度イオンビームを十分に提供することができる。
図6は、30ワット、40ワット、50ワットの電力のマイクロ波を用い、高密度マイクロ波励起プラズマ源の陽極−陰極の電流と電圧との関係を示す実際の実験データである。それぞれ異なった電圧の値において、電子なだれ増倍により電流値が急上昇していることをグラフは示している。ガスのイオン化に50ワットの電力のマイクロ波を用いた場合、より低電力のマイクロ波を用いた場合よりも、電子及びイオンの密度が高くなる。したがって、高密度の電子及びイオンの存在下においては、電子なだれ増倍を容易に安定化させ、かつ低いDCバイアス電圧で持続させることができる。
図7は、30ワット、40ワット、50ワットの電力のマイクロ波によってそれぞれ開始させた場合の、出射イオンビームの電流密度と、陰極及び陽極の間の電位との関係を示したものである。陰極表面付近の空間電荷層にあるイオンの一部は、圧力勾配により、直径500μmのイオン出射穴22を通り、真空チャンバー44へ移動する。図3に示される接地電位に接続された電極40を用いて、イオンビーム41の収集、測定を行うことができる。図7の曲線は、プラズマ電流密度と、図6に示された電子なだれ増倍が発生したとみなされる電圧値との関係を示したものである。安定した電子なだれ増倍が発生する前では、イオンビーム電流密度の強度は、プラズマへの唯一のエネルギー源であるマイクロ波の電力にほぼ比例している。
本発明は、プラズマ励起に低電力マイクロ波が用いられる場合においても、10−1mbarのガス中の電子なだれ増倍により、略数十アンペア/平方センチメートル(A/cm)の電流密度を生み出すのに十分なイオンを供することが可能である。したがって、冷却装置は必要ではない。生産されるイオンビームは低温イオンビームであり、そのエネルギー拡散は、通常50V以下であるDC電圧(適度の電圧のみが、電子なだれ増倍を引き起こすことに必要とされる)よりも極めて低くなる。さらに、本発明には電荷の閉じ込めを行う磁界は必要ではない。低エネルギー拡散イオン源がもつ重要な優位点としては、外部から高電圧を用いて加速する場合にも、エネルギー拡散率はほぼ同等に維持されるということである。
従って、プラズマから高電圧により直接的に「引き出される」イオンビームのエネルギー拡散とは対照的に、本発明に基づき生産される高エネルギーイオンビームはエネルギーの単一性が高い。
〔本発明の利用〕
本発明により、エネルギー拡散、ビーム放散が少なく、高エネルギーなイオンビームを、低コストであるイオンビーム源から高強度に生産することができる。様々な素子及び材料を微細設計するためのエッチング、またはイオン注入のような高解像度パターニングを必要する用途に本発明は有用である。さらに、このようなパターニングを三次元的に行うことが可能であり、これにより従来では考えられなかったような新技術の発展へと通ずる道程ともなり得るものである。
〔本発明を実施する最適な実施例〕
1)陰極電極の材料は、部材寿命を延ばすためイオン衝突衝撃に耐えることができ、またイオンの衝突により相当量の二次電子を放出できることが好ましい。この陰極電極の材料には、アルミニウムの陽極酸化のような、特別な処理を施すことが必要とされる場合がある。
2)ビーム発散を低くするために、プラズマチャンバーの出射穴が銃身のような機能を果たしている。そのため、出射穴の長さは、その直径の最低でも10倍以上が好ましい。一方、出射穴の直径は、内側のプラズマチャンバーと外部真空との間の十分な圧力差を維持するため、陰極側の全面積と比較して十分に小さなものでなければならない。
3)消費電力を抑え、かつ温度制御を不要とする目的で、小さなDC電圧でプラズマを制御させるために、プラズマチャンバーの長さは可能な限り短いことが好ましい。
4)プラズマ励起メカニズムは電圧パルスを用いることで最適となるが、これは陰極電極の寿命を縮める可能性がある。陰極電極の寿命を考慮すると、マイクロ波又はレーザーによる励起を行う方が好ましいかもしれないが、その判断はどのような機器構成が使用目的に最適かによる。
電子サイクロトロン共鳴 (ECR)イオン源の構造を示す概略図である。 高圧力のプラズマチャンバーから微小な穴を通して低圧力のチャンバーへと移動する小断面イオンビームを利用する、マイクロ波により励起される大電流密度イオン源を示す概略図である。 2.45GHzのマイクロ波により励起される大電流密度イオン源の構造を示す概略図である。 2.45GHzのマイクロ波により励起される大電流密度イオン源の断面図である。 大電流密度マイクロ波励起イオン源の電子なだれ増倍のメカニズムを示す概略図である。 高密度マイクロ波励起プラズマ源における電圧と電流との理論的関係を示したグラフである。 大電流密度マイクロ波励起イオン源に30ワット、40ワット、50ワットの電力のマイクロ波を加えたときの電圧と電流との実験に基づく関係を示したグラフである。 大電流密度マイクロ波励起イオン源に30ワット、40ワット、50ワットの電力のマイクロ波を加えたときのイオン電流密度と陽極−陰極電圧との実験に基づく関係を示したグラフである。

Claims (19)

  1. 大電流密度イオンビーム源であって、
    1.1)ガスプラズマ源の周囲に10−4mbarオーダーの真空状態を作り出すことができる真空装置と、
    1.2)非電導性のチューブからなる円筒状プラズマチャンバーとを備え、
    上記円筒状プラズマチャンバーは、
    1.2.1)上記プラズマチャンバーと電極との接合点からのガス漏れを防止するOリングなどを用いる手段と、
    1.2.2)プラズマ及びイオンの出射穴が設けられた陰極電極として機能する電気伝導性部材と、
    1.2.3)プラズマチャンバー内部へのガス入口としての穴が設けられた陽極電極として機能する電気伝導性部材と、
    1.2.4)プラズマ間に電子なだれ増倍を発生させるDC電源と、
    1.2.5)プラズマチャンバー内でプラズマを励起する装置とを備えることを特徴とする大電流密度イオンビーム源。
  2. 上記円筒状プラズマチャンバーは、石英からなることを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  3. 上記プラズマチャンバー内部の圧力は、10−1±1の範囲内に維持されており、上記プラズマチャンバー内部のガス密度と圧力とを容易に調節するために、
    上記プラズマチャンバーの内部から小さなイオン出射穴を通じて、真空チャンバーへと流出するガスと、
    ガス注入口に接続された十分な容量を持つガス貯蔵容器から、上記プラズマチャンバーへと流入するガスと、
    の平衡を保つことで、上記プラズマチャンバー内部の圧力は調節されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の大電流密度イオンビーム源であって、
    3.1)適切なプラズマチャンバーガス圧力は、使用されるガスのイオン化に必要なエネルギーに依存しており、
    3.2)アルゴンイオンビーム生成の場合、プラズマチャンバーガス圧力は略0.1mbarである大電流密度イオンビーム源。
  4. 上記チャンバーの直径は、上記出射穴の直径の10倍又は10倍を僅かに上回っており、
    且つ上記チャンバーの直径は、請求項3に記載の操作圧力下におけるガス原子の平均自由行程の少なくとも5倍以上の長さであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の大電流密度イオンビーム源。
  5. 上記陰極電極は導電性部材よりなり、
    上記陰極電極の内側に面した領域には、特別な物質が取り付けられており、
    上記陰極電極表面が十分に正電荷を帯びた場合に、上記物質の厚みと物性により、上記陰極部材からプラズマ源へと電子を放出させることを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  6. 上記特別な物質は、様々な方法により得ることができる厚さ略2〜20nmの薄膜状であることを特徴とする請求項5に記載の大電流密度イオンビーム源。
  7. 上記特別な物質は、陽極酸化処理されたアルミニウムの酸化膜であることを特徴とする請求項5又は6に記載の大電流密度イオンビーム源。
  8. 上記陰極電極は導電性部材よりなり、
    上記陰極電極の表面は、二次電子を放出する仕事関数の低い伝導性物質よりなり、ガスのイオン化エネルギーとほぼ同等のイオン衝撃に耐えることができることを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  9. 上記陰極電極は、上記プラズマチャンバーから上記真空チャンバーへとイオン流が流出する出射穴の役割を果たす円孔を備えていることを特徴とする請求項1又は8に記載の大電流密度イオンビーム源。
  10. 上記出射穴の長さは、その直径の10倍よりも小さくないことを特徴とする請求項9に記載の大電流密度イオンビーム源。
  11. 上記陰極電極は、接地電位に接続されており、システムの基準電位として機能することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の大電流密度イオンビーム源。
  12. 上記陽極電極は、ガス注入口の役割を果たす穴を備えており、
    上記穴には、上記プラズマチューブへと流入するガス流量を調節する装置が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  13. 上記陽極電極は、DC電源の正極に接続され、上記DC電源の負極が接地電位に接続されることを特徴とする請求項1又は12に記載の大電流密度イオンビーム源。
  14. 上記DC電源は、50ボルト又はそれ以下の電圧により有効増倍を維持できることを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  15. プラズマを励起する上記一連の装置であって、
    50ワット以下の低出力マイクロ波を用いてプラズマを励起するように設計されたマイクロ波共振空洞を備え、
    上記マイクロ波共振空洞の内部は、マイクロ波アンテナであり、
    上記マイクロ波アンテナは、マイクロ波電界を上記マイクロ波共振空洞内に伝えるために、同軸ケーブルと2.45GHzの周波数のマイクロ波源とに接続されており、
    上記プラズマチャンバーは、上記マイクロ波共振空洞の中に備えられており、上記マイクロ波共振空洞の幅に対して位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  16. 上記プラズマを励起する装置が、上記プラズマチャンバー内部にパルス電圧を印加する装置であることを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  17. いったんマイクロ波、電圧パルス又は他の手段によりDC電子なだれ増倍が始まると、当該DC電子なだれ増倍は大電流密度を維持し、その結果生じる大電流イオン流束は、プラズマチャンバー(内圧10−1mbar)と周囲の真空チャンバー(10−4mbar)との間の圧力勾配もまた利用し、
    上記陰極側の空間電荷層(dE/dx≠0など、電界と距離との相関勾配が0でない場所)のイオンは、電界の影響のみでなく、上記プラズマチャンバー内部の高い圧力の作用も受けて、小さな穴を通り、より低い圧力の上記周囲の真空チャンバーへと移動することを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  18. プラズマを励起するメカニズムを、十分な電子なだれ増倍が発生した後に、停止させることができることを特徴とする請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
  19. 低いビーム発散及びエネルギー拡散を維持したまま、任意の高エネルギーへとさらに外部から加速することができる請求項1に記載の大電流密度イオンビーム源。
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