JP2005249724A - 分析装置管理システムおよびそれに用いられる分析装置、管理用コンピュータ、並びに制御用コンピュータ - Google Patents
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Abstract
【課題】分析装置の運転状態を把握して、効率良く分析を制御することができる分析装置管理システムを提供する。
【解決手段】分析装置1内の運転状態通知部14は、運転状態情報を、管理用コンピュータ2に与える。管理用コンピュータ2内の運転状態管理部24は、個々の分析装置1に関する運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理し、書き換え可能な第1運転状態リストメモリ部25に書き込んで記憶する。制御用コンピュータ3内の運転状態受取部34は、管理用コンピュータ2から運転状態リストを受け取り、書き換え可能な第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶する。管理用コンピュータ2を介して最新の運転状態情報や運転状態リストが制御用コンピュータ3に送られるので、制御用コンピュータ3から分析装置1に接続しなくても、制御用コンピュータ3は最新の運転状態を常に把握して、効率良く分析を制御することができる。
【選択図】図2
【解決手段】分析装置1内の運転状態通知部14は、運転状態情報を、管理用コンピュータ2に与える。管理用コンピュータ2内の運転状態管理部24は、個々の分析装置1に関する運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理し、書き換え可能な第1運転状態リストメモリ部25に書き込んで記憶する。制御用コンピュータ3内の運転状態受取部34は、管理用コンピュータ2から運転状態リストを受け取り、書き換え可能な第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶する。管理用コンピュータ2を介して最新の運転状態情報や運転状態リストが制御用コンピュータ3に送られるので、制御用コンピュータ3から分析装置1に接続しなくても、制御用コンピュータ3は最新の運転状態を常に把握して、効率良く分析を制御することができる。
【選択図】図2
Description
この発明は、医療分野、工業分野などに用いられる分析装置に関する分析装置管理システムおよびそれに用いられる分析装置、管理用コンピュータ、並びに制御用コンピュータに関する。
従来、分析装置101は、図9に示すように、通信回線(例えばRS−232C規格のケーブル)Cによって、制御用コンピュータ102に接続されており、制御用コンピュータ102から分析装置101を操作して、分析装置101による分析を制御している。分析装置101による分析結果を、通信回線Cを介して制御用コンピュータ102に与えて、分析結果に基づいて様々な処理を行って、分析結果をオペレータに対応して出力している。分析装置101は、複数台の分析装置101A,101B,101C,…からなり、それぞれの分析装置101A,101B,101C,…と制御用コンピュータ102とを、通信回線Cによって相互に接続している。これらの分析装置101や制御用コンピュータ102は、同じエリアに設置されている。実際にはRS−232C規格のケーブルを通信回線として用いている場合には、制御用コンピュータ102と分析装置101とが1対1に接続される。通常、制御用コンピュータ102には2つのポートがあるので、制御用コンピュータ102に接続可能な分析装置101は2台である。
これらの分析装置101や制御用コンピュータ102を、図10に示すように、互いに異なるエリア(例えば分析装置101を集約させた装置室αと制御用コンピュータ102を集約させたコンピュータ室β)にそれぞれ設置して、図9に示す通信回線C(RS−232Cケーブル)よりも広く通信できる通信回線(例えばLAN(Local Area Network)ケーブル)Lを介して、分析装置101と制御用コンピュータ102とを相互に接続してシステムを構築することが試みられている。通信できるデータの容量については図10に示す通信回線Lの方が図9に示す通信回線Cよりも多いので、制御用コンピュータ102の方にも複数台の制御用コンピュータ102a,102b,102c,…を設置して、分析装置101A,101B,101C,…と制御用コンピュータ102a,102b,102c,…とを、通信回線Lによって相互に接続してシステムを構築することが可能である。また、図10に示すようにシステムを構築することで制御用コンピュータ102に接続可能な分析装置101も、図9に示す通信回線Cの場合と比較すると多くなる。
しかしながら、このようなシステムの場合には、次のような問題がある。
すなわち、故障などによって分析装置101の電源がOFFになっている、あるいは他のオペレータが制御用コンピュータ102から操作して分析装置101を使用している場合には、その分析装置101を操作して使用することができない。図9に示すように、分析装置101や制御用コンピュータ102が同じエリアに設置されている場合には、分析装置101の電源がOFFや使用状況といった運転状態を同じエリア内で確認することができるが。図10に示すように、互いに異なるエリアに設置されている場合には、エリア(分析装置101を集約させた装置室α)にまでオペレータが移動しなければ、運転状態を確認することができない。そこで、図10に示すシステムの場合には、制御用コンピュータ102から通信回線Lを介して操作対象である分析装置101に接続(アクセス)してから、その分析装置101の使用状況を示す運転状態を確認することが考えられるが、一旦、接続しなければ運転状態を確認することができない。
また、運転状態を確認して把握することができないと、次のような問題がある。
すなわち、分析装置101の操作の際には、分析装置101を操作する操作プログラム(操作ソフトウェア)を制御用コンピュータ102に記憶(インストール)して、各分析装置101A,101B,101C…ごとに分析条件などの設定情報を操作ソフトウェア上で設定登録して、その設定情報を各分析装置101A,101B,101C,…に与えている。全数の分析装置101A,101B,101C,…について設定情報を予め設定登録することも可能ではあるが、個々の分析装置101A,101B,101C,…について設定情報を設定登録する場合には、少なくとも操作対象である分析装置101については設定情報を予め設定登録しなければならない。したがって、操作ソフトウェア上で設定登録されていない分析装置101があれば、その分析装置101が使用可能でたとえあっても、その分析装置101の操作が行えない。もし、設定登録されていない分析装置101があって、その分析装置101を操作して使用する場合には、(1)その分析装置101に接続して運転状態を確認する工程、(2)運転状態の確認により使用可能であればその分析装置101について設定情報を設定登録する工程の2工程が必要になる。また、上記(2)において使用可能でなければ、使用可能になるまでの間に設定情報を設定登録する作業を行う、あるいは使用可能になるまで接続を試みた後に使用可能になってから設定情報を登録するという手間がかかる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、分析装置の運転状態を把握して、効率良く分析を制御することができる分析装置管理システムおよびそれに用いられる分析装置、管理用コンピュータ、並びに制御用コンピュータを提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、所定の分析を行う複数台の分析装置と、個々の分析装置の運転状態を管理する管理用コンピュータと、分析装置を操作して分析を制御する制御用コンピュータとを、通信回線によって相互に接続して構成された分析装置管理システムであって、前記分析装置は、前記運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報を、前記通信回線を介して前記管理用コンピュータに与えて、運転状態を管理用コンピュータに通知する運転状態通知手段を備え、管理用コンピュータは、個々の分析装置に関する運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理する運転状態管理手段と、その運転状態管理手段で管理された前記運転状態リストを書き込んで記憶して、必要に応じて読み出し可能な第1運転状態リスト記憶手段とを備えるとともに、前記制御用コンピュータは、通信回線を介して、管理用コンピュータから運転状態リストを受け取る運転状態受取手段と、その運転状態受取手段で受け取った運転状態リストを書き込んで記憶して、必要に応じて読み出し可能な第2運転状態リスト記憶手段とを備え、前記第1および第2運転状態リスト記憶手段は、最新のリストに書き換え可能に構成されていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、分析装置に備えられた運転状態通知手段は、運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報を、通信回線を介して管理用コンピュータに与えて、運転状態を管理用コンピュータに通知する。同様に、他の分析装置に備えられた運転状態通知手段も、それぞれの運転状態を管理用コンピュータに通知する。管理用コンピュータに備えられた運転状態管理手段は、個々の分析装置に関する運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理する。その運転状態管理手段で管理された運転状態リストを、管理用コンピュータに備えられた第1運転状態リスト記憶手段に書き込んで記憶して、必要に応じてその第1運転状態リスト記憶手段から運転状態リストを読み出す。この第1運転状態リスト記憶手段は、最新のリストに書き換え可能に構成されており、管理用コンピュータは最新の運転状態情報を常に保持することになる。制御用コンピュータに備えられた運転状態受取手段は、通信回線を介して、管理用コンピュータから運転状態リストを受け取る。その運転状態受取手段で受け取った運転状態リストを、制御用コンピュータに備えられた第2運転状態リスト記憶手段に書き込んで記憶して、必要に応じてその第2運転状態リスト記憶手段から運転状態リストを読み出す。この第2運転状態リスト記憶手段も、最新のリストに書き換え可能に構成されており、制御用コンピュータは最新の運転状態を常に保持することになる。
このように分析装置や制御用コンピュータの他に管理用コンピュータを介在させて、管理用コンピュータを介して最新の運転状態(運転状態情報や運転状態リスト)が制御用コンピュータに送られるので、通信回線を介して制御用コンピュータから分析装置に接続しなくても、制御用コンピュータは最新の運転状態を常に把握して、効率良く分析を制御することができる。
上述した発明において、制御用コンピュータからの要請に基づいて、運転状態受取手段は、通信回線を介して個々の分析装置からそれぞれの運転状態情報を受け取り、運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを第2運転状態リスト記憶手段に書き込んで記憶するのが好ましい(請求項2に記載の発明)。この発明の場合には、管理用コンピュータが故障などによってその電源がOFFになっても、制御用コンピュータが要請すれば、管理用コンピュータを介さずに、個々の分析装置からそれぞれの運転状態情報を直接に受け取って、最新のリストに更新することができる。
また、各発明における好ましい一例は、制御用コンピュータからの要請があったときのみに、運転状態管理手段は、通信回線を介して運転状態リストを運転状態受取手段に与えて、そのリストを運転状態受取手段が受け取り、運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを第2運転状態リスト記憶手段に書き込んで記憶すること(請求項3に記載の発明)である。制御用コンピュータからの要請があったときのみに、運転状態管理手段は運転状態リストを運転状態受取手段に与えるので、運転状態管理手段に備えられた管理用コンピュータの負荷を低減させることができる。また、制御用コンピュータの方では、最新の運転状態リストが常に必要とは限らず、必要だと判断したときのみ制御用コンピュータから要請して、最新のリストに書き換えるのみで十分である。
さらに、各発明における好ましい他の一例は、運転状態が変化したときのみに、運転状態通知手段は、運転状態情報を管理用コンピュータに与えて、運転状態管理手段は、運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを第1運転状態リスト記憶手段に書き込んで記憶すること(請求項4に記載の発明)である。運転状態が変化したときのみに、運転状態通知手段は運転状態を管理用コンピュータに通知するので、運転状態通知手段に備えられた各分析装置の負荷をそれぞれ低減させることができる。また、運転状態が変化するまでは、それまでの運転状態リストが最新であるので、運転状態が変化したときのみに最新のリストに書き換えるのみで十分である。
上述した各発明において、制御用コンピュータは、第2運転状態リスト記憶手段から読み出された運転状態リストを出力する出力手段を備えるのが好ましい(請求項5に記載の発明)。このような出力手段を備えることで、制御用コンピュータを利用するオペレータに、出力された運転状態リストの閲覧に供することができる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の分析装置管理システムに用いられる分析装置であって、分析装置の運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報を、通信回線を介して管理用コンピュータに与えて、運転状態を管理用コンピュータに通知する運転状態通知手段を備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項6に記載の発明によれば、分析装置の運転状態を把握して、効率良く分析を制御することができる分析装置管理システムに用いられる分析装置を、好適に実施することができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の分析装置管理システムに用いられる管理用コンピュータであって、個々の分析装置に関して、かつ分析装置の運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理する運転状態管理手段と、その運転状態管理手段で管理された前記運転状態リストを書き込んで記憶して、必要に応じて読み出し可能な第1運転状態リスト記憶手段とを備え、前記第1運転状態リスト記憶手段は、最新のリストに書き換え可能に構成されていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項7に記載の発明によれば、分析装置の運転状態を把握して、効率良く分析を制御することができる分析装置管理システムに用いられる管理用コンピュータを、好適に実施することができる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の分析装置管理システムに用いられる制御用コンピュータであって、個々の分析装置に関して、かつ分析装置の運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報をまとめた運転状態リストを管理用コンピュータから受け取る運転状態受取手段と、その運転状態受取手段で受け取った運転状態リストを書き込んで記憶して、必要に応じて読み出し可能な第2運転状態リスト記憶手段とを備え、前記第2運転状態リスト記憶手段は、最新のリストに書き換え可能に構成されていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項8に記載の発明によれば、分析装置の運転状態を把握して、効率良く分析を制御することができる分析装置管理システムに用いられる制御用コンピュータを、好適に実施することができる。
この発明に係る分析装置管理システム(請求項1に記載の発明)によれば、分析装置や制御用コンピュータの他に管理用コンピュータを介在させて、管理用コンピュータを介して最新の運転状態(運転状態情報や運転状態リスト)が制御用コンピュータに送られるので、通信回線を介して制御用コンピュータから分析装置に接続しなくても、制御用コンピュータは最新の運転状態を常に把握して、効率良く分析を制御することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係る分析装置管理システム(以下、『管理システム』と適宜略記する)の概略構成を示すブロック図であり、図2は、図1の実施例に係る管理システムに用いられる装置およびコンピュータの具体的構成を示したブロック図であり、図3は、分析装置の運転状態情報の一態様を示す図であり、図4は、分析装置の通信情報の一態様を示す図であり、図5は、運転状態リストの一態様を示す図であり、図6は、閲覧に供するときの運転状態リストの一態様を示す図である。
本実施例に係る管理システムは、図1に示すように、所定の分析を行う分析装置1と、分析装置1の運転状態を管理する管理用コンピュータ2と、分析装置1を操作して分析を制御する制御用コンピュータ3とを、通信回線Lによって相互に接続して構成されている。通信回線Lとしては、例えばLAN(Local Area Network)ケーブルが用いられる。分析装置1は、複数台の分析装置1A,1B,1C,…からなり、制御用コンピュータ3も、複数台の制御用コンピュータ3a,3b,3c,…からなる。分析装置1および制御用コンピュータ3の台数については特に限定されず、分析装置1の台数が制御用コンピュータ3の台数と同数であってもよいし、同数でなくてもよい。また、制御用コンピュータ3は1台のみであってもよい。
装置室αには、上述した分析装置1A,1B,1C,…を集約させて設置しているとともに、コンピュータ室βには、上述した管理用コンピュータ2および制御用コンピュータ3a,3b,3c,…を集約させて設置している。通信回線Lは、装置室αとコンピュータ室βとの間にまたがって配設されている。
本実施例では、分析装置1として、固相反応用のレジン粒を反応容器に入れて、試薬や溶媒を反応容器に注入して固相反応を進行させて、レジン粒内部に生成された化合物を分析するカラムタイプの液体クロマトグラフィー(Liquid Chromatography)を行う、あるいはガス(気相)を用いて分析するガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography)を行う装置を例に採って説明する。ここで、運転状態とは、分析装置1の電源がOFFや使用状況を含むとともに、運転状態情報とは、その運転状態に関する情報を含んでいる。
運転状態としては、本実施例の場合には、例えば図3に示すように、オペレータが分析装置1を使用せずに使用可能な状態を示す『未使用』(図5、図6では『使用可』)や、分析装置1を使用して、かつ分析前の状態を示す『使用中』や、分析装置1を使用して、かつ分析中の状態を示す『分析中』や、故障などによって分析装置1の電源がOFFの状態を示す『エラー』などがある。また、運転状態に関する情報以外の情報としては、本実施例の場合には、例えば図3に示すように、装置やコンピュータのアドレスを提示するのに用いられるIP(Internet Protocol)アドレスにおいて個々の分析装置1のIPアドレスを示す『装置のIPアドレス』や、液体クロマトグラフィーやガスクロマトグラフィーのクロマトグラフィーのタイプを示す『装置タイプ』や、『装置名』や、『装置構成』や、『分析モード』などがある。
本実施例では、管理用コンピュータ2および制御用コンピュータ3は、ともに同じハードウェアの構成を有するコンピュータからなる。管理用コンピュータ2および制御用コンピュータ3に記憶(インストール)するプログラムが、互いに異なる。つまり、インストールすべきソフトウェアが、互いに異なる。管理用コンピュータ2には、個々の分析装置1の運転状態を管理する管理プログラム(管理ソフトウェア)がインストールされるとともに、制御用コンピュータ3には、分析装置1を操作する操作プログラム(操作ソフトウェア)がインストールされる。オペレータは、インストールすべきコンピュータを任意に選択して、インストールされたコンピュータによって、管理用コンピュータ2または制御用コンピュータ3のいずれかになる。
もちろん、管理用コンピュータ2および制御用コンピュータ3が、互いに異なるハードウェアの構成を有するコンピュータであってもよいし、制御用コンピュータ3においても各制御用コンピュータ3a,3b,3c,…が、互いに異なるハードウェアの構成を有するコンピュータであってもよい。
上述したプログラムをROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体(図示省略)に記憶して、記憶媒体から読み出されたプログラムを中央演算処理装置(CPU)などに代表される制御部(コントローラ)が実行することで、図2に示すように、運転状態管理部24を管理用コンピュータ2が備えるとともに、運転状態受取部34を制御用コンピュータ3が備える。
なお、個々の分析装置1には、運転状態が変化したときのみに、その運転状態情報を管理用コンピュータ2に与えて、運転状態を管理用コンピュータ2に通知するプログラムや、図4に示すように分析装置1のIPアドレス(図4では『装置のIPアドレス』)と通信先である管理用・制御用コンピュータ2,3(図4では『通信先のIPアドレス』)とを示す通信情報がそれぞれインストールされている。これらのプログラムや通信情報を分析装置1に備えられた記憶媒体(図2ではメモリ部12)に記憶して、記憶媒体から読み出されたプログラムを分析装置1に備えられた制御部(図2ではコントローラ11)が実行することで、インストールされた分析装置1が通信情報に設定登録された管理用コンピュータ2に運転状態を通知する運転状態通知部14を、分析装置1が備える。
図2に示すように、各分析装置1は、コントローラ11やメモリ部12や入力部13を備えるとともに、コントローラ11は運転状態通知部14を備えている。コントローラ11および運転状態通知部14は制御部などで構成されているとともに、メモリ部12は記憶媒体などで構成されている。また、入力部13は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。メモリ部12には、上述した通信情報も記憶されている。運転状態通知部14は、この発明における運転状態通知手段に相当する。
管理用コンピュータ2は、コントローラ21やメモリ部22や入力部23を備えるとともに、コントローラ21は運転状態管理部24を備え、メモリ部22は第1運転状態リストメモリ部25を備えている。コントローラ21および運転状態管理部24は制御部などで構成されているとともに、メモリ部22は記憶媒体で構成されており、第1運転状態リストメモリ部25は、RAMなどに代表される書き換え可能な記憶媒体で構成されている。また、入力部23はポインティングデバイスで構成されている。メモリ部22には、管理用コンピュータ2のIPアドレスも記憶されている。運転状態管理部24は、この発明における運転状態管理手段に相当し、第1運転状態リストメモリ部25は、この発明における第1運転状態リスト記憶手段に相当する。
各制御用コンピュータ3は、コントローラ31やメモリ部32や入力部33を備えるとともに、コントローラ33は運転状態受取部34を備え、メモリ部32は第2運転状態リストメモリ部35を備えている。コントローラ31および運転状態受取部34は制御部などで構成されているとともに、メモリ部32は記憶媒体で構成されており、第2運転状態リストメモリ部35は、書き換え可能な記憶媒体で構成されている。また、入力部33ははポインティングデバイスで構成されている。メモリ部22には、個々の制御用コンピュータ3のIPアドレスも記憶されている。運転状態受取部34は、この発明における運転状態受取手段に相当し、第2運転状態リストメモリ部35は、この発明における第2運転状態リスト記憶手段に相当する。
次に、分析装置1およびコンピュータ2,3の各部の具体的な構成について説明する。
分析装置1内の運転状態通知部14は、運転状態が変化したときのみに、その運転状態情報を管理用コンピュータ2に与えて、運転状態を管理用コンピュータ2に通知する。運転状態が変化するとは、図3に示す『未使用』,『使用中』,『分析中』,『エラー』のいずれか1つの運転状態が別の運転状態に変化したときことを示す。例えば、『未使用』から『使用中』に変化したときやその逆の場合、『使用中』から『分析中』に変化したときやその逆の場合、『未使用』や『使用中』や『分析中』から『エラー』に変化したとき、『エラー』から『未使用』に変化したときなどである。なお、管理用コンピュータ2への運転状態の通知は、図4に示す通信情報の通信先のIPアドレスに基づいて行われる。
また、運転状態通知部14は、制御用コンピュータ3からの要請に基づいて制御用コンピュータ3に運転情報を通知する機能をも有している。この要請は、オペレータが入力部33に要請を示すコマンドを入力したり、要請ボタン等を示す入力部33を押したりクリックすることで、制御用コンピュータ3から分析装置1内の運転状態通知部14に送られる。なお、制御用コンピュータ3への運転状態の通知は、図4に示す通信情報の通信先のIPアドレスに基づいて行われる。
管理用コンピュータ2内の運転状態管理部24は、個々の分析装置1に関する運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理する。具体的には、図3に示す分析装置1ごとの運転状態情報を、図5に示すようにリストとしてまとめる。後述する図6も含めて図5中の装置タイプにおいて、『LC』は液体クロマトグラフィー(Liquid Chromatography)を示し、『GC』はガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography)を示す。図5、図6中の『使用可』は図3に示す『未使用』と同じである。この運転状態リストは第1運転状態リストメモリ部25に記憶される。
運転状態管理部24は、制御用コンピュータ3からの要請があったときのみに、第1運転状態リストメモリ部25から運転状態リストを読み出して、その運転状態リストを制御用コンピュータ3内の運転状態受取部34に与える機能をも有している。この要請も、入力部33を介してオペレータが入力等を行うことで、制御用コンピュータ3から管理用コンピュータ2内の運転状態管理部24に送られる。
制御用コンピュータ3内の運転状態受取部34は、管理用コンピュータ2から運転状態リストを受け取る。具体的には、図5に示すリストを受け取る。この運転状態リストは第2運転状態リストメモリ部35に記憶される。
他にも、コンピュータ2,3は、モニタなどに代表される出力部を備えている。本実施例では、制御用コンピュータ3は、第2運転状態リストメモリ部35から読み出された運転状態リストを出力して、図6に示すようにモニタ36に出力表示する。図6は、図5中のリストのうち、最小必要源の『装置名』、『装置タイプ』、『運転状態』のみを残して編集されたものであって、モニタ36に出力されたリストの閲覧を、制御用コンピュータ3を利用するオペレータに供している。なお、出力部は、上述したモニタ36に限定されず、制御用コンピュータ3の周辺に、印刷出力するプリンタ(図示省略)を備え、そのプリンタにリストのデータを出力するインターフェイスであってもよい。出力部は、この発明における出力手段に相当する。
分析装置1やおよび管理用・制御用コンピュータ2,3間での、上述した通知や受取や要請に関するデータの送受信は、通信回線Lを介して行われる。
続いて、本実施例に係る管理システムにおける一連の処理の流れについて図7、図8のフローチャートを参照して説明する。図7は、本実施例システムにおける運転状態リストの更新の流れを示すフローチャートであり、図8は、本実施例システムでの制御用コンピュータ3における処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS1)運転状態変化?
分析装置1内の運転状態通知部14は、イベント発生時、すなわち運転状態が変化したか否かを判定する。イベントが発生していなければステップS1をループして待機する。
分析装置1内の運転状態通知部14は、イベント発生時、すなわち運転状態が変化したか否かを判定する。イベントが発生していなければステップS1をループして待機する。
(ステップS2)運転状態の通知
イベントが発生していれば、運転状態通知部14は、変化後の運転状態を管理用コンピュータ2に通知するために、通信情報(図4参照)に設定登録された管理用コンピュータ2に変化後の運転状態情報(図3参照)を、通信回線Lを介して管理用コンピュータ2に与える。
イベントが発生していれば、運転状態通知部14は、変化後の運転状態を管理用コンピュータ2に通知するために、通信情報(図4参照)に設定登録された管理用コンピュータ2に変化後の運転状態情報(図3参照)を、通信回線Lを介して管理用コンピュータ2に与える。
(ステップS3)運転状態の受取
管理用コンピュータ2内の運転状態管理部24は、通知された運転状態を受け取る。
管理用コンピュータ2内の運転状態管理部24は、通知された運転状態を受け取る。
(ステップS4)運転状態リストの更新
運転状態管理部24は、個々の分析装置1に関する運転状態情報を運転状態リスト(図5参照)にまとめて管理し、運転状態管理部24で管理された運転状態リストを第1運転状態リストメモリ部25に書き込んで記憶する。この書き込みの際には、変化前に関する運転状態と重複する箇所については、変化後である最新のリストに書き換えて更新する。
運転状態管理部24は、個々の分析装置1に関する運転状態情報を運転状態リスト(図5参照)にまとめて管理し、運転状態管理部24で管理された運転状態リストを第1運転状態リストメモリ部25に書き込んで記憶する。この書き込みの際には、変化前に関する運転状態と重複する箇所については、変化後である最新のリストに書き換えて更新する。
このように、第1運転状態リストメモリ部25は、最新のリストに書き換え可能に構成されており、管理用コンピュータ2は最新の運転状態情報を常に保持することになる。このように保持した最新の運転状態情報については、必要に応じて第1運転状態リストメモリ部25から読み出される。
(ステップT1)リスト受取の要請
本実施例の場合には、入力部33を介してオペレータが入力等を行うことで、制御用コンピュータ3から管理用コンピュータ2内の運転状態管理部24にリスト受取の要請に関するデータが送られる。その要請に基づいて、運転状態リストを第1運転状態リストメモリ部25から読み出して、制御用コンピュータ3に運転情報リストを与える。
本実施例の場合には、入力部33を介してオペレータが入力等を行うことで、制御用コンピュータ3から管理用コンピュータ2内の運転状態管理部24にリスト受取の要請に関するデータが送られる。その要請に基づいて、運転状態リストを第1運転状態リストメモリ部25から読み出して、制御用コンピュータ3に運転情報リストを与える。
(ステップT2)受取可能?
このとき、与えられるべき運転状態リストが受取可能であるか否かを判定する。もし、要請したにも関わらず、管理用コンピュータ2が故障などによってその電源がOFFになった場合でリストが運転状態受取部34で受取不能であれば、リストが受け取れないので次のステップT6に移行する。もし、リストが運転状態受取部34で受取可能であれば、次のステップT3に移行する。
このとき、与えられるべき運転状態リストが受取可能であるか否かを判定する。もし、要請したにも関わらず、管理用コンピュータ2が故障などによってその電源がOFFになった場合でリストが運転状態受取部34で受取不能であれば、リストが受け取れないので次のステップT6に移行する。もし、リストが運転状態受取部34で受取可能であれば、次のステップT3に移行する。
(ステップT3)リストの閲覧
受け取った最新のリストを、制御用コンピュータ3内の第2運転状態リストメモリ部35に書き換えて更新してもよいか否かをオペレータに訊くために、受け取ったリストをモニタ36に出力表示して(図6参照)、リストの閲覧を行う。
受け取った最新のリストを、制御用コンピュータ3内の第2運転状態リストメモリ部35に書き換えて更新してもよいか否かをオペレータに訊くために、受け取ったリストをモニタ36に出力表示して(図6参照)、リストの閲覧を行う。
(ステップT4)リストの更新
もし、更新してもよいのであれば、入力部33を介して、例えば『上書きしますか?』と『はい』と『いいえ』との各ボタンをモニタ36に表示させて、『はい』のボタンをクリックして、運転状態受取部34で受け取った最新のリストを第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶する。もし、更新しない場合には、入力部33を介して、『いいえ』のボタンをクリックして、その最新のリストを第2運転状態メモリ部35に書き込まず、前回に更新されたリストの状態でデータを保持する。もちろん、リストを受け取れば、オペレータに更新するか否かを選択させずに、条件なしで更新を自動的に行ってもよい。
もし、更新してもよいのであれば、入力部33を介して、例えば『上書きしますか?』と『はい』と『いいえ』との各ボタンをモニタ36に表示させて、『はい』のボタンをクリックして、運転状態受取部34で受け取った最新のリストを第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶する。もし、更新しない場合には、入力部33を介して、『いいえ』のボタンをクリックして、その最新のリストを第2運転状態メモリ部35に書き込まず、前回に更新されたリストの状態でデータを保持する。もちろん、リストを受け取れば、オペレータに更新するか否かを選択させずに、条件なしで更新を自動的に行ってもよい。
(ステップT5)操作ソフトウェアの起動
更新すれば、第2運転状態リストメモリ部35に書き込まれた運転状態リストをモニタ36に再度に表示させて(図6参照)、オペレータはリストのうち、『使用可』となっている装置を選択する。そして、操作プログラム(操作ソフトウェア)を起動して、選択された分析装置1について分析条件などの設定情報を操作ソフトウェア上で設定登録する。設定登録された設定情報は選択された分析装置1に与えられて、その分析装置1の操作を行って、分析装置1による分析の制御を行う。
更新すれば、第2運転状態リストメモリ部35に書き込まれた運転状態リストをモニタ36に再度に表示させて(図6参照)、オペレータはリストのうち、『使用可』となっている装置を選択する。そして、操作プログラム(操作ソフトウェア)を起動して、選択された分析装置1について分析条件などの設定情報を操作ソフトウェア上で設定登録する。設定登録された設定情報は選択された分析装置1に与えられて、その分析装置1の操作を行って、分析装置1による分析の制御を行う。
(ステップT6)リスト受取の要請
ステップT2で運転状態リストが受取不能であれば、管理用コンピュータ2が故障などによってその電源がOFFになったと判定する。そして、入力部33を介してオペレータが入力等を行うことで、制御用コンピュータ3から個々の分析装置1にリスト受取の要請に関するデータが送られる。その要請に基づいて、運転状態受取部34は、リストのうち、『使用可』となっている個々の分析装置1からそれぞれの運転状態情報を受け取る。
ステップT2で運転状態リストが受取不能であれば、管理用コンピュータ2が故障などによってその電源がOFFになったと判定する。そして、入力部33を介してオペレータが入力等を行うことで、制御用コンピュータ3から個々の分析装置1にリスト受取の要請に関するデータが送られる。その要請に基づいて、運転状態受取部34は、リストのうち、『使用可』となっている個々の分析装置1からそれぞれの運転状態情報を受け取る。
(ステップT7)リストの更新
運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶する。
運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶する。
(ステップT8)分析装置の選択
更新された運転状態リストをモニタ36に表示させて、オペレータはリストのうち、『使用可』となっている装置を選択する。そして、ステップT5に移行して、操作ソフトウェアを起動させて、同様の操作を行う。
更新された運転状態リストをモニタ36に表示させて、オペレータはリストのうち、『使用可』となっている装置を選択する。そして、ステップT5に移行して、操作ソフトウェアを起動させて、同様の操作を行う。
以上のように構成された本実施例システムによれば、分析装置1に備えられた運転状態通知部14は、運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報を、通信回線Lを介して管理用コンピュータ2に与えて、運転状態を管理用コンピュータ2に通知する。同様に、他の分析装置1に備えられた運転状態通知部14も、それぞれの運転状態を管理用コンピュータ2に通知する。管理用コンピュータ2に備えられた運転状態管理部24は、個々の分析装置1に関する運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理する。その運転状態管理部24で管理された運転状態リストを、管理用コンピュータ2に備えられた第1運転状態リストメモリ部25に書き込んで記憶して、必要に応じてその第1運転状態リストメモリ部25から運転状態リストを読み出す。この第1運転状態リストメモリ部25は、最新のリストに書き換え可能に構成されており、管理用コンピュータ2は最新の運転状態情報を常に保持することになる。制御用コンピュータ3に備えられた運転状態受取部34は、通信回線を介して、管理用コンピュータ2から運転状態リストを受け取る。その運転状態受取部24で受け取った運転状態リストを、制御用コンピュータ3に備えられた第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶して、必要に応じてその第2運転状態リストメモリ部35から運転状態リストを読み出す。この第2運転状態リストメモリ部35も、最新のリストに書き換え可能に構成されており、制御用コンピュータ3は最新の運転状態を常に保持することになる。
このように分析装置1や制御用コンピュータ3の他に管理用コンピュータ2を介在させて、管理用コンピュータ2を介して最新の運転状態(運転状態情報や運転状態リスト)が制御用コンピュータ3に送られるので、通信回線Lを介して制御用コンピュータ3から分析装置1に接続(アクセス)しなくても、制御用コンピュータ3は最新の運転状態を常に把握して、効率良く分析を制御することができる。
また、運転状態を制御用コンピュータ3が保持しているので、(1)その分析装置1に接続して運転状態を確認する工程が必要でない。したがって、全数でなく個々の分析装置1A,1B,1C,…について設定情報を予め登録する場合において、もし、設定登録されていない分析装置1を使用するときであっても、 (2) 運転状態の確認により使用可能であればその分析装置1について設定登録する工程のみで済む。このことから、上記(2)において使用可能でなくとも、使用可能になるまで制御用コンピュータ3から分析装置1に接続を試みる必要がなく、例えばモニタ36などの出力部に出力させることによって運転状態の確認を行って、その運転状態が使用可能か否かを確認すればよいので、従来と比較して手間が低減する。
また、本実施例では、制御用コンピュータ3からの要請に基づいて、運転状態受取部34は、通信回線Lを介して個々の分析装置1からそれぞれの運転状態情報を受け取り、運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶している。このようにすることで、管理用コンピュータ2が故障などによってその電源がOFFになっても、制御用コンピュータ3が要請すれば、管理用コンピュータ2を介さずに、個々の分析装置1からそれぞれの運転状態情報を直接に受け取って、最新のリストに更新することができる。
また、本実施例では、制御用コンピュータ3からの要請があったときのみに、運転状態管理部24は、通信回線Lを介して運転状態リストを運転状態受取部34に与えて、そのリストを運転状態受取部34が受け取り、運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを第2運転状態リストメモリ部35に書き込んで記憶している。制御用コンピュータ3からの要請があったときのみに、運転状態管理部24は運転状態リストを運転状態受取部34に与えるので、運転状態管理部24に備えられた管理用コンピュータ2の負荷を低減させることができる。また、制御用コンピュータ3の方では、最新の運転状態リストが常に必要とは限らず、必要だと判断したときのみ制御用コンピュータ3から要請して、最新のリストに書き換えるのみで十分である。
また、本実施例では、運転状態が変化したときのみに、運転状態通知部14は、運転状態情報を管理用コンピュータ2に与えて、運転状態管理部24は、運転状態を最新のリストに更新し、その最新のリストを第1運転状態リストメモリ部25に書き込んで記憶している。運転状態が変化したときのみに、運転状態通知部14は運転状態を管理用コンピュータ2に通知するので、運転状態通知部14に備えられた各分析装置1の負荷をそれぞれ低減させることができる。また、運転状態が変化するまでは、それまで(前回)の運転状態が最新であるので、運転状態が変化したときのみに最新のリストに書き換えるのみで十分である。
また、本実施例では、制御用コンピュータ3に備えられたモニタ36は、第2運転状態リストメモリ部35から読み出された運転状態リストを出力するように構成されているので、制御用コンピュータ3を利用するオペレータに、出力された運転状態リストの閲覧に供することができる。
また、分析装置1の運転状態を把握して、効率良く分析を制御することができる本実施例に係る管理システムに用いられる分析装置1や管理用コンピュータ2や制御用コンピュータ3を、それぞれ好適に実施することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、クロマトグラフィーに関する分析装置を例に採って説明したが、これに限定されない。例えば、光分析などに用いられる分光光度計や、熱分析熱量計や、放射線で例えば食品中の異物を検出する放射線異物検出装置や、粘度分布測定装置や、におい識別装置など、所定の分析を行う分析装置であれば、この発明は適用することができる。
(2)上述した実施例では、通信回線としてLANケーブルを用いたが、これに限定されない。光でデータを転送して通信を行う光ケーブルなど、通常の通信回線で用いられるものであれば、特に限定されない。また、この発明に係る分析装置管理システムは、互いに異なるエリアで分析装置1やコンピュータ2,3を設置する場合において、より効果的である。
(3)上述した実施例では、管理用コンピュータ2が故障などによってその電源がOFFになっても、個々の分析装置1からそれぞれの運転状態情報を運転状態受取部34が直接に受け取って、最新のリストに更新するように構成したが、管理用コンピュータ2から送られる運転状態リストのみで、最新のリストに更新してもよい。なお、管理コンピュータ2の電源がOFFになっても、最新のリストに更新することを考慮すれば、上述した実施例のように、個々の分析装置1からも運転状態情報から受け取って、最新のリストに更新するのがより好ましい。
また、実施例では、制御用コンピュータ3からの要請に基づいて、個々の分析装置1からそれぞれの運転状態情報を運転状態受取部34が直接に受け取ったが、所定間隔時間ごとや、予めプログラミングされた時間ごとに、個々の分析装置1からそれぞれの運転状態情報を運転状態受取部34が直接に受け取ってもよい。
(4)上述した実施例では、制御用コンピュータ3からの要請があったときのみに、運転状態管理部24は運転状態リストを制御用コンピュータ3側(の運転状態受取部34)に与えたが、所定間隔時間ごとや、予めプログラミングされた時間ごとに、運転状態管理部24は運転状態リストを制御用コンピュータ3側に与えてもよい。
(5)上述した実施例では、運転状態が変化したときのみに、運転状態通知部14は運転状態情報を管理用コンピュータ2に与えて通知したが、管理用コンピュータ2からの要請、または管理用コンピュータ2を介した制御用コンピュータ3からの要請に基づいて、その要請を分析装置1が受け取れば、運転状態通知部14が運転状態情報を管理用コンピュータ2に与えて通知してもよい。また、所定間隔時間ごとや、予めプログラミングされた時間ごとに、運転状態通知部14が運転状態情報を管理用コンピュータ2に与えて通知してもよい。
(6)上述した実施例では、モニタなどの出力部を備えたが、出力部をコンピュータとは別体に構成し、コンピュータに出力部を備えない構成であってもよい。
1 … 分析装置
2 … 管理用コンピュータ
3 … 制御用コンピュータ
14 … 運転状態通知部
24 … 運転状態管理部
25 … 第1運転状態リストメモリ部
34 … 運転状態受取部
35 … 第2運転状態リストメモリ部
36 … モニタ
2 … 管理用コンピュータ
3 … 制御用コンピュータ
14 … 運転状態通知部
24 … 運転状態管理部
25 … 第1運転状態リストメモリ部
34 … 運転状態受取部
35 … 第2運転状態リストメモリ部
36 … モニタ
Claims (8)
- 所定の分析を行う複数台の分析装置と、個々の分析装置の運転状態を管理する管理用コンピュータと、分析装置を操作して分析を制御する制御用コンピュータとを、通信回線によって相互に接続して構成された分析装置管理システムであって、前記分析装置は、前記運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報を、前記通信回線を介して前記管理用コンピュータに与えて、運転状態を管理用コンピュータに通知する運転状態通知手段を備え、管理用コンピュータは、個々の分析装置に関する運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理する運転状態管理手段と、その運転状態管理手段で管理された前記運転状態リストを書き込んで記憶して、必要に応じて読み出し可能な第1運転状態リスト記憶手段とを備えるとともに、前記制御用コンピュータは、通信回線を介して、管理用コンピュータから運転状態リストを受け取る運転状態受取手段と、その運転状態受取手段で受け取った運転状態リストを書き込んで記憶して、必要に応じて読み出し可能な第2運転状態リスト記憶手段とを備え、前記第1および第2運転状態リスト記憶手段は、最新のリストに書き換え可能に構成されていることを特徴とする分析装置管理システム。
- 請求項1に記載の分析装置管理システムにおいて、前記制御用コンピュータからの要請に基づいて、前記運転状態受取手段は、前記通信回線を介して前記個々の分析装置からそれぞれの前記運転状態情報を受け取り、前記運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを前記第2運転状態リスト記憶手段に書き込んで記憶することを特徴とする分析装置管理システム。
- 請求項1または請求項2に記載の分析装置管理システムにおいて、前記制御用コンピュータからの要請があったときのみに、前記運転状態管理手段は、前記通信回線を介して前記運転状態リストを前記運転状態受取手段に与えて、そのリストを運転状態受取手段が受け取り、前記運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを前記第2運転状態リスト記憶手段に書き込んで記憶することを特徴とする分析装置管理システム。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載の分析装置管理システムにおいて、前記運転状態が変化したときのみに、前記運転状態通知手段は、前記運転状態情報を前記管理用コンピュータに与えて、前記運転状態管理手段は、前記運転状態リストを最新のリストに更新し、その最新のリストを前記第1運転状態リスト記憶手段に書き込んで記憶することを特徴とする分析装置管理システム。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の分析装置管理システムにおいて、前記制御用コンピュータは、前記第2運転状態リスト記憶手段から読み出された前記運転状態リストを出力する出力手段を備えることを特徴とする分析装置管理システム。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載の分析装置管理システムに用いられる分析装置であって、分析装置の運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報を、通信回線を介して管理用コンピュータに与えて、運転状態を管理用コンピュータに通知する運転状態通知手段を備えることを特徴とする分析装置。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載の分析装置管理システムに用いられる管理用コンピュータであって、個々の分析装置に関して、かつ分析装置の運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報を運転状態リストにまとめて管理する運転状態管理手段と、その運転状態管理手段で管理された前記運転状態リストを書き込んで記憶して、必要に応じて読み出し可能な第1運転状態リスト記憶手段とを備え、前記第1運転状態リスト記憶手段は、最新のリストに書き換え可能に構成されていることを特徴とする管理用コンピュータ。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載の分析装置管理システムに用いられる制御用コンピュータであって、個々の分析装置に関して、かつ分析装置の運転状態に関する情報を含んだ運転状態情報をまとめた運転状態リストを管理用コンピュータから受け取る運転状態受取手段と、その運転状態受取手段で受け取った運転状態リストを書き込んで記憶して、必要に応じて読み出し可能な第2運転状態リスト記憶手段とを備え、前記第2運転状態リスト記憶手段は、最新のリストに書き換え可能に構成されていることを特徴とする制御用コンピュータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004064043A JP2005249724A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | 分析装置管理システムおよびそれに用いられる分析装置、管理用コンピュータ、並びに制御用コンピュータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005249724A true JP2005249724A (ja) | 2005-09-15 |
Family
ID=35030316
Family Applications (1)
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JP2004064043A Pending JP2005249724A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | 分析装置管理システムおよびそれに用いられる分析装置、管理用コンピュータ、並びに制御用コンピュータ |
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JP (1) | JP2005249724A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008268048A (ja) * | 2007-04-23 | 2008-11-06 | Shimadzu Corp | 分析機器制御装置 |
JP2009042150A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Shimadzu Corp | 分析装置制御システム及び分析装置制御プログラム |
-
2004
- 2004-03-08 JP JP2004064043A patent/JP2005249724A/ja active Pending
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