JP2005249293A - ヒートポンプ式給湯機の制御装置 - Google Patents

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【課題】異常動作時の原因を明確にし、異常内容を表示する。
【解決手段】ACラインの片側にACラインをオン・オフする第2のスイッチ手段13と、第2のスイッチ手段13と並列に接続した電流制限素子24と冷媒の圧力の状態によりオン・オフを行なう圧力スイッチ41と、圧力スイッチ41の信号を制御部20に入力すると共に制御部20を経由しない回路で第2のスイッチ手段13を遮断できるように接続したスイッチ遮断手段42を有する制御装置として、圧力スイッチ41の動作により発生したDCピーク異常を異常と判断せず、圧縮機の高圧異常と判断することで、異常時の原因を明確にして修理時間を短縮し、部品交換を減らすことができる。
【選択図】図1

Description

本発明はヒートポンプ式給湯機の制御装置に関するものである。
貯湯タンクと水熱交換器とを備え、貯湯タンク内の湯水と冷媒回路を流通する冷媒との間の熱交換を上記水熱交換器で行うよう構成したヒートポンプ式給湯機が、従来から用いられている。このようなヒートポンプ式給湯機では、冷媒回路中に設けられた空気熱交換器を蒸発器として機能させると共に、水熱交換器を凝縮器として機能させることにより給湯運転を行うことが可能である。このような構成のヒートポンプ給湯機では近年冷媒として二酸化酸素等の冷媒を使用することがあるが、このような冷媒の場合には空気調和機で用いられているR410A等の冷媒のように、冷媒の温度から圧力を推定することが非常に困難であるため、実際に冷媒の圧力を計測する圧力スイッチや圧力センサを用いて冷媒の圧力をモニタして制御を行なっている。その制御により冷媒の圧力を設計圧力内で制御して、圧縮機その他の冷凍サイクル機構の信頼性を確保する構成となっている。
特開2001−263801号公報
しかしながら、前記従来の給湯機の構成・制御方法では次のような問題点がある。圧力スイッチの信号により制御部で冷媒の圧力の状態をモニタし、冷媒の圧力が設計圧力以上の異常な圧力の状態になることを防止するように圧縮機の周波数を低下させる等して圧力の上昇を抑えているが、制御部が何等かの異常によりモニタできない状態に陥ってしまった場合に、圧力の上昇を抑えることができず、圧縮機等の冷凍サイクル機構の信頼性を満足することができなくなる。それを防止するために圧力スイッチの信号により制御部を介さずに回路的に圧縮機の電源ラインを遮断して圧縮機の駆動を強制的にオフすることが考えられる。しかしその場合には圧縮機駆動中に強制的に電源を遮断することになるので、図11に示すように圧力異常でなくDCピークエラーを表示してしまい、本来検知して表示するべき圧力異常が表示されないために、給湯機の異常の原因が判定できなくなるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、その目的とするところは、異常時の圧力の上昇を抑えつつ、異常発生の内容を正確に表示することにより、異常の原因を的確に判定することができるヒートポンプ式給湯機の制御装置を提供する。
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプ式給湯機の制御装置は、冷媒の圧力を検知してオン・オフ信号を出力する圧力スイッチを有し、圧力スイッチのオン・オフによって圧縮機の電源ラインを強制的に遮断する構成で、ある種の異常エラーが入力された場合には、圧力スイッチのオン・オフの状態を確認してから制御部が異常を確定するようにしたものである。
これによって圧縮機の圧力が異常に高圧になったときに即座に圧縮機の運転を遮断して圧縮機等の冷凍サイクル機構の信頼性を確保できると共に、圧力スイッチの動作によって発生する他の異常を異常と判断せず、高圧保護の異常を確定することができる。これによって故障時の原因が明確になり、原因追求の時間、部品交換時のコストを大幅に低減することができる。
本発明のヒートポンプ式給湯機の制御装置は、冷媒圧力の上昇に伴ない、圧力スイッチの信号によって圧縮機の電源を即時遮断することで、圧縮機等その他の冷凍サイクル機構の信頼性を確保し、また即時遮断することにより発生する高圧保護異常以外の異常を異常と判断しないので、異常の原因を明確にして原因追求の時間、部品交換時のコストを大幅に低減することができる。
第1の発明は、ACラインの片側にACラインをオン・オフするスイッチ手段と、スイッチ手段と並列に接続した電流制限素子と冷媒の圧力の状態によりオン・オフを行なう圧力スイッチと、圧力スイッチの信号をマイクロコンピュータに入力すると共にマイクロコンピュータを経由しない回路でスイッチ手段を遮断できるように接続したスイッチ手段を備え、圧力スイッチの動作により発生したDCピーク異常を異常と判断せず、圧縮機の圧力の高圧異常と判断する。これによりシステム異常に陥り、修理が必要な場合に異常箇所が明確にわかるため最小限の部品交換ですみ、修理時間の短縮、部品交換点数を減らすことができる。
第2の発明は、特に第1の発明で、圧力スイッチの動作によって圧縮機が脱調等によって回転数不良になった場合に、回転数異常のエラーを異常と判断せず、圧縮機の圧力の高圧異常と判断する。これによりシステム異常に陥り、修理が必要な場合に異常箇所が明確にわかるため最小限の部品交換ですみ、修理時間の短縮、部品交換点数を減らすことができる。
第3の発明は、特に第1の発明で、圧力スイッチの動作によって制御装置に過電流が流れこみ力率改善手段より異常信号が出力された場合に、その異常信号を異常と判断せず、圧縮機の圧力の高圧異常と判断する。これによりシステム異常に陥り、修理が必要な場合に異常箇所が明確にわかるため力率改善手段の故障と誤認し、P板を交換するというロスをなくし、最小限の部品交換ですみ、修理時間の短縮、部品交換を減らすことができる。
第4の発明は、特に第1の発明で、圧力スイッチの動作によって総合電流がある一定以上の電流に達した場合に認識する総合電流異常の信号を異常と判断せず、圧縮機の圧力の高圧異常と判断する。これにより偶発的に発生した高圧異常の連鎖で発生した総合電流異常により給湯機がシステムダウンすることを防止することができる。
第5の発明は、特に第1の発明で、圧力スイッチがオフした場合に、冷凍サイクルが異常な高圧状態になって圧力スイッチが動作したのか、圧力スイッチ自身が故障してオフしたのか、異常判定時間をずらすことによってどちらの異常かを判断する。これにより冷媒の圧力を直接モニタする圧力センサを用いないで、オン・オフ出力のみの圧力スイッチを用いることによりコストダウンをすることができる。
第6の発明は、特に第1の発明で、圧力スイッチの信号により圧縮機の電源供給ラインのみをスイッチ手段により遮断する。これにより圧縮機以外、他のアクチュエータの電源は遮断することがないので、高圧保護により圧縮機が停止した状態で、他のアクチュエータを動作させることが可能となるので圧力をより均圧する制御をすることが可能となり、圧縮機再起動の際にはより安定した駆動が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式給湯機のヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図を示すものであり、図2は、圧力スイッチ動作時の異常判定のタイミングを示すタイミングチャートである。ヒートポンプ式給湯機の貯湯タンク側については図面への記載を省略する。
図1において、AC電源11と、ACラインに挿入された第1のスイッチ手段12と、もう一方のACラインに挿入された第2のスイッチ手段13と、第1のスイッチ手段12と第2のスイッチ手段13の前のACラインに接続されている整流用のダイオードブリッジ14と、平滑用の電解コンデンサ15と、ダイオードブリッジ14と電解コンデンサ15により変換されたDC電圧を各種の低電圧に変換する第1の電源回路16と、第1のスイッチ手段12と第2のスイッチ手段13の後ろのACラインに接続されている整流用のダイオードブリッジ17と、平滑用の電解コンデンサ18と、ダイオードブリッジ17と電解コンデンサ18により変換されたDC電圧を各種の低電圧に変換する第2の電源回路19と、電子制御装置を制御する制御部20と、第1の電源回路16により作られた電圧より制御部20用の電圧に変換するレギュレータ21と、ヒートポンプ式給湯機に搭載されている圧縮機22と、圧縮機22を駆動するインバータ部23と、第2のスイッチ手段13と並列に接続されている電流制限素子24(以下PTCサーミスタ)、冷媒の圧力状態によってオン・オフする圧力スイッチ41と、制御部20二搭載され圧縮機等ヒートポンプの各部を制御するマイクロコンピュータ20aと、マイクロコンピュータ20aを介さないスイッチ遮断手段42から構成されている。
図2において、(a)は圧力スイッチ41の動作したタイミングで、(b)は第2のスイッチ手段RY−PWR2の動作したタイミングで、(c)はDCピーク異常認識のタイミングで、(d)は高圧保護異常検知のタイミングである。
以上のように構成された給湯機の制御装置について、以下にその動作、作用を説明する。
まず、ヒートポンプ式給湯機が何らかの異常や、突発的な負荷の変動に伴なって、圧縮機の圧力が異常に上昇して設計圧力を超えてしまった場合、圧縮機22等その他の冷凍サイクル機構の信頼性を確保する為にある圧力以下に冷媒の圧力を抑えなくてはならない。そこである一定の圧力に達するとオフ動作を行なう圧力スイッチ41を用いて現在の冷媒の圧力がある一定の圧力に達したかどうかを判断している。圧力スイッチ41はオフ信号を制御部20に入力するのと同時に、これ以上の圧力の上昇を抑えるために第2のスイッチ手段13をオフしてAC電圧の供給を遮断することによって圧縮機22の駆動を停止している。
ところで、このように制御部20からの信号を停止することによって圧縮機22を停止しないで、AC電圧の供給を停止することによって圧縮機22を停止する場合には、圧縮機22が停止する際に不安定な動きをして停止することがある。その際にインバータ部23に規定以上の電流が流れ、過電流の異常信号(DCピーク異常)を出力することがある。
そこで図2のようにDCピーク異常が発生した場合には制御部20より出力する駆動信号は停止するが、異常判定は、DCピーク異常が発生しかつ圧力スイッチ41がオフ状態になっている場合には、高圧保護異常と判断する。また、DCピーク異常が発生し圧力スイッチ41がオン状態の場合には、DCピーク異常を表示する。これによりDCピークが発生したにもかかわらず圧縮機の圧力が高圧になり、圧力スイッチ41が動作した場合には、圧力スイッチ41が動作したことを表示する高圧保護異常を表示することが可能となる。
これにより高圧保護異常を確定することができ、DCピーク異常発生に伴なうプリント基板交換などの無駄な交換をすることを防止し、また高圧保護異常に的を絞った修理を行ない修理時間の削減を実現することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図で、図1の回路に、圧縮機22に流れる相電流をモニタする直流電流センサ52、直流電流センサ53を追加したものである。図4は、本実施の形態2で、圧力スイッチ41動作時の圧縮機回転不良異常判定のタイミングを示すタイミングチャートである。
以上のように構成された給湯機の制御装置について、以下にその動作、作用を説明する。
圧力スイッチ41がオフ状態になった場合に圧縮機22その他の冷凍サイクル機構の信頼性確保のため、第2のスイッチ手段13を遮断して圧縮機22を停止するがその際、回路的に電源の供給を遮断するために圧縮機に流れる電流が乱れ、圧縮機22が脱調して停止する場合がある。そのとき直流電流センサ52、直流電流センサ53の電流より圧縮機22の圧縮機回転不良と判断して異常の判断をしてしまう。そのため最終的に圧縮機22の回転不良をリモコンなどに故障表示して停止してしまうため、修理者は圧縮機22の交換等、本来の故障箇所以外の箇所を修理して部品のロスを招いたり、無駄な修理による時間のロスが発生してしまう。
そのため図4に示すように、圧縮機回転不良が発生した場合には圧力スイッチ41のオン・オフを確認し、圧縮機回転不良で圧力スイッチ41がオフの場合には高圧保護異常を制御部20が記憶し、圧縮機回転不良で圧力スイッチ41がオンの場合には圧縮機回転不良と判断する。それによりリモコン等が故障表示などをした時に故障の原因を明確にできるために無駄な修理・部品交換などを大幅に削減できる。
(実施の形態3)
図5は第1の実施の形態3におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図で、図1の回路図に、ダイオードブリッジ17の後ろに力率を改善しDC電圧を昇圧する機能を備えた力率改善手段(以下本格PFCモジュール)61を追加したものである。
図6は、本発明の実施の形態3における圧力スイッチ41動作時の異常判定タイミングを示すタイミングチャートである。
以上のように構成された給湯機の制御方式について、以下にその動作、作用を説明する。
給湯機の状態が、設計範囲内を超えて圧縮機22の圧力が異常に上昇してしまった場合に、それ以上に圧力が上昇するのを抑えて圧縮機22の信頼性を確保する為、第2のスイッチ手段13を遮断する構成となっている。ところで本格PFCモジュール61は過電流や過電圧また、本格PFCモジュール61の電源電圧の低電圧保護として自己遮断する機能を持ち、また、それと同時にエラー信号を出力し、制御部20は異常認識をする。そのため圧力スイッチによって、駆動回路が動作中に急に電源回路を遮断することになるため、本格PFCモジュール61よりエラー信号を出力することがある。そうすると制御部20が圧力スイッチ41がオフになったことによる高圧保護異常を認識する前に本格PFC異常を認識してしまうことがある。そのため、この異常動作を繰り返した場合には、最終的に本格PFCモジュールの異常とリモコンに表示するため、実際には正常に動作して故障していない本格PFCモジュール61が異常と修理者に判断され、本格PFCモジュー
ル61の実装されているプリント基板の交換をしてしまうことになる。その場合、本格PFCモジュール61は何も故障していなかったので再度同じ異常を表示することになってしまい、修理したのに使用者が再度使用できない状態になってしまう。
そのため、図6に示すように圧力スイッチ41がオフになり本格PFC異常を認識した場合には、本格PFC異常を入力後圧力スイッチ41の状態を確認し、圧力スイッチ41がオフになっている場合には先に本格PFC異常を認識していても高圧保護異常と制御部20が確定する。それにより高圧保護異常で圧力スイッチ41が働いた場合には、それに伴なって発生した本格PFC異常を異常と判断しないことができるのでリモコンなどに異常を表示した場合に原因をつきとめることが容易になり、修理時のコストを削減することができる。
(実施の形態4)
図7は実施の形態4におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図で、図1の回路図に第1のスイッチ手段12と直列に、ヒートポンプユニットに流れる総合電流を検知する機能を備えた電流センサ71を追加したものであり、図8は、本実施の形態4における圧力スイッチ41動作時の異常判定タイミングを示すタイミングチャートである。
以上のように構成された給湯機の制御装置について、以下にその動作、作用を説明する。
給湯機の状態が設計範囲内を超えて冷媒の圧力が異常に上昇してしまった場合に、それ以上の圧力の上昇を抑えて圧縮機22等の冷凍サイクル機構の信頼性を確保する為に、第2のスイッチ手段13を遮断する構成となっている。そのため回路的に第2のスイッチ手段13を遮断することでAC電流が跳ね上る場合がある。その場合、ある一定以上の電流を電流センサ71が検知すると制御部20が総合電流異常と判断し異常を記憶してしまう。そのため、圧力スイッチ41が所定回数働く毎に総合電流異常を検知し、最終的にはリモコン等に総合電流異常を表示してシステムダウンをしてしまう。そうすると修理者は、実際には正常に動作しているプリント基板を乗せ替えたり、ヒートポンプユニットを乗せかえるなどして莫大なロスコストを発生してしまうことになる。
そのため図8に示すように圧力スイッチ41がオフになり、総合電流異常を認識した場合には総合電流異常を制御部20が判断後、圧力スイッチ41の状態を確認し、圧力スイッチ41がオフの場合には先に総合電流異常を認識していても高圧保護異常と制御部20が判断し、圧力スイッチ41がオンの場合にはじめて総合電流異常を確定する。これにより圧力スイッチ41が働いたことによる総合電流異常は異常と判断しないことができるため、圧力スイッチ41が働いた場合には、高圧保護異常を表示することが可能となり、修理時間を短縮でき、部品交換を最小限にすることができる。
(実施の形態5)
図9は、本実施の形態の5におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の圧力スイッチ41の動作タイミングを示したタイミングチャートである。
もし圧力センサを搭載していれば冷媒の圧力が高くなっているのかそれともありえない圧力になっているため圧力センサ自身が故障しているかを制御部20によって判断することができる。しかし、圧力スイッチ41は冷媒の圧力の状態によってオン・オフのみするのスイッチであるため現在の冷媒の圧力をモニタすることはできない。そのため圧力スイッチ41がオフになった場合には冷媒の圧力がある値以上の圧力になって動作したのか、それとも圧力スイッチ41の故障や断線でオフになったのかを判断することができない。
そこで、図9に示すように圧力スイッチ41がオフしたらまず制御部20は高圧保護異
常と判断し、冷媒の圧力が規定以上の圧力に達したと判断する。その場合、圧力スイッチ41の動作により第1のスイッチ手段12と第2のスイッチ手段13が遮断されるために圧縮機22は動作を停止する。それにより圧縮機の圧力は、高圧側の圧力と低圧側の圧力が均圧するために、高圧側の圧力が圧力スイッチ41の再びオンする圧力以下にまで下がる。また、制御部20は圧縮機22の停止後高低圧が均圧する所定時間経過後に再び圧力スイッチ41のオン・オフ状態を確認する。その際に圧力スイッチがオン状態であれば再び通常の運転をするべく起動制御に入るが、所定時間を経過しても圧力スイッチ41がオフである場合は圧力スイッチ41が破壊や断線していると判断し、圧力スイッチ異常を確定する。
これにより圧力センサを用いて常時冷媒の圧力をモニタしていなくても、圧力スイッチで圧力スイッチの異常と圧縮機の高圧異常保護の2つの異常を判別することができるので、圧縮機その他の冷凍サイクル機構の高圧保護のためのコストを大幅に削減することができる。
(実施の形態6)
図10は、本実施の形態6におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図で、図1の回路に圧縮機を駆動するための電源ラインに第3のスイッチ手段81を追加したものである
以上のように構成された給湯機の制御装置について、以下にその動作、作用を説明する。
給湯機の圧縮機の圧力が異常に上昇してしまった場合には、圧縮機やその他冷凍サイクル機構の信頼性を確保する為に、これ以上の圧力に上がることを防止するべく第1のスイッチ手段12または第2のスイッチ手段13を遮断してAC電圧を遮断して圧縮機22を遮断するが、この場合再度圧縮機22を起動する際には高低圧の圧力が均圧するまでの時間、停止していなくてはならない。そのことにより再度お湯を沸かし上げるのに時間を要してしまうことになる。そのため、圧力スイッチ41が動作した際には第1のスイッチ手段12または第2のスイッチ手段13を遮断せずに第3のスイッチ手段81のみを遮断する。
そのことによって圧縮機22は圧力スイッチ41が動作することによって即時停止することができるので、圧縮機22やその他冷凍サイクル機構の信頼性は確保できる。また圧縮機22の電源のみを遮断しているので他のアクチュエータの電源は供給され続けているため、例えばヒートポンプユニットのファンモータは動作継続させることができ、高低圧の均圧を促進することができる。それにより、圧縮機22の再起動までの時間が大幅に短縮でき、ヒートポンプ給湯機が主に駆動する深夜電力時間帯の安価な電気代の時間を有効に活用することができる。
以上のように、本発明にかかるヒートポンプ式給湯機の制御装置は圧力センサを用いずに確実に高圧保護異常を認識できるので、冷媒の温度による圧力の推定が非常に困難な冷媒を用いた、空気調和器や給湯機の室外機制御に適用できる。
本発明の実施の形態1における給湯機のヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図 本発明の実施の形態1における圧力スイッチ動作時のパワーリレーの動作と制御部が認識するDCピーク異常と高圧保護異常確定のタイミング図 本発明の実施の形態2におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図 本発明の実施の形態2における圧力スイッチ動作時のパワーリレーの動作と制御部が認識する圧縮機回転不良と高圧保護異常確定のタイミング図 本発明の実施の形態3におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図 本発明の実施の形態3における圧力スイッチ動作時のパワーリレーの動作と制御部が認識する本格PFC異常と高圧保護異常確定のタイミング図 本発明の実施の形態4におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図 本発明の実施の形態4における圧力スイッチ動作時のパワーリレーの動作と制御部が認識する総合電流異常と高圧保護異常確定のタイミング図 本発明の実施の形態5における圧力スイッチが動作して各エラー確定までの時間的タイミングを示したタイミング図 本発明の実施の形態6におけるヒートポンプ式給湯機の制御装置の回路図 従来の異常検知のタイミング図
符号の説明
11 AC電源
12 第1のスイッチ手段
13 第2のスイッチ手段
16 第1の電源回路
19 第2の電源回路
20 制御部
24 電流制限素子
20a マイクロコンピュータ
41 圧力スイッチ
42 スイッチ遮断手段
51、52 直流電流センサ
61 本格PFCモジュール
71 総合電流モニタの電流センサ
81 第3のスイッチ手段

Claims (6)

  1. 冷媒圧縮手段と前記冷媒を凝縮させる第1の熱交換手段と前記冷媒を蒸発させる第2の熱交換手段と、前記冷媒の流量を制御する冷媒流量制御手段とから構成される冷凍サイクル回路において、前記冷媒圧縮手段を駆動する駆動手段と、前記駆動手段に電力を供給するACラインと、前記駆動手段を制御する演算制御手段と、前記AC入力ラインの少なくとも片側にACラインをオン・オフするスイッチ手段と、前記スイッチ手段と並列に接続した電流制限素子と、冷媒の圧力の状態によりオン・オフを行なう圧力スイッチと、前記圧力スイッチの動作信号を前記演算制御手段に入力すると共に前記演算制御手段を経由しない回路で前記スイッチ手段を遮断できるように接続したスイッチ遮断手段を備え、前記圧力スイッチの動作により前記駆動手段にDCピーク異常が発生した場合には、所定の時間以内に前記演算制御手段が前記圧力スイッチの状態を確認し、前記圧力スイッチがオフ状態にあった場合には、前記DCピーク異常を異常と判断せずに、前記冷媒圧縮手段の圧力の高圧異常と判定することを特徴とするヒートポンプ式給湯機の制御装置。
  2. 圧力スイッチが動作して駆動手段の脱調等に起因する回転不良異常が発生した場合には、所定の時間以内に演算制御手段が前記圧力スイッチの状態を確認し、前記圧力スイッチの状態がオフ状態であった場合には前記回転不良を異常と判断せず、冷媒圧縮手段の圧力の高圧異常と判定することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯機の制御装置。
  3. 圧力スイッチの動作によって、駆動手段に過電流が流れ、前記駆動手段の前段に接続され力率を向上させる機能を備えた力率改善手段より異常信号が出力された場合には、所定の時間以内に演算制御手段が前記圧力スイッチの状態を確認し、前記圧力スイッチの状態がオフ状態であった場合には前記異常信号を異常と判断せず、冷媒圧縮手段の圧力の高圧異常と判定することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯機の制御装置。
  4. ACラインを流れる制御装置の駆動電流がある一定以上の電流に達した状態を総合電流異常とし、圧力スイッチの動作によって前記総合電流異常が発生した場合には、所定の時間以内に演算制御手段が前記圧力スイッチの状態を確認し、前記圧力スイッチの状態がオフ状態であった場合には、前記総合電流異常と判断せず、冷媒圧縮手段の圧力の高圧異常と判定することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯機の制御装置。
  5. 圧力スイッチが動作した場合に、冷凍サイクル回路の任意の箇所が、異常な高圧状態になり前記圧力スイッチが動作したのか、前記圧力スイッチ自体が異常状態になり動作したのかを判定するために、異常判定に時間差を設けることを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯機の制御装置。
  6. 圧力スイッチの動作信号により駆動手段に直流電力を供給するDC電源供給ラインをスイッチ手段により遮断し、冷媒圧縮手段の運転を停止することを特徴とした請求項1記載のヒートポンプ式給湯機の制御装置。
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