JP2005248732A - ドレンポンプ及びそれを備えた空気調和装置 - Google Patents

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和重 前田
Hironori Iwanaga
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Abstract

【課題】 ドレンポンプの高揚程化を図る。
【解決手段】 ドレンポンプ108は、ポンプケーシング184と、羽根車182とを備えている。羽根車182は、ポンプケーシング184内を鉛直方向に延びる軸部191と、軸部191の外周側に放射状に配置される複数の主羽根192と、主羽根192の下側に配置される補助羽根194と、主羽根192と補助羽根194との間に配置され中央に開口部193aを有する円板状の受皿部193とを有しており、軸部191を中心として回転する。そして、受皿部193は、開口部193aの外周側に形成された第1部分198aと、第1部分198aの外周側に形成された第2部分198bとをさらに有しており、第2部分198bの上面の内周縁部と第1部分198aの上面の外周縁部との間には、段差Sが設けられている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、ドレンポンプ及びそれを備えた空気調和装置に関する。
空気調和装置においては、冷房運転時やドライ運転時に熱交換器において発生するドレン水を排出するためにドレンポンプが設けられることがある。このようなドレンポンプは、例えば、図1、図2及び図3に示される天井埋込型の空気調和装置1に内蔵されている。ここで、図1は、空気調和装置1の外観斜視図(天井は省略)である。図2は、空気調和装置1の概略側面断面図であって、図3のA−A断面図である。図3は、空気調和装置1の概略平面断面図であって、図2のB−B断面図である。
空気調和装置1は、内部に各種構成機器を収納するケーシング2と、ケーシング2の下側に配置された化粧パネル3とを備えている。具体的には、空気調和装置1のケーシング2は、空調室の天井Uに形成された開口に挿入されて配置されている。そして、化粧パネル3は、天井Uの開口に嵌め込まれるように配置されている。ケーシング2の内部には、主に、化粧パネル3の吸入口31を通じて空調室内の空気をケーシング2内に吸入して外周方向に吹き出す送風機4と、送風機4の外周を囲むように配置された熱交換器6とが配置されている。化粧パネル3には、空調室内の空気を吸入する吸入口31と、ケーシング2内から空調室内に空気を吹き出す吹出口32とが形成されている。
熱交換器6の下側には、熱交換器6において発生するドレン水を受けるためのドレンパン7が配置されている。ドレンパン7は、ケーシング2の下部に装着されている。ドレンパン7は、化粧パネル3の吸入口31に連通するように形成された吸入孔71と、化粧パネル3の吹出口32に対応するように形成された吹出孔72と、熱交換器6の下側に形成されドレン水を受けるドレン受け溝73とを有している。また、ドレンパン7の吸入孔71には、吸入口31から吸入される空気を送風機4の羽根車41へ案内するためのベルマウス5が配置されている。そして、ドレンパン7のドレン受け溝73のうち熱交換器6が配置されていない部分(具体的には、吹出孔72間)には、ドレン受け溝73に溜まったドレン水をケーシング2外に排出するドレンポンプ8が配置されている。ドレンポンプ8は、ケーシング2外に配置された排出管(図示せず)を介して接続されている。
このようなドレンポンプ8は、図4に示されるように、主として、下端部にドレン吸込口81aと側部にドレン吐出口81bとを有するポンプケーシング81と、ポンプケーシング81内に配置されておりポンプケーシング81内を鉛直方向に延びる軸部91を中心として回転する羽根車82と、ポンプケーシング81の上側に配置されており羽根車82の軸部91を回転駆動させるモータ83とを備えている。モータ83の側面には、空気調和装置1のケーシング2にドレンポンプ8を取り付けるためのモータ取付金具89が装着されている。ここで、図4は、従来のドレンポンプ8の側面図(ポンプケーシング81の断面を図示)である。また、羽根車82の軸部91の回転軸線をP−P(図5参照)とする。
ポンプケーシング81は、主として、上部に開口を有しており羽根車82の側方を囲むように配置されたケーシング本体84と、ケーシング本体84の上部の開口を覆うように配置されたケーシング蓋85と、ケーシング本体84とケーシング蓋85との間をシールするためのシール部材86とから構成されている。ケーシング本体84は、円筒形状の本体部84aと、本体部84aの下端部から下方に向かうにつれて縮径するように延びる円筒形状のテーパ部84eと、テーパ部84eの下端部から鉛直下向きに延びており下端部にドレン吸込口81aを有する管状の吸い上げ部84bと、本体部84aの側部に形成されたドレン吐出口81bから側方に向かって延びる管状の吐出ノズル部84cとを有している。本体部84aは、図6に示されるように、平面視において、回転軸線P−Pを中心とする円形の内周面を有している。そして、ドレン吐出口81bは、本体部84aの側部から半径方向に向かって開口している。また、吐出ノズル部84cは、図3に示されるように、その一部が空気調和装置1のケーシング2の側板を貫通している。ケーシング蓋85は、主として、略中央に大気とポンプケーシング81内と連通する貫通孔からなる空気導入部85aを有している。ここで、図6は、従来のドレンポンプ8の平面図(モータ83及びケーシング蓋85を省略して図示)である。
羽根車82は、図5及び図6に示されるように、主として、モータ83の駆動軸に連結された軸部91と、本体部84a内に配置された主羽根92と、主羽根92の下側に配置された補助羽根94と、主羽根92と補助羽根94との間に配置されており中央に環状の貫通孔からなる開口部93aを有する円板状の受皿部93とから構成されている。ここで、図5は、図4のポンプケーシング81付近を示す拡大図である。
軸部91は、空気導入部85a内を貫通し、軸部91の外周面とケーシング蓋85の空気導入部85aの内周面との間に隙間が形成されるように配置されている。主羽根92は、例えば、軸部91の外周面から放射状に延びる4つの第1羽根95と、各第1羽根95の円周方向間において受皿部93の開口部93aの外周縁部近傍から放射状に延びる4つの第2羽根96とから構成されている。受皿部93は、ケーシング本体84のテーパ部84eの内面に沿うように配置された円板状の受皿本体98と、受皿本体98の中央に形成された環状の貫通孔からなる開口部93aとを有している。受皿本体98には、その外周縁部から上方に向かって延びる環状の仕切部93bが主羽根92の外周縁部を結ぶように配置されている。補助羽根94は、吸い上げ部84b内に配置されており、軸部91の外周面から放射状に延びる4つの羽根である。
このような構成を有するドレンポンプ8では、モータ83を駆動すると、羽根車82が所定の方向に回転される。すると、吸い上げ部84bの一部がドレンパン7のドレン受け溝73に溜まったドレン水の水面よりも下まで水没されているため、ドレン受け溝73に溜まったドレン水は、補助羽根94によって、ドレン吸込口81aから吸い込まれ、吸い上げ部84b内を上昇して、本体部84a及びテーパ部84eまで到達する。そして、本体部84a及びテーパ部84eまで到達したドレン水は、羽根車82の主羽根92によって昇圧された後、吐出ノズル部84cを介してドレン吐出口81bから空気調和装置1のケーシング2に外に吐出される。具体的には、ドレン吐出口81bから吐出されたドレン水は、ケーシング2外に配置されており吐出ノズル部84cに接続された排出管を介して排出される。ここで、本体部84a及びテーパ部84eまで上昇した水面は、羽根車82の受皿部93により、ほぼ上下に分断され、ドレン水の流れが制限されるように一部せき止められ、主羽根92に接するドレン水が吐出されることとなる。
しかも、ドレンポンプ8は、発停することなく、水位h(図5参照)により、吐出流量が調節できるようになっている。すなわち、ドレンポンプ8は、水位hが低下すると吐出流量が減少し、水位hが上昇すると吐出流量が増加するようなる。そして、水位hがある水位まで上昇すると、最大の吐出流量に到達し、それ以上水位hが上昇しても、吐出流量が変化しなくなる。このため、熱交換器6におけるドレン水の発生量が変化する場合であっても、ドレン水の発生量と吐出流量とがバランスする水位で安定して運転が行われることになる。
ここで、ドレンポンプ8の本体部84a及びテーパ部84e内では、水位hが低下するにつれて、主羽根92の軸部91と同心円状に空気層(図5及び図6の気液界面X参照)が拡大するため、主羽根92の送水仕事をすることが可能な有効面積が小さくなり、ドレンポンプ8の吐出流量が減少する。逆に、水位hが上昇すると、空気層が縮小するため、主羽根92の送水仕事をすることが可能な有効面積が大きくなり、ドレンポンプ8の吐出流量が増加する。このように、従来のドレンポンプ8は、水位hにより吐出流量を調節することができる構造になっている(例えば、特許文献1、2、3及び4参照。)。
特開平10−115294号公報 特開2000−80996号公報 特開2000−240581号公報 特開2001−342984号公報
ところで、例えば、吐出ノズル部84cに接続された排出管の設置条件(配管長さ、内径や高さ等)によっては、背圧が小さくなることがある。このような場合には、ドレンポンプ8の揚程が低くなるため、主羽根92の軸部91と同心円状に空気層が拡大することになる。
上記のようなドレンポンプ8は、一般に、羽根車が完全に水没した型式のポンプと異なり、主羽根92が配置された部分に空気と水との気液界面が形成されるため、ポンプ効率が低く、運転音が大きい。そして、この運転音は、主として、主羽根92が空気層を掻き混ぜることによって発生しており、空気層が主羽根92の外周側に拡大するほど加速度的に大きくなる。特に、低揚程時には、空気と水との気液界面(図5及び図6の気液界面Y参照)が周速度の高い外周部まで拡大するため、非常に大きな運転音が発生する。この運転音は、空気調和装置1の送風機4が低風量の場合や空調室内が静かな場合に特に問題になる。
また、上記とは逆に、吐出ノズル部84cに接続された排出管の設置条件(配管長さ、内径や高さ等)により、背圧が大きくなるような場合には、ドレンポンプの高揚程化が必要になる。
しかし、上記のようなドレンポンプ8は、一般に、高揚程、低流量のポンプ特性を有している。これは、羽根車82を構成する主羽根92が放射状に延びる羽根形状を有し、また、ポンプケーシング81の本体部84aが羽根車82の軸部91と同心円状の内周面を有しており、主として、羽根車82の回転により与えられた遠心力によって昇圧するようになっていることに起因している。このため、ドレンポンプ8をさらに高揚程化しようとする場合には、主羽根92の外径を大きくする方法や羽根車82の回転数を高くする方法が考えられるが、このような方法を採用すると、羽根車82の周速度が大きくなるため、運転音も大きくなるという問題がある。また、モータ83やポンプケーシング81が大型化してしまうため、例えば、空気調和装置1内に設置できないという問題が生じる。
本発明の課題は、水位により吐出流量を調整することが可能なドレンポンプにおいて、大型化することなく高揚程化を図ることにある。
請求項1に記載のドレンポンプは、ケーシングと、羽根車とを備えている。ケーシングは、下端部にドレン水を吸い込むためのドレン吸込口と、側部にドレン水を吐出するためのドレン吐出口とを有している。羽根車は、ケーシング内を鉛直方向に延びるように配置される軸部と、軸部の外周側に放射状に配置される複数の主羽根と、主羽根の下側に配置される補助羽根と、主羽根と補助羽根との間に配置され中央に開口を有する円板状の受皿部とを有しており、軸部を中心として回転する。そして、受皿部は、中央の開口の外周側に形成された第1部分と、第1部分の外周側に形成された第2部分とをさらに有しており、第2部分の上面の内周縁部と第1部分の上面の外周縁部との間には、段差が設けられている。
このドレンポンプでは、受皿部の上面に段差が設けられているため、ドレンポンプを大型化することなく、高揚程化を図ることができる。
請求項2に記載のドレンポンプは、請求項1において、第2部分は、軸部を中心とする環状部分である。
このドレンポンプでは、段差を受皿部の全周に設けられているため、高揚程化を確実に図ることができる。
請求項3に記載のドレンポンプは、請求項1又は2において、第1部分と第2部分との間には、受皿部の上側の空間と下側の空間とを連通させる隙間からなる連通部が形成されている。
このドレンポンプでは、受皿部が中央の開口よりも外周側において受皿部の上側の空間と下側の空間とを連通させる隙間からなる連通部を有しているため、受皿部の上側の空間と受皿部の下側の空間との圧力差が緩和されるようになる。これにより、羽根車において形成される空気層が主羽根の内周部から外周部に拡大するのが抑えられるため、高揚程化を図りつつ運転音を小さくすることができる。
請求項4に記載のドレンポンプは、請求項1〜3のいずれかにおいて、第1部分と第2部分との段差は、受皿部の外周部に設けられている。
このドレンポンプでは、周速度が高い受皿部の外周部に段差が設けられているため、さらに高揚程化を図ることができる。
請求項5に記載のドレンポンプは、請求項1〜4のいずれかにおいて、ドレン吐出口は、羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するようにケーシングの側部に設けられている。
このドレンポンプでは、ドレン吐出口が羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するようにケーシングの側部に設けられているため、ケーシングの側部において、羽根車の外周側に放出された水の速度エネルギーの一部を圧力エネルギーに変えることによって昇圧する作用を高めることができる。これにより、さらに高揚程化を図ることができる。
請求項6に記載のドレンポンプは、請求項5において、ケーシングの側部は、羽根車の外周縁部を囲んでいる。そして、ケーシングの側部と羽根車の外周縁部との隙間は、ドレン吐出口において最大となるように回転方向に徐々に大きくなっている。
このドレンポンプでは、ケーシングの側部がディフューザー形状を有しているため、ケーシングの側部において、羽根車の外周側に放出された水の速度エネルギーの一部を圧力エネルギーに変えることによって昇圧する作用をさらに高めることができる。これにより、さらに高揚程化を図ることができる。
請求項7に記載のドレンポンプは、請求項1〜6のいずれかにおいて、主羽根の外周部は、羽根車の回転方向又は反回転方向に向かって曲げられている。
このドレンポンプでは、主羽根の外周部が羽根車の回転方向又は反回転方向に向かって曲がった形状を有しているため、羽根車の回転により与えられた遠心力によって昇圧する作用に加えて、羽根車により水に速度エネルギーを与えて加速し羽根車の外周側に放出し、ケーシングの側部において速度エネルギーの一部を圧力エネルギーに変えることによって昇圧する作用を得ることができる。これにより、さらに高揚程化を図ることができる。
請求項8に記載の空気調和装置は、熱交換器と、熱交換器で発生したドレン水を溜めるためのドレンパンと、ドレンパンに溜まったドレン水を排出する請求項1〜7のいずれかに記載のドレンポンプとを備えている。
この空気調和装置では、大型化することなく高揚程化を図ることが可能なドレンポンプを採用しているため、空気調和装置内の限られたスペースに容易に設置できる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
請求項1にかかる発明では、ドレンポンプを大型化することなく、高揚程化を図ることができる。
請求項2にかかる発明では、確実に高揚程化を図ることができる。
請求項3にかかる発明では、高揚程化を図りつつ運転音を小さくすることができる。
請求項4にかかる発明では、さらに高揚程化を図ることができる。
請求項5にかかる発明では、さらに高揚程化を図ることができる。
請求項6にかかる発明では、さらに高揚程化を図ることができる。
請求項7にかかる発明では、さらに高揚程化を図ることができる。
請求項8にかかる発明では、ドレンポンプを空気調和装置内の限られたスペースに容易に設置できる。
以下、本発明にかかるドレンポンプ及びそれを備えた空気調和装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。
(1)ドレンポンプの構成及び動作
図7及び図8に空気調和装置1(図1〜図3参照)等に使用される本発明の一実施形態にかかるドレンポンプ108を示す。ここで、図7は、本発明の一実施形態にかかるドレンポンプ108の平面図(モータ83及びケーシング蓋185を省略して図示)である。図8は、本発明の一実施形態にかかるドレンポンプ108のポンプケーシング181付近を示す拡大図(図7のE−E断面を図示)である。尚、ドレンポンプ108は、羽根車182及びケーシング181を除いて、従来のドレンポンプ8と同じ構成であるため、説明を省略する。
ポンプケーシング181は、主として、上部に開口を有しており羽根車182の側方を囲むように配置されたケーシング本体184と、ケーシング本体184の上部の開口を覆うように配置されたケーシング蓋85と、ケーシング本体184とケーシング蓋85との間をシールするためのシール部材86とから構成されている。ケーシング本体184は、円筒形状の本体部184aと、本体部184aの下端部から下方に向かうにつれて縮径するように延びる円筒形状のテーパ部184eと、テーパ部184eの下端部から鉛直下向きに延びており下端部にドレン吸込口181aを有する管状の吸い上げ部184bと、本体部184aの側部に形成されたドレン吐出口181bから側方に向かって延びる管状の吐出ノズル部184cとを有している。尚、ポンプケーシング181は、ケーシング本体184を除いて、従来のドレンポンプ8のポンプケーシング81と同じ構成であるため、説明を省略する。
ケーシング本体184の本体部184aは、従来のドレンポンプ8の本体部84aと同様に、図8に示されるように、羽根車182の平面視において、回転軸線P−Pを中心とする円形の内周面を有している。すなわち、本体部184aの側部と羽根車182の外周縁部との隙間C(具体的には、本体部184aの側部の内周面と羽根車182の仕切部193bの外周面との隙間)は、従来のドレンポンプ8の本体部184aと同様に、本体部184aの全周にわたって同じ距離である。しかし、ドレン吐出口181bは、従来のドレンポンプ8のドレン吐出口81bと異なり、羽根車182の回転方向(図7の矢印R参照)に沿ってドレン水を吐出するように開口している。このため、羽根車182によって隙間Cに放出された水は、本体部184aと吐出ノズル部184cとの接続部分のうち羽根車182の回転方向側の部分(以下、舌部184dとする)から羽根車182の回転方向に沿って流れて、ドレン吐出口181bから吐出されることになる。
羽根車182は、主として、モータ83の駆動軸に連結された軸部191と、本体部184a内に配置された主羽根192と、主羽根192の下側に配置された補助羽根194と、主羽根192と補助羽根194との間に配置されており中央に環状の貫通孔からなる開口部193aを有する円板状の受皿部193とから構成されている。尚、羽根車182は、主羽根192及び受皿部193を除いて、従来のドレンポンプ8の羽根車82と同じ構成であるため、説明を省略する。
主羽根192は、例えば、軸部191の外周面から放射状に延びる4枚の第1羽根195と、第1羽根195の円周方向間において受皿部193の開口部193aの外周縁部近傍から放射状に延びる12枚の第2羽根196とから構成されている。尚、主羽根192を構成する第1及び第2羽根195、196の枚数や配置は、上記の枚数や配置に限定されるものではなく、種々の枚数や配置を採用可能である。また、第1、第2及び第3羽根195、196の外周部は、羽根車182の回転方向(図7のR方向)に向かって曲がった形状を有している。この曲げ形状としては、種々の形状が採用可能であるが、本実施形態においては、羽根車182の外径(図7の外径D参照)に対して約0.05倍〜0.2倍程度の曲率半径(図7の曲率半径r参照)を有する円弧形状の円弧部195a、196aが設けられている。
受皿部193は、ケーシング本体184のテーパ部184eの内面に沿うように配置された円板状の受皿本体198と、受皿本体198の中央に形成された環状の貫通孔からなる開口部193aとを有している。受皿本体198には、その外周縁部から上方に向かって延びる環状の仕切部193bが第1及び第2羽根195、196の外周縁部を結ぶように配置されている。本実施形態において、仕切部193bの上端部は、第1及び第2羽根195、196の上端部とほぼ同じ高さ位置まで延びている。
受皿本体198は、開口部193aの外周側に形成された第1部分198aと、第1部分198aの外周側に形成された第2部分198bとをさらに有している。そして、第2部分198bの上面の内周縁部と第1部分198aの上面の外周縁部との間には、段差Sが設けられている。以下、本実施形態の第1部分198a及び第2部分198bについて説明する。
第1部分198aは、羽根車182の平面視において、軸部191(すなわち、回転軸線P−P)を中心として、開口部193aの外周縁部から羽根車182の外周部(より具体的には、第1及び第2羽根195、196の円弧部195a、196aの内周端部付近)まで延びる環状部分である。また、第1部分198aは、羽根車182の側面視において、上方に向かって傾斜しながら(本実施形態では、テーパ部184eの内面とほぼ平行に)外周側に延びており、その下面とケーシング本体184のテーパ部184eの内面との間に隙間F1が空けられた状態で配置されている。
第2部分198bは、羽根車182の平面視において、軸部191(すなわち、回転軸線P−P)を中心として、第1部分198aの外周縁部(すなわち、第1及び第2羽根195、196の円弧部195a、196aの内周端部付近)から仕切部193bまで延びる環状部分である。また、第2部分198bは、羽根車182の側面視において、第1部分198aと同様に、上方に向かって傾斜しながら(本実施形態では、テーパ部184eの内面とほぼ平行に)外周側に延びており、その下面とケーシング本体184のテーパ部184eの内面との間に隙間F2が空けられた状態で配置されている。ここで、第2部分198bの下面は、ケーシング本体184のテーパ部184eとの隙間が小さくなるように下方向に突出している。すなわち、第2部分198bの下面とテーパ部184eの内面との隙間F2は、第1部分198aの下面とテーパ部184eの内面との隙間F1よりも距離が小さくなっている。
また、本実施形態において、第1部分198aと第2部分198bとが同じ板厚tを有しているため、羽根車182の側面視において、第1部分198aの外周縁部と第2部分198bの内周縁部との間には、隙間F1と隙間F2との差に相当する距離を有する段差Sが設けられることになる。しかも、この段差Sは、第1及び第2部分198a、198bの板厚tよりも大きくなっており、第1部分198aの下面の外周縁部と第2部分198bの上面の内周縁部とが上下方向に離れて配置されることとなるため、第1部分198aと第2部分198bとの間には、受皿部193の上側の空間と下側の空間とを連通させる隙間からなる連通部193cが形成されている。
尚、本実施形態において、第1部分198aと第2部分198bとは、主羽根192(具体的には、第1及び第2羽根195、196)を介して接続されている。そして、第1及び第2羽根195、196は、羽根車182の側面視において、第1部分198a及び第2部分198bの上面に沿うように形成されているため、下端部の形状が階段形状又は鋸場形状になっている。
本実施形態のドレンポンプ108では、受皿部193の第1部分198aの上面の外周縁部と第2部分198bの上面の外周縁部との間に段差Sが設けられている。この段差Sは、後述の実験例に示されるように、ドレンポンプの高揚程化に寄与できることが確認されている。これにより、高揚程のポンプ特性を得ようとする際に、主羽根192の外径を大きくする方法や羽根車182の回転数を高くする方法を採用する必要がなくなるため、ドレンポンプを大型化することなく、高揚程化を図ることができる。
また、第1部分198aと第2部分198bとの段差Sは、受皿部193の全周に設けられているため、確実に高揚程化を図ることができる。
また、受皿部193の第1部分198aの上面の外周縁部と第2部分198bの上面の外周縁部との間に段差Sを設けるとともに、第2部分198bの下面をケーシング本体184のテーパ部184eとの隙間F2が小さくなるように下方に突出させているため、さらに高揚程化を図ることができる。
また、第1部分198aと第2部分198bとの段差Sは、受皿部193の外周部という周速度の高い部分に設けられているため、さらに高揚程化を図ることができる。
また、本実施形態のドレンポンプ108では、主羽根192の外周部に羽根車182の回転方向(図7のR方向)に向かって曲がった形状(具体的には、第1及び第2羽根195、196に設けられた円弧部195a、196a)を有しているため、羽根車182の回転により与えられた遠心力によって昇圧する作用に加えて、羽根車182により水に速度エネルギーを与えて加速し羽根車182の外周側に放出し、ポンプケーシング181の本体部184aの側部において速度エネルギーの一部を圧力エネルギーに変えることによって昇圧する作用を得ることができる。これにより、高揚程のポンプ特性を得ようとする際に、主羽根192の外径を大きくする方法や羽根車182の回転数を高くする方法を採用する必要がなくなるため、ドレンポンプを大型化することなく、高揚程化を図ることができる。
また、本実施形態のドレンポンプ108では、ドレン吐出口181bが羽根車182の回転方向(図7のR方向)に沿ってドレン水を吐出するようにポンプケーシング181の本体部184aの側部に設けられているため、本体部184aの側部において、羽根車182の外周側に放出された水の速度エネルギーの一部を圧力エネルギーに変えることによって昇圧する作用を高めることができる。これにより、さらに高揚程化を図ることができる。
さらに、ドレンポンプ108では、受皿部193が中央の開口部193aよりも外周側の位置(具体的には、第1部分198aの外周縁部と第2部分198bの外周縁部との間)において受皿部193の上側の空間と下側の空間とを連通させる隙間からなる連通部193cを有しているため、受皿部193の上側の空間と受皿部の下側の空間との圧力差が緩和されるようになる。これにより、羽根車182において形成される空気層が主羽根192の内周部から外周部に拡大するのが抑えられるため、運転音を小さくすることができる。
以上のように、本実施形態のドレンポンプ108では、大型化することなく高揚程化を図るとともに、運転音を小さくすることができる。
(2)変形例1
上記のドレンポンプ108においては、ポンプケーシング181の本体部184aが、平面視において、回転軸線P−Pを中心とする円形の内周面を有しており、本体部184aの側部と羽根車182の外周縁部との隙間C(具体的には、本体部184aの側部の内周面と仕切部193bの外周面との隙間)が全周にわたって同じ距離であるが、図9に示されるように、本体部284aの側部がディフューザー形状を有するポンプケーシング281を備えたドレンポンプ208にしてもよい。本変形例において、本体部284aの側部と羽根車182の外周縁部との隙間C(具体的には、本体部284aの側部の内周面と仕切部193bの外周面との隙間)は、最も隙間が小さい舌部184d近傍からドレン吐出口181bにおいて最大となるように回転方向に徐々に大きくなっている。
本変形例のドレンポンプ208では、ポンプケーシング281の側部がディフューザー形状を有しているため、本体部284aの側部において、羽根車182の外周側に放出された水の速度エネルギーの一部を圧力エネルギーに変えることによって昇圧する作用をさらに高めることができる。これにより、さらに高揚程化を図ることができる。
(3)変形例2
上記のドレンポンプ108においては、ドレン吐出口181bが羽根車の回転方向(図7の矢印R参照)に沿ってドレン水を吐出するように開口しているが、主羽根の外周部に円弧部を設けること及び受皿部193に段差Sを設けることのみで高揚程化を図ることができる場合等においては、図10に示されるように、ドレンポンプ108のポンプケーシング181に代えて、従来のドレンポンプ8と同様のポンプケーシング81を採用したドレンポンプ308にしてもよい。
具体的には、図10に示されるドレンポンプ308は、本体部84aの側部から半径方向に向かって開口したドレン吐出口81bを有するポンプケーシング81と、円弧部195a、196aを有する主羽根192(具体的には、第1、第2羽根195、196)と段差S及び連通部193cを有する受皿部193とから構成される羽根車182とを備えている。
(4)変形例3
上記のドレンポンプ108、208、308においては、羽根車の外周部に羽根車の回転方向(図7、9、10の矢印R参照)に向かって曲がった円弧部が設けられているが、図11、12、13に示されるように、羽根車182に代えて、反回転方向に曲がった円弧部を有する羽根車482を採用したドレンポンプ408、508、608にしてもよい。
具体的には、図11に示されるドレンポンプ408は、羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するように開口したドレン吐出口184cを有するポンプケーシング181と、円弧部495a、496aを有する主羽根492(具体的には、第1及び第2羽根495、496)と段差S及び連通部193cを有する受皿部193とから構成される羽根車482とを備えている。図12に示されるドレンポンプ508は、本体部284aの側部がディフューザー形状を有するポンプケーシング281と、円弧部495a、496aを有する主羽根492(具体的には、第1、第2羽根495、496)と段差S及び連通部193cを有する受皿部193とから構成される羽根車482とを備えている。図13に示されるドレンポンプ608は、本体部84aの側部から半径方向に向かって開口したドレン吐出口81bを有するポンプケーシング81と、円弧部495a、496aを有する主羽根492(具体的には、第1及び第2羽根495、496)と段差S及び連通部193cを有する受皿部193とから構成される羽根車482とを備えている。
(5)変形例4
上記のドレンポンプ108、208、308においては、羽根車の外周部に羽根車の回転方向(図7、9、10の矢印R参照)に向かって曲がった円弧部が設けられているが、受皿部193に段差Sを設けることのみで高揚程化を図ることができる場合等においては、図14、15、16に示されるように、羽根車182に代えて、従来のドレンポンプ8と同様に、外周部に円弧部を有していない主羽根792(具体的には、第1及び第2羽根795、796)羽根車782を採用したドレンポンプ708、808、908にしてもよい。
具体的には、図14に示されるドレンポンプ708は、羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するように開口したドレン吐出口184cを有するポンプケーシング181と、円弧部を有しない主羽根792(具体的には、第1及び第2羽根795、796)と段差S及び連通部193cを有する受皿部193とから構成される羽根車782とを備えている。図15に示されるドレンポンプ808は、本体部284aの側部がディフューザー形状を有するポンプケーシング281と、円弧部を有しない主羽根792(具体的には、第1、第2羽根795、796)と段差S及び連通部193cを有する受皿部193とから構成される羽根車782とを備えている。図16に示されるドレンポンプ908は、本体部84aの側部から半径方向に向かって開口したドレン吐出口81bを有するポンプケーシング81と、円弧部を有しない主羽根792(具体的には、第1及び第2羽根795、796)と段差S及び連通部193cを有する受皿部193とから構成される羽根車782とを備えている。
(6)実験例
次に、本実施形態及びその変形例にかかるドレンポンプにおいて、主羽根の外周部に設けられた円弧部及び回転方向に沿ってドレン水を吐出するように設けられたドレン吐出口の存在が揚程に与える影響について実測した実験結果について説明する。ここで、図17は、羽根車の周速度と揚程の関係を示すグラフである。そして、図17の白抜きの菱形のプロットは、図18に示されるドレンポンプ2008、すなわち、本体部84aの側部から半径方向に向かって開口したドレン吐出口81bを有するポンプケーシング81と、外周部に円弧部を有していない主羽根792(具体的には、第1、第2羽根795、796)と段差及び連通部を有しない受皿部2093とから構成される羽根車2082とを備えたドレンポンプにおける周速度と揚程の関係を示している。図17の×形のプロットは、図19に示されるドレンポンプ2108、すなわち、本体部84aの側部から半径方向に向かって開口したドレン吐出口81bを有するポンプケーシング81と、外周部に回転方向に向かって曲がった円弧部195a、196aを有する主羽根192(具体的には、第1及び第2羽根195、196)と段差及び連通部を有しない受皿部2093とから構成される羽根車2182とを備えたドレンポンプの周速度と揚程の関係を示している。図17の黒塗りの丸形のプロットは、図20に示されるドレンポンプ2208、すなわち、羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するように開口したドレン吐出口181bを有するポンプケーシング181と、外周部に回転方向に向かって曲がった円弧部195a、196aを有する主羽根192(具体的には、第1及び第2羽根195、196)と段差及び連通部を有しない受皿部2093とから構成される羽根車2182とを備えたドレンポンプの周速度と揚程の関係を示している。
図17によれば、円弧部を有しない主羽根792を備えたドレンポンプ2008の揚程に比べて、外周部に回転方向に向かって曲がった円弧部195a、196aを有する主羽根192を備えたドレンポンプ2108の方が高揚程のポンプ特性を有していることがわかる。また、本体部84aの側部から半径方向に向かって開口したドレン吐出口81bを有するポンプケーシング81を備えたドレンポンプ2108の揚程に比べて、羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するように開口したドレン吐出口181bを有するポンプケーシング181を備えたドレンポンプ2208の方が高揚程のポンプ特性を有していることがわかる。
以上のように、図17から、主羽根の外周部に円弧部を設けること、及び、羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するようにドレン吐出口181bを開口させることによって、高揚程化を図ることができることがわかる。
次に、本実施形態及びその変形例にかかるドレンポンプにおいて、主羽根の外周部に設けられた円弧部が回転方向に向かって曲がっている場合(前傾している場合)の揚程と反回転方向に向かって曲がっている場合(後傾している場合)の揚程との差異について実測した実験結果について説明する。ここで、図21は、羽根車の周速度と揚程の関係を示すグラフである。そして、図21の黒塗りの丸形のプロットは、図22に示されるドレンポンプ2308、すなわち、本体部284aの側部がディフューザー形状を有するポンプケーシング281と、外周部に回転方向に向かって曲がった円弧部195a、196aを有する主羽根192(具体的には、第1及び第2羽根195、196)と段差及び連通部を有しない受皿部2093とから構成される羽根車2182とを備えたドレンポンプの周速度と揚程の関係を示している。図21の黒塗りの三角形のプロットは、図23に示されるドレンポンプ2408、すなわち、本体部284aの側部がディフューザー形状を有するポンプケーシング281と、外周部に反回転方向に向かって曲がった円弧部495a、496aを有する主羽根492(具体的には、第1及び第2羽根495、496)と段差及び連通部を有しない受皿部2093とから構成される羽根車2482とを備えたドレンポンプの周速度と揚程の関係を示している。
図21によれば、反回転方向に向かって曲がった円弧部495a、496aを有する主羽根492を備えたドレンポンプ2408の揚程に比べて、外周部に回転方向に向かって曲がった円弧部195a、196aを有する主羽根192を備えたドレンポンプ2308の方が高揚程のポンプ特性を有していることがわかる。
以上のように、図21から、主羽根の外周部に回転方向に向かって曲がった円弧部を設けることによって、より高揚程化を図ることができることがわかる。
次に、本実施形態及びその変形例にかかるドレンポンプにおいて、受皿部に設けられた段差及び連通部の存在が揚程に与える影響について実測した実験結果について説明する。ここで、図24は、羽根車の周速度と揚程の関係を示すグラフである。そして、図24の白抜きの丸形のプロットは、図20に示されるドレンポンプ2208、すなわち、羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するように開口したドレン吐出口181bを有するポンプケーシング181と、外周部に回転方向に向かって曲がった円弧部195a、196aを有する主羽根192(具体的には、第1及び第2羽根195、196)と段差及び連通部を有しない受皿部2093とから構成される羽根車2182とを備えたドレンポンプの周速度と揚程の関係を示している。ここで、ドレンポンプ2208は、図25に示されるように、段差を有しておらず、受皿部2093の下面とケーシング本体184のテーパ部184eの内面との隙間は、図8に示されるドレンポンプ108を構成する受皿部193の第1部分198aの下面とテーパ部184eの内面との隙間F1と同じである。図24の×形のプロットは、図7及び図8に示されるドレンポンプ108、すなわち、羽根車の回転方向に沿ってドレン水を吐出するように開口したドレン吐出口181bを有するポンプケーシング181と、外周部に回転方向に向かって曲がった円弧部195a、196aを有する主羽根192(具体的には、第1及び第2羽根195、196)と段差S及び連通部193cを有する受皿部193とから構成される羽根車182とを備えたドレンポンプの周速度と揚程の関係を示している。図24の黒塗りの菱形のプロットは、図20に示されるドレンポンプ2208において、図26に示されるように、受皿部2093の下面とケーシング本体184のテーパ部184eの内面との隙間を、図8に示されるドレンポンプ108を構成する受皿部193の第2部分198bの下面とテーパ部184eの内面との隙間F2と同じ距離にしたものである。
図24によれば、段差が設けられていない受皿部2093を備えたドレンポンプ2208の揚程に比べて、段差Sが設けられた受皿部193を備えたドレンポンプ108の方が高揚程のポンプ特性を有していることがわかる。ここで、ドレンポンプ2208において、受皿部2093の下面とケーシング本体184のテーパ部184eの内面との隙間を隙間F1から隙間F2に変更すると、いくらか高揚程化が図られるため、段差Sが設けられた受皿部193を備えたドレンポンプ108の揚程特性に近くなることがわかるが、それでも、ドレンポンプ108の揚程特性には到達していない。つまり、ドレンポンプ108においては、受皿部193の第2部分198bの下面とケーシング本体184のテーパ部184eの内面との隙間だけが隙間F2になっているのにもかかわらず、ドレンポンプ2208のように、受皿部2093の開口部193aを除いた下面全体とケーシング本体184のテーパ部184eの内面との隙間を隙間F2にするときよりも、高揚程のポンプ特性が得られることがわかる。このため、ドレンポンプ108において受皿部193の上面に段差Sが設けられていることが、高揚程化を実現するために、大きく影響しているものと考えられる。
以上のように、図24から、受皿部の上面に段差を設けることによって、高揚程化を図ることができることがわかる。
(7)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
前記実施形態及び変形例にかかるドレンポンプ108〜908においては、受皿部193に段差Sが設けられるとともに連通部193cが形成されているが、低騒音化が要求されない場合等においては、例えば、図27に示されるドレンポンプ1008のように、ドレンポンプ108と同様のポンプケーシング181及び主羽根192を備えたドレンポンプにおいて、第1部分1098aの外周縁部と第2部分1098bの内周縁部とを円筒形状の第3部分1098cを介して接続することにより連通部193cを省略した受皿部1093を含む羽根車1082を備えるようにしてもよい。
(B)
前記実施形態及び変形例にかかるドレンポンプ108〜908においては、受皿部193の下面には隙間F1(具体的には、第1部分198aの下面とテーパ部184eの内面と隙間)と隙間F2よりも距離の小さい隙間F2(具体的には、第2部分198bの下面とテーパ部184eの内面と隙間)とが形成されているが、例えば、図28に示されるドレンポンプ1108のように、ドレンポンプ108と同様のポンプケーシング181及び主羽根192を備えたドレンポンプにおいて、受皿部1193の開口部193aを除いた下面全体とテーパ部184eの内面との隙間を第2部分1198bの下面とテーパ部184eの内面との隙間と同じ隙間F2になるように、第1部分1198aの板厚を大きくしてもよい。この場合であっても、受皿部1193の上面には段差Sが確保され、かつ、受皿部1193の開口部193aを除いた下面全体とテーパ部184eの内面との隙間が小さくなるため、ドレンポンプ108と同等以上の高揚程化を図ることができるものと推測される。
(C)
前記実施形態及び変形例にかかるドレンポンプ108〜908においては、羽根車の平面視において、受皿部193を構成する第1部分198aの外周縁部と第2部分198bの内周縁部とが近接しているため、羽根車が樹脂一体成形品である場合には、上下方向に型抜きを行うのが困難である。これに対して、例えば、図29及び図30に示されるドレンポンプ1208のように、ドレンポンプ108と同様のポンプケーシング181及び主羽根192を備えたドレンポンプにおいて、羽根車1282の平面視において、第1部分1298aの外周縁部と第2部分1298bの内周縁部との間に隙間を空けるようにして、型抜きを容易に行うことができるようにしてもよい。この場合であっても、受皿部1293に段差S及び連通部1293cが確保されるため、ドレンポンプ108と同等以上の高揚程化を図ることができるものと推測される。
本発明を利用すれば、ドレンポンプの高揚程化を図ることができる。
天井埋込型の空気調和装置の外観斜視図である。 天井埋込型の空気調和装置の概略側面断面図であって、図3のA−A断面図である。 天井埋込型の空気調和装置の概略平面断面図であって、図2のB−B断面図である。 従来のドレンポンプの側面図(ポンプケーシングの断面を図示)である。 図4のポンプケーシング付近を示す拡大図である。 従来のドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 本発明の一実施形態にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 本発明の一実施形態にかかるドレンポンプのポンプケーシング付近を示す拡大図(図7のE−E断面を図示)である。 変形例1にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 変形例2にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 変形例3にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 変形例3にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 変形例3にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 変形例4にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 変形例4にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 変形例4にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 羽根車の周速度と揚程の関係を示すグラフである。 実験に使用されたドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 実験に使用されたドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 実験に使用されたドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 羽根車の周速度と揚程の関係を示すグラフである。 実験に使用されたドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 実験に使用されたドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 羽根車の周速度と揚程の関係を示すグラフである。 実験に使用されたドレンポンプのポンプケーシング付近を示す拡大図(図20のE−E断面を図示)である。 実験に使用されたドレンポンプのポンプケーシング付近を示す拡大図(図20のE−E断面を図示)である。 本発明の他の実施形態にかかるドレンポンプのポンプケーシング付近を示す拡大図である。 本発明の他の実施形態にかかるドレンポンプのポンプケーシング付近を示す拡大図である。 本発明の他の実施形態にかかるドレンポンプの平面図(モータ及びケーシング蓋を省略して図示)である。 本発明の他の実施形態にかかるドレンポンプのポンプケーシング付近を示す拡大図(図29のE−E断面を図示)である。
符号の説明
1 空気調和装置
6 熱交換器
7 ドレンパン
108〜1208 ドレンポンプ
81、181、281 ポンプケーシング(ケーシング)
81a、181a ドレン吸込口
81b、181b ドレン吐出口
182、482、782、1082〜1282 羽根車
191 軸部
192、492、792 主羽根
193、1093〜1293 受皿部
193a 開口部(開口)
193c、1293c 連通部
194 補助羽根
198a、1098a〜1298a 第1部分
198b、1098a〜1298a 第2部分
C 隙間
S 段差

Claims (8)

  1. 下端部にドレン水を吸い込むためのドレン吸込口(81a、181a)と、側部にドレン水を吐出するためのドレン吐出口(81b、181b)とを有するケーシング(81、181、281)と、
    前記ケーシング内を鉛直方向に延びるように配置される軸部(191)と、前記軸部の外周側に放射状に配置される複数の主羽根(192、492、792)と、前記主羽根の下側に配置される補助羽根(194)と、前記主羽根と前記補助羽根との間に配置され中央に開口(193a)を有する円板状の受皿部(193、1093〜1293)とを有し、前記軸部を中心として回転する羽根車(182、482、782、1082〜1282)とを備え、
    前記受皿部は、前記中央の開口の外周側に形成された第1部分(198a、1098a〜1298a)と、前記第1部分の外周側に形成された第2部分(198b、1098b〜1298b)とをさらに有しており、
    前記第2部分の上面の内周縁部と前記第1部分の上面の外周縁部との間には、段差(S)が設けられている、
    ドレンポンプ(108〜1208)。
  2. 前記第2部分(198b、1098b〜1298b)は、前記軸部(191)を中心とする環状部分である、請求項1に記載のドレンポンプ(108〜1208)。
  3. 前記第1部分(198a、1298a)と前記第2部分(198b、1298b)との間には、前記受皿部(193、1293)の上側の空間と下側の空間とを連通させる隙間からなる連通部(193c、1293c)が形成されている、請求項1又は2に記載のドレンポンプ(108〜908、1208)。
  4. 前記第1部分(198a、1098a〜1298a)と前記第2部分(198b、1098b〜1298b)との段差(S)は、前記受皿部(193、1093〜1293)の外周部に設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載のドレンポンプ(108〜1208)。
  5. 前記ドレン吐出口(181b)は、前記羽根車(182、482、782、1082〜1282)の回転方向に沿ってドレン水を吐出するように前記ケーシング(181、281)の側部に設けられている、請求項1〜4のいずれかに記載のドレンポンプ(108、208、408、508、708、808、1008〜1208)。
  6. 前記ケーシング(281)の側部は、前記羽根車(182、482、782)の外周縁部を囲んでおり、
    前記ケーシングの側部と前記羽根車の外周縁部との隙間(C)は、前記ドレン吐出口(181b)において最大となるように回転方向に徐々に大きくなっている、請求項5に記載のドレンポンプ(208、508、808)。
  7. 前記主羽根(192、492)の外周部は、前記羽根車(182、482、1082〜1282)の回転方向又は反回転方向に向かって曲げられている、請求項1〜6のいずれかに記載のドレンポンプ(108〜608、1008〜1208)。
  8. 熱交換器(6)と、
    前記熱交換器で発生したドレン水を溜めるためのドレンパン(7)と、
    前記ドレンパンに溜まったドレン水を排出する請求項1〜7のいずれかに記載のドレンポンプ(108〜1208)と、
    を備えた空気調和装置(1)。
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