JP2005246544A - 切断装置及びこれに用いる無端帯 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リングソー等の回転刃を回転駆動させる無端帯の摩耗を低減して、その無端帯の耐久性を向上させることを目的とする。
【解決手段】 複数のスプロケット(21)(22)(23)間に巻掛けされて周回移動するよう駆動される無端帯(5)の外周側にリングソーその他の回転刃(2)を設け、前記無端帯(5)外周側において、前記スプロケット(21)(22)(23)との掛合部(17)(17)…とは別に設けた駆動用掛合部(30)(30)…を前記回転刃(2)の外周部へ掛合させて、この回転刃(2)を回転駆動させるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数のスプロケット(21)(22)(23)間に巻掛けされて周回移動するよう駆動される無端帯(5)の外周側にリングソーその他の回転刃(2)を設け、前記無端帯(5)外周側において、前記スプロケット(21)(22)(23)との掛合部(17)(17)…とは別に設けた駆動用掛合部(30)(30)…を前記回転刃(2)の外周部へ掛合させて、この回転刃(2)を回転駆動させるようにした。
【選択図】 図1
Description
この発明は、リングソー等の回転刃を無端チェーン等の無端帯で回転駆動させる切断装置及びこれに用いる無端帯に関する。
リングソーを回転駆動させる切断装置としては、例えば特許文献1に開示されているように、リングソー本体の内周面に内歯を形成し、この内歯と噛み合う駆動歯車でそのリングソー本体を回転駆動させるものが一般的である。また、このような内歯式の切断装置の他にも、例えば特許文献2に開示されているように、リングソー本体の外周面に外歯を形成し、この外歯と噛み合う駆動歯車でそのリングソー本体を回転駆動させる外歯式の切断装置も一般的に知られている。しかし、これら内歯式及び外歯式のいずれの切断装置も、動力伝達部において歯と歯の一点での点若しくは線接触となっているため、それら歯同士の接触部において面圧が高くなってしまうなどの欠点があった。
そのような問題に鑑みて、この出願の発明者は、特許文献3において、動力伝達部の面圧を低減できるようにするなどの改良点を加えた発明を開示している。すなわち、特許文献3の発明では、複数のスプロケット間に巻掛けされた無端チェーン外周の一部を、その無端チェーンにより回転駆動されるリングソー本体外周へ部分的に巻き付けるように配置して、無端チェーンとリングソー本体とを広範囲に亘って接触させて動力を伝達させるようにしている。これにより、動力伝達部の面圧が低減されて従来より摩耗しにくくなるとともに、効率的な動力の伝達が可能になっている。
しかし、特許文献3に記載された切断装置においても、リングソー本体外周部と無端チェーンとが直接噛み合うようになっているため、切断中に発生する切り粉がリングソー側から無端チェーン側に入り込みやすい欠点があった。しかも、無端チェーンは、リングソー本体とスプロケットの双方に噛み合うため、依然として摩耗しやすい問題があった。
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、リングソー等の回転刃を回転駆動させる無端帯の摩耗を低減して、その無端帯の耐久性を向上させることを目的とする。
上記の課題を解決するため、この発明の切断装置は、複数のスプロケット間に巻掛けされて周回移動するよう駆動される無端帯の外周側にリングソーその他の回転刃を備え、前記無端帯外周側において、前記スプロケットとの掛合部とは別に設けた駆動用掛合部を前記回転刃の外周部へ掛合させて、この回転刃を回転駆動させるようにしたことを特徴とする。
また、前記駆動用掛合部が、前記無端帯に対して着脱自在とされている。さらに、前記駆動用掛合部を、無端帯の外周側に突出させて設けてなる。
具体的に、前記無端帯は、無端チェーンである。またさらに、多数のリンク同士を互いに回転自在に連結して構成される無端チェーンにおいて、前記の駆動用掛合部を一部又は全部のリンクに設けている。
また、各リンクが、それらリンクの厚み方向に間隔を設けて配置された一対のリンクプレートからなり、そのリンクプレートの外周の一部分より張り出して設けられた取付け台へ、前記駆動用掛合部材を取り付けてなる。
さらに、駆動用掛合部材は、前記リンクの厚み方向の両端部において、前記の取付け台へボルト等の固定具で固定されている。加えて、駆動用掛合部材は、前記リンクの厚み方向の両端部にボルト穴を備えている。
また、前記無端チェーンとその無端チェーン外周側の駆動用掛合部とを隔てるカバー部材で、無端チェーン外周部を全周に亘って覆ってなる。
さらに、カバー部材が、前記リンクへ固定されている。またさらに、カバー部材の外側において、このカバー部材と共に前記駆動用掛合部材を前記取付け台に固定してなる。
加えて、駆動用掛合部材とカバー部材とが、それらの駆動用掛合部材とカバー部材とを貫通するボルトで取付け台へ共締めされている。
また、前記カバー部材が、前記無端チェーン外周部において、その無端チェーンを挟んで互いに対向する収容ケース内面間の間隙を塞ぐようにして設けられている。
さらに、前記収容ケース内において前記カバー部材に覆われた内部空間の内圧を高める加圧手段を備えている。
またさらに、前記加圧手段は、空気ポンプその他の空気供給機器により内部空間に空気を送り込むことで、その内部空間の内圧を高めるものである。
加えて、前記カバー部材と前記収容ケース内面との間に緩衝プレートを介在させてなる。
また、この発明の無端帯は、複数のスプロケット間に巻掛けされて周回移動するよう駆動されるものであって、その外周側においてリングソーその他の回転刃の外周部に掛合する駆動用掛合部が、前記スプロケットとの掛合部とは別に設けられていることを特徴とする。
さらに、無端帯外周部を覆うカバー部材を、その無端帯と前記駆動用掛合部とを隔てるようにして全周に亘って取り付けてなる。
この発明では、リングソーその他の回転刃を回転駆動させる無端帯の外周側に、スプロケットとの掛合部とは別の駆動用掛合部を設けており、回転刃と無端帯が直接噛み合う場合に比べて、切断中に発生する切り粉が回転刃側から無端帯側のスプロケットとの掛合部に入りにくいため、無端帯の摩耗を低減することが可能になる。
しかも、スプロケットとの掛合部が、回転刃とは接触しないで済むため、従来のように回転刃及びスプロケットの歯の双方に噛み合う場合に比べて、遙かに摩耗が少なく耐久性を向上させることができる。
また、回転刃に掛合する駆動用の掛合部は、そのピッチ間隔を、スプロケットに掛合する被動用掛合部であるリンク同士のピッチ間隔とは無関係に決めることができる。例えば、実施形態のように、駆動用掛合部のピッチ間隔をリンクのピッチ間隔の2倍とすれば、回転刃外周の刃先が入り込む駆動用掛合部間の空間を長くすることができるため、その分だけ刃先の周長も長くすることができ、これにより、刃先に十分な強度を持たせることができる。
更に、このようにして刃先のピッチ間隔を長くすることによって、刃先の数を少なくすることができるため、チップ化された刃先を取り付けるための固定具の部品点数を少なくすることができるとともに、刃先の取付け時及び交換時の作業性を向上させることができる。
またさらに、駆動用掛合部は、無端帯に対して着脱自在となっているため、交換が容易でありメンテナンス性に優れている。
また、無端チェーンには、駆動用掛合部材が取り付けられる取付け台が、リンクプレート外周の一部分より張り出して設けられているため、駆動用掛合部材を無端チェーンの外周側に容易に取り付けることができる。この駆動用掛合部材は、リンクの厚み方向両端部がボルト等の固定具で取付け台へ固定されているため、安定した取付け状態を実現することができる。
さらに、無端チェーン外周部を、無端チェーンと駆動用掛合部とを隔てるカバー部材で全周に亘って覆うことにより、切断中に発生する切り粉が無端チェーンの中に入り込むことを極力防ぐことができ、無端チェーンの摩耗を低減することができる。
このカバー部材は、駆動用掛合部材が取り付けられる取付け台に固定されるため、カバー部材を取り付けるための取付け部をリンクに別途設ける必要がなく、構造の単純化を図って部品コストを低減することができる。また、駆動用掛合部材とカバー部材とが、それらの駆動用掛合部材とカバー部材とを貫通するボルトで取付け台へ共締めされているため、それら両部材を取付け台へ同時に固定することができ、取付け作業時の作業効率を高めることができる。
さらに、加圧手段によりカバー部材で覆われた内部空間の内圧を高めることができるため、カバー部材間に多少の隙間があったとしても、その隙間からの切れ粉の侵入をほぼ完全に防ぐことができる。
また、カバー部材で無端チェーンを覆うことでオイルを封入することが可能になるため、そのオイルにより無端チェーンを冷却することができ、それによって無端チェーンの伸びが低減して耐久性が向上するとともに、そのオイルの潤滑作用によってチェーンの部品同士の摩擦を低減することができる。
加えて、カバー部材と収容ケース内面との間に緩衝プレートを介在させているため、それらカバー部材と収容ケース内面とが接触することを防ぐことができ、それによって摩耗を低減して耐久性を向上させることができる。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、図1乃至図5に基づいて、この発明の第1の実施形態に係る切断装置(1)について説明する。
切断装置(1)は、図1に示すように、複数のスプロケット(21)(22)(23)間に巻掛けされて周回移動するよう駆動される無端チェーン(5)と、その無端チェーン(5)の外周側に設けられた回転刃としてのリングソー本体(2)とを備えている。なお、スプロケット(21)(22)(23)及び無端チェーン(5)は、収容ケース(40)内に収容されている。収容ケース(40)は、互いに対向する一対の収容プレート(41)(41)が、それらプレート(41)(41)間に跨る複数の連結部材(42)(42)…を介して連結されてなっている。
リングソー本体(2)は、全体として環状に形成されており、その外周には円周方向に沿って多数の刃先部(3)(3)…が形成されている。そして、このリングソー本体(2)を高速で回転させながら、刃先部(3)(3)…を押し付けることにより切断対象物(47)を切断できるようになっている。この刃先部(3)の周長としては、例えば3cm〜4cmが望ましい。また、隣接する刃先部(3)(3)…同士の間には、それぞれ断面略半円状の溝(4)(4)…が形成されている。
なお、リングソー本体(2)の外周には、上記の刃先部(3)(3)…に代えて、それ自体では切断対象物(47)を切断することができない歯を多数設けて、それらの歯に対して、それぞれ歯の先端から突出するようにしてチップ化された切断刃を取り付けるようにしても良い。その場合は、リングソーの切れ味が悪くなったときに、切断刃を交換するだけで切れ味を再生することができて経済的である。
リングソー本体(2)は、その内周面を例えば一対の内側ガイドローラ(6)(6)に当接させるようにして、それら内側ガイドローラ(6)(6)に対して着脱可能に掛けられている。内側ガイドローラ(6)(6)としては、樹脂製のものが用いられるが、特にこれに限定されるものではなく、例えば金属製、ゴム製のものなどであっても良い。
内側ガイドローラ(6)(6)は、一対の収容プレート(41)(41)の側面に対して垂直に設けられた軸(7)(7)に回転自在に軸止されている。軸(7)(7)を支持するアーム材(8)(8)は、図4に示すように、収容プレート(41)(41)に対してボルト(9)(9)…とナット(10)(10)…とで固定されている。
無端チェーン(5)が巻掛けされる各スプロケット(21)(22)(23)は、三角形の頂点をなすように配置されている。それら3つのスプロケット(21)(22)(23)のうち、無端チェーン(5)とリングソー本体(2)との掛合部分に対向するように配置されたスプロケット(21)が駆動用スプロケットとなっており、その他の2つのスプロケット(22)(23)が従動スプロケットとなっている。
駆動用スプロケット(21)は、一方の収容プレート(41)の外側に設けられた図示しない原動機に連動連結されている。この原動機としては、油圧モータが用いられるが、これに限定されず、例えば電気モータを用いても良いものとする。従動スプロケット(22)(23)は、収容プレート(41)の側面に対して垂直に螺着されたボルト(24)(25)によって回転自在に軸止されている。
なお、各スプロケット(21)(22)(23)は、収容プレート(41)(41)の側面に対して位置変更可能に固定するようにしても良く、その場合は、スプロケット(21)(22)(23)の位置変更により無端チェーン(5)の張りを調節することができる。また、無端チェーン(5)を巻き付けるスプロケット(21)(22)(23)の個数は3個に限られず、2個又は4個以上であっても良い。
無端チェーン(5)は、多数のリンク(19)(20)…同士を互いに回転自在に連結して構成されている。各リンク(19)(20)は、それらリンク(19)(20)の厚み方向に間隔を設けて配置された一対のリンクプレート(11)(12)…からなっている。ここで、リンク(19)(20)の厚み方向とは、無端チェーン(5)の周回軸方向に対して平行な方向を指すものとする。
具体的に、無端チェーン(5)は、その周回方向において、外リンク(19)(19)…と内リンク(20)(20)…とが交互に連結されてなっている。外リンク(19)と内リンク(20)との連結部分では、それらリンク(19)(20)の厚み方向において、内リンク(20)のリンクプレート(12)の外側に、外リンク(19)のリンクプレート(11)が重なった状態となっている。
外リンク(19)の一対のリンクプレート(11)(11)は、それらリンクプレート(11)(11)間に跨る一対の連結ピン(13)(13)を介して連結されている。一対の連結ピン(13)(13)は、周回方向に間隔を空けて設けられている。
また、外リンク(19)(19)…には、それぞれのリンクプレート(11)(11)…の外周の一部分より張り出して取付け台(15)(15)…が設けられている。それぞれの取付け台(15)は、リンク(19)の厚み方向において、リンクプレート(11)の外側に向かって張り出すようにして設けられている。この取付け台(15)は、例えば矩形のプレート状に形成されており、略中央部にボルト穴(16)が形成されている。なお、取付け台(15)は、リンク(19)の厚み方向において、必ずしも外側に向かって張り出して設けなくても良く、内側に向かって張り出すように設けることも考えられる。
内リンク(20)の一対のリンクプレート(12)(12)は、それらリンクプレート(12)(12)間に跨る一対のブッシュ(14)(14)を介して連結されている。ブッシュ(14)は、中空の丸棒状に形成されており、そのブッシュ(14)の中空部を上記連結ピン(13)が回転自在に貫通している。ブッシュ(14)の外周には、スプロケット(21)(22)(23)の歯(26)(27)(28)…と接触するローラ(18)が回転自在に外嵌されている。
このように、無端チェーン(5)は、周回方向に沿って間隔を空けて設けられた多数のローラ(18)(18)…を備えている。そして、それら隣接するローラ(18)(18)間の間隙が、上記各スプロケット(21)(22)(23)の歯(26)(27)(28)が嵌り込む被動掛合部(17)となっている。
なお、ここでは、取付け台(15)(15)…が外リンク(19)(19)…にのみ設けられているが、内リンク(20)(20)…にも取付け台(15)(15)…を設けるようにしても良い。
図1及び図2に示すように、無端チェーン(5)の外周側には、スプロケット(21)(22)(23)と噛み合う被動掛合部(17)(17)…とは別に駆動用掛合部材(30)(30)…が設けられている。そして、この発明の切断装置(1)は、駆動用掛合部材(30)(30)…をリングソー本体(2)の外周部へ掛合させて、そのリングソー本体(2)を回転駆動させるようになっている。なお、駆動用掛合部部材(30)(30)…は、図1において無端チェーン(5)外周の一部を除いて図示を省略しているが、実際は全周に亘って設けられている。
駆動用掛合部材(30)は、その両端部にボルト穴(32)(32)を備えた例えば金属製の棒状材である。ボルト穴(32)(32)は、それぞれ駆動用掛合部材(30)の外周面に設けられた凹所(31)(31)の底部に、その底部を貫通して形成されている。駆動用掛合部材(30)の断面形状は略円状となっているが、その断面形状は特にこれに限定されず、楕円状又は多角形状その他の形状のものであっても良い。
駆動用掛合部材(30)は、無端チェーン(5)外周部に対して、リンク(19)(19)…の厚み方向に沿うようにして取り付けられている。具体的に、駆動用掛合部材(30)は、リンク(19)(20)…の厚み方向の両端部において、リンク(19)の取付け台(15)(15)へボルト(33)(33)で固定されている。ただし、この駆動用掛合部材(30)の固定に用いる固定具としては、特にボルト(33)に限定されないものとする。
駆動用掛合部材(30)を取付け台(15)(15)に取り付ける際は、図2に示すように、先ず、一対の取付け台(15)(15)のボルト穴(16)(16)に対して、無端チェーン(5)内周側からボルト(33)(33)を差し込んで、それらボルト(33)(33)の先端側にナット(34)(34)を螺合して締め付ける。続いて、この状態のボルト(33)(33)の先端側に、駆動用掛合部材(30)のボルト穴(32)(32)を嵌め込んで、それらボルト穴(32)(32)を貫通したボルト(33)(33)の先端側に別のナット(35)(35)を螺合して締め付けることにより、駆動用掛合部材(30)が取付け台(15)(15)に固定される。
このように、駆動用掛合部材(30)(30)…は、無端チェーン(5)の外周側に突出して設けられている。また、駆動用掛合部材(30)(30)…は、無端チェーン(5)に対して着脱自在となっており、摩耗等により交換が必要となったときは、容易に交換できるようになっている。
さらに、駆動用掛合部材(30)(30)…は、外リンク(19)(19)…にのみ取り付けられており、無端チェーン(5)の周回方向において1つのリンク(19)(20)…おきに設けられている。このように、駆動用掛合部材(30)(30)…のピッチ間隔を、リンク(19)(20)…のピッチ間隔の2倍としているため、リングソー本体(2)の刃先部(3)(3)…が入り込む駆動用掛合部材(30)(30)…間の空間を長くすることができるようになっている。
ただし、駆動用掛合部材(30)(30)…は、すべての外リンク(19)(19)…に取り付ける必要はなく、一部の外リンク(19)(19)…に取り付けるようにしても良い。また、内リンク(20)(20)…にも取付け台(15)(15)…を設けた場合は、それら内リンク(20)(20)…の取付け台(15)(15)…にも駆動用掛合部材(30)(30)…を取り付けるようにしても良く、その場合は、外リンク(19)(19)…及び内リンク(20)(20)…の一部又は全部に駆動用掛合部材(30)が設けられる。
これら駆動用掛合部材(30)(30)…は、図3に示すように、リングソー本体(2)の溝(4)(4)…に嵌り込むことで、リングソー本体(2)外周部に掛合するようになっている。この掛合部分において、無端チェーン(5)外周側の駆動用掛合部材(30)(30)…は、リングソー本体(2)外周に部分的に巻き付けるようにして配置された状態となっている。これにより、無端チェーン(5)からリングソー本体(2)への動力の伝達が広範囲に亘ってなされることとなるため、動力伝達部の面圧が低減されて摩耗しにくくなるとともに、効率的な動力の伝達が可能になっている。
なお、取付け台(15)を、リンク(19)の厚み方向の内側に向かって張り出すように設けた場合は、駆動用掛合部材(30)をリンク(19)(20)の厚み方向に短く形成することができ、それによって軽量化を図って無端チェーン(5)の回転速度を速くすることができ、切断効率を高めることが可能になる。
上記切断装置(1)は、図5に示すように、ミニバックホーなどのショベル系掘削機(46)にアタッチメントとして取り付けて、石材やコンクリート塊などの切断対象物(47)を切断するためのものである。なお、切断対象物(47)は、石材やコンクリート塊に限られず、木材や金属材などであっても良い。
収容プレート(41)(41)には、図1に示すように、その上端部付近に一対の取付け穴(43)(43)が設けられている。切断装置(1)は、それら取付け穴(43)(43)を利用して、ショベル系掘削機(46)のアーム(48)先端と作業具用シリンダーロッド(49)の先端に取り付けられる。このように、切断装置(1)は、既製のショベル系掘削機(46)にアタッチメントとして取り付けることができるため汎用性が高い。また、石材などを切断するために大掛かりな専用の切断装置を購入しないで済み経済的である。
なお、切断装置(1)は、上記ショベル系掘削機(46)のアタッチメントとして利用するだけでなく、ハンディタイプの切断装置として利用することも考えられる。
次に、図6に基づいて、この発明の第2の実施形態について説明する。この実施形態において、駆動用掛合部材(36)は、台形状に屈曲してなる掛合部材本体(37)と、その掛合部材本体(37)両端に連接する一対の平板部(38)(38)とからなっている。この駆動用掛合部材(36)は、例えばロストワックス製法によって製造されるものであり、掛合部材本体(37)と平板部(38)(38)とが一体に設けられている。
平板部(38)は、例えば矩形状に形成されており、ボルト穴(61)を備えている。そして、平板部(38)(38)は、リンク(19)の取付け台(15)(15)との間にナット(34)(34)を介在させることなく直付けした状態で、その取付け台(15)(15)へボルト(33)(33)とナット(35)(35)で固定される。
掛合部材本体(37)は、一対の平板部(38)(38)間に跨るようにして設けられており、リンク(19)(20)…の厚み方向において、第1の実施形態の駆動用掛合部材(30)に比べて短く形成されている。この掛合部材本体(37)は、取付け状態において、無端チェーン(5)の外周側に突出するようになっており、リングソー本体(2)の溝(4)(4)…に嵌り込むことで、リングソー本体(2)外周部に掛合するようになっている。
また、掛合部材本体(37)は、リンク(19)(20)…厚み方向の中間部分における断面形状が略半円状となっている。さらに、掛合部材本体(37)のチェーン(5)内周側には、例えば断面台形状の抉り部(39)が設けられている。
ここで、掛合部材本体(37)は、無端チェーン(5)からその外周側において適度に離れた位置でリングソー本体(2)の外周部に掛合させるのが望ましく、そのためにはチェーン(5)外周側に嵩上げしたような状態で設ける必要がある。この点に関して、第1の実施形態における棒状の駆動用掛合部材(30)では、取付け台(15)(15)との間に介在させたナット(34)(34)によって嵩上げを図っているのに対して、この実施形態では、掛合部材本体(37)自身が台形状に嵩上げされたような形状となっているため、嵩上げを図るためのナット(34)(34)を用いることなく取付け台(15)(15)に直付けすることができる。
また、この実施形態では、そのようにナット(34)(34)の数を省略しているとともに、掛合部材本体(37)の長さが短いため、第1の実施形態に比べて軽量化を図ることができ、それにより、無端チェーン(5)の回転速度を速めて切断効率を向上させることができる。
さらに、この駆動用掛合部材(36)は、取付け台(15)(15)に対して、厚みの小さな平板部(38)(38)が固定されているため、その固定に用いるボルト(33)(33)の長さを短くすることができる。
なお、第2の実施形態において、その他の構成及び効果は第1の実施形態と同様であり、図6において、第1の実施形態と同様の機能を有する部材については同符号を付してある。
続いて、図7乃至図11に基づいて、この発明の第3の実施形態に係る切断装置(50)について説明する。この実施形態では、図7に示すように、無端チェーン(5)と、その無端チェーン(5)外周側のの駆動用掛合部材(30)(30)…とを隔てるカバー部材(51)(51)…によって、無端チェーン(5)外周部が全周に亘って覆われている。なお、駆動用掛合部材(30)(30)…及びカバー部材(51)(51)…は、図7において無端チェーン(5)外周の一部を除いて図示を省略しているが、実際は全周に亘って設けられている。
図8に示すように、カバー部材(51)は、例えば矩形の金属板からなっている。ただし、カバー部材(51)としては、特に金属製のものに限られず、樹脂その他の材料からなるものであっても良いものとする。
また、カバー部材(51)には、その略中央部に一対のボルト穴(52)(52)が形成されている。それら一対のボルト穴(52)(52)は、外リンク(19)における一対の取付け台(15)(15)のボルト穴(16)(16)に対応するように設けられている。
このカバー部材(51)は、無端チェーン(5)に対して着脱自在となっている。具体的に、カバー部材(51)は、外リンク(19)の取付け台(15)(15)へ固定されている。また、この実施形態では、カバー部材(51)の外側において、このカバー部材(51)と共に駆動用掛合部材(30)が取付け台(15)(15)に固定されている。すなわち、駆動用掛合部材(30)とカバー部材(51)とが、それらの駆動用掛合部材(30)とカバー部材(51)とを貫通するボルト(33)で取付け台(15)(15)へ共締めされている。
カバー部材(51)及び駆動用掛合部材(30)を取付け台(15)(15)に取り付ける際は、先ず、チェーン(5)内周側から一対の取付け台(15)(15)のボルト穴(16)(16)に差し込んだボルト(33)(33)の先端側に、それぞれカバー部材(51)のボルト穴(52)(52)を嵌め込む。続いて、そのように取付け台(15)(15)及びカバー部材(51)に差し込んだボルト(33)(33)の先端側にナット(34)(34)を螺合して締め付ける。最後に、その状態のボルト(33)(33)の先端側に対して、駆動用掛合部材(30)のボルト穴(32)(32)を嵌め込んで、それらボルト穴(32)(32)を貫通したボルト(33)(33)の先端側に別のナット(35)(35)を螺合して締め付ける。
この取付け状態において、無端チェーン(5)の周回方向において互いに隣接するカバー部材(51)(51)は、図9に示すように、その周回方向の端部同士が重なった状態となっている。具体的には、無端チェーン(5)の周回移動方向において、前側のカバー部材(51)の後端部の内周側に、後側のカバー部材(51)の前端部が入り込んだ状態で、それらカバー部材(51)(51)…が全周に亘って前後に隙間なく並設されている。
また、カバー部材(51)(51)…は、図10に示すように、無端チェーン(5)外周部において、その無端チェーン(5)を挟んで互いに対向する収容プレート(41)(41)内面間の間隙を塞ぐようにして設けられている。これによって、収容ケース(40)内には、カバー部材(51)(51)…に覆われてなる内部空間(53)が形成されている。
カバー部材(51)(51)…と収容プレート(41)(41)内面との間には、例えば樹脂製の緩衝プレート(55)(55)が介在している。これら緩衝プレート(55)(55)は、ぞれぞれ収容プレート(41)(41)内面に例えば接着により取り付けられている。これにより、カバー部材(51)(51)…と収容プレート(41)(41)とが直接接触するのを回避することができ、それらカバー部材(51)(51)…及び収容プレート(41)(41)の摩耗を軽減することができる。
そして、この切断装置(50)は、カバー部材(51)(51)で覆われた内部空間(53)の内圧を高める加圧手段を備えている。この加圧手段は、例えば空気ポンプ(60)により内部空間(53)に空気を送り込むことで、その内部空間(53)の内圧を高めるものである。なお、ここでは、内部空間(53)に空気を送り込むための空気供給機器として空気ポンプ(60)を用いているが、特にこれに限定されるものではない。
ここで、一方の収容プレート(41)には、空気ポンプ(60)から供給される空気を内部空間(53)に取り込むための給気用穴(59)が設けられている。この給気用穴(59)には、空気ポンプ(60)に一端側が接続された送給管(58)の他端側が接続されており、空気ポンプ(60)から送り出された空気は、送給管(58)を通って内部空間(53)に送り込まれる。また、収容プレート(41)の給気用穴(59)に対応するようにして、その収容プレート(41)に取り付けられた緩衝プレート(55)に貫通穴(57)が設けられている。
なお、第3の実施形態において、その他の構成及び効果は第1の実施形態と同様であり、図7乃至図10において、第1の実施形態と同様の機能を有する部材については同符号を付してある。また、第3の実施形態において、上記の駆動用掛合部材(30)(30)…に代えて、第2の実施形態と同様の駆動用掛合部材(36)(36)…を用いるようにしても良いものとする。
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記の無端チェーン(5)に代えて、無端ベルトその他の無端帯を用いるようにしても良いものとする。また、無端ベルトを用いる場合、その無端ベルトとしては、ゴムその他の樹脂又はスチール、或いはそれらを組み合わせた複合材料からなるものが考えられる。
(1)(50) 切断装置
(2) リングソー本体
(5) 無端チェーン
(11)(12) リンクプレート
(15) 取付け台
(17) スプロケットとの掛合部
(19)(20) リンク
(21)(22)(23) スプロケット
(30)(36) 駆動用掛合部材
(32)(61) ボルト穴
(33) ボルト
(40) 収容ケース
(51) カバー部材
(53) 内部空間
(55) 緩衝プレート
(2) リングソー本体
(5) 無端チェーン
(11)(12) リンクプレート
(15) 取付け台
(17) スプロケットとの掛合部
(19)(20) リンク
(21)(22)(23) スプロケット
(30)(36) 駆動用掛合部材
(32)(61) ボルト穴
(33) ボルト
(40) 収容ケース
(51) カバー部材
(53) 内部空間
(55) 緩衝プレート
Claims (18)
- 複数のスプロケット間に巻掛けされて周回移動するよう駆動される無端帯の外周側にリングソーその他の回転刃を備え、前記無端帯外周側において、前記スプロケットとの掛合部とは別に設けた駆動用掛合部を前記回転刃の外周部へ掛合させて、この回転刃を回転駆動させるようにしたことを特徴とする切断装置。
- 前記駆動用掛合部が、前記無端帯に対して着脱自在とされている請求項1記載の切断装置。
- 前記駆動用掛合部を、無端帯の外周側に突出させて設けてなる請求項1又は2記載の切断装置。
- 前記無端帯は、無端チェーンである請求項1乃至3のいずれかに記載の切断装置。
- 多数のリンク同士を互いに回転自在に連結して構成される無端チェーンにおいて、前記の駆動用掛合部を一部又は全部のリンクに設けた請求項4記載の切断装置。
- 各リンクが、それらリンクの厚み方向に間隔を設けて配置された一対のリンクプレートからなり、そのリンクプレートの外周の一部分より張り出して設けられた取付け台へ、前記駆動用掛合部材を取り付けてなる請求項5記載の切断装置。
- 駆動用掛合部材は、前記リンクの厚み方向の両端部において、前記の取付け台へボルト等の固定具で固定されている請求項6記載の切断装置。
- 駆動用掛合部材は、前記リンクの厚み方向の両端部にボルト穴を備えている請求項6又は7記載の切断装置。
- 前記無端チェーンとその無端チェーン外周側の駆動用掛合部とを隔てるカバー部材で、無端チェーン外周部を全周に亘って覆ってなる請求項4乃至8のいずれかに記載の切断装置。
- カバー部材が、前記リンクへ固定されている請求項9記載の切断装置。
- カバー部材の外側において、このカバー部材と共に前記駆動用掛合部材を前記取付け台に固定してなる請求項9又は10記載の切断装置。
- 駆動用掛合部材とカバー部材とが、それらの駆動用掛合部材とカバー部材とを貫通するボルトで取付け台へ共締めされている請求項9乃至11のいずれかに記載の切断装置。
- 前記カバー部材が、前記無端チェーン外周部において、その無端チェーンを挟んで互いに対向する収容ケース内面間の間隙を塞ぐようにして設けられている請求項9乃至12のいずれかに記載の切断装置。
- 前記収容ケース内において前記カバー部材に覆われた内部空間の内圧を高める加圧手段を備えている請求項13記載の切断装置。
- 前記加圧手段は、空気ポンプその他の空気供給機器により内部空間に空気を送り込むことで、その内部空間の内圧を高めるものである請求項14記載の切断装置。
- 前記カバー部材と前記収容ケース内面との間に緩衝プレートを介在させてなる請求項13乃至15のいずれかに記載の切断装置。
- 複数のスプロケット間に巻掛けされて周回移動するよう駆動される無端帯であって、その外周側においてリングソーその他の回転刃の外周部に掛合する駆動用掛合部が、前記スプロケットとの掛合部とは別に設けられていることを特徴とする無端帯。
- 無端帯外周部を覆うカバー部材を、その無端帯と前記駆動用掛合部とを隔てるようにして全周に亘って取り付けてなる請求項17記載の無端帯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004060110A JP2005246544A (ja) | 2004-03-04 | 2004-03-04 | 切断装置及びこれに用いる無端帯 |
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JP2004060110A JP2005246544A (ja) | 2004-03-04 | 2004-03-04 | 切断装置及びこれに用いる無端帯 |
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JP2005246544A true JP2005246544A (ja) | 2005-09-15 |
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JP (1) | JP2005246544A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101013525B1 (ko) * | 2008-03-13 | 2011-02-10 | 다이섹(주) | 엔드리스 다이아몬드 와이어를 이용한 컷팅장치 |
-
2004
- 2004-03-04 JP JP2004060110A patent/JP2005246544A/ja active Pending
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